第42回中央環境審議会環境保健部会  化学物質審査小委員会議事録

1.日時

平成17年2月17日(木)14:05~14:40

2.場所

経済産業省別館第1020会議室

3.出席委員(敬称略)

(委員長) 中杉 修身 
(臨時委員)  池田 正之 白石 寛明     
吉岡 義正 若林 明子     
(専門委員)  井上  達 日下 幸則    
五箇 公一   (五十音順)    
   
(事務局)   榑林化学物質審査室長 他
 

4.議題

  1. (1)化学物質審査規制法に基づく第一種特定化学物質の指定について
  2. (2)その他

5.議事

【事務局】 和田先生がまだお見えではございませんけれども、時間をやや過ぎておりますので、ただいまから第42回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会を開催いたします。
 本日は、開催に必要な定足数を満たしており、本小委員会は成立していることを御報告いたします。
 まず、審議に入ります前に、お手元にお配りした資料の確認を行いたいと思います。
 議事次第がございまして、資料1「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく第一種特定化学物質の指定について(報告案)」でございます。
 資料2「ジコホルについて(案)」。
 資料3「六塩化ブタジエンについて(案)」。
 参考資料1は「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく第一種特定化学物質の指定について(諮問)」でございます。
 以上でございますが、もし過不足等がございましたら、事務局までお申し出いただければと思います。
 それでは、議事進行を中杉委員長にお願いいたします。

【中杉委員長】 よろしくお願いいたします。
 はじめに、本日の小委員会の公開の是非についてお諮りさせていただきます。
 中央環境審議会環境保健部会小委員会及び専門委員会の運営方針というのがございまして、その中で、「小委員会及び専門委員会は、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合又は特定な者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがある場合には非公開とし、それ以外の場合には公開するものとする。」「前項の公開又は非公開の取扱いは、当該小委員長又は専門委員長が決めるものとする。」ということでございます。通常、毎月開かれている委員会は、「特定な者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがある」ということで非公開としてまいりましたが、本日の委員会につきましては、「公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合又は特定な者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがある場合」には該当しないと考えられますので、私が決めるということになっておりますので、公開ということにさせていただこうと思います。
 なお、公開の小委員会につきましては、議事録も公開とさせていただきますので、御承知おきいただければと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、公開ということで開催させていただきます。
 早速でございますが、議題の1番の「化学物質審査規制法に基づく第一種特定化学物質の指定について」ということでございます。まず事務局から資料の御説明をお願いいたします。

【事務局】 まずはじめに参考資料1をご覧いただければと思います。「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく第一種特定化学物質の指定について(諮問)」ということで、本年2月14日付けで環境大臣から中央環境審議会会長あてに諮問がなされております。
 諮問理由のところをご覧いただければと思います。化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律では、自然的作用による化学的変化を生じにくいもの(難分解性)であり、かつ、生物の体内に蓄積されやすいもの(高濃縮性)であって、継続的に摂取される場合には、人の健康を損なうおそれ(人への長期毒性)又は高次捕食動物の生息若しくは生育に支障を及ぼすおそれ(高次捕食動物への長期毒性)がある化学物質について、第一種特定化学物質として政令で定め、その製造、輸入、使用等の規制を課すこととしております。この規制は、第一種特定化学物質については、事実上の禁止というような運用がなされております。
 今回、2,2,2-トリクロロ-1,1-ビス(4-クロロフェニル)エタノール(別名:ジコホル又はケルセン)及びヘキサクロロブタ-1,3-ジエンの2物質について第一種特定化学物質として指定することについて、審議会の意見を求める、という内容の諮問がなされております。
 それでは、個別の2物質についての概要を説明させていただきたいと思います。
 まず資料2に基づきましてジコホルについて御説明させていただきます。
 1枚おめくりいただきまして2ページ目、別添1というところをまず見ていただきたいと思います。名称、構造式はこのような形のものでございます。
 用途でございますが、防ダニ剤として使われております。
 製造・輸入量につきましては、これは経済産業省で3年に1度行われているものでございますが、「平成14年度化学物質の製造・輸入に関する実態調査」によりまして、製造・輸入量は無いということになっております。
 それから環境分布・モニタリングデータでございますが、環境省による環境調査の結果といたしまして、昭和53年度の調査では水質が不検出、底質が不検出、平成10年度は水質:不検出、底質:不検出、土壌:不検出、魚類については最大で43ppmの検出がみられたということでございます。平成12年度にも調査を行っておりまして、水質については最高で0.01ppm、底質は不検出、魚類については5~66ppmの検出がみられたということになっております。
 前のページにお戻りいただきまして、個別の有害性についての御説明をさせていただきたいと思います。
 分解性につきましては、別添2のとおり、難分解性であるということになっております。BODによる平均分解度でいいますと0%、ガスクロマトグラフによる平均分解度でいいますと3%という分解性になっており、難分解性であるということです。
 蓄積性につきましては、第1濃度区で8200倍、第2濃度区で6100倍ということで、高蓄積性でございます。
 人への長期毒性につきましては、後ろの方に長くいろいろ書いておりますけれども、7ページのところに概要がまとめられておりますので、そこを見ていただければと思います。7ページの下の方でございますが、「4.毒性等の評価」というところでございます。そこにありますように、
(1) 実験動物の急性及び反復投与毒性試験、またヒトにおける急性毒性の症例報告より、ジコホルには神経行動学的毒性がみとめられる。
 (2) ですが、反復投与毒性試験においては、主に肝や副腎に対する毒性が共通にみとめられているほか、精巣や甲状腺、腎に対する影響も報告されている。13週間反復毒性試験におけるNOAELは、マウス、ラット及びイヌにおいて、それぞれ1.6mg/kg/day、0.07mg/kg/day、0.29mg/kg/dayと報告されています。
(3) 長期投与毒性試験及びがん原性試験は、マウス及びラットでおこなわれ、主に肝、副腎に毒性がみとめられており、マウスでは肝腫瘍の増加が報告されています。ラットの24ケ月間反復投与試験においては、NOELが0.22mg/kg/dayとされています。
(4) 変異原性試験については、in vitro及びin vivo系においても陰性であった。
(5) ヒトの疫学研究において、ジコホルへの被曝と前立腺癌との関係が報告されている。
(6) ラットの2世代繁殖試験において、ステロイド産生活性の上昇に伴うと考えられる卵巣に対する影響がみとめられ、児動物に対する影響も報告されている。また、ウサギで流産の誘発がみとめられている、という結果になっております。
 (7) 体内動態については、吸収されたジコホルは未代謝体として脂肪組織に蓄積されやすく、異性体については、p,p'-dicofolの方がo,p'-dicofolより消失が約2倍遅いという結果になっております。また、ラットでは雌の方が雄より体内からの消失が遅く、半減期は、雄で1.5~4日、雌においては4~7日と報告されております。主な代謝様式は、脱ハロゲン化及びベンゼン環の水酸化であり、DDTの代謝物DDEのジコホル代謝物に占める割合は小さい、という結論になっております。
 (8) IARC(International Agency for Research on Cancer) では、ジコホルのがん原性について、Group3(「ヒトに対する発がん性について分類できない」) としております。
 (9) WHO/FAOによるJMPR(Joint Meeting on Pesticide Residues) では、ラットの24ケ月間反復投与試験におけるNOAEL0.22mg/kg/dayを基に、不確実係数を100として、ジコホルのADIを0~0.002mg/kg/dayと算出しているところです。
 (10) アメリカのEPAのRED(Reregistration Eligibility Decision) では、ジコホルの慢性のRfD(Reference Dose)値を、イヌの52週間反復投与試験における、NOAEL0.12mg/kg/dayを基に、不確実係数を300として、慢性 RfD値を0.0004mg/kg/dayと算出しております。
毒性に関する総合評価ということですが、ジコホルの毒性については、主として、肝臓及び副腎に対する軽微とは言い難い毒性影響が認められているということで、継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれ (長期毒性) があるものと考えられます。また、長期毒性の発現の程度は、既存の「第一種特定化学物質」と比較してほぼ同程度であることから、第一種特定化学物質に相当する長期毒性を有するものと考えられる、というのが結論でございます。
 引き続きまして、六塩化ブタジエンについて御説明いたします。
 資料3の1枚めくっていただいて2ページ目を御覧下さい。名称及び構造式については、そこにあるとおりでございます。
 用途でございますが、昭和48年の既存化学物質登録時のデータによりますと、溶媒ということになっております。
 製造・輸入量につきましては、「平成14年度化学物質の製造・輸入に関する実態調査」で無いということになっております。
 それから環境分布・モニタリングデータですが、環境省による環境調査が昭和56年度に行われておりまして、水質、底質とも不検出という結果が出ております。
 また1ページ目に戻っていただきまして、分解性については、BODによる平均分解度が24%、ガスクロマトグラフによる平均分解度が8%ということで、難分解性ということになっております。
 蓄積性ですが、第1濃度区で6280倍、第2濃度区で7720倍ということで、高蓄積性であるという結論になっております。
 人への長期毒性につきましては、7ページのところを御覧下さい。ここに毒性評価のまとめが出ております。
(1) ヘキサクロロブタジエン(HCBD)の急性毒性試験においては、主な標的臓器は腎臓であり、程度は弱いが肝臓にも毒性を及ぼした。
 (2) 反復投与毒性試験についても、主な標的臓器は腎臓であった。用量依存性の影響として、腎の相対重量の増加、尿細管上皮の変性などがみとめられた。その他に、体重、摂餌量、肝臓、精巣等に毒性がみとめられた。マウスにおける13週間反復投与試験において、NOAELは0.2mg/kg/dayであったということでございます。
 (3) ラットの長期投与毒性試験及びがん原性試験における主な標的は腎であり、雌雄とも腎尿細管腫瘍が増加し、NOAELは0.2mg/kg/dayであった。
 (4) 生殖毒性試験において、母動物に毒性を示す20あるいは7.5mg/kg/day以上で、それぞれ出生児及び新生児の体重の低下がみとめられた。また、75mg/kg/dayで受胎率低下及び着床阻害がみとめられた。
 (5) 変異原性試験については、in vitroの通常の代謝活性化系の存在下及び非存在下において、変異原性を示さなかったものの、特殊な代謝活性化系存在下の試験においては、変異原性を有すると考えられることから、ラットの腎尿細管腫瘍の発生に、遺伝毒性の関与を否定できないものと考えられる。
 (6) 放射標識されたHCBDを投与した場合、マウス及びラットにおける放射活性の半減期は72時間以内であった。HCBDの腎特異的な毒性発現は、HCBDのシステイン抱合体が腎に蓄積し、活性代謝物を生じることによると考えられる。
 (7) IARCでは、HCBDのがん原性について、group3(「ヒトに対する発がん性について分類できない」)としています。
(8) 米国のATSDR(Agency for Toxic Substances and Disease Registry)では、マウスにおける13週間反復投与試験のLOAEL0.2mg/kg/dayを基に、不確実係数を1000として、MRL(最小リスクレベル:特定の期間暴露しても、がん以外の有害影響を与える実質的なリスクがないであろうヒトに対する1日当たりの暴露量の推定値と定義されている)を0.0002mg/kg/dayと算出しています。
 (9) WHOにおるEHC(Environmental Health Criteria) では、マウスにおける13週間反復投与試験及びラットにおけるがん原性試験のNOAEL0.2mg/kg/dayを基に、ヒトにおけるNOAELを0.03-0.05mg/kg/dayと外挿しています。
ということで、毒性に関する総合評価ですが、HCBDの毒性については、主として、腎臓及び精巣に対する軽微とは言い難い毒性影響が認められている。また、受胎率の低下等の生殖毒性が認められており、遺伝毒性についてもこれを否定できないものと考えられている。以上から、継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれがあるものと考えられる。また、長期毒性の発現の程度は、既存の「第一種特定化学物質」と比較して、同程度かそれ以上であり、第一種特定化学物質に相当する長期毒性を有するものと考えられる、という結論になっております。
 一番最後の別添4というところに参考としてヘキサクロロブタジエンの鳥類の繁殖に及ぼす影響についてもまとめております。高次捕食動物への影響の評価については、まだ必ずしも考え方が十分整理できておりませんので、ここには参考ということでデータを出しておりますけれども、ニホンウズラへの90日間混餌投与繁殖毒性試験におきましては、すべての濃度において影響が認められなかったという結果が出ております。
 ジコホルについても、先ほど説明漏れでございましたけれども、いくつか鳥類での試験が出ております。資料2に戻っていただいて、後ろから1枚戻っていただければと思いますが、別添4でございまして、ジコホルの鳥類の繁殖に及ぼす影響ということで、ニホン
ウズラへの10日間反復投与毒性試験でNOECが160mg/kg/dayという結論が出ています。
 コリンウズラへの133日間混餌投与繁殖毒性試験では、NOECが120ppmとなっております。
 マガモへの126日間混餌投与繁殖毒性試験では、NOECが0.5ppmという結論が出ております。
 以上の結果をもとに、資料1でございますが、こちらは本小委員会から部会への報告の案、本小委員会で了承がいただけた場合には、さらに部会長の同意を得て、最終的には中央環境審議会の答申の別紙みたいな形になるものをイメージしておりますけれども、そういうものとして作成した報告案でございます。
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律第2条第2項の政令を改正し、以下の2物質を第一種特定化学物質に指定することが適当である。
 まず1つ目のジコホル又はケルセンについてですが、以下の理由により、化学物質審査規制法第2条第2項の第一種特定化学物質に該当すると考えられるということで、先ほど御説明したことを整理しただけでございますが、分解度試験の結果、酸素消費量から算出した平均分解度が0%、直接定量から算出した平均分解度が3%であり、難分解性のものと考えられる。
 それから、濃縮度試験の結果、濃縮倍率が、水中濃度が1μg/Lの場合に8200倍、 0.1μg/Lの場合に6100倍であり、高蓄積性のものと考えられる。
 毒性については、主として、肝臓及び副腎に対する軽微とは言い難い毒性影響が認められており、人への長期毒性があるものと考えられる。
 ヘキサクロロブタ-1,3-ジエンについては、酸素消費量から算出した平均分解度が
24%、直接定量から算出した平均分解度が8%であり、難分解性のものと考えられる。
 濃縮度試験の結果、濃縮倍率が、水中濃度が1μg/Lの場合に6280倍、0.1μg/Lの場合に7720倍であり、高蓄積性のものと考えられる。
 毒性については、主として、腎臓及び精巣に対する軽微とは言い難い毒性影響が認められている。また、受胎率の低下等の生殖毒性が認められており、遺伝毒性についてもこれを否定できないものと考えられている。以上から、人への長期毒性があるものと考えられる。
 こういう形での小委員会報告の案を提示させていただきました。
 毒性に関する評価、第一種特定化学物質の指定については以上でございますが、化学物質審査規制法上、第一種特定化学物質を含有する製品が仮に輸入される可能性がある場合には、そういった製品を政令で指定して輸入禁止措置を講じることができることになっております。実は昨年の秋頃から、各国にあります日本大使館経由で、諸外国でのこれら2物質を含有する製品の状況について調査をいたしましたけれども、過去10年度程度の間にこれらの国から我が国に対してこれら2物質を含む製品があったというような情報は得られませんでした。なかったということを証明するのはなかなか難しいわけですが、そういった製品が輸入されているという事実は確認できませんでしたので、今回、輸入禁止の対象とする製品を指定する必要はないものと考えております。
 事務局からの説明は以上でございます。

【中杉委員長】 ただいまの説明について御質問、コメントございますでしょうか。

【池田委員】 細かなコメントで恐縮です。資料1がたぶんこの委員会からの報告の原稿になるのだと思いますが、一番下のヘキサクロロブタジエンの(3)の2行目のところです。「また、受胎率の低下等の生殖毒性が認められている」ということに関しては、もう少し記述が要るのではないかと思います。といいますのは、資料3の7ページの4.(4)のところには、母動物に対して毒性のある条件で出生児及び新生児の体重低下あるいはそれを上回る投与量のところで受胎率の低下というのが出てきます。生殖毒性に関しては、かつてほど母動物の毒性というのが判定条件に強くは意識されなくなりつつあるとは思いますが、なお、その所見が母動物に対する毒性の存在下に認められたのか、それとも、それがなくても出てくるのか、というのはチェックポイントとして要ると思いますので、要約のところにも一筆、例えば「母動物に対する毒性の認められる投与量では」とかいうのがあった方が親切だと思いました。

【中杉委員長】 よろしいでしょうか。
 他の先生、御意見がなければ、池田先生のコメントのように、事務局でお願いいたします。

【事務局】 分かりました。修正させていただきます。

【中杉委員長】 ほかにはいかがでしょうか。
 私から質問させていただきます。ジコホルの鳥類への影響のところで、コリンウズラとマガモのところはNOECが「ppm」となっていますけれども、これは何を表していますか。

【事務局】 これは餌の中の被験物質の濃度ということで表示しております。

【中杉委員長】 上が負荷量で、下の2つが餌濃度になっているので、少しわかりにくい。誤解されないような工夫が必要かと思います。

【事務局】 実は今日、私も説明するにあたり改めて読み直してみたときに、なぜここは違っているのだろうかと気になったのですが。

【中杉委員長】 普通これを見ると、なんでだろうという疑問が当然起こると思いますので、NOECの後ろに括弧するか何かで付け足しておいた方がいいと思います。

【事務局】 一番上のものが、元文献が手元になかったので確認できなかったのでございますので、もう一度そこは調べてみて、適切な書き方に修正したいと思います。

【中杉委員長】 NOECといった場合はどちらがいいのでしょうか。

【吉岡委員】 体重当たりでしょうね。

【中杉委員長】 餌の濃度でNOECというのは、ちょっとおかしいように思いますね。

【事務局】 ただ、鳥類の試験の結果のまとめ方は、餌中の濃度でまとめている例が多いようなので、たしかテストガイドライン上もそうなっていたかと思いますので。

【中杉委員長】 そこは和田先生に確かめていただいて。

【事務局】 和田先生に相談してみます。

【若林委員】 議論と本質的に関係ないのですが、生産量、輸入量に関して、平成14年度のがあるのですが、今までの、例えば生産量とか輸入量とか、日本の中で使われた、あるいは使われないまでも製造されて輸入されたという情報はあるのでしょうか。

【事務局】 この実態調査は過去にもやられているのですが、平成7年、10年の調査でも特に製造・輸入があったという記録は残っていません。

【榑林化学物質審査室長】 ケルセンに関して、平成12年度に環境中の濃度の調査をした際に、同時に生産量についても調べましたところ、農薬としての使用量が平成12年71トン、その数年はその程度の数量で横ばいであった。ただし、昨年3月に農薬としての登録はなくなっているといったような状況でございます。

【中杉委員長】 資料1のところは、化審法の判定上はこういうふうな書き方になるのだと思いますが、実際には測定結果を見ると、魚の濃度が出ていて、これを魚の摂取量であれして云々やると、NOELと比べて、必ずしも安心できる数字ではないということが出てくるんですね。そういう意味でいくと、環境からも検出されるということが、第一種については、環境中での存在云々のという条件がついてないので、書かない方がいいのかもしれませんけれども。それは行政に判断をお任せします。
 もう一つは、そういう意味で、ジコホルは継続的にモニタリングすることが必要だろうし、あるいはもっとインテンシブな調査が必要かもしれませんね。NOAEL等々と比べてみると、使わなくなったからいいんだというレベルではないかもしれないと思います。これは化審法の外で、農薬の方でも使われていたので、そこら辺も含めてどうなっていくかというのをちゃんと見ておく必要があると思います。
 それから、六塩化ブタジエンの方も魚についてはまだ調査ができていない。これは黒本の調査で候補に入っていたかどうか、私も正確に覚えてないのですが、やはり調査が必要だろうと思います。
 いかがでしょうか。
 ほかに御意見がないようでしたら、資料1につきましては、先ほど池田先生から御意見があって、修文をさせていただくというところで、修文案を読んでいただけますか。それで確認しておきましょう。

【事務局】 資料1の2.(3)で2行目の「また、」以下ですが、「また、母動物への影響が認められる投与量で受胎率の低下等の生殖毒性が認められており、」という形でよろしいでしょうか。

【中杉委員長】 よろしいでしょうか。
 では、そこの部分を修正させていただくということで、あとは資料1の報告案を了承するということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 以上により、本小委員会の報告をとりまとめましたので、櫻井環境保健部会長に報告いたします。
 その後の取扱いにつきましては、事務局から御説明下さい。

【事務局】 どうもありがとうございました。
 本小委員会からの御報告については、櫻井部会長の同意をいただいて、部会長の同意がいただければ、部会の報告という形になります。部会の報告として櫻井部会長から鈴木中央環境審議会会長に報告した後、鈴木会長から環境大臣あて答申をいただくということになります。その上で、化審法の施行令について所要の改正の手続を行う。こういう段取りで進める予定でございます。

【中杉委員長】 よろしいでしょうか。

【榑林化学物質審査室長】 一つ付け加えさせていただきます。別途、薬事・食品衛生審議会と化学物質審議会の方でも同様の審議が進められておりまして、それらの審議結果も含めて政令の改正の手続ということになります。

【中杉委員長】 それでは、議題1は終わりましたので、2の「その他」でございますが、事務局から何かありますか。

【事務局】 特にございません。

【中杉委員長】 先生方、いかがでしょうか。

【池田委員】 議論の本質とは直には対応しないのですが、この両物質の生態毒性につい
て、やがて検討される予定か何かあるのか、そのあたりをお話しいただければと思います。

【事務局】 先ほどもちょっと申し上げたとおり、濃縮性が高い物質については、高次捕食動物への影響で第一種特定化学物質に指定するということになっております。この2物質については、第一種特定化学物質になってしまいますので、改めて評価する意味は余り多くないかもしれませんが、ただ、そのあたりの考え方の整理というものは環境省の方で少しやりたいと思っており、事実、なかなか難しいのですが、始めているところでございます。
 それ以外の魚類等への影響というのは、データがあるかどうか今分かりませんが、ジコホルはありそうな感じもします。余りお答えになっているかどうか分かりませんけれども、そんなところです。

【中杉委員長】 農薬の登録がありますから、そういう意味ではコイの試験の結果はたぶん出されているのだろうと思いますが、それが公開されているのかどうかというのはまた別の話ですので。
 そのほかにはよろしいでしょうか。
 それでは、本日の小委員会はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

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