平成23年度第6回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会  化学物質審議会安全対策部会第5回評価手法検討小委員会  第115回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会  合同審議会議事録

1.日時

平成23年9月15日(木)14:00~15:50

2.場所

三田共用会議所 1階 講堂

3.出席(五十音順、敬称略)

薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会

小川 久美子鈴木 勇司田中 博之
長尾 哲二西川 秋佳能美 健彦
平塚 明広瀬 明彦 

化学物質審議会安全対策部会評価手法検討小委員会

有田 芳子一鬼 勉亀屋 隆志
中西 準子(委員長)原田 房枝安井 至
吉田 喜久雄  

中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会委員

青木 康展日下 幸則白石 寛明
鈴木 規之田中 嘉成中杉 修身(委員長)
吉岡 義正和田 勝 

事務局

厚生労働省長谷部化学物質安全対策室長
経済産業省及川化学物質リスク分析官
環境省瀬川化学物質審査室長 他

4.議題

  1. リスク評価手法について
  2. その他

5.議事

○MHLW事務局 それでは、まだお見えになっていらっしゃらない先生もいらっしゃいますが、時間になりましたので、ただいまより「平成23年度第6回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会」「化学物質審議会安全対策部会第5回評価手法検討小委員会」「第115回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会」の合同審議会を開催したいと思います。
 本日は、いずれの審議会も開催に必要な定足数を満たしており、それぞれの審議会は成立していることを御報告いたします。
 審議に先立ちまして、夏季の軽装のお願いについて申し上げます。地球温暖化防止、省エネルギーに資するため、政府全体として夏季の軽装に取り組んでいるところでございます。これを踏まえまして、事務局は軽装にて対応させていただいております。委員の方々におかれましても御理解・御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

○MOE事務局 環境省事務局に異動がございましたので、御報告をいたします。
 8月1日付で、環境省総合環境政策局環境保健部企画課化学物質審査室長に瀨川恵子が着任しております。瀬川からごあいさつ申し上げます。

○瀨川化学物質審査室長 瀨川と申します。8月1日付で化学物質審査室長を拝命いたしました。
 化学物質管理に携わりますのは2年ぶりになります。また改めて一から勉強させていただきたく、御指導賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

○MHLW事務局 それでは、お手元にお配りした資料について確認を行いたいと思います。
 まず、一番上に議事次第がございまして、その後、資料1-1「優先評価化学物質のリスク評価手法について(案)」。
 資料1-2「リスク評価の個別論点(評価II以降)」。
 資料2「リスク評価に係る今後の課題(案)」。
 資料3-1「化審法に基づく優先評価化学物質のリスク評価の基本的な考え方(修正案)」。
 資料3-2、A3判の紙1枚としまして「段階的なリスク評価の手順フロー(案)」。
 こちらの方が資料となっておりまして、その下に参考資料が1から10までございます。
 もし、不足等ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。
 よろしいでしょうか。
 それでは、これより御審議賜ればと存じます。審議に当たりましては、薬事・食品衛生審議会化学物質調査会の西川先生に本合同審議会の座長として議事進行をお願いしたいと思います。

○西川座長 初めに、本日の会議の公開の是非についてお諮りいたします。
 各審議会の公開につきましては、それぞれ規程のあるところでございますが、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、または、特定の者に不当な益もしくは不利益をもたらすおそれがある場合等、非公開とするべき場合には該当しないと考えますので、原則公開といたしたいと思います。ただし、営業秘密等に該当する場合は秘匿することを認めることといたしたいと思います。
 よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○西川座長 それでは、本日は公開といたします。議事録につきましては、後日ホームページ等で公開されますので、あらかじめ御承知おき願います。
 本題に入る前に、前回審議会において座長預かりとなっておりました信頼性基準について修正が終了いたしましたので、その点について事務局より説明をお願いいたします。また、前回の資料の修正についても事務局より説明をお願いいたします。

○MHLW事務局 それでは、まず信頼性基準について御説明させていただきます。お手元の資料、参考資料6をごらんください。こちらは「化審法のスクリーニング評価及びリスク評価(一次)評価Iに用いる性状データの信頼性評価等の基本的考え方」としておりまして、こちらは前回、この3省合同審議会において御審議いただいたものになっております。
 この基本的考え方に沿いまして、物理化学的性状、生分解性、生物濃縮性のデータ、人健康影響、そして、生態影響に関する有害性データ、このそれぞれの3分野につきまして信頼性基準、こちらの方、信頼性評価等についてということで前回作成し御審議いただいたところでございますが、幾つか指摘事項をいただきまして、座長預かりの形で修正をさせていただきました。
 それぞれの修正点の概要につきましては、参考資料7、参考資料8、参考資料9のおもての1枚紙の方に概要を記しておりますので、御参照いただければと存じます。それぞれの資料につきまして、2枚目以降が本編の信頼性評価等についてという資料になっておりますので、御確認いただければと存じます。

○METI事務局 引き続きまして、前回の資料の修正につきまして御報告いたします。
 参考資料10をご覧いただきたいと思います。こちらは平成23年7月22日、前回の審議会の参考資料4の方で御提示しておりました排出係数一覧表に関係する修正及び更新になります。
 こちらの下の表の箇所、左側のNo.1からNo.10までの点に関しまして、誤記もしくは脱字、それから、更新の点がございましたので、次の紙の別添のような形で修正もしくは更新を入れております。
 No.5に関しましては更新になっております。こちらの方を少し御説明させていただきますと、No.5の方は、更新前は0.005という値でしたが、今回更新ということで、0.03にしております。もともと0.005の値はPRTRデータから求めた値でしたが、今回、右側の方の「修正・更新理由」にありますが、審議会等で検討された中で、電気機器製造時における電気絶縁用ガスSF6という物質に関しましての情報がありまして、製造時において2%の排出、それから、点検時に1%の排出があり、合計3%の排出が見込まれるというようなデータを新たに入手しましたので、3%ということで、0.03という値に変更したいと考えております。
 これら、どのような変更になったかというのが別添の方でわかるようにしております。
 今後、このような修正もしくは更新につきましては、軽微な修正に関しましては、現在、経済産業省ホームページに排出係数一覧表を出しておりますが、そちらの方に修正箇所を明らかにして新しいデータに差し替えていくということ、また、新たな知見等による更新につきましては、有識者の意見等を踏まえて更新し、やはり同ホームページの方で公表したいと考えております。
 また、今回のこの更新によってスクリーニング評価の方の排出係数は変わらないということも併せて御報告させていただきます。
 以上です。

○西川座長 それでは、議題1のリスク評価手法について審議してまいりたいと思います。事務局より説明をお願いいたします。

○MOE事務局 それでは、リスク評価手法について御説明いたします。
 資料1-1をごらんください。また、資料1-2の方で個別の論点、御審議いただきたい論点を挙げておりますので、そちらの方も適宜参照しながら御説明したいと思います。また、その論点に関連して参考資料3、参考資料4、参考資料5も配付しておりまして、こちらの方についても少し説明を加えたいと思っております。
 それでは、まず資料1-1の35ページをごらんください。今回は評価II以降の御審議ですので、この35ページの評価II以降について御説明させていただきます。
 まず、35ページの評価IIのところですけれども、これは評価Iと同様に、四角囲みの中は基本的考え方のものをコピーしているところですので、説明は割愛させていただきます。
 36ページをごらんください。この四角囲みのすぐ下のところに、評価II以降は、リスク評価の内容に応じて有害性調査指示等の措置の判断を行うことがあり得るということをまず書いておりまして、このような判断に役立つように、最終的なアウトプットとしては、リスク評価書等のようなものをつくってとりまとめるということを考えております。
 それで、この資料の構成なんですけれども、有害性評価II、暴露評価II、リスク推計及びとりまとめの順でこの手法の資料をつくっておるんですが、実際のリスク評価の実施に当たりましては、評価の過程で得られる情報に応じて有害性評価とか暴露評価をやり直すといったような形で、柔軟に評価を進めていきたいと考えております。
 まず、有害性評価IIですけれども、有害性評価IIの目的としては、有害性評価値を導出することと、有害性調査指示を行う十分な根拠が得られた場合にはその調査項目を特定していくといったところが目的になっております。
 (2)で有害性評価Iとの違いを書いていますけれども、こちらは割愛させていただきまして、37ページ目以降で、有害性評価Iとの違い、変わったところを中心に御説明させていただきます。
 まず、人の健康に対する有害性評価でございますけれども、こちらについては、まず既知見の収集と精査というところで、スクリーニング評価の際の収集状況とかその後の更新状況を調査して、改めて既知見の収集を行うこととしていまして、必要に応じて精査というものも行っていくこととしております。
 評価の対象となる有害性項目ですけれども、一般毒性と生殖発生毒性、発がん性と変異原性が対象になりまして、その次に経路別の扱いというところに書いてありますけれども、ここは評価Iと変わっておりまして、評価II以降は、有害性の内容によっては経路別にリスク評価を行うということを考えております。
 38ページをごらんください。有害性評価値の導出方法なんですが、閾値がある場合につきましては、一般毒性、生殖発生毒性、閾値があると考えられる発がん性のようなものについては、評価Iと同様に、NOAEL等を不確実係数積で割ったもので有害性評価値を導出していきます。
 閾値がない場合につきまして、閾値がないと考えられる発がん性につきましては、ユニットリスクまたはスロープファクターを用いて、許容リスクレベル10-5とする実質安全量を算出することとしております。この10-5というのは、大気汚染防止とかその他の環境関連の法律と横並びを取って10-5としております。
 その後、キースタディの選定とか、一般毒性等の有害性評価値の導出といったところは、評価Iと違って、専門家の判断を入れながらやっていくことになるというところが評価IIの違いになっております。
 38ページの(iii)ですけれども、閾値がないと考えられる発がん性の場合の有害性評価値の導出については、(ア)に書かれているように、発がん性の有害性クラスが1または2であった場合とか、優先評価化学物質指定後に発がん性に係る情報が得られた場合には、先ほど申し上げたように、許容リスクレベル10-5とする実質安全量を算出していくこととしております。
 それから、39ページ目の(iv)ですが、これも評価Iと違っている点ですけれども、基準値、例えば水道の水質基準とかそういったものがある場合は、そこから有害性評価値への換算を行っている場合がありますので、それについてはそちらの換算方法が適切であるかどうかを必要に応じて確認をして見直しを行っていくこととしております。
 変異原性につきましては、個別ケースに応じて検討することにしておりまして、こちらは今後の課題の方にも挙げさせてもらっているところでございます。
 続きまして、生態に対する有害性評価で、生態については、キースタディの選定とか水生生物のPNECの導出のところで、専門家の判断、個別の判断を入れていきながら、必要があれば見直しをしていくということを考えております。
 生態のところで大きく変わる点としましては、40ページ目でございますけれども、底生生物に対するPNECの導出が入るというところが大きな違いでございます。こちらについては、PNECの導出フローを41ページ目に載せておりますので、こちらをごらんください。
 まず、どのような場合に底生生物の評価をするかなんですけれども、LogKowが3以上の場合は底生生物の有害性情報の収集をして、評価をしていくことになっております。それで、3を下回る場合は水生生物のみの評価をしていくことを基本と考えております。
 それから、PNECの導出フローですけれども、慢性毒性値のデータの数によってアセスメントファクターを10から100まで変えておりまして、慢性毒性値がない場合は急性毒性値か、これは底質と水の平衡分配法を用いてやるんですけれども、水生生物のPNECwaterから算出したPNECsedの相当値の小さい方を選択していくということを考えております。
 それから、そもそも底生生物のデータがない場合なんですけれども、これはLogKowの違いによって扱いを変えておりまして、LogKowが5以上の場合は水生生物のPNECwaterから算出することにしまして、3~5のところについては水生生物評価に含まれるということで考えております。
 こちらにつきましては、資料1-2で論点として掲げておりまして、このようなPNECの導出フローあるいは有害性評価を行う条件はこのようなものでよろしいかというところについて、御意見等があればいただければと思っております。
 続きまして、暴露評価の方でございます。
 暴露評価につきましては、暴露評価Iと違いまして、さまざまな情報源を使いながらやることになっておりまして、41ページ目にありますように、製造数量等の届出情報を用いた数理モデルによる推計に加えまして、PRTR情報とか環境モニタリング情報の方も併用しながら、必要な情報を収集、整理するということを考えております。
 こちらについても、42ページ目の暴露評価Iとの違いのところは省略させていただきまして、暴露評価IIの内容につきまして、評価Iから変わったところを中心に御説明させていただきます。
 まず、43ページ目をごらんください。暴露評価に用いる情報源と特徴というところなんですけれども、評価Iでは製造数量等の届出情報だけを使うんですが、PRTR情報、環境モニタリング情報を使うということで、その内容と、長所と短所をこの表でまとめております。  製造数量等の届出情報の長所としては、すべての優先評価化学物質がこの情報を持っているということが挙げられますが、一方で、この情報を用いて推計すると、多段階の推計ステップを重ねていくので、相対的な量になってしまうといったところとか、そういったところが短所又は留意点として挙げられると考えています。
 PRTR情報につきましては、長所としては、届出排出量データがかなり具体的になってくるというところはあるんですけれども、短所としては、一部の優先評価化学物質のみそのデータがあるとか、あとは化審法の規制対象とは必ずしも一致しないといったところが挙げられております。
 環境モニタリング情報については、人とか生物が実際に暴露される量を把握できるという長所がありますし、あとは数理モデルの裏づけとなるといったところがあるんですけれども、PRTRと同じように、すべて網羅していないとか、化審法の規制対象と少し違うといったところが短所あるいは留意点として挙げられると思っています。
 このような情報を使いまして、その下の図表にあるように、それぞれ製造数量等の届出情報を使う場合は、まずは排出量を推計して、そこから環境中濃度を推計して、人の摂取量を計算していく。
PRTRの場合は、排出量は直接出てきますので、排出量の推計を飛ばして、排出量から環境中濃度を推計して、人の摂取量の推計に持っていく。
環境モニタリング情報の場合は、環境中濃度が得られますので、そこから人の摂取量の推計をするというような大きな流れで推計を考えております。
 44ページ目をごらんください。こちらの方で、先ほど各情報のところで、化審法の対象となるところと違う部分があるというところを申し上げましたけれども、この表で書かれていますように、PRTR情報ですと、化審法対象除外用途、例えば農薬とか、そういったところが入ってきたりとか、あるいは移動体みたいな情報が入ってきたりというところがあります。モニタリングについては、それに加えて自然発生源とかそういったところも含めたものが入ってくるというような違いがございます。  あとは、45ページ目ですけれども、こちらについては、情報というものは、化審法情報が得られるというのは全部について言えるんですが、それ以外はこのような化審法情報とPRTR情報が得られる場合とか、こういうような組み合わせが考えられるのかなと思っていまして、それぞれできる範囲で情報を用いて推計していくということを考えております。
 シナリオの具体的な説明はこの後でしたいと思いますけれども、46ページ目をごらんください。人の暴露経路ですが、有害性の内容によっては、これも先ほどの有害性のところで説明したとおり、経路別に暴露量を求めるというところがございますし、分解性の扱いにつきましては、評価Iのところでは下水処理場の除去率というものを、一定の値を使っていたんですけれども、評価IIでは可能な範囲で、この部分を精査していくというところがございます。
 具体的な方法について(4)以降で述べさせていただきますけれども、シナリオとして、まず排出源ごとの暴露シナリオを考えておりまして、こちらは製造数量等の届出情報を用いてやる。これは評価Iと同様の方法で基本的にはやるんですが、この(ア)~(ウ)に書かれていますように、得られる情報によって排出係数を見直したりとか、そういったところを行っていくことを考えております。
 次いで、「(ii)PRTR情報が得られる場合」なんですけれども、PRTR情報が得られる場合は、事業所ごとの届出データを使いまして、届出事業所ごとに、暴露量の推計を評価Iと同様の方法でやっていく。これによって、評価Iのときは仮想的排出源だったものが、実際の排出源になることができるということを考えております。
 47ページ目でございますが、「(iii)環境モニタリング情報が得られる場合」につきましては、排出源ごとのシナリオに対応するような環境中濃度、これはPRTR情報が得られれば両者の位置関係がわかってきますので、そこに対応する環境モニタリング情報を使って、その濃度を実測値とみなして利用するということを考えております。
 続いて、[3]で、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオを評価IIでは追加することを考えておりまして、こちらについては、先ほど説明した排出源ごとの暴露シナリオですと、サプライチェーンの上~中流の固定排出源を対象に暴露評価を行うことになるんですけれども、評価IIでは、固定排出源だけではなくて、さまざまな排出源、家庭とか移動体とか、そういったところからの影響などを含めたシナリオも用意しております。
 まず、これも製造数量等の届出情報を用いる場合としては、固定排出源の排出量に加えて、家庭用・業務用の使用段階とか、長期使用製品の使用段階といった面的な排出量も加味して、多媒体モデルを使って、広域的・長期的スケールの暴露状況の推計を行うことを考えておりますというのが、まず1点目。
 更に、PRTR情報が得られる場合には、全国の排出源からの排出量を基に、メッシュごとに環境中濃度を推計するモデル、具体的には、前々回だったと思うんですけれども、恒見委員の方からお話がありました、産総研のADMERとかSHANEL、あるいは国環研のG-CIEMSといったモデルを使いまして、環境中濃度の空間的分布を全国レベルで推計して、暴露量を推計していくことを考えております。
 この際、化審法の規制対象の範囲外の排出量の影響はどのくらいあるかということを解析するために、明らかに化審法の規制対象の範囲外となるPRTR情報については除外したケースについても推計を行うことを考えております。
 これについては、関連して個別論点として挙げておりますので、資料1-2をごらんいただきたいんですけれども、(2)の[2]なんですが、PRTR情報と環境モニタリング情報については、化審法の規制対象と異なるところもあるので、こういうものを用いる場合には、まず化審法におけるリスク評価は、化審法の規制対象となる範囲に着目して行うことが原則であるので、化審法で適用除外とされている物質や特定用途に留意して用いるべきではないかというところを論点として挙げさせていただいております。
 PRTRにつきましては、具体的にはどういうところが違っているかというのを参考資料4の方で用意しておりますので、参考資料4をごらんください。
 この参考資料4のおもだったところだけざっと説明させていただきますけれども、まず3ページ目なんですが、PRTRの届出データの部分を使う場合には、ここにも化審法対象外の部分が含まれているんですけれども、これを切り分けるというのはなかなか難しいというところがあります。それで、PRTRの届出外データを使う場合は、届出外の用途ごとに推計しておりますので、ある程度、取り除くことは可能になってくるということがまずあります。
 4ページ目で、物質の対象範囲として、指定・届出される物質単位が一致しないというところがPRTRを使う場合の留意点として挙げられます。例えばコバルト及びその化合物という形で、化管法では化合物として届出がある場合に、物質単位が違うところをどう考慮するのかといったところがございます。
 次の5ページでは、物質名称が指す範囲が一致しない場合、例えばヒドラジンみたいなものがあるというところがあります。
 それから、用途の範囲として、化審法では食品とか農薬とかそういったところを除いているんですけれども、化管法の届出とか届出外推計ではそういったものが入ってくるというところがありますので、こういったところに留意をしながら考えていく必要があると考えております。
 ここ以降の各論の部分は、少し時間がないので割愛させていただきます。
 PRTR情報についてはそういった留意点がございますので、その辺りを留意しながら推計を行うために、化審法の規制対象の範囲外となるようなところを除いたケースというのも、先ほど申し上げたように、推計を行うということを考えております。  もう一度、資料1-1の47ページ目に戻っていただきたいんですけれども、続いて「(iii)環境モニタリング情報が得られる場合」なんですが、評価IIの段階では、測定や分析に関して一定の信頼性を確保するために、国が実施した既往の環境モニタリング情報を基本として行うことを考えておりまして、それ以外の環境モニタリング情報については、追加モニタリング実施の必要性と併せて収集の必要性を検討して、評価IIIの段階で用いることとしております。
 これを使ってどのようにするかということなんですけれども、収集した環境モニタリング情報を基に、測定地点別の環境中濃度として設定して、暴露量を推計することを考えております。こちらも先ほどのPRTRのところで申し上げたのと同じように、化審法の規制対象外の排出源の影響は必ず入ってきますが、一方で排出源との関係はかなり不明確であります。
 したがって、その部分について後で精査ができるように、PRTR届出事業所との位置関係とか、化審法の規制対象外の排出源に関する情報など排出源との関係を解析するために必要な情報を可能な範囲で収集して整理していくことを考えております。  ここの環境モニタリングに関しては、評価III以降の話になりますが、追加モニタリングを行うというところを考えているんですけれども、こちらについても論点として挙げさせていただいておりまして、評価IIの段階では国が実施したものを基本とする、評価III以降では追加モニタリングをやるということを考えているんですけれども、追加モニタリングはどのような場合に行うことが望ましいかということ、それから、評価III以降では事業者が自主的に行ったモニタリングデータ等についても、信頼性等を確認した上で活用するべきではないかというところを論点として挙げさせていただいておりまして、これにつきましては参考資料5を用意させていただいております。こちらについても簡単に御説明させていただきます。
 まず、「1.環境モニタリング情報の必要性」でございますけれども、環境モニタリング情報を用いない暴露評価では、排出量推計の不確実性とか、数理モデルが持つ不確実性、それから、モデルで考慮している範囲外のもの、例えば物質移動ができないモデルであれば物質移動とか、化審法の用途外のものとか、天然由来のものとか、そういったところについて評価できていない部分がありますので、暴露の実態を十分に把握できていない可能性があります。
 したがって、評価II以降では、入手可能な環境モニタリング情報を積極的に活用したいと考えておりまして、必要な環境モニタリング情報がない場合には、リスクが懸念されるなど優先順位の高い物質について、可能な限り追加モニタリングの対象としていきたいということを考えております。
 そうはいっても、2.で挙げさせておりますけれども、モニタリング情報を使う場合にはいろいろなところに留意して使っていく必要があるということを考えておりまして、(ア)、(イ)、(ウ)に挙げておりますように、分析方法等の信頼性とか、暴露シナリオに対する代表性とか、統計的な代表性といったところについて留意をしながら使っていく必要があると考えております。
 2ページ目でございますが、「3.評価IIで利用する環境モニタリング情報」。これは先ほど申し上げたとおりで、国が実施するものを基本とする。例えば黒本調査とか、そういったものを利用するということを基本として考えております。
 「4.評価IIIで利用する環境モニタリング情報」ですけれども、ここはまず追加モニタリングというものを考えておるんですが、これも何でもかんでも追加モニタリングをするということではございませんで、実施の必要性について判断していくことが必要だと思っています。コストを低減するとか期間を短縮するという観点から、必要最小限の追加モニタリングをすることを考えております。
 まずは、最初の○に書いてありますように、モデルでリスク懸念の可能性が示されたんだけれども、モデルの検証が不十分な部分がある場合とか、必要に応じて、これもリスク懸念の可能性がある物質がいっぱいある場合は、例えばリスク懸念の地域が多い物質を優先するとか、そういった形で追加モニタリングの対象を絞り込んでいくことを考えております。
 それから、モデルでのリスク推定がそもそも困難であると考えられる場合、例えば無機化合物とか、金属化合物とか、そういったところについてはモニタリングで補完していくしかないと考えております。
 最後の○ですけれども、モデルによるリスク評価ではリスク懸念の可能性が示されていませんが、環境中濃度が高くて化審法対象用途外の寄与等を加味するとリスク懸念が生じる可能性がある場合。要は、バックグラウンド濃度が結構効いているような場合についてもモニタリングでフォローするしかないと考えています。ただ、こちらの方も化審法対象用途外の寄与が大きければ化審法による規制の効果は小さくなってきますので、寄与が大きいということがあらかじめわかるような場合には優先順位を低くするとか、そういったことで必要最小限のモニタリングにしていきたいと考えております。
 3ページ目の方ですけれども、実施に当たっては、ここに挙げているように、そういったところについて条件を設定して実施していくことを考えていまして、例えば対象の媒体としては、リスクの懸念に主に寄与する暴露経路が想定できる場合は、そこに絞ってやるとか、そういったところで効率化を図っていきたいと考えております。
 3ページ目の最後のところで、「(2)事業者が自主的に行う環境モニタリング調査等」ですけれども、事業者が自主的に実施するもの、自治体とか、国や自治体の研究機関が実施した環境モニタリング調査も、追加モニタリングのコストを削減するというような観点からも重要ですので、利用したいと思っています。ただ、この際には、リスク評価で利用する際に、先ほど示したような暴露シナリオに対する代表性とか分析精度といったところについて、確認できるような情報の提供も求めて、きちんと留意しながら使っていきたいと考えております。
 もう一度、資料1-1の47ページ目に戻っていただきたいんですけれども、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオというものは、今、申し上げたとおりなんですが、もう一つ、特定の用途で使われているものについては、用途等に応じた暴露シナリオというものも用意しております。これは評価Iでも用意している部分があるんですが、評価IIでは幾つか追加している部分もございます。
 48ページ目をごらんいただきたいんですけれども、まずは水系の非点源シナリオなんですが、これは水系洗浄剤とか、ワックスとか、殺生物剤みたいなものについては、下水を通じて流れていくような経路がありますので、それについてはそれに応じたシナリオをつくって推計することを考えています。
 大気系の非点源シナリオも、芳香剤とか、殺生物剤、燃料といったところについては、大気への排出が想定されますので、これについても特別なシナリオを設けて評価することを考えております。
 船底塗料用・漁網用防汚剤といったところも、特定のシナリオをつくって評価していくことを考えています。
 あとは、地下水汚染というところがございますので、これについても、評価IIの段階ではモデル推計をしていくことも、今、検討中でございます。
 続きまして、人の摂取量の推計の方なんですけれども、これも前回の審議会の最後の方で少し議論になったところなんですが、自給率とか近郊農作物摂取割合について、評価Iの段階では仮想排出源についての評価であったことと、それから、優先順位を付けるということで、相対的な評価を行うということでございましたので、自給率と近郊農作物摂取割合を入れて計算することとしていたんですけれども、評価IIの段階ではそこをもう少し詳細にやっていくことを考えておりまして、特定の排出源の影響に着目したシナリオでは自給率と近郊農作物摂取割合を同じように加味していくんですが、一般環境では自給率を加味して近郊農作物摂取割合を加味しないというようなところを考えております。
 それから、排出源周辺と一般環境の濃度が別々に推計されるようなシナリオの場合は、両者の合計摂取量を推計するといったこともやりますし、必要に応じて、例えば近郊農作物摂取割合とか自給率とかをかけた場合とかけない場合の両方をやってみるとか、そういった幅を持たせて暴露量を求めていくことを評価IIの段階では考えておりまして、そのような評価を幾つかのパターンでやることによっていろいろな解釈ができるような評価をしていくことを考えております。
 続きまして、「[6]残留性の評価」というところなんですけれども、環境中で残留しやすいような化学物質についても特別な配慮が必要だと思いますので、こちらについては多媒体モデルを使いまして、環境中の定常到達時間等を推計するといったこと、それから、複数年の環境モニタリング情報が得られる場合には、その経年的な検出状況について整理するといったところで、残留性の考慮というものを可能な範囲でしていきたいと考えております。
 暴露評価については以上なんですけれども、暴露評価全体に関連してもう一つ論点を用意しておりまして、もう一度、資料1-2をごらんいただきたいんですが、「(2)暴露評価」の[1]に書かれているんですけれども、「数理モデル等の利用について」というところで、暴露評価でさまざまなデータとか数理モデルを使うんですが、これらについては、国際機関等で整理されている暴露評価に関する考え方がございますので、そういったものを参考に、必要に応じて専門家の意見を聞いて、その信頼性とか適用範囲に留意しながら利用してはどうかということを論点として挙げさせていただいております。
 この国際機関で整理されている考え方というものは参考資料3の方で御紹介させていただいておりますが、試験・測定データを用いる場合ですと、例えば有害性評価の方ではKlimischコードみたいな話がありますし、暴露評価の方ではOECDが出している、モニタリングデータを使う際のレポートというようなものがございます。
 それから、推定を行う場合につきましては、有害性評価の方では数理モデルに関して(Q)SARのガイダンスがありますし、暴露評価ではWHOとかアメリカのEPA等でガイダンス等が出ておりますので、こういったものを参考にしながら、また必要に応じて専門家の意見を聞きながら数理モデルの利用とかデータの利用をやっていきたいと考えております。
 この中身の詳細については、裏面に概要を書いておりますけれども、今日は時間の関係上、割愛させていただきます。
 以上が暴露評価の説明なんですが、続きまして、資料1-1に戻っていただきまして、49ページ目でございます。リスク推計ととりまとめというところでございまして、最終的なアウトプットを出す部分を書いております。
 リスク推計の目的としては、リスクを定量的に示すということになると思っております。
 人健康の場合ですと、それぞれのシナリオごとに、例えば排出源ごとの暴露シナリオの、製造数量等でやる場合は仮想的排出源のところになりますので、評価Iと同じように、影響面積と箇所数といったところでやっていきます。それで、PRTR情報を使うと、それは具体的な届出事業所の懸念面積と箇所数みたいなものになっていきます。
 それから、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオでは、PRTR情報を使って数理モデルを使って計算をしていきますと、メッシュ単位で、メッシュごとにリスクが出てきますので、リスク懸念が示されたメッシュの全国的な分布といったところで、地図上に示したりとか、そういった形で推計結果を示していくことを考えております。それから、環境モニタリング情報でリスク推計をした場合は、リスク懸念があった測定地点の全国的な分布といったところで示せると考えています。
 用途等に応じた暴露シナリオについては、リスク懸念の有無でやるんですけれども、必要に応じて地域的な分布で表すというようなことも可能であると考えております。
 生態に係るリスク推計についても、同様の表現の仕方で、リスク推計の結果を定量的に、また、全国の分布状況みたいなものを示していくということを考えております。
 そのような形でリスク推計をした結果を、(2)のところで、どのようにとりまとめるかというところを整理させていただいております。リスク評価の過程で得られた情報とか評価結果について、有害性調査指示等の措置の判断に役立つように、リスク評価書等としてとりまとめるんですけれども、その内容についてここで挙げております。  まず1つ目としては、評価結果に含まれる不確実性の要因を抽出して、それが推計結果に与える影響の度合いについて示していくということを考えております。
 [2]の方ですけれども、リスク懸念地域の全国的な分布状況、化審法の二特のところは、一定以上の範囲でリスクが生じるときに二特にするということになってきますので、全国的な分布状況を示すことが重要になりますが、複数の暴露シナリオのリスク推計結果で、先ほど申し上げたように、全国的な分布状況で示していきますので、それを多面的に重ね合わせてみるとか、そういった形で、多面的にとらえるようにして解釈を行っていくということをとりまとめのところでやっていくことを考えております。
 51ページ目ですけれども、「[3]リスク懸念地域に係る用途や産業分類等」というところで、これは全国分布を見るだけではなくて、リスク懸念となった排出源の内訳も併せて示していくことが重要になってきます。これは化審法での規制をどこまでやっていくか、要は10行目辺りのところで書いてありますけれども、化審法の規制対象となる「製造、使用等」に関連する部分がどの程度あるのか。これは、実際に二特にしたときにどのくらいの規制の効果が出てくるのかというところに関連してくると思いますけれども、そういったところを整理する必要があります。
 それから、次の段階の評価に進む場合というのは、例えば取扱状況の報告とかを求めるといったときに、どのような用途とか業種から情報を収集するべきかといったところを分析する必要があると考えています。
 あとは、指導及び助言も化審法上できることになるんですけれども、どのような事業者に対して指導・助言するかといったところがあると思いますし、実際に規制する場合にはそういった用途や業種を対象にして技術上の指針を策定するかといったところを判断していく必要がありますので、そういった用途や産業分類ごとに、どこにリスクの懸念があるのかといったところを分析する、解釈することが必要になってきます。
 [4]で、これは評価に使用した情報、どういう情報を使用して評価を進めたかというところをリスク評価書の中で整理してとりまとめておく必要があるというところを書いておりまして、これはリスク評価の透明性とか客観性を担保する上で重要なことだと考えております。  「[5]評価の結論」なんですけれども、評価II以降では、化審法による規制の効果の判断とか、暴露要件に該当するかといった判断をするために、複数の暴露評価手法を用いたリスク推計結果とか環境モニタリング情報と比較をして、多面的・重層的にこの結論づけをしていくんですが、具体的にどういうことをやるかというのは、この(ア)から書いております。
 例えば、複数の情報源に基づく結果がある場合は、情報源ごとの特徴・限界・留意点の観点からどうかというところを考えたり、52ページ目にあるように、残存する不確実性の要因はどのようなものかといったところを書くとか、あとはリスク懸念地域がある場合は、それが化審法の規制の対象となる製造・使用等に関連するかとか、それを裏付けられるようなモニタリングデータの検出状況はどうかとか、そういったところを整理していくことを考えております。
 こういったところを評価の結論としてとりまとめていくんですけれども、もう一度51ページに戻っていただきたいんですが、30行目に書いてあるんですけれども、このような形で、こういった解釈に必要な十分な情報が得られている場合には評価の結論を導いていくことが勿論できるんですが、評価IIの段階は既存の情報だけを使っていきますので、そういった解釈に必要な十分な情報が得られていない場合は当然出てくると思っておりまして、そのような場合には評価を結論付けずに、次の[6]で書いている、どのような情報が今後は必要かを整理するというところに入っていくことを考えております。
 もう一度、52ページ目をごらんいただきたいんですけれども、[6]で書いておりますように、「再評価に必要な情報」で、18~20行目辺りに書いておりますが、不確実性を低減するためにはどんな情報が必要かとか、全国的な分布状況を把握するために排出源の位置情報が必要なのかとか、そういったところの情報を、どんな情報が必要かを整理して、評価IIの後に行う取扱状況の報告の求めとか、追加モニタリングとか、有害性情報の報告の求めといったところにつなげていくということを考えておりまして、今、申し上げた[1]~[6]に挙げたようなところを評価IIの、あるいは評価II以降のアウトプットとしてとりまとめていくことを考えております。
 続いて、52ページの8.のところ、評価III、それから、リスク評価(二次)なんですけれども、実はこちらについては、基本的考え方以上に書くところはなくて、ケース・バイ・ケースの判断になってくると考えておりまして、基本的には、評価IIIにつきましては、今、評価IIで御説明したようなところを、取扱状況の報告の求めで得られた新たな情報とか、追加モニタリングの結果とか、そういったものを使いながら再評価して、評価の結論が得られるような十分な情報を基に評価の結論を付けていくというのが評価IIIになりまして、リスク評価(二次)の方は、有害性調査指示をした後に、慢性毒性試験データが得られますので、それに基づいて評価を行って、二特にするかどうかを判断するといったところになっております。
 少々長くなりましたが、リスク評価手法についての御説明は以上でございます。

○西川座長 ありがとうございました。
 リスク評価手法のうちの評価II以降について説明いただきました。ただいまの事務局の説明について、御質問はございますでしょうか。御質問・御意見がございましたら、お手元のネームプレートを立ててください。順に指名させていただきます。
 まず、吉田先生からお願いします。

○吉田委員 47ページの13行目に「多媒体モデルを用いて」という言葉があります。国立環境研究所のG-CIEMSは多媒体モデルですけれども、先ほど紹介いただいた産総研のADMERとかSHANELは単一媒体モデルですので、こう書かれますと少し支障があるかなと思いますので、例えば、単純に数理モデルとしていただくか、それだけはまずいということであれば、濃度の空間分布を推定できる数理モデルとか、何かそういった一工夫を入れていただきたいと思います。
 それから、続いて48ページにも多媒体モデルが出てきますが、こちらは環境中での残留性を評価するということで、単一媒体モデルで環境全体の残留性は評価できないため、多媒体モデルでいいかと思いますが、こういう残留性を評価するとなると、土壌とか底質とか、そういった媒体での分解速度定数が残留性評価には必要になります。
 それで、先ほどの話ですと、生分解性のデータは、下水処理場での除去率等に考慮するということですので、環境の残留性を多媒体モデルで評価しようとすると、新たにいろんな情報を取ってこないといけないということになると思います。そうすると、またこれも信頼性の評価基準とかそういったものまで発展していくのではないかと思いますので、その辺、もう少し御検討を今のうちにしていただければと思います。
 以上です。

○西川座長 ありがとうございます。
 今のご意見について、最初の点はごもっともなところだと思いますけれども、2つ目の点、事務局はどのようにお考えですか。ほかの委員の方の御意見でも結構です。
 どうぞ。

○METI事務局 事務局から回答します。
 2つ目の点に関しまして、多媒体モデルの使用に関しまして、分解性を含めさまざまな、いわゆる生分解性だけでなく、他の、大気での分解性、それぞれさまざまなデータということになるかと思いますが、そういったものに関しましては、やはり文献または物化性状等のQSAR、そういったものを活用してやっていく。それで、この評価II以降のレベルであれば、そのために必要な信頼性の確保に関しましても、専門家の先生方には相談しつつ、やっていくことになろうかと、そのように考えております。

○西川座長 よろしいでしょうか。
 それでは、原田委員よろしくお願いします。

○原田委員 多媒体モデルに関しては吉田先生と一緒で、今、その話は終了しましたので、もう一点、資料1-2の個別論点の「(2)暴露評価」の「[3]追加モニタリングについて」で、評価III以降で国による追加モニタリングのほか、事業者という話がございました。それで、暴露評価においても入手できる、かつ信頼性があるデータはすべて最初の段階で使うというふうになったと思います。それで、なぜモニタリングだけ事業者のデータ、もしくはそれ以外のデータがリスク評価IIの段階で使われないかというのが少し単純な疑問として思いました。
 モニタリングの信頼性に関しましては参考資料5の方で整理されていますので、こちらにのっとって評価をしていただければ、評価の早い段階で事業者データ、ほかのデータも使うことによって逆に追加のモニタリングをする必要がなくなるという、評価の前倒しもできると思います。是非、そういった意味で、今あるデータというのは信頼性評価をかけた上で使うようなスキームが望ましいと考えます。
 以上です。

○西川座長 事業者からのデータを早い段階で使用してはどうかという御意見だったのですが、事務局、回答はありますか。

○MOE事務局 それにつきましては、今は評価IIIというところで書いておりますけれども、評価IIの段階でこういった地域がリスクがありそうだということがほかのモデルの情報の方で見えてくるので、そういうときに事業者さんが、あそこでデータがあれば出していただくというのがやりやすいのかなと直感的には思っていたんですけれども、評価IIのところで排除しているわけではございませんで、一応、今、網羅的にそろっているものといいましたら、多分、国のものなのかなと思って、今、国のところを基本として書いたんですけれども、事業者の方で既にかなり蓄積があって、それを評価IIの方でも使っていただきたいというような御要望があれば、それは評価IIの段階でも使っていきたいと思っておりますし、そこは読めるように、もう少しここは書き換えておいた方がよかったのかもしれないんですけれども、一応、国が実施するものを基本とするということを考えておりますので、そこは使っていきたいと考えております。
 以上です。

○原田委員 やはり、少し書きぶりのところを正確な表現にしていただいた方がいいと思います。よろしくお願いいたします。

○西川座長 ありがとうございます。
 それでは、吉岡委員お願いします。

○吉岡委員 資料1-1の7ページの「4.5 暴露評価の考え方」の四角の中ですけれども、上から5行目の終わりぐらいに「さらに、優先順位の高い物質について、可能な限り国が環境モニタリングの対象としていくこととする」ということなのですが、これはすべての優先順位の高い物質を環境モニタリングするという意味になるんですか。

○MOE事務局 その点につきましては、まず優先順位が高いものをどういうふうに考えていくかというところを、先ほどの参考資料5の方で、例示的に現段階で考えているものとしては、例えばリスク懸念がある場合と、もしそういうものが多ければ、リスク懸念の地域が多い物質とか優先順位を付けてやっていくということを考えています。
 それで、そういった懸念があれば全部やるのかということでございますけれども、ここに書いてありますように、優先順位を付けて可能な限りやっていくということですので、当然、そもそも技術的にモニタリングができないような物質もありますし、国の方の予算も限られておりますので、できるものから優先順位を付けてやっていくというふうに考えておりまして、すべてやれるかどうかというのは、リスク評価の結果、リスク懸念のあるものが物すごくたくさんあれば、勿論、すべてやり切れないので、優先順位を付けてやっていくことになりますし、それほどなければ、すべてやれるということがあるかもしれませんし、そこはリスク評価の結果が出てきてから見ていくことになるかと思っております。

○吉岡委員 それで、国が行うということをここで明示した場合には、事業者が行うことは全然ないというふうに想定してもよろしいんですか。

○MOE事務局 先ほど申し上げたとおり、事業者の方から提供があれば使いたいと思っておりますし、それは基本的な考え方のところも、「入手可能な環境モニタリングデータ、その他事業者から自主的に提供された情報等も積極的に活用していくこととする」というふうにしておりますので、その後に「さらに」のところで書いてあるのは、これはあくまでも国がつくった基本的考え方ですので、国としては何をやるのかというところを書かせていただいておりまして、事業者に対してモニタリングデータをやってくださいというところは、化審法上特に求めることにはなっておりませんので、そこは事業者の方から自主的に提供されれば使いますということを基本的な考え方で書かせていただいております。

○吉岡委員 一番基本的な考え方として、国がやるのにわざわざ事業者がやるということは常識的に考えられない。ということは、何もしなくてもいいということをここで宣言しているのと似たようなものだ。
 それで、汚染の関係では、昔からPPP、Polluter-Pays Principleの原則、つまり、汚染者負担の原則というものがございます。ここで出てくるような物質は非常に大量につくられていて、かつ相当の毒性を持っている物質であると考えられる。当然のことながら、それを生産して利益を上げている者がすべて、国民の一般の税金の負担でもってこういう安全性のチェックをすることが果たして適当だろうか、妥当であるだろうかという点に私は疑問を感じるのです。
 意見です。

○西川座長 ありがとうございます。
 それでは、どうぞ。

○MOE事務局 事業者に対してPPPの原則があるというのは勿論当然で、化審法上そういうことがございますので、有害性情報の報告を求めたりとか、そもそも製造数量を届け出たりとか、そういったことで、暴露に関する情報で事業者が持っていて、かつ、それが明らかに事業者のものであるものについては届け出させるような仕組みを化審法では設けております。
 1つ確認しておきたいのは、優先評価化学物質は、別に優先評価化学物質になったからといって、それはリスクがあると決め付けた物質ではありませんので、化審法上、例えば有害性情報の報告の求めとかというような形で、最初は自主的なものから始まって、本当にリスクがあるという場合は有害性調査指示みたいな、義務を伴うような措置を設けているところでございます。
 一般環境中のモニタリングデータにつきましては、ある特定の事業者が原因になっているかどうかというところは、いろんな排出源があってのモニタリンクデータですので、そのモニタリングを行うことについて、その部分が明らかでないにもかかわらず特定の事業者にだけモニタリングをはかるというコストを強制することはできないのかなと考えておりまして、化審法上もそういう仕組みは現時点ではないことになっているということかと思っております。

○西川座長 中杉先生、今の点に関してでしょうか。

○中杉委員長 はい。

○西川座長 よろしくお願いします。

○中杉委員長 基本的には、リスクが高いと懸念された場合、これは化審法の中か、外かという話が1つあるんですが、そういうものについて、国、環境省が中心ですけれども、環境中が安全であるかどうかということをモニタリングして評価していくというのは、当然、責務としてはあり得るんだろうと思っています。
 それから、原田委員が言われた、これは実際には評価IIと評価IIIとがあって、こう分けてしまうからあれなんですけれども、評価IIIのところで情報を出していただいて、評価IIIで、勿論、事業者の方から情報が出てくれば、評価IIIの中で追加モニタリングをしなくて済むという話になるんだと思うんです。
 ですから、評価IIのところだ、評価IIIのところだという話では余りこだわる必要はないのではないか。要は、事業者のデータが出てくれば、それでは追加モニタリングをしなくて済むという話ですから、評価IIIの中でその考慮はできるだろう。ですから、評価IIの中で取らなければいけない、事業者のデータを使う、使わないという議論をしなくてもよろしいのかなと私は思っております。

○原田委員 私が言いたいのは、その点に関しては、あるデータを最初に、追加のモニタリングをする、しないという話より以前に、日本の水環境もしくは大気といったところの状況を幅広くとらえるといった意味で、入手できるデータの一つとして事業者データを評価IIで使ってもいいかというお話だったんです。

○中杉委員長 実際の作業としてやるときには、評価IIと評価IIIというのは続いているので、だから、どの時点ですぱっと切ることはないんだろうと思うんですけれども、それは、出す段階はどちらにしても構わないと思いますが、あえてこだわられる必要はないのではないかなと思ったんです。

○原田委員 それでは、評価IIと評価IIIの違いは何だろうと考えたときに、評価IIIというのはどちらかというと追加データというところでまとめられていますので、追加データではなくて、今あるデータというのは評価IIというふうに整理した方が見やすいのではないかと。

○METI事務局 事務局よりよろしいでしょうか。
 評価IIと評価IIIの法的な流れの大きな違いといたしまして、法の42条に基づきまして、製造・輸入事業者に取扱状況の報告を求める。こうした求めをした後の評価を評価IIIと、これまでフロー図にもお示ししておりますが、やはりいただいた御意見で、そういった取扱状況の報告を新たに求める前に、あるデータを使うべきというような御意見かとも思いますので、少し、どのようにデータを、どういうふうに、どのような段階で使っていくのかというところを個別に判断しながら進めていくべきなのかとは考えております。

○西川座長 ありがとうございます。
 よろしいですか。

○原田委員 はい。

○西川座長 鈴木委員、よろしくお願いします。

○鈴木(規)委員 今のと関係するかどうかわからないんですが、1つは全体のつくり方で、参考資料3で出していただいたWHO(2008)というものはいいまとめだと私は思って、これを基に少し話をさせていただきます。
 裏面に暴露評価全般と言って、この評価のまとめ方として4つの視点があるということをこの文書は述べているので、御承知の方は当然多いかと思いますが、Appropriateness、Accuracy、Integrity、Transparency、この4つの項目によって考えることができるという議論をしているんですけれども、今日いただいた、この全体の文書を拝見しまして、多分、今、この評価(1)のⅡというものは、私が思うに、この文書で言うAppropriatenessの部分についてよりリアルなものに近づける、ワンステップ進めるというように頭の整理をすればよいのではないかと私は理解しました。
 それに対して、今、モニタリングデータの議論がされておりますけれども、評価(1)のⅢに進むということは、Accuracyの部分についてワンステップ進めるという、検討をするんだというような頭の整理をして、あるいはこの文書の中でもそのことをはっきりと意識した方が今のような議論の拡散の仕方が防げるのではないかと私は思っております。勿論、すべてのデータが最初にそろうのであればやはり集めた方がいいというのは当然ではありますけれども、評価IIの論点は評価Iよりも主に、このAppropriatenessの観点、要するに暴露評価における蓋然性を高めることによって、ある種の措置を発動するに当たっての判断を行うということかと私は理解して、次のステップはそれを証明することになりまして、これはここではAccuracyの観点ですので、それが必要であればそれをする。そのときはモニタリングデータが主役になるかと思いますので、その議論になる。
 この文書と今のモニタリング情報の利用について、参考資料5というものは当然密接に関連しているべきだと思いますけれども、その際に、やはり国の既存モニタリングを最初に使うということは筋の通った話でありまして、当然、そのモニタリングデータは、ここで書いてあるように、信頼性、暴露シナリオに対する代表性、統計的な代表性を満たしている必要がありますので、幸いにして国のデータというのは、ある程度、今まで一貫して、少なくとも環境省でそういうものはやっておりましたので、これについて事前にチェックする必要は必ずしもないかどうかは一概には言えないかもしれませんが、一応は多分、そこに関して大きな問題はないと考えられまして、一時的にはそれを利用する。ただし、事業者さん等が自主的に行われたものは貴重なデータですので、当然利用させていただく可能性はあるかと思いますが、私はここに関しては、もし、それを本当にやるのであれば、この参考資料5の後半を敷衍して、実際に事業者さんのデータをどのように利用するかという点について、もう少し議論を具体的に深めた方がよいのではないかなという気はしております。その辺のところを今後御検討いただければと思っております。
 あと、追加ですが、資料1-1の48ページの「[6]残留性の評価」のところで吉田先生始め議論がありましたけれども、ここはこれでいいかと思いますが、議論されたような問題点はありますので、ここはOECDの関連のワークショップ等の文書が出ておりますし、それから、これはPOPs条約のアセスメント文書の中で幾つかの検討がされています。例示としては、多分、この使い方について参考になるかと思いますので、その辺もあるいは参照しながらまとめてはどうかなという気がいたします。
 以上です。

○西川座長 ありがとうございます。
 ちょっと待ってください。先に名札を立てている方がおりますので、済みません。
 今の御意見を合わせて整理していきたいと思っております。
 続きまして、一鬼委員代理お願いします。

○一鬼委員代理 資料1-1の35ページの評価IIの最初の枠の2行目のところです。優先順位が高い、低いというのがあって、低いとされた優先評価化学物質についても、必要に応じて取消しの判断を行うというものがありますけれども、これについては非常に高い、低い、半分より上か、半分より下かぐらいしかこれではわからないので、要望としまして、やはり基準をつくってもらいたいというのがあります。
要望として、お願いいたします。

○西川座長 今の点について、事務局ありますか。

○METI事務局 優先評価化学物質の取消しに関しましては、既に基本的考え方の中でまとめさせていただいておりますが、当然ながら、法の定義に基づきまして、人または生態のいずれにも被害を生ずるおそれがないと認めるに至った場合といったような定義があるわけでございますが、その具体的な判断基準につきましては、残念ながら、今、何か定めるということが今回審議会でできなかったと考えておりますので、今後具体的にリスク評価を行った状況を見まして、そういった結果も踏まえながらまた策定をしていきたいと考えております。

○西川座長 よろしいでしょうか。
 それでは、中西先生よろしくお願いいたします。

○中西委員長 先ほど、原田委員と鈴木委員その他、モニタリングデータを事業者が持っている場合の使い方ということなんですけれども、原田委員の言われるように、なるべくたくさんのデータを使った方がいいということはそのとおりなんですが、実は私どもの経験の、詳細リスク評価書をつくる過程で、実はこういうデータがあるということで、事業者の方がたくさんデータを持ってこられるということがありました。それを採用すべきかどうかということで非常に悩みまして、最終的には私どもの段階では使わなかったという経験があります。
これは、せっかくあるデータを使わないというのは非常にもったいないということではありますが、モニタリンクデータはやはり全体的な視野から、どことどこの地点をはかるということが非常に重要で、ある種の特別の関心から、あるところのデータをはかっているという、そういうデータ自体は正しいと思うんですけれども、そういうものを評価の過程でどう組み込むかということをよほど真剣に考えないとまずいということで、その段階では私どもは、数年前になりますけれども、さんざん議論した結果、結局は使わなかったという経験があります。
 したがって、信頼性のチェックとかそういうようなところできちんと議論した上で使っていくということは正しいと思いますが、有害性評価よりもこういうある個人が持ってくる暴露データを使うということは結構難しいものだというのが私どもの経験がありますので、少しお話をさせていただきました。

○西川座長 ありがとうございます。
 それでは、田中委員でしょうか。よろしくお願いします。

○田中(博)委員 1点確認したいのですが、資料1-1の48ページの中で幾つかのシナリオを考えられています。その中の、3つ目に船底塗料用・漁網用防汚剤があります。これは当然、使用のかなりの部分は海域と考えられますが、この場合、もともと生態毒性として収集する毒性データは、そういった海産生物も含めてデータ収集を行うという理解でよろしいのでしょうか。

○MOE事務局 海産生物の毒性データにつきましてなんですけれども、今、化審法上用意しているテストガイドラインが水生生物3種なんですが、それはすべて淡水のものになっておりまして、現時点ではそこに対応できるような形にはなっていないというのが現状でございます。
 それで、今後の課題の方にも挙げさせていただきましたけれども、まだ今後の課題の方の説明がないのであれなんですが、そういった海域生物に関する試験データとかについても、今後その活用をどうするかといったところについて、あるいは信頼性をどうするかとか、そういったところについて、検討を進めてまいりたいとは思っております。

○西川座長 ありがとうございます。
 それでは、吉岡委員よろしくお願いします。

○吉岡委員 資料の52ページと53ページです。52ページの27行目の「8.リスク評価(一次)の評価III」の最後の行に、ここでは「追加モニタリングの結果を踏まえて」云々とございます。すなわち、追加モニタリングはこの時点で終わるという形になっています。それから、53ページの方の「9.リスク評価(二次)」で、「長期毒性に関する知見を得た物質」という形になります。
 お尋ねしたいのは、事業をやっておられる方は非常にコストの面に関しましてナーバスになっておられる。それと同じ考え方を使いますと、追加モニタリングをする費用と、この長期毒性を見る費用は、一体どちらがコストがかかるんだろうか。もし、やるときに、長期毒性の方はコストがかからないというのであるならば、逆転して、すなわちUFを下げるための長期毒性が先に出てきて、それから環境モニタリングをやってという形のものも取れるはずではないだろうかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。

○西川座長 事務局、いかがでしょうか。

○MOE事務局 コストにつきましては、一概には言えないといいますか、ハザード試験の方でも慢性毒性試験のコストはかなり開きがあります。例えば藻類でいけば、あれは急性と慢性が同じですので、でも、人健康の方の慢性毒性試験は相当なコストがかかると聞いておりますし、一方でモニタリングの方も、物質によってモニタリングしやすいものもあればしにくいものもありますので、あとは地点数とかサンプリングのサンプル数をどうするのかといったところで大きく変わってきますので、一概には言えないんですが、1つ言えるのは、化審法上、有害性調査指示を出せるのは、暴露の方が、要は有害性情報があれば二特にするだけの暴露状況がある、環境中の残留がある、しかも広範囲において残留があるというところを証明するといいますか、評価をしないと有害性調査指示は出せませんので、そういったところを評価するためにはモニタリングデータが必要な場合があるのではないかと考えておりまして、それに必要な追加モニタリングをするというふうに考えているんです。

○西川座長 よろしいでしょうか。
 吉岡委員、どうぞ。

○吉岡委員 こうした委員会で、ある一定時期に切ったというスケジュールをつくっていくと、どうしてもこういう考え方を取らざるを得ないということは理解できますが、現実に進む場合において、どちらの方のコストが安いんだというのがわかっているならば、例えばUFを下げる方がコストが安いということがわかっているならば、UFを下げる方を一遍見てみて、それからモニタリングに移るということはあるでしょうし、逆にモニタリングを安くできるというならば、モニタリングの方から入っていって、次にUFをやるというふうな考え方もできると思います。
 それで、ある程度、委員会形式を取る場合には、あるステップで区切ってしまわないといけないものですから、ある程度は仕方がないとは思うんですけれども、今後コストという考え方を考えに入れておいていただきたいという意味で発言いたしました。
 以上です。

○西川座長 中杉委員長、どうぞ。

○中杉委員長 どうも、評価IIIの段階に行っていると、そこら辺の有害性情報を整備されていないと、現実問題としては、そこまでなかなか行かないのではないかと私は理解しています。情報の少ない段階でどんどんそちらまで行くということは、基本的にはなかなか難しいんだろう。非常に不確実係数が高い、例えば1種類の水生生物の試験だけで評価IIIまでどんと行ってしまうという話ではなくて、吉岡先生が言われるように、それは評価IIIまで行くのかどうかという前に、そういうものを確認していく、または、これはだれがやるかという議論はありますけれども、そういうふうなことを踏まえてやっていくのは当然だろうと思います。
 もう一つあれなのは、残念ながら、すっきりつくって議論をしていても、実際の事例なしに議論をしてしまっているところがあるので、なかなか決められないんです。とりあえず、それで書いているというところがあって、こういうふうな形で動いて、やってみて、その後で、ここはこういう問題があるということで修正をしていく、手直しをしていくという作業がどうしても必要になってしまう。そこら辺は残念ながら、少なくとも私の頭の中では全部の状況を網羅した形で考えられないものですから、そういうことで、ある程度は仕方がないのかなと今の段階では考えております。

○西川座長 ありがとうございます。
 コストの問題は非常に厄介な問題で、評価書に取り込むには大変な困難があると予想されます。ただし、確かに中杉先生のおっしゃられるとおり、とにかくやってみるということも大事かと思います。ここでは、現段階で起こり得る問題点について、できるだけ出していただければと思っております。
 どうぞ。

○METI事務局 済みません、事務局の方から、最初の吉田委員の方からコメントがあった点について、少し確認させていただきたいところがございます。
 47ページの13行目ほどに、多媒体モデルのところを数理モデル等へというような御指摘をいただいたところがございます。ここを少し確認させていただきたいんですけれども、まず、ここのところは、10行目にあります「製造数量等の届出情報」とありますので、化審法での製造量もしくは用途別出荷量のデータしかないということで、細かい地点情報がないということで、ここでできる、いわゆる広域的・長期的スケールの暴露状況を見るものとして、いわゆるワンボックスタイプのものでの各媒体での比率などを調べる。そういう意味で、例えば具体的なモデルで申しますとMNSEMとか、そういったものを想定して、ここで「多媒体モデル」と記載したところでございますが、これはそういう趣旨でも同じだったんでしょうか。

○吉田委員 いえ、それで了解いたしました。それでしたら、このまま「多媒体モデル」と書いていただいて結構です。

○METI事務局 ありがとうございます。

○西川座長 ありがとうございます。
 それでは、ほかに。
 原田委員、どうぞ。

○原田委員 細かいところで済みません。2点あります。
 これは文言の確認だけです。37ページ目の「図表21 有害性評価IとIIの違い」の生態の水生生物の右のカラム、評価IIのところになりますが、「既知見を収集し個別に精査し専門家判断でキースタディを選定」と書かれています。一方は、その上にある人体のところは「個別に精査」という言葉はありませんし、細かい話ですけれども、専門家判断は個別にしかできないはずですので、この「個別に精査」という言葉は要らなくても話が通じるのではないかと思います。別の意味があるのでしたら、そこを御説明していただきたいと思うのが1点。
 あとは、資料1-2のリスク評価の個別論点のところの「(2)暴露評価」の数理モデル等の利用についてで、これは是非やっていただきたいと思うんですが、私も利用すべきだと思っております。しかしながら、いつの時点ぐらいにこういった整理ができるのか、そういったスケジュールの相場観が現時点でわかるようでしたら教えてください。私どもも、やはり物をつくっている者としてこういったモデルをもう少し積極的に使っていきたいと思っています。そのときの留意点、また、化審法における限界と、あと、ほかの製品安全に係る部分、そういったところを切り分けていくことでもっと使い方がうまくなるというところができると思いますので、こちらの検討のスケジュールを、もし念頭にあるんでしたら教えてください。
 以上2点です。

○西川座長 最初の点ですが、36ページの一番下の表に、一般毒性・生殖発生毒性については「個別に精査し」と書いてありますけれども、それでは不十分ということですか。

○原田委員 それとこことの違いがわからなかったんです。

○西川座長 どことどことの違いでしょうか。

○原田委員 人健康の方は、1行目のところが「既知見を収集し」で、ここで「個別に精査し」という言葉がなかったんです。逆に人健康のところの2つ目のポツが「個別に精査し」で、今度は専門家というところがないので、その書きぶりのところです。

○MOE事務局 済みません、そこは事務局の方で特に何か意図があって書き分けているわけではなくて、単にそろっていないだけですので、どちらにそろえるかはまた検討しますが、そろえるようにしたいと思います。
 ついでながら、逆に底生生物の方は専門家判断というものを、「既知見を収集し」の後に「得られればPNEC導出」といきなり書いてあって、信頼性の確認とかは何もやらないかのように読めてしまいますので、ここも表現をそろえたいと思っております。

○原田委員 わかりました。お願いいたします。

○MOE事務局 あと、数理モデル等の利用について、その信頼性や適用範囲についての検討のスケジュールということなんですけれども、まず、ここで書いているところの一つとしては、信頼性や適用範囲という、特に適用範囲の部分だと思うんですが、暴露評価しようとしている対象の用途とか、化学物質の使い方とか、暴露経路の状況とか、あるいはここで評価しようとしている化学物質もかなり多種多様なものがございますので、そういったものを、すべてのケースを想定して、あらかじめ適用範囲とかそういったところを整理するというのは、ある程度示すことというのはもしかしたらできるのかもしれないんですけれども、なかなか難しいのかなと思っていまして、実際の化学物質がリスク評価に入った段階、評価IIに入ってきた段階で、あるいは評価Iでも使うモデルについては、そういう評価Iの段階で使う場合があるとは思うんですが、その数理モデルを使うときになった段階で、このような化学物質で、このような使われ方をしているものについては、このモデルであればどこまで適用可能なのかとか、使うのであればどういったところに留意点があるのかといったところをケース・バイ・ケースで見ていくことが必要なのではないか。その際には、必要があれば専門家の意見を聞く。例えば、そのモデルをつくった人とか、モデルに詳しい人とか、そういったところで聞いていくということかなと思っております。
 あと、信頼性の部分につきまして言いますと、産総研の方でも、国環研の方でも、かなりバリエーションというのはいろんな物質についてやっていますので、そういった結果は学会等でそれぞれ発表されていますし、そういった研究者同士の間でも信頼性を高めることはされていると思いますし、それぞれ国の機関がつくっているものですので、それなりに信頼性はあるとは思っておりますが、そういった形の取組みは今後も続けていくのかなと思っております。
 ただ、いずれにしても事業者の方が今後、我々がもう既に公開しているので使えるような状態になっているんですけれども、使うときにどういったところに気をつければいいかとか、そもそも、どういうふうな使い方が適当なのかとか、そういったところはできる範囲で、今もQ&Aみたいな感じでやったりとか、マニュアルをつくったりとかはしているんですけれども、もう少し充実できる部分は充実していきたいと思っていますし、国環研の方とも相談はしていますし、国環研と産総研の間でもお互いにディスカッションしたりとか、そういったことはしていきたいと思っています。
 そういうことでして、そういうことは進めていきたいと思っているんですけれども、現時点で検討スケジュールを示すとかということはなかなか難しいのかなと思っています。

○西川座長 どうぞ。

○原田委員 是非、お願いいたします。
 それで、やはりG-CIEMSとかSHANELとか、見ていてわからないものが少しブラックボックス的になっていて、データコードとかそういったところが見えにくいところがありまして、是非、仕組みというところをもう少し公表していただければいいかなと思います。
 コメントです。

○西川座長 ありがとうございます。
 済みません、手短にお願いいたします。

○鈴木(規)委員 それでは、個別には申しませんが、多分、この文書については、ある程度、一般的に書かれていますので、中杉先生が言われましたが、少し実例が出てきたときに我々専門家としても十分に議論させていただいて、事業者の方が納得していただける形で進めるのがいいかと思いますので、そう理解していただくのがよいかと思います。

○西川座長 ありがとうございます。
 大変活発な御議論をいただいているところですけれども、本日は時間も限られていますため、この場での議論は一旦終了として、座長と関連の先生方で調整させていただくことといたします。
 次に、リスク評価に係る今後の課題について御説明をお願いいたします。

○MHLW事務局 それでは、資料2の方をごらんください。
 今回、これまで議論していただきましたところでいろいろと種々の課題が出てきているところではございますが、それにつきまして、3回の審議では整理し切れないような課題も幾つか出てきておりまして、そちらの方を事務局で整理させていただいたものが資料2になります。こちらについては、どういった課題があるかと認識しているかということをこういった今後の課題という形で整理させていただこうと、この資料2の方を作成しております。
 こちらの方に載せております課題としましては、まず第1に「影響の重大性に係る不確実係数の適用」ということで、こちらはスクリーニングの段階から大分御意見をいただいていたところでもございますが、特に影響の重大性等に係る不確実係数の適用について、今後、運用の透明性と一貫性の確保を図る上で、適宜整理していくことが必要ではないかといった点、御指摘がありますし、こちらとしてもそういったところに気をつけて今後進めてまいりたいと考えておりますので、まずこの点を記載しております。
 2番目といたしまして「変異原性の評価の考え方」で、こちらにつきましては、手法の資料の方で本日簡単に触れさせていただいており、資料1-1の39ページで「[3]変異原性のみが対象項目となっている場合の扱い」として、「個別ケースに応じて検討する」とのみ書いておりますが、リスク評価における変異原性の扱いは一つの大きな課題であるとは認識しております。当面は発がん性との関連で、閾値あり、なしの判断材料とするという使い方を考えておりますけれども、こちらに書いてありますとおり、変異原性のみを根拠とした優先評価化学物質も上がってくることが想定されておりますので、リスク評価の段階におきましてこういった変異原性をどう評価していくかといったところについては、今後も引き続き検討していきたいと考えております。
 3番目の「国内外のリスク評価等において利用されている有害性データや評価手法の活用」ということで、これは先ほど田中委員の方から御発言がありました内容とも関係しておりまして、海域生物に関する試験データとか、あるいは評価手法で、現行の化審法上想定されていない有害性データや手法について、どうやって使っていくかということは今後検討していくべきであろうということで、こちらの方も今後の課題に記載しております。
 4番目の「長期使用製品の使用段階、廃棄処理段階等の取扱い」につきましては、特に前回の審議の際にこの辺の議論は大分出てきたところでございまして、長期使用製品の使用段階、または廃棄処理段階からの排出が多く見込まれる化学物質については、今後科学的な検証を行い、知見を蓄積した段階で、環境モニタリング情報の活用や排出係数の見直し等により化審法のスクリーニング評価あるいはリスク評価Iにおける対応を検討することとしたいと考えております。また、化審法の対象とならないような用途・排出源等から環境中に排出された化学物質の化審法リスク評価における暴露評価への組入れについて、技術的な検討もさることながら、化審法上の取扱いについても今後検討を行っていきたいと考えております。
 めくっていただきまして、優先評価化学物質に指定されたものが、更に有害性調査指示へ進むこともあれば、取消しの方へ進むものも今後出てくることが想定されております。そういった、指定が取り消された優先評価化学物質につきましては、一般化学物質に戻った後、またスクリーニングにはかかっていくことになりますけれども、その際にリスク評価の結果を踏まえた判断を行うことができるよう、リスク評価の結果を反映して指定取消し後のスクリーニングに対応できるようなやり方について考えていくべきであろうということを、(5)として加えさせていただいております。
 事務局からの説明につきましては、以上です。

○西川座長 ありがとうございます。
 ただいまの事務局の説明について、御質問はございますでしょうか。御質問・御意見がございましたら、お手元のネームプレートを立ててください。順に指名させていただきます。
 それでは、まず、一鬼委員代理お願いします。

○一鬼委員代理 今後の課題ということですので、今回の議論の中には入っていないことになりますけれども、今後の検討という言葉がすべて使われておりますが、我々としては、これがいつごろ結論が出せるようになるのかというスケジュール感とか、あるいは今、事務局として考えてあること、何か検討会みたいなものを想定してあるのか、そういうことを伺いたいと思います。

○METI事務局 こうした今後の課題に関しましては、まず、先ほど中杉委員長の方からもありましたとおり、具体的な物質を持って評価を進めていく中で、やはり課題として改めて具体的に浮かび上がってくる部分も多いかと考えておりまして、主に評価II以降、また評価Iも関わるところもあると思いますが、そうした物質が出てきた段階で個別に議論をするというようなケースも多いかと考えております。
 また、そのほか、例えば「(2)変異原性の評価の考え方」などに関しましては、ただいま関係省庁で検討会を内部で設けまして議論をしようという計画を立てているところでございます。これは今年度行う予定としております。

○西川座長 それでは、能美委員よろしくお願いします。

○能美委員 今の「(2)変異原性の評価の考え方」ということで、検討会が組織されているということですけれども、そこの中で議論していけばとは思うんですが、1つにはやはり考え方として、現在の化審法ではin vitroの試験、培養細胞とかバクテリアを使った試験の実施が求められているわけですけれども、やはり評価という形になると、動物を使ったin vivoの試験をどういうふうにこういう中に取り入れていくか、あるいはそれをどういうふうに評価するかが一つのかぎになるのではないかと思います。
 あと、GHSとの絡みでいきますと、一般的には生殖細胞に対する変異原性をこうしたリスク評価の中でどういうふうに考えるかというのが今まで議論されてこなかったことなので、やはり十分に議論していくことが必要ではないか。それから、in vivoの試験と生殖細胞に対する影響、変異原性、この2つのことをどういうふうにこういうリスク評価の枠組みの中に入れていくかが検討会での主要な課題ではないかと考えるところです。
 コメントです。

○西川座長 ありがとうございます。
 それでは、亀屋委員よろしくお願いします。

○亀屋委員 リスク評価の課題ということで、化審法と少し外れる部分もあるかもしれませんが、1つ言わせていただきたいのは、評価II以降、PRTRデータを積極的に活用するという仕組みをこの中に組み込んでいただいたのは非常にいいことだと思うんですが、今後、適用除外みたいなものを考える上でも、やはりPRTRデータをどういうふうに使っていくか。例えば、PRTRデータがないものを優先評価しようと思っても今はなかなかできないスキームになっていますので、そのPRTRの対象物質などとの整合みたいなものも今後考えていかなければならないし、優先評価した物質をPRTRデータに残すのか、残さないのかといったようなことも考えて、リスク評価といった意味で、化管法の方ではリスク評価をしろということにはなっていませんけれども、こちらもきちんとリスク評価するということですので、そこの整合を今後の課題として少し考えていただきたいと考えております。
 以上です。

○西川座長 事務局、今の質問に対してコメントはありますか。

○MOE事務局 化審法を見直すときの審議会の報告の方にも、今、亀屋先生がおっしゃられたような、PRTR対象物質と化審法との関係について検討するべきといったような答申をいただいておりますので、その辺りのところは、今回の審議会は化審法のリスク評価に関する審議会ですので、今後の課題としてはこの程度にとどめさせていただきますけれども、政府部内といいますか、化管法の担当部局とも、今、いろいろと相談をしているところでございますので、またそういったところも、どういうことが必要かといったところを含めて検討していきたいと思います。

○西川座長 ほかにございますでしょうか。
 吉岡委員、どうぞ。

○吉岡委員 少し意地悪な質問かもしれませんが、「(4)長期使用製品の使用段階、廃棄処理段階等の取扱い」について、これから検討するというふうに書かれているのですけれども、実際問題として、どのような形の科学的な検討を予定されておるんでしょうか。

○MOE事務局 長期使用製品と廃棄処理のところにつきましては、今、排出係数というものを廃棄処理についてどのようにつくれるのかというところについて、あるいは長期使用のところで、今、排出係数が用意されていない分について、どういうものができるのかといったところを、今、環境省の方でも検討しておりまして、EUの方でもそういう排出係数のガイドラインなりが新しいものも出てきておりますので、そういったものを参考にしながら、あとは国内の実際の取扱いの状況とかも見ながら検討を進めているという状況でございます。

○西川座長 よろしいでしょうか。
 有田委員、どうぞ。

○有田委員 この間ずっと、リスク評価結果の信頼性のことを考えてきました。例えばモニタリングの件でもそうだったんですけれども、事業者の方はそれなりに信頼できる情報を出しているとしても、先ほど中西先生がおっしゃったように、信頼に値するかどうかというのを、やはり複数の信頼できる専門家の方々に評価していただかないと消費者は信頼できないというのがあります。この信頼できるという評価をどういうふうにしていくのかというのが少し具体的には見えない。 それから、先ほど質問といいますか、中でGHSのことが出てきましたが、課題ということでおっしゃられたと思うんですが、GHSと化審法の関係をどう考えているか教えていただきたい。

○METI事務局 GHSとの関係につきましては、この前のスクリーニングの議論のときにもあったかと考えておりまして、ああいったマトリックスのクラスの設定に当たりましてGHSの分類を参考にした。ただし、化審法でこれまで運用してきた有害性などの考え方もございますので、そういったものと組み合わせて御審議いただいてクラスを設定したというような関連はあります。

○西川座長 よろしいでしょうか。
 どうぞ。

○METI事務局 先ほどのGHSの絡みでもう少し補足させていただきますと、GHSの方では、変異原性に関しては生殖細胞変異原性となっております。それで、先ほど事務局から説明しましたのもそうなんですが、いわゆる変異原性といえば、発がんの方と、あとは生殖細胞変異原性という2つの道がある。それに関しましては、スクリーニング評価の方のマトリックスの方にも生殖細胞変異原性の方も組み込んだという話になっておりますので、今回、このリスク評価を進めるというところにおいて、やはりこの2つの毒性が重要ではないかと、先ほど能美委員の方から御指摘があったと考えております。
 もし、補足がありましたらお願いします。

○能美委員 おっしゃるとおりだと思います。GHSで取り上げられている云々にかかわらず生殖細胞に対する突然変異誘発性というものの化学物質のリスクは非常に重要だと思いますので、是非、この枠組みの中で考えるべきであると考えます。

○西川座長 ありがとうございました。
 よろしいでしょうか。
 どうぞ。

○MOE事務局 先ほど、GHSの前に御質問されたことがもう一つあったかと思うんですけれども、要はリスク評価をどのような専門家が評価をしていくのかということだったかと思うんですが、化審法上は、第二種特定化学物質に指定したりとか、有害性調査指示をしたりするときには、審議会の御意見を聞くことになっておりますので、評価結果について、最終的には審議会の先生方の評価を受けて確定していくというふうになると考えておりまして、その部分につきましては、基本的な考え方の4ページ目でございますけれども、審議会を開催して、科学的根拠を踏まえた審議を行うことでやっていきますということを書かせていただいております。
 以上です。

○西川座長 ありがとうございます。
 続きまして、化審法に基づく優先評価化学物質のリスク評価の基本的な考え方及びリスク評価の手順フローについて説明をお願いいたします。

○MHLW事務局 それでは、資料3-1をごらんください。こちらの方が「化審法に基づく優先評価化学物質のリスク評価の基本的な考え方」となっておりまして、これは、このリスク評価の審議会の第1回のときに重点的に御議論いただいたものでございます。
 基本的に、その場で大分御議論いただきまして、当初の事務局案も大分修正をいたしたところでございますが、前回御議論いただいた以降に、若干修正したところがございますので、そこの点を1点御紹介させていただければと思っております。
 場所としましては6ページを見ていただきまして、ここに薄い字で下線で引いてあるところで、暴露評価で用いるといった、先ほど資料1-2の論点のところで出ました考え方でございますけれども、暴露評価で用いる種々のデータや数理モデルについては、必要に応じて専門家の意見を聞いて、その信頼性や適用範囲に留意しながら利用するといったところがポイントであると考えておりますので、この基本的考え方に追加してはどうかと考えております。
 また、細かい点で若干文言等の修正を行ったところがございますが、その点につきましては、このように薄い字で下線で直した部分がわかるようにしてございます。
 その他につきまして、本日の議論でいろいろございましたが、この基本的な考え方自体を大きく変える必要がある部分はないのではないだろうかと考えております。
 また、同様に資料3-2の方のリスク評価手順のフローも、前回お示ししたものとフローの流れとしては変わっておりませんでして、若干ごく一部につきまして、文言を手法と併せるといった観点で変更した部分がございますが、フロー自体の方は前回からお見せしているものと変わっておりません。
 こちらの2点につきましては、事務局からの説明は以上です。

○西川座長 それでは、ただいまの事務局の説明について、先ほど来と同様に、御質問・御意見がございましたら、お手元のネームプレートを立ててください。順に指名させていただきます。
 特に御意見がないと承ってよろしいでしょうか。
 それでは、御意見がないようですので、次に進みたいと思います。今後の予定について、事務局より説明をお願いいたします。

○MHLW事務局 今後の予定につきまして、事務局より説明させていただきます。
 本日御議論いただきまして、御指摘いただいた点につきましては、座長と関係する方で調整をさせていただきまして、適宜資料の修正の方をさせていただければと考えております。
 資料の修正が済みましたら、手法、今後の課題、基本的考え方、それから、リスク評価の手順フロー、この4点につきまして、パブリック・コメントにかけたいと考えております。パブリック・コメントをかけましたら、そこで提出された意見を基に、適宜、手法、課題、考え方、フローを改定していくこととしております。それで、提出されたコメントへの対応につきましては、事務局が座長と相談して対応させていただくこととしたいと考えております。その後、手法が確定いたしましたら、事務局の方でリスク評価Iの段階をまず開始したいと考えております。
 リスク評価につきましては、今後の予定としてはこのようになっておりまして、リスク評価の前の段階でありますスクリーニング評価、こちらは優先評価化学物質を選ぶプロセスでございますけれども、こちらにつきましては、今年の1月に第1弾を選定しておりますが、その際に有害性につきましては、エキスパートジャッジといった形の判断を設けておりますところ、暴露の方にもそういったエキスパートジャッジを導入すべきではないかという御意見を受けているところでございまして、スクリーニング評価の際にもモニタリングデータやPRTRデータを踏まえての暴露のエキスパートジャッジを導入する方向で現在事務局で検討を行っております。
 また、今後のスクリーニング評価の実施につきましてですが、一般化学物質の製造・輸入量の届出が今年の4月から6月に行われまして、現在それを集計しているところでございます。今後、その集計結果等を用いまして一般化学物質のスクリーニングも実施する予定としております。
 今年の1月もそうでございましたが、スクリーニングの検討会につきましては、公開の審議会で行うことを予定しております。
 今後の予定につきましては、以上です。

○西川座長 ありがとうございました。
 それでは、本日の議論はここまでといたしたいと思います。
 以上をもちまして、都合3回にわたりました化審法リスク評価手法についての合同審議会を終了したいと思います。委員の皆様には3回にわたり御多忙中のところ御参集いただき、また、活発な御議論をいただきましてありがとうございました。

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