第26回中央環境審議会環境保健部会議事録

1.日時

平成24年11月22日(木)15:31~17:41

2.場所

環境省 19階 第2第3会議室

3.議題

【審議事項】
(1)
公害健康被害の補償等に関する法律の規定による障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額の改定について(諮問)
【報告事項】
(1)
水俣病問題について
(2)
石綿健康被害救済制度について
  • ・石綿救済法における肺がん等の判定基準の見直しについて
  • ・中皮腫登録事業について
(3)
化学物質審査制度について
  • ・化学物質審査規制法の施行状況
  • ・中国及び韓国の化学物質管理動向
(4)
化学物質の環境リスク初期評価(第10次とりまとめ)の結果について
(5)
エコチル調査について
(6)
国際的取組について
  • ・水銀条約に係る国際交渉の動向について
  • ・SAICMに係る国内外の動向について
  • ・化学物質の環境に関する政策対話について
  • ・POPs国内実施計画の改定等について
(7)
平成22年度PRTRデータの概要
(8)
放射線健康管理担当参事官室の設置について
【その他】

〈配布資料〉

資料1 中央環境審議会環境保健部会名簿
資料2 公害健康被害の補償等に関する法律の規定による障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額の改定について(諮問)
資料3 報告事項について
参考資料1 環境基本法(抄)・中央環境審議会令・中央環境審議会議事運営規則
参考資料2 SAICM国内実施計画
参考資料3 化学物質環境実態調査の結果等について
参考資料4 PFOSを含有する消火器・泡消火薬剤等の取扱い及び処理について
参考資料5 PRTR市民ガイドブック
参考資料6 中央環境審議会議事運営規則等の改正・見直しの概要(第18回中央環境審議会総会資料)
参考資料7 環境基本法の改正を踏まえた放射性物質の適用除外規定に係る環境法令の整備について-意見具申案の概要-(第18回中央環境審議会総会資料)

〈議事録〉

午後3時31分開会

○早水企画課長 それでは、定刻となりましたので、まだ若干いらしていない先生もいらっしゃるようですけれども、ただいまから第26回中央環境審議会環境保健部会を開催いたします。 本日司会を務めさせていただきます、私、環境保健部企画課長の早水でございます。この7月に環境安全課長から企画課長に異動しております。今後ともよろしくお願いいたします。
本日ですが、環境保健部会の委員及び臨時委員33名の先生方のうち、現在の時点で18名、ご出席をいただいております。定足数に達しておりますので、本部会は成立をいたしております。
それでは、審議に先立ちまして、まず資料1をご覧いただきたいと思います。環境保健部会の名簿でございます。佐藤洋部会長が退任をされておりまして、中央環境審議会令に基づきまして、新しい部会長には鈴木会長より中杉修身委員が指名されておりますので、ご紹介をさせていただきます。

○中杉部会長 中杉でございます。よろしくお願いいたします。

○早水企画課長 また、新たな委員といたしまして、学校法人北里研究所常任理事、相澤好治委員が任命されております。
続きまして、臨時委員でございますけれども、後藤卓雄委員、それから月岡良三委員が退任されておりまして、梶原泰裕委員、永井克昌委員が臨時委員に任命をされました。ご報告申し上げます。
また、事務局のほうですけれども、一部人事異動がございましたので簡単にご紹介させていただきます。
環境安全課長の上田でございます。
調査官の宮島でございます。
特殊疾病対策室長、大坪でございます。
石綿健康被害対策室長、神ノ田でございます。
そして、後ほどご報告をさせていただきますが、環境保健部の中に、新たに放射線健康管理担当参事官室が設置をされております。参事官の桐生が着任しておりますけれども、今日は所用により欠席しておりまして、同室から渕上線量評価企画官が出席しております。
それでは、議事に先立ちまして、環境保健部長の佐藤よりご挨拶を申し上げます。

○佐藤環境保健部長 改めまして、環境保健部長の佐藤でございます。よろしくお願いをいたします。
今年も早いもので、あと残すところ1カ月余となりましたけれども、お忙しい中お集まりをいただきまして本当にありがとうございます。また、平素から環境保健行政につきまして格段のご高配・ご指導を賜っておりますことに、この場をかりて厚く御礼を申し上げる次第でございます。なかなか先生方とこうやって一堂に会してお話をする機会がございませんので、せっかくですからこの機会に、この1年を簡単に駆け足で振り返ってみたいと思います。
まず水俣病問題でございますけれども、マスコミ報道等でご承知のことと思いますけれども、本年の7月末で、いわゆる特措法に基づきます申請を締め切りまして、関係県において現在は対象者の確定作業というものを行っております。もちろんこれで水俣病対策が終わりということはありませんので、地域の再生・融和、さらには振興といったものに取り組みたいと考えております。
それから二つ目が、公健法あるいは石綿健康被害救済法に基づく補償や救済の動きでございますが、これは後ほど公健法に基づく補償標準給付の基礎月額についてご審議いただくこととなっておりますが、こうした救済補償についても、引き続き適切に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
それから化学物質行政につきましても、いろいろな動きがありました。まず一つは化審法に基づきます優先評価、化学物質のリスク評価手法でございますけれども、本年の1月に取りまとめをいたしまして、これに沿ったリスク評価を進めております。また、同じ化学物質行政の中では、いわゆるSAICM、国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチでありますか、この国内実施計画について今年の9月に策定をいたしました。また、関連いたしますが、水銀の取り扱いについて詳細を決めるという水銀条約ですけれども、いよいよ条約交渉の最終段階に入ってまいりました。来年秋には、恐らく日本において外交会議が開催されるものと思われますが、その条約の採択、署名に向けて、今のところは熊本、それから水俣というようなところを開催地として提案し、UNEP事務局等と検討、調整をしているところでございます。
また冒頭、早水のほうからの紹介にもありましたけれども、これまでのこうした従来の環境保健行政に加えまして、先般、規制庁・規制委員会が発足したことと呼応をいたしまして、環境保健部内にも先般の事故あるいは今後の放射線問題と健康に係る問題を広く取り扱う部署として、放射線健康管理担当参事官室というのが発足をいたしまして、12名でスタートをしたところでございます。こういった点、福島の問題は当然といたしまして、引き続きこういう健康保安対策も含めて取り組んでまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。
いずれにしましても、今日は先ほどもお話をしました公害健康被害補償法に基づく補償の標準給付基礎月額の改定について、まずはご審議いただくこととなっております。今、私が駆け足で申し上げましたこの間の環境保健部の動きについても、適宜ご説明をさせていただくことになりますが、いずれにしましても忌憚ないご意見を賜りたいと存じます。
簡単でございますが、駆け足で環境保健部のこれまでの動きを振り返りまして、ご説明させていただきました。どうか本日はよろしくお願いいたします。

○早水企画課長 それでは、続きましてお手元にお配りした資料の確認をさせていただきます。議事次第の紙の裏側に資料一覧がございます。
(資料確認)

○早水企画課長 それでは、中杉部会長に議事進行をお願いいたします。

○中杉部会長 こんにちは。本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。先ほど事務局から紹介がありましたように、前部会長の佐藤先生が退任され、鈴木会長のご指名を受けまして、私がこの部会の部会長を務めさせていただくことになりました。本部会の活発な議論と円滑な運営に努めさせていただこうと思いますので、ご協力のほどをよろしくお願い申し上げます。
さて、最初に本日の会議は公開で開催することを申し上げておきます。
まず審議に先立ちまして、私から部会長代理を指名させていただきます。中央環境審議会令では、部会長が部会長代理を指名することになっておりますので、これまで部会長代理をしていただいていました佐和委員に、引き続き部会長代理をお願いしたいと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、審議に入りたいと思います。まず議題1の公害健康被害補償等に関する法律の規定による障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額の改定についてです。これにつきましては、資料2のとおり、中央環境審議会に意見を求める諮問が環境大臣から11月12日付で出されております。当日付で本諮問は鈴木会長から環境保健部会に付議されておりますので、本日当部会で審議したいと思います。
それでは、事務局から諮問の内容についてご説明ください。

○加藤保健業務室長 担当の保健業務室の加藤です。座って説明させていただきます。よろしくお願いします。
資料2をご覧いただけますでしょうか。表紙にございますように、今日お諮りする内容につきましては、平成25年4月からの改定額ということでお諮りするものでございます。2ページ目をご覧いただきますでしょうか。上の表は障害補償、下の表は遺族補償の標準給付基礎月額の、今日お諮りする金額となってございます。この金額を算定したことにつきまして、以下説明させていただきます。あと3ページは、審議会会長から本部会への付議等の資料となっております。
それでは資料5ページをご覧いただけますでしょうか。制度的な点をもう一度説明させていただきたいと思います。公害健康被害の補償等に関する法律の第二十六条に障害補償費、あと三十一条に遺族補償費の額についての規定がございます。障害補償費につきましては、二十六条の第2項に下線部が引いてございますが、「障害補償標準給付基礎月額は、労働者の賃金水準その他の事情を考慮して、政令で定めるところにより、環境大臣が、中央環境審議会の意見を聞いて定める。」とされております。このため、本部会にお諮りするものでございます。
遺族補償につきましても同様ですけれども、労働者の賃金水準のほかに、「被認定者又は認定死亡者が死亡しなかったとすれば通常支出すると見込まれる経費その他の事情を考慮して」というような規定となっています。今申し上げた法律の規定の政令部分でございますが、それはその下に書いてございます政令の第十二条、十七条にございます。政令では性別、あと環境大臣の定める年齢階層別に区分して、毎年度定めるものとするという形になっております。このため、毎年この部会にお諮りさせていただくものでございます。
資料6ページをご覧いただけますでしょうか。実際の改定に当たりましては、昭和49年8月の中央公害対策審議会答申での重要事項として定められたルールを適用させていただいております。(1)にございますように、障害補償費及び遺族補償費の標準基礎月額は、厚生労働省が行っております「賃金構造基本統計調査報告」を用いて性別、年齢階層別に区分して定めることが適当であるとされております。また、(2)にございますが、給付水準は、障害補償費にあっては、「賃金構造基本統計調査報告」――以下、賃金センサスという形で資料中表記させていただいていくこともございます――による労働者の性別及び年齢階層別の平均賃金の八〇パーセント、遺族補償費にあっては七〇パーセントとすることが適当であるとされています。 (3)の下線部でございますが、この算定の基礎となる賃金は、前年の賃金実績によることとし、その基礎となるデータは労働省――今現時点で厚生労働省の「賃金構造基本統計調査報告」及び同省の「春闘による賃金引上げ状況調査報告」を用いることとするとされてございます。
このような規定に基づきまして、以下に説明させていただくような算定を行っております。資料7ページをご覧いただけますでしょうか。実際の改定額の具体的な金額の説明に入る前に、障害補償あるいは遺族補償について少し簡単に説明させていただきたいと存じます。障害補償費につきましては、ぜんそく等の指定疾病による障害の程度に応じて支給する障害補償の算定の基礎となる額ということで、この標準額に対して、個々の被認定者の労働能力の喪失、あるいは日常生活の困難の程度によりまして、以下の表に示すような級別に一人一人が等級が判定されて支給されています。実際は等級としましては、特級、1級は労働することができない方、特級につきましては常時介護を必要とする方というふうになっております。あと2級につきましては労働に著しい制限を受けているような方、3級については労働に制限を受けているというような形等の基準となっております。
この特級、1級の方につきましては、給付率に書いてございますように、標準基礎月額の1と書いてありまして、100%を支給するもの。2級の方については0.5でございますので、50%、3級については30%を支給されることとなっております。あと遺族補償費につきまして、指定疾病に起因して死亡した場合に、遺族に対して支給する補償費及び遺族補償一時金の算定の基礎となる額となってございます。
資料8ページと9ページをご覧いただけますでしょうか。資料8ページは、先ほどから申しております賃金構造基本統計調査報告の平成23年度の調査結果をまとめたものでございます。8ページの資料は、調査結果の額を男性・女性別、かつ年齢階層別に整理したものでございます。9ページの表は、その8ページの表に対して、平成22年度からの増減額及びその増減率を表としてまとめさせていただいたものでございます。8ページの表の男女計、年齢計のところに示してございますように、昨年23年度では32万3,800円が平均的な賃金、かつそれは平成22年度の調査よりも0.2%上昇するという形となってございます。9ページの後ろの表をご覧ください。それで今申し上げましたように、平均ですと0.2%の上昇ですけれども、男性・女性別に、あと年齢別にその変動増減額あるいは変動を見ますと、男性につきましては年齢区分によっては下がっている年齢層が20代前半、あるいは30代後半から40代、あと50代から60代というような形で分布しておりますし、女性では20歳か19歳以下、あるいは60代というような方は、平均的にはちょうど0.2%上昇でございますけれども、年齢分布によっては下がっている方がいらっしゃるということになっております。
また、平均が0.2%の上昇となってございますけれども、男性の70歳以上、あるいは女性の55歳代、あるいは女性の70歳代のように、平均から2.5%以上、大きく乖離しているような値となっていることもあります。このため、これらの平均値からの乖離が大きい年齢層については、補正を加えてございます。
資料10ページをご覧いただけますでしょうか。資料の10ページは春闘の調査及び先ほどから申し上げております厚生労働省の賃金センサスを、過去平成11年から推移を示したものでございます。春闘につきましては、赤い線で示していますように、概ね、1.8%前後で推移してございます。一方、賃金センサスでは平成21年度のリーマンショック後の下落を受けて、3.3%下落したのをはじめ以下のとおりとなって変動して推移してきております。この二つ、春闘アップ率と賃金センサスのアップ率の過去のこのトレンドを使いまして、平成24年度につきましては0.1%の賃金が上昇するというような推計をさせていただいております。この0.1%の推移というのは、後で説明に使わせていただいております。
次に、資料11ページをご覧いただけますでしょうか。先ほど申し上げたように、男女別、年齢別では平均と同じように動いているわけではなくて、階層別には少し変動が大きくなっております。この辺りのトレンドをグラフとしてまとめさせていただいたものです。黒く太い線が平均の推移に対して、男女別、年齢階層別にしますと、平均値よりも変動が大きくなっているかと見受けられます。特に平均値からの乖離が大きい場合につきましては、例えば当該年に大きく上昇した場合には、次の年には平均よりも賃金の上昇率が下回るとかいうような傾向が見られるかと思います。
資料12ページをご覧いただけますでしょうか。今申し上げました11ページのグラフをもとに、過去このように平均から大きく乖離したデータをプロットしたものが12ページのグラフとなっております。これは先ほどから申し上げておりますように、ある年に平均よりも大きく賃金が上回った、あるいは下回った場合は、次の年はその平均よりも逆の方向にアップ率が動くということを今まで経験のデータを集めて整理解析したものとなっております。ここで得られた回帰式を、平均から大きく違った階層につきましては適用して補正を加えております。
資料13ページをご覧いただけますでしょうか。以上、説明させていただいたような考え方でもって標準額を算定しております。13ページの表で③では先ほど申した賃金構造基本統計調査の結果でございますが、これに対して先ほど平成24年度は0.1%上昇するというふうなことを推計させていただいた上で、かつ先ほど申し上げたように賃金の80%であるということでもって計算しておりますが、具体的には0.8を⑧で示したような金額となっております。この⑧の金額に対して、先ほどから平均賃金センサスで平均から大きく乖離している階層につきましては補正を加えております。具体的には男性70歳代など⑨の欄で示したように補正をした金額を出しておりまして、補正をした場合には補正した後の額を改定案としてございます。
以上のような形で金額を算定してございますけれども、⑦に示しております、今、平成24年度給付している金額と比較しまして、この比較は⑩、⑪に増減額、⑪に増減率を示してございますけれども、この増減率で今支給している額よりも2%以上大きく変動する場合には、さらに上下2%緩和措置という形で、変動幅を2%に抑えるというような形で金額を算出させていただいております。
以上のような考え方でもって、額を出しておりまして、13ページは障害補償費、次の14ページでございますが、遺族補償費も同様の考えで算定させていただいております。
以上をまとめまして資料15ページにまとめたものでございます。一つ。男性70歳代のところに二つの数値が書かれてございますけれども、22万8,000円と書いてある数値は、賃金センサスから出した金額、22万7,600円と書いてありますのは、22万8,000円ですと緩和措置の2%を超えますので、2%にした場合は22万7,600円となっております。この場合、二つ数字がある場合は、改定案としては22万7,600円を提案させていただいているものでございます。
説明は以上でございます。よろしくお願いします。

○中杉部会長 ありがとうございました。
それでは、ただいまご説明いただいた内容について、何かご質問・ご意見等ございますでしょうか。いかがでございましょうか。毎年伺っているのですが、なかなかわかりにくいところがあるのですが、昨年と同様な考え方で算定を行った結果であるということで、こういう額が出ましたということでございます。具体的には2ページの標準基礎月額というものを答申をするということのようでございます。いかがでございましょうか。特段ご意見ないようでしょうか。
今日は浅野先生がご欠席なんで、いつも出席されているとご意見があるのですが、浅野先生から何かご意見が出されておりますか。昨年もご欠席で文書でご意見を提出されたようですけれども、いかがでしょうか。

○加藤保健業務室長 浅野先生からご欠席ということで、書面によりご意見をいただいておりますので、この場をかりて読み上げさせていただきたいと思います。
本日は所用のため審議会に出席できません。議題については次のように考えますので、書面で意見を差し上げます。
平成23年厚生労働省賃金構造基本統計調査報告では、男女計、年齢計が対前年0.2%増であった。この結果を踏まえ、従来どおりの方法により算定したところ、平成25年度の障害補償及び遺族補償の標準給付基礎月額案の男女計、平均アップ率は0.7%増となっている。70歳以上の改定額案については、対前年比で男性では2%増、女性では1.7%増となっており、昨年までと同様に70歳以上は65歳から69歳よりも高くなっており、昨年よりもその差が拡大している。しかし、障害補償を受給する認定患者の中で、給付額が標準給付基礎月額と同額となる特級または1級の認定患者は少なく、多くは給付額が標準基礎月額の5割または3割となる2級または3級の認定患者である。このため、現実の差は実際に給付される額の面から見れば特に大きな差をもたらすとも言えないことから、このことをもって現行の算定方式の変更を直ちに必要とする理由とはならず、制度の運用では継続性の観点も不可欠であることを勘案するならば、改定案は妥当なものと考える。浅野先生からのコメントでございます。
以上でございます。

○中杉部会長 いかがでしょうか。特段……。
どうぞ。

○佐和委員 念のためにちょっと教えていただきたいんですけれども、この賃金センサスというのは、従業員何名以上になっているんでしょうか。

○加藤保健業務室長 今回、平成23年度の調査では、10人以上の企業を対象としているという形でなっております。

○佐和委員 皆様方にも関係することですけれども、人事院勧告の民間企業の賃金というときに、それが例えば最近は10人以上をグラフにしたんです。それがかつてはもっと何十人とかいう。そうすると、随分それで状況が違ってくるわけです。だから非常に公務員の皆様方にとっては、10人以上というところまで下がってきているというのは、私のような国立大学法人も同じなんですけれども、いかがなものかなという感じはいたします。過去それ徐々に小さくなってきているんでしょう、数字が。

○加藤保健業務室長 賃金センサスの対象企業は、ここ数年についてまで確認している範囲では10人になっております。それ以前の対象のほうについては確認できておりません。

○中杉部会長 70歳までと65歳の伸び率が逆転するというのも、昨年も少し議論がありましたけれども、なかなかそれではどういうふうにするんだというような明確なあれがなくて、昨年もまあ妥当であろうという結論になりましたけれども、今年度もそういうことでよろしいでしょうか。
(はい)

○中杉部会長 特段ご意見がないようですので、改正案をご了承いただいたということにしまして、原案どおり本日付で当環境保健部会から鈴木中央環境審議会長に報告し、鈴木会長から長浜環境大臣に答申するように手続を進めさせていただきたいと思いますので、そのようなことでよろしいでしょうか。

(異議なし)

○中杉部会長 では、そのようにしてください。ありがとうございました。
続きまして、議題2の報告事項に移ります。まず資料3につきまして、いろんな事項が入っておりますけれども、事務局から一括して報告いただいてから、委員の先生方からは最後にまとめてご質問・ご意見等をいただきたいと思います。
それでは、資料の説明をお願いいたします。

○大坪特殊疾病対策室長 特殊疾病対策室から、ご説明を始めさせていただきます。資料3、報告事項の3ページをお開きください。水俣病対策の現状について、ご報告をいたします。
まず一番上、1.にございます水俣病問題の取組の現在の状況でございます。平成21年7月に法律制定いたしました水俣病の特別措置法、これに基づきまして、平成22年4月16日に閣議決定されました救済措置の方針、これにより同年5月1日より水俣病救済措置に基づく申請の受け付けを開始しておりまして、本年の7月末申請受付を終了したところでございます。今回27カ月の間、申請窓口を開いておりまして、その間に申請いただいた人数が下にございます、24年7月末現在、救済措置の申請者数が関係県3県と新潟市をあわせまして4万8,327名で、このほかに従来の保健手帳、被害者手帳、それを手帳へ切りかえるだけ、一時金ではなくて手帳の切りかえを申請された方が別途1万6,824名いらっしゃいます。したがいまして、今回の救済措置に基づいて救済を受けられることを希望された方が6万5,151名に上っております。現在窓口を終了したところでございまして、関係県におきましてこの判定作業、対象者の確定を進めているところでございます。
続きまして②水俣病問題の解決に向けました今後の取組でございます。冒頭部長からもございましたように、水俣病問題、救済のみならず、それ以外にこれからも水俣病問題に真剣に取り組むことといたしまして、地域の医療福祉問題ですとか、再生・融和の問題、こういったことに取り組むこととしております。
それに関連いたします資料といたしまして、おめくりいただきまして5ページ、こちらは救済措置の方針の申請窓口を、今年の7月末で終了するといった発表を、本年2月3日に大臣からいたしました際にお配りいたしました資料でございますが、1枚目はその期限についてのご報告。おめくりいただきまして6ページ目、これは2月でしたので、まだ7月末まで半年間時間がございましたので、今後期限までの間、このような周知広報をやってまいりますといったことを、大臣から発表をいたしたものでして、その次7ページ以降は、救済措置の方針が終わりましても、今後このような問題に環境省として取り組んでまいりますといった内容です。
例えば健康不安者、救済申請とは別に健康不安を感じる方に関する検診事業の立ち上げですとか、研究事業、また次、8ページにいきますと、治療に関する調査、医療・福祉の問題ですとか、地域振興に関しまして、またチッソにも取組のご協力をいただいていくといったような内容を紙にまとめてありまして、その次以降は別紙の一覧としまして、一つ一つの項目につきまして、もう少し細かい内容で、内容をお示ししたものを2月3日時点でお配りしたものでございます。
そこからちょっと飛びまして、23ページをお開きいただきますと、これは7月末で水俣病の申請窓口が終了しまして、その明けました8月3日に大臣から再度発表されたものでございまして、2月3日の発表に加えまして、今後の決意といたしまして、医療・福祉と地域振興に関して、さらに重点的にかつ具体的に内容をご説明した資料となっております。医療・福祉に関しましては、特に高齢化が進んでまいりました胎児性、生まれながらに水俣病を患っていらっしゃる患者様への支援といったものは、今後も続くものでございますので、そういったものを中心に、それ以外の方にも地域の医療・福祉として何ができるかといったことを、ここに記載してございます。
またその次のページ、26ページからは、医療・福祉面だけではなくて、地域の振興、融和(もやい直し)いろいろな差別がまだあるといった中で、どういったことが環境省として地域に貢献できるかということをご説明する資料としておつけしてございます。
次に、3ページに戻らせていただきます。③周知広報の状況ということでご説明をさせていただきますと、24年2月3日、この申請受付終了時期を公表しました際に、あと半年間で全ての方が救済できるのかといったような疑義もございましたので、環境省としましては、あらゆる媒体を使って、可能な限りの周知を行ってまいりたいということで、その方策といたしまして21ページ、周知広報の状況について、これはどのようなことを今回取り組んだかということですが、私どもが考えるだけではなく、患者団体の方々から意見交換を繰り返す中でもいただいたご意見を、可能な限り取り入れまして、民間診断書作成のための検診体制を、医療機関の先生方にお願いをしたりですとか、あと次のページ、22ページの(5)医療機関からのお知らせということでは、今村先生にもお願いをいたしまして、医師会を通じまして全会員に対して折り込みチラシ、ポスターを配布させていただいたりですとか、あとは企業へ呼びかけをお願いしたりですとか、いただいたご意見を相当程度反映して、今回周知広報を行ったと考えております。
特措法に関しましての現状は以上でございまして、3ページにお戻りいただきました2.目以降についてご説明します。特措法の申請窓口は終了いたしましたが、現在公健法に基づく救済申請は引き続き継続をしております。現在平成16年の最高裁判決以降、未処分者数として公健法の認定申請をいただいている数が現在296名残ってございます。これにつきましては関係県市で定期的に準備が整い次第、判定や認定審査会が行われているという状況でございます。
それ以外に、現在継続している訴訟の状況でございます。特措法以前に大きなノーモア・ミナマタ訴訟の和解が成立いたしまして、現在継続しております訴訟は、新潟水俣病3次訴訟及び被害者互助会訴訟、いずれも国賠訴訟でございます。今まだ地裁のレベルでございます。それ以外に、その下※以下二つございますが、こちらは抗告訴訟でございまして、高裁判決がこの今年の2月と4月に出ておりまして、いずれも最高裁に上告されている状況でございます。
特対室からは、以上現状ご報告です。ありがとうございました。

○神ノ田石綿健康被害対策室長 石綿健康被害対策室長の神ノ田でございます。私のほうからは判定基準の見直しと、中皮腫登録事業、この2点につきましてご報告を申し上げます。
資料3の33ページをお開きください。まず判定基準の見直しについてでございます。背景のところに書いてございますが、この石綿救済制度におきましては、判定基準を環境保健部長通知で定めております。本年3月に労災のほうで認定基準が改正されておりまして、それを踏まえて専門家等からこの石綿救済法における判定基準についても見直しの検討が求められているというような状況でございます。
2番目のところで、労災認定基準の改正の概要をまとめております。労災のほうでは石綿による疾病につきまして、こちらの表のとおり五つの対象疾病を定めておりますが、このうち肺がんとびまん性胸膜肥厚について認定基準の見直しが行われたところでございます。その概要をご覧いただきたいと思いますが、34ページをお開きください。こちらが肺がん関係の認定基準の改正のポイントでございます。ピンク色で塗ったところ、こちらが新たな基準として追加をされております。2番のところでは広範囲の胸膜プラーク所見ということで、肺がんプラスこの広範囲の胸膜プラーク所見が認められれば、石綿による肺がんだろうということで、労災のほうの認定が受けられるということになっております。同様にびまん性胸膜肥厚についても、新たな基準として追加されております。5番目のところ、医学的所見は不要と書いておりますが、こちらは右のほうに書いております特定作業と言われる石綿吹きつけ作業等の3作業について、5年以上従事した場合はこの肺がんについて石綿によるものということで認定されることになっております。
35ページをお開きください。こちらがびまん性胸膜肥厚関係の改正のポイントでございます。同様にピンク色のところが変わっておりますが、改正前は肥厚の厚さが5mm以上ということになっておりましたけれども、改正後におきましてはこの肥厚の厚さは問わないということで改正をされております。
33ページにお戻りいただきまして、3番の今後の予定でございます。石綿健康被害救済小委員会におきまして、年度内2~3回、開催をいたしまして、2月を目処に報告書を取りまとめていただきたいと思っております。それを受けて3月中に環境保健部長通知を改正いたしまして、来年度からこの新しい判定基準に基づいて審査を行っていきたいと考えているところでございます。
続きまして、中皮腫登録事業についてでございます。37ページをお開きください。こちらの背景でございますけれども、中皮腫につきましてはご案内のとおり、診断や治療が容易でないということで、平成23年6月に中央環境審議会におきまして2次答申をおまとめいただきまして、その中で中皮腫に関する治療内容や生存期間等の情報を集約し、活用する必要性についてご指摘をいただいたところでございます。その抜粋を下に細かい字で書いてございますけれども、こういったことを受けまして、来年度から中皮腫登録事業を始めようということで、来年度予算の概算要求におきましても、重点施策として約1,600万円の予算を要求しているところでございます。
2番の事業の目的及び内容につきましては、38ページの資料でご説明を申し上げます。左のほうから流れていくようになっていますけれども、申請を受けて中皮腫かどうかの医学的判定につきましては、環境省のほうで行いますけれども、その結果、中皮腫とされた症例につきまして、年齢、職業等々について情報をデータベースに登録をしていくという流れになっております。このデータベースの構築については、独立行政法人環境再生保全機構において行うということでございます。デジタイザーと書いておりますけれども、こちらはX線ですとかCT等の画像について取り込むものであり、またバーチャルスライドというのは、病理組織についてもデータベース化というようなことも考えてございます。このデータベース化されたものについて、しっかり解析をして、下のほうに流れておりますけれども、治療法の向上、診断精度の向上、発症動向の予測等をいたしまして、その結果については医療機関等へしっかりと提供していきたいと思っております。また、ホームページ上におきましても情報提供をしていきたいと考えてございます。
お戻りいただきまして、3番の今後の進め方でございますけれども、中皮腫登録に関する検討会を立ち上げまして、24年度内を目途に、ここに書いてございます登録項目、登録体制等々の細かな事項について詰めていきたいと思っております。その結果を受けて平成25年度から登録を開始する予定でございます。
説明は、以上でございます。

○瀬川化学物質審査室長 続きまして、化学物質審査規制法の施行状況、そして中国及び韓国の化学物質管理動向について説明をさせていただきます。化学物質審査室でございます。
お手元にございます資料では42ページからになります。平成21年に国会でご審議いただきました化学物質審査規制法、新法でございますけれども、改正法におきましては従来の法律に加えまして、曝露の情報を加味し、リスク評価を行うということが大きな改正案件になっております。規制対象物質の指定状況でございますが、第一種特定化学物質、基本的に製造使用を事実上禁止するものにつきましては28物質、第二種特定化学物質として、必要があれば製造使用の制限を行うものが23物質とあります。リスク評価を行うための優先評価の化学物質が平成24年3月現在で95物質ございます。43ページ目でございますが、新規化学物質の届出または審査におきましては若干の特例を平成21年改正で置いております。例えば中間物などにおきましては、もしその取り扱い方法が環境の汚染が生じるおそれがないようなものについては、立入検査などを行って、環境十全性を確かめるといったもの、こういった審査の特例が用意されております。
43ページ目、下にいきますけれども、新規化学物質事前審査につきましては、化学物質の審査小委員会、この部会のもとに設置されました小委員会で年間10回審議をお願いしております。新規化学物質の届け出件数は増加傾向にございまして、平成24年、今年の届け出の実態、10月現在でございますけれども、約700件、また平成24年度10月現在でございますけれども、少量新規化学物質、国内での年間の製造輸入数量が1t以下というものにつきましては、既に3万件を超えており、こういった状況からも化学物質については多品種少量についての製造、使用の実態になっているようなことがうかがわれます。
44ページにまいりまして、新規化学物質の特例でございます。低生産量新規化学物質、こちらのほうも申し出件数増加傾向にございます。平成22年4月から運用が開始をされました低懸念のポリマーに関しましても、確認件数が年間50件程度と、比較的多うございます。また、確認を行うべき化学物質、中間物等なのでございますけれども、確認件数として年間約200~250件程度を数えております。立入検査に関しましては、化審法の所管をいたします3省で立入検査を行い、年間約40件程度の立ち入りを行っております。
45ページ目にまいりまして、スクリーニング評価の実施状況でございます。リスク評価に関しましては、化審法のもとではステップワイズアプローチをとっておりまして、まずスクリーニングの評価を行います。その上で優先評価化学物質として詳細なリスク評価を行う物質を同定いたします。先ほど優先評価化学物質につきましては95物質あるというふうに申し上げましたが、平成24年7月に46物質を新たに追加したいとして、ご審議をいただきました。結果、現在その名称ですとか、あるいは7月以降に得られました新しい状況などを勘案いたしまして、官報告示の用意をしております。
46ページ目にまいりまして、リスク評価の実施状況でございます。優先評価化学物質になりますと、その後リスク評価を実施してまいります。リスク評価もその段階を経ておりまして、平成23年4月にご指定いただきました優先評価化学物質、第1弾の優先評価化学物質でございますが、これらについて製造・輸入数量全国合計値が10t以上のものについて、リスク評価を行いました。結果、46ページの下のスライドになりますが、平成24年度からリスク評価の2、詳細リスク評価のほうに着手する物質として18物質、これはヒト健康の観点からと生態影響の観点から選定をしておりまして、ヒト健康の観点からはヒドラジン、1、2-ジクロロプロパンなどの物質を選定しております。生態影響の観点からはパラジクロロベンゼン、1、3-ジクロロプロパン、DD、そういった化学物質を選定しております。
47ページ目にまいりまして、化審法の最近のホットトピックとして、二つご紹介申し上げます。1点は有機顔料中に副生するPCBでございます。平成24年2月1日でございますが、非意図的に副生したPCBを含有する一部有機顔料があるということが報告がございまして、化審法3省において、とりあえず当面の措置として50ppmを超えるような品目については製造・輸入、それから出荷停止・回収をお願いしております。また、実態調査についてもお願いをしております。
化審法の中におきましては、PCBのような第一種特定化学物質につきましては、まず第1にリスクがないかということ、それから2点目は工業技術的、経済的に可能なレベルまで低減をされているかどうかといったこと、この2点をチェックいたします。この二つについて検討会を組織いたしまして、現在結果の取りまとめに向けてご審議をいただいております。
もう一つのトピックは、ヘキサブロモシクロドデカンという化学物質でございます。この化学物質につきましては、来年開催されますPOPs条約の締約国会議におきまして、国際的に使用・製造に関して基本的に制限がかかる、禁止される化学物質でございます。これに関しましては既に部会のほうにもご報告させていただいておりますが、6週の鳥類の繁殖毒性試験におきまして、5ppm以下で若鳥の生存率が低下したり、繁殖機能の指数が低下したりといったものが見られております。このため、民間企業におかれまして有害性調査をお願いしており、その結果について若干数値の振れがございますので、現在その原因についての審議を行っております。
49ページ目にまいりまして、今度は中国及び韓国の化学物質管理動向でございます。この中国・韓国につきましては、日本国からの化学物質の出荷額を見ますと、大体この2カ国で45%を超え、この2カ国の化学物質会議に関する情報が欲しいというお問い合わせが多うございますので、現時点での情報をまとめております。環境省におきましては、日中韓化学物質政策ダイアローグというチャネルを持っており、これは環境大臣の下に設置されたものでございますけれども、そのチャネルを活用して情報収集をしております。
50ページからが韓国の化学物質管理の政策動向になります。韓国におきましては、51ページ目からになりますが、有害化学物質管理法として、日本の化審法の旧法に当たるようなもの、ハザードに着目した法律が制定をされております。化学物質管理を既存化学物質、新規化学物質に分けまして、新規化学物質については年間400件程度の登録があり、既存化学物質の安全性については国が年間15~20の物質の審査をしております。また、リスク評価というふうになっておりますけれども、これは基本的に国際法対応ということで、POPs条約などの国際条約に対応しております。
52ページにまいりまして、それら規制の状況についてまとめをしております。安全性試験、有害性評価とも、基本的に適用条件などを定めまして審査をしておりますが、52ページ目の下になりますけれども、化学物質の規制状況の中で、日本と若干その仕組みが違うなと思う点が1点ございます。真ん中の欄でございますが、制限物質、つまり特定用途で使用される場合に危害性が多いと認定されるというものでございます。具体的な物質としては、アスベストが上がっておりますが、国際的に問題となるようなもので特定用途を禁じるというものであります。
それから、53ページ目に入りまして、新しい法律が韓国のほうでは予定をしておりますので、ご紹介差し上げます。通称K-REACHと呼ばれるものでございますけれども、EUのREACH制度を見習いまして、韓国側のREACHを制定するということで、昨年から予告立法、立法制度の中をパブリックコメントを受け付けまして、制度についてのご意見をいただき、今般9月28日でございますが、国会に提出をされております。新規化学物質の登録義務、年間1t以上のものを報告義務がございます。報告義務条件につきましては、年間1t以上を2年ごとに行うというものでございます。1枚めくっていただきますと、もともとあります化学物質管理法とそれからK-REACHの機能の比較、これは韓国の行政府のほうでこのように分けておるというものでございますけれども、化学物質管理法は新規化学物質についての登録、それから審査、K-REACHにつきましては、既存化学物質も含めたリスク評価を行うというものでございます。
さて56ページにまいりまして、中国の化学物質管理政策でございます。中国の化学物質管理につきましては、57ページにありますように、2010年に改正を行いまして、化学物質管理についてグローバルスタンダードに照らして、管理を行いたいという意向で制度設計が進められております。
次のページにまいりまして、化学物質管理システムでございますけれども、基本的に中国におきましては、化学物質の管理を毒性化学物質、危険化学物質、新規化学物質と分けております。既存化学物質というふうにありますが、日本の既存化学物質と違いまして、新規化学物質としての有害性評価を受けたものを、既存化学物質の目録として整理をしております。これらを見ておりますと、ちょっと時間がなくなってまいりましたが、新規化学物質の分類と管理政策それぞれ見てやりますと、活動状況の報告、生産・輸入に関しての量の報告、それからリスク管理措置に関する情報伝達などをしっかり行うという法体系になっております。
59ページにまいりまして、化学物質申告制度の中身でございますが、通常の申告、年間生産輸入量は1t以上の場合は公告済みのもので23物質、簡易申告が圧倒的に多くなっておりまして、中身を見ますと6,041物質ございます。6,041物質の中身が60ページにございますが、ポリマーが圧倒的に多い状況にございます。事業者の対応なども定めております。
最後に一つだけ、64ページに資料を飛ばさせていただきます。環境省におきましては、先ほど申し上げたように、日中韓の化学物質政策ダイアローグを開催しております。これまで6回開催をいたしまして、今後の成果といたしまして、PRTR制度などに関しての技術協力、あるいは中国の場合は供試生物となる魚類を、中国の魚類を使うということを制度に入れ込んでおりますが、これらについて日本のあるいはグローバルスタンダード、OECDとしての魚類の感受性との比較検討を行うといったことを中国が合意をしております。また、アジア地域の化学物質対策も重要だと思っておりまして、ASEANの中でも石油化学に力を入れておりますベトナムに対して、今年の2月でございますが、化学物質管理、環境保全の観点からの化学物質管理の対応能力の向上のためのセミナーなどを開催しております。
以上でございます。

○戸田環境リスク評価室長 続きまして環境リスク評価室長より、2件ご報告申し上げます。
第1点としまして、67ページからでございますが、化学物質の環境リスク初期評価、第10次とりまとめということでございまして、これは最初の行にございますように、平成23年12月27日に公表した初期リスク評価でございまして、この5部会のもとに化学物質評価専門委員会を設けまして、既にその委員会におきまして評価をしていただいているということでございます。
化審法におきまして、工業化学物質に関するリスク評価の体系はできておるわけですけれども、化審法または例えば農薬取締法等だけでは扱い切れないような環境中の物質度ということで、環境中に検出されたような物質を中心に、初期的なリスク評価をしているということでございます。別途環境安全課のほうで、化学物質環境実態調査をやっていただいておりまして、今回の参考資料3ということで配付されておりますけれども、こういった結果を受けまして、これを毒性との関係で、どのように評価されるのかということをリスク評価をしているということでございます。
今回の結果につきましては、環境リスク初期評価、健康と生態の両方のリスクを評価した物質が17物質、生態リスク初期評価のみを行った物質が2物質ということでございまして、その結果を67ページの下の表で書いております。A、B、Cと、次のページにCというのが出てきますが、ということで分けております。Aが詳細な評価を行う候補ということでございまして、これは毒性値と環境中の濃度またはその曝露量を割り算をしまして、マージンがどのぐらいある、マージン・オブ・セーフティといいますけれども、これがどの程度あるかということで、10ないし100という、その辺を閾値として分けているということでございまして、今回の結果につきましては、健康リスク初期評価についてAの評価となったものが酢酸エチル、生態リスク初期評価についてAの評価となったものがセリウム及びヒドロキノンということになっております。さらに2物質、生態リスク初期評価のみを行った物質が68ページにございますけれども、A.詳細な評価を行う候補となったものが6価クロム化合物という結果が出ておるところでございます。
続きまして、71ページから子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)でございまして、これにつきましても前回、昨年11月の部会会合におきましても差し上げておりますので、それ以降の進展を中心にご説明をしたいと思います。事業の概要のところは、最初の行にございますように、子どもの健康と環境に関して、大規模なコホート調査を行っているという概略の説明でご理解をいただきたいと思います。
72ページのところに、その経緯が年表形式で書いておりますけれども、参加者の募集を開始したのは平成23年1月24日でございまして、その後平成24年10月に福島県の調査地域を全県に拡大したということがございます。これにつきましては、ちょっと後のところでご説明いたします。
73ページに(2)といたしまして、参加者のリクルート(募集・登録)及びフォローアップについてというところがございまして、参加者数、平成24年9月28日現在で同意者数が4万5,494名ということになっておりますけども、調査の実施をしております国立環境研究所のほうから2日前、11月20日に今、中間点でございます5万人を突破したというふうな報告を受けております。
(3)国際連携といたしまして、前回以降の動きといたしましては、北九州市で本年の2月28日に日中の国際シンポジウムを開催したということでございまして、WHOなどとも協力をいたしまして、各国のコホート調査との連携を深めているところでございます。
(4)広報活動というところで、①~⑥まで書いておりますけれども、大きなものとしては⑥のイベントで1周年記念シンポジウムを本年の1月22日に開催をいたしまして、その2周年記念ということで、来年の1月23日に予定をしているというところでございます。
最後に、福島県における調査の拡充ということでございますけども、東日本大震災及び福島第一原発の事故に伴いまして、放射線の健康影響への不安が広がっているということでございます。エコチル調査におきましては、放射線被ばくに関しては、検証可能な仮説を立てるということがなかなか難しかったものですから、あと、その予定では放射線被ばくの解析をする予定はなかったわけでございますけれども、このような健康への不安の解消に向けて、やはりエコチル調査としても、しっかりとデータを出していかなければいけないということで、エコチル調査におきましても、そういった解析を行うということにいたしました。
具体的には何をしたかといいますと、まずできるだけたくさんのデータを集めるために、福島県内の14の市町村が対象地域であったわけですが、これを県内59市町村に拡大したということでございます。もう一つは、放射線被ばくデータをどういうふうに集めるかということでありますけれども、福島県民健康管理調査におきまして、外部被ばく線量の推計が行われておりますので、このデータをいただくということで、県の委員会のほうにもご理解をいただいたということでございます。こういった検討を経まして、本年の10月1日から福島県全域における活動を開始したというところでございます。
環境リスク評価室から、以上でございます。

○上田環境安全課長 それでは続きまして、環境安全課より報告事項の6番と7番、国際的取組とPRTRデータの概要について、報告させていただきます。資料79ページからご覧ください。国際的状況で、まず水銀条約についてご説明させていただきます。
79ページの下にございますが、水銀条約の議論につきましては、2009年、UNEPの管理理事会において、2013年までの取りまとめを出して、各国で条約づくりをしていこうということが決まって、現在進んでおります。交渉している中身はその下にございますが、ご覧いただいてわかりますように、水銀を出す段階から使う段階、廃棄する段階、ライフサイクルのあらゆる段階で排出を削減していこうという議論が進んでいるところでございます。
おめくりくださいまして80ページでございますが、我が国のスタンスは、とりわけ水俣病という苦い経験を我が国として経てきていることから、こうした同様な健康被害、環境破壊というのが世界のいずれの国でも起こることがないように、精一杯貢献をしていこうということで、この条約に臨んでいるところでございます。具体的な交渉は80ページの下から幾つか書いてございますが、政府間交渉委員会というものを設けて、その場で議論を進めております。直近の交渉委員会は、今年の6月、INC4といっておりますが、ウルグアイで開催されておりまして、後に出てきますが、INC5、来年の1月の交渉をもって取りまとめるということにしているところでございます。
80ページの下で、交渉の状況を簡単に概略まとめておりますが、「人力小規模金採掘」、実際にアマゾン等で金採掘するときにアマルガム法といって水銀を使って採掘する。そのあと水銀が大気に放出されます。そういった幾つかの論点については条文案のレベルまで既にまとまっているというところでございます。他方、そのほかの論点につきましては、ある程度もう条文の手前までいっている、論点整理ができているものとして、水銀を用いた製品でありますとか、水銀が使用されている製造プロセス、これについては条文の段階に来ているというところでございます。
その他、環境への排出については、幾つかの議論というのがINC4の今年の6月の時点でございました。それ以降幾つか論点を進みまして、特に製品のところについては、その隣の81ページでございますけれども、幾つか新たな製造を禁止する製品のリスト化、そうしたものの議論が進んでいるところでございます。具体的な対象品目等を挙げよということで、例えばですが、電池でありますとか、スイッチ、ランプ、蛍光灯でありますとか、また環境保健部会ということですので、少し関連があるもので血圧計とか体温計、そうしたものについても水銀が使われているものをどのように切りかえていくのかという議論がございます。現時点では新たな製造を禁止するということで、市中に出回っている製品の使用を禁止するというような議論ではなくて、新たに入ってくる製品の製造を禁止するということで議論が進んでいるところでございまして、そのほかには歯医者のほうですけれども、アマルガムの使用についてもどういうふうに制限をしていくのかという議論がされておりまして、これは各国だけでなく、WHOというような国際機関も入って議論を進めているところでございます。
82ページ見ていただきますと、環境への排出ということで、この点については、まだいろいろ議論を進めるところでございますが、大気等への排出をどのように抑えていくか、とりわけインドとか中国といったところで石炭火力の発電とか、また大規模な製鉄とか非鉄のプロセスの中で、環境対策が十分でないために、ばいじんと一緒に水銀が出てくる、そうしたものをどのように抑えていくかということが議論になってくるかと思っております。
83ページの上に今後の条約交渉、書いてございますが、先ほど言いましたが、今年第4回まで進みまして、来年の1月、ジュネーブで第5回の政府間交渉委員会、こちらで条文の取りまとめをしたいということで、各国交渉を詰めているところでございまして、次のステップとして冒頭部長の挨拶の中でもご紹介ございましたが、条約の採択署名のために、外交会議というのを行うことになりますが、それについて日本に招致をするということは決まっているのですが、その場所として熊本県の熊本市、水俣市で開催し、外交会議の開催地の場所をもって条約の名前にするということですので、「水俣コンベンション」という形で言えないかということを提案させていただいているところでございます。条約の発効については各国の手続がありますので、しばらくまだ時間がかかろうかと思います。
84ページからは、水銀について、どういうふうになっているのかというのを簡単にご紹介させていただいておりますが、まず水銀が世界でどのぐらい使われているのかということで、需要量でいいますと小規模金採掘とか、日本では使っておりませんが、塩化ビニルモノマーの製造工程、塩素アルカリ工程、そうしたものに依然として世界では使われている。日本ではこれらの工程は全て廃止をしてございます。
こういった需要があるのと、あと実際に需要とは別に非意図的に排出されてしまうものを含めて見ているのが89ページの下でございますが、現在アジアからの排出が圧倒的に多くて、その中でも化石燃料の燃焼に伴うものが半分ぐらいということでございます。他方、日本のデータを見ますと、85ページの上ですが、需要レベルでいきますと、世界全体で4,000t弱ですか、日本ではもう10t前後まで制限されている。その中には先ほど話しましたが、歯科用アマルガムであるとか、体温計・血圧計というのも一部入ってございます。製造プロセスで使うものということで言えば、苛性ソーダの生産量の推移に合わせ、どういう製法を使っているかということですが、かつては水銀法というものを使っておりましたが、行政指導により、現時点ではイオン交換膜法に全て転換が進んでいるというところでございます。
86ページからは、排出の状況と、またマテリアルフローということで、この辺りについても、今環境中に出ているのは環境省の推計によると20tから30tぐらいではないかということで、アジア全体で先ほど1,280tというふうな数字がありましたが、それらに比べると日本はかなり進んでおります。今回の条約を具体的に各国がどういうふうに担保するかとなったときに、一番の課題は途上国においてどういう担保をしていただくのかということで、大きな議論になろうかと思っております。
87ページの下のほうには、日本の関連法制等を書いておりますが、若干、例えば製品のものをどのようにう担保するのかとか、実際に条約が取りまとめられると、今度は国内法制についての議論が、例えばこの審議会等でも行っていただくことになろうかと思います。
88ページ以降は、その他の条約でございますが、SAICMというものは、これは簡単にご紹介させていただきますが、1992年のリオのサミットから10年後、持続可能な開発に関する世界首脳会議、WSSDというのが開かれまして、そこで一つの目標として、89ページの上の目標とありますが、2020年までに化学物質による影響というのは、なるべくその生産使用段階で最小としていこうというものが決められまして、これをどうやって達成するのかということについて、各国で議論をした結果、2006年のSAICMのアプローチというものがICCMという会議で決まりまして、包括的な戦略アプローチというものを進めていこうということで合意がされました。このための会議というのが、89ページの下にありますが、3年に一度行われておりまして、今年2012年9月に第3回ICCMが開催されたところでございます。
90ページに、その中身が書いておりますが、環境省からは戸田環境リスク評価室長が出席をして報告をさせていただきましたが、各国においてこのSAICMの戦略全体に基づいて、それぞれ国内の実施計画をつくるというのが一つの課題となっております。
91ページに、我が国での取組を書いておりますが、今年の9月のICCM3に報告すべく、国内で関係省庁連携のもと、国内実施計画というものの策定を進めまして、今年の9月に国内実施計画を取りまとめたところでございます。中身については92ページから書いてありますが、時間の関係上省略をさせていただきます。
しばらく資料が飛びますが、ページで言いますと107ページをご覧ください。化学物質と環境に関する政策対話というものがございます。こちらは平成13年から化学物質と環境の円卓会議というものを開催しておりましたが、その意見交換をした成果として、環境政策、化学物質の政策に関する意見交換、合意形成を目指す場というものを設けようということで、新たに政策対話というものを今年の3月に設置をしたところでございます。108ページにメンバーと開催状況と書いてありますが、当初はまず包括的な議論ということで、先ほどのSAICMの国内計画の実施について、政策対話で議論をいただいたところでございます。今年の9月にその計画を取りまとめましたので、今後の議論の進め方についてご議論をいただいて、109ページのスライドに、今後議論していく事項として、この政策対応の場は化審法であるとか化管法であるとか、農薬取締法という、個別の法律ではなくて、化学物質全体を見て、広く各ステークホルダーが考えていることを紹介し合って、合意形成どこまでできるかを試してみようと、こういう場ですので、なるべく包括的な議題ということで、今後議論していく事項として、四つほど当面1年間の議題がセットされております。今年12月には、予防的取組方法の基本的な考え方について、さまざまなステークホルダーの方の中で、相違がどの程度あるのか、どこまで共通理解としてあるのかというのを、活発にご議論いただく予定にしているところでございます。
次にPOPsの国内実施計画について、111ページからご紹介をさせていただきます。こちらにつきましては、2001年5月に採択をされた条約で、先ほどの水銀とは異なり、特定の物質というのではなくて、性質で定めておりますが、毒性、難分解性、生物蓄積性及び長距離移動性を有する残留性有機汚染物質の削減について国際的に進めていこうという条約でございます。こちらについても国内の実施計画というものを策定することにしておりますが、条約の性質上、先ほどの性質に合致する物質というのが徐々に追加をされて、追加された物質については、どのように国内で削減をするのかという計画を策定することにしておりまして、112ページの上になりますけれども、近年追加された9物質群につきまして、この発効から2年以内に計画を策定しないと、ということで、各省庁と協議をした結果、今年の8月でございますが、改定国内実施計画を策定して、締約国会議に提出をさせていただいたところでございます。詳細については112ページ以降、記者発表資料もつけておりますので、そちらをご覧いただければと思います。
続きまして、117ページからPRTRの報告をさせていただいております。PRTR制度につきましては、平成11年から法律に基づき制度を進めさせていただいておりますが、その実施状況について前年度実績で言えば119ページの下の数字になりますけれども、ちょっとめくっていただいて120ページ、こちらをご覧ください。実際にこの法律は何か化学物質の排出について、量をもって目標値をもって規制しようというのではなくて、公表、発表というプロセスを経て、情報提供、公開というプロセスを経て、それぞれの事業者が工夫をしながら減らすということですが、対象になった物質が実際にどのぐらい減っているかというのが、120ページの上でわかるかと思います。実際には途中で制度を改正しましたので、それによって対象から外れた物質、それから増えた物質というのを除きますと、この120ページの上のグラフの白いところになりますが、対象になった物質は、着実に毎年届出排出量、移動量が減ってきているというのが見てとれるかと思っております。物質数でいいますと、400物質以上ということでございまして、これらを規制的手法で規制するというには限界がございますので、規制的手法と相まって、こういった情報的手法について効果が上がっているのではないかと見てとっているところでございます。
また、これらについては単にその事業者の方に減らしていただくというだけでなくて、国民の方がこの情報をどのように受け止めていただけるかということで、そうした国民の目と合わさって、企業の方の取組が進むというように考えております。そうした点でお手元に参考資料として黄色い冊子があるかと思いますが、PRTRデータを読み解くための市民ガイドブック、こういったものについても環境省のほうで毎年データを更新しながらわかりやすく説明できる工夫をしているところでございます。
以上、環境安全課から説明を終わらせていただきます。

○渕上線量評価企画官 放射線健康管理担当参事官室の渕上でございます。冒頭部長の挨拶にもございましたが、9月の原子力規制委員会発足と同時に、環境省が放射線に係る一般住民の健康管理、健康不安対策も担当するということになりました。それに伴いまして環境保健部に放射線健康管理担当参事官室が新設されたところでございます。本日は当室を担当しております放射線に係る一般住民の健康管理、健康不安対策についてご紹介をさせていただきます。資料は125ページでございます。
まず、新設をされました放射線健康管理担当参事官室の組織でございますが、参事官のもと、私、線量評価を担当する企画官と、あと班が四つ、それから専門官が1人という体制になっております。四つの班と申しますのは、この125ページのところにローマ数字の小文字で幾つか並んでおりますけれども、まず予算、国会等の総合調整をする総括班、それから福島県が実施をしております県民健康管理調査への助言でありますとか、調査結果の分析への支援、また安心・リスクコミュニケーション事業を担当する健康調査班、また、健康管理の基礎データとなります被ばく線量の評価に関する事業を担当します線量評価班、また、放射線被ばくの健康影響に関する調査研究に関する事業を担当する健康影響分析班、それに放射線の専門知識を有する放射線専門官が1人と、総勢12名の体制になってございます。
それでは、実際に担当している業務につきましては、次のページ以降にまとめてございます。126ページでございますが、1番目でございますが、これは福島県が実施をしております福島県民健康管理調査事業への支援ということでございます。これは福島県が実質的の調査は、福島県立医科大学のほうに委託をして、連携をして実施をされておるところでございますが、この事業に対しまして、国は平成23年度の第2次補正によりまして、福島県が創設をいたしました福島県民健康管理基金に782億円の交付金を拠出しております。また、そこの検討委員会に当部環境保健部長が、委員として参画をするなどによりまして、技術的な支援を行っているところでございます。
その下に、この福島県が行っております県民健康管理調査の内容を、ちょっと書いてございます。これは大きく基本調査と詳細調査と分かれております。基本調査でございますが、これは全県民を対象といたしまして、行動記録の調査をしております。この行動記録に基づきまして、外部被ばくの線量の推計評価をすると、そういう調査でございます。もう一つの詳細調査でございますが、これは住民の方々の健康状態を調べる調査でございます。その中に①②と書いてございますが、一つ目は甲状腺の超音波検査でございます。これはチェルノブイリ事故がございましたが、そこで唯一放射線の影響として確認されたものが小児の甲状腺がんというふうに言われております。
このため、福島県では18歳以下の全県民を対象として、甲状腺超音波検査を実施しているというところでございます。これにつきましては、まず平成26年3月までに全員の検査を実施する。これはチェルノブイリ事故では、事故の後4年から5年後からその小児の甲状腺がんが増加したという治験が得られておりますので、まずは現状の確認のための検査を全員やると、そういうものでございます。その後は20歳までは2年に1回、その後は5年に1回継続的に実施をしていくという検査でございます。
もう一つ、一般健康診査でございますが、これは全県民を対象として実施されます。特に避難区域等の住民の方々には、一般検診項目に加えて、白血球分画といった項目が追加されて実施されます。そのほか避難区域等の住民の方に対する心の健康度、生活習慣に関する調査でありますとか、妊産婦に対する調査が実施をされているところでございます。この福島県が実施している県民健康管理調査に関しての参考資料としまして、1枚めくっていただきまして、129ページ、これは国から県の基金に対して交付された拠出金について。それから次のページ、130ページでございますが、これが先ほどご紹介したのと重複いたしますけれども、県民健康管理調査の全体像でございます。基本調査が左にあります。ここで外部被ばくの線量の推計をし、右が詳細調査で健康状態を把握をする。それらで得られたデータを左の下のところにございますが、それを一元的に管理するデータベースを福島県立医科大学のところに構築をして、継続的にフォローをしていくと。また、ここの健康管理調査の枠のちょっと左下のところに、ホールボディカウンター、それから個人線量計と書いてございますが、これは調査の外の位置づけになっておりますが、こういったことが県の事業、あるいは市町村で被ばく線量の測定が行われておりますが、こういったデータもこのデータベースに入れていくというようなものでございます。
それからその資料、次の131ページ、これは県民健康管理調査とそれに関連する事業もあわせてまとめたものでございます。これの左、ちょっと横になっておりますけれども、Ⅰ、県民健康管理調査、これが今ご説明をした県が実施している、まさに健康管理調査でございますが、これに付随しまして、関連する事業が幾つかございます。これ白いものと黄色いものと色分けがされておりますけれども、この黄色いものが国が実施をしているものでございます。右のところにⅡ、放医研で実施している支援事業でございます。これは県が実施している県民健康管理調査の、まさに技術的なサポートということで、例えば外部被ばくの線量評価システムを放医研が構築をしまして、これで外部被ばくの線量の推計を放医研がして、それを県のほうにお返しをしている、こういった直接的な支援もございます。
また、右の一番下のⅥ、調査研究事業ということで、例えば事故の初期のヨウ素につきまして、これを推測するためには、初期の空気中の濃度のデータが必要なんですが、これは実際には大変少ないということで、数少ないデータの中から、いかに初期のヨウ素の甲状腺の被ばく線量を推計をするか、そういった調査事業でありますとか、ホールボディカウンターは、きっちりした新しいデータが出るための構成事業でありますとか、また最近話題でございますけれども、甲状腺の有所見率、福島の事故に影響がなかったであろうところで、実際に同じように調査をするとどのぐらい所見率が出るのか、そういった事業、こういった県の県民健康管理調査をサポートするような事業を国が実施しているというものをまとめてございます。
また127ページに戻ります。ここまでが県民健康管理調査関係でございますが、また、(2)のところにまいりますが、今回の事故の被災者またはこれをほかの国民の方々が抱えておられます放射線による健康不安につきましては、いろいろな関係省庁それぞれさまざまな取組をこれまでも講じてまいりましたけれども、なかなかその不安を十分に解消できていない状況であろうというふうに認識をしているところでございます。そこで、本年の4月に当時の環境大臣、細野大臣を議長といたしまして、原子力被災者等の健康不安対策調整会議というものを関係省庁集まっていただいて、会議を設置をしております。ここで環境省事務局になりまして、5月にアクションプランを作成をしたところでございます。現在このアクションプランにのっとりまして、それぞれ関係省庁連携をしながら健康不安に対する取組を実施をしているところでございます。
環境省におきましても、健康不安を抱える住民の方々とのコミュニケーションを行うための統一的な基礎資料の作成でありますとか、コミュニケーションをする方の育成、場の設定、そういったモデル的な取組を実施しておるところでございますが、さらに次のページにいっていただきまして、こういった原子力被災者の方々、また国民全体で健康不安を感じていると、そういう状況への対応につきまして、幅広い有識者の方々に自由に議論をしていただきまして、そのご意見を参考とするというための環境大臣の私的懇談会、原子力被災者等との健康についてのコミュニケーションに係る有識者懇談会というものを設置をしてございます。これをこれまで4回開いてきておりますけれども、こういったものも含めまして、健康不安対策に環境省としても積極的に取り組んでいるところでございます。これに関連しましては、132ページ、5月に取りまとめをいたしましたアクションプランの概要、それから133ページにつきましては、先ほどの有識者懇談会に参加をしていただいております委員の名簿をおつけをさせていただいております。
私からは以上でございます。

○中杉部会長 ありがとうございました。膨大な資料を駆け足でご説明をいただいたの、なかなかフォローしていただくのが大変だったかと思いますけども、ただいまの事務局からの資料のご説明につきまして、何かご質問・ご意見等ございますでしょうか。どうぞ。

○新美臨時委員 どうもありがとうございます。3点質問あるいはコメントをさせていただきます。
第1点は、メチル水銀のヒトの健康に与える影響に関する調査についてです。資料15ページの2.曝露量と症候との関係の解明というところです。これは曝露量を客観的にあるものを対象とするというんですが、この客観性というのは何をもって客観的だとおっしゃるのかというのが一つ目の質問です。それからまたそれをどのようにして測定するのか。水俣病で一番の問題は、メチル水銀をどう摂取したのかというのがさっぱりわからんというのが一番の混乱のもとであって、結局自己申告で摂取量を決めてきたという経緯があるわけです。そういう経緯がありながら客観的にはかるとおっしゃるものですから、どういうふうにはかるのかを伺いたいというのが第1点です。
それから、第2点は、34ページの石綿による肺がんの認定基準で労災のケースが出ていますが、胸膜プラークとかびまん性胸膜肥厚をもう少し詳しくということで改正されているのですが、アメリカやイギリスでは胸膜プラークとかびまん性胸膜肥厚は、肺がんの前駆症状ではないということが一般的に認識されていると思うんです。厚生労働省はそれとは別の見解をとっているように思われるのですけれども、日本では違うという知見があるのかどうか。前駆症状であるということが一般的なのかということを確認した上で、環境省はどう対応するかということも議論しておく必要があると思います。それが第2点であります。
それから第3点ですが、これは127ページについてです。今説明のあったところで、つまりコミュニケーションが大事だということで、いろんな施策をするようになったわけですが、そもそも的確な情報、ないしは正確な情報というのは政府がしっかり把握しようとしたのかというのが一番の疑問でありまして、健康不安を抱かせたのは政府の朝令暮改ではなかったかと私は思うんです。リスクの判断基準としての何ミリシーベルトかというのがころころ変わった。専門家の中で一旦決まったものを、政府のほうがそれを簡単に変えて、もう少し厳しい線で行きましょうということで、朝令暮改的な処置をした。
このようなことを背景として、さる大手スーパーなどが放射線量ゼロの商品を売りますということを宣伝文句で謳うようなところが出てくる。、リスクを取りたくないというのは人としての心情ですので、許容されるリスクが競り売りのようにどんどんと厳しくなっていったら、リスクコミュニケーションはできっこないわけを思います。その辺をどう反省して、このアクションプランの中では生かそうとしているのか、その辺もお伺いしたいと思います。

○中杉部会長 それでは手短にお答えいただければ。

○大坪特殊疾病対策室長 ご質問ありがとうございます。今ご指摘は、参考資料3の15ページの水俣病の調査研究内容の2番目と考えておりますが、そのご指摘の点の次のページ、16ページにシェーマで示してあるものがございまして、1、2、3と。そのご指摘に値するものが2番に該当するわけでして、私どもとしてはこういった研究が必要であるということで、広く公募はしているんです。ダイレクトにこれをこういう研究でやりますというご提示は今回いただいてはいないんですが、研究事業の中で、例えばここの対象の国内外で現在進行中の曝露データ、ここに関しましては、例えば低濃度ではありますけれど、和歌山県の太子町のデータですとか、そこは非常に低濃度の曝露になりますけれども、そういったものですとか、先生がおっしゃった患者の曝露の数字が確からしいかといったところの議論はございますが、それでも過去の認定患者さんの中では、証明書のついた水銀値のデータをお持ちの方がいらっしゃったりですとか、そういったものを一つのデザインで集めることはなかなか難しいので、複数のデザインのものが集まってくるようなものには、どうしてもなってしまうんですけれど、そういったものを患者様、関係団体の皆様の中にも広くお声がけをして集めながら、まずはn数を集めて、その上で解析に持っていけたらいいなというふうに考えております。
以上です。

○中杉部会長 それでは続けて。

○神ノ田石綿健康被害対策室長 石綿関係でございますけれども、34ページのところで広範囲の胸膜プラーク所見、あるいはびまん性胸膜肥厚、これらは肺がんの前駆症状ではないというような海外の考え方についてご紹介いただき、日本の見解はどうなのかというようなご質問だったかと思います。
こちらについては厚生労働省の報告書の中では、前駆症状かどうかというところよりは、肺がんのリスクについて、2倍以上になるような石綿曝露があったかどうかというような、そういうような観点からまとめられているようでございます。この検討会には三浦先生も入られておりますので、ぜひ補足もしていただければと思いますけれども、この肺がんがあって、また広範囲の胸膜プラーク所見が認められた場合には、石綿小体の数が5,000本以上であったというようなものがデータとして示されて、であるとすれば、肺がんについては石綿曝露との関係が疑われる、濃厚でしょうというような、そういうような考え方で今回、この広範囲の胸膜プラーク、あるいはびまん性胸膜肥厚等については、基準の一つとして採用されたものと理解しております。つまり、前駆症状かどうかという論点よりは、曝露の状況がどうかという観点から取りまとめられています。

○中杉部会長 では三浦先生、少し追加で。

○三浦臨時委員 三浦でございます。まず肺がんの前駆症状では全くありません。これであるから肺がんになるとか、そういうことでは全くありません。
今回これが採用されたのは、曝露歴はあるけれども、なかなかアスベストによる肺がんとは決めにくい症例が結構いっぱいあります。それで、肺がんが2倍になるアスベストの量というのが大体わかっておりまして、その中の基準の一つに肺内の乾燥肺を分析した結果、アスベスト小体が5,000本以上あれば、肺がんの発生危険が2倍以上になると、こういうデータがございます。
それで、今回はこれはもともと環境省の補助による研究成果を踏まえたものを、厚生労働省の取り上げ方を考えていただいたほうがいいと思うんですけれども、明らかな胸膜プラークがあった患者さんの肺を全部分析しました結果、約8割の患者さんが全部5,000本以上あった。そうしますと、胸膜プラークがあるということは、これは明らかにアスベストを吸い込んだことですので、その結果起きていることですので、その上で約8割の人はもう5,000本以上あるから、最初から細かい分析をやめて、まずこの所見があれば迅速に環境省のほうですと救済できるだろうという観点のデータが先に出てまいりました。それを厚労省の労災のほうで先に基準化したということになっております。
びまん性胸膜肥厚については、これはある程度高濃度の曝露の人に生じるということがわかっておりますので、これもあわせてびまん性胸膜肥厚という、アスベストによる病気が先にあって、その結果肺がんが起きた場合には、自動的にこれも労災のほうなんですけれども、そのまま肺がんも労災と認定しましょうと、こういうことなんです。

○中杉部会長 渕上さんから3番目の。

○新美臨時委員 今の2番目についてですが、リスクが2倍になるということでおっしゃったんですが、たばことの競合があった場合に、リスク2倍になるとは簡単には言えないと思うんですが。

○三浦臨時委員 はい。そのとおりです。たばこのほうがもともとは高いです。それで、アスベストによる救済、あるいは日本の場合の労災扱いは、たばことは、どんなにたばこを吸っていようが、たばこを全く吸わない人であろうが、アスベストだけで2倍の危険性があれば、これはアスベストによる肺がんと認定しましょうと。これが労災のほうはかなり昔からの基準になっております。それを踏襲したそのままのもので、アスベストだけによって、たばこを幾ら吸おうが吸うまいがアスベストだけで危険性が2倍になれば認定しましょうということになっております。

○新美臨時委員 たばこを吸わない人のリスクを2倍にしたら、アスベストが原因とすることは理解できました。ただ、たばこを吸っている人のリスクを2倍にはしていないんですね。

○三浦臨時委員 ええ、これもう一つ、実はアスベストによる発がんと、たばこによる発がんはまるっきり独立して起きてきます。ですから、たばこで5倍のリスクがある方がアスベストで、もし2倍あるとしますと、2×5で10倍のリスクになるということで、これはアスベストのリスクとたばこのリスクは全く独自に起きてくるという、もともとのデータがありますので、そこから発生した判断方法です。

○中杉部会長 それでは渕上さん、どうぞ。

○渕上線量評価企画官 リスクコミュニケーションについてご指摘がございました。委員のご指摘大変もっともなご指摘でございます。今回のことで政府、国は大変信用を失ってしまった状況だというふうに思っております。その原因等については、しっかり分析をしていかなければならない、さらに長い時間をかけて信用を取り戻していくという取組が必要だと思います。現時点で、健康の不安を持っておられる方に対しての対応ということでは、もう既に信用がされていない国なり、要はもう既に何を言っても信用されないという状況になってしまっておるところでございます。そういった意味では、もう誰が言ったかによって信用できる、できないというふうに判断されてしまうというような、状況にもなっていることになっていると思います。
特に環境省、我々が担当しております健康不安に対してでございますけれども、そういった意味では、不安を持っておられる方の身近におられて、一緒に同じところに住んでおられ、同じ体験をし、そういった方々に話を聞いていただき、コミュニケーションをとっていく、そういった形で対応していくということが一番重要ではないかなというふうに考えておりまして、そういったことで例えば地元の保健医療関係者でありますとか、教育関係者でありますとか、そういった方々に、今回の事故に関連するものについて、いろいろ情報提供、ご理解をいただく取り組みをして、そういった方々にご活躍をいただければと、そういったことを考えているところでございます。

○中杉部会長 ほかの委員からもご質問を受けたいと思います。順番に札を立てておいていただけますか。それでは佐々木委員から。

○佐々木臨時委員 ありがとうございます。エコチル調査のことについて幾つか質問させていただきます。
74ページの一番最後、文末に、平成24年10月1日より、福島県全域における云々と書かれておりますが、その前のページに先ほどの説明でここでの実数が、4万5,494名。直近の統計で5万人になったという説明がございました。これは冒頭にお話ししました74ページの一番最後のところの、福島県に関係する参加者募集に関わっての人数が、この中に入っているというふうに考えてよろしいでしょうかということが一つ。
それから前回も話題になったと記憶していますが、情報開示でのトラブルや特に困難な点、今もコミュニケーションの欠如が問題視されましたのですけれども、そんなことがあったかないかということも含めて、正直にお話しいただきたいということが二つ目です。また三つ目、調査に関わってゆくゆくは、学齢期の児童生徒が対象となったときの、教育関係者との連携がどのようになっていくのか、以上3点、質問させていただきます。

○戸田環境リスク評価室長 それでは簡単にご説明いたします。
5万人の中に福島で拡大地域の方も入っておられます。ただし、福島で拡大をすると何人ぐらいプラスになるかというと、大体やってみないとわからないところがありますけれども、9,000人ぐらいかなと思っておりますので、総数10万9,000人ぐらいの中でということで、綿密に言うと半分ではありませんが、10月1日に始めたばかりですので、何人かは入っておられるということでございます。
情報開示の点で特に問題になっていることは特にございません。特に個人情報を扱いますので、個人情報の扱いには細心の注意を払っておりますので、今のところ情報開示または情報の漏えいといったようなところで、エコチル調査において問題になったということは特にございません。学齢期につきましては、まだ妊婦さんをリクルートしているところでございますので、一番大きいお子さんでも、まだ1歳ちょっとということでありますので、これから学齢期になっていくと教育関係との調整が非常に重要になっていくというふうに考えております。

○中杉部会長 それでは崎田委員。

○崎田委員 ありがとうございます。遅くなって申し訳ありません。私はこちらに着いたときに、ご説明があった放射線の健康管理、ここの部分に対してだけ一つ、質問というかコメントをさせていただきたいと思います。
私は今、国のほうのご担当者のご質問に答えて、国は何をやっても信用できない、信用されなくなってしまったという部分、非常に苦渋のお返事をされておりましたけれども、私は1年半たちましたけれども、やはり国がこういうふうにきちんと管理していくんだというような方針をつくってくださったということは、地域の方にとっては大変励みになることだというふうに感じております。ですから、私は遅かった、けれどもこれからきちんとやるということを伝えながら、やはり県民の方や地域の方と一緒になってやらないと、それはできないので、みんなと一緒にやりましょうというふうに、堂々と語っていただければありがたいというふうに思っております。
私自身、やはり事故が終わってから、どういうふうにこれに貢献できるのかと考えて、福島県に環境省が開設された事務所、あるいは福島県庁が直接実施されるようなリスクコミュニケーションの現場で、枠の小さいところは本当に地域の方にやっていただかないと、なかなか信頼関係できませんが、枠の大きい行事などは、私のように東京から行った者も応援できるので、そういうリスクコミュニケーションの現場でずっと進行など、冷静な話し合いができるようにという進行をやらせていただいていました。
今も例えば除染フォーラムなどを、福島県と環境省などが主催をして、毎月各地でやっておられるものの、健康影響のところの司会をずっとやらせていただいていて、明日も行くんですけれども、そこで本当に最初のころは地域の方からとっても不安のもとに厳しいご意見が大変多かったです。でもいろいろと県民の健康調査とかシステムが少しずつできてきてから、大変質問の内容が落ちついてきているというふうに感じております。ただし、ここ数カ月は落ちついてはいるけれども、将来やはり女性の場合だったら、結婚して出産とかということの影響とか、自分たちのこれからの世代に遺伝的な影響がないのかとか、非常に根の深い長期的な視点のご質問なども増えておりますので、そういうことに関して、きちんと答えられるようなことを考えていただければありがたいというふうに思っております。
なお、将来のことを考えるに当たっても、初期データをきちんと把握しているのかどうかとか、もし初期データの把握をできるだけ増やすとか、あと福島県の方ではない方との差ができるような全体の調査とか、そういうことの確保を県民の方は望んでおられますので、そういうところもベースをしっかりと進めていただければありがたいと思います。そしてこういう場をきちんと国が支援する形を整えたということを堂々と言っていただくことが、県民の方にとっては本当は一つの安心材料になっていただけるというふうに、心から私は思っております。
もう一つ具体的に言うと、今、福島県は環境創造センターに関して構想をつくって、そこでモニタリングと除染と国際的な発信と地域の方へのリスクコミュニケーション、そういう四つの研究分野できちんとやっていこうということで構想を立てておりますが、その構想は非常に大きいものですので、国とかやはり環境省がリーダーシップをとって応援していただかないとそれはできないことだと思いますので、研究の内容面もそうですし、財務の面もあると思いますが、いろいろと各省のリーダーシップを取ってそこを支えていただいて、日本がこの本当につらい経験を、つらい経験だけに終わらさずに、世界に対して今後伝える大事な情報として発信していただくということが、日本のこれからの研究の責務かなというふうに思っております。ぜひ頑張っていただければありがたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○中杉部会長 貴重な応援といいますか、コメントをいただきましたので、こういう方向でしっかり踏まえてやっていただければと思います。
大塚先生、どうぞ。

○大塚委員 2点、質問させていただきたいと思いますけれども、一つはPRTRのことですが、119ページの下のほうで先ほどご説明いただきましたけれども、届出排出量とか、今までずっと減ってきたんだけれども、今回前年度から増えているわけですが、これは新規の第一種指定化学物質が増えたからという理解でいいのかというのが、確認させていただきたいところでございます。
それから131ページの調査研究事業とかに関わるのかもしれませんが、先ほど多少おっしゃりかけたようなところがあると思いますけれども、甲状腺の嚢胞かと思いますが、福島県で若干増えているという話がマスコミでは出ていますけれども、それ長崎県と比べるとかいう話も新聞には出ていましたが、何かそれについて若干でも教えていただけることがあればありがたいと思います。
以上です。

○中杉部会長 それでは上田課長のほうから。

○上田環境安全課長 1点目のPRTRについてはご指摘のとおりです。資料の120ページのほうで、上のほうに平成21年、22年の差があって、22年のほうが増えていますが、それが先ほど御指摘の増えた指定化学物質にかかる量が資料に反映をされているということです。

○佐藤環境保健部長 2点目のご質問について、私のほうから答えさせていただきます。
実はこの甲状腺超音波検査というのは、ポイントを申しますと、要するに非常に精度の高い器械でスキルのある方がやっておられるという状況にあります。そうした中で、これはチェルノブイリでは5年を超えるぐらいから甲状腺がんの発生が認められたという経験が伝えられておりますので、それに基づいて今やっているのは、いわゆる検診とか診療とかいうレベルではなくて、どちらかというとベースラインを取っているということのようです。
専門の方にお聞きしますと、通常嚢胞の場合で20mm以上、それから結節の場合で5mm以上のみを有所見として、意味のある所見として取って、臨床的には記録するんだそうですが、先ほども申しましたが、ここでは非常に精度の高い検査をやっているので、3mmとかそういうものが出てきても見えてしまうし、それは記録として残しておこう、今後役に立つからということで残しているんだそうです。これが先ほど渕上がちょっと言いかけましたけれども、A2と呼ばれる部分を含めまして、34%の人が何がしかの形で所見があるよという形で、お答えをもらってしまうという形になっているんだろうと思います。これはさらに補足をいたしますと、新聞報道にもありましたように、長崎、さらには山梨とか奈良でもという話がありましたけれども、やっぱりこれまでこれだけの精度で乳幼児、児童にやったことがないものですから、ベースラインは別途取っておいたほうがいいだろう。この世界でコントロール群といいますけれども、コントロールは取ったほうがいいだろうということで、まずは長崎からスタートをして、地域的な比較もしますし、またこれはベースラインですので、経年的な比較もしていくということになると思います。以上でございます。

○中杉部会長 では藤井先生。

○藤井臨時委員 毎回申し上げておるんですが、今日も大変膨大なご報告でした。環境保健部会は給付の問題が協議事項に上がるということで、ほかは報告事項だからということだと思うんですが、何とか回数をプラスアルファ増やしていただきたいというのが、毎年申し上げていることです。
そんな中で、もう質問の時間もほとんどないというふうに思いますが、まず水俣3ページ、7月に特措法終わる直前の6月に、私はクリニックで、どういう方たちが駆け込みでいらっしゃるかということを、その前にも伺っているんですが、生身で見ていました。ここに上がっている人数以上の方たちが、基本的には私は漏れていると思っていて、そのフォローアップは後ろでも少し書いてありますが、漏れているというふうに認識しているかどうかということと、それから対象の判定を行っていますよね。この判定がどのような委員のもとに行われていて、どのぐらいの方たちが棄却されるか。今度その方たちがさらに申し出をする、救済される、そういう手があるのかどうかということに大変不安を感じています。それが一つ。
それからもう一つはエコチルで74ページのところに、先ほど佐々木委員からも少しありましたが、対象地域を14市町村から全域59市町村に拡大するというお話がありました。そこの中で、最後のところでもう既に始まっているようですが、全域における参加者募集・登録を開始すると、すごい大変な作業だと思いますが、県外避難者がかなり多くいることも含めて、具体的にどのような方たちから10月1日にアナウンスをしたときに上がってきているか、そのアナウンスの方法も含めて伺えたらと思います。
それが一つと、それからもう1点が、126の調査のところです。これは福島県民の調査の支援ということのようですが、私は昨年の3.11の後の直後に飯舘で立ち上がった「負げねど飯舘」のメンバーと、健康手帳をつくるというところに関わってきた経緯があります。これも本当に大変なヒアリングで、しかも家族の中でおじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子どもたちでも、食べるものも動いた行動も全く違うということの中で、この日の天候がこうだったからと思い出すというようなことを、本当にあのメンバーよくやったと思いますが、問診票を発送して回収するだけで、どれぐらい真髄に迫れるか、その辺のところを伺えたらと思います。
以上です。

○中杉部会長 まずお答えをいただきたい。

○大坪特殊疾病対策室長 手短にお答えをさせていただきます。まず、申請に関しましては、先ほど2月締め切りを切る半年前に、周知広報については被害者関係団体の皆様と意見交換をした中で、たくさんのご提案をいただきました。知らなくて申請できない方がいらっしゃらないようにという観点で、これはもう前の細野大臣からも強く言われておりまして、ありとあらゆる媒体を使って広報をさせていただいたというふうに認識しておりますので、ご存じなくて申請できなかった方というのは、いらっしゃらないのではないかというふうに考えております。
また、県の判定のほうなんですけれども、これは各県、関係県、あと市、政令指定都市、新潟市が設置をしております判定検討会の意見を聞いて、一時金等の対象者を、県が判定することとなっておりまして、現在その判定作業を進めているところでございます。それで、現在五月雨に続いておりますことから、まだ確定者というものは数字として確定しておりませんで、まずは作業を今、とにかく迅速に進めるということに、県のほうでは努めていただいております。
もう一つ、棄却された方が今後どうなるかということですけれど、今回救済措置の方針の中では、特定の一部に関しては再申請ということが可能といいますか、そういう方が一部いらっしゃいます。それは濃厚な疫学要件がある方に関して、たまたま公的検診の日に症状がなかった方に関しましては、再検討の余地を残しているところでございまして、それ以外の方に関しましては、これはノーモア・ミナマタの原告の方の判断と同じように、裁判所が示した和解の判定のやり方、それを踏まえて救済措置の方針を策定しておりますので、同様に棄却された方に関しての再度のお申し出ということはいたしておりません。
以上でございます。

○中杉部会長 次はエコチルについて。

○戸田環境リスク評価室長 エコチルでございますが、確かに福島で全県拡大というのは非常に大変な作業でございました。各県民への周知ということにつきましては、前副大臣にも出張していただきまして、イベントをやったり、報道にも医療機関を集めた会合に入れていただいて、新聞記事にもなったということと同時に、協力医療機関に受診される妊婦さんへの案内、また市町村に協力をしていただいて、母子健康手帳を交付するときに案内していただくというさまざまな手を使って広報をしているというところでございます。ただし、これはやはり疫学調査ではありますので、県外に避難されている方を全て捕まえるというのは、これは難しゅうございます。やはり福島県内の医療機関に協力をいただいて実施しているということでありまして、県外の方につきましては、一部隣接する宮城に受診される方は案内をしておりますけれども、それ以外につきましては、なかなかそこまでの対応は難しいというふうな状況でございます。

○渕上線量評価企画官 それでは、福島での行動調査の今の状況について、131ページでございますが、ここのところに赤字で今の状況が書いてございます。残念ながら全県で今、回収率はここに書いてございますが、25.5%ということで、若干今頭打ち状態になっております。ただ先行地域、今お話のありました飯舘村も含めまして、比較的線量が高かったと思われる先行地域では、56%ほど集まっておるところでございます。これも若干頭打ちになっておりまして、今例えば甲状腺検査でありますとか、検診でありますとか、そういったところに来られた方で、そういった方々に一人一人お声がけをして、出しておられるかどうか、さらには出しておられない方については丁寧にその書き方といいますか、もう随分時間がたってしまっておりますので、思い出すというのはなかなか大変ではございますけれども、できるだけ回収率を上げるための取組を、県さんがやられておるというふうに聞いております。

○中杉部会長 藤井委員は、多分、今の環境省のお答えで、すんなり納得するという話ではないと思いますので、そういうご意見がありますということを十分、環境省でも踏まえてやっていただければというふうに思います。

○藤井臨時委員 今日は議論される場ではない……。

○中杉部会長 進めていただければと思います。先ほど藤井委員がお話がありましたように、時間が足りないという話は、先ほども確かにそういうお話が出たと思いますが、これはもう最後に申し上げる話、ちょっと先に言ってしまいますけれども、審議事項を入れようとすると、多分この機会しかなくてということがあるんだろうと思うんですが、必ずしも審議するだけが部会の仕事ではなくて、どんなに進捗しているかというのをご説明いただいて、意見を申し上げるのもそういうことですので、もう少し半分ぐらいに分けてやるようなことも少し工夫をしていただければと思います。
ちょっとすみませんが、今日は私も、うまく終わるかなと思って心配しながらいって、案の定少し超えてしまいましたので、申し訳ありませんけど、ここで一応打ち切らせていただいてよろしいでしょうか。
(はい)

○中杉部会長 それでは、もう一つございます3のその他でございますけれども、少し私のほうから報告しなければいけない事案がございます。参考資料6と7のところでございます。まず1点目が参考資料6でございます。今後の中央環境審議会運営のあり方についてでございます。これは、今年の4月の中環審の総会におきまして、会長の鈴木先生から中環審の効率的な運営ができないのではないかという問題提起がございまして、これを受けて6月に部会長が集まりまして、懇談会を開催して議論しました。その結果を踏まえて、つい先日行われました中環審の総会で、鈴木部会長から提案がなされたところでございます。
特に、当部会に関わるところを参考資料6に基づいてご説明いたします。全体として部会が今15ございます。これを部会の数をもう少し整理をしようということで、当部会に関連しては環境保健部会と石綿健康被害判定部会、これを統合することになりました。また、統合に際しましては現在石綿健康被害判定部会に置かれている小委員会と、そこに所属する委員の方については、そのまま当部会の小委員会または所属する委員ということになっていただくということにしております。
そのほか、私も問題意識を持っていたのですが、化学物質に関して全体を議論する場が、多くの部会に関わってしまってばらばらに議論しているというところがありまして、そういうことを少しまとめてやれないかというところで、運営方針の改正のところで、またがって議論する議題については一つの部会で、どこかの部会に議論しなさいという指示が来て議論をされるということになりました。今までは幾つかの部会が合同で議論をしてきたのですが、非常に多くの人が議論することになりますので議論が散漫になりがちであったのですが、そういうことではなくてということでございます。これ具体的にはどういうふうになるかというのは、今後決めていくことになります。
それから二つ目が、参考資料7の環境基本法の改正を踏まえた放射性物質の適用除外規定に関する問題でございます。2ページ目を開いていただきますと、この環境基本法において従来は放射性物質絡みの話は適用除外ということになっていたんですが、今般の事故の後の環境汚染の状況を踏まえて、適用除外規定を削除することが決められました。それに関連して環境基本法の下にあります個別の法令、これが3枚目のところにありますけれども、かなり多くの法令がございます。そこについては依然として適用除外をそのまま残しているものがございます。それについてどうするかということでございます。
4ページ目のところで、基本的には整理の方向というのが二つつくられました。一つは適用除外規定の削除を検討するものということで、これは大気汚染防止法、水質汚濁防止法等がそれに該当するものというふうにされました。もう一つは、現時点では適用除外の削除の適否を判断することは適当でなくて、現行法の施行状況を見ながら別途検討するものということで、この環境保健部会に関連します化学物質審査規制法、それから通常PRTR法、化管法は、今回は適用除外の規定を削除することではなくて、ほかの法令の状況も見ながら、今後どうするかを検討していくというふうなことになりました。
以上が、この関連法令等を含めてということで、6ページのところの下に幾つか規制法、化審法、化管法の話が書いてございますが、今申し上げたようなことでございます。少し時間がなかったので、早足でご説明いたしましたけれども、ご質問がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。基本的には石綿、アスベスト関係の話も、この環境保健部会がまとめて議論をさせていただく。それから法律のほうについては、化管法と化審法については、放射性物質の除外規定というのは今のままで当面は、今の段階で作業をすることはしないと。要するに今後ほかの法令との関連を見ながら、検討をしていくということになったということでございます。現時点のことで報告ということでございますが、よろしいでしょうか。
(なし)

○中杉部会長 それでは、この件につきましては、特段ご意見もないようですし、以上で少し時間をオーバーしてしまいましたけれども、本日の議事は終了いたします。企画課長のほうにお返しをいたします。

○早水企画課長 本日は活発なご審議をいただきまして、ありがとうございました。本日の議事録は原案を策定いたしまして、委員の皆様にご確認をいただいた後に、環境省のホームページに掲載する予定ですので、よろしくお願いいたします。
なお、若干補足いたしますと、今、中杉先生からご紹介のありました部会の合同に伴います特段の手続は、一応みなし規定が入っており、特段ございません。ただし、この12月、1月のところで中環審の委員の先生方の改選時期となりますので、担当の方に確認しておりませんが、必要な手続があるかもしれません。よろしくお願いいたします。
それでは、以上で第26回の中央環境審議会環境保健部会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。

午後5時41分閉会

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