中央環境審議会環境保健部会(第29回)議事録

日時

平成26年04月18日(金)10:00~11:14

場所

ホテルフロラシオン青山1階 ふじの間

議事次第

1.開会

2.議事

  1. (1)水銀に関する水俣条約対応検討小委員会の設置について
  2. (2)報告事項 環境保健行政の現状について
    1. ①PRTR制度の施行状況について
    2. ②化学物質環境実態調査結果について
    3. ③化学物質審査規制法に基づく第一種特定化学物質の追加指定について
    4. ④水俣病の認定における総合的検討に関する通知について
    5. ⑤これまでの「石綿の健康リスク調査」の主な結果及び今後の対応について

その他

3.閉会

配付資料一覧

【資料】

資料1 中央環境審議会環境保健部会名簿
資料2-1 中央環境審議会環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置について(案)
資料2-2 水銀に関する水俣条約対応検討小委員会の設置について
資料3 報告事項 環境保健部行政の現状について

【参考資料】

参考資料 中央環境審議会関係法令等

議事録

午前10時00分開会

○菊池企画課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第29回中央環境審議会環境保健部会を開催いたします。

 環境保健部企画課の菊池でございます。議事の開始まで進行を務めさせていただきます。

 まず、委員の皆様におかれましては、ご多忙の中、ご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。この会議は公開で開催をいたします。議事に入ります前の冒頭の部分のみカメラ撮影を許可しております。

 本日は、環境保健部会、それから臨時委員の中で定足数のご出席をいただいております。本部会は成立をしております。なお、崎田先生は、ご出席のご予定ですが、10分から15分程度遅れるというご連絡をいただいております。

 では、まず、最初に資料の確認をさせていただきます。一番上に議事次第がありまして、その裏面に配付資料の一覧がございますが、資料1としてはこの保健部会の委員名簿、それから、資料2-1としまして「中央環境審議会保健部会の小委員会、専門委員会の設置について(案)」、それから、資料2-2といたしまして「水銀に関する水俣条約対応検討小委員会の設置について」、一枚紙でございますが、その次に、別添1、別添2、別添3と一枚紙がついております。そして、最後に、資料3「環境保健行政の現状について」がございます。一番下に、それから、参考資料としまして「中央環境審議会の関係法令等」。これが本日の配付資料でございます。また、一番下に「水銀に関する水俣条約」について」のパンフレットを置かせておいていただいております。

 資料の不足がございましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。審議の途中でも構いませんので、よろしくお願いいたします。

 ちなみに、この本部会の資料につきましては、原則、全て公開とさせていただきたいと思います。本部会の終了後には、発言者のお名前を示しました議事録を作成いたしまして、委員の皆様方にご確認をいただいた上で、ご了解をいただいた上で公開をさせていただきたいと考えております。

 ここで、事務局を代表いたしまして、環境保健部長の塚原からご挨拶を申し上げます。

○塚原環境保健部長 おはようございます。環境保健部長の塚原でございます。

 本日は、委員の先生方におかれましては、ご多用の中、ご参集をいただきまして、ありがとうございます。また、平素から、私ども環境保健行政にご協力、ご指導を賜っておりまして、あわせて厚くお礼申し上げたいと存じます。

 本年度の環境保健行政の主な課題といたしましては、本日も、今後、これから検討体制について、ご審議をいただくことになっております水銀に関する水俣条約の締結に向けました、国内の担保措置の検討が大きな課題になっておりますが、このほかにも、原発事故に伴います健康管理や化学物質対策、石綿による健康被害対策、水俣病対策、第四次環境基本計画の点検など、引き続き重要な課題が山積しているものと認識をしております。

 本年度の環境保健部会でございますけれども、これらの課題につきましてのご審議を行うため、本日を皮切りに、6月、8月、それから12月と、3回の開催を予定しております。

 今後とも、委員の先生方のお知恵を拝借しながら、よりよい環境保健行政を進めてまいりたいと考えております。ぜひ、幅広い視点から積極的なご見識を賜りますよう、お願いをしたいと思います。

 簡単ですが、冒頭のご挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。

○菊池企画課長 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきまして、中杉部会長に議事進行をお願い申し上げます。

○中杉部会長 おはようございます。本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。

 それでは、審議に入りたいと思います。議事次第に従って、1番目でございますけども、中央環境審議会環境保健部会の小委員会の設置についてでございます。これにつきましては、後ほど事務局からもご説明がありますが、資料2-2の中にありますように、中央環境審議会に意見を求める諮問が、環境大臣から3月17日付で出されております。

 本諮問は、同じく3月17日付で環境保健部会、循環部会、大気・騒音振動部会の3つの部会に、中央環境審議会会長よりそれぞれの部会長に付議されましたので、本日は当部会に関わる事項を審議したいと思います。

 それでは、事務局からご説明をお願いいたします。

○牧谷環境安全課長 環境安全課長の牧谷と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 今、部会長からご紹介がありましたように、本件の趣旨でございますが、水銀に関する水俣条約が昨年10月に採択をされておりますが、これを、我が国としても、今後、批准に向けて国内の検討を進めてまいりたいということでございまして、それに関して、当中央環境審議会においての審議の体制についてお諮りをするという趣旨でございます。具体的には、小委員会を設置させていただきたいということでございます。

 資料2-1及び2-2をお願いいたします。2-2には別添1から別添3までついてございます。

 まず、2-1でございますけれども、「中央環境審議会の環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置について」でございますが、この第3項に、水銀に関する水俣条約対応検討小委員会の内容を追加するという改正案になっております。

 ざっと読み上げますと、(1)にありますように、運営規則第8条の小委員会として、「水銀に関する水俣条約対応検討小委員会」を置く。(2)水銀に関する水俣条約対応小委員会は、水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策、(循環型社会部会及び大気・騒音振動部会の所掌に係るものを除く。)についての審議を行う。(3)水銀に関する水俣条約対応検討小委員会の決議は、部会長の同意を得て部会の決議とすることができる。ということでございます。

 それでは、背景等につきまして、資料2-2でご説明申し上げます。

 設置の趣旨でございますけれども、昨年10月の外交会議におきまして、水銀に関する水俣条約が採択され、我が国を含む97カ国が署名、現在、米国1カ国が締結をしているという状況にございます。条約では50カ国の締結の90日後に発効するとされておりまして、条約発効までの間の暫定事務局を務めるUNEPによりますと、今後二、三年程度での条約発効を目指しているということでございます。

 この条約は、水銀の産出から使用、廃棄までのライフサイクル全体にわたっての管理を求めておりまして、我が国としても、これまで官民の努力によっていろんな対策が進められてきておりますけれども、条約の趣旨を踏まえて包括的な水銀対策の実施を求められております。

 このような状況を踏まえまして、先ほどありましたように、今年の3月17日付でございますが、環境大臣から中央環境審議会会長に「水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策について」の諮問が出されております。これを受けまして、この諮問は同日付で3つの部会、すなわち循環型社会部会、大気・騒音振動部会、及び環境保健部会の3部会に付議をされております。これが別添2と別添3におつけしております。これを受けまして、先ほどの小委員会の設置をお願いするものでございます。

 検討事項でございますけれども、本小委員会では、環境保健部会に付議をされております「水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策について」のうち、循環型社会部会、ここは水銀の廃棄物に関する審議を行います。それから、大気・騒音振動部会、ここは大気排出に関する審議を行います。これらの所掌に係る事項を除く部分について、検討の対象といたします。すなわち、水銀廃棄物対策に関する事項及び水銀の大気排出対策に関する事項以外につきまして、既存の法制度等で対応がなされていない事項、具体的には、水銀添加製品に関する規制や、水銀廃棄物以外の水銀の環境上適正な暫定的保管のあり方等について検討をお願いしたいと存じます。

 スケジュールでございますが、年内のとりまとめを目指しまして、概ね2カ月に1回程度の開催を予定しております。

 委員会の構成でございますけれども、委員につきましては部会長の指名となっております。また、小委員長を置き、部会長の指名によりこれを定めるということになってございます。具体的な小委員会のメンバーにつきましては、現在、部会長ともご相談しながら人選中という状況にございます。

 それでは、別添1で、水俣条約の概要についてざっとご説明を申し上げます。1ページにありますように、経緯でございますけれども、2001年からUNEPでこの検討が開始をされておりまして、2009年のUNEP管理理事会でマンデートが出ております。すなわち2010年に交渉を開始して2013年までの条約の採択を目指すということでございまして、これを受けて、2010年に第1回を開き、2013年までには5回の政府間交渉委員会を開いております。この間、第2回におきましては、日本の千葉におきましてこの委員会を開くなど、我が国もこの交渉に大きな貢献をしてきたわけでございます。

 それで、2013年1月の第5回におきましてこの条文案の合意を見まして、名称につきまして、我が国の意見も踏まえて「水銀に関する水俣条約」とすることが決定をされております。これを受けて、昨年10月でございますが、熊本市及び水俣市におきまして外交会議が開催をされております。60カ国以上の閣僚級を含む139カ国・地域から1,000人以上の出席をいただきまして、この条約を全会一致で採択をいたしまして、署名が開始されております。期間中に、92の国・地域が条約に署名をし、その後、米国が条約に署名・締結するなど、現時点で署名97カ国、締結1カ国という状況になっております。

 条約の内容でございますけれども、前文には水銀リスクに関する認識でありますとか国際的な水銀対策の必要性等が述べられております。また、水俣病の教訓として、水銀汚染が人の健康及び環境に及ぼす深刻な影響、あるいは水銀の適切な管理の確保の必要性、将来の公害の再発防止等について書かれております。

 第1条が目的でございますが、第3条から中身でございますけれども、水銀の産出について、新規鉱山の開発禁止、いわゆる既存につきましても発効から15年以内に禁止と、第3条でされております。また、水銀の貿易につきましては、条約上認められた用途等を目的とする以外を禁止と。また、これらの用途への輸出に際しても、輸入国の事前同意を要するという制度となっております。

 第4条におきましては、水銀添加製品につきまして、附属書に定める段階的廃止期限の後、電池あるいは照明器具等々につきまして、製造・輸出入を禁止とされております。また、第5条におきましては、製造工程でございますが、クロルアルカリ製造、あるいはアセトアルデヒド製造等のプロセスにつきまして、やはりそれぞれ段階的廃止期限を定めまして、その後の水銀の使用を禁止、及び制限をかけるという内容でございます。

 第7条は、零細及び小規模の金の採掘、これはASGMと言っておりますが、これらにつきましての水銀の使用、排出・放出の削減をするという内容でございます。

 次のページに移っていただきまして、第8条におきましては、大気排出についての条文でございまして、石炭火力発電所等5つの排出源につきまして、利用可能な最良の技術及び環境のための最良の慣行の利用等によります排出を規制するということ。第9条は、水・土壌への放出について、発生源を特定し、放出を規制するための措置を実施するとされております。

 また、10条から12条につきましては、水銀の暫定的な保管でありますとか、水銀廃棄物の管理、汚染された場所の対策について、これらを環境上適正に実施することとされております。

 13条から14条においては、途上国への資金援助、途上国の能力形成・技術支援・技術移転などが書かれております。

 また、16条では健康面の対策について書かれております。

 31条には、条約の発効の定めでございまして、50カ国・地域が締結後90日後に発効とされております。

 今後に向けた取組でございますけれども、条約発効後1年以内に締約国会議の第1回会合が開催をされるということになっております。UNEP事務局によりますと、昨年の外交会議において、今後二、三年以内の条約発効を目指すという旨の発言がございました。

 こういったことも踏まえて、今回、中央環境審議会での審議をお願いするものでございます。

 簡単ではございますが、ご説明は以上で終わります。

○中杉部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまご説明いただいた内容について、何かご意見、ご質問等はございますでしょうか。もしおありの方がございましたら名札を立てていただければと思います。いかがでございましょう。

 小委員会を設置して、そこで審議をしていただくということで、小委員会のメンバー等については、今、事務局と私のほうで相談をさせていただいているということでございます。

 これも、ほかの3つの部会がありますので、一応、それぞれ、ほかの2つの部会はこういうこと、等で大体限定をされておりますが、それ以外のところは環境保健部会で全体的に網羅して受けるというような形になっているというふうに理解してよろしいんですね。中身の区別がなかなか難しいと思いますけど、うまく連携をしてやっていただくことが必要かと思いますが。

 よろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○中杉部会長 それでは、水銀に関する水俣条約対応検討小委員会を設置する件につきましては、ご了承をいただいたということにさせていただければと思います。

 委員と小委員長の選任につきましては、先ほど事務局からご説明がありましたように、中央環境審議会議事運営規則第8条に基づきまして、私が指名するということとしたいと思いますけども、これもご了承いただけますでしょうか。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○中杉部会長 では、そのようにさせていただきます。

 それでは、本部会に水銀に関する水俣条約対応検討小委員会を新たに置くことといたします。

 それでは、本日予定されていました審議事項は以上でございますけども、事務局より報告事項の説明をお願いいたします。事務局から何件かございますけども、まとめてご報告いただいた後、委員の先生方からご質問、ご意見は最後にまとめて伺いたいと思います。

 それでは、事務局からご説明をお願いします。

○牧谷環境安全課長 環境安全課長の牧谷でございますが、私からは、報告事項といたしまして、2件お願いをいたします。資料3の①及び②でございます。

 1つ目は、PRTRの実施状況についてのご報告でございます。資料が、2ページをお開きください。ご案内のように、このPRTR制度は、平成11年にできました化学物質排出把握管理促進法に基づきまして導入をされておりますけれども、その後、平成20年には施行令を改正いたしまして、物質の追加でありますとか、対象となる業種の追加等の変更が行われているという、このような経緯をたどっております。

 毎年度の排出量につきまして公表してきておりますけれども、平成24年度の排出量につきまして、さきの3月に公表をいたしましたので、その概要をご説明いたします。24年度の届出排出量、移動量の状況でございますけれども、事業所数で言いますと、3万6,504事業所ということで、前年度から303事業所、0.8%の減少でございます。それから、4つ目の黒丸のところを見ていただきますと、届出排出量及び移動量の合計で見ますと、38万1,000トンということで、前年度から5%の減少でございます。

 平成22年度の把握分から化管法の対象物質の変更がございましたが、制度開始当初から、継続して届出が行われております276物質について、その状況を見てみますと、排出量につきましては14万7,000トンで前年度から7%の減少、移動量につきましては19万5,000トンで、前年度から2%の減少、合計で34万2,000トン、前年度から4%の減少という状況でございます。

 4ページをお開きいただきますと、平成13年度からの経年的な傾向が示されております。基本的には、平成13年度以来、次第に減少しているという状況にございますが、平成22年度からの見直し、物質の追加などによりまして、この3カ年は少し増加している部分がございますけれども、継続部分で見ますと、ほぼ減少ないし横ばいという状況が続いている状況にございます。

 5ページにありますように、物質の内訳で見ますと、一番多いのがトルエン、それから次にマンガン、キシレンという状況になっております。

 次のページの6ページをご覧いただきますと、届出の業種別で見ますと、化学工業、それから鉄鋼業、輸送用機器、機械器具製造業等が多くなってございます。

 7ページには、東日本大震災の影響を見るために、特定被災地域という、全部で222市区町村ございますが、ここにおける事業者による届出の状況を見ております。それによりますと、届出事業所の数でありますが、4,700事業所でございまして、これを震災前の21年度と比較をいたしまして、7.1%の減少となっております。ちなみに、全国ベースで見ますと、21年度との比較でマイナス6.1%ということでございますので、やはり全国平均よりもさらに減少が大きいという状況が見てとれます。

 それから、次の届出排出量と移動量の合計値でございますが、4万トンということで、21年度から15%の減少でございました。ここにつきましては、全国で見ますとプラス0.9%でございますので、やはりこの被災地域での減少量はかなり大きいということが言えるかと思います。

 以上がPRTRの概要でございます。

 続きまして、同じ資料の9ページから、化学物質環境実態調査結果についてご説明を申し上げます。10ページに経緯がございますけれども、この調査は昭和49年度から化審法の附帯決議を踏まえまして開始をされております。非常に長く続いている調査でございまして、平成24年度の結果につきまして、昨年12月に公表しております。その結果の概要ですが、11ページをお開きください。調査内容がございます。

 まず、大きく3つの調査から成り立っておりまして、初期環境調査と呼ばれるものでございますが、これは一般環境中で高濃度が予想される地域においてデータを取得しております。化管法の指定物質でありますとか、あるいは環境リスク評価の物質選定等々に用いるためにこのデータをとっております。

 次に、詳細環境調査ということでございますが、化審法の優先評価化学物質のリスク評価を行うためでございまして、これは一般環境中における全国的なばく露評価ということでございまして、高濃度のところのみならず、全国的な傾向を広く把握するという趣旨で実施をしております。

 それから、モニタリング調査でございますけれども、化審法の特定化学物質などにつきまして、経年的な傾向を見るということでございます。またPOPs条約の対象物質についても経年的な残留傾向を見ております。

 以上3つにつきましての調査結果の概要がその下の3番に書かれております。非常に細かくなっておりますので、ごくポイントのみ申し上げますと、水質につきまして、初期環境調査の水質につきましては、10物質を測ったうち、5物質が検出をされております。同じく生物につきましては、1物質を測り、それが検出されております。大気については、8物質中、6物質が検出をされております。

 次に、詳細環境調査につきまして、水質でございますが、14調査対象物質中、12物質が検出をされております。底質につきましては、同じく2つの物質の両方が検出されております。次の12ページにお願いをいたします。生物でございますが、やはり2物質中、2物質が検出されております。大気につきましても、3物質中、全てが検出をされているという状況にございます。

 モニタリング調査の概要でございますけれども、①のところをご覧いただきますと、水質・底質につきまして、平成14年度から24年度のデータの推移を見てみますと、総じて横ばいまたは漸減傾向にあります。また、特に港湾、あるいは大都市圏沿岸の準閉鎖系海域など、人間活動の影響を受けやすい地域で相対的に高い傾向が見えるという状況でございました。

 生物につきましても同様でございますが、この間、横ばいまたは漸減傾向にあるということでございまして、PCB等については、人口密集地域の近くの沿岸域の魚で高めの傾向を示しております。

 大気につきましても、やはり総じて横ばい、または漸減傾向が観察されております。

 以上のような概要となっております。

 私のほうの2つのご説明は、以上でございます。

○木村化学物質審査室長 続きまして、化学物質審査規制法に基づく第一種特定化学物資の追加指定について、ご説明させていただきます。私は化学物質審査室長の木村でございます。

 資料の16ページをご覧いただければと思います。既に本件はこの部会でも途中経過についてはご報告してきておりますけれども、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約、いわゆるPOPs条約の第5回締約国会議、第6回締約国会議で、エンドスルファンとヘキサブロモシクロドデカンという2つの物質が新たに廃絶対象物質とすることが決定されたということを受けて、これを化審法に基づく第一種特定化学物質に指定をするという政令改正を行ったということでございます。

 この2物質につきましては、17ページのほうにどういう物質かということの概略を示させていただいております。まず、第5回締約国会議において附属書Aに追加するということにされましたエンドスルファンでございますけれども、構造はそこに書かれているとおりでございまして、用途は農薬でございます。それから、第6回締約国会議で追加されましたヘキサブロモシクロドデカンですが、構造はそこに書かれているとおりでございまして、難燃剤として使われる物質でございます。

 これらの物質につきまして、厚生労働省及び経済産業省の関係審議会と、環境省の中央環境審議会において審議を行いました。中央環境審議会での審議は、本環境保健部会の下に設置されております化学物質審査小委員会で行っております。

 平成25年6月及び11月に審議を行いまして、まず、6月の審議会の結果、これら2物質について、化審法の第一種特定化学物質に指定することが適当であるという結論をいただきまして、第一次答申が昨年7月に出されております。それから、10月の審議会におきましては、化審法上、第一種特定化学物質が使用されている場合に輸入を禁止する製品というものを指定するという規定がございまして、このヘキサブロモシクロドデカンが使用されている場合に輸入を禁止する製品として、4製品を指定することが適当であるという結論が得られまして、これについて昨年10月に第二次答申をいただいております。

 その後、これらの審議会の答申を踏まえまして、政令改正の案を作成し、パブリックコメントを経まして、本年3月14日に化審法施行令の改正の閣議決定を行っております。

 改正の内容ですが、繰り返しになりますが、これら2物質について、新たに第一種特定化学物質に追加指定をするということでございます。それから、輸入を禁止する製品として、ヘキサブロモシクロドデカンが使用されている場合に輸入を禁止する製品として、ここに挙げた4製品、防炎性能を与えるための処理をした生地、生地に防炎性能を与えるための調整添加剤、発泡ポリスチレンビーズ、防炎性能を与えるための処理をしたカーテン、これらを指定したところでございます。

 今後の施行までのスケジュールですけれども、17ページの下に挙げておりますが、まず、物質の指定につきましては本年5月1日から施行されるということでございます。それから、輸入禁止製品のほうの規定ですけれども、こちらは、周知期間が若干必要ということで、本年10月から施行するというスケジュールになってございます。

 私からの報告は以上でございます。

○飯野課長補佐 続きまして、水俣病の認定における総合的検討に関する通知についてということで、19ページの④のところでございます。本日、担当の室長の小林がどうしてもちょっと都合がつかなくなってしまいまして、課長補佐の飯野と申します。よろしくお願いいたします。

 20ページに、現状を簡単にまとめております。まず、昨年4月の最高裁判決、これは、公健法に基づく水俣病の行政認定についての最高裁判決がございました。この中で、総合的に検討を行うことが重要であるということが指摘をされたということがございまして、この理解を前提に、この総合的検討をどのようにやるべきかという方法論を具体化する作業を行いまして、先月7日に環境保健部長名の通知をいたしました。この内容について、後ほどご説明申し上げます。

 それから、今申し上げたのが公健法に基づく認定、これは県知事が法定受託事務で行うこととされておりますけれども、実は別法で、臨時水俣病認定審査会という法律に基づく審査会の意見を聞いて、環境大臣が自ら処分をするということが制度としてございます。これは、平成14年まで動いていたものが、その後、申請がなかったものですから、申請があった場合には動かすということなんですけれども、これを動かして、今、審査ができるように準備を進めております。

 この資料を刷ったときに間に合わなかったんですが、実は、4月26日に第1回を開催できる準備が整いまして、発表させていただいております。第1回はこの、臨水審と略称で呼んでおりますけれども、ここでどのような審査を行うかということを、共通の理解を得て、次回以降、個別の審査を進めていきたいというふうに考えてございます。

 以上のこの2点が行政の認定についての話でございまして、水俣病の認定を受けられた方には補償をするということになりますけれども、この補償について、より円滑にしやすいものとなるように検証をするということが熊本県知事から要望がございまして、環境省においてその観点から検証をするということとしております。

 この認定制度のほか、特措法を初め、被害者のご家族の方々が安心して暮らしていける地域づくりということで、医療福祉の対策や、もやい直しの事業にも取り組んでいるところでございます。

 特措法の判定につきましては、最終、ほぼ残りわずかというところまで完了しておりますけれども、まだわずか残っているところがございまして、取りまとまり次第、ご説明、ご報告をさせていただければと思っております。

 この冒頭にありました通知の内容についてご説明をいたします。21ページ、22ページは水俣病の認定、保障・救済制度についての経緯でございまして、23ページ、24ページに通知の内容を整理しております。

 まず、総合的検討の趣旨及び必要性ということでございますが、水俣病の認定は、昭和52年に環境保健部長通知で定めました判断条件を基準として、これまで審査が行われていたところでございます。昨年4月16日にこの認定をめぐっての行政訴訟の最高裁判決がございました。この最高裁判決は、裁判所が自ら水俣病の認定に当たって独自に審査をして判断をするという、判断代置型の司法審査のあり方について判断を示したものでございますけれども、その過程で、行政が認定をする場合の考え方についても言及がございます。それをポイントとして整理しておりまして、水俣病の認定に当たっては、個々の患者の病状等についての医学的判断のみならず、水銀に対するばく露歴や生活歴等を十分に考慮して、ばく露と症候の個別具体的な因果関係を総合的に検討することが必要である、これが行政認定の考え方でございます。

 これについて、現行の基準がどのように整理しているかということも最高裁は言及をしております。昭和52年の判断条件は、個別の症状、例えば、しびれとか視野が狭窄するといったことについては、ほかの原因、疾患でも起こるということを前提に、一定のばく露が確認されて、かつ一定の症候の組み合わせがある場合は、それ以上の立証の必要がないというものである、一方、この昭和52年の判断条件は、このような症候の組み合わせを満たさない場合にも水俣病と認定する余地を排除していない。つまり、最高裁が、冒頭、この総合的に検討することが重要であるという指摘した部分というのが、この52年の判断条件の中にも内包されているということが示されております。

 したがって、環境省としては、この最高裁判決を尊重して認定業務を進めていくためには、症候の組み合わせが認められない場合に、どのように総合的検討を行うかを具体化するということが必要であると判断いたしまして、最高裁判決後にその作業を行ってまいりました。その結論が出まして、24ページに内容を整理しております。この内容を通知しております。

 総合的検討の内容としては、個々の申請者の状況に応じて、以下の項目について検討する。3つの項目に整理しております。ばく露の確認。症状の確認をして、両者の因果関係を判断するというふうに構成しております。ばく露については、当時の体内の有機水銀値が仮にへその緒などで確認ができる場合には、これは参考にすると。残っていない場合もございます。当時お住まいだった地域でどれぐらい水俣病が発生していたか、ご家族の中でどれぐらい認定されている方がいるか、魚を多食しやすい漁業の関係に従事をしていたかどうかといったことを確認をしてまいります。その際に、当時の魚や住民の水銀値のデータから、昭和44年以降は水俣病が発生する可能性のあるレベルの持続的な水銀ばく露が存在する状況ではなくなっていたというふうに認められておりますので、そのことを前提に審査をするということになります。

 それから、二つ目の症状の確認ですけれども、水俣病の症状としての特徴を備えているかどうかということがポイントになってきます。つまり、例えば感覚障害ですと、手足の先に行くに従って強くなる四肢末端優位の感覚障害としての特徴があるかどうかといった点を確認することになります。そのことを前提に両者の因果関係の判断として、症状の側面から蓋然性が低い場合には、ばく露が相当程度の確かであるかなどを確認することによって因果関係を判断してまいります。その際に、例えばばく露と発症時期の関係としてどれぐらい近接しているか。通常は1カ月程度、長くとも1年程度と考えられておりますけれども、これまでの認証例で数年を超えない範囲でさらに長期間を要した例がございます。それから、他の原因、例えば糖尿病とか脊椎症、こういったものとの比較検討も行う必要がございます。この判断の結果として因果関係の蓋然性を判断するということになります。

 こういった判断の中で、資料確認のあり方として、できる限り客観的資料によって裏づけされることが必要であるというふうに整理をしております。

 以上については、認定基準の変更ということではなくて、認定基準の中に内包される総合的検討の具体化ということでございまして、過去に行った処分について、再度職権で審査をする必要はないというふうに整理をしております。

 25ページからの6ページ分に通知の本体をつけております。

 それから31ページに、この認定保証制度以外のさまざまな医療福祉や地域のもやい直しの取組についても資料として整理させていただいております。

 私からは以上でございます。

○神ノ田石綿健康被害対策室長 石綿健康被害対策室長の神ノ田でございます。

 私の方からは、石綿の健康リスク調査につきましてご報告を申し上げます。

 資料の34ページをお開きいただければと思います。

 この健康リスク調査でございますけれども、石綿ばく露者の中長期的な健康管理の在り方を検討するための知見を収集するという目的で実施しておりまして、3番の対象地域にございます7地域におきまして、石綿を扱っていた工場の周辺住民等を対象に問診、胸部エックス線検査、胸部CT検査等を行いまして、石綿関連疾患や関連の所見の実態把握を行っているところでございます。

 これは18年度から開始しておりまして、現在22年度からの5カ年計画で第2期調査として実施しておりますけれども、今年度が最終年度に当たるということで、27年度以降の取組方針につきまして検討会に報告書を取りまとめていただきました。

 報告書の本体は36ページ以降に用意させていただいておりますけれども、この場では概要版、35ページの資料に沿ってご説明を申し上げます。

 今回の報告書は24年度までの結果を集計分析いたしまして、それに基づいて27年度以降、どういった方針で臨んだらいいかというところを検討していただいております。

 1番のところで主な結果でございます。24年度までの対象者、実人数で5,179人、延べ人数で1万4,485人でございます。この中で、有所見者や医療の必要があると判断された者は、傾向として初回受診時に多いということ。また女性よりも男性に多いということ。ばく露の状況としては、環境ばく露・不明といったものよりも、職業ばく露、家庭内ばく露、施設立ち入り等ばく露と分類された方に多くなっております。また高齢者に多かったという結果が得られました。

 また、中皮腫が非常に重要なターゲットになるわけですが、この中皮腫を発見する上で重要な所見とされております胸水貯留、または胸膜腫瘍疑い、こういった所見が見つかった方の多くは、もともと以前に受けていた検診において胸膜プラーク等の石綿関連所見を有していた方に見つかっているということもわかってまいりました。

 また今回、工場周辺住民ということで、リスクの高い方を対象にしておりましたけれども、実際、通常の16倍に相当する中皮腫患者が発見されたということで、やはり被害のリスクが高い集団を対象とした調査であったということがわかっております。

 これを踏まえて健康管理によるメリット、デメリットを2番でまとめております。これは23年の6月に中央環境審議会の2次答申で、この検診を行う場合のメリット、デメリットを整理すべきであるというようなご提言をいただいておりまして、それに対する一つの回答ということになります。

 メリットとしては二つございまして、1点目の疾患の早期発見ということにつきましては、中皮腫が6人、肺がんが29人、その他の疾患が84人、早期発見されております。しかしながら、中皮腫等につきましては非常に治療が難しいということもありまして、この早期発見によって予後の改善あるいは死亡率減少等の効果ということについては確認できていない状況でございます。

 あと二つ目のメリットとしては、労災制度や救済制度による早期支援ということにつなぐことができるのではないかということで、労災制度が6人、救済制度が7人で、合計13人の方について医療費等の早期支援につなげることができたということでございます。

 一方で、デメリットとしては、CT検査等に伴う放射線被ばくが心配されるところでありますけれども、調査期間7年間の対象者一人当たりの放射線被ばく量は最大でも7ミリシーベルト程度であったということでございます。

 これを踏まえての今後の対応案でございますけれども、第1期調査、第2期調査によって一定の知見が得られたということで、27年度以降につきましては、石綿検診、仮称でございますけれども、その事業化に伴う課題についてさらに踏み込んで調査検討をしてはどうかというような方針が示されております。具体的にはこちらに記載しておりますように、実施主体をどうするのか、あるいは現在肺がん検診が市町村事業として行われておりますけれども、その連携の在り方、対象者、対象地域の設定の仕方等々について検討していくための調査を27年度以降取り組んではどうかという提言をいただいております。

 私からは以上でございます。

○中杉部会長 以上ですね。ありがとうございました。

 ただいまご説明をいただいた内容について、何かご意見、ご質問がございますでしょうか。ご意見、ご質問おありの方は、名札を立てていただければこちらからご指名をさせていただきますが、いかがでございましょう。それでは、浅野先生。

○浅野委員 石綿被害者の救済に関してですが、前に答申の中で健康管理が大事であるということでお願いをしておりまして、健康管理の施策がかなり広がってきていることは大変ありがたいことだと思います。つきましては、ぜひ今後これを広げる方向で、財政面での支援等も含めて検討いただきたいと思います。なかなか自治体にお願いするといってもお金がなければ動いてくれないことだろうと思いますけれども、やはり適切に健康管理が行われておくことは全体としての救済コスト削減にもつながってくると思いますし、被害を心配されておられる方々の安心・安全の確保の面から見ても重要でありますので、ぜひ答申に書きましたように、この点については範囲を広げていただきたいと思います。これは意見です。

○中杉部会長 ありがとうございました。よろしいでしょうか。それでは、大塚先生。

○大塚委員 水俣病に関する認定についての新しい通知でございますけれども、先ほどわかりやすくご説明していただきましたが、総合的検討の中で、マスコミが特に批判しているのは、過去に何を食べていたかというのは証拠が残っていないみたいなことを指摘されていると思いますが、先ほどあまりご説明がなかったですけど、その点が特に重要視されるというわけではないと思いますので、幾つかの中のごく一部の確認だと私は思っておりますが、それについてちょっとご説明いただけるとありがたいということでございます。

○中杉部会長 いかがでしょうか。

○飯野課長補佐 今、大塚先生からご指摘がありましたのは、通知で申しますと、26ページから27ページのところにばく露の確認について整理をしております。先ほども申し上げたように、四つ項目を挙げて確認するポイントとして、水銀の濃度や居住歴、家族歴、職業歴と挙げておりますけれども、これらはいずれも当時申請者の方が水銀に汚染された魚を多く食べていたかどうかを類推するための確認事項でありまして、水銀の濃度であれば非常に直接的でありますし、そのほかの三つの居住歴、家族歴、職業歴であれば、やや間接的な状況の確認ということになりますけれども、こういったことでわかる情報をできる限り丁寧に確認をさせていただいて、そこから水銀多食の蓋然性について推しはかるということになります。先生おっしゃるように、当時、魚を食べていたということを、物理的に直接証明するということを求めるというものではございません。

○中杉部会長 それでは、藤井先生。

○藤井委員 私も水俣の関係です。今までの委員会は大変古い資料ばかりでかなり批判してきたと思いますが、今回は直近のところまで整理なさったので、これはよかったなと思っています。その中で、今、大塚先生から通知のお話がありましたが、この通知が3月7日に出されて以来、国の通知に対して、熊本県や被害者のサイドから通知に対していろいろな意見が出ていると思いますが、そういう意見を今の時点で、まだ非常に期間が短いですが、どう整理なさっているかということが一つ。

 それから、今、ばく露の話がありましたが、これはもう本当に従来言われていますが、本来、国が全体の健康調査をしていなければいけなかったことを、このままずっと長いことおいて、今、申請した側がこの状況をいろいろと確認されても難しいなということがあるので、ここのばく露のところは認定を狭めてしまうふうになりはしないかという懸念が、私の中ではあります。

 それからもう一つ、現在、係争中の訴訟がまだありますが、その中で、この前互助会の訴訟の中に、今までにないような原告方の1億の賠償という額まで出ましたよね。つまり、まだいろいろな裁判サイド、司法でも行政でも一定していない中で、これからの被害者の立場に立ってどれだけここのところをきっちりと見据えていくかということを、本当に考えていただきたいと思うんですね。私はなぜ水俣に関わり続けているかというと、福島とダブって見えてきていて、福島のあの現状をきっちりと調査しておかないと、何十年後のこの状況になるということが非常に懸念されるので、まずこの水俣のところは、今までいろいろあったけれども、本当に被害者の立場に立って動いているんだという立場を貫いてほしいと思います。

 まず先ほどの通知のことについて伺いたいと思います。

○中杉部会長 ご意見とご質問があって、今、通知のことについて。

○飯野課長補佐 藤井委員のご指摘、順にご説明させていただきます。

 まず、熊本県の受け止めですけれども、県知事が当日コメントを発表されまして、今一言で申しますと、知事からは、これは最高裁判決に沿った通知を整理されたものと受け止めていると。いずれにしても、これを使って認定審査をしていくということなので、認定審査の中で通知に沿ったきちっとした運用をされるということが重要であるということが、コメントとしてございます。それから、被害者団体と申しましてもいろいろございまして、総意としてどうということを申し上げることは難しいわけですけれども、委員がおっしゃったのは、批判や懸念ということだと思います。今ありましたばく露の情報というのは残っていないんではないかという批判もございますし、それから、健康調査をしていなかった国や県の責任として確認すべきだということもございます。そのほか先ほど申し上げた中で、昭和44年以降継続的、持続的なばく露がなかったと認められているといったことについても異論がございますし、それから、私どもは数年を超えない範囲でさらに長期間を要した臨床例が報告されていることにも留意することということは書いておりますけれども、その前に通常1カ月から1年程度というふうにしておりまして、この部分についてもご異論はございます。

 こういったことについては私どもも十分理解しておりまして、通知を出す前からさまざまなご批判はございましたけれども、実務的な検討、過去のさまざまな研究の成果も踏まえて、このように客観的な方法論として整理をさせていただきました。狭めることになってはいけないということは全くおっしゃるとおりでありまして、私ども毛頭そういう意図はございません。むしろ丁寧に確認するための考慮事項を幅広く列挙させていただいておりまして、できる限り申請者の方から情報をできる限り丁寧にいただきながら審査をしていきたいと思っております。

 根本的に国や県の責任で確認すべきというご指摘については、ご趣旨はよく理解できますけれども、何分、行政認定でありまして、申請主義にのっとるということがあります。委員のおっしゃるように、申請者に責任を押しつける考え方ではなくて、現場でできる限り丁寧に情報を出していただけるように、真摯な態度で審査に当たっていきたいと考えております。

 それから、裁判、新規あるいは継続中の訴訟がございます。これについても、具体的な内容については法廷の場でということになりますけれども、そのことはあるとしても、被害者に寄り添う姿勢ということについては、私どももその思いで仕事をしております。

 以上です。

○中杉部会長 それでは、崎田委員。よろしいでしょうか。

○崎田委員 ありがとうございます。2点質問をさせていただきたいんですが、1点目は、PRTR制度のご報告のところです。で、今回、報告をいただきまして、これまで順調に管理が進んで、排出量の届出も下がってきた状況ですけれども、少し下げ止まりの傾向が見えているということで質問させていただきます。

 このPRTR制度は届出制度ではありますけれども、情報をきちんと報告をしていただき、それをホームページなどでかなり詳細に発信することで、情報公開することで、自主的な管理を広げるという、そういう精神をかなり強く持っていたと、制度の設計のときに感じております。今回、排出量のご報告だけありましたけれども、そういう意味では、今後でも結構ですけれども、ホームページでの公開の状況や、自治体あるいは地域などでそれを生かした普及啓発とかコミュニケーションがどのように行われているのかとか、そういうところも少し見ていただくことで、社会の関心がきちんと高まっていくということもあるのではないかなと感じております。よろしくお願いします。

 もう1点なんですけれども、こちらの健康保健部会は、福島での放射線影響による健康影響に対してのさまざまな施策とか、あとコミュニケーションの人材育成とか、そういうところもかなりきちんと分野を持っておられると思います。今回、それに関してご報告が入っていなかったんですけれども、できましたら口頭でも結構ですので、最近の様子などぜひ教えていただければありがたいと思います。特に昨年11月に規制庁で相談員制度あるいはこのようなことのシステム化が重要ということで、政府各省、ご関係各省でかなり制度化に取り組んでおられますので、直近の様子を窺えれば大変うれしいと思います。よろしくお願いいたします。

○中杉部会長 二つのご質問がありました。順次お答えいただきたい。

○牧谷環境安全課長 PRTRの関係でございますが、崎田委員おっしゃった趣旨そのとおりであると思っておりまして、私どもも常にホームページで年度内に詳細のデータを公表しております。今日は時間の関係で省略しておりますけれども、非常にわかりやすいデータを地図なども交えながら出しております。それから、これらを用いて一般の方にもわかりやすく解説をする必要がございます。ガイドブックを定期的に作成をしておりまして、今年度につきましても第一四半期を目途にこれを公表する予定としております。そういったことも含めまして、よりわかりやすい公表でありますとか、理解の促進に努めてまいりたいと思います。

○中杉部会長 2番目のご質問に対して。

○桐生放射線健康管理担当参事官 放射線健康管理担当参事官の桐生と申します。ご指摘ありがとうございます。

 今回、資料をご用意しなくて恐縮でございます。次回6月に開催と聞いておりますけれども、そのときにまた資料等用意して提示したいと思っております。

 幾つか簡単に、口頭で恐縮ですけれども、ご説明させていただきますと、まず、健康管理関係につきまして、福島県の健康調査を実施しておりますけれども、この調査で、特に被ばく線量の推計や、甲状腺の超音波検査などをやってございます。そういったことで福島県民の健康管理を実施しているところでございます。また、先日、国連の科学委員会、原子放射線の影響に関する科学委員会で、福島の事故に関する報告書が出されまして、今回の被ばく量から住民にがんの増加などが識別できるような増加は認められないのではないかという報告が出ているところでございます。また、私ども環境省としても、今回の事故後の住民の健康管理の在り方についての専門家会議というのを昨年の11月から開催して、現在、4回開催したところでございますけれども、今後もその会議の中で在り方について検討していくところでございます。また次回、詳細についてはご報告させていただければと思います。

 以上でございます。

○中杉部会長 それでは、岸本委員。

○岸本委員 私からアスベスト、石綿の健康リスク調査について、2点お話をしたいと思います。

 健康管理によるメリット、デメリットの際に、デメリットのところで、放射線被ばくが危惧されると書いてありますが、まさにそのとおりでございます。最近は低線量CTの画像が大変よくなりまして、通常の線量の10分の1以下で詳細な検討ができます。特に石綿ばく露者のような肺がんや中皮腫の高リスクグループに関しては、アメリカの調査でも低線量CTをやるべきだと言われております。27年度にも継続をするのであれば、これらの方々には低線量CTを使って健診を行うというふうな協力が得られるかどうかはわかりませんけれども、調整はそれほど難しくありませんので、ぜひそのような審議もしていただければなというふうに思っております。

 それから、この健診の対象地域でございますが、私も北九州門司区の調査に初回から関わってまいりましたが、意外に環境ばく露の例が少ないということで、胸膜プラークがあった方が1例のみでございました。もう1カ所、東京大田区というところに労災病院がございまして、その周りには過去に石綿工場がかなりございまして、環境省とは別に検討を行っているんですが、そちらではもっと多くの環境ばく露の方がいらっしゃいまして、今、10例ぐらいいらっしゃる。また、職業ばく露がわからない中皮腫症例でも、東京大田区では蒲田等ではあまり出てなくて、大森を住所にされた方が結構多い特徴があります。27年度からも現在のような調査を継続するのであれば対象地域をもう一度見直してみてはどうかなと思います。これはコメントでございます。

 2点でございます。

○中杉部会長 はい。コメントということでございます。ご質問では必ずしもありませんけど、環境省の方から何か。

○神ノ田石綿健康被害対策室長 現在の健康リスク調査は、計画書に基づいてやっておりますけれども、その計画書においても、可能な限り放射線被ばく量については減らそうということで、1ミリシーベルト以下でやるというようなことを条件としてつけておりますので、27年度以降もしっかりと、そういったところは可能な限り被ばく量は減らしていく方向で検討したいと思っております。また、先ほどもご説明しましたけれども、初回受診時よりも2回目以降は大幅に発見される者が少なくなってまいりますので、この検診をやるとすれば間隔をどうするかとか、毎年毎年やるということよりも、間をあけてやるほうが効率的じゃないかとか、そこら辺もこの27年度以降の調査の中で確認していくことになるのではないかと思っております。

 あと対象地域につきましては、27年度の概算要求に向けて、どれぐらいの地域で協力が得られるかを調査したいと思っていまして、その中で、確かに石綿ばく露の可能性の高そうなところを選定するという考え方で、調整していきたいと思っております。

 以上でございます。

○中杉部会長 それでは、新田委員どうぞ。

○新田委員 私も1点、石綿の健康リスク調査についてご質問させていただきたいと思います。

 ただいまの岸本委員のコメントに関連いたしますけれども、ただいま対象地域の検討というお話もありましたけれども、潜在的に健康リスクが発生し得る周辺の住民の数を、見積もっていらっしゃるのか。現在、調査対象者になった方がどれぐらいカバーされているとお考えなのか、もしおおよその見積もりがございましたらお尋ねしたいと思います。

○中杉部会長 いかがでしょうか。

○神ノ田石綿健康被害対策室長 すみません。現時点ではそういう数字は持ち合わせておりませんので、近々、概算要求に向けて、各自治体でどう認識しているかを確認したいと思っております。で、今の健康リスク調査でどれぐらいカバーできているかということについては、もともと健康リスク調査については、全体をカバーしようというような性質のものではなくて、協力の得られた7地域でまずデータとして収集して、それで検討していこうということでしたので、日本全国の何%カバーとか、そういう考え方で行われているものではないということだけ、お答えさせていただきます。

○中杉部会長 ほかにいかがでしょうか。

 私のほうからPRTRに関して少しご質問があるんですけれども、一つは、もう平成20年に対象物質の見直しをしてからそろそろ5年たっているので、次の見直しが当然考えられるだろうと思います。環境汚染実態調査の結果から、その結果を評価すると、新たな調査で環境から検出された。そのことをもってすると、PRTRの対象物質に選定すべきだというものも出てきています。そういう意味では、時期的にそろそろ見直しをするべきではないのかなと。そこら辺のところを、今のところどのようにお考えなのかなというのを一つお伺いしたいのと。

 もう一つは、先ほど崎田委員からご質問があった、下げ止まりというお話があるんですが、これはPRTRの届出量を必ずしも実測でやっている例はそんなに多くないわけですよね。多分、推計の手法をとっておられる。推計の手法がどういうことをやられているかということに関しては、届出事業者にお任せをするという形で今まで動いています。これは推計手法が変わらないと、使用料が減らないという形にどうしてもならざるを得ないということがあります。そういう意味では、始めてからもう大分時間がたっていますので、環境の排出量の把握手法がどんな実態なのか、一度再度調べてみる必要があるのではないかと考えております。

 それから三つ目のお話ですけど、震災については、排出量が減ったというお話がありました。これは多分震災後の話だろうと思うんですが、震災時にどれだけ化学物質が環境に出てしまったかというのは、これは把握をしておられるのかどうか。あれだけの津波が出てきていますので、実際にはそのときはかなりの量が環境に出ている可能性があるだろうと。PRTRは実際にはそういう震災時にどのぐらい出たかということを届け出るということに原則はなっています。新潟で地震があったときも、新潟県はたしかそれを地震に伴う環境への排出量というものの推計を届け出ていると、把握していると記憶しております。そういう意味で、その点はどうなのか。今回はどう把握しておられるのか、その3点教えていただければと思います。

○牧谷環境安全課長 まず、1点目の見直しでございますけれども、ご指摘のように、見直しの時期がそろそろ近づいてきているという認識ですので、化審法の方も同様のタイミングでございますので、今年度、来年度、その辺りを踏まえた検討を進めていきたいと思います。環境汚染実態調査での検出状況なども踏まえて、物質の選定をもう一度洗い直すという作業が出てくるかと思っております。

 それから、下げ止まりの要因の一つとして推計方法があるのではないかというご指摘につきましては、私どももそのような問題意識は持っておりますので、これは常にこういった技術的なところを見直す必要があると思います。ご指導もいただきながら検討していきたいと思います。

 3点目の震災時の対応でございますけれども、震災直後の状況につきましても、いろいろ難しいところはありますけれども、事務連絡を出しておりまして、可能な範囲でできるだけ届出を出してくださいということは申し上げているところでございます。

 以上でございます。

○中杉部会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。

 事務局におかれましては、委員の皆様方から今いろいろご意見を伺いましたので、それを参考にしていただいて、今後それを進めていただくようにお願いを申し上げます。

 それでは、本日予定の議題はこれで終了いたしました。それでは、事務局のほうへお返しします。

○菊池企画課長 部会長、ありがとうございます。

 まず事務的な連絡でございます。議事録の扱いと次回の日程につきましては、まず議事録の扱いでございますが、原案を作成しまして、委員の皆様にご確認をいただいた後に環境省のホームページに掲載する予定としておりますので、よろしくお願いします。

 また、次回の予定でございますけれども、冒頭に塚原からも申し上げましたとおりですが、次回6月を予定をしておりますけれども、改めてご都合などを伺って調整させていただきたいと思います。審議会としては、本日の第29回の保健部会はこれで終了いたしますけれども、最後に塚原から一言申し上げます。

○塚原環境保健部長 本日は大変貴重なご意見を幅広く頂戴いたしましてありがとうございました。特に石綿の被害救済の関係での健康調査の在り方に関するご意見ですとか、それから水俣病の救済についての、基本に立ち返ってよく救済する立場で今後とも真摯に対応していきなさいというようなご指摘をいただいたものというように考えております。

 次回6月ということでございまして、先ほどちょっと話が出ましたけれども、非常に関心の高い分野についても次回まとまったものをお出ししたいというふうに考えておりますので、ぜひ次回、もう2カ月先といいますと、もう間もなくでございますけれども、ぜひまたご出席を賜りましてご意見をいただければというふうに考えております。

 本日はどうもありがとうございました。

午前11時14分閉会

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