第1回中央環境審議会環境保健部会議事録

1.日時

平成13年2月9日(金)13:30~14:30

2.場所

ホテルフロラシオン青山ふじの間

3.出席者

(委員長) 鈴木 継美
(部会長代理) 浅野 直人
(委員) 清水 誠 野中 邦子
雪下 國雄
(臨時委員) 井口 泰泉 江頭 基子
甲斐 麗子 香川 順
北野 大 黒川 清
酒井 伸一 高橋 公
中杉 修身 西山 紀彦
松林 努 森田 昌敏
若林 明子 (五十音順)
(事務局) 岩尾環境保健部長 小沢企画課長
上田環境安全課長 金井環境リスク評価室長
古澤保健業務室長 原特殊疾病対策室長
佐野調査官早水化学物質審査官他

4.議題

  1. (1)環境保健部会の設置・所掌等の紹介
  2. (2)小委員会及び専門委員会の設置について
  3. (3)小委員会及び専門委員会の運営方針について
  4. (4)その他

5.議事

【小沢企画課長】 定刻ですので、ただ今から第1回中央環境審議会環境保健部会を開会いたします。
 会議に先立ちまして、環境省の環境保健部長から御挨拶を申し上げます。

【岩尾環境保健部長】 環境省環境保健部長の岩尾でございます。御列席の先生方におかれましては、今般、中環審環境保健部会の委員をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。
 今年1月6日の省庁再編によりまして、新たに環境省が発足いたしました。それと同時に、審議会についても、5つの審議会が統合されまして、新たに中央環境審議会として発足いたしました。この審議会には13の部会が設置されておりますが、環境保健部会は、公害健康被害の補償及び予防、化学物質対策など環境保健に係る重要事項の審議を行うということになっております。私ども環境保健部の担当行政分野について、今後、御指導、御意見を賜ることになります。そこで私から、ちょっと時間を拝借いたしまして、環境保健部が取り組んでおります主な行政課題について申し述べたいと思います。
 まず、環境保健部が取り組んでいる施策の大きな柱に化学物質対策がございます。今日の社会では極めて多くの化学物質が使用されており、それらは国民生活を支える一方で、環境汚染を通じて人や生態系への影響が懸念される状況にあります。今後、持続可能な社会を構築していくためには、第1に、化学物質の環境へのリスクを科学的に可能な限り定量的に評価すること、第2に、このような知見に基づいて適切にこのリスクを管理していくことが必要であろうと思われます。
 第1の環境リスクの評価に関しては、環境保健部では、化学物質の環境モニタリングや有害性に関する調査研究に取り組んでおります。しかし、対象とすべき化学物質の種類は多く、検討すべき有害性も慢性毒性、催奇形性、生態影響、さらには内分泌攪乱作用と多様化しております。同時に、これらの問題に対する国民の関心も非常に高くなってきております。こうした中で、私ども、調査活動をいかに効果的に進めていくか、そして、それらの成果をいかに的確に国民に伝えていくか、一層の努力と工夫が必要であると考えております。
 第2の環境リスクの管理に関しては、環境保健部は具体的な化学物質対策に関わる2つの法律を施行する任務を負っております。その1つである化学物質審査規制法(化審法)は、従来、通産省、厚生省が主務官庁として所掌していた制度であります。今回の省庁再編に伴い、環境省も主務官庁として参画することになりました。私どもとしては、本法に基づき、年間数百件に及ぶ新規化学物質の審査を迅速かつ適切に行う体制を早急に整える必要があると考えております。
 もう1つの法律は、平成11年に制定されました、化学物質の管理・促進に関する法律、いわゆるPRTR法であります。本法は、有害性のある化学物質の環境排出量情報を事業者、行政、国民が共有するための制度を導入するものでありまして、今後、我が国における化学物質の環境リスク管理にとって極めて重要な意味をもつものと考えております。このPRTR制度につきましては、本年4月から各事業者による対象化学物質の排出量の把握が始まり、1年後の平成14年度には、これら事業者からの届出を受けて、行政による情報の集計・公表が行われることになります。私どもとしては、このPRTR制度の円滑な施行を確保するとともに、全国から集まる約350種類の対象化学物質の排出量等に関する膨大な情報を適切に集約し、各地域、国民に提供していく必要があります。
 環境保健部が担当する施策のもう1つの大きな柱は、公害による健康被害の補償と予防の対策です。我が国では、かつて深刻な環境汚染を経験し、例えば四日市ぜん息等の呼吸器疾患や水俣病等の健康被害が発生いたしました。こうした公害健康被害の迅速かつ適切な補償等を行うための制度として公害健康被害補償法があります。同法が主に対象とする大気汚染系の疾患については、大気汚染状況の改善を踏まえて、昭和62年の法改正により新たな認定患者はなくなりましたが、それ以前に認定を受けた患者にはその疾患が続く限り補償を継続することとされております。この制度による認定を受けた患者は、現時点でも約6万人残っており、これらの方々には引き続き適切な補償対策を行っていく必要があります。また、大気汚染と健康被害に関するサーベイランス調査やかつての公害病認定地域における住民健康相談など、健康被害の予防のための対策も着実に進めていく必要があります。
 以上述べましたように、環境保健行政の分野には多くの重要な課題が山積しております。
 今後、環境保健部会の先生方には、こうした諸課題について種々御指導、御助言を賜ることになると思っております。私どもとしては、公害健康被害の補償と予防あるいは各種化学物質対策の推進に最大限努力してまいる所存でございますので、先生方の御支援、御鞭撻のほどお願い申し上げまして、私の御挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

【小沢企画課長】 それでは、議事に入ります前に、お手元の資料の御確認をお願いいたします。(配布資料の確認)次に、本日の部会は、新しい審議会の環境保健部会第1回目の会議でありますので、本部会の所属委員の方々、事務局職員につきまして紹介させていただきます。
 (委員・事務局の紹介)それでは、議事に入っていただきます。
 なお、中環審の規定に基づきまして、各部会長は会長が指名することとされております。当部会の部会長は鈴木委員が指名されておりますので、以降の進行は、鈴木部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【鈴木部会長】 中央環境審議会の森嶌会長の御指名によりまして、環境保健部会長を務めさせていただきます鈴木でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 新しい体制になって、13の部会ができているという状況で、これからどういうふうにそれが単なる縦割りではなく、全体がうまくハーモナイズし、統合された形で運営されていくのかということに関して、何の懸念もないというと嘘になりますけれども、それがうまくいきますようにと実は私は願っております。環境保健部のお仕事については、岩尾部長が今お話しになりましたけれども、人の健康を考えるだけではなくて、野生生物や生態系の健康の問題も同時に視野に入れながら考えていかなきゃいけない時代にとっくになっていると思っております。そういう意味では、委員の先生方の中にもそちらの御専門の方もいらっしゃるわけでありますし、環境保健部会が新しい状況に対応して展開していけますように、どうぞ各委員の御協力のほどお願い申し上げます。
 なお、審議会の規則がございまして、部会長はあらかじめ部会長代理を指名することになっております。つきましては、本部会の部会長代理を福岡大の浅野委員にお願いしたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。
 それでは、議事に入らせていただきます。第1の議題は「環境保健部会の設置・所掌等の紹介」で、事務局からお願いします。

【小沢企画課長】 それでは、参考資料の1と2を開けていただきたいと思います。
 参考資料1の中央環境審議会議事運営規則は、本年の1月15日に中央環境審議会総会が開かれまして、そこで決められた当審議会のルールでございます。この中で、第4条、部会の設置ということで、ここにあります総合政策部会から動物愛護部会まで13の部会が設置されています。この中で、4番目の部会として環境保健部会の設置が決められております。そして各部会の所掌事務は、別表ということで、3ページをお開けいただきたいと思いますが、ここにそれぞれの担当分野が指定されております。4つ目の環境保健部会でありますが、1つは、公害に係る健康被害の補償及び予防に係る重要な事項に関すること。2つ目に、化学物質対策その他環境保健に係る重要な事項に関することということで、分担が決められているということでございます。
 2ページに8条、9条とありますが、これはそれぞれの部会の内部組織に関する規定であります。まず第8条、「部会は、必要に応じ、その定めるところにより、小委員会を置くことができる。」。小委員会の委員は、部会長が指名する。小委員会に委員長を置く。
 4項でありますが、「小委員会の決議は、部会の定めるところにより、部会長の同意を得て部会の決議とすることができる。」。小委員会は、このように、ある事項について審議を行いまして、議決権を有する内部組織として置かれます。
 もう1つ、第9条、(専門委員会)というのがあります。「部会は、必要に応じ、その定めるところにより、専門の事項を調査するため、専門委員会を置くことができる。」。
 この専門委員会は、調査するという権限でありまして、中環審として何らかの意思表示をする必要がある場合には、部会に報告して、部会で審議をして決議をしていくということになります。本日の第2の議題になりますけれども、環境保健部会としてこの内部組織をどうするかという件について後ほど御論議いただくことになります。
 あと若干、背景ということで、4ページをお開けいただきたいと思います。この中央環境審議会の設置の根拠は、環境基本法にございまして、環境基本法の第41条、「環境省に、中央環境審議会を置く。」。この規定は、本年の1月6日から施行されている部分の規定でありまして、ここで新しい中央環境審議会の設置が決められております。
 中央環境審議会の事務は、環境基本計画に関すること。環境大臣又は関係大臣の諮問に応じ、環境保全に関する重要事項を調査審議すること。それから3号で、鳥獣保護法その他いろいろな法律、中ほどに当部会に関係します「公害健康被害の補償等に関する法律」等によりその権限に属させられた事項、こういった法律の中には、環境大臣がある物事を決めるときに中央環境審議会の意見を求めなければいけないという規定がありまして、その関連の審議を行うことなどが所掌事務とされております。
 それから、中央環境審議会令というのが政令でありますが、その1条の中で、若干追加的に個別法に基づく事務が規定されております。この中で、当部会に関係します「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」及び「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(いわゆるPRTR法)に基づく対象物質の指定などのことでありますが、そういった事務も委ねられているということであります。
 あとは少し飛ばしていただきますが、6条が部会の規定でありまして、「審議会は、その定めるところにより、部会を置くことができる。」。この規定を根拠にして先ほどのような各部会が置かれているわけであります。
 7条は(議事)、「審議会は、委員及び臨時委員の過半数の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。」。この「審議会」というのは、審議会の総会でありますが、3項で、この規定が部会に準用されておりますので、審議会及び部会の定足数は過半数ということになります。本部会は委員が25名、現在18名御出席でございますので、定足数を満たしております。
 そのようなことが法令上規定されております。
 もう1つ、参考資料2をお開けいただきたいと思います。これは新しい審議会が発足しまして、1月15日の最初の総会におきまして決定された運営のルールでございます。
 まず、会議の公開でありますが、総会は、公開とする。部会については原則として公開とし、公開することにより、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、特定な者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがある場合等については、部会長は、非公開とすることができる。こういう規定になっています。このようなルールがございますので、本日のこの部会は、このルールにのっとりまして、公開で開催させていただいております。このことをお断り申し上げます。
 2ページですが、会議録等につきましては、会議録、いわゆる議事録は、精確に記載する。議事録は、出席委員の了解を得て作成いたします。今日の部会につきましても、後ほど事務局でまとめて、各委員の御了解を得て完成させます。議事録は、委員等に配布することは当然として、公開した会議の会議録は、公開されます。非公開とした会議の会議録であっても、部会が認めた場合には、公開することができます。公開するもの、しないものにかかわらず、全ての総会、部会の会議については、議事要旨を作成し、公開することにしております。公開は、環境省のホームページなどによって行うこととされております。
 以下、総会と部会との関係等については省略させていただきます。
 「6その他」のところで、上記に定めるもの以外の事項について、会長又は部会長が決めることとされています。特に各部会の小委員会及び専門委員会の公開その他の議事の運営に関することは、部会長が定めることになりまして、これが後ほど第3の議題と関係してくる部分であります。
 以上、中環審の中で環境保健部会が設置された経緯とその所掌事務及び基本的なルールについて一通り説明させていただきました。

【鈴木部会長】 どうもありがとうございました。
 ただ今の御説明に何か御質問なりお考えなりがございましたら、遠慮なくどうぞ。
 よろしゅうございますか。
 特にございませんようでしたら、先に進ませていただきます。
 次に「小委員会及び専門委員会の設置について」という議題に移りたいと思います。いま事務局から御説明がありましたように、審議会の部会に設置する小委員会、専門委員会は、各部会が決定するということになっておりますが、ここで環境保健部会に設置すべき小委員会、専門委員会について案を用意しておりますので、事務局から説明してください。

【小沢企画課長】 それでは、資料2をお出しいただきたいと思います。ただいま御説明しました中央環境審議会議事運営規則に基づきまして、本部会における小委員会と専門委員会の設置につきまして、化学物質審査小委員会、化学物質評価専門委員会の2つを設置してはどうかという提案でございます。
 説明のために2ページをお開けいただきたいと思います。従来の中環審におきましても同じ所掌分野で環境保健部会がございました。この部会での主な審議事項、審議の仕方としましては、1つのタイプは、部会で直接審議を行うというものがございます。例えば、公害健康被害補償法に基づく給付の水準をどうするかということが審議事項としてございますが、これは従来部会で行っておりました。
 2つ目のタイプとして、「化学物質専門委員会」という常設の専門委員会が置かれておりまして、ここで調査審議するということがございました。この中では、化学物質審査規制法に基づく環境庁の所掌事務、具体的には主務大臣への意見提出に関する調査を行っておりました。もう1つは、化学物質環境安全性総点検調査等の評価に関することについて行っておりました。
 3つ目には、それ以外のアドホックな形で特別の審議を要する事項がありますと、専門委員会を立ち上げまして、審議していただくということがございました。最近の例では、PRTR制度の対象物質を選ぶ必要がありまして、これについての専門委員会が置かれておりました。
 今回提案する設置案の考え方でありますが、例えば、公害健康被害補償制度の給与水準に関することなどは、今後も部会で審議することが適当ではないかと考えております。化学物質関係、従来「化学物質専門委員会」が担っていた事項については、まず、化学物質審査規制法の環境省所掌事務に関することがあるわけですが、実は省庁再編に伴いまして、この法律の環境省の責任範囲が強化されている部分がございます。この点について、専門の小委員会を設置していただきたいと考えております。残りました、従来からやっています化学物質環境安全性総点検等の環境リスク評価に関することにつきましては、引き続き評価のための専門委員会を置くということを提案しております。それから、アドホックな課題は今後出てくると思われますけれども、それは随時当部会で御協議いただきまして、適切な専門委員会等を設置するということでどうかということで、当面この2つの小委員会、専門委員会を提案しているものでございます。
 「化学物質審査小委員会」を別立てする理由につきまして、次の3ページ目で補足説明をさせていただきます。
 (化学物質審査規制法の仕組みの説明)それから、いろいろ判定をすべき事務がたくさんありますが、特に多いのが新規化学物質の判定でございまして、これは通例、年間に300件余りの新規の物質が出てまいります。そうすると、毎月約30件を迅速に判定していかなければいけないということがございまして、これを専門に行う小委員会を設置する必要があるということでございます。
 以上のような理由から、1ページに戻りますが、「化学物質審査小委員会」を置くことにしたいと思います。これは先ほど申しましたような8条の(小委員会)、議決権をもち得る委員会として小委員会を置きたいと思います。この任務は、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の第41条の規定に基づいて、新規化学物質に係る判定等に関する審議を行うこととし、毎月恐らく30件ぐらいの判定結果を答申としてまとめるに当たり、小委員会としての議決をもって部会の結論としていただくことが実際の事務処理上必要になってまいりますので、部会長の同意を得て部会の決議とすることができる、議決権を有する小委員会として設置していただきたいと考えております。
 2つ目の「化学物質評価専門委員会」ですが、任務としては、化学物質環境安全性総点検調査その他化学物質の環境リスク評価に係る重要な事項に関する調査を行うということです。通常、この専門委員会は、毎年環境省が行っております化学物質環境安全性総点検調査(通称「黒本調査」)の結果、すなわちいろいろな汚染物質の環境調査の結果をが出てきますと、それをどう評価するかについて御助言をいただくというのが主な仕事になってきます。もしこの専門委員会で、例えば環境リスク評価の大きな枠組み、基本的な考え方をこうすべきであるという意見を出そうということになりましたら、専門委員会として報告書を部会に上げていただいて、部会で御審議いただいて決議としていくことになります。従来と同じ調査のための専門委員会という位置づけにしてはどうかということでございます。
 以上のような提案で、この2つの小委員会、専門委員会の設置につきまして御審議を賜りたいと存じます。

【鈴木部会長】 ただ今の説明について御意見、御質問ございませんでしょうか。

【甲斐委員】 1つ質問させていただきたいのですが、省庁再編でいろいろな問題が一本化されて討議されるということ、大変期待しておりました。3省が同じ権限で合同会議ができるということは大変いいことだと思うのですが、それぞれに小委員会を持って答申するわけですか。そうすると、厚生労働省と経済産業省と環境省が持っている小委員会の委員さんというのは重複しないのですか。もちろんちょっと視点が違って検討していただけるのはとてもいいことだと思うのですが、合同で審議なさるときの小委員会の委員のメンバーは、それぞれ各省でお決めになって、一緒にはならないという形になっているのでしょうか。

【鈴木部会長】 今の甲斐委員の御質問は皆さんお聞きになりたい部分だと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

【早水化学物質審査官】 私の方から御説明させていただきます。審議会は、各省が開くものを合同で開催する場合と、それぞれ開く場合がございます。例えば昨年あるいは一昨年に開催いたしましたPRTRの関係の審議会につきましては、対象物質を決める専門委員会をそれぞれの審議会が設置して、その合同会合を開きまして、その場合は委員が重複される場合もありましたが、座長は各委員会の委員長が合同座長ということで運営していただいております。また、部会についても一部合同で開催した場合がございます。それから、それぞればらばらに開く場合もございます。化学物質の審査につきましては、今まで通産省、厚生省それぞれ別々に審議されておりまして、それぞれの結論を出されていたということもありますので、今回、私ども新たに参加するに当たり、各審議会につきましては、各部会の下に小委員会なり、そういった形の専門に調査する委員会をつくるなどして、それぞれ開催して審議をしていただくということを予定しております。
 委員につきまして、一部重複される方もあるでしょうけれども、それぞれ観点も違いますので、多くの委員は別々の方が選任されると思われます。
 もし各審議会の結論が異なった場合には、その後、調整をして、再度審議会で御審議をいただくということになろうかと思います。
 いろいろな方に私どもも3審議会合同でやった方がいいのではないかと言われますので、内部でも検討しておりますが、もし必要があって、そちらの方がいいということであれば、将来的に、合同でやることもあり得るかと思いますが、とりあえず、いろいろ視点も違いますので、スタートに当たりましては別々に開催して、それぞれの観点から審議していただくということを考えております。

【鈴木部会長】 視点の違うというところをもう少し具体的にお話しいただけませんか。

【早水化学物質審査官】 先ほど資料2の3ページにございましたように、化学物質審査規制法におきましては、難分解性であるかどうかということと、生物に濃縮しやすいかどうか、それから、人の健康を損なうおそれがあるかどうかという点から審査をしております。従来、通産省の方では、特に分解性とか生物への蓄積性というものを主にみていただきながら、全体に化学物質の製造を所管する立場から、より安全な化学物質をつくるという観点で審査をされていたというふうに認識しております。
 厚生省の方では、人の健康の関係の専門のところでございますので、毒性の試験結果などを中心に、人の健康の保護の観点から審査をされていたというふうに認識しております。
 今度、環境省の方で審査をするに当たりまして、どのように審査するかということはこれから審議会の中でも御検討いただくべき事項かと思いますけれども、私どもは、環境を経由してその物質が環境にどういうふうに出て、それがどういうふうに挙動して、人の健康にどういうふうに影響するか、ある意味でいうと、その物質の挙動と有害性の両方の観点を総合的にみる必要があると考えております。このため、それぞれの省の両審議会での結論もお聞きしながら、私どもの方では全体をみて、環境保全の観点から遺漏のないように審査をしていただくということを考えております。

【鈴木部会長】 甲斐委員、よろしゅうございますか。
 ほかにございませんでしょうか。
 この仕事は、説明があったように、1カ月に30件くらいの新しい化学物質について判定しなければならないということで、しかも、その判定が仮にそれぞれの省ごとに食い違ったとしたら、それを調整するのにどれだけの手間がかかるか、今から考えただけでぞっとするような話なんですが、実際にはこの運営は非常に難しいことになるかもしれませんね。いかがですか。

【早水化学物質審査官】 従来、2省でそれぞれ判定をされておりますので、私どもは詳しく聞いているところではないのですが、例えば30物質あって、30物質とも違うということはまず当然あり得ないことでございます。私どもは従来、意見を申し述べる立場で、審議会より下の検討会のレベルで細かく先生方にみていただいておりましたが、非常に迷う物質というのが毎回2つ3つで、そのほかは大概、誰がみても危ない、あるいは誰がみても安全であろうという物質でございました。このため、もし本当に調整が必要なものがあるとすれば、毎月2~3個ぐらいではないかと考えております。今のところ、まだスタートしておりませんが、それほどもめるということは多分ないと思います。
 ちなみに、従来、環境庁は必要に応じ、意見を述べることができるとなっておりましたけれども、新規化学物質の判定につきましては、私どもの方で、厚生省なり通産省での検討結果について、特に意見を申し上げたという実績はございませんので、それほど食い違ってくることはないのではないかと考えております。これは始めてみないとわからない点ではありますが。

【甲斐委員】 ありがとうございました。私どもは、1本になるということを大変期待しておりますが、環境省さんは、どちらかといえば、相乗作用的な観点というのでしょうか。通産省さんはどうしても有効性の方に重きを置かれると思うんです。私も消費者の立場ですから、こんなところに座っているほど学識もございませんし、大変おこがましいと思っているのですが、ただ、一般の消費者というのは、すべてのものをかぶっているんですね。いくら省庁が縦割りでも、縦割りに処理できない私どもの生活というのは、全部かぶってきております。今、環境問題で、21世紀は環境が大事だということになっております。生産活動も環境を考えなかったら、持続的活動は不可能だという時代になっているので、環境省さんに一番上から全体をみていただくお役を担っていただきたいと期待しておりますので、よろしくお願いしたい。また、先ほどの委員の重複につきましては、私もいろいろな委員会に参加しておりまして、成立しない委員会があった記憶があります。それは委員の先生方、学識経験者の方々がいくつも重ねてらしたということがあるように思います。そういうことのないように、御自分の官庁の視点に合った学者の方をお選びになってやっていただきたい。おこがましいですが、よろしくお願いいたします。

【鈴木部会長】 ほかにございませんでしょうか。
 今の御意見もございましたように、実際に滑り出してみて、どんなことが起こっているかということを後にまた部会にフィードバックしていただくということでこの話は一段落にさせていただきます。
 ほかにございませんでしょうか。また、化学物質評価専門委員会に関しての御意見、御質問はありませんか。
 よろしゅうございましょうか。
 それでは、この部会に化学物質審査小委員会及び化学物質評価専門委員会の2つの委員会を設置することにしたいと存じます。どうもありがとうございました。
 なお、小委員会と専門委員会の委員長は、部会長が指名するということになっております。つきましては、大変な仕事ですが、化学物質審査小委員会は中杉委員に委員長を務めていただきたいと思いますし、化学物質評価専門委員会は私が委員長を務めたいと思っております。
 また、それぞれの委員会に属します委員に関しましては、若干の調整が残っておりますので、後ほど事務局を通して連絡させていただきたいと考えております。どうぞよろしくお願いします。
 次に「小委員会及び専門委員会の運営方針について」を議題にいたします。1月15日に開催されました中央環境審議会の総会で、中央環境審議会の運営方針が決定されております。先ほどの事務局の説明で若干これに触れた部分がありますが、この中で、部会については原則公開という共通ルールが定められていますが、各部会の小委員会及び専門委員会の公開その他の会議の運営に関し必要な事項は、部会長が定めるということになっております。この点につきまして、環境保健部会長の決定事項としての資料を用意しておりますので、資料3を用いて事務局から説明してもらいたいと思います。

【小沢企画課長】 それでは、資料3を御覧いただきたいと思います。今、部会長からお話がありましたように、議事運営規則に基づいて、小委員会及び専門委員会の運営についてお決めいただく案でございます。
 まず、会議の公開につきましては、「小委員会及び専門委員会は、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合又は特定な者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがある場合には非公開とし、それ以外の場合には公開するものとする。」ということでございます。実は、部会の場合には、原則公開と書いておりますが、小委員会、専門委員会につきましては、原則がどちらかであるということではなくて、どういう場合に非公開とし、どういう場合に公開するかというルールにしたいと思います。と申しますのは、今お決めいただきました両委員会のうち、化学物質審査小委員会の方は、審議の回数として多いのは、新規の化学物質の審査でございますが、これは特定の事業者が、近々新しい化学物質の製造・輸入を開始したいのでといって、いろいろな調査データを持ってきます。それについて直接審査するということでありますので、その段階で公開することは、その特定の事業者の利害に関わるおそれがありますので、実際上、多分、化学物質審査小委員会はほとんど非公開でやらざるを得ないだろうと思われます。そのようなこともありまして、どちらが原則かということではなくて、どういう場合に公開にする、非公開にするというルールにしたいと考えております。
 代理出席につきましては、部会と同じでありますが、「代理出席は認めない。」としたいと思います。
 議事録につきましても、議事録は精確に記載するものとし、出席委員の御了解を得ながら作成した上で委員には配布させていただくこととしたいと思います。それから、公開した会議の会議録は、公開とし、公開、非公開にかかわらず、議事要旨は公開し、環境省のホームページに載せることとしたいと思います。この辺はほぼ部会に準じた扱いにさせていただきたいと思います。
 なお、さらに細部の小委員会、専門委員会の運営に関して必要な事項は、それぞれの委員会でお決めいただくというくらいのことでありますが、このようなことで一応決めておかなければいけない最低限のルールだけお決めいただくということで、御説明申し上げます。

【鈴木部会長】 ありがとうございました。資料3の環境保健部会の小委員会及び専門委員会の運営方針について、御質問がございましたらどうぞ。

【西山委員】 1つ質問をさせていただきます。公開、非公開を決定する決定権者は誰ですか。それから、どういう基準でそれを決定されるのでしょうか。

【小沢企画課長】 ルールとしては、ここに書いてありますような規定でありまして、公開することによって審議上不都合が生ずるか、特定の者の利害に関わるかということであります。決定権者は、規定上書いた方がいいかもしれませんが、部会の場合には部会長が決めるとなっておりますので、この場合ですと、小委員長、専門委員長ということになろうかと思います。あとは、この規定に即して個別に御判断いただく。例えば小委員会などで考えますと、最初の段階でその点は恐らく確認されてスタートすることになるかと思います。

【鈴木部会長】 今の御指摘、誰が決めるのか、それはどこかにちゃんと書いておいた方がいいかもしれませんね。

【小沢企画課長】 わかりました。

【鈴木部会長】 ほかにございませんか。
 ほかに特に御質問ございませんようでしたら、この件につきましては、部会長決定ということで、この運営方針を、今の修正を加えた上で採用させていただきたいと思います。
 それでは、その他の事項に入ります。

【小沢企画課長】 本日の部会において御決定いただくべき案件については、以上をもって了しております。
 なお、今日は直接議論しておりませんが、公害健康被害補償法に基づく来年度の補償給付の水準を今年度内の3月中に御審議いただく必要がございます。このための次回の日程につきましては、3月上旬を中心とした先生方の御都合を伺いまして、それで調整の上、決定し、追って連絡させていただきたいと思います。事務局からお伝えしたいことは以上でございます。

【鈴木部会長】 今日は1回目の部会でございますし、まだ予定した時間よりちょっと早いので、各委員から何かお考えなり御意見なり、あるいは環境省に対する叱咤激励なりを伺えるとうれしいと思うのですが、浅野先生、口火を切っていただけますか。

【浅野委員】 いろいろな部会でも様々な議論が出てくるわけで、例えば前回の大気部会と交通公害部会の合同部会で、化学物質問題についてもかなり議論があったわけですが、何としても我が国の化学物質についての情報が不足であるということが強く意見として出されております。PRTRというのは、排出する側から追いかけていって、それで推計をして考えようということですが、一方、環境にどのような化学物質がどのぐらい出ていて、そちらについて、環境モニタリングのデータとPRTRのデータと突き合わせて、推計がより正確に行われるという努力が必要なんだろうと思います。従来からの黒本調査というのも大変まどろっこしいというのでしょうか、予算の制約、人員の制約その他があって、一巡するのに何年もかかるというような状況であるわけです。何とかもっと環境モニタリングについても予算を増やし、頻度を増やす努力をする必要があるのではないかと言われているわけですが、新年度予算ではこのあたりどのような対応をしておられるのか、御説明をいただければと思います。

【上田環境安全課長】 モニタリングの話でございますが、言うまでもなく、環境リスク評価というものは、有害性の評価と暴露性の評価、この2つの評価を経て初めてリスク評価できるということてございまして、私どもにとっては暴露の評価というのは非常に重要でございます。そういうことで、今御指摘の黒本調査は、もう20年以上経過しておりまして、我々としては800物質もやったという実績をむしろ誇りに思っております。国際的にみれば、こういう形でやっている国は少なくて、調査物質数は多い方だと思うわけですが、先生御指摘のように、化学物質は数万もございますので、これを1つ1つやっていくのは大変でございます。ただ、我々が抱えている問題は、確かに予算、人員の問題もあるわけですが、精度を高めて測定するに当たっては、測定法をまず開発するということもございまして、こういうことから手を着けると、やはり1年近くの時間を要するし、随分費用も要するわけでございます。この辺のやり方については、我々もいろいろ考えております。もちろん最近の環境ホルモン問題については、それぞれについてのモニタリングを新たに追加するという形でやっているわけですが、先生の御指摘の点も踏まえ、どういうプライオリティを置いてやっていくべきか、この辺をよく考えながら今後とも取り組んでまいりたいと思います。
 予算の話でございますが、一般的な環境モニタリング、すなわち黒本調査、ダイオキシンの関係、いわゆる環境ホルモンの関係については、ほぼ前年同額の予算を確保しているところでございます。

【鈴木部会長】 ほかに何か御意見ありますか。
 今の話は、800物質についての測定が進んでいるというのはすごいことなんですが、それが国内、国際的に情報としてどれだけ発信して、どれだけ利用されているか、そういう問題も残っていると思っているのですが。

【上田環境安全課長】 現在、データベース化をして、CD-ROMで国内には配布しようと考えております。また、環境省のホームページに入っていただければ、それがデータベースとして見られるようにしようという作業をしております。また、できることなら、海外に向けて、英語に直して、これもCD-ROMなりホームページという形で配布できればと思っております。

【鈴木部会長】 どうもありがとうございました。
 よろしゅうございましょうか。
 それでは、少し早いのですが、今日の会議はこれで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。

--了--

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