第19回中央環境審議会環境保健部会議事録

1.日時

平成20年1月23日(水)10:00~12:00

2.場所

中央合同庁舎5号館5階共用第7会議室

3.議題

【検討事項】
 公害健康被害の補償等に関する法律における平成20年度以降の自動車に係る費用負担方式について
【審議事項】
 公害健康被害の補償等に関する法律の規定による「障害補償標準給付基礎月額」及び「遺族補償標準給付基礎月額」の改定について(諮問)
【報告事項】
<1.化学物質対策>
  1. (1)PRTR対象物質等専門委員会について
  2. (2)環境中の重金属対策に関する国際的な動きについて
  3. (3)平成19年度化学物質の環境リスクに関する国際シンポジウム
  4. (4)化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の施行状況及び同法の見直しについて
  5. (5)小児環境保健疫学調査について
  6. (6)平成19年度小児等の環境保健に関する国際シンポジウムの結果について
  7. (7)『日本人におけるダイオキシン類の蓄積量について』パンフレットの作成について
<2.水俣病問題対策>
  1. (8)水俣病対策をめぐる現状について

配布資料

資料1 中央環境審議会環境保健部会名簿
資料2-1 公害健康被害の補償等に関する法律における平成20年度以降の自動車に係る費用負担方式について
資料2-2 平成20年度以降の自動車に係る費用負担のあり方について(案)(中央環境審議会環境保健部会検討結果)
資料3 公害健康被害の補償等に関する法律の規定による「障害補償標準給付基礎月額」及び「遺族補償標準給付基礎月額」の改定について(諮問)
資料4 報告事項について
参考資料1 平成20年度予算(案)の概要(環境保健部)
参考資料2 『日本人におけるダイオキシン類の蓄積量について~ダイオキシン類の人への蓄積量調査~』(パンフレット)
参考資料3 石綿健康被害救済法に基づく受付及び認定等の状況について(平成19年11月末現在)

〈議事録〉

午前10時01分開会

○企画課長 それでは、定刻になりましたので、中央環境審議会環境保健部会を開催させていただきます。
 雪の中、お忙しいところ、また大変なところお集まりいただきましてありがとうございました。今、先生方がお座りになられましたので定足数に達しましたので、このまま進めさせていただきたいというふうに思います。本部会が成立いたしておりますことをご報告申し上げます。
 それでは、まず最初に、昨年12月3日付で委員の異動がございました。その件についてご報告申し上げます。
 花井圭子先生が委員を退任されまして、新たに加来栄一先生が臨時委員になっていただいております。よろしくお願いいたします。

○加来委員 加来でございます。よろしくお願いいたします。

○企画課長 それでは、議事に先立ちまして、環境保健部長の石塚からごあいさつ申し上げます。

○環境保健部長 環境保健部長でございます。
 大変悪天候の中、足元がお悪い中、またご多用の中を本日の会議にご出席いただきまして、本当にありがとうございました。また、日ごろから環境保健行政の推進に当たりましては格別のご高配を賜っていることにつきましても、重ねて御礼を申し上げる次第でございます。
 中央環境審議会の環境保健部会は、これからの環境保健行政の推進に当たりまして大変重要な意味を持つ審議会でございます。ぜひともご活発なご議論を賜りたいというふうに考えております。
 本日の議題でございますが、お手元の議事次第にございますように、メインのテーマは2つでございます。見出しに検討事項と記載してございますが、平成20年度以降の自動車に係る費用負担のあり方についてと、もう一つ、審議事項と見出しがございますけれども、障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額の改定についてというものを本日ご審議賜りたいと考えております。
 最初のほうの検討事項でございますが、平成20年度以降の自動車に係る費用負担のあり方につきましては、大気汚染に係る公健法に基づく認定患者さん、主にぜんそくの患者さんでございますが、これに対する補償給付の一部に充てるため、自動車重量税の税収相当額の一部を引き当てる方式というものを過去30年以上にわたりまして続けておりますが、この制度が本年3月で一応時限的に切れるわけでございます。これを平成20年度以降も引き続き継続することにつきましてご検討を賜りたいと考えております。
 2点目でございますが、審議事項と記載しております。標準月額の改定につきましては、認定患者の方々への補償給付の中でも特に中心的な位置を占めております。一般的な賃金水準の動向などに応じまして、毎年改定することとされております。環境省といたしましては、本日の部会のご審議の結果というものを踏まえまして、平成20年度の補償給付の水準ということにつきまして所要の改正手続を進めてまいりたいと考えております。何とぞご審議のほどよろしくお願い申し上げます。
 このほかの議題としましては、昨今の環境保健行政の主な動向ということにつきまして、関係課・室よりご報告をさせていただく予定でございます。これらの案件につきましても、ぜひとも忌憚のないご意見を賜りまして、今後の私どもの行政の推進に当たりまして参考にさせていただきたいと考えておりますので、何とぞよろしくご審議をお願い申し上げます。

○企画課長 それでは、佐藤部会長に進行をお願い申し上げます。

○佐藤部会長 おはようございます。
 それでは、早速議事次第に従って進行させていただきたいと思っております。
 それでは、まず最初の検討事項でございますけれども、公害健康被害の補償等に関する法律における平成20年度以降の自動車に係る費用負担方式についてということでございます。
 それでは、事務局のほうからご説明をお願いいたします。

○企画課長 それでは、資料の2-1と2-2でご説明申し上げたいと思います。
 自動車重量税につきましては、今、道路財源の関係で大変議論になっておりますので、それとの関係についてもあわせてご説明申し上げたいと思います。
 まず、資料2-1の1ページ目でございます。これが制度の仕組みでございますが、大気汚染関係の健康被害補償につきましては、汚染原因者負担の原則に基づいて工場、から賦課金という形、あるいは自動車重量税という形で徴収しまして、それを被認定者、現在4.7万人いらっしゃいますけれども、この方々のいわゆる補償給付に回すという形になってございます。工場は直接、8,500の施設から、独立行政法人再生機構が徴収しているんでございますが、自動車関係については、制度発足の際にどうするかという議論を経た上で自動車重量税の一部を充てる。正確に申しますと、自動車重量税で徴収したものが一般会計に入って、それに見合う額が一般会計から交付されるという仕組みでございますが、そういう形で資金調達されております。19年度で申しますと116億円という形でございます。この措置というのが時限になっておりますので、これの延長をお願いしたいということが今回の議題でございます。
 2ページ目でございますが、補償給付費、それから公害保健福祉事業費の一部についてこれが充てられているというものでございます。
 3ページ目は、現在の対象となっています認定者の数でございます。昭和63年に、いわゆる地域指定解除がされましたので、新しい認定患者の方はいらっしゃらないんですけれども、それから治られたり、あるいは亡くなられたりという形で漸減しておりまして、現在4万7,000人余りという形でございます。
 4ページ目は、その財源の内訳。毎年の状況でございます。
 5ページ、6ページは、自動車重量税を延長することについて何回か改正がございまして、そのたびごとに認められてございます。30年にわたってそういう形でございますので、ある意味安定した制度になってきているのかなということでございます。
 それから、7ページ、8ページは自動車重量税の仕組みでございますので、省略させていただきます。
 それから、10ページでございます。ここがいわゆる今度の抜本税制改革の関係でございますけれども、いわゆる政府与党としては、一番最後の平成20年度税制改正の要綱で、揮発油税、地方道路税並びに自動車重量税について、税率の特例措置の適用期限を10年延長するという形になっているものでございます。これがこれから国会で議論されるというものでございます。
 11ページでございますけれども、これと今の税制との関係でございますが、11ページが公健法の抜粋の付則の9条をごらんいただきたいんですが、9条の下のアンダーラインですが、「当該年度の自動車重量税の収入見込額の一部に相当する金額を交付する」となってございます。つまり、この制度は暫定税率ができたときと同時にできて、暫定税率と同時に期間の見直しというのがなされているんですけれども、制度的には自動車重量税本体と関係があって、暫定税率とはリンクしていないという形でございます。ただし、もちろん自動車重量税の使途というのがございまして、それが道路財源だったり、あるいは公健法のこの給付金だったりするわけでございますので、そういう意味で、自動車重量税の暫定税率が仮になくなった場合には、それに伴う需要のほうを見直す議論はもちろん出てくるので、そういう意味で言うと非常にかかわりがあるものでもございます。ただ、法律上明記している制度としては、この制度が唯一でございますので、優先的には給付されるということではあろうかと思いますが。
 12ページ以降は、その費用負担方式について、どういうふうな議論があったかというのを少し──当初の段階でいろいろな議論がございました。自動車重量税以外にも、自動車保有者賦課方式とか、あるいは燃料に注目した方式とか、いろいろな方法が議論されましたが、一長一短あるということで、最終的に自動車重量税に落ち着いたというものでございます。
 16ページ以降は、それ以降のいろいろな検討の資料をつけてございますので、ちょっと省略させていただきます。
 それでは、それを踏まえまして、資料の2-2をごらんいただきたいんですが、これにつきましては、ちょっと時間の節約の関係から、先生方に事前に送らせていただいておりまして、特段のご意見は今のところいただいておらないというものでございますが、簡単にご紹介いたしますと、「はじめに」のところは、公健法というのが、自動車に係る費用負担について自動車重量税の一部を充てていますと。それについて今回期限が来ますので、それを踏まえて検討する必要があるということを初めに書いてございます。
 検討のポイントでございますが、2の(1)は、この公健法というのが民事責任を踏まえた公害による健康被害者の損害を補てんするというような基本的な性格から、昭和63年3月の第1種地域指定解除前の大気汚染の影響による健康被害を受けた人に対してどういうふうな形で補償するかというものでございます。そのうち自動車分についてどうするかということを考える必要はあるだろうということでございます。
 (2)は、その場合に工場と自動車についてどういう割合にするかでございますが、(1)のような性格から、昭和63年以前の大気汚染の割合に応じて考える必要はあるだろう。そうしますと、当時8対2という形になっていますので、そういうふうな論拠に基づけば今も余り変わらないんじゃないかということが(2)で書いてございます。
 裏にまいりまして(3)でございます。いわゆる徴収コストの問題でございますが、個別に徴収すると非常にコストがかかって、最終的に役に立たないという面がございます。そういう意味で、自動車重量税というものを利用するというのは有効ではないかということが(3)でございます。
 (4)は、過去においてもそういう議論をされてきたわけですけれども、制度発足以来現在まで、ずっとこういう形でやってきて、特段の変更もないので、このまま延長させていただきたいということでまとめさせていただいたものでございます。
 3番がその結論でございます。結論では、平成20年度以降も引き続き自動車重量税収の一部を引き当てる方式について適当であると判断されるというご結論をいただければというふうに考えておるわけですが、期間につきましては、法律上、これから閣議決定するわけでございますが、いわゆる恒常的措置ということにはなっておりませんので、現在のところ10年と、つまり暫定税率のほうが10年ということで、いわば税収全体を考えるという機会が10年後にありますので、それに合わせざるを得ないかなというふうに考えているのが現状でございます。
 説明としては以上でございます。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 ただいまのご説明について、何かご質問、あるいはご意見等がございましたらお願いいたします。
 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 ありがとうございます。
 今、最後におっしゃったことと関係するんですけれども、結論として、平成20年度以降も引き続きという形でだけ書かれています。基本的なトーンはこれでよろしいかと思いますが、今までも見直すたびごとに何年度以降も引き続きという形でずっと続いてきていると思いますが、現行の公害健康被害補償制度ができてから30年たっておりますし、それから、大気汚染に関する地域指定の解除が行われてから20年たっておりまして、基本的にはずっと変わらないということがその後続いてきておりますので、今後も特別な事情がない限り、この制度が続いていくと思いますし、さらに、認定患者との関係におきましては、安定的な費用の負担というのが非常に重要だと思いますので、今、最後におっしゃったこととも関係しますけれども、今後恒久的にというか、あるいはそこまでがなかなか難しいとすれば、10年間に限りというような形で、単に20年度以降というだけでなくて、10年間続けてというようなことをここに入れるというのはいかがでございますでしょうかということを提案させていただきたいと思います。

○佐藤部会長 では、これ、事務局のほうで何かお答えはありますか。

○企画課長 私どもの気持ちとしましては、今、先生がおっしゃられましたように、恒久的ということが望ましいというふうに実は考えております。ただ、そうはいっても、今までやはり税収との関係では一定の期間で見直すということになっているので、ある意味やむを得ず期間を区切っているという面がございますので、私どもの希望としましては、中環審のご提案としては、20年以降という恒久的というイメージも含めた記述にしておいていただければありがたいというふうに思っております。

○佐藤部会長 浅野先生、どうぞ。

○浅野委員 審議会の権限がどこまであるかということもありますし、実際に今まででも、法律にどう書くかという具体的なところまで詳細に審議会で答申や意見を述べるということは余りしていないわけです。ある意味では税制との関係、さまざまな配慮が行政側としても必要であると、その辺の情報が十分でないということがありますから、大塚委員のご意見はもっともではあるわけですけれども、今、課長が言われた趣旨も踏まえれば、この文章でいいんではないかと思いますし、あえて修正をすることは必要ないと思います。

○佐藤部会長 20年度以降というところに少し気持ちが込められているということなんですけれども、大塚委員、いかがでしょうか。

○大塚委員 結構です。

○佐藤部会長 ほかに何か、特段ございませんか。
 もし特にご指摘がなければ、検討結果といたしましては資料2-2の取りまとめということを部会の検討結果としたいと思いますけれども、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。公害健康被害の補償等に関する法律の規定による「障害補償標準給付基礎月額」及び「遺族補償標準給付基礎月額」の改定についてです。これにつきましては資料3をごらんいただきたいと思うんですけれども、中央環境審議会に意見を求める諮問が環境大臣から1月16日付で出されております。その後、本諮問は、鈴木会長から環境保健部会に付議されましたので、きょうの部会で審議したいと思います。
 それでは、事務局から諮問の内容についてご説明をお願いいたします。

○保健業務室長 それでは、資料3に基づきましてご説明申し上げます。
 資料3の、まず最初のページは、今、部会長よりご説明がございましたように諮問書でございます。その裏、2ページが具体的な改定の月額の案になってございます。それから、3ページ目でございますけれども、1月16日、同日付で先ほどの諮問に対しまして会長から、この環境保健部会長あてに環境保健部会での付議についての付議書がございます。それから、4ページ目以降が具体的な説明の資料となっております。4ページ以降をご説明させていただきたいと思います。
 まず、4ページ、参照条文でございますけれども、公健法、それぞれ障害補償費の額、遺族補償費の額について、法律の第26条、第31条でございます。今回諮問しております根拠としまして、それぞれ第26条第2項、第31条第2項に書いてございます。それから、その下に、法律に基づきまして政令で月額の算定方法につきまして書かれてございます。性別及び環境大臣の定める年齢階層別に区分して、毎年度定めるということでございまして、今の時期、ご審議いただいて答申を経て、4月からの所要の改定を行うということでございます。
 それから、5ページでございます。具体的にどういう算定をするかということでございますけれども、これは昭和49年の中央公害対策審議会の答申の内容でございまして、標準給付基礎月額の算定につきまして書かれてございます。
 まず、(1)にございますけれども、賃金構造基本統計調査報告というものを用いまして、性別及び年齢階層別に区分して定めることが適当であるというふうにされております。
 (2)、下線が引かれておりますけれども、給付水準につきましては、障害補償費にあっては、この「賃金構造基本統計調査報告」、賃金センサスとちょっと略させていただきますけれども、賃金センサスの労働者の性別及び年齢階層別の平均賃金の80%、それから遺族補償費にあっては70%とすることが適当であるというふうにされてございます。
 それから、(3)でございますけれども、その算定の基礎となる賃金につきましては、前年の賃金実績によるということでございまして、今、平成20年度のものを定めようとしますので、19年度の賃金実績によるということになります。その基礎となるデータにつきましては「賃金構造基本統計調査報告」、賃金センサスと春闘による賃金引き上げ状況調査報告を用いることとするというふうになってございます。
 それから、次のページ、6ページでございますけれども、それぞれ障害補償費が具体的にはどういうふうに計算されるかということでございます。障害補償標準給付基礎月額が定められますと、これは指定疾病による障害の程度に応じまして──この程度というのは労働能力の喪失度、あるいは日常生活の困難度ということでございますけれども、そういった障害の程度に応じて支給する障害補償費の算定の基礎となるのが、この基礎月額でございます。それに対しまして、その下の表にございます特級、1級、2級、3級というそれぞれの障害の程度に応じまして、給付率が1.0から0.3までございます。この給付率をこの基礎月額に掛けまして、それで具体的な障害補償費が決められるということでございます。給付のある方は、大体6割ちょっとを占めてございます。それで、その下に遺族補償標準給付基礎月額につきましては、これはこの月額に基づきまして遺族補償費、10年間を限度としておりますけれども、そういうものと、あと遺族補償一時金、これは36カ月分でございますけれども、その基礎月額になっているということでございます。
 7ページでございますけれども、賃金センサスの平成18年の状況でございます。この賃金センサスにつきましては、基本的に民間の事業所ということでございまして、企業規模は10人以上の事業所を対象としておりまして、短時間労働者を除く一般労働者が対象になっている賃金ということでございます。
 それで、その裏の8ページでございますけれども、前年との比較がございます。平成18年につきましては対前年100円アップということで、アップ率にしますと0.0%ということでございまして、性別で見ますと男子はプラス0.2%、女子がマイナス0.2%ということでございます。年齢階層別に見ますと、男子のほうでもマイナスの年齢階層もある。それから、女子のほうは年齢階層でマイナスになっているところがやや多いということでございまして、とりわけ男子も女子も、65歳以上の年齢階層につきましては大きなマイナスの下げ幅になっているということでございます。
 具体的な算定でございますけれども、9ページにまいりまして、障害補償標準給付基礎月額につきましてちょっとご説明いたしますと、今、基礎月額を算定しようとしているものが平成20年度の月額、下にございます。それで、何をもとにしていきますかといいますと、この賃金センサスの平成19年の、本当は実績が欲しいわけでございますけれども、これは本年の7月ごろになりませんと発表されません。したがいまして、直近のデータは平成18年の賃金センサスのデータということで、この18年から19年のどれだけ賃金上昇するかというところを推計いたしまして、その推計値に、それぞれ障害補償の月額でありますと80%の水準、遺族補償費でありますと70%の水準にして月額を算出するということでございます。
 したがいまして、賃金センサスの平成19年の賃金をどういうふうに推計するかということでございますが、次の10ページでございますけれども、春闘と賃金センサスのアップ率の推移、過去8年間、ちょっと掲げさせていただいてございます。春闘というのは、ご案内のとおり、民間の主要企業、大手、従業員が1,000人以上とか、そういう条件の企業でございますけれども、春闘のアップ率の推移を見ますと、ちょっとやや上のほうの細い線でございますけれども推移しているということで、太い線のほうが賃金センサスのアップ率の推移で、ちょっとゼロを上下しているというところでございまして、この19年の賃金センサスのアップ率を求めたいということでございます。この春闘の平成11年から18年のアップ率の平均、それから賃金センサスのアップ率の平均の比を、この春闘の1.87という19年のアップ率に乗じまして、今回、平成19年の賃金センサスのアップ率を出そうということでございます。後ほど数字が出てまいりますけれども、ここは0.3%ということで一応推計させていただこうということでございます。
 11ページには、賃金センサスのアップ率のトレンドを書かせていただいております。真ん中の黒い太線のものが全平均でございますけれども、やはり年齢階層によりまして非常に上下するということがございます。
 それで、12ページに、この上下するということをちょっと統計的に調べまして、ある当年の平均アップ率からの乖離が大きい場合には、翌年は逆のほうに振れるという、そういうことで、当年乖離をX軸のほうに、それから翌年乖離をY軸のほうにとりますと、ちょっと傾きがマイナスの負のグラフになりまして、負の相関があるんではないか。それで、ちょっと統計処理をさせていただきまして、外れ値を除去するというようなことをいたしまして、13ページのような比較的相関の高いものが得られるということです。
 このような傾向を使わせていただきまして、具体的な算定につきましては14ページをごらんいただければと思います。これは障害補償標準給付基礎月額の試算でございますけれども、左側のほうに平成17年、18年、これは賃金センサスの実績の賃金の額でございます。それぞれ増減額、増減率が書いてございます。先ほど申し上げました男子も女子もそうでございますけれども、65歳以上の年齢階層で増減率を見ますと、男子がマイナス4.2%、女子がマイナス2.5%ということで、今回、平均の増減率が0.0でございますので、増減率はそのまま平均増減率との乖離ということでなっております。それで、この平均増減率との乖離が大きいものにつきまして、激変緩和措置ということもございまして、当年、翌年、大きく下がった年は次の年上がるとか、そういう傾向があるということで、そういったところをちょっと補正させていただこうということを平成14年以降させていただいておりますけれども、そういう補正を65歳以上についてはやっているということでございまして、基本的には、この平成20年の基礎月額の値につきましては、賃金センサスの障害補償であれば80%の水準にしているということでございまして、補正後というところで変更があるのは65歳以上の男子と女子ということでございます。
 同様に、15ページ、遺族補償標準費給付基礎月額についても試算をさせていただいております。
 16ページに、今回の諮問の案になっております改定の月額の具体的な案でございます。年齢階層のところで19歳以下のところは、改定時点において、この認定患者さんがいらっしゃいませんので、このところは今回は定めないということでございます。
 以上、このような案で諮問させていただいております。よろしくご審議お願いいたします。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 ただいまのご説明にご意見ございますでしょうか。
 浅野委員、どうぞ。

○浅野委員 毎年同じやり方で計算をしていますし、制度運用上、やり方を一たん決めたものをめちゃくちゃに変えることはよくないという基本的な考え方があります。全般の補正のやり方についても前年の方式、これまでの方式を踏襲して補正をしておられるということですから、私は、ちょっと余りにも下がり過ぎるという印象が強いんですけれども、今のやり方をとる限りはやむを得ないなという気がいたします。要は社会全体の賃金の動向によって左右されるということでありますから、賃金動向が改善されれば、またこれは大幅に数字が改善されるということになりますので、単年度で見た場合の激減というようなことに関しては、受給しておられる被認定者の患者さん方に大変お気の毒だとは思うんですけれども、さりながら、激減のときには大幅に緩和をする。じゃ、激増のときには頭を押さえるのはやめるというわけにもまいりませんので、このやり方をとっている限りはしようがないんではないかと思います。
 ただ、私はもうずっと15年間言い続けてきたわけですし、先ほど大塚委員がおっしゃったことも関係あるわけですけれども、とりわけ最近このやり方が果たして本当に正しいんだろうかということに関する根本的な疑問を強くしております。と申しますのは、5ページをごらんいただきますと、一番下のところに、老齢化に伴う労働能力の減退をどう考えるかという問題があるとしても、1つのグループとして取り扱ってよいと考えられるという答申が出たのは1971年のことです。そして、もうそれから既に37年たっているわけです。それから、大塚委員が指摘されましたように、指定解除で新規の患者さんの認定がないという状態ができたのが1988年で、それから計算してももう20年たっているわけです。ということは、確実に患者さんは20年スライドして年齢を重ねていかれているわけですから、一つのグループとして取り扱ってよいと言われている前提を20年後にもそのまま維持できるかどうかということについては、かなり問題があると思います。
 ただ、それならば、どうしたらいいのかという問題はなかなか難しい話でございまして、これまでもたびたびご提案申し上げて、65歳以上の年長の方々の70歳代、80歳代の賃金はどうなっているのか。あるいは、損害賠償の制度では、そのあたりの年齢階層の方の損害賠償算定の根拠はどうなっているのかということも丹念に調べていただいております。しかし余りはっきりした数字が出てまいりません。というのは、全部をうまく捕まえる調査が不可能なものですから、どうしても出てくる数字だけで見ていく限り乱高下してしまうんですね。結局余りうまくいかないので、要するに賃金を幾らもらっておられるのでという発想でやっていく限りは限界があるんではないかというのが最近の私の頭の整理でございます。つまり、社会的通念に照らして見ても、社会でご活躍いただいておられる年齢というのは、やはりある一定の年齢までのはずで、それを超えた方については、少なくとも社会でご活躍いただいて賃金という形でその対価を得ると考えることにはどこかに限界があるわけです。そうしますと、それらのある一定年齢以上の方々については別の考え方でいかなければならんのではないかという気もしておりますけれども、じゃ、そうした場合に幾らをベースにするのかと言われると、非常に答えが出しにくい面があります。
 例えば、一つの提案としては、ある年度の金額で固定してしまって、あとは物価調整だけかけるというのも一つのやり方かもしれませんけれども、これもどの年度をとるかによっての不公平感というのがありますから、なかなか簡単にはまいりません。それから、現状のままでいきますと、4万7,000人の被認定者の患者さんがいらっしゃるわけですが、患者さんの数もこれからどんどんまたさらに減っていくということもありますので、そういうことも考えると、大きな手直しを苦労してやるのがいいのか、それともこのままお許しをいただくのがいいのかという、そのあたりの政策判断上の悩みもありうるわけでございます。したがって、積極的に新たなご提案を申しあげることもできませんので、考え方としては、このやり方にはどこか問題があるという発言が審議会で出たということだけは、もう一度繰り返して申し上げておきたいと、かような次第でございます。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 ただいま、現状ではこれで仕方ないんではないかというご意見と、この方法でいいのかどうかというご意見と両方いただいたわけですけれども、どうぞ、藤井委員。

○藤井委員 今、浅野委員から、この方法でいいのかどうかという、その疑問が最後に出されたので、どういうふうに言おうかなと、ちょっと今考えているんですが、今まで粛々とこの給付額は決められてきた。私が少なくとも審議会に入って以来、この賃金構造基本統計調査に基づいてパーセントのこのやり方で決まっている。ただし、今回ですが、ほかの委員の皆様にもたくさん公害患者さんから手紙が届いていると思うのですが、この昨今の経済状況の中で、本当にしんどい状況になっているんだなという思いがします。そういう中で、物差しのままいくのであれば審議会でかける必要はないわけで、現状を見直したときにプラスアルファをどうするかということを少なくとも一本出せないか。少なくとも一本というのは、最低どうするかといえば、補償費を切らない、減らさないと、そういう形で議論ができないものかということを思います。浅野委員が、それは難しいよという顔を前面でしていらっしゃいますが、少なくともそういう形を、下げないでおいたときに、制度設計がここの今の物差しの中でもできないものかどうか、そこをお尋ねしたいと思います。

○佐藤部会長 今のは、最後のところはご質問ですね。

○藤井委員 はい、そうです。

○佐藤部会長 じゃ、これは、今の範囲の中でどういうことができるかということだと思いますが。

○保健業務室長 ですから、確かに法律上は、その他の事情というものも勘案できるようにはなっておりますけれども、ご案内のとおり、昭和49年の中央公害対策審議会での答申、ここでの考え方がベースになっておりますし、いずれにしましても、障害補償費でございますので、労働能力の喪失度、あるいは日常生活の困難度と、そういったものに照らしてどういう額をお支払いするかという、損害賠償のそういう考え方に基づいているというところで、変更するのは非常に難しいんではないかと思ってはおります。ただ、そこのところ、何かお知恵があるんであれば、むしろ先生方のご意見をいただきたいというところでございまして、私どもとしましては、今のところ、非常に難しいなということでございます。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 ちょっと難しそうですけれども、ほかにどなたかご意見、ご質問ございますでしょうか。
 じゃ、もう一度どうぞ。

○藤井委員 もう一つ、すみません。それともう一つ、環境面というか、置かれた状況面ですが、和解以降も大型車両の規制を含めて患者さんの周りの環境が改善されていて、そしてこの物差しでということだったらいいんですが、和解条項の中にあることも改善がはかばかしくないとすれば、そちらはそちらで置きながら補償給付は粛々とという、そこのところも今回難しいというふうに置かずに、何か知恵があれば、委員の先生はこんなにいらっしゃるのですから、何か出てくれるといいなと。藤井が、こういう案はどうかという、そういう具体的な答案は書けないのですが、そこのところをもう一歩踏み込んでいただけるとありがたい。少なくともそれが難しい場合には、こういう意見もあったということをぜひ残していただきたいと思います。
 以上です。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 浅野先生、どうぞ。

○浅野委員 藤井委員が言おうとしていることはわかるんですが、ただ、公健法は、今回の和解の行われた地域だけを対象とするわけではなく全国津々浦々に広がっていて、制度的には、それは全国全部をどうするかということを考えていかなければいけません。それから、固定発生源のほうがむしろ寄与のウエートが高いという地域も、指定地域の中に現実にはあるわけですね。ですから、必ずしもその議論だけで制度全体を動かすということはできないと思いますし、局地的な補償の問題というのは、それはまた別途考えられることだというふうに整理をしておかないと、その話を毎回毎回こういう補償額の改定に際して持ち出していくと、これはどうにもならない。私が申し上げたのは、むしろある年齢のところ以上については労働賃金の喪失分の補償という考え方が成り立たないのではないかということを申し上げたのであって、もっと全体を考え直せと言われれば、これはもう法律の改正に行かざるを得ない。現行法の解釈の中で私が考えたのは、ぎりぎり何とか運用でもできるだろうと思いながら、とはいうものの、厳密に言うと法律では労働者の賃金その他のと書いてあるので、その賃金というところを全く無視するような議論ができるかどうかということには若干疑問もあるんですね。そのぐらい、やはりこの法律の枠というのがあるということは認識しておかなければいけません。
 それから、何よりも制度というものの一貫性ということが、ある意味では要求される面がありますね。ですから、それが大きく本当に根本的に状況が変わった、だから制度そのものは根本的に変えなければいけないということでみんなが合意できるときには、それをやることができるんですが、運用面でその時々の状況で大きく変えるということをやるのは、やはりバランスを失するということも起こりかねない。とりわけ指定解除されているという現実を考えなければいけませんので、今我々が問題にしているのは、63年以前の汚染による被害をこうむられた方々に対する救済制度だと、事務局からたびたび説明があったと思いますが、そういう前提でこの制度は今動いているということだと思います。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 ほかにご意見ございますでしょうか。
 もし特にこれ以上ないようであれば、事務局からのご提案の原案でよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○佐藤部会長 ありがとうございます。
 それとあと、ご発言になった委員の方々から、発言があったことを残しておいてくださいということもございましたけれども、それは議事録で残しておきたいと思いますし、それから、確かにこの制度そのものが本当にいいのかどうかというか、確かに20年たってそれにフィットしているのかというようなこともあろうかと思います。これは公式にということではないんですけれども、頭の体操と言うと言い方は変かもしれませんけれども、そういうようなことを始めてみる必要があるのかなという感じもいたすんですけれども、その辺のところはきちんとした場で議論する前に、やはりいろいろなことを考えておいたほうがいいんではないかなというふうに私は思います。後でまた事務局ともお話ししてみたいなというふうに思っております。どうもありがとうございました。
 それでは、引き続きまして報告事項に移りたいと思います。これ、大分たくさんありますようなので、要領よく事務局のほうでご説明いただければというふうに思います。
 それでは、まず木村課長から。

○環境安全課長 環境安全課長の木村でございます。
 それでは、資料4をもちまして報告事項の説明をさせていただきたいと思います。
 私のほうからは、環境安全課に係る事項につきましてご説明申し上げたいと思います。目次のほうをごらんください。その目次に記載されております項目の中で上から3つ、すなわちPRTR対象物質等専門委員会について、(2)環境中の重金属対策に関する国際的な動きについて、そして(3)平成19年度化学物質の環境リスクに関する国際シンポジウムの、この3点につきまして私のほうからご報告させていただきたいと思います。
 それでは、資料の1ページ目をお開きください。
 化管法の見直しに関します昨年8月の中間答申をいただいたところでございますけれども、それを踏まえまして、当部会におきまして、前回、第一種及び第二種のそれぞれの指定化学物質の指定の見直しにつきまして専門的に検討するための専門委員会の設置が当部会の下に設けられることが認められましたことから、早速関係省庁でございます厚生労働省、経済産業省のそれぞれの担当の審議会と合同で、昨年の10月から第1回目の会合を開催させていただいているところでございます。
 合同会合のそれぞれの委員の名簿につきましては、隣の2ページのほうに記載してあるとおりでございまして、当省関係のPRTR対象物質等専門委員会におきましては、京都大学教授の内山先生に座長になっていただいているところでございます。
 また、会議内容につきましては、今回の化管法の対象物質の見直しに当たっての基本的な考え方等についてご議論をいただきまして、化管法制定時に対象となっておりました化学物質を指定した際の基本的な考え方を踏襲しつつも、検討すべきデータにつきましては最新の科学的知見を踏まえたもので検討していくという、そのような検討の基本的な考え方の方向性が出されているところでございます。
 また、次回の会合につきましては、今月の25日にも開催されることが決まってございまして、その会合におきましては、化学物質の有害性並びに環境中の暴露状況、それぞれの観点からのデータが出そろって審議されることになっておりますことから、本格的な具体の指定化学物質についての議論がなされるものと、考えてございます。いずれにしましても、専門委員会で整理された時点で、その内容をもって当部会においてご審議いただくことにさせていただきたいと考えているところでございます。
 それでは、次に(2)の環境中の重金属対策に関する国際的な動きについてでございます。
 これにつきましては、お手元の資料の3ページをご覧いただきたいと思います。
 昨年の11月にUNEPの第1回水銀に関するアドホック公開作業グループ会合がタイのバンコクにて開催されましたので、その結果について簡潔にご報告申し上げたいと思います。
 この作業グループ会合は、水銀のための条約制定の可能性も含めまして、対策強化の選択肢を検討するために設置されたもので、各国の政府代表、関係国際機関、NGOなどから約200名の参加を得て開催されております。そして、この会合におきましては日本は副議長国になりますとともに、各国から条約制定など法的拘束力のある文章の作成とか、実質的なアプローチの選択に関する多くの意見が表明されたところでございます。また、大気への人為的な水銀排出の削減など、以前にUNEP管理理事会が決議した優先課題に対応するための施策をリストアップしまして、今後の作業計画について検討がなされたところでございます。
 そして、この結果は、来月開催予定になってございますUNEPの管理理事会特別会合に報告されることになっており、その後、ことしの秋に開催される予定の第2回目の作業グループ会合において一定の結論を得て、来年の2月ごろに開催される予定の第25回UNEP管理理事会に報告されるスケジュールになっているところでございます。
 そして、飛びまして次の6ページのほうにまいりたいと思いますけれども、このような会合結果も踏まえまして国内の関係省庁の連携をとっておく必要もありますことから、今般、国際的観点からの有害金属対策関係省庁連絡会議を昨年末に新たに設置いたしまして、次の7ページのほうにも記載してございます関係省庁間における緊密な連携を国内的にも図っているところでございます。
 環境中の重金属対策に関する国際的な動きにつきましては以上でございます。
 それでは、最後に、次に(3)の平成19年度化学物質の環境リスクに関する国際シンポジウムについてご報告させていただきたいと思います。
 これにつきましては8ページをごらんいただきたいと思います。
 このシンポジウムは、埼玉県の大宮市におきまして、先月12月に2日間の日程で、延べ850人程度の方々の参画を得て開催されたところでございます。このシンポジウム、化学物質の内分泌攪乱作用に関するシンポジウムと、小児等の環境保健に関するシンポジウムの2つから成り立ってございまして、この化学物質の内分泌攪乱作用に関する国際シンポジウムにつきましては、今回がちょうど開催10年目という節目を迎えたこともございまして、問題発祥の地とも言えます米国やイギリスなどからゲストをお迎えしながら、この分野での国内外の研究動向などを10年間の歩みとしてまとめさせていただいたのが、今回の会議の特徴でございます。
 具体的には、まず海外における取り組みとして、WHO、OECDなどの国際機関や米国、EUなどの国々のこれまでの取り組み及び現在の取り組み状況などを語っていただきまして、その後、この問題のきっかけとなりました自然界における異変などの現象、10年間の研究の歩みとその成果、そしてまた新たな研究課題といったことについてまとめたビデオなどを見ていただきまして、これらの分野についてお集まりになった各界の方々から、今後の方策などについてご審議を賜ったところでございます。
 私どもは、今後、この分野の施策の推進に、このたびのシンポジウムの成果を大いに生かしたいと考えてございまして、この会議内容の詳細につきましては、環境省のホームページのほうに近く掲載する運びになってございますので、またご参照のほどよろしくお願い申し上げます。
 環境安全課からの報告は以上でございます。

○佐藤部会長 じゃ、続いてどうぞ。

○化学物質審査室長 続きまして、化学物質審査室長の戸田でございますけれども、10ページ以降の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の施行状況及び見直しの動きについてご説明をしたいと思います。
 化審法は、新たに開発される化学物質が製造・輸入される前に、こういう新規化学物質について環境汚染の可能性について審査するとともに、特定の化学物質について製造・輸入・使用を禁止制限する法律でございます。
 まず、新規の化学物質につきましては、環境保健部会の下に化学物質審査小委員会が設けられまして、化学物質審議会、これは経産省でございますが、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会との関係の委員会と合同の審議を行っております。年10回開催しておりまして、その小委員会で新規化学物質の安全性について判定をいただきまして、その審議状況を部会で報告するということになっております。前回でのご報告以降、小委員会の開催は4回ございまして、延べ195件について審査を行ったということでございまして、詳細は記載のとおりでございます。
 さらに(2)でございますけれども、既存化学物質につきましても点検を行っておりまして、計46物質について評価をいただいたということでございます。
 11ページにいきまして、上の参考の表にありますとおり、新規化学物質につきましては年間300から400物質、既存化学物質については100物質程度というペースで審議を行っていただいておるところであります。
 なお、約2万物質の既存化学物質につきましては、官民共同のJapanチャレンジプログラムというものがございまして、これに基づいて、こういったものも活用して効果的・効率的に安全性の点検を進めているところでございまして、本年4月以降にJapanチャレンジプログラムの中間評価を行うということとしております。こういった既存化学物質対策を中心といたしまして、今後の化審法の見直しにつきましては、後ほどの資料でご説明をいたします。
 2ポツの中間物の特例に関する事前確認・事後監視の状況ということでございますけれども、環境への放出の可能性を勘案して懸念がないと考えられる中間物、閉鎖系等用途、輸出専用品というものにつきましては適用除外がございまして、事前確認、事後監視ということで審査に書いているところでございまして、その辺の状況を記載しておるところでございます。
 12ページにまいりまして、規制対象物質の指定状況でございますけれども、第一種特定化学物質、これは製造・輸入の事実上の禁止、第二種特定化学物質は、これを制限するというものでございますけれども、第一種特定化学物質につきましては、昨年の10月末に、下の段落に書いてございますけれども、1つのベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が新たに指定されたということでございます。
 4ポツの国際的な取り組みというところでございますけれども、昨年の11月に「日中韓における化学物質管理に関する政策ダイアローグ」というものを東京で開催いたしました。今後、次の段落にございますように、3カ国の持ち回りにより次年度以降も継続的に開催する。次回は韓国で行うということに合意されたということでございます。
 以上が施行状況でございますけれども、13ページと14ページに、今後のこの法律の見直しについての審議についてというご説明のペーパーがございます。これは、3審議会、経済産業省関係では産業構造審議会、厚生労働省関係では厚生科学審議会と合同での見直しというものを1月31日に小委員会を開催いたしまして開始いたしますので、その辺の状況でございます。背景といたしまして、近年、化学物質管理をめぐる国際的な状況は大きな変化を遂げている。製造・使用のグローバル化でありますとか、欧州におけるREACHといったような新たな化学物質規制の動き等を踏まえまして、化学物質審査規制法につきましても見直しの必要性が高まっている。化学物質管理政策のあり方につきましては、平成18年11月に、今後の化学物質環境対策のあり方につきまして環境大臣から諮問をいたしまして、12月に環境保健部会に化学物質環境対策小委員会が設置されたところでございます。この小委員会におきまして、先ほどPRTR関係でもございましたけれども、その中間取りまとめが7月に取りまとめられ、これをパブリックコメントを受けて8月に中間答申をいただいたということでございます。今後、化審法について審議をすべきだというふうな結論になったわけでございますけれども、化審法につきましては、第3段落にございますように、法律の改正法の附則におきまして、政府は、この法律の施行後5年を経過した場合において見直しをするという見直し条項が置かれているところでございまして、これを受けまして、化審法につきましても見直しの審議をいただくということでございまして、2ポツの審議の進め方というところにございますけれども、厚生科学審議会、産業構造審議会、中央環境審議会のもとに、部会、専門委員会の合同委員会の開催によって見直しを進めるということで、第1回合同委員会を1月31日に開催する予定でございます。
 14ページに、今後の検討課題といたしまして、小委員会における検討課題が幾つか例示をしております。第1回の合同委員会において化審法の施行状況、諸外国における化学物質審査・管理の動向等をレビューして、問題点を抽出していく。この31日の小委員会の資料に幾つか案として記載しておる4つのテーマを記載しております。ライフサイクルにおける使用実態を考慮した化学物質管理ということで、※に書いてありますけれども、2002年ヨハネスブルグサミットで合意された2020年目標というものがございますが、こういった世界的な目標を踏まえて、すべての主体が参加した化学物質管理はどうあるべきか。テーマ2といたしまして、リスク評価というものをどういうふうに科学的にやっていくか。テーマ3といたしまして、個別の論点として新規化学物質の審査制度をどういうふうにしていくか。テーマ4といたしまして、新規化学物質に加えて既存化学物質も含めて、今後の化学物質のあり方は国際的な動向を踏まえてどうあるべきかと、こういったような審議の整理をしていただいたらどうかというふうに考えているところでございますが、具体的には31日の小委員会でご議論いただくという予定でございます。
 以上でございます。

○佐藤部会長 続いてどうぞ。

○環境リスク評価室長 続きまして、環境リスク評価室のモリシタです。私のほうからは3点ほどご説明をさせていただきたいと思います。
 1点目は、小児環境保健に関する取り組みについてでございます。資料は15ページをご参照いただけますでしょうか。
 こちら、私どもが今非常に力を入れて取り組みを進めているものでございます。小児環境保健につきましては、近年特に小児に対する環境リスクが増大しているのではないか、こういう懸念が指摘をされております。また、国際的にも小児環境保健に関する取り組みを進めて強化していかなければならないという動きが出てきております。15ページは、その内外の動向を整理させていただいたものでございます。
 詳細な説明は省略させていただきますけれども、簡単に申し上げますと、世界的には、1997年にアメリカで開催をされましたG8環境大臣会合におきまして、マイアミ宣言と言われますが、子供の環境保健についてしっかり取り組んでいこう、最優先事項にしようという指摘がなされております。その後、2002年の持続可能な開発に関する世界サミット(WSSD)、あるいは2006年の国際化学物質管理戦略(SAICM)、ここにおいても重要性が指摘されておりまして、先ほどお話も出てまいりましたが、WSSD2020年目標、化学物質の生産・消費に伴う人の健康と環境への影響を最小化する、こういった目標の一部を構成をしているということでございます。
 翻って我が国における取り組みでございますが、2003年に私ども環境省におきまして、小児等の環境保健に関する国際シンポジウムを開催をしております。以降、毎年このシンポジウムを開催をしてきているということでございます。2006年に策定されました第3次環境基本計画、この中で化学物質の環境リスクの低減について指摘がなされ、また2007年の21世紀環境立国戦略におきまして、小児の脆弱性への考慮、こういったものをちゃんと配慮した取り決めを進めていくべきだというようなことが指摘されておりまして、今後、小児の発育に影響を与える環境要因の解明、あるいはそれに対応したリスク評価の構築、リスク管理体制の構築ということが課題になっているというふうに考えております。
 16ページをごらんになっていただきますと、私どもがこれまで取り組んでまいりました小児の環境保健に関する懇談会というものがございます。懇談会で、今後小児の環境保健に対してどう取り組んでいけばいいのかということをご議論をいただきました。平成18年8月にはご提言をいただいております。そこに[1]から[6]に書かれておりますような重点プロジェクト、それに加えて研究基盤を整備をしていくということでご提言をいただいておりまして、この[1]から[6]のうち、[1]、[2]、[4]、[5]、[6]の研究調査、こういったものについては今年度から既に調査を立ち上げてございますけれども、下線を引いております、[3]小児を取り巻く環境と健康との関連性に関する疫学調査、これについては検討課題というふうにいたしておりました。これにつきまして、このほど私ども、来年度、それから再来年度の2年間をフィージビリティー調査といたしまして、いよいよこの疫学調査に着手をするということで考えてございます。
 その疫学調査の内容でございますが、17ページをごらんいただきますと、現在考えておりますおおまかなアウトラインというものを記載させていただいております。大体数万人、約6万人規模のお子様を対象とした調査ということで、全国調査を実施をするということで考えてございまして、妊婦健診時に妊婦の方から血液を採取をさせていただきまして、その後、出産の際には臍帯血・臍帯の採取、それから出生時の成育状況のチェックなどをさせていただき、また、12歳に至るまでアンケート調査などによりまして健康影響を追跡をしていくというものでございます。その結果、想定している成果ということでございますが、その右の下のところで括弧でくくってございます。お子様の発育に影響を与える環境要因の解明といたしまして、平成25年ごろには発達障害(先天異常)の要因の解明、それから平成30年ごろには小児アレルギーの要因の解明、平成36年ごろには精神神経発達障害、学習困難等を含むこういったことの要因の解明、これにつながるような成果を出していけるのではないかと、非常にチャレンジングな課題ではございますが、この解明に向けて一生懸命取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
 2点目のご報告事項でございますが、小児の環境保健に関する国際シンポジウムの結果でございます。これは18ページから22ページまでで簡単に紹介をさせていただいております。
 内容については省略をさせていただきたいと思いますが、コーディネーターとして本部会の部会長でいらっしゃる佐藤先生にお願いをいたしまして、国内からは2名の専門家、部会の委員でいらっしゃる内山先生から、これまでの取り組みについてレビューをいただいた上で、もう一方のご専門家、北海道大学の岸先生から、実際に北海道で既にこういったコホート調査を実際行っておられまして、その概要等についてご説明をいただいております。また、海外からは2名のお客様、アメリカからUSEPA、環境保護庁、そして全米の小児調査関係機関間の調整委員会に属しておられる、またもう一つ、全米子供調査計画局の代表でもいらっしゃるクアッケンボスさんという方にアメリカの取り組みをご紹介いただきました。アメリカでは10万人規模の小児コホートを実施をするということで、既に大規模な準備調査も含めて進められておりまして、今後、アメリカとも連携をとっていきたいというふうに思っております。また、もう一方、韓国からもゲストスピーカーが来ていただきまして、梨花女子大学のハ先生、ハ教授でございますけれども、ハ先生のところで取り組んでおられます母子健康環境センターでの出生コホート調査、こういったものについてもご紹介をいただきまして、このシンポジウムで予定をしておりました内外の動向の把握、そして疫学調査に対する一般の方々も含めた理解の促進ということにつきまして、そういうところにポイントを置いたシンポジウムを開催をさせていただきました。
 それから3点目でございます。ダイオキシンの関係でございますけれども、これは資料の23ページをごらんになっていただけますでしょうか。
 「『日本人におけるダイオキシン類の蓄積量について』パンフレットの作成について」という記者発表資料でございます。これに関連いたしまして、お手元に資料として配付をさせていただいておりますが、ちょっとブルー系のカラーの資料でございますけれども、私ども、ダイオキシンに関しまして、これまで人の血液中にどれぐらいダイオキシン類が蓄積をされているのかということについて調査を実施してきております。このパンフレットは、これまで5年間の結果を取りまとめたパンフレットでございます。
 簡単に内容をご紹介させていただきますと、パンフレットのほうをちょっとおめくりいただいてよろしいでしょうか。パンフレットの2ページ目と3ページ目のところをお開けいただきたいと思うんですけれども、このダイオキシン類の人蓄積例調査は2つの調査から成り立っております。1つは全国調査と言われるものでございます。この全国調査は、全国を北海道東北、関東甲信越、東海北陸近畿、中国四国、九州沖縄という5つのブロックに分けまして、この5つのブロックの中から1つの都道府県にご参加をいただいて、参加をボランタリーにいただきまして血液を提供していただきましてダイオキシンを分析するということをやっております。その際に、その自治体の中で3つの地区を設定いたします。都市地区と農村地区と漁村地区、こういう設定をいたしましてダイオキシンの濃度を把握をするということをやっております。それから、もう一つ、2つ目の調査につきましては継続調査というものがございます。これは、大阪府の能勢町、それから埼玉県の所沢市とその周辺地域を対象にした地域でございまして、高濃度の暴露が懸念をされた地域におきまして、こちらのほうは参加をいただく方々を固定をいたしまして、同じ方に参加をしていただきましてダイオキシン類の濃度の推移を把握するという調査を実施しております。
 以降、若干の結果をご説明させていただきたいと思いますが、6ページをごらんになっていただきますと、大体総括の結果が出ております。参加をいただきました方々は5カ年で1,374人という、この種の調査にしては非常に大規模な調査を実施をしております。結果として今わかっておりますのは、この平成14年から平成18年までを見通しますと、血液中のダイオキシン類の濃度というのは横ばいで推移をしてきているということがわかっております。
 それから、8ページをごらんになっていただきますと、こちらのほうには年齢と血液中ダイオキシン類濃度との関係を記載しております。以前から若干の文献でも指摘をされておりましたが、やはり年齢が上がるとダイオキシンの血中濃度も上がってくるということが明らかになっております。
 それから、9ページをごらんになっていただきますと、これは地区別に見たものでございますが、都市、農村、漁村というふうに分けますと、やはり漁村の地区が明らかに高い傾向を示しているということがわかってまいりました。
 続きまして、11ページをごらんになっていただきますと、こちらのほうには出産回数と血液中のダイオキシン類の濃度、これについて整理をした表を掲げてございます。表8をごらんになっていただければと思います。見ていただきますとおわかりになりますように、出産の回数別に血液中のダイオキシンの濃度を比較しておりますと、出産経験がないグループの濃度が高くなっているということが明らかになっております。
 これにつきましては、12ページのほうも参考で見ていただければと思いますが、授乳形態と血液中のダイオキシン類濃度との関係でございますけれども、子供を母乳で保育をした女性、子供を人工乳で保育した女性、子供を混合乳で保育した女性の3グループに分けて比較しておりますけれども、母乳で保育をされたグループの濃度は低くなっていたということがわかってきました。
 13ページには、職業による血液中のダイオキシンの濃度の違いについてまとめさせていただいておりますが、こちらについても明らかに漁業では高くなっているということがわかってございます。
 16ページでございますけれども、これは食事の関係でございます。食事経由でどれぐらいダイオキシン類が摂取をされているのかということをまとめたものでございまして、16ページの一番下の表を見ていただきますと、大体横並び、若干低下傾向なのかなという結果が出てきております。
 それから、17ページの右上を見ていただきますと、やはり漁村地区で食事経由で摂取されるダイオキシン類の摂取量が高いということがわかってまいりました。
 それから、継続調査でございますけれども、19ページでございます。19ページと20ページに、最初が能勢、それから20ページが所沢及びその周辺という、その地区のデータでございますけれども、こちらにつきましては横並び、ほぼ横ばいというデータが出ておりまして、また、これらの濃度につきましては、年齢調整ということをかけてみますと、ほとんど全国的な平均的なレベルとは変わりがなかったということが明らかになってきております。
 以上がこのダイオキシンのパンフレットの概要でございまして、これにつきましては環境省の私どものホームページで掲載をさせていただきますとともに、一般にも配布をしたいというふうに考えております。
 ありがとうございました。

○佐藤部会長 じゃ、続いてどうぞ。

○特殊疾病対策室長 続きまして、25ページ、水俣病対策をめぐる現状についてご報告をさせていただきます。
 公健法の認定申請者がずっとふえておりまして、現在5,800余名という数に達しております。また、訴訟が全体で6本提訴されておりまして、うち3本が損害賠償請求というものになっております。それから、新保健手帳という制度を17年10月から開始いたしましたけれども、これも毎月数百件ずつふえておりまして、現在の交付件数が約1万5,000件ということになっています。認定審査会は一時とまっておりましたが、熊本、新潟で再開されております。何回かこの後も開催されています。申請医療事業者、これは公健法の申請をして承認されるまでの医療費ということでございますけれども、先ほどのとおり未処分の方がずっとふえておりますので、それに伴ってふえているという、こういう現状でございます。
 これにつきまして、26ページをごらんいただきますように、平成7年の政治救済があったということがございますので、今回同様に与党のプロジェクトチームで、このことについてご議論をいただいて、幾つか紙がまとまっているというものでございます。一番最新のものが32ページにございまして、これについて若干ご説明をさせていただきます。
 これは昨年の10月26日に出たものでございますけれども、いろいろな議論を経て救済の対象は、現に四肢末梢優位の感覚障害を有する方を広く対象に救済しましょうということになっております。また、給付の内容でございますけれども、一時金が150万円、医療費の自己負担分を給付する。それから、手当が月1万円給付ということになっております。それ以外の部分につきましては、例えばこのプロジェクトのご指示で始めました調査で一部判明いたしましたけれども、症状が余り判然としない方の中にも手帳を給付されている方がいるということで、これは少しきちんと運用したらどうかというご指摘をいただいております。
 それから、次のページ、33ページでございますけれども、保健福祉重点地域の取り組みということで、現在も行っておりますけれども、これを引き続き頑張れというご指摘でございます。それから、政治救済という立場におきましては、先ほど申し上げましたとおり、平成7年に最終的かつ全面的なという主旨で行ったにもかかわらず、現在も多数救済を求める方がいらっしゃるということを認識すること。ただし、これを最後に救済をもう終わるというようなことでまとめられております。今後の取り組みにつきましては、関係者の方々がたくさんいらっしゃいますので、理解を最大限得るように努めろということ。それから、国、県はそれぞれの具体化のための努力をせよ、このようなご指摘をいただいております。
 以上でございます。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 続いて説明していただいたので長丁場になりましたけれども、ただいまのご説明について、ご質問、ご意見があれば伺いたいと思います。なお、資料に参照するところがご発言であった場合には、資料のページをおっしゃっていただけると聞いているほうも楽だと思います。いかがでしょうか。
 じゃ、須藤先生、どうぞ。

○須藤委員 それでは、小児保健、15ページ、16ページのわかりやすいところでよろしいんですが、私も小児環境保健については昨年も発言させていただいて、大変関心を強く持っております。それで、何を申し上げたいかというと、当然小児が脆弱性があるのは予測できるわけですが、いろいろ今研究をされている段階で、いろいろな角度から研究されているのは大変結構なことだとは思うんです。水生生物の大人と子供の違いを水環境部会のほうで仕事をさせていただいているんですが、例えば環境基準値なんかを見ますと、もう子供のといいますか、幼稚子といいますが、それがたくさんいるところは厳しい基準をかけようということになっているんですね。ですから、ほかの生き物はもう子供と大人を分けて基準値を書いているわけですね。
 何を申し上げたいかというと、これらの研究の延長線にあるものはどういう目標を──生き物だったら子供が多いところと大人が多いところはわかるんだけれども、人の場合は混在しているので、どういう目標を最終的にはイメージを持たれているかというのをお伺いしたいのが1点目。
 それから、2点目は、これは子供ではなくて、今度は高齢者のほうなんですが、私は地球温暖化の仕事もしているんですが、温暖化の問題というのは大変高齢者に影響が強く出る。その場合に、化学物質は高齢者のことについては今後どのような取り組みはなされるんでしょうか。この2点についてお伺いいたします。

○佐藤部会長 それでは、お答え、事務局のほうからどうぞ。

○環境リスク評価室長 ご指摘がありました2つの1つ目ですが、この結果をどういうふうに活用していくのか、また目標として持っているのかということですが、この疫学調査の目的は、あくまでもこれはサイエンティフィックな調査ということでございまして、事象、要因を解明をしていくというところにポイントを置きたいというふうに思っております。結果につきましては、出てきた内容によっていろいろな多様な使われ方があろうかと思います。1つは、いろいろな基準への策定についての反映といったようなことも考えられると思います。あるいは、その内容を受けて、例えば自主的な取り組みがまた民間企業の中にも進んでいくと、そういったこともあろうかと思います。私どもの役割としては、広くサイエンティフィックな証拠、科学的な結果を明らかにする。それを供給することによってきちんとした管理体制につなげていっていただくということを目標にしたいというふうに思ってございます。
 それから、2点目の高齢者の方に対する影響につきましては、これはまだ私どもの中でも十分に議論を進めておりません。今後の課題の一つにさせていただきまして議論させていっていただきたいというふうに思っております。

○佐藤部会長 よろしゅうございますか。
 ほかにどなたかご意見、ご質問があれば。いかがでしょうか。
 ちょっと私から伺ってもいいですか。先ほど安全課長がご説明なさったところだと思うんですけれども、6ページの有害金属対策の会議を設けたというところです。前に水銀の話があるから、ちょっとそれを引きずっているのかもしれないですが、水銀はもちろん入るんだろうと思うんですけれども、有害金属というのはどんなものを考えてこういう会議になったのか、ちょっと教えていただけますか。

○環境安全課長 この3ページの開催の経緯のところにも若干書かせていただいておりますけれども、この国際的なUNEPにおいても、水銀ばかりではなく鉛とかカドミウム、このようなものを念頭に置いてございまして、私どものほうもこれに準じた考え方で有害金属対策ということでやってございますけれども、当面は、この連絡会議の中身につきましては、やはり水銀というものを焦点に置いてお互いの連携を深めていくということを中心にやらせていただいているところでございます。

○佐藤部会長 最近、いろいろな電子部品に使われている、いわゆるレアメタルみたいなものでも、結構毒性が高そうなものというのもあるので、すぐにとは申しませんけれども、そういうものも視野に入れていただきたいなというふうに思います。
 ほかにどなたか。
 中杉先生、どうぞ。

○中杉委員 今の部分ですけれども、カドミウムが入るということになると、この円卓会議のメンバーとして視点が1つ抜けているのかなと思いますのは、土壌の話が非常に重要なポイントになってくるだろうと思います。特にカドミウムの場合、農用地土壌汚染の話がありますので、そういう意味では農水省のほうも関連するのかと思いますけれども、そういうところにも少し声をかけていただいて連携をとっていただけるとよろしいのかなと思いますが。

○環境安全課長 そのような議論になった場合には、また適宜参加できるようにもなってございますから、その際にはそういう会議にも声をかけさせていただきたいと思います。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 ほかにどなたかご質問、あるいはご意見ございますでしょうか。
 特にございませんか。
 ダイオキシンのパンフレットなんかも、これはかなり年月もかけてやったやつが上手にまとまっているなと思いますし、こういう調査をどんどん結果を発表するのは本当に大事なことだろうというふうに思っております。
 ほかにございませんでしょうか。よろしいですか。
 それでは、ちょっとお約束の時間よりも早いんですけれども、本日用意された議題というのはこれですべて終了のようでございます。事務局のほうから何かご追加というか、その他ございますでしょうか。

○調査官 ちょっと2点ほどご報告と申しますか、発言させていただきます。
 1点は、次回の環境部会の日程でございますけれども、これにつきましては後日事務局のほうから調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 2点目、本日の議事録につきましてですが、これにつきましては、原案を作成しまして委員の皆様方に郵送して確認させていただき確認いただいた後、確定しまして、環境省のホームページに掲載する予定ということでございますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○佐藤部会長 それでは、本日の会議をこれで終了したいと思います。
 どうも、足元の悪い中ご参加くださいましてありがとうございました。

午前11時23分閉会

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