第14回中央環境審議会環境保健部会議事録

日時

平成18年2月10日(金) 15:00~17:00

場所

経済産業省別館 第1014会議室

議題

【審議事項】
(1)

公害健康被害の補償等に関する法律の規定による「障害補償標準給付基礎月額」及び「遺族補償標準給付基礎月額」の改定について(諮問)

(2)

石綿による健康被害の救済における指定疾病に係る医学的判定に関する考え方について(諮問)

【報告事項】
(1)

石綿による健康被害の救済に関する法律について

(2)

局地的大気汚染の健康被害に関する疫学調査について

(3)

水俣病対策について

(4)

化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の施行状況について

(5)

化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく第一種特定化学物質の指定について

(6)

官民連携既存化学物質安全性情報収集・発信プログラムの進捗状況について

(7)

化学物質環境実態調査の進捗状況について

(8)

第3次環境基本計画における「化学物質の環境リスク低減」戦略プログラムについて

(9)

国際的な化学物質対策の動向について

(10)

環境省における毒ガス問題への最近の取組状況について

配布資料

資料1 中央環境審議会環境保健部会委員名簿
資料2 公害健康被害の補償等に関する法律の規定による障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額の改定について
資料3-1 石綿による健康被害の救済における指定疾病に係る医学的判定に関する考え方について(諮問)
資料3-2 石綿による健康被害の救済に関する法律案参考資料
資料3-3 石綿による健康被害の救済に関する法律の概要
資料3-4 「石綿による健康被害に係る医学的判断に関する考え方」報告書
資料3-5 中央環境審議会環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置について(案)
資料3-6 今後のスケジュール(案)
資料4 報告事項について

参考資料

資料1 中央環境審議会令・中央環境審議会議事運営規則
資料2 石綿による健康被害の救済に関する意見の募集(パブリックコメント)について
江森臨時委員提出 「石綿による健康被害の救済における指定疾病に係わる医学的判定に関する考え方について(諮問)」に対する意見

午後3時00分開会

○企画課長 それでは定刻になりましたので、ただいまから第14回中央環境審議会環境保健部会を開催させていただきます。
 環境保健部会委員及び臨時委員の29名のうち、ただいまのところ21名出席いただいております。過半数の方が出席いただいておりますので、本部会は正式に成立いたしておりますことをご報告申し上げます。
 まず審議に先立ちまして、1月31日付で委員の変更が行われましたのでご報告申し上げます。資料1をごらんいただきます。櫻井前部会長が1月31日付で環境保健部会長を退任されましたことに伴いまして、佐藤委員が中央環境審議会令第6条の規程に基づきまして、中央環境審議会長から指名を受けて、環境保健部会長に就任されております。
 佐藤部会長から一言ごあいさつをお願いいたします。

○佐藤部会長 部会長にご指名いただきました東北大学院医学研究科環境保健医学の佐藤でございます。
 急な話でございまして、なかなか至らぬ点があろうかと思いますけれども、委員の先生方のご指導やご協力を得ながら、また事務局のサポートを得つつ、部会をスムーズに運営したいというふうに考えておりますのでよろしくお願いいたします。
 それから、部会長代理を部会長が指名するようにというふうに何分言われておるんですけれども、この部会長代理については、まだおいでになっていないようですけれども、引き続き佐和委員にお願いしたいと思いますので、ご了承いただきたいと思います。
 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

○企画課長 議事に先立ちまして、環境保健部長の滝澤よりごあいさつを申し上げます。

○環境保健部長 環境保健部長の滝澤でございます。環境保健部会開催に当たりまして、一言、ごあいさつを申し上げます。
 本日は、このように大勢ご出席いただきまして大変ありがとうございます。昨年9月以来の審議になるわけでございますが、佐藤新部会長を初め、委員の皆様方に昨年に引き続き活発なご議論をお願い申し上げる次第でございます。
 きょうのご審議は大きく2つございまして、公健法にかかわります障害補償及び遺族補償の標準給付基礎月額の改定に関する議題と、2点目といたしまして石綿健康被害の救済における医学的判断に関する考え方、それぞれ当審議会に諮問させていただくということでございます。
 1点目の障害補償等の関係でございますが、障害補償あるいは遺族補償、この2つは公健法の認定患者の方々への補償給付の中で中心的なものでございます。これらを一般的な賃金水準の動向等に応じて毎年改定をすることとされておりまして、環境省といたしましては本日のご審議結果を踏まえまして、平成18年度の補償給付の水準につきまして所要の改定手続を進めたいと考えております。
 また、2点目の石綿健康被害の関係でございますが、昨年の夏以来、政府全体で取り組んできたところでございます。関係閣僚会議を重ねまして、年末には総合対策を取りまとめて対応をしていくという方針決定がなされました。そうしたことを受けまして、被害者の方々への迅速な救済ということを目的に、この通常国会冒頭におきまして関係法案を提出させていただきました。
 先般、2月3日に可決、成立させていただきまして、ちょうど本日付をもって法律が公布され、官報に掲載されたということでございます。
 迅速な救済という観点からも今年度中の実施施行に向けまして、目下、全力でいろいろ準備作業を進めておるところでございますが、本日はこの救済に関係いたします指定疾病に係る医学的判定に関する考え方についてご議論をいただきたいと思っているわけでございまして、環境大臣から中央環境審議会へ諮問をさせていただいたわけでございます。
 本日は、これまでの専門家による検討のご報告あるいはさらに小委員会の設置等についてあわせてお諮りすることとなっております。
 短い時間ではございますが、何とぞ忌憚のないご意見、ご審議をよろしくお願い申し上げ、私のごあいさつとさせていただきます。
 本日はありがとうございました。

○企画課長 それでは、続きましてお手元にお配りしております資料の確認をさせていただきたいと思います。
 議事次第の裏面に配付資料の一覧がございます。
 資料1が、先ほどごらんいただきました本部会の委員の名簿でございます。
 それから資料2が、本日の第1の議題でございます公害健康被害の補償等に関する法律の規定による障害補償の標準給付基礎月額などの改定についての資料でございます。
 それから資料3が、枝番で資料3-1から資料3-6までになってございますけれども、石綿の健康被害の救済に関する医学的判定に関する考え方についての諮問、その他の関係の資料になってございまして、資料3-2の冊子につきましては、委員のお手元限りということで傍聴の方にはございませんが、ホームページの方から見ることができることになっております。
 それから、資料4が少し分厚いのですが、報告事項をまとめて冊子にしたものでございます。
 それから、参考資料として中央環境審議会令、石綿の被害救済に関するパブリックコメントの資料をお配りしてございます。
 それからお手元に、資料番号は振っていませんが、そらプロジェクトのパンフレット、それから本日江森委員から石綿の被害救済に関する意見が提出されていますので、配付させていただいております。
 資料については以上でございます。もし何か不足がございましたら、事務局の方にお知らせいただければと思います。
 それでは、以後の議事進行を佐藤部会長の方によろしくお願いいたします。

○佐藤部会長 それでは、まず審議事項の1、公害健康被害の補償等に関する法律の規定による「障害補償標準給付基礎月額」及び「遺族補償標準給付基礎月額」の改定についてです。
 これについては、資料2の一番表に中央環境審議会に意見を求める諮問が環境大臣から2月8日付で出されております。その後、鈴木会長から環境保健部会に付議されておりますで、本日の部会で審議していただきたいというふうに思います。
 それでは、まず事務局から本件についてご説明をお願いいたします。

○保健業務室長 それでは、座ってご説明させていただきます。
 資料2でございますけれども、今、部会長からご紹介いただきましたように諮問、それから付議が行われておりまして、本日ご審議をいただくものでございます。
 資料の4ページでございますけれども、法律の規定からご紹介させていただきます。
 この公健法に基づきます障害補償費及び遺族補償費の額の算定につきましては、法律に基づきまして、中央環境審議会の意見を聞いて、毎年、性別、年齢階層別に区分して定めるとなっておりまして、毎年度、この2月ごろの部会でお諮りをさせていただいているものでございます。
 算定のルールにつきましては、5ページにございますように、昭和49年の中公審の答申におきまして基本的な方針が定められております。賃金構造基本統計調査報告をベースといたしまして、障害補償費、遺族補償費について、それぞれ全労働者の平均賃金の80%または70%をもってそれに充てるということでルールが決められておりまして、これまで毎年そのルールにのっとりまして、一定の算定方式で算定をしてきているものでございます。
 ただいまから来年度の月額についての算定のご説明をいたしますけれども、基本的にはこれまでの算定のルールにのっとりまして、同様に算定をした結果を本日諮問させていただいているものでございます。
 7ページになりますけれども、まず基本とするよう答申で定められております賃金構造統計基本調査報告でございますけれども、16年の全労働者の平均賃金のデータが出ておりまして、男女別、年齢階層別に額が出ております。これを基本として算定するようにということでございます。
 その裏側のページに増減率がございまして、各年齢層別、男女別に増減の状況がございます。ごらんいただきますように年齢層別、または男女別に増減額が違っております。
 全体の平均といたしましては、8ページの上から2つ目の欄にございますように、全体では0.1%のアップとなっておりますが、各年齢層によっては減額になっているところもあるという状況でございます。
 その次の9ページでございますが、どのように賃金構造基本統計調査の結果から障害補償費の基礎月額を算定していくかという簡単な考え方でございますが、16年度の賃金構造基本統計調査、これは賃金センサスというふうに略させていただきますが、賃金センサスの16年度のデータが先ほど見ていただきましたように実績値として出ておりますが、17年度の実績値はこの上の棒グラフのところに空いてございますように、17年の実績についてはまだ出ておりません。ことしの6月ごろに出る予定でございますけれども、そのため17年の賃金センサスのデータを16年のデータから推定いたしまして、それの80%をもって下のグラフの黒い棒グラフでございますけれども、月額を算定していこうということでございます。
 その次の10ページでございますけれども、17年の賃金センサスのアップ率をどのように推定するかということでございますが、細い折れ線グラフで示されておりますのは春闘の実績でございます。春闘の実績につきましては、平成17年の実績が出ておりまして1.71%アップでございます。
 賃金センサスにつきましては、まだ17年の実績がなく、これまでの春闘と賃金センサスの乖離を使いまして、春闘アップ率と賃金センサスのアップ率の比率を求め、大きいものから順に並べていきまして、ちょうど真ん中の2つの平均を求めて、新しい年のアップ率を求めてきておりまして、ことしもそのような操作をいたしますと、17年のアップ率は0.4%アップと推計いたしました。この推計方法は例年のルールにのっとった方法でございます。
 平均0.4%のアップ率を推計いたしましたが、その次の11ページでごらんいただきますように、11ページのグラフは各性別、年齢階層別の賃金センサスのアップ率の推移を見たものでございますが、ちょっと見にくうございますが、黒い太い線が平均のアップ率で色のついた線が性別、年齢階層別のアップ率ですが、各年齢層によって随分上下をしております。上にいった次の年は下にいくような傾向の見られる線もごらんいただけますとおりでございまして、アップ率の高かった次の年は反動で減少に転ずるような年齢層がございます。そのような年齢層でアップ率をそのまま適用しますと、月額の振れが非常に大きくなりますので、毎年、増減の反動、リバウンドがあるような年齢層につきましては、補正をかけて月額を推定しておりまして、今年度も同じ方法論で補正をかけさせていただきたいと思います。
 13、14ページでは、補正をかけるためのリバウンドについての回帰分析の結果でございますので、これは飛ばさせていただきますが、15ページに最終的な月額の算定の表がございます。男女別、年齢階層別に一番左の欄に賃金センサスの15年の実績、16年の実績、15年から16年の増減額、増減率が順に書かれておりまして、平均増減率との乖離という欄が真ん中にございます。この欄の太文字になっております男子の最も若い階層、また女子の最も若い階層と45歳から49歳の階層、65歳以上の階層、ここはちょっと太文字になっておりますけれども、その部分を見ていただきますと、非常に高いアップ率を示しておりまして、回帰分析の結果では、平均増減率との乖離が2.5ポイント以上の場合には、来年度、リバウンドがあるということでございまして、この太文字のところについては、回帰分析の結果をもって若干の補正をかけさせていただくことにしております。
 補正前という欄がございますけれども、補正前の平均アップ率0.4%で推定した月額がこの補正前の欄でございます。今、見ていただきました太文字の年齢層につきましては、一定のルールで補正をかけさせていただきまして、この補正前の額より若干減額でございますけれども、補正後の欄にありますような額とさせていただきました。
 したがいまして、この補正後という欄の月額をもちまして、障害補償費の月額として本日諮問をさせていただきました。
 また、その次の裏側のページでございますが、同じようなルールで遺族補償費につきましても算定をいたしますと、同じような年齢階層で補正をかけて、補正後という欄でございますけれども、この額で月額を諮問させていただいております。
 諮問の内容、それから17年度からの変化につきましては17ページに一覧にしてございまして、障害補償費の月額につきましては男女計の平均で全体ではアップ率0.3%、遺族補償の月額につきましては男女計平均アップ率では0.5%のアップということで算定をさせていただいております。
 基本的な算定ルールは毎年のルールのとおりでございまして、ルールに従って一部の年齢層に補正をかけさせていただいておりますが、以上のような算定の方法論で出てきましたこの月額につきまして定めたいと存じますが、よろしくご審議いただきたいと思います。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 例年のルールに従って決めると、男性の場合ですと若干の減の年齢層が多いわけですし、女子の場合ですと全体ではアップ、しかし年齢層によっては減少もあるというようなご説明だったと思います。
 何か今のご説明について、ご質問あるいはコメントございますでしょうか。いかがですか。
 特段ございませんでしょうか。
 もしご意見なければご提案のとおり決めさせていただくということでよろしゅうございますか。

(「異議なし」の声あり)

○佐藤部会長 異議なしの声もいただきました。どうもありがとうございました。
 それでは、今後の手続について事務局の方からご説明願えますでしょうか。

○保健業務室長 本審議結果につきましては、佐藤部会長から鈴木会長に報告をいただきました後、中央環境審議会議事運営規則第6条において、部会の決議は会長の同意を得て審議会の決議とすることができるとされておりますことから、鈴木会長の同意をいただければ中央環境審議会会長から環境大臣に答申をいただくという段取りになる予定でございます。その上で、答申に従いまして環境省におきまして所要の改正の手続を行う予定でございます。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、次の審議事項の2に移りたいと思います。
 審議事項の2は、石綿による健康被害の救済における指定疾病に係る医学的判定に関する考え方についてという諮問なわけですけれども、なかなか読み上げるのも難しいような行政の用語ですけれども、そういうことでございます。
 これについても資料3-1にございますように、中央環境審議会に意見を求める諮問が環境大臣から2月9日、きのうの日付で出されております。その後、本諮問は鈴木会長から環境保健部会に付議されましたので、本日の部会で審議していただきたいというふうに思っております。
 それでは、事務局から本件について説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○寺田審議官 それではご説明を申し上げます。
 まず法律でございますけれども、お手元に資料が二通りございます。1つは我々の言葉でいうと白表紙といいますけれども、資料3-2としてあると思いますけれども、法律案そのものに関する資料でございます。ただ、これは大部でございますので、資料3-3でございますけれども、石綿による健康被害の救済に関する法律の概要という資料3-3を付してございます。
 まず私の方から諮問事項の細部にわたります前に、この法律の全体像というものをご説明したいというふうに考えております。
 それでは、資料3-3に基づきましてご説明を申し上げます。
 まずこの法律でございますけれども、ご存じのとおり、昨年6月末、兵庫県尼崎市におきましてアスベストに関します健康被害の実態というのが一部の企業から明らかになったということを契機といたしまして、非常に広い国民的関心事になったというふうに理解しております。
 その後、政府においても速やかな検討を立ち上げたわけでございますけれども、国民的に考えましても、例えば昨夏の総選挙におきまして、すべての政党が救済法の制定をマニフェストに掲げるというような状況になったということを受けまして、非常に短期間の集中的な作業ではございましたけれども、今回、立法過程に入り、そして本日公布されたというものでございます。
 制度の目的でございます。石綿による健康被害の特殊性にかんがみ、石綿による健康被害を受けた者及びその遺族に対し、医療費等を支給するための措置を講ずることにより、石綿による健康被害の迅速な救済を図る、こういうことでございます。
 まず冒頭に、「石綿による健康被害の特殊性にかんがみ」というフレーズがございます。まさに、これが本法立法の趣旨でございますけれども、私どもが着目しております石綿による健康被害、これは中皮腫と肺がんを考えておりますけれども、これは非常に長い潜伏期間がございます。大体30年から40年、代表的な疾患であります中皮腫は平均で38年というデータがございます。
 こういった長い潜伏期間を経て発病いたしますと、非常に重篤であり、かつ予後が悪い、実は肺がんにつきましては12カ月で半分の方がお亡くなりになる。中皮腫については15カ月で半分の方がお亡くなりになる、こういう長いこと眠っていたにもかかわらず、発病したらあっという間にという、非常に極めて深刻な疾病でございます。しかも、その疾病が増加傾向にあるということでございます。
 こうした中で、実はアスベストというものが極めて幅広い範囲で社会で使われているということ、そして、今、申し上げましたような長い潜伏期間、そういったことから実はなかなか個別の被害と原因の関係が特定できず、結局のところ労災の補償も受けられずに、何ら救済を受けられないという方々が非常に多数いらっしゃるというのが現状でございます。
 こういった石綿被害の特殊性にかんがみ救済を図るということでございます。この救済を図るということでございますけれども、ただいま申し上げましたように、30年、40年という長い因果関係の証明の難しさ、こういうことの中からなかなか補償というわけにはまいりませんけれども、一方で考えますと、先ほど申し上げましたような非常に重篤な病に苦しまれている方がいらっしゃる。一方で、その原因物質たるアスベストというものは日本社会によく使われ、ある意味で日本の高度成長を支え、日本の産業社会に非常に大きな利益を与えてきたという状況が片やあるわけでございます。
 こうした状況の中で、やはり被害を受けられた方々のご負担、ご苦労というものを一部なりとも社会全体で負担をすると、こういう考え方で救済をするということでございます。
 内容について申し上げます。IIの制度の概要でございますけれども、指定疾病といたしましては、中皮腫と気管支または肺の悪性新生物、かたい言葉で言っておりますけれども、要するに肺がんということでございます。この2つを法定しておりますけれども、今後の科学的知見の充実ということもあるかもしれませんので、石綿を吸入することにより発生する疾病であって政令で定めるものの政令指定の追加の余地を残しております。先ほど申しました長期のばく露期間、重篤な状況、そして労災で救われない等々の要件が満足されるような疾病があれば、それは指定をするということになろうかと存じております。
 救済給付の支給でございます。救済給付の種類につきましては、そこにございますが2種類大きく分けてございます。被認定者に係る給付、これは現在ご存命の方ということでございますけれども、まず医療費の自己負担分を支給して、安んじて医療を受けていただく。また療養手当、これは療養にかかる諸雑費ということでございます。そして葬祭料、これは不幸にしてお亡くなりになられた場合の葬祭費ということになります。
 本制度に非常に特徴的なのが、その下にございますが、遺族に係る給付ということでございます。実は、これはもう既に我々の推定では中皮腫だけでも1万人ぐらいの方が既に亡くなられているという状況にあるというようなこともございますので、亡くなられた方のご遺族に特別遺族弔慰金及び特別葬祭料というものを支給するということを考えているわけでございます。
 これらの額につきましては、今後、政令で定めますけれども、既に与党においてさまざまなご議論がなされておりまして、この冊子の一番後ろにポンチ絵と申しますか、チャートがございますけれども、このチャートの下から3分の1ぐらいのところを見ていただきますと、救済給付、医療費は自己負担分、療養手当は月約10万円、葬祭料は約20万円、特別遺族弔慰金280万円、特別葬祭料約20万円とされておりまして、与党での議論も踏まえて、こういう水準でセットするのかなと我々は今、考えているというところでございます。
 なお、その他のところにございます救済給付調整金と申しますのは、特別遺族弔慰金、亡くなられた方に実は280万円が給付されます。そうなりますと、逆に制度発足後認定された方が、ご不幸にしてすぐお亡くなりになられた場合の給付額というのに一種の差が出てしまう、それを埋めるための調整金ということでございます。
 さて、認定でございますけれども、次のページをお願いいたします。
 石綿の吸入により指定疾病にかかった旨の認定は、環境再生保全機構が行うということにしてございます。ただし、環境再生保全機構という独立行政法人のみでは、この認定という非常に重要な行為でございますので、これにつきましては医学的判定を要する事項に関し、環境大臣に判定を申し出る。そして、環境大臣は、中央環境審議会の意見を聞いて判定を行い、機構に対してその結果を通知すると。つまり認定の主体は独立行政法人ではございますけれども、それにつきまして環境大臣並びに専門的な知見を有する中央環境審議会の意見を踏まえた環境大臣が、いわば裏書きをするというような構造になっております。これは、医薬品副作用救済基金と同じようなシステムを考えております。
 それから救済給付の費用でございます。この費用につきましては、これも最後のページのポンチ絵を見ていただいた方がよろしかろうと存じます。
 冒頭申し上げたことを繰り返すようでまことに恐縮でございますけれども、本件につきましては、民事賠償責任というようなものに基づかない救済制度でございますので、基本的には個々の因果関係が不明であっても、恐らく発病の原因というのは産業活動であろうということは考えられるわけでございますけれども、国と地方公共団体として事業者総体がそれぞれの立場から費用を負担し合うというスキームとなっております。
 そこのページでございますけれども、まず真ん中に書いてある国でございますけれども、国につきましては、この制度の主唱者であるということもございますし、またすべて事業者の負担というわけにもまいらない、事業者不存在等の問題もございます。そういった観点から支出をする、かつ最初の年度につきましては、実は国しかこの費用を負担できる者はおりません。そういうこともございまして、国は平成17年度補正予算、これは388億円でございますけれども、補正予算を組んで既に支出をする準備を行っているところでございます。
 一方、地方公共団体につきましては、これもまた国と並ぶ公的主体として支出をお願いしたいと思っておりますけれども、その金額につきましては、国の基金への費用負担の総額に対して地方トータルで4分の1ということを考えております。これは、近年のこういった環境問題に係る健康被害に対する救済策のいわば前例も踏襲した割合ということになっているところでございます。
 さて、事業者でございますけれども、事業者につきましては2つの種類の負担を考えております。1つは先ほど来申しておりますけれども、アスベストというものが非常に広い範囲で使われてきた。例えば、今は皆様は建材ということをすぐ想起されるかもしれませんけれども、クボタでつくっておりましたのは水道管でございます。また、発電所等においても非常に広く使われております。そして、ありとあらゆる輸送機械、自動車、鉄道車両等にも使われて、その他申し上げたら切りがないわけでございますけれども、ありとあらゆるところで使われているということも考え合わせまして、事業者にできるだけ広く負担していただく。その負担していただくときに、実は新しいシステムをつくりますと、これはコスト倒れになってしまうというような事情もございまして、労働保険徴収システム、このシステムの上に乗っかるような格好で、このシステムはもちろん労災保険とは全然別の制度ではございますけれども、このシステムを借用する格好で労災システムに上乗せする格好で、全事業者から徴収をするというものが一般拠出と言われているものでございます。
 ただし、そうなりますと当然のことながら、これは従業員を雇用する企業、すべてが負担するということになります。そうなりますと、どうしても正直なところ、石綿との関係が、我々はやはり総体的にすごく薄いのではないかというような方からも費用を徴収する。もちろん水道管にも使っているし、電気にも使っているんだと言えば、全く何の関係もないということはないはずでございますけれども、さはさりながら、やはり世の中には石綿というものを非常に多く生産し、その利益を受けた者というのがいるわけでございます。そういった観点から[2]でございますけれども、一定の要件に該当する事業主、石綿との関連が深い事業主といっておりますけれども、これは法律上は勘案する要素といたしましては、石綿の使用量とそれから健康被害の発生状況、その他の事情を勘案するということになっているわけでございますけれども、そういった方々につきまして、さらに追加的な費用をご負担いただくというスキームにしております。
 なお、[2]の追加的な費用の徴収者については、今後、細目を学識経験者の意見を聞きつつ、案をまとめてまいりたい、現時点で固まっているわけではないということでございます。
 申しわけございません。また本文の方に戻っていただきまして、この法律でもう一つ制度がございます。2ページ目から3ページ目にかけて、2にございますが、特別遺族給付金の支給制度というのがございます。これは何かと申しますと、実は労災制度の中で、労災は死亡されましてから5年たちますと時効によってその後の請求ができなくなるという制度でございます。ただ、先ほど申しましたように、この中皮腫とか肺がんというのは30年、40年の潜伏期間がございますので、実はお亡くなりになられてからご遺族の方々がかなりの期間がたって、ごく最近になりまして、この石綿による健康被害が着目されるに当たりまして、労災の認定をするべきだ、認めてもらえるのではないかというふうにお考えになっている例がかなりある。ところが、その時効の壁というのがあって、そういう申請ができないと、こういう状況でございます。
 石綿は非常に長い潜伏期間の被害であるということにかんがみまして、本制度におきましては、そうした時効によって労災補償が受けられない方々についても、(2)の種類でございますけれども、特別遺族年金ないし特別遺族一時金を支給しようということでございます。
 なお、ただしこの費用については、それぞれの方々が潜在的に労災保険のフレームの中で保護されるべき方々であったであろうということでございますので、労働保険料として労災保険適用事業主からその費用は徴収するということにしているわけでございます。
 それから3の施行期日でございます。施行期日は、これまた非常に異例なことではございますけれども、平成18年3月31日までの間において政令で定める。本日、公布されたものを2カ月もたたない間に施行するというのは行政的には極めて大変な難事でございますけれども、先ほど申しました何とか一日も一刻も早く悲惨な状況にある患者の皆さんを救済したいということが国会及び内閣の統一した意思でございますので、一生懸命頑張って、この施行期日内に何とかというか、やらざるを得ないわけでございますけれども、本年度中の施行ということを目指すということでございます。
 また、こういったなかなか科学的知識もまだ十分ではない、また制度も実際全く新しい制度でございますので、これを動かし出すと、どのようなことが起こるかというのは、まだよくわからないところが正直ある等々、もろもろの要素がございますので、4の見直しでございますけれども、政府は、この法律の施行後5年以内に、この法律の施行状況について検討を加えまして、その結果に基づいて必要な見直しを行うというふうな見直し規定を入れているというところでございます。
 以上が法律の概要でございます。

○保健業務室長 引き続きまして、本日の諮問につきましてご説明をさせていただきます。
 ただいま寺田審議官よりご説明申し上げました救済法の中におきまして、指定疾病を追加する場合及び個別の認定に際しまして医学的判定を行う場合に中環審へご意見をお聞きするということが規定されております。
 このような指定疾病の追加、または個別の認定の際の医学的判定をどのように考えてやっていくのかということに関しましては、指定疾病に係る医学的判定に関する考え方がベースとなりますので、本日のこの諮問は、今後の円滑な法の施行を図る観点から、そのベースとなります指定疾病に係る医学的判定の考え方につきまして、ご検討をお願いするというものでございます。
 環境省におきましては、新たな救済制度の法案の検討と並行いたしまして、昨年11月より石綿による健康被害に係る医学的判断に関する検討会を厚生労働省とともに開催してまいりまして、疾病が石綿を原因とするものであるか否かについては、どのように医学的判断を下していくかという、その考え方につきましてご専門の先生方にご検討をお願いしてまいりました。
 5回にわたるご検討をいただきまして、本日、お手元にお配りさせていただきました資料3-4でございますけれども、「石綿による健康被害に係る医学的判断に関する考え方」報告書というものを取りまとめていただいております。
 その概要ペーパーが資料3-4の頭に載っておりますけれども、これをもとにまず簡単にご説明をさせていただきたいと思います。
 ご専門の先生の検討会がおまとめいただきました考え方でございますが、まず1の中皮腫についてでございますけれども、中皮腫は、そのほとんどが石綿に起因するものと考えてもよいということでご意見をいただいておりまして、中皮腫の診断の確からしさが担保されれば石綿を原因とするものと考えられる。中皮腫は、非常に診断が難しい疾病というふうにお聞きしておりまして、その診断の確からしさをきちんと確認することが重要であるとご意見を聞いております。
 (2)でございますけれども、職業ばく露に関する記述がございますが、この検討会、先ほどご紹介いたしましたように、厚生労働省とともに開催をした検討会でございまして、この救済法の中に先ほどご説明もありましたように、労災の時効の対象者のような方も入ってられますし、また労災保険の中皮腫の認定についてもいろいろご議論ございましたので、労災の認定基準につきましてもあわせて検討をするために、この検討会で医学的なお考えをあわせて聞いてきたところでございまして、(2)につきましては労災関係でございますが、職業ばく露による疾病だとみなすためには、おおむね1年以上の石綿ばく露作業歴が認められた場合だということもご意見としていただいております。
 それから(3)といたしまして、近隣ばく露や家庭内ばく露による低濃度のばく露であっても、中皮腫については発症があり得るということでございます。
 また、中皮腫は、潜伏期間の長い、非常に予後の悪い病気だということでお聞きしております。
 肺がんでございますけれども、肺がんは喫煙を初めといたしまして、さまざまな原因があるとされております。そのような中で、石綿を原因とするものとみなせるためには、一定のばく露量が必要だということで、肺がんの発症リスクを2倍以上に高めるほどの量の石綿ばく露があった場合に、石綿を原因とする肺がんとすることが妥当であるという意見をまとめていただいております。
 それでは、発がんの発症リスクが2倍以上となるばく露量というのはどのように見出せるのかということでございますが、考え方といたしましては、医学的な所見を指標として判断する方法、それからもう一つは、職業ばく露に関連する指標を使って判断する方法があるとされておりまして、医学的指標としては[1]、[2]とここに書かれておりますけれども、[1]はエックス線またはCT所見というような画像の所見をもちまして、ここに記載されたような一定の所見があった場合には、それは肺がんの発症リスクを2倍以上にするほどの石綿のばく露があったとみなせるということ。
 それから、医学的指標の[2]といたしましては、肺内の石綿線維数がここに書かれておりますとおり、一定の計測方法によりましてはかったときに、一定数以上あった場合に肺がんの発症リスクを2倍以上にするほどのばく露があったとみなせるということでございました。
 また、職業ばく露に関連いたしました指標としては、ここに[3]、[4]と2つ書かれておりますけれども、客観的な石綿ばく露作業従事歴がある者に石綿肺の所見、これはじん肺法に石綿肺の診断が規定されておりますが、じん肺法に定められた石綿肺の所見が認められた場合。
 それから[4]といたしまして、裏側でございますけれども、胸膜プラーク等の石綿ばく露所見、特徴的な石綿ばく露所見が認められ、石綿ばく露作業におおむね10年以上従事した場合には、肺がんの発症リスクを2倍以上にするほどの石綿のばく露があったとみなしてもよろしいのではないかということでございます。
 肺がんは、潜伏期間の長い、一般に予後の非常に悪い疾患でございます。
 それから3番目の石綿肺でございますが、石綿肺は代表的な職業病でございまして、石綿ばく露歴の客観的な情報とともに診断される疾病でございまして、そのような客観的な石綿ばく露作業歴の情報がなければ、他の原因による肺線維症と区別して石綿肺と診断することは非常に難しいとされております。ばく露後すぐに発症するというものではなくて、徐々にばく露量を積み重ねていって、おおむね10年以上経過してから所見があらわれるということだそうでございます。
 肺がん、中皮腫に比べますと、予後不良とまではいえないということでございます。
 一般環境での発症例はこれまでに確認されておりませんで、今後、発生状況については、知見の収集をしていくべきとされております。
 4番目の良性石綿胸水でございますけれども、良性石綿胸水の診断も非常に難しいとされておりまして、確定診断するまでには他原因の疾患を除外診断することが必要であるために相当の時間を要するとされております。胸水は、石綿以外のさまざまな原因でも発症してまいりますので、石綿ばく露歴の客観的な情報がなければ、他の原因による胸水とは区別して良性石綿胸水と診断することは難しいとされております。
 潜伏期間は、他の石綿関連疾患よりも短く、また予後でございますけれども、肺がん、中皮腫に比べますと、予後不良とまではいえないとされております。
 一般環境における発症例というのはこれまで報告としてはまだ確認されておりませんし、また疫学的、臨床的にもまだ知見が十分でない疾病とお聞きしております。労災の対象といたしましても平成15年から対象とされたものでございまして、これまでの労災の認定症例数も数例だというふうにお聞きしております。今後、さらにこの疾患については、知見の収集に努めることが必要だとお聞きしております。
 5番目のびまん性胸膜肥厚につきましても良性石綿胸水と非常に近うございますが、石綿以外のさまざまな原因で起こってくるものでございまして、石綿ばく露歴の客観的な情報がなければ、他の原因によるびまん性胸膜肥厚と区別して石綿によるものと判断することは難しいとお聞きしております。
 職業ばく露によるものとみなすためには、おおむね3年以上の作業歴が必要ではないかとお聞きしております。
 また、肺がん、中皮腫に比べまして、予後不良とまではいえないということでございます。
 一般環境における発症例の報告はこれまでに確認されてなく、また良性石綿胸水と同様に、疫学的、臨床的知見も少なく、平成15年からこれも同様に労災保険の対象となりましたが、まだ労災の認定症例も数例というふうにお聞きしております。今後、さらに知見の収集が必要だというふうにされております。
 以上のように、専門家によります考え方が取りまとめられておりますけれども、このような検討会の考え方も踏まえまして、指定疾病に係る医学的判定に関する考え方を環境保健部会でご審議をいただきたいと存じております。
 つきましては、この問題が極めて専門的な問題でございますので、本部会に石綿健康被害救済小委員会を設置いただきまして、ご議論をお願いしたいと考えておりまして、きょうの資料3-5でございますけれども、ご検討をお願いしたいと思います。
 資料3-5に、中央環境審議会環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置についてということで規定がございます。
 これまでに化学物質審査小委員会、それから化学物質審査規制制度小委員会、それから一番下の化学物質評価専門委員会を設置いただいておりますけれども、3番目の小委員会といたしまして石綿健康被害救済小委員会を設置していただくことをお諮りしたいと思います。
 3の(1)といたしまして、議事運営規則第8条の小委員会といたしまして、「石綿健康被害救済小委員会」を置く。
 (2)石綿健康被害救済小委員会は、石綿による健康被害の救済における指定疾病に係る医学的判定の考え方について調査審議を行う。
 (3)石綿健康被害救済小委員会の決議は、部会長の同意を得て部会の決議とすることができる。
 このような規定を盛り込んでいただけますようご検討をお願いしたいと思います。
 3の(3)の規定でございますけれども、これについて若干ご説明をしたいと思います。
 資料3-6でございますけれども、今後のスケジュールについて、ちょっとご報告させていただきたいと思います。
 まず本日でございますが、小委員会の設置を今の3-5の資料に従いましてご検討いただくことになりますが、これをお認めいただいた上、審議会でのご審議がスタートするということでございますが、並行いたしまして、本日より検討会の考え方をもとに、私たちとしてはパブリックコメントを広く、この医学的判断についての考え方についても求めることとしておりまして、短い期間ではございますけれども、きょうから10日間のパブリックコメントをする予定でございます。
 第1回の石綿健康被害救済小委員会を2月中にもまず一度お開きいただきまして、その後、パブリックコメントで集まってまいりますさまざまなご意見も整理した上、この内容につきましても小委員会のご議論にご提出する予定としておりまして、できましたら3月の早い時期に第2回目の小委員会の開催をお願いしたいと思います。
 法の施行でございますが、一番下に書いてございますように、一日も早い迅速な救済を行うということで3月31日までの間において政令で定める日とされておりまして、3月下旬に施行日が設定されることになっておりますが、さらにその1週間前の日から申請を受け付けることが附則に書かれておりまして、したがいまして3月中旬ごろには申請受付が始まることになります。したがいまして、その前にいろいろな申請書類であるとか、申請に当たって必要な医学的ないろいろな診断書等の範囲等については、明らかにしておく必要がございまして、3月の上旬にはご答申、きょうお諮りいたしました医学的判定に関する考え方につきましてのご答申をいただきたく考えております。
 なお、ここの3月の中旬となっております中央環境審議会総会でございますが、3月13日ごろに開催ができればと考えておりますけれども、石綿健康被害の判定のための新しい部会を設置いただくことをお諮りしたいというふうに考えておりまして、この新しい判定部会で、個別の認定申請につきましては医学的判定を行っていきたいと考えておりますが、この新しい部会におきましてご審議いただくためにも、新しい部会の設置前までに考え方についてはお取りまとめをいただきたいと考えている次第でございます。
 中央環境審議会の議事運営規則におきましては、小委員会の決議は部会の定めるところにより、部会長の同意を得て、部会の決議とすることができるという規定がございますことから、本件の決議につきましては迅速な施行、3月末までに施行及びその1週間前までに申請の受付という非常にタイトなスケジュールでございますが、この迅速な施行のためのスケジュールを勘案いたしますと、小委員会での決議をもちまして部会の決議としていただきたいと事務局としては考えているものでございます。したがって、この3-3の規定をここに置かせていただいたものでございます。
 このように資料3-5のような形で本部会へ新たに小委員会を設置することにつきまして、よろしくご審議をいただきたいと思います。
 以上でございます。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 いろいろご説明がございましたけれども、石綿健康被害救済のための小委員会をつくるということが審議に付されているというふうに思います。
 これからご意見を伺いたいんですけれども、先ほど資料の紹介のところにもありましたように、江森委員より意見書が提出されておりますので、まず江森委員から趣旨の説明を5分ぐらいでお願いしたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○江森委員 ありがとうございます。
 きょうの別資料という形で意見書を提出させていただきました。
 連合としましては、昨年、このアスベスト問題が大きく注目をされて以降、いろいろな産業別労働組合の皆さんにも参加していただきましてプロジェクトをつくって、このアスベスト対策についていろいろと議論してまいりまして、連合としての基本的な考え方を昨年まとめて、それぞれ省庁に要請行動などもやってまいりました。
 そういった経過もありまして、この部会にすべてふさわしいかどうかという問題もありますが、基本的な連合としてのスタンスを含めて、この意見書を取りまとめましたので、その要点について説明をさせていただきたいと思っております。
 1ページから4ページまでありますが、まず1.の中の基本スタンスの中で、連合としてぜひ申し上げたいのは、やはり国の責任、行政の責任というのはあったのではないかということです。そういう観点から見ると、今回の救済のフレームは労災と比べて余りにも水準が低いということがどうしてもあるのではないかなと思っております。
 そういう意味でいうと、やはりもう少し労災の基準に近づけるようなフレームづくりをぜひお願いをしたいということがございます。そのためには、より一層の国からの拠出ということが必要になるのではないかというところが1.の1つ目であります。
 それから、2ページの[5]の中で少し触れさせていただいたんですが、先ほどの説明の中にあったとおり、企業の負担の部分については、2階立てであるということになっていますが、とりわけ追加徴収分について石綿の使用量をベースにしたものに是非していただけないかと思います。というのは過去の労災発生状況というものが全面に出てしまいますと、場合によっては労災隠し的なものが出てくる危険性があるということで、この要素を入れることについては是非慎重にすべきではないかというふうに思っております。
 それから、先ほどご説明のありました医学的判断に関する考え方、2.のところになりますけれども、(1)から幾つか記載をしております。
 まず、線維数を指標とする考え方についてというところですけれども、3ページの方に移りますが、世界的に見て中皮腫と肺がんの発生率は1対2というふうに言われていますけれども、日本の労災の状況を見ると、肺がんの部分がかなり少ないということがあります。いろいろな要因はあると思うんですけれども、やはり基準の厳しさというものも一面あるのではないかなというふうに思っております。
 労災であれば、ばく露作業歴によって救済をさせるという仕組みはありますけれども、今回の中身ではそういった仕組みはありません。そういう意味でいえば、それにかわる何らかの救済の基準というものをつけ加えていく必要性があるのではないかというふうに思います。
 (2)のところですけれども、これまでの環境ばく露による発症例がないことを理由にして、これらの疾病について補償の対象外とすることには問題があるのではないかと思っております。
 例えば、労災の部分でいうと呼吸障害に伴って就労に支障を及ぼす場合があるために労災保険制度で認定をされて一定の補償を受けているという場合もあるわけですから、例えば早期治療をするとか、あるいは予防という観点から見ても、こういった(2)にあるような疾患の方についても、将来、中皮腫や肺がんを発症する場合もあるということを前提にするならば、やはり経過観察というものができるようなフレームにしておかないと、予防や早期治療というのは難しくなるのではないかなというふうに思っております。そういった対策が必要ではないかと思います。
 それから(3)についても、同様の予防の観点あるいは早期治療という観点から、そういった対策が必要であろうと。とりわけ、プラークというものがあるということはアスベストを被ばくしているということと一体だと思いますので、他のアスベスト疾患を発症する可能性があるという観点から見れば同様の対策が必要ではないかと思います。
 それから(4)確定診断についてですけれども、病理診断が重要であるということは十分わかるわけですが、ただ疑わしいものについても幅広く救済できるような視点というのが認定に当たって重要ではないかと思います。
 例えば、喀痰による被ばくを証明できるようなケースがありやしないか、あるいは西オーストラリア大学の先生がやっているようなメゾマークというような手法が検討できないか、ぜひご検討をお願いしたいと思っております。
 (5)の方ですけれども、先ほどの説明の中でも、これからさらに情報を収集していくというような項目が幾つかあったと思います。そういう意味でいえば、下から3行目にあるとおり、ばく露歴が明確に確認できない症例については、石綿を原因とするか否かについて慎重に評価すべきということだけではなくて、むしろ疑わしきはできるだけ救済できるような仕組みというものをもっと大切にしていただけないかなというふうに思っております。
 それから最後に、小委員会の設置についてですけれども、部会長の判断で小委員会の決議を部会の決議とするというような話がありましたが、決して部会長を信用しないというわけではありませんけれども、私はやはりこれだけ多くの国民の関心のあるテーマについて、部会に諮問した内容について、小委員会から部会に報告をして、もう一度議論をするような場というのをぜひ、限られた時間ではありますけれども、工夫できないかなというふうに思っています。
 以上です。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。短い時間で申しわけございませんでした。
 それでは、かなり幅広のご意見あるいはご要望だったので、1回事務局の方からお答えというか、事務局の考え方をもう少しご披露いただければというふうに思うんですが。

○寺田審議官 ただいまのご指摘、大きく分けると3点になろうかと思います。
 まず第1点が、給付水準という、今回、諮問申し上げている話とは若干ずれがあるのかもしれませんけれども、制度全般にわたるご指摘と思っております。それから、ご意見の中の2でございます。これの主要な部分を占めております、今回諮問した事項にある程度かかわるような医学的な事項。そして最後に運営に係るご指摘、そういう3点かと思います。
 まず第1点につきまして、私の方から申し上げます。
 ご意見の[1]から[5]まで、大体、主としていろいろな論点がございますけれども、つづめていえばただいまおまとめになっていただきましたように、国の責任論というのがあって、その国の責任というのを踏まえれば、それは単なる救済ではなくて、より労災に近い給付水準になるのではないかというようなお話がメーンなのかなと、こういうふうに理解しております。
 ぜひぜひ誤解いただきたくないのは、国は国で何ら責任という言葉がいいのか悪いのかの議論はともかくとして、何ら反省すべきところはなかったと言っているわけではございません。国は、アスベスト問題に係る関係閣僚会議というのを今まで5回開催しておりますけれども、8月末及び9月末の2回の閣僚会議で、全省庁にわたりまして国の過去の対応の検証をしております。その中では、やはり例えば各省機関の連携が必ずしも十分ではなかった、あるいは今日の物の考え方に照らしていえば、いわゆる予防的アプローチ的な物の見方、やり方というのに不足の面があった等々、幾つかの反省すべき点を言っているわけでございます。
 当然、これだけの被害の患者が出ているわけですから、そこに何ら国家無答責の原則というのがあるわけではございませんので、何もミスがなかったとか反省すべき点がなかったと言っているわけではございません。
 ただ、論議がこれによる賠償責任ということになれば、これは国賠法の話であります。すなわち公務員が通常は権力の行使に当たって違法、不法をしたかどうか、こういうことであろうかと思います。通常は、積極的な権利侵害について適用されることでございますけれども、最近において、規制義務があるのにそれを懈怠していた、いわゆる消極的と申しましょうか、やるべきことをやらなかったということも賠償責任を問われる場合があるという判例、学説が積み重なってきたというふうに理解しております。
 ただし、現実に国の今までの対応を考えてみますと、例えば環境省について言いますと、環境省発足直後の昭和47年、これはたまたまWHO、ILOが発がん性を指摘した年でもございますけれども、その時点から科学的知見の収集を行い、さまざまなモニタリングをやり、その結果を学識経験者に諮り、さまざまなことをやってきたわけでございます。それが正しかったとは申しませんけれども、いわゆる手をこまねいて何もやらなかった、規制義務、与えられた責任を果たさなかったかというと、そういうことではない。すなわち、我々は反省すべきところは反省する、当然すべてがよかったと言っているわけではありませんけれども、不法行為につながるようなことはなかったというのが現在の政府の立場でございます。
 時間もあれでございますので、基本的な今の時点の立場だけ申し上げました。

○環境保健部長 大きな2についてでございますが、ちょっと逐条的にお答えできないものもございますけれども、私なりに大きく3つに分けてコメントしたいと思います。
 全体、まさにご諮問させていただいております認定基準的な議論、幅を少し持つようにというような方針もあるわけですし、考え方を整理していただいた専門家会議の結果はきょう披露したとおりでございまして、こうしたことを踏まえて、まさに小委員会をご設置いただければ、さらにその辺を確認しながらあるいは追加的なご議論をしていただくということかと思っております。
 大きく2点目に、フォローアップとかあるいは健康管理、あるいはもう少し所見のある方についてきちんと管理下に置くべきではないかというようなご指摘も幾つかに分かれてありますけれども、この問題につきましては、厚生労働省との合同チームを組みまして、かなりリスクが高い方、それからいろいろな所見のある方、そういった方、一般住民でございますけれども、一般住民でそういう所見のある方、それをどのように健康管理していくべきか、あるいは費用負担等々どのように考えていくべきかということは鋭意合同チームでもって検討を進めておるところでございます。
 それから確定診断について、報告書には教科書的な形でまとめられておるわけですけれども、確かに肺の組織をわざわざとってくるというのは、そういうことができない患者さんもいるのではないかと、いろいろな議論ももちろん並行してされたわけでございまして、この辺のところもこういった点、肺がん、中皮腫のことで問題になりますけれども、確定診断ということと、それから患者さんの実際に身体的な負担がかかるということ、それから制度としての合理性というようなこともあわせてさらにご議論を深めていただくということになろうかと思っております。
 それで3点目について、部会長からご指示いただければと思っておりますが、そこは部会でご指示といいましょうか、ご審議いただければと思っています。

○佐藤部会長 3点目というのは小委員会を部会長が承認すればというところですね。わかりました。
 それについては、また後でご意見いただくことにして、まだ江森委員の方からおっしゃり足りないこともあるかもしれませんけれども、今の件について、ほかの委員の先生方からもご意見をお聞きしたいと思います。
 小委員会の結論をどうするのかというのは、ちょっと後でまた議論いただければと思うんですけれども、その判定についての考え方、それはいかがでしょうか。
 どうぞ、浅野委員。

○浅野委員 この法律は、言ってみれば、政府のかなり全省庁挙げての検討の中から出てきていまして、例えばかつての公健法のようなものでしたら中央公害対策審議会の議を経て、そこから法律案ができていくというようなプロセスをたどっていますけれども、今回は時間的にもそんな余裕が全くなくて、政府の方でともかく法律をおつくりになって、その上で法律に基づいてこの部分については、特に専門的な知見を有する中央環境審議会の意見を求めて政省令の策定をすべしという法律になっているわけです。というわけで、やや表現は悪いのですが、普通だったらこういうような場合に、もともとの大元のところから審議会にどうですかという話があって法律ができるのが本来の筋なんでしょうけれども、今回は緊急避難的にやっているので、とてもそうはいかなかったということなのでしょう。
 その上でできた法律をもとに当審議会に対して、意見を求めると書いてある部分に関連して意見を求められているわけですから、これはいたしかたないわけで、そこはこの法律に従って、言われていることに関連して意見を出すということになる。まずは医学的な判定条件をはっきりさせるということが求められているわけですが、かつてこのようなものについて、法律の枠組みの下で審議会の議を経て判定条件を決めるということをやらなかったために、大変な混乱が起こったという経験が我が国にないわけでもない。
 ですから、その意味では今回はそのような過去の経験を踏まえて、一応ちゃんと審議会の議を経るということになっている点は大きな意味があると思います。それにしても、この点については事の性質からいうと、医学的な知見に基づいて専門家にご議論をお願いしていく以外ないという部分だろうと思います。
 ですから、私も法律の分野の人間でありますから、医学的なことについてはよくわかりませんので、ここで言われたことはいろいろなご意見が甲論、乙論出てきた場合、どちらが正しいのかというのは、とても判定はできないわけですから、やはりこれはメディカルの先生方を中心にしっかりご検討いただいて、それはそれとして受け入れる。その上でこの法律の持っている限界があるということは最初からわかっているわけで、それゆえに法律も5年たったら見直しをするというようなことも定めているわけですから、このあたりのところはまた改めて当部会として、制度の運用の様子も見ながら、問題点がある場合にはその問題点を改めるべしというような形で意見具申をすることも可能ではないかと思うわけです。
 ですから、きょういきなり意見具申みたいな話まで一緒にやってしまいますと、話がやや混乱しますので、ここはとりあえずアジェンダに従って、こういうような医学的な見地からの議論を審議会として専門家にゆだねるというようなことにせざるを得ないのかなと思います。
 およそ法律というのもつくってみて、そのときにいろいろ想定をしていることとは違うことが現実の運用をしてみますと必ず出てまいります。ここでは幅広く救済をしなければいけないのですが、もしも救済の内容を非常に高い水準の給付等にするということになると、しくみが限りなく損害賠償に近づきますから、限りなく因果関係の認定を厳しくしなければいけなくなる。そこを少し避けて、少々緩やかでも、例えばここで、医学的な検討会のご議論では中皮腫であればそれはもういいでしょうというのは相当緩やかな判断だろうと思うんですが、それはやはり幅広く救済するためにはそういうような言い方にせざるを得ないとなりますと、損害賠償並みのレートで救済ということはなかなかできないということになってまいりますから、その辺のところは双方バランスの問題の中で答えを出さざるを得ないという性格がございます。
 この法律がいいかどうかということについては、いろいろご議論もあろうかと思いますが、その意味では、バランスをとっていて、相当これは疑わしきは救済するという考え方でいっているんだろうと思うんですが、そうなりますと、あとは医学的にできるだけ患者さんに侵襲が少ない方法で合理的に検査ができて、フリーライダーが出てくるという言い方は余りよくないんですが、やはり事の性質上、金銭給付が伴いますと、関係ない方が多く給付を受けてしまうということは、本当に給付を受けなければならない方とのバランスの問題が出てまいりますので、その辺のところが厳しくならない程度にやはり合理的に判断できるようなクライテリアをしっかりつくっておくということが大事なんだろうと思います。
 きょう示された検討会のご議論は私なりに拝見をしますと、かなりきっちりと書いておられると思いますけれども、しかしさらにこの検討会に加わっておられなかった専門家の方にも入っていただいて議論をすることによって、これに必要な修正が加えられるなら修正を加えるとか、あるいは運用面でこういうような点に留意すべきであるというコメントがつくなら、それもやるというような進め方になるのではないかと思います。

○佐藤部会長 ありがとうございました。プラクティカルなご意見いただいたかと思うんですけれども、ほかにどなたかご意見ございませんでしょうか。
 どうぞ、崎田委員。

○崎田委員 ありがとうございます。
 今、大変社会的な重要課題のこの問題に対して、今のお話のように非常に短期間で、国と自治体と企業とがきちんと拠出していくという、そして救済していくという仕組みをまとめていただいたということに関して、私は、今回、大変迅速に動いていただいたというふうに思っております。
 それで、その後、今後実際にそれをやる場合に、いろいろ実際にみずからそういう石綿があるところに関係したのではないかと思っていらっしゃる方とか、いろいろなことを思いのある方にとっては大変不安なことだというふうに思っておりますので、この救済の仕組みをつくったということは大変ありがたく、これを実施していただきたいのですが、その辺の心のケアといいますか、不安感に対してきちんと向き合ってコミュニケーションしていただくという、やはりそのところがこれからの社会の中での安心感に大変つながることだというふうに思っております。
 それで今後、こういう医学的な判断に対してのいろいろな検討会をつくり、きちんとある程度決めていき、そしてほかの省庁との連携でいろいろな法律が今回ありますけれども、そういう全体の情報がきちんと外に発信され、そして不安感のある方にとっては、すぐにそこに問いかけができて、きちんとコミュニケーションできるような、そういう場がきちんとできて社会の解決といいますか、今後の未然防止も含め、そして現在不安感のある方への対処、そして不幸にも今ご病気あるいは亡くなられた方へのきちんとした対応とか、全体間のそういう理解と信頼のもとに進んでいくという、そういう状況づくりに腐心していただければ大変ありがたいというふうに思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○佐藤部会長 ただいま不安を持たれている方たちも救えるように幅広に考えていただきたいというご意見だったと思います。
 ほかにご意見ございませんでしょうか。
 もしなければ、資料3-5にあります3.の石綿健康被害救済のための小委員会というのでしょうか、これを議事運営規則第8条の小委員会として置くということ、それからこの小委員会は指定疾病にかかわる医学的判定の考え方について調査審議を行うという、この2点についてはご同意いただけたものというふうに理解しますけれども、よろしゅうございますね。
 ありがとうございます。
 この決議を部会長の同意を得て部会の決議とすることができるという点については、先ほど江森委員から、やはり重要な問題であるので部会全体での審議が必要ではないかというご意見が出ました。そのご意見を受けて、部長の方から部会を開催することもやぶさかでないというようなことだったんですが、資料3-6の日程を見ますと、かなり施行に向けて時間がないこともあるんですけれども、その辺についてちょっとご意見いただけますでしょうか。
 では、まず部長の方から。

○環境保健部長 資料3-6はごらんのとおりではありますけれども、そういうふうなご指摘あるいは部会長からのお話もございましたので、きょう、かなり多くの先生方にご出席いただいていますし、2回目の開催が可能かどうか、定足数の問題もありますので、そういうことも含めて、鋭意可能性は模索したいと考えておりますが、ただそれが設定できない場合等々、いろいろ想定してこなければいけませんので、そういう場合には部会長とご相談しながら事務局としては決めさせていただけたらなと、こういうふうに考えておりますが、いかがでしょうか。

○佐藤部会長 ただいま部長の方から部会の開催を模索させていただきたいと。ただ、もしできない場合には、これが中途半端で施行がおくれたりということになると重大な問題ですので、そのときにはまたご相談させていただきたいというご提案だったと思うんですけれども、須藤先生、どうぞ。

○須藤委員 今の運営の問題ですが、いろいろ部会がたくさんあるわけですが、その中に小委員会というのがあるのが結構あって、そういうお手伝いもしているんですが、小委員会の決議で部会の決議にかえるというのは、多分今までなかったんですよね。

○浅野委員 しょっちゅうやっています。

○須藤委員 しょっちゅうやっているの。そうですか。しょっちゅうやっているのだったらいいのではないですか。私が関係しているのは大体部会に上げていたものですから、そういうふうにやれればもう緊急避難ですから、すみません、結構です。

○環境保健部長 私からちょっと差し出がましいコメントになりますが、(3)の規定は、まさに部会長とご相談して「決議とすることができる」という規定でございますので、これは別に削除しなくても、今回でいえば2回目の部会はお開きいただけるというふうに私は思っているんですが、そのことも含めて……。

○浅野委員 今の点について、これはあくまでもできる規定であって、ここで小委員会の決議をもって部会の決議とするということを決定しているわけではないんですね。
 ですから、私は小委員会、実際にタイトなスケジュールでこれからおやりになるのでしょうけれども、そこでかなり議論が白熱して、まとまらないというか多数決で決めなければいけないような事態が起こったような場合には、やはり念のために部会にもう一度きちっと報告して諮るということにすべきだろうし、検討会の考え方を小委員会がおおむね了とすると、余りその点について大きな議論がないということであれば、きょう既に江森委員からはコメントをいただいていますから、こういうようなものも参考にしながら、なおかつさらにほかの委員からも部会長に対してコメントを出していただくというような形でやればいいので、小委員会を1回やってみて、その様子も見ながらということでいかがかと思うんです。

○佐藤部会長 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 浅野委員のご意見でいいと思うんですけれども、先ほどお話があったように、もし部会が開けるなら開いた方がいいかもしれませんが、時期的に無理だというようなことがあったり、定足数の問題とかもあると思いますので、とにかく法律との関係で迅速にやることは必須で至上命題になっておりますので、まさに3の(3)のできるということを重視していただいて、これはこのまま通していただいて、もし部会が開ければ開いた方がいいと思いますけれども、緊急でどうしようもない場合は、部会長の同意を得て小委員会の決議を部会の決議とすることができるということをお使いいただくしかないのかなと思っております。

○佐藤部会長 ありがとうございます。
 大体ご意見いただきますと、非常にプラクティカルにやれというように聞こえるんですけれども、では、もし部会が開催できるようであれば、部会を開催させていただきますけれども、スケジュール的に無理であれば、部会長の同意でという(3)を生かさせていただくということでよろしゅうございますか。

(「異議なし」の声あり)

○佐藤部会長 ありがとうございます。
 それでは、事務局の方ではたくさん先生方がきょうお集まりいただいていますので、日程調整をこの場でお配りいただいて進むようにしていただきたいというふうに思います。

○保健業務室長 ありがとうございました。
 小委員会の設置につきましては、ご了承いただいたということで、速やかに設置のための事務手続を進めまして、一日も早くご議論を開始していただきたいと思います。
 それから日程でございますけれども、今、日程表を用意いたしますので、きょうお帰りになるまでにできればそれに日程を埋めていただきますと、大変迅速に日程調整ができるかと思いますので、ご協力をお願いしたいと思います。後から、また事務局の方でお席に配らせていただきます。

○佐藤部会長 それでは、小委員会を設置するというご了解をいただいたわけですけれども、この小委員会のメンバーにつきましては、中央環境審議会議事運営規則によりまして、部会長が指名するということとされておりますので、ご一任願えればというふうに思います。

(「異議なし」の声あり)

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 あと、まだ進め方について事務局の方からお話はありますか。

○保健業務室長 ございません。一日も早く小委員会を設置させていただいて、審議を開始したい、お願いしたいと思います。ありがとうございました。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、続いて報告事項に移ります。
 議事次第にあります報告事項の(1)につきましては、先ほどもう既に報告をいただきましたので、報告事項(2)から(10)について、これは事務局からまとめてご報告いただきたいと思います。
 それでは、よろしくお願いいたします。

○保健業務室長 それでは、お手元の資料4でございますけれども、議事次第にあります報告事項の番号と資料4の番号とがちょっとずれておりまして、今、部会長からご説明ありましたようにご報告事項1の救済法の法律につきましては、先ほどもう既にご説明が終わっておりますので、局地的大気汚染の健康影響に関する疫学調査についてというところからご説明をさせていただきたいと思います。
 資料4の1ページでございますけれども、昨年のこの部会でもご報告させていただいたところでございますが、局地的大気汚染の健康影響に関する疫学調査を17年度、本年度から開始いたしたところでございます。この1ページにございますように、そらプロジェクトという名前をつけまして、幹線道路沿道におけます局地的大気汚染と呼吸器疾患との関係についての疫学調査を行っているものです。
 2の事業計画にございますように、小学生を対象とした5年間の追跡調査、それから(2)といたしまして、18年度からは未就学児を対象とした症例対照研究を実施予定、また(3)といたしましては、成人を対象とした調査を実施していく予定ということで、3つの疫学調査を実施する予定で進めております。
 (1)の小学生を対象とした調査については、きょう机にこのようなパンフレットを配らせていただいておりますけれども、17年度からもう既にスタートしておりまして、見開いていただきますと、調査地域が書かれており、また調査の中身といたしまして、健康に関する質問票調査、アレルギーに関する血液検査、寝具のダニアレルゲン検査となっておりますが、本年度、この調査を既にほぼ終了いたしました。
 見開いた一番右側にスケジュールがございますが、この小学生を対象といたしました調査については、2005年から始めて、来年度以降2009年まで同じお子様方を追跡調査させていただきまして、新たなぜんそくの発症をしてくるお子様がその中に何人か出てまいりますが、そういったお子様の背景を調査することで、大気汚染とぜんそくの発症についての関連を探っていきたいという調査でございます。
 来年度の18年度からは、未就学児の調査ということで2つ目の調査をスタートする予定でございますが、これについては1歳半健診、3歳健診というような幼児健診の場をお借りいたしまして、健康調査をしながら進めていけたらということで、現在、計画を練っているところでございまして、また順次ご報告をさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

○特殊疾病対策室長 続きまして、特殊疾病対策室長の青木でございます。
 最近の水俣病対策につきまして、2ページ目以降でご説明をさせていただきたいと思います。
 水俣病につきましては、ことしで公式確認から50年目を迎える状況でございます。そして、平成16年10月に出ました関西訴訟の最高裁判決以降、大きな動きが出ております。本日は、最近の動きと環境省の対応、実施状況ということでご報告をしてまいりたいと思います。
 まずページが少し後先になりますが、7ページ目をごらんいただきたいと思います。
 発生地域の住民、約20万人と言われておりますけれども、そのうち右の方からごらんをいただければと思いますが、これまで公健法に基づいた認定を受けた患者さんが3,000人、平成7年の政治解決の対象者が医療手帳で1万1,000人、そのほかに保健手帳の対象者が1,000人でございます。
 次に、先ほど申し上げました平成16年10月の判決の対象者でございます。又、判決以前につきましては公健法の認定申請者は数十人というところまで減少していたわけでございますけれども、その後、認定審査をされる方が非常に増加をしてまいりまして、2月1日現在で3,581人という状況となっております。
 また、その認定申請者の中で、国家賠償請求を起こされている方が690人となっています。
 また、新たな施策として昨年11月から実施をしております保健手帳の交付者が1,238人となっています。
 では、2ページ目にお戻りをいただきまして、そうした状況を受けて、4月7日に環境大臣の方から発表した今後水俣病対策についてというものがお手元の2ページから4ページ目でございます。
 この中では今回の判決に対して、真摯な反省と謝罪ということとあわせて、今後の対応についての基本的な方針を示したところでございます。
 柱としましては1番、2番、3番とございます。
 1番が判決確定原告、つまり関西訴訟、熊本水俣病二次訴訟対象者に対します医療費の支給。
 2番目が総合対策医療事業の拡充で4ページ目に拡充内容について少し詳細なものがございますので、ごらんをいただければと思います。特に保健手帳について、従来は医療費等の支給が上限7,500円ということでやっておりましたけれども、これを今回新たな施策としまして、医療費の自己負担分全額支給ということで拡充をした上で、先ほど申しましたようにこれを11月から再開をしております。
 3番目としまして、3ページ目の3番でございますけれども、水俣病問題に関する今後の取組ということで、個人給付の充実に加えまして、水俣病発生地域の被害者、または市民の方々も含めました地域対策についてまとめたものが3ページ目の3番ということでございます。
 そして、1ページおめくりいただきまして、5ページ目でございますが、この4月7日に出しました対策について、具体的な18年度予算として、現在予算案の中にまとめておりますものをここに記載をさせていただきました。
 まず上の方でございますけれども、17年度の当初予算が16億8,500万に対して18年度当初予算が27億ということで10億の増ということになってございます。
 そのうち、2番目の総合対策医療事業の関係で5億の増で、先ほどの3番に当たるものが水俣病問題に関する今後の取組ですが、これに関連をしたものが2億7,000万の増となっています。
 その中身として5本の柱がございまして、それぞれの詳細はお読みいただければと思いますけれども、特に2番目の水俣病被害者に対する社会活動支援ということで、現在40代から50代になっております胎児性水俣病患者の方々への生活支援といったもの、またその次でございますが、被害者の慰謝対策として、ことしに開かれます50年行事への支援や、新たな慰霊碑の設置等の費用を盛り込んだものとなってございます。
 また、その他の問題として、現在、熊本県と鹿児島県の方で審査会の機能がとまっているということがございます。また、検診体制が3,581人という数字に追いついていないこともございます。こうしたことにつきましても、行政として速やかに対応できるように努力を続けているという状況です。

○化学物質審査室長 続きまして、化学物質審査室の森下でございます。
 8ページをごらんいただけますでしょうか。
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の施行状況ということでございます。通常、化審法と言われておりますけれども、この法律は化学物質の分解性、蓄積性、そして人への長期毒性、動植物への毒性に着目して、性状に応じた審査・規制を行うという法律でございまして、新規化学物質の判定あるいは監視化学物質、特定化学物質といいます規制対象物質を指定する際に関係審議会のご意見をお伺いをするということが法律で定められております。そのために、環境保健部会に設置されました化学物質審査小委員会、これは委員長は本日ご出席いただいております中杉委員でいらっしゃいますけれども、その化学物質審査小委員会におきまして、おおむね月に一度という頻度で精力的なご審議をいただいております。ありがとうございます。
 その新規化学物質と既存化学物質の審議状況でございますけれども、昨年9月から本年1月までの委員会におきまして、延べ152件の審査を新規化学物質については実施をしております。この新規化学物質は化審法が制定・公布されました1973年の後に新たに製造・輸入がされる化学物質ということで、これについては事業者が事前にその化学物質の製造あるいは輸入を届け出る、それを踏まえて事前審査を行うというスキームになっています。
 一方、(2)の既存化学物質でございますけれども、こちらの方は事前審査のスキームには入ってまいりませんで、化審法が公布された際の国会の附帯決議に基づきまして国が分解性、蓄積性、毒性を点検いたしまして、必要に応じ規制をするという仕組みになっておりますが、この既存化学物質につきましては計75物質について審議をいただいております。
 なお、第50回、52回の化学物質審査小委員会におきまして、2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-tert-ブチルフェノール、ちょっと長い名前の化学物質でございますけれども、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、この化学物質につきまして継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれがあるという判定をいただきまして、現在、その化学物質を第一種特定化学物質として指定するための手続の準備を進めておるというところでございます。
 おめくりいただきまして9ページでございます。
 表が2つありますけれども、化学物質審査小委員会での審議の状況、審議物質数を掲げさせていただいております。
 それから2.でございますが、平成15年の化審法の法改正におきまして新しく導入された制度でございます。予定されている取り扱いの方法などから見て、環境の汚染が生ずるおそれがないものとして政令で定める場合、例えば中間物質として使われる、閉鎖系だ、あるいは輸出専用だといったような要件に該当する場合には、毒性等の判定を受けることなく製造・輸入が可能となるという仕組みが新たに設けられております。これまで平成17年度は172件の事前確認を行っております。
 3.には、化学物質審査規制法の規制対象物質の指定状況を掲げさせていただきました。
 10ページにまいります。
 先ほどお話を少しさせていただきましたベンゾトリアゾール系の化学物質でございますけれども、難分解性、高蓄積性、人への長期毒性があるというふうに考えられるという判定をいただきましたので、この化学物質を化審法に基づく第一種特定化学物質として指定することにつきまして、環境大臣から諮問をさせていただきました。
 これを受けまして、本年の1月13日に開催されました化学物質審査小委員会で、第一種特定化学物質に指定することが適当という結論をいただいております。これを踏まえて、その3日後、1月16日に答申がなされております。私どもとしましては、政令の改正に向けた所定の手続を行うという段取りを進めておるところでございます。
 おめくりいただきまして、こちらのページには当該物質の説明をさせていただいております。用途は紫外線吸収剤ということで、平成16年度の製造輸入量は約117トンということでございます。
 12ページにまいらせていただきます。
 官民連携既存化学物質安全性情報収集・発信プログラムのスポンサー登録状況ということでございます。
 先ほどから既存化学物質というものが出てきておりますけれども、この既存化学物質につきましてはこれまで国が点検をしてまいりました。しかし、2003年、平成15年の化学物質審査規制法改正の際に、産業界と国が連携して既存化学物質の安全性点検を計画的に実施すべきだという趣旨の本審議会でのご提言あるいは国会の附帯決議、こういうことをいただきましたことを踏まえまして、昨年6月に官民が連携して進めるということで発足したプロジェクトでございます。
 基本的には、我が国国内におきまして年間の製造・輸入量が1,000トン以上になります約700の化学物質を優先物質といたしまして、安全性に関する情報収集、そして発信を行うということにいたしております。海外での情報収集がない、したがって毒性情報などを自分でつくらなればいけない、安全性情報をつくらなければいけないという約160の物質につきましては、産業界からスポンサー企業を募りまして、そういったものを整備していくという仕組みになっておりまして、昨年末、12月末の時点で約160物質のうち71物質について、このスポンサー登録がなされているという状況下になっております。
 この取り組みは非常な重要な取り組みというふうに認識しておりまして、私どもといたしましても積極的な情報収集に努めるとともに、今後とも産業界と連携を図りながら円滑な推進を図ってまいりたいというふうに考えております。

○環境安全課長 続きまして、環境安全課から化学物質関係についてのご報告を続けます。
 31ページに化学物質環境実態調査、旧黒本調査、現在化学物質エコ調査と呼んでおりますが、この進捗状況のご報告をまとめたものをお示ししております。
 まず平成16年度、古い枠組み、旧制度のもとでの実態調査につきましては、来月3月2日に中央環境審議会化学物質評価専門委員会にご審議をお願いして公表をする予定でございます。これにつきましては、32ページの別添でいいますと、矢印がずっと上に上がっていきまして、一番上のカラムの2番目、中央環境審議会化学物質評価専門委員会、これを3月2日に開いて公表ということでございます。
 そして平成17年の状況でございますが、それは次のページめくっていただきますと、同じく評価専門委員会からスタートしまして物質を選定し、分析法を開発し、あるいは分析法があるものについて資料収集、資料採集をし、分析をするという作業が進んでおりまして、現在は分析されたデータの集計作業をしているところでございます。太い枠のちょうど上ぐらいにあたりまして、これにつきましては来年の今ごろに開かれます化学物質評価専門委員会で結果を公表させていただくという段取りでございます。
 それから平成18年度、来年度のエコ調査につきましては、34ページに同じようなフロー図を繰り返し出しておりますけれども、一番下のスタートラインのところでございますが、環境省内の化学物質対策部署から行政上必要な対象物質についての意見聴取を進めておりまして、これにつきましては、来月の同じく化学物質評価専門委員会の席上においてどのような物質を候補とするかについての枠組み、それから各部署からの要望状況等についてご報告し、平成18年度から着手すべき物質について決定していきたいと、このように考えております。
 さて、次に35ページからは昨年9月1日にこの部会でもご意見を伺いました第3次環境基本計画案についてでございます。
 昨年9月1日のこの部会でのご意見をもとに、たたき台を修正し、そしてさらにその後の総合政策局の部会においてご意見をいただいて、この基本計画案がまとまりまして、2月3日から今月いっぱい、2月28日まで、パブリックコメントにかかっている案がお手元の35ページからのものでございます。
 基本的な構造としては、9月1日にお示ししたものと大きなフレームとして変わっておりませんが、表現、それから書き込んでおりますものにつきましては、先生方からいただいたご意見を踏まえて書き加えたものでございます。
 時間がありませんので読み上げることはいたしませんが、ご覧いただければと思います。2月28日までのパブリックコメントを受けて、さらに3月末までの時点で総政部会で案が基本的に了承されるというような運びになっておりまして、その後、閣議にかけられる予定というふうに聞いております。
 次に、国際的な化学物質対策の動向につきまして2点ご報告を申し上げます。
 46ページでございますが、POPs条約に基づきますPOPs検討委員会第1回会合というのが昨年11月7日から11日までジュネーブにおいて開催されました。
 このPOPs検討委員会に対しましては、我が国からは北野大先生が代表としてご出席になりまして、新規対象物質すなわち、現在指定されているPOPs対象物質以外の新たな提案について審議を始められたということでございます。
 具体的な物質につきましては、47ページの参考1という表にございますが、EUを初め幾つかの国から新規のPOPs候補物質が提案されてきておりまして、これについて現在作業が始まったところでございます。
 今後の予定は、この参考2に書いておりますけれども、第2回の検討委員会が平成18年11月6日から10日まで開かれることになっておりまして、さらにその翌年以降に勧告が取りまとめられ、平成20年以降に新規対象物質が検討の結果、追加となれば決定されると、このような過程が予定されておりまして、それに積極的に我が国も参加していくという状況でございます。
 それから化学物質国際関係の動向の2点目でございますが、48ページに「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ」の採択についてという記者発表資料のコピーをつけさせていただいておりますが、この2月4日から6日までアラブ首長国連邦のドバイにおきましてSAICM、これについての会議が開かれました。そして、ここにお示ししておりますように全体のハイレベル宣言と包括的方針戦略、これが採択されまして、これに関します世界行動計画というものも取りまとめられたわけでございますが、これに引き続いて開催されましたUNEPの特別管理理事会、昨日まで開かれていたわけでございますが、UNEPの特別管理理事会において、このSAICMが採択されました。
 今後は、これを受けてどのような対策を現在我が国として進めているのか、今後さらに必要なものは何なのかというようなことも検討していくことになりますので、また状況についてはこの場にご報告させていただきたいと思います。
 環境安全課からは以上でございます。

○環境リスク評価室長 環境リスク評価室長の北窓でございます。私からは、環境省における毒ガス問題への最近の取組状況についてご報告させていただきます。
 50ページをお開きください。
 平成14年から平成15年にかけて、神奈川県、茨城県で毒ガス関連物質が発見されまして、平成15年6月の閣議了解、平成15年12月の閣議決定を踏まえて環境省としても毒ガス問題に取り組んでまいったわけでございます。
 最近の状況をそれぞれの事案ごとにご紹介いたしたいと思いますが、まず茨城県神栖市でございます。これは平成15年3月に飲用井戸から環境基準の450倍の砒素を検出したという事例でございまして、これが無機砒素ではなく、旧軍毒ガス由来の可能性が高い有機砒素ジフェニルアルシン酸と判明いたしました。
 現在、閣議了解を踏まえて、健康影響に係る緊急措置事業と汚染源の解明を行っているわけでございますが、健康影響に係る緊急措置事業につきましては、現在135名の方に医療手帳を交付いたしまして医療費の自己負担の減免等々の措置を行っています。
 また、汚染源の解明といたしましては、平成17年6月29日に調査結果を取りまとめました茨城県神栖町における汚染メカニズム解明のための調査、中間報告書を公表いたしております。コンクリート様の塊が神栖地域の地下水汚染の汚染源である可能性が高いとされております。このコンクリート様の塊というのは450倍の砒素を検出したA井戸の南東90メートルの地点で発見されたジフェニルアルシン酸とコンクリート様の塊が混在したものでございます。
 現在は、このコンクリート様の塊及び汚染土壌について、現地で保管テントに保管されている状態になっておりますので、平成18年2月8日に掘削調査で除去した汚染土壌等について、神栖市内の廃棄物処理施設で焼却処理することは技術的に可能であるという専門家の評価を第5回国内における毒ガス弾等に関する総合調査検討会において評価をいただいたところでございます。検討会の座長は、本日ご出席の森田先生にお願いをしておるところでございます。
 12月8日、同日に本格処理の前提となる確認試験の実施に向けて、現地で住民説明会を開催しております。
 また、その他の事案でございますが、特に右の列のB/C事案等でございますが、全国に百数十ある事案のうち10事案を重点事案として、本年度環境調査を実施する方針を決定していただきまして、現在、環境調査を実施中でございます。年度内に一定の評価をいただくこととしております。
 以上でございます。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 資料4の番号でいっても(1)から(10)までの多岐にわたるご報告だったわけですけれども、どの点についてでも結構ですから、もしご質問なりコメントがあればお願いしたいと思うんですが。
 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 質問で恐縮ですけれども、この国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチの採択ですが、これは例えば少し前のヨハネスブルク・サミットのときの宣言、化学物質に関する部分とかに比べて新たにどういう特色があるのでしょうか。このクイックスタートプログラムの基金というのが特に特色なんでしょうか、ちょっとその辺について教えていただければと思います。

○環境安全課長 すみません、ちょっと最後聞きとれなかったんですが。

○大塚委員 クイックスタートプログラムとここに書いてありますよね。ここの基金の設立というのが、特に特色があるということになるのでしょうか。

○環境安全課長 これが特に特色がというよりは、基本的には途上国のキャパシティービルディングというのは大きな流れとして特段変わっているものではございませんが、具体的な枠組みとしてこういう提案がなされたということでございます。
 ただ、これもあくまでも包括的方針戦略の中に書かれていることでございまして、それをどういうふうに進めるかというのは、まだまだこれから具体的に議論が始まるというような段階のものでございます。

○佐藤部会長 よろしいですか。
 では、崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。
 今、大変多岐にわたっていろいろご報告いただいて、実はそれを拝見しながら思ったんですけれども、先ほどの審議をさせていただいたアスベストの対策の話などは非常に顕在化したことで、もちろん水俣病など顕在化したことに関してもできるだけきちんと対策をとっていただくというのは大変重要なことなんですけれども、それだけではない、今、社会が抱えている化学物質を大量に使うという、この社会の中でどれだけ潜在的なリスクがあるのかということをきちんとみんなで認識していくというのがこれから大変重要なことだというふうに感じます。
 それで、そういう点から考えますと、今回の今のご報告の中で、化学物質の審査をきちんと徹底していく。その中で、今、幾つか何か問題があって、第一種化学物質の指定に移行しているのがあるとか、あと官民連携のジャパンチャレンジプログラムでスポンサーをきちんと探しながら、審査のこういう活動をできるだけ早めていくとか、やはりこういう動きが広がっていくということが大変重要なことだというふうに感じています。
 そういう意味で、こちらの分野が、今、社会から期待されていること、あるいはやらねばならぬことというのが大変大きいというふうに感じますので、ぜひこの全体像に向けてきちんと、本当に今、幾つかの顕在化した問題をしっかりやっていただくことは大変重要なんですが、それプラス長期の視点に立ってその辺の潜在的なリスクをできるだけきちんと管理し、下げていくということ、全体像に関してリーダーシップをとっていただきたいというふうに感じます。
 なお一言つけ加えるなら、私は市民の視点で環境活動あるいは環境教育などをやっているんですが、そういう視点からいくと、こういう情報が身近ないろいろな環境教育の場で出てくることが大変少ないんですね。それで、もうそれは既にいろいろなことで発言させていただいておりますが、本当にリスクの管理と、さまざまな化学物質をできればリスクを下げるだけではなく、使用量も削減するという道につなげていくためには、きちんと市民や消費者自身が自分たちの暮らしの中の化学品であるとか、それの使用に関してきちんと責任を持つとか、市民もきちんと加わっていった新しい社会づくりというのも必要になってくるというふうに感じています。
 そういう意味でいえば、その辺のさまざまなこういう取り組みに対して本当に理解できるような情報をきちんと市民が受け取って、それで一緒になって考えていくような場づくりというのが、今、取り組んでいただいておりますが、やはり社会のこの辺の情報の重要性から考えると、ちょっと遅いような感じがいたしますので、ここのところだけではない、さまざまなほかの部署やほかの省庁とすべての連携の中で、そういう視点もしっかりと入れて、ぜひ広げていただければありがたいというふうに思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○佐藤部会長 化学物質管理に関してもう少し広がりを持ってということですけれども、どうですか。森下室長、何か。

○化学物質審査室長 エールをいただいたというふうに思っております。
 今回、環境基本計画の議論の中にも、今、ご指摘いただいたようなことも踏まえて、今後の方向性、議論がされているところだと思います。しっかりやっていきたいというふうに考えております。

○佐藤部会長 ほかに環境省の方からどなたかお答えになりますか。
 では、上家課長。

○環境安全課長 化学物質対策について、なかなかリスクコミュニケーション、情報提供が十分でないという面は認識しておりまして、そういう意味では、例えば化学物質エコ調査について少しわかりやすく子供たちにも読んでもらえるようなものを現在用意しておりまして、これにつきましては、3月2日の専門委員会に素案を提案いたしましてご議論いただく予定にしております。
 それから、化審法の進捗状況ですとか化学物質の環境実態ですとか、そのようなデータ、さまざまなものをどうやって広く知ってもらうかという意味では、省内、部内で、横断的に情報提供のあり方をどうするかというようなことの議論も始めておりますので、また少し進みましたら、ここの場でご報告させていただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○佐藤部会長 今の崎田委員の意見の中には、省内横断ではなくて、もうちょっと幅広い話もあったようには思いますけれども。

○環境安全課長 各省という意味では、文部科学省が初等・中等教育の中での環境教育についてどういうふうにするかというようなガイドラインめいたものを今策定していると、その中にも化学物質という項目も1つ入れてもらう方向で今調整を進めております。
 そのようなさまざまな連携は、すぐに見える形にはなりませんが、形になるものがあれば、その都度ここでもご披露させていただきたいと思います。

○佐藤部会長 ぜひそういう方向で進めていきたいというふうに私も思います。
 ほかに何かご意見あるいはコメントございますでしょうか。
 特にございませんでしょうか。
 本日用意されている議題は、これですべて終了したということでよろしいですね。
 それでは、全体を通じて何かご発言がございましたらお受けしたいと思いますけれども、よろしゅうございますか。
 それでは、本日の会議を終了したいというふうに思いますけれども、事務局から何か追加ございますでしょうか。

○企画課長 先ほどもお話ございました次回の部会の日程調整をさせていただきたいと思いますので、今から紙をお配りさせていただきますので、ご都合をご記入の上、机の上に置いてお帰りくださいますようお願いいたします。
 それからもう一つ、本日の議事録につきましては、原案を作成いたしまして、先生方に郵送でお送りし、確認をいただきたいと思っております。確認いただいた後に、環境省のホームページの方に掲載させていただく予定でございますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○佐藤部会長 ありがとうございました。
 では、ただいま環境保健部会の日程調整表がお手元に届いているかと思いますけれども、これに記入して、もし可能であればきょう机の上に置いていってくださいということだろうと思います。それによって、先ほどの小委員会の審議の結果をまた審議をお願いするというようなことになろうかと思います。
 それでは、大変不慣れな司会で申しわけなかったと思うんですけれども、これで本日の会議を終了したいと思います。
 どうもありがとうございました。

午後4時56分閉会

ページ先頭へ