産業構造審議会産業技術分科会廃棄物・リサイクル小委員会自動車リサイクルWG中央環境審議会循環型社会部会自動車リサイクル専門委員会 第41回合同会議 議事録

日時

平成27年6月19日(金) 13:00~15:00

場所

大手町サンスカイルーム E室

議題

  1. 1.自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)
  2. 2.その他

議事録

午後1時00分 開会

○山口リサイクル推進室室長補佐 それでは、定刻でございますので、これより産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル小委員会自動車リサイクルワーキンググループ及び中央環境審議会循環型社会部会自動車リサイクル専門委員会の第41回合同会議を開催いたします。

 議事に先立ち、本日の委員の出席状況を報告させていただきます。本合同会議は、両審議会を合わせまして27名の委員で構成されております。本日は現時点で18名の委員にご出席いただいております。産業構造審議会自動車リサイクルワーキングについては、12名の委員にご出席いただいており、定足数である過半数に達していることを報告させていただきます。

 なお、中央環境審議会自動車リサイクル専門委員会につきましては定足数の規定はございません。

 次に、本日の欠席委員の報告をいたします。伊勢委員、久米委員、下平委員、村上委員におかれましてはご欠席の連絡をいただいております。

 また、武藤委員に関しましては遅れるという連絡をいただいております。また、戸澤委員にかわりまして、上岡説明員に代理でご出席いただいております。

 引き続いて配付資料の確認をいたします。お手元に資料1から資料3までお配りしております。不足がございましたら事務局までお知らせください。

 それでは、早速、議事に入らせていただきたいと思います。

 なお、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。

 これ以降の議事進行については永田座長にお願いいたします。

○永田座長 どうも皆さん、こんにちは。お忙しい中、また足元の悪い中、お集まりいただきましてありがとうございます。

 それでは、早速ですが議題のほうに入ります。

 本日の議題は、自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)ということになっております。

 事務局のほうで昨年8月からの議論・検討を重ねてまいりました結果をまとめていただきました。自動車リサイクル制度の見直しということで議論をしてまいったわけでございますが、それを案という形で報告書の形にしてございます。

 まず、この関係の資料3になりますが、これについて事務局のほうから説明してもらった後、質疑応答をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それでは、どうぞ。

○山口リサイクル推進室室長補佐 それでは、資料3の説明に移らせていただきます。

 お手元の資料3をご覧ください。自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)に関する説明でございます。おめくりいただきまして、目次、構成でございます。本報告書の構成でございますが、はじめに、また、自動車リサイクル制度の現状と評価をお記しした第1章、そして今回の見直しの考え方等をお示ししました第2章リサイクル制度の「あるべき姿」とその実現に向けた基本的方向性というところ、そして第3章では、実現に向けた具体的取組を記載させていただいておりまして、最後におわりにという構成でございます。

 続きまして、具体的な中身の説明に移らせていただきます。まず、はじめにの部分でございます。今回、見直しに当たってのこれまで経緯、また今回の見直しに当たって、どのような流れで見直しを行ったかということを記しております。前提としまして我が国の制度はどのようになっていたかということをまず前段で記させていただいております。我が国の自動車リサイクル制度は、法施行以前より、解体業者、破砕業者の皆様によってリサイクルが行われたものでございます。

 一方、平成7年に自動車破砕残さの埋立処分が義務づけられ、また処分費用の高騰化、こういったことから不法投棄等の増大する懸念が高まっていたものでございます。こうした状況を受けまして、産構審並びに中環審において審議を経て、平成14年7月に自動車リサイクル法が公布され、17年1月から施行されたものでございます。この制度においては、自動車リサイクル法では特に処理に費用を要する3品目を、既存の処理ルートから分離して、従来の市場によるリサイクルシステムが機能する状況を創出することを目指したものでございます。

 ユーザーによる料金の支払方法としては、家電制度のように排出時の負担とするのではなく、新車の購入時にリサイクル料金をユーザーがあらかじめ負担し、また預託されたリサイクル料金を指定法人において一括管理する。そういったことによってリサイクル料金が自動車のリサイクル費用に充当され、かつ自動車メーカーの倒産リスクにも対応した制度となっているところが特徴でございます。制度施行されて以降、リーマンショック等の世界経済の急劇な変化もございましたが、10年経てもなおリサイクルシステム制定時の目的どおり、概ね順調に機能しているところでございます。

 おめくりいただきまして、今回制度が義務づけられたことによりまして、解体業者、破砕業者の許可制の導入や、そういったことによって自動車のリユース・リサイクルが滞りなく行われていることが記載されております。

 本見直しに関しまして、法施行後、5年以内に検討を行うというような法の附則がございまして、平成20年7月には前回の見直しを行ったところでございます。その際、取りまとめました平成22年1月の報告書において、再度5年を目途に見直しの検討を行うことが適当であるとされたところであり、今回の見直しを行っているところでございます。前回の報告書の内容に関しては、後ほど説明させていただきます。

 今回の検討に関しましては、この報告書の見直しを行うということを受けまして、平成26年8月から産構審並びに中環審で見直しを開始したところでございます。今回の合同会議としましては、この報告書では自動車リサイクルシステムの「あるべき姿」、こういったものを掲げ、その実現に向けた検討を行ってきたものでございまして、その提言をまとめたものでございます。

 では、4ページ目、第1章の説明に移らせていただきます。第1章、自動車リサイクル制度の現状と評価というところでございます。まず1ポツ目が、自動車リサイクルを取り巻く状況についてでございます。我が国において、平成26年度末時点においては、自動車保有台数が8,000万台程度、また新車販売台数は530万台程度と、法制定以来、一定規模で推移しているところでございます。大多数の自動車は、車検制度や電子マニフェスト制度によって、自動車の登録から中古車としての輸出、また使用済自動車となりリサイクルされるまで一貫して把握・管理されています。これが我が国の制度の特徴でございまして、このような制度は欧州の制度と比較しても珍しいというところでございます。

 一方、中古車の輸出、これに関しましては近年では回復傾向にあり、平成26年度は128万台が輸出されているところでございます。使用済自動車の発生台数、こちらに関しましても大体概ね300万台前後で推移しているところでございます。

 続きまして、5ページ目に移りまして、自動車リサイクル法が施行されて以降の関係法令等の変化の状況でございます。一番上でございますが、平成25年5月には、第3次循環型社会形成推進基本計画、こちらが閣議決定されております。同計画の中では、質にも着目した循環型社会の形成を目指すというところで、リサイクルより優先順位の高い2R(リデュース・リユース)の取組や、有用金属等のリサイクル高度化が掲げられているところでございます。

 また、平成23年には、廃棄物処理法の改正が行われまして、適正処理の確保に向けた対策の強化、また優良処理事業者への優遇措置の創設等が行われているところでございます。また、フロンに関しましても、平成27年にはフロンの排出抑制法が制定されまして、フロンの生産抑制や冷媒の転換が進められることになっております。自動車リサイクル制度についても、これらの法令改正等、基本計画に柔軟に対応していく必要があると考えております。

 続きまして、2ポツ目、自動車リサイクルの状況でございます。(1)が不法投棄等の状況でございます。自動車リサイクル制度によってユーザーがリサイクル料金を負担したことによって、不法投棄・不適正保管の発生抑制に大きな効果が出たものと考えております。図1並びに図2は、全国また離島での不法投棄・不適正保管の残存台数でございます。これらに関しまして、大幅に減少しているところが見られるかと思っております。

 一方、図3、図4でございますが、こちらは全国及び離島での新規の発生台数でございます。低減傾向にあるものの、一定数の発生が見られており、引き続き対策が求められているものと考えております。

 続きまして、7ページ目でございます。(2)使用済自動車のリサイクルの状況というところでございますが、自動車リサイクル制度においては、制度制定以降、累計3,200万台の使用済自動車が発生し、それらがリサイクルされております。制度制定前は解体・破砕業者によって自動車の約83%がリサイクルされていたとされておりますが、制度の制定によって、ASR、この96.6%程度がマテリアルリサイクル、または熱回収されたということで、使用済自動車全体では約99%がリサイクルされていると推計できます。

 図5、図6はASRのリサイクルの結果でございます。ASRのリサイクルに関しましては制定以後順調にリサイクル率の向上が見られているところでございます。また、それに伴いまして、図6ではASRの最終処分量の低減が見られているところでございます。

 一方で、8ページ目にはASRの発生量を載せております。こちらは横ばいになっています。1台当たりの発生量は、例えば車体の軽量化等の理由により、まだ横ばいの状況が見られているところでございます。また、表5は、ASRのリサイクルの内訳でございます。72%程度は熱回収、24%程度がマテリアルリサイクル、3%程度が埋立処分されているところがわかるかと思います。

 9ページ目にはASRの再資源化フローを載せております。ASRがガス化溶融に一番多く投入されております。その次はマテリアルリサイクルに投入されているのがわかるかと思います。

 続きまして、フロン類の再資源化等の状況でございます。制度によってフロン類の回収・破壊が義務づけられたことによって、温暖化対策として大きな効果を上げております。図9がそのCOの削減効果とフロン類の回収台数でございます。フロン類に関しましては、CFCからHFCへの転換が進んだことによって、温室効果係数の違いから見かけ上はCO削減効果が低減しているところでございますが、回収台数、折れ線グラフでございますけれども、これに関しましてはHFCの引取台数が順調に伸びており、一定のCO削減効果が出ています。

 続きまして、エアバッグ類の再資源化状況でございます。自動車リサイクル制度においては、エアバッグ類についても解体業者による取り外し、また自動車メーカーへの引き渡し、再資源化が義務づけられているところでございます。その上で、エアバッグ類の展開・熱処理、また金属回収等の再資源化が行われ、そのリサイクル率をフォローアップしているところでございます。

 自動車リサイクル率に関しましては、取り外し回収のリサイクル、その上でのリサイクル率を出しております。車上作動に関しましては、計測することは不可能であるということで、リサイクル率の公表対象とはしていないところでございます。表6がその再資源化状況の推移でございますが、これまで制度が制定されて以降、90%以上のリサイクル率を達成しております。

 11ページ目でございますが、自動車リサイクル法においては、全ての自動車メーカーに対して再資源化目標が設定されているところでございますけれども、ASRにおいては平成27年時点で70%、エアバッグ類が85%という目標がございますが、いずれの目標についても平成20年度の時点で目標を前倒しして達成している状況でございます。

 続けて(3)自動車の長期使用の状況でございますが、自動車リサイクル法において、メーカーの責務として長期間使用されるような設計をすること、また、ユーザーの責務として長期間使用することに努めるとされているところでございます。これらに関しましては、毎年平均使用年数が0.5年程度延び、平成25年度時点では14.3年程度の使用年数になっております。

 続けて、3ポツ目、リサイクルシステムの運用状況でございます。(1)が使用済自動車の流通状況でございます。使用済自動車については法制定以前は逆有償の時がありましたが、これを有償化することが一つ大きな目的であったものでございます。図11は、鉄スクラップ価格の推移でございます。2008年ごろにはリーマンショック等によって、鉄価格が大きく下落したことがございます。図12は、使用済自動車引取価格の比較でございます。法制定前は全ての引取段階等で逆有償であったものが、25年度時点では全ての段階において有価で回っていることがわかるかと思います。

 続きまして、13ページ目でございます。引取業者の業種別の移動報告の推移でございます。使用済自動車の引取価格が上昇したことによって、ユーザーが引取業者に渡す引取価格、これが整備業者とディーラーによって引き取られたものに限って調査しますと、使用済自動車の価値の上昇が十分反映されていない状況がわかっているところでございます。これらの引取状況でございますが、制度開始当初は、半数以上をディーラーや整備業者が引き取っていたものでございますが、現時点では、使用済自動車の約8割を解体業者が引き取っているところでございまして、変化が生じているところでございます。

 14ページ目には、所有者からの引取価格の価格設定の考え方や、所有者からの引取価格の平均価格、解体業者への引渡価格の平均を載せているところでございますが、これに関しましても、価格に関して使用済自動車の価値の上昇が十分に反映されていないのではないかという状況が、こちらグラフからも示唆されているところでございます。

 続けて(2)で登録許可の状況でございます。自動車リサイクル法制定以降、15ページ目でございますが、解体業者・破砕業者の数は概ね横ばいで推移しております。そのうち、約8割は引取業者を兼業する解体業者・破砕業者によって実施されているところでございます。また、解体業・破砕業の実績がある者の推移も、大体横ばいであることがわかります。

 続けて(3)でございます。解体業の状況でございますが、これまで解体業の自主的な取組によって、例えばELVリサイクル機構において、リサイクル士制度が開始され技術・知識の向上を図っているところでございます。また、解体業については、平成14年3月の標準産業分類の改訂によって、新たに中古部品卸売業のうち自動車解体業として新しい分類がされているところでございます。

 (4)はリサイクル料金の預託状況でございます。預託台数でございますが、95%以上の登録者の預託がされている状況でございます。約8,000万台のうち、90%というところでございます。

 (5)はリサイクル料金の収支の状況と、特預金の発生状況でございます。概ねリサイクル料金は若干の低減傾向にあることが見られることが図17からわかるかと思います。

 続きまして、16ページ目、17ページ目でございますが、指定管理法人業務のリサイクル料金の推移でございます。こちらの表に関しましては、単年度のものでございますが、資金管理料金等が毎年21億円程度、預託金として541億円というのが支払われ、それらが使用され、制度として運用されているところでございます。

 続きまして、図19でございます。資金管理料金、情報管理料金の推移でございます。こちらに関しましては、指定法人によって収支が見られているところでございますが、法制度制定当初、2005年度はその収入・支出が200億円程度あったものが、2013年度は40億円程度で運用されているのが見てわかるかと思います。また、その収支に関しては黒字化されているところでございます。

 18ページ目でございます。リサイクル制度によって発生し、使われなかったリサイクル料金である特預金の推移でございます。こちらに関しまして、毎年一定規模で増加しておりまして、25年度末時点では約100億円の残高があることがわかっております。図21に関しましては、メーカーにおけるリサイクル料金の収支についてでございます。3品目を再資源化するためのリサイクル料金でございますが、施行当初は赤字傾向であったものでございますが、効率化、設備の償却が進んだことで、平成21年度以降は収支は黒字になっていることはわかるかと思います。

 続きまして、19ページ目でございます。(6)移動報告の実施状況でございます。自動車リサイクル制度においては、電子マニフェストを用いた移動報告制度によって、自動車の引取・引渡が管理されているところでございますが、表7ではその工程ごとの遅延報告の件数が載せているところでございます。平成27年5月31日現在では、引取、フロン、解体、破砕、いずれの段階でも一定の遅延が確認されているところでございます。特にこの中では破砕業者における引渡段階において、最も多く遅延が発生しているところがわかるかと思います。

 続けて4ポツ目でございます。平成22年の報告書を踏まえた取組の状況でございます。(1)では中古車と使用済自動車の取扱の明確化についてでございます。22年の報告書においては、中古車流通や不適正保管の現場において、その判別が難しいのではないかということで、よりどころとなるガイドラインを策定するということが求められていたところでございます。これらに関しましてワーキングを設置して、平成23年2月に取りまとめたものでございまして、オートオークション会場における取扱についての指針や、自治体等における不法投棄の対応に向けた判断基準を示したところでございます。このガイドライン等を用いて、オートオークション業界での意見交換や、ユーザーへの情報提供等が行われてきたところでございます。しかしながら、20ページ目でございますが、一方で、この判別ガイドラインについてこれまでのヒアリングやアンケートにおいて、自動車ディーラー、整備業者において、約3割の事業者がこのガイドラインを認識していないという回答があり、実際に引取現場に十分に浸透していない実態が明らかになったものでございます。

 (2)が使用済自動車の循環的な利用の高度化についてでございます。①がリユース部品の利用の促進でございます。リユース部品の利用の促進も、前回の報告書では指摘されていたところでございます。これに関しまして、これまで業界団体において、例えば品質保証基準を可能な限り共有化する取組が行われました。また、CO削減効果、こういったものを周知していく必要があると指摘されていたところです。これを踏まえて、これまで業界において規格策定の取組や、関係者と連携した会議体の設置、また損保会社によるリサイクル部品特約、こういったものが行われているところでございます。

 ②は、発煙筒、タイヤ、鉛蓄電池の収集・処理体制の構築についてでございます。これらの品目に関しても、解体段階からの回収スキームを製造業者と連携して検討する必要があるという指摘がございました。これらに関しまして、平成25年1月からは、発煙筒に関する回収スキームが、また鉛蓄電池についても、平成24年から回収スキーム運用が開始されております。またタイヤに関しましても、従来から行っていたリサイクルスキームを運用継続しているところでございます。

 21ページ目、③が自動車リサイクルの高度化についてでございます。前回の報告書においても、レアメタルや材料リサイクルに着目した自動車リサイクルの高度化、こういったものが中長期課題と位置づけられたところでございます。また、有害物質の削減について、自動車製造業者による自主的な使用禁止が行われており、このような取組に関して効果検証や、公表のあり方に関して、また必要に応じた見直しが必要であるとされたところでございます。こうした指摘を受けまして、これまでリサイクルの質の高度化に資する実証事業の実施や、レアメタルに関する報告の取りまとめ、メーカーによるレアメタル含有情報の公開や、環境負荷物質の低減に関する自主取組、ASRの性状分析等を進めてきたところでございます。この中でも実証事業に関しましては、解体業者等による貴金属の回収、プラスチックのリサイクルがこれまで行われてきたところでございますが、基盤の回収に関しましては、実証事業を契機として解体業者による事業化が行われているところでございます。

 (3)自動車リサイクル制度の安定的な運用でございます。これに関しましても、不適正処理対策の推進というものが前回も指摘されたところでございまして、中でも使用済自動車の判断の参考とするためのガイドラインの策定や、エアバッグ等の流通に関する対策というものがうたわれたところでございます。これを受けまして、ガイドラインの取りまとめ、また事務連絡等によって対策の強化等がこれまで行われたところでございます。

 また、国のほうで全国の自治体に協力をお願いしまして、一斉立入検査をお願いしたところでございます。2カ年で累計2,000業者程度に集中的に立入検査を実施したところでございますが、この結果、不適正な部品の保管であったり、標準作業書とやり方が違う不適正な解体であったりということで、引き続き不適正処理対策を推進することが求められていることがわかっております。

 ②不法投棄対策支援スキームについてでございます。不法投棄対策支援事業が自動車リサイクル制度において設けられているところでございますが、小規模事案に対する申請手続を簡素化するための取組がこれまで行われたところでございます。

 続けて22ページ目でございます。指定法人業務等の効率化、役割分担についてでございます。指定法人業務に関しましても、またASRの再資源化体制について、中長期的な効率性、また発展性の観点から、検討を行うこととされておりました。これらに関しましても、これまで指定法人、メーカーによる効率化の取組によって、情報管理料金やリサイクル料金の引き下げが行われているところでございます。

 (4)中長期的な変化に対する自動車リサイクル制度の対応でございます。これまでのメーカーによる環境配慮設計の取組や、リサイクルの高度化に向けた取組が必要ではないかということが指摘されたところでございます。中でも次世代自動車の新技術への対応ということも求められていたところでございます。こうした指摘を踏まえまして、メーカーによる環境配慮設計の取組についての公表や、またメーカーによる電池等の自主回収スキームの構築が行われてきたところでございます。また国においてもリチウムイオン電池、またニッケル水素電池を事前回収物品化することで、解体段階での取り外しを義務化したところでございます。また環境配慮設計に関しましては、エアバッグ類、これらのISO規格化の取組が進んでいたところでございまして、解体段階での作業時間短縮が期待されているところでございます。

 23ページ目でございます。ここまでが1章ということでございまして、自動車リサイクル制度の状況についてでございます。2章に関しましては、これらを踏まえて、自動車リサイクル制度の「あるべき姿」、その実現に向けた基本的方向性というところの説明でございます。このタイトルについてでございますけれども、今回の見直しの考え方として、「あるべき姿」を踏まえた検討を行ってきたというところでございます。細かいところでございますが、このタイトルに関してもご意見をいただきたいと思っております。

 このタイトルでございますが、今後はその「あるべき姿」に向けた施策を展開していくというポジティブな観点から、このような表現としております。ただ、一方、5年目見直しの際には制度も総点検をした上で、課題を踏まえた基本的方向性という構成にしていることや、これまでの議論でも一定の課題が示されているところでございます。そのため、タイトルに課題を入れることも一案かと思っています。ここに関しても細かいところでございますが、後ほどご意見をいただければと思っております。

 中身に移らせていただきます。考え方でございます。まず、「あるべき姿」を示させていただいたところでございます。「あるべき姿」として、使用済自動車の発生抑制、自動車に含まれる部品や素材を可能な限りリユース・リサイクルするということ、持続可能な形で資源の有効利用を進め、またその社会コストを最小化させる。そして、経済的な理由からの不法投棄のおそれが少ない、このようなシステムをつくることが求められていると考えております。

 その上で、現状の制度はどのようになっているかというところをまず23ページ目、24ページ目で説明させていただきたいと思います。まず、現状の制度でございます。繰り返しになりますが、3品目、これを切り離して市場で自動車リサイクルシステムが機能する状況をつくったものでございます。この結果、第1章で示したとおり、制度の適切な執行を通じて、法制定当初の目的であった最終処分場のひっ迫や、不法投棄等の解消、これらのものに効果を上げていることがわかっているところでございます。

 その次の段落でございますが、自動車全体でのリユース・リサイクルの推進という観点からも、リサイクルが劇的に進んだということが一つ挙げられるかと思っております。ASRの再資源化をメーカーが行うことによって、ASRの70%がリサイクルされ、再資源化され、間接的に自動車の95%がリサイクルされることを目指したものでございまして、現在では100%に近い水準を達成するところでございます。

 また、このような制度でございますが、登録・届出情報と連携することで1台ごとの状況の管理が可能となっており、欧州の制度と比較しても大きく評価されているポイントであると考えております。今後は3品目だけではなく、自動車全体で3Rを推進していくことが、また質を向上していく観点で評価・取組を行っていくことが重要であると考えております。

 また、制度が構築されたことによって、3品目がメーカーによって再資源化されるとともに、環境配慮設計や費用の低減が進んだことが挙げられるかと思っております。自動車リサイクルを効率化するという観点からも、ユーザーによる選択やモニタリングを通じて機能強化をしていくことが重要であると考えております。

 一方で、ASRについて、制度導入以前は解体・破砕業者が自ら産業廃棄物として処理していたものでございますが、制度が導入されたことによって、自ら再資源化することがなくなったため、ASRの発生量を低減させるインセンティブが働きにくくなったということがございます。このため、リサイクルのプロセスを関係者が連携して最適化し、ASRの発生量、処理コストを低減していくことが求められているところでございます。

 また、ユーザーがリサイクル料金を負担した結果、使用済自動車の価値が向上しております。そのため、自動車リサイクル制度導入以後は有価で取引が行われているところでございますが、制度のロバスト性を高めるということ、またリサイクルに関わる実質負担を減らす観点からは、この使用済自動車の価値向上をユーザーに還元していくことが重要であると考えております。その一方で、自動車を長期使用する、使用済自動車の排出を抑制するということが求められておりまして、引取業者の役割としてユーザーに対し十分な情報を提供していくことが求められているところでございます。

 また、社会コストを低減するという観点からは、3品目の1つであるフロン類の冷媒転換が図られていることが大きな出来事かと思っております。また、エアバッグ類、ISO化が進むことで、ここに関するコストも下がっていく。そうなりますと、ASRの発生量が低減すれば、自動車リサイクルに関する社会コストが劇的に低減するということが想定されると考えております。また、3品目を既存のルートから切り離したということで、間接的なコスト、リサイクル料金の授受・管理等に係る業務が発生し、そのコストがかかっております。これらの業務に関しても効率化を進めていくことが重要であり、またリサイクル料金の余剰分、こういったものの効果的な活用を図っていくことが重要かと考えております。

 また、制度において、関係者が役割を果たすということがまた求められているところでございます。安定的なリサイクル・適正処理の体制構築に関しては重要でございます。しかしながら、依然として不法投棄の新規発生であったり、不適正処理が発生するところでございまして、引き続き環境の整備を図っていく必要があると思っております。また、離島地域におけるリサイクルの支援や不法投棄の解消に向けた対策、大規模災害等への対応を図っていく必要もあると考えております。

 25ページ目でございますが、中長期的な観点からもリサイクル制度を考えていく必要もあるかと思っております。ハイブリッド車等の次世代自動車の増加、また炭素繊維強化プラスチックなど、これまで使用されていなかった素材がございます。その変化へ対応していくことが重要であると考えておりまして、その中でも自動車メーカーはリユース・リサイクルを容易にすることが責務とされておりまして、新しいリサイクルが困難な部品等を使う場合には、メーカーが主体的な役割を果たすセーフティネット等の構築において、主体的な役割を果たすということが求められていると考えております。また、制度としても、将来の変化に備えて、柔軟な対応をしていくことが必要と考えております。

 また、日本から多くの中古自動車が輸出されていることを踏まえて、日本が諸外国のリサイクルに係る問題の解決に積極的な貢献をしていくことが求められていると考えております。我が国の経験や、我が国の自動車リサイクル事業者の競争力向上を図りながら、どのような貢献をしていくかが重要であると考えております。

 以上で述べたとおり、「あるべき姿」に照らし合わせてみると、自動車リサイクル制度がより進化していくことが求められていると考えております。そのような中、25年5月に閣議決定された第3次循環基本計画においても、今後は循環型社会の形成に関する政策課題は廃棄物の減量化に重きを置いていたステージから、質の面からも捉えて、天然資源の消費抑制であったり、新たなステージに進んでいると言えるとされております。自動車リサイクル制度においても「あるべき姿」の実現に向けて進化していくことが必要と考えております。

 ただ、そのような中で、法制定当初の目的にあった不法投棄、特に香川県豊島等であった大規模不法投棄事件、このような事案というのはきちんと関係者の間で認識された上で、新しい進化をしていくことが求められると考えております。

 以上のような「あるべき姿」、そしてこのような流れを踏まえての自動車リサイクル制度が自律的に進化していくような施策の基本的方向性として、26ページに3つの方向性を示しております。1つ目が、自動車における3Rの推進・質の向上、そして2つ目が、より安定的かつ効率的な自動車リサイクル制度への発展、3点目が自動車リサイクルの変化への対応と国際展開、この3つの柱で、第3章以降で具体的な課題に関して説明させていただきたいと思っております。

 27ページ目の説明に移らせていただきます。第3章ということで、「あるべき姿」の実現に向けた具体的取組についてでございます。1ポツ目が、自動車における3Rの推進・質の向上ということで、(1)環境配慮設計・再生資源活用推進による解体・破砕段階でのリユース拡大・リサイクルの質の向上についてでございます。

 解体・破砕段階でのリユース・リサイクルを進めるためには、より多くの部品や素材がリサイクルされること、それによって解体・破砕事業の収益性が高まっていく。それが結果として社会コストの低減につながるような好循環を生み出す必要があると考えております。この好循環を実現するためには、環境配慮設計であり、再生資源の活用拡大が重要であると考えております。

 このようなことが進むことによって、結果として自動車解体時のコスト低減が図られることによって、使用済自動車の価値向上につながるということも考えられ、またASR等の発生抑制につながるということで、ユーザーへの還元ということが期待されるところでございます。

 ①環境配慮設計の推進とその活用でございます。自動車リサイクル制度においてはメーカーにおいて環境配慮設計に努めるということとされておりますが、なかなかその評価は困難であるということ、また、ユーザーがその環境配慮設計が進んだ車を率先して購入することが重要でございますけれども、ユーザーが購入する際に考慮できる情報は限られているところでございます。

 今後は環境配慮設計に係る情報をユーザーに対してどのように発信していくかが重要かと考えています。その上での施策、実態的取組でございます。矢じりのところでございますが、まず解体業者とメーカーの相互のコミュニケーションによって必要な環境配慮設計の効率的な導入や情報提供を進め、またそのフォローアップを継続的に実施していくべきと考えております。また、環境配慮設計によって取り外しが向上したものに関しては、ASR予測発生量など、リサイクル料金の設定の根拠から引き下げ、車種間のリサイクル料金の差別化を行うことや、ユーザーに対する効果的な情報発信を行うことで、このような方法を検討していくことがまず必要であり、またその結果を踏まえて環境配慮設計の進んだ自動車について、ユーザーによる選択を促していくべきと考えております。

 続けて②でございます。再生資源の需要と供給の拡大についてでございまして、再生資源に関しては、現時点では需要はあまり高くないということでございます。安全性能の理由であったり、天然資源との品質の問題、コストの問題がございまして、なかなかこのようなものを満たす再生資源がないということ、またユーザーにおいて受容されている状況ではないということが理由としては考えられております。これらの再生資源の市場を拡大させていくこと、またメーカー等による資源の利用を自発的に拡大させていくことが重要と考えておりまして、具体的な取組として2点挙げております。

 まず、再生資源の活用について、国と関係主体が連携して制度や品目の枠を超えた視点で需要面、供給面双方の課題を整理し、その課題を解決する方法について検討等を行っていくことが必要と考えております。その際、ユーザーが最終的に製品を選択し、また使用済自動車を引き渡すということを踏まえて、ユーザーが環境配慮設計や再生資源利用の重要性を理解し、そのような車の積極的な選択を促すための情報発信を行うということ、また、それに関して特預金等の活用によるユーザーへのインセンティブ等のあり方について、検討を行うべきではないかということでございます。

 続けて(2)についてでございます。2Rの推進についてでございます。自動車における2Rというものは、リユースがリサイクルよりも優先されるものでございまして、また業者においてもリユースされるほうが高く売却することによって、優先するインセンティブが働いているところでございます。そのため、29ページ目でございますが、さまざまな取組がこれまで自主的に行われているところでございます。保険の割引制度であったり、規格化の取組等が行われているわけでございますが、リユース部品の市場拡大というものは拡大傾向にあるものの、伸びは鈍化しているとされており、引き続き取組が必要と考えております。これに関しましては、国と関係主体が連携して実態の把握に取り組むとともに、部品の規格化やモデル事業を通じて、部品を比較・評価しやすい環境の創出や、部品のメリットの検証・情報発信を行うことで、ユーザーが選択しやすい状況を構築していくべきであると考えております。

 続きまして、(3)でございます。リサイクルの質の向上に関してでございます。①がリサイクル全体の最適化を通じたリサイクルの質の向上でございます。マテリアルリサイクルに関しましては、どのタイミングで回収されるかによって、得られる再生資源の質が大きく異なるものでございます。特にレアメタルやプラスチック、ガラス、こういったものに関しましては収益性が乏しく、マテリアルリサイクルをどのように進めていくかが課題となっております。このようなものに関しましては、解体段階で回収することができれば、破砕段階におけるメリットがあり、資源としての有効活用が可能になります。またASRに含まれないということで、リサイクル料金の低減につながるものですが、現時点ではリサイクル料金を活用して、スラグや燃料として有効利用されている状況でございます。これらのものが解体・破砕段階で回収されることになれば、ASRの発生量も抑制され、リサイクル料金の低減にもつながると考えております。そのため、リサイクルプロセス全体の最適化を行うことが重要だと考えておりますが、現行の制度においては関係者が連携して行う取組として、ASRを発生させない方法である全部再資源化というものが認められているところでございます。

 しかしながら、これらの方法に関しましては、制度当初と比べて減少傾向にあるということ、また30ページ目でございますが、現状の全部再資源化制度では、鉄鋼の有効利用を図るため、解体段階で銅を含む部品の取り外しに主な焦点を当てているということから、今後は他の金属資源や、ガラス、プラスチック等の有効利用も視野に入れて、関係者が連携を図っていくことが求められると考えております。また、将来的に制度・品目横断的な資源回収・資源利用に関する産業間連携も視野に入れながら、資源循環の促進を図っていくことが重要であると考えております。

 具体的取組でございますが、まず現時点においても、精緻な解体等によってリサイクルの質の向上と収益力の向上を図っている業者さんがいらっしゃると聞いております。このため、国と関係主体が連携して、このような取組に関してベストプラクティスをまとめ、モデル事業を通じて普及を促進していくべきと考えております。

 2点目でございますが、リサイクルの質の向上と社会コスト低減を達成するため、先ほど説明しました31条の取組、この運用を改善していくべきではないかと考えております。例えば、銅以外の有用資源の解体段階での事前取り外しや、ASRを発生させない解体、破砕方法を位置づけることができないか、その検討を行っていくべきではないかと考えております。

 続きまして、②でございます。リユース・リサイクル推進・質の向上の進捗状況の把握・評価についてでございます。リサイクル制度においては、現状ではASR及びエアバッグの再資源化目標が設定されており、大幅に目標を上回っているところでございます。一方で、解体・破砕段階においては、技術的、経済的に可能な範囲で行うとされておりまして、ASRの性状というものは、解体・破砕段階の取組に左右されるものでございます。そのため、自動車全体のリユース・リサイクルを評価するという観点では、ASRの再資源化だけではなく、解体・破砕段階の取組と一体的に評価する必要があるということでございますが、定量的な評価はできていない状況でございます。

 最終処分量削減、資源の有効利用、また料金削減の観点からは、この目標を検討していくことが重要であると考えております。また、解体段階における部品の取り外し、また破砕段階の高度な選別の取組を推進するということ、これに関しましてはASRの発生量の抑制にもつながるものであり、またそのようなモニタリング体制を構築していくことが、環境配慮設計の進捗やリサイクル制度の評価を行う上でも重要であると考えております。

 取組についてでございますが、繰り返しになりますが、最終処分量の削減、資源の有効利用、リサイクル料金の低減の観点から、ASRの再資源化率に加えまして、ASR発生量等の解体・破砕段階を含めた自動車全体のリユース・リサイクルの推進・質の向上の進捗に関する目標及び定量的な評価を行う方法について検討を行い、状況把握・評価を行うべきと考えております。その際、資源の利活用状況を踏まえまして、自動車全体の最適化を図る取組を高く評価していくべきと考えております。

 31ページ目でございます。リサイクルの制度のより安定的かつ効率的な制度の発展というところでございます。(1)が引取業のあり方についてでございます。これまでも引取業のあり方に関しては議論があったところでございます。引取業者に関しましては、リサイクルシステムの入口として機能を果たすことが求められてございます。ユーザーへ十分な情報提供を果たすことで、ユーザーの実質負担軽減にもつながるものでございます。これに関しましては、使用済自動車の価値の向上というものをユーザーに還元するということでございまして、有価で取引されることで、制度のロバスト性の向上にも寄与するものでございます。しかしながら、これまで多くの問題提起がここに関してはなされております。アンケートやヒアリングを通じて、使用済自動車の向上した価値がユーザーに十分に還元されていないのではないかということがわかっております。

 具体的取組でございますが、ガイドラインを踏まえながら、引取業者はユーザーに対してどのような情報提供を行うべきか整理し、それに基づく対応を引取業者が進めていくと考えております。また、ユーザーが自動車の価値について理解を深め、引取業者を主体的に選択できるようにするため、ユーザーに対して自動車が価値を持つということ、また有効活用されていることをユーザーへ情報発信を行っていくべきと考えております。

 (2)が不法投棄・不適正処理への対応の強化でございます。安定運用のためには、関係者が役割を果たすことが求められております。しかしながら、依然として不法投棄等が発生している。また、ヤードにおける無許可解体、こういった事例が散見されておりまして、優良事業者の育成や、関係事業者に対する監督の強化が求められているところでございます。仮に不適正処理を起こした場合、優良事業者の競争力が相対的に低下し、3Rの推進・質の向上を図るためにも、環境整備を図る必要があると考えております。しかしながら、自治体のほうからは、事業者の指導根拠の明確化を図ってほしいということや、外国人業者などの対応の強化ということで、自治体の指導の円滑化や環境整備を図っていくことが求められているところでございます。また、自主的に優良事業者を育成していくことも必要だと考えております。ユーザーがそのような業者に優先的に引き渡すことも重要でございまして、昨今のリサイクル制度における講習制度をどのように活用できるかも課題かと思っております。また、不法投棄事案に関してでも、新規の事案が発生されているところでございまして、これらに関する対策も進めていくことが求められております。

 取組についてでございますが、1点目は、国と自治体が連携して、環境整備を図って、自治体の指導の円滑化のための、例えば基準の見直しであったり、JARCが保有しているリサイクルシステムのデータの情報活用、また自動車再資源化協力機構との連携促進など、環境整備等を図りながら、不適正事案、無許可解体業者対策を講じていくべきと考えております。

 また、2点目でございますが、講習制度を活用して、質の高いリサイクルを行う優良事業者の差異化を図っていくということ、また、将来的にリサイクルの高度化と適正処理の推進を図る観点から、講習制度の内容の充実等を検討していくべきではないかというところでございます。不法投棄に関しても、現状分析、発生要因について分析を進めて、自治体における課題を整理した上での対応の一般化を図っていくべきと考えております。

 (3)が使用済自動車の確実かつ適正な処理の推進についてでございます。ロバスト性の向上についてでございます。リサイクル制度においては、離島地域における輸送費用の負担等が設けられております。また、平成23年に発生した東日本大震災においては、番号がわからない自動車へ特預金を活用し処理が行われているところでございます。これらに関しても引き続き対策を進めていくところでございまして、具体的取組としましては、従来からの離島支援に加えて、大規模災害時におけるセーフティネット機能の構築、これらに関する課題共有を進めて、迅速にリサイクルが行われる体制を整えていくべきと考えております。また、それらの大規模災害における特預金の活用についても検討すべきと考えております。

 ②でございます。解体自動車及び3品目の監督等の強化についてでございます。自動車リサイクル制度においては、電子マニフェスト制度に基づき移動報告状況を使った上での管理がなされているところでございますが、引き続きこの確実かつ適正な再資源化のための監督を強化していく必要があると考えております。しかしながら、一部の関連事業者において、期限内の移動報告が行われない事例があるということでございまして、自治体においても事業者の移動報告状況を継続的に把握し、指導していくことが求められていると考えております。また、3品目、特にエアバッグ、フロン類の監督強化も必要であると考えております。エアバッグ類に関しては、作動漏れであったり、虚偽の移動報告が散見されているところ、またフロン類に関しましては、初期充填量の半分以下しか回収されていないという状況を踏まえまして、これらに関しても監督強化が必要であると考えております。

 また、フロン類に関しては、資源価値を踏まえた上での適正処理が必要であると考えておりまして、具体的な取組でございます。まず、自治体及び自動車メーカーにおける監督・取り締まりを強化していくということ、また、エアバッグ、フロン類に関しましては、監督・取り締まり、監査を強化する方法や、再資源化等の状況把握・評価の方法について、検討を進めていくべきと考えております。

 ③廃発煙筒の対応の強化についてでございます。廃発煙筒に関しましては、発火の危険性があるということで、これまで発煙筒の適正処理を進めていく必要性が指摘されたところでございます。これらに関しましては、破砕業者において設備上の対応が行われている等の理由から、解体業者での取り外しに差があったということはわかっております。35ページ目の具体的取組でございますが、発煙筒に関しましては、破砕業者の対応状況に応じて危険性が変化するものでございますので、関係業者間の交渉によって取り外しが行われるよう、解体自動車の引取拒否の理由に位置づけ、安全性を確保すべきと考えております。

 (4)が社会的コストの低減についてでございます。①がJARCの機能の一層の発揮と効率化ということでございます。自動車リサイクル制度において、指定法人である自動車リサイクル促進センターは、料金の管理、また情報の管理、またセーフティネット機能の実施を担っているところでございまして、その費用はユーザーまたメーカーによって負担されているところでございます。これらの業務に関しましては、内閣府の認可であったり、国の認可、また資金管理業務諮問委員会によるチェックがなされておりまして、これまでJARCの運営の効率化、また安定稼働が図られているところでございます。

 一方、制度においてより主体的に制度の安定化・効率化に向けた役割を果たしていくべきではないかという指摘はなされております。その上での具体的な取組でございますが、まず1点目としまして、ユーザー、メーカーが負担しているということを踏まえまして、例えばユーザー等の意見交換を通じて、システムの改善ニーズの把握であったり、関係主体間の情報共有の円滑化、またJARCの持っているデータの活用など、機能の一層の波及を図るべきではないかというところは1点目でございます。

 2点目でございますが、JARCの運営に関して、関係者が費用分担をしているわけでございますので、便益や果たすべき役割の観点からあり方を検討していくとともに、費用を十分に精査することで、両者の負担が低減していくような見直しを行っていくべきと考えております。また、チェック機能に関して、PDCAサイクルを強化して効率化を図っていくことが必要かと考えております。

 続けて、特預金の使途でございます。リサイクル制度において使われなかったリサイクル料金、今現在の時点で、100億円程度たまっているものでございますが、現時点の用途としましては、指定法人業務に充てることに使われております。また、離島等の支援等に充てられてございますが、実績は少なく、黒字残高がたまっているところでございます。この使途でございますが、まずはユーザーから預託された公益性の高い資金であるということも踏まえまして、指定法人業務に充てることで、リサイクル料金の低減につながる使途に使っていくべきではないかと考えております。その上で、さらに余剰するものに関しては、法に定められたとおり、ユーザーへの還元をしていくべきかと考えております。ただし、その際、再生材を多くした自動車を中心に割り引くなど、資源循環の促進の観点から、効果的な使途を考えていくべきと考えております。

 ③でございます。再資源化の効率化についてでございます。リサイクル料金についてでございますが、メーカーにおいて適正な原価を踏まえて設定されているということ、また国においてその勧告権限が設けられているわけでございますが、今現在の時点で自動車メーカーにおける料金というものが黒字基調にあり、この環境配慮設計や進展状況等を十分考慮して設定されているか、また適切に使用されているかということを評価していく必要があると指摘されております。また、今時点での再資源化体制でございますチーム制による競争が図られているわけでございますが、今後、今競争の余地がなくなってきたということを踏まえまして、どのようにリサイクルの質も踏まえて評価していくかということが指摘されたところでございます。

 具体的取組としましては2点ございまして、まず、国においてリサイクル料金に関しまして、自動車メーカーにおいてかかった費用等の内訳の公表のルール化を図って、また継続的なリサイクル料金に関する報告を受けることで、再資源化に要した費用、また収支状況の評価を行い、また適切な水準にそれらがリサイクル料金が設定され、かつ収支が中長期的に均衡されるように設定されているか継続的なモニタリングをすべきと考えております。

 また、ASRの再資源化体制についてでございますが、競争の余地がなくなっているということを踏まえて、統合するという場合も想定されますが、統合においてはメリット・デメリットがあると指摘されているところでございますので、目標等、十分に検討した上で判断されるべきものと考えております。

 ④リサイクル料金の収支についてでございます。リサイクル料金に関しましては、現時点で80億円の黒字があるということでございまして、その使途に関してどうしていくべきかということが指摘されているところでございます。この黒字に関しては拡大傾向にあるということでございます。

 38ページ目に、具体的な取組についてございますが、収支の黒字に関しましては、さきに申し上げたとおり、中長期的に均衡が図られていくべきと考えておりますが、一方で社会全体に広く還元していくという観点も重要であることから、自動車メーカーの自主的な取組としてリサイクル料金を基金等に拠出して、リサイクル技術の開発などに充てられるような仕組みを検討すべきではないかというところでございます。ただし、制度設計に当たっては、ユーザーに還元していくこと、また公平性、透明性を持って行われるということ、またメーカーがリサイクル料金が不足した場合には負担するということを考慮するということが必要あると考えております。また、メーカーの努力によって処理コストが低減していく。これが促進されるような仕組みとすることが必要であると考えております。

 続けまして3ポツ目、自動車リサイクルの変化への対応と国際展開についてでございます。(1)が次世代車、素材の多様化への対応でございます。先ほど第2章でもございましたが、自動車の変化の中で普及状況を先取りして、メーカーがセーフティネットや資源回収スキームを検討して実行していくなど、主体的な役割を果たすことが求められると考えております。また、制度としても将来の変化に備えて柔軟な対応を行うことが重要であるという中で、方向性、具体的な取組でございますが、まず次世代車のリユース・リサイクルに関する課題でございますハイブリッド車等の普及がこれまで見込まれておりまして、使用済自動車の排出も見込まれております。その中には電池や燃料電池スタック、このような新しい部品が搭載されておりまして、これらの部品にはレアメタル等の含有、資源的な価値もございます。また、例えば高電圧や発火の危険性など、取り扱いに注意を要するものも含まれているものでございます。それを踏まえての取組についてでございます。

 39ページ目でございます。次世代自動車については、リチウムイオン電池やニッケル・水素電池など、レアメタル等の有用金属を含む部品が含まれていることから、将来的にこれらのリユース・リサイクルが円滑に行われ、また戦略的に資源が有効利用されるよう、技術開発やリサイクルの実施状況の把握、またセーフティネットの整備等を行っていくべきと考えております。特にリチウムイオン電池に関しましては、高電圧・発火の危険性があるということから、資源価値に左右されず、安定的かつ持続的に回収・リサイクルが行われるような体制の整備、また解体業者への周知を図っていくべきと考えております。

 ②素材の多様化についてでございます。これらに関しても、電池と類似のものでございますが、新しい素材が使われた場合、例えば樹脂のボディになった場合には、例えば破砕業で想定していなかったものであった場合に、例えば解体・破砕が円滑に行われない可能性がございます。これらに関しましての具体的取組についてでございますが、例えば炭素繊維強化プラスチックに関しましては、経済的価値が低い、また従来の自動車と同等の処理が難しいことが考えられることから、まず自動車メーカーの責任のもとでリサイクルを行うなど、セーフティネットを整備するべきと考えております。

 続きまして(2)自動車リサイクルの国際展開についてでございます。自動車リサイクル制度については、資源の有効利用の確保や、これまで我が国においてリサイクル制度を構築し、課題の解決を図った我が国の経験というものを関係各国に伝えていくことは大きな意義があるものと考えております。特に多くの自動車が中古車、新車として輸出されているこのような状況を踏まえまして、国際的な課題として捉え、また世界有数の自動車産業を有する我が国が優位性を持つ国際協力分野であると考えております。

 また、現時点でも中古部品の輸出など、海外事業展開が一部の事業者において図られているところでございますが、我が国の自動車リサイクル関連業界の競争力強化に資するような形で貢献が必要であると考えております。例えば、リサイクルシステムにおける知見のある事業者が海外事業を展開すること、またリサイクルが難しい部品を日本に輸入するようなこと、これらのことは相手先国においてもメリットがあるものと考えております。

 その上での具体的取組についてでございますが、発展途上国のリサイクルに関する環境負荷削減、社会的課題の解決、また国際的な資源循環促進に向けて、我が国の知見を伝えていくことで、積極的な貢献をしていくべきであると考えております。また、自動車リサイクルに関する学術・研究面での交流の後押しや、政策対話等を通じた3Rの国際協力を推進すべきと考えております。また、同時に、高い技能を持つ我が国の事業者の海外進出や、国際資源循環を推進し、我が国事業者の競争力の強化に資する形で国際貢献を進めていくべきと考えております。

 第3章では、具体的な取組、今後検討していくものもございますが、具体的取組を説明させていただきました。

 41ページ目、おわりにでございます。本報告書についてでございます。今後、自動車リサイクル制度が目指すべき「あるべき姿」とその実現に当たっての方向性に基づいての具体的取組について議論を行ってきたものでございます。今後、自動車リサイクル制度は我が国の問題だけではなく、国際的な課題として着実に取組を進めていくべきものであると考えております。また、今後、国において施策の具体化に向けた検討が必要な部分もございます。その施策の実行に取り組んでいくことが必要であると考えております。また、制度は変化にさらされているものでございます。次世代自動車や中古車、使用済自動車の流通の変化などございます。また、地球温暖化対策の観点からも自動車が果たす役割は大きいと考えております。自動車リサイクル制度はこのような状況変化に遅滞なく柔軟に対応し、また中長期的に適切に機能するものである必要があります。そのため、今後とも定期的にフォローアップを行うとともに、5年後を目途に評価・検討を行うことが適当であると考えております。

 以上、駆け足でございましたが、検討会の評価・検討に関する報告書の説明でございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまご説明いただいた資料3の報告書(案)につきまして、ご意見、ご質問をいただきたいと思います。

 また、ご意見、ご質問のある方はお手元の名札を立てていただけますでしょうか。こちらのほうから指名させていただきます。

 では、赤穂さんのほうからどうぞ。

○赤穂委員 これまでの議論を報告書(案)という形でまとめていただいて、ありがとうございます。

 読んでみて、ちょっと一つ思ったのは、車というのはやはり安全性というものが大前提であるべきだと考えております。3Rはもちろん大切ですが、その上位の概念としてやはり安全性というのが大前提であるということが、3Rの上位にある概念だと考えます。ということで、報告書の中に安全性についての記述がほとんどなかったかなと思っております。もう当たり前だから書いていないんだろうなとは思いましたが、報告書ということであればそういうことが記述としてあってもいいのではないかと思いました。

 あと、特預金の使途について、これまでも何回か意見を言わせていただきましたが、これからどんどんまだまだ積み上がっていくという方向になっていますので、その使い道を今回明確にしたということで、まずは情報システムの改修に活用する。それ以上、なお余ったものについてはリユース部品など、再生材の使用したものについて割引をという、この考え方は概ね賛成です。ただ、その運用の仕方については、やはり情報システムはどんどん今コストも下がっていますので、選定に当たってはそういう発想をぜひ持っていただきたいと思いますし、再生材の活用という、一言で言うとすごく聞こえはいいんですが、どういう部材を優先するべきかなど、今後、制度設計というのはきちんとやっていく、検討していく必要があるのではないかと思っています。

 以上です。

○永田座長 どうもありがとうございました。

 大石さん、どうぞ。

○大石委員 ありがとうございます。今回、消費者側の長期使用のことについても書き込んでいただきまして良くなったと思います、ありがとうございました。消費者が長く使うためには、やはり消費者への情報提供というのが一番キーになるのではないかと思っております。消費者が、どこでどのような情報を得られるかというのは、文中にも書かれておりますようにまだいろいろな課題があります。JARCの役割を見直して協働していくなど、消費者への情報提供がさらに進められるといいかなと思いました。

 それから、特預金の用途についてですが、赤穂委員からお話がありました内容で概ね賛成です。ただ、もしかしたらもっと何か違う用途があるのではないかと思います。そういう意味では、ここにいるリサイクル法の関係者以外の人たちにも、広く今後の使い道について意見を聞いてみるのも一つの方法ではないかと思います。

 以上です。

○永田座長 どうもありがとうございました。

 大塚先生、どうぞ。

○大塚委員 ちょっとたくさんあるんですが、7つぐらいあります。1つは23ページの第2章のタイトルについて、先ほどちょっとおっしゃっていましたけれども、「あるべき姿」とその実現に向けた基本的方向性ということですけれども、「実現に向けた課題」のようなことを今までも議論してきたと思うので、ポジティブなのはいいんだと思うんですが、「課題」もあるということは今までずっと議論してきたので、ぜひ「課題」という言葉を入れていただいたほうがいいと思います。我々委員の見識を問われる可能性もあるので、そういう意味でも「課題」という言葉を入れていただいたほうがいいと、ちょっと細かい話ですけれども、思います。

 それから28ページの1の(1)②のところですけれども、環境配慮設計とか再生資源の活用の推進についてですが、環境配慮設計とか、再生資源の活用の推進に関して、重要だという言葉が2つ目の矢じりのところ辺りで書いてあって、これはこれで大事なことだと思っているんですけれども、「重要だ」と言っているだけではメーカーが自律的にどのぐらいやっていただけるかという問題が出てくる可能性もあるので、この環境配慮設計とか、再生資源の活用に関して、製造業者等の取組をフォローアップするとか、取組が不十分な場合は新しく環境配慮設計とか、再生資源の活用に関して目標を設定するというような、追加的な対策をとるというようなことをぜひ書き込んでいただくとありがたいと思います。これは既に書いてあることをさらに追加することが適当ではないかという、そういう観点の意見でございます。

 それから30ページの1の(3)②の前ですけれども、これは酒井先生が後からもっと詳しくひょっとしたらおっしゃっていただけるのではないかという気もしますが、今回、有害物質対策の話が全然書いていないので、これは何か抜けたのかなという感じがしているんですけれども、今まで自主的な取組でメーカーがやってきてくださった話は毎年聞かせていただいているので、やっていただいていると思うのですけれども、水銀条約の国内法化も、先週法律が通ったところですし、あとPOPs条約の問題も進展していますので、そういう国際的な化学物質対策が進展しているということから、リサイクルの障害となるような物質に関しての使用状況を把握するということが課題になると思います。前回の見直しの報告書も、有害物質については書いていただいていましたので、自動車中の有害物質の削減についての対応のあり方を検討するというようなことは、ぜひお書きいただく必要があるのではないかと思っております。

 それから同じく30ページの(3)②のところですけれども、ASRの発生量に関して、下から4行目ぐらいのところで発生量等のということが書いてあって、発生量に関しての例示として、この自動車全体のリユース・リサイクルの進捗を評価する目標として考えるということが重要だと思っていますが、それだけでなくて、解体の段階で部品の取り外しの率の目標なども、ぜひ立てていただく必要があるのではないかと。そういう戦略的な資源の有効利用促進の観点からの目標というのも、ぜひ検討していただけるとありがたいものですから、この発生量等というのは、発生量をはじめとして目標を立てて評価をするというようなことを、幅広く検討していただきたいということが、4つ目の意見でございます。

 それから5つ目でございますけれども、次の31ページのほうの2の(1)のところですけれども、引取業に関して使用済自動車のガイドラインを前につくっているわけですけれども、この間のヒアリング等ではあまり活用していただいていないということでしたので、ぜひ活用していただく必要があると思います。2(1)の1つ目の矢じりのところの書き方だけだと、整理して対応を進めていくべきであると書いてあるだけだと、多分、また次回の検討会というか、何年か後だと思いますが、そのときに結局何も進んでいなかったということになりそうな気が非常にします。それで、どうするかということですけれども、「べきである」というのを人ごとみたいに書いてあるので、これは、「国は」という主語をまずつけていただきたいのと、それから「整理する」だけではなくて、「内容を引取業者に対して確実に伝達する」というようなことを書いていただく必要があるのではないかと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それから33ページのところですが、6番目です。もうちょっとで終わります。すみません。33ページの下から10行目のところ、今回、事業者の移動報告に関して、遅れが出たという話が先ほどあったと思いますが、これは指導だけと書いてあるんだけれども、指導だけでいいんですか。これちょっと僕今条文がすぐ、参照している暇がなかったので恐縮ですが、これは場合によっては罰則も多分あると思うので、指導だけではちょっとまずいのではないかなということです。最初は指導していただければいいんですけれども、指導しかしないみたいにとられるので、もし罰則があるんだったら、その辺も書いていただいたほうがいいのではないかということがございます。

 それから最後に、34ページのところですけれども、エアバッグ類とかフロン類対策ですね。34ページの2の(3)②のところですけれども、2つ目の矢じりの下から2行目ですけれども、エアバッグ類、フロン類の再資源化等の状況把握・評価の方法と書いてありますが、上のほうにも書いていただいているように、冷媒転換が結構重要なので、あとその省冷媒化というのも重要なので、そういうことも含めた環境配慮設計というのを、言葉を入れていただく必要があるのではないかと思います。つまり、再資源化だけではなくて、環境配慮設計についても、状況把握・評価の方法についての検討が必要ではないかということを入れていただけるとありがたいということでございます。

 以上でございます。すみません、長くなりました。

○永田座長 どうもありがとうございました。

 では、河村さんどうぞ。

○河村(二)委員 ありがとうございます。ELVリサイクル機構の河村でございます。まず、32ページの真ん中のところをちょっとお願いしたいと思うんですが、その中で、適正なリサイクルの確保及び関係事業者の競争環境という文言のところで、それから3行下がって、JARCというところがあるんですが、そこからちょっと話していきたいと思います。そのJARCのリサイクルシステムの活用、情報提供という記述があるんですが、以前例えば国交省の自動車登録制度を活用したチェックがなされたことがあったんですよね。現在、それがいつか知らぬ間に消えてしまったということで、ぜひこれ、せっかく自動車登録制度というものが非常に重要な課題でありまして、それを時々やるということはいろいろな課題の抑止力にもつながるということになりますので、ぜひそのような制度を活用するような文言を記載していただければありがたい。それをやることによって、車両情報のダブルチェックが可能になるということでありまして、これは常時ではないんですが、そんなようなことを含めてよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○永田座長 どうぞ、お隣の方。

○河村(真)委員 ありがとうございます。主婦連合会の河村です。何ページのどこということでは必ずしもないんですけれども、改めて消費者とこの制度の関わりということで考えますと、この制度から見ますと最初に新車を買ったときにリサイクル料金が預託されて、がっちりと管理されて、それが解体されるときに使われるまでJARCのほうで運用までされていくわけなんですけれども、消費者とこの制度の関わりというところでいきますと、その後、リサイクル券が売られ、買われ、売られ、買われということで、最後に引き取られるところまで全くこの制度の側から見たところと離れたところというとおかしいですけれども、お金のやりとりが続くんですが、それは最後までもう最初に預託された後は、非常に現場的な取引の中で行われていくわけです。私はサイレントマジョリティといいますか、一人一人の消費者の代表として考えますときに、この制度としてはきれいにがっちりとリサイクルのために制度がつくられているわけですけれども、その現場で行われているリサイクル券とお金のやりとりというところで、アンケート調査などから見ましても消費者にとっての不利益というのがあるのではないか。それも最後に手放すときだけではなくて、不利益が起こる場面、それは情報や理解について、事業者さんと消費者には大きな格差がありまして、そこで不利益が現場で起こっているのではないか。そのあたりは制度から見ると、どちらかというともう手を離れてしまっているようなところがあるので、見過ごされがちなのではないかというふうに考えています。そのあたりをもう少し情報提供ということももちろん大切なんですけれども、きちんと公平さ、公正性が実現できるようにということが少し強調されるといいかなと思います。

 あと、もう一つの点は、リサイクル料金、メーカーさんが設定するリサイクル料金のことなんですけれども、37ページのところに矢印で費用等の内訳の公表のルール化などというようなことが書かれておりますけれども、十何年後というか、先を見越して料金設定することの困難さと書いてあるんですが、困難であるということはもちろん理解できるんだけれども、ではどうやって困難である値づけをどうやってやっているのか。その結果、大きな黒字が出て、単年度でも40億円の黒字がメーカーの中にあると。預託された金額は利息までつけて最後にメーカーに渡されるということですから、それはやはりユーザーが払わされ過ぎているということを意味していますので、そのあたりをもっと切り込んでいただきたいですし、結局、38ページにもあるとおり、リサイクル料金が不足した場合には、自動車製造業者等の負担となることを考慮する必要があると書かれていて、ここを考慮するということに反対なわけではないんですが、結局のところそうなっていくと、赤字にならないように予防的な値づけをしてしまうのではないかと思いますから、結局制度に内包された、どちらかというとやはり一人一人の弱い消費者に見えないところでしわ寄せが行きがちになることなのではないか。

 要するに、消費者への不利益が見過ごされやすい、最初にきれいに預託されることによって、現場とかいろいろな値段に関しての不利益が見過ごされやすい制度であるのではないかと思いますので、そのあたりにもきちんと目を向けていく必要があって、透明さ、公正さ、公平性というものを、その弱い一人一人の消費者の不利益の中でリサイクルが潤沢なお金の中で行われていくということではなくて、きちんと消費者の支払うリサイクル料金の公正さというものや、公平性というものに目を向けた制度になっていっていただきたいというふうに思います。

 以上です。

○永田座長 鬼沢さんどうぞ。

○鬼沢委員 まず、29、30ページ辺りになりますけれども、リサイクルの質の向上という点から考えますと、自動車リサイクル全体がリサイクル率何パーセントという、最終のものは出ていますけれども、解体・破砕段階で、リユース部品として何をどれだけとったかというところの詳細の見える化が、やはり必要ではないかと思います。それをしていかないと、質の向上にはつながっていかないのではないかと思いますし、それの目標を立てる必要があるのではないかなと思います。

 それから31、32辺りにあります、それぞれの役割分担というのは非常に的確に行われてきて、これまでうまくいってきた一つですが、役割分担だけではなくて、今後は役割分担してそれぞれ持っている情報をもっと有効に使うためには、連携していく必要があるのではないかと思いますし、特にユーザーへの情報発信に関しては、連携してやっていかないとなかなか広がっていかないのではないかなと思います。その後に出てきます、35、36のJARCの機能の部分と重なるんですけれども、そのあたりのコーディネートをJARCがしていく必要があると思いますし、取引業者がユーザーへ情報発信して、ユーザーがいい解体業者を選んでいくというのは、実は非常に難しいのではないかと思いますので、そのあたりの情報発信を中立的立場であるJARCがちゃんとしていって、ユーザーに浸透させていく必要があるのではないかと思います。

 また、その後にユーザーがどのような情報を得たことによって何が変わったのかとか、引き渡しの先が変わったのか、どういう判断をしたのかという検証が、今までできてこなかったのではないかと思いますので、どういう情報発信をしたことで、ユーザーの行動が変わったのかというところを、今後はちゃんとしていく必要があるのではないかと思います。そう考えると、第2章、今後の「あるべき姿」に向かっても、第1章に検証があったと同時に、やはりその課題というのも多少あるのではないかと思いますので、課題というタイトルが入ってもいいかなとは思います。

 以上です。

○永田座長 小林さん、どうぞ。

○小林委員 ありがとうございます。私のほうは30ページの②のところにつきまして、コメントをさせていただきたい。②の一番上の矢じりの点ですが、ASR発生量等の解体・破砕段階を含めた自動車全体のリユース・リサイクルの推進・質の向上の進捗に関する目標及び定量的な評価を行う方法について検討を行い、という点ですが、恐らく検討の段階になろうかと思いますが、一つは目標といった場合に対象、スコープを明確化していただくことが必要ではないかという点が1点です。

 それからこれは全体の目標ということになりますので、解体の担い手、あるいは破砕の担い手、そしてメーカー等というのがございますので、それをやはり総合的に把握すること、解体の担い手なら解体の担い手、あるいは破砕なら破砕の担い手、あるいはメーカーならメーカーという、それぞれの役割を踏まえた全体としての総合的な目標ということになる必要があると考えます。この点を念のため、検討の段階の事項かと思いますが、コメントさせていただきたい。よろしくお願いいたします。

○永田座長 酒井先生、どうぞ。

○酒井委員 今、ちょうど小林委員が言われたところ、30ページのこの目標、定量的な把握というようなところで、まず意見を申し上げます。ここの中で、下から8行目ぐらいのところにありますか、もうちょっと上ですかね。現状では自動車全体のリユース・リサイクルの進捗状況は定量的に把握できていないというふうな見解を持っていただくこと自体は、非常に結構だろうというふうに思っております。現状の定量的指標がASRの再資源化目標という辺りに、極めて限定的になっていること自身は、やはりもう少し幅広く指標を捉え、そしてそれを充実させていくという方向は、現段階で一番大事なところではないかなというふうに思っております。ただ、それが具体的にASR発生量等というところでとどまっておるんですが、ぜひここはその資源全体の流れがやはり把握できるような指標、特に自動車全体のリサイクル率、あるいはリカバリー率といったようなところの指標、あるいは金属種類別の回収ポテンシャル、あるいは回収量といったようなところ、ここにやはり一歩進んでいっていいのではないかというふうに思っています。

 そのときに、何を目標にするのか、目標のスコープをはっきり明確にせよというところは、小林委員のおっしゃられたとおりというふうには思っております。こう申し上げる理由は、もう一つやはり世界と比較可能な指標をやはり充実させていかないと、なかなかこのあたり日本だけで見えてこないという、そういう側面もあるのではないかなというふうに思っておりまして、そういう意味で、昨年11月ですか、ここの検討会で、自工会のほうから提供していただいたEUの定義に沿って、日本の自動車のリサイクルのパフォーマンスを見ればどうかという、こういう試算をお出しになっていただいているんですが、その中ではもう立派にEUの指標に肩を並べるパフォーマンスを日本全体としては出しているという、こういうご説明を一旦していただいております。そういった意味では、今申し上げたようなリサイクル率、あるいはリカバリー率という話に持っていっても、日本は何ら苦労しないといいますか、十分にそこは胸を張って公表いただけるのではないかというふうに思っております。

 そのときに、一つちょっと注意をしたほうがいいのが、23ページ、「あるべき姿」というところで、ここは高らかに「あるべき姿」をうたったというふうに説明されましたけれども、その中に例えばこの下から14行目ぐらいですか、ASRの再資源化を云々というところで、その2行目下、導入時は83%であったものが現在では100%に近い水準を達成している―100%達成しているのであれば、もう堂々とそれだけでもう結構だと言っていいはずなんですね。ところが、ここの結局、100%ということの指標の定義は一体何だということがやはり問われているんだと思うんです。そこにはやはり基本的にマテリアルリサイクル、エネルギーリサイクルというところの区別していくことの方向もやはり考えたほうが、基本的にはいいのではないかなというふうに、ここは思っております。基本的にはやはり課題を的確に把握できる指標が、現在用意されていないということが、やはり一番今後考えるべき方向ではないかと思います。

 それから、大塚先生が有害物質対策、発言するだろうというふうに言われて、もうこれさんざん私も発言してきておりますので、もうあまり声を大きくして言う話ではないと思っておるんですが、今回の話でいけば、28ページから29ページのところで、2R(リデュース・リユース)の推進という話を書いておられるんですが、ここでの指摘はあくまでリユースに関しての指摘だけであろうと思います。この2R、リデュースの重要な対象がある種の有害物質であり、ある種の化学物質であってしかるべきだというふうに思いますので、22年報告でも触れられていたということであれば、そこのフォローアップを含めて、あるいは今後の方向性というところをここでワンパラグラフ程度、ちょっと用意をいただいたらいいのではないでしょうか。その程度で、大塚先生、許していただけますでしょうか。

○永田座長 どうぞ、佐藤さん。

○佐藤委員 23ページでございますが、「あるべき姿」の中で3品目についてはモニタリングが容易となって、急激に取組が進んだということは評価されることだと思います。ただし、この段落で今後は3品目だけではなく、自動車全体で3Rを推進するということが記載されていますが、この推進の仕方について、どういう考え方があり得るのかということについて、この報告書では明確な記述がないというふうに思います。

 私は、対象品目をふやすということだけが解決策ではないと思います。この法律の枠組みではないけれども、自主的に行われ、成果をあげていることもいろいろとあると思います。そういう意味では、全体像をまず把握をする時期に来ているのではないかと思います。例えばタイヤとか蓄電池については、自主的な取組もありますし、下取もおこなわれていますが、それがうまくいっているのか。どのぐらいの捕捉率なのか。これについて廃棄物処理法を含め法律の枠内、枠外であるかに関わらず、それをもっと効率よく回収・リサイクルする方法はあるのか。それから次世代の自動車素材についてもですね。それを法律の枠の中にするのか、外にするのか。外にした場合にはどんな指標を考えるかをまず検討する必要があると思います。取組を促進するには、その指標があったほうが全体での取組につながるのではないでしょうか。

 それから特預金については、かなり慎重な使い方をされているということが、結果的に残っているということにもつながると思います。残高をどう使うかについては、やはり慎重な議論が必要だと思います。さらに、もっと根本的には、資金管理を楽にすることを考えるべきではないでしょうか。リサイクルの苦労よりも、資金管理の苦労のほうが大きいようでは、メーカーにとって大きな負担だと思います。

 それは家電も自動車も容リ法も全部そうなんですが、リサイクル料金の徴収・管理に非常にマネジメントコストがかかり過ぎて、若干、制度疲労を起こしているのではないかという気がいたします。縦割りのリサイクル制度と、資金管理について、横串に刺して、マテリアルとしてのもう少しダイナミックな活用ができるような方法を考えていただくといいのではないかというふうに思います。

 以上です。

○永田座長 渋谷さん、どうぞ。

○渋谷委員 渋谷でございます。

 まず、最初に事務局からご説明のありました32ページの第2章のタイトルということですけれども、やはり大塚委員と同じように、さまざまな課題等について議論してきた。自治体からすれば、不法投棄対策というのがまだ課題としてあるという認識もございますので、そういった議論を踏まえてきたということから、やはり課題という言葉を追加していくべきだというふうに考えています。あと、個別に幾つかございますが、ちょっとそれについて触れさせていただきます。

 まず、1点目ですが、不法投棄対策ですけれども、年間新たに400件程度が不適正保管ですとか、不法投棄等が発生しているということですので、このリサイクル法ができたときには不法投棄がなくなるんだというような意気込みだったかと思います。そういった中、不法投棄の防止の対策というのが必要だというふうに十分認識はしておりまして、この報告書の32ページのところにも、そういった解消に向けて自治体における課題を整理し、対応方法の一般化、周知を図るべきというようなことで書いてはございます。その中で、地域特性とかありますので、山間部ですとか、臨海部ですとか、あとは港湾地域など、そういったものの状況とかを十分踏まえた上で、各自治体における不法投棄の状況を十分に分析・把握をしていただいた上で、対策をそれぞれの対応策を検討していただくようにお願いしたいというふうに思います。

 それと、あと不法投棄に関連してですけれども、不法投棄の支援事業ということですけれども、現在、不法投棄の支援事業については、廃棄物処理法に基づく行政代執行ということが条件ということで、生活環境保全上、支障が生じているとか、生じるおそれがあるということが大前提ということですので、その中で、利用件数が3件という結果というふうになっている部分だと思います。多く路上等に放置されている自動車等については、一般的に油が漏れて、生活環境保全上、支障が生じているというケースはあまり多くないのかなというふうに思っていまして、その支援事業について、自治体のなるべく使い勝手のいい方法で検討していくことも重要ではないかというふうに考えております。東日本大震災等で報告にありましたように、番号不明の被災自動車等の処理について、特預金の活用が行われてきたということも踏まえまして、ほとんどの自動車が現車が判明しているということもあるんですけれども、一部ではエンジン番号ですとか、そういった車体番号等が削られて、所有者が不明、現車が不明だというものもありますので、そういった車両に対して、支援できるようなものに活用できるといいなというふうに思っていまして、そういった自治体等の意見を踏まえて、使い勝手のいい制度にしていただければというふうに思っております。

 それと、リユース部品の利用についてですけれども、リユース部品についてはすごい重要だと思っていまして、取組自体がまだまだ不十分だというふうに考えております。ユーザーへの情報発信というのもすごい重要だというふうに思っておりますけれども、リユース部品というのは、取り外す人がいなければ、リユース部品という活用も始まらないと思います。そういった中でその部品を確保するという観点で、解体業者がそのリユース部品となるものをどういうふうにして取り外したらいいのかとか、その取り外すための知識ですとか、取り外すためのインセンティブを働かせることがすごい重要だというふうに認識しておりまして、そのためにはそういうリユース部品の活用が促進しない限り、そういったことがうまく働いていかないのかなというふうに思っております。何故促進しないのかという要因についても、業界として洗い出しをしてもらって、そういった部品の利活用が促進するような仕組みづくりを検討していただくというようなことも、少しは考えていただいたほうがよろしいかなというふうに思っております。

 それと、講習制度ですけれども、この32ページのところにありますけれども、質の高いリサイクルを進めるための講習制度等を活用してということで、解体業者の能力を向上させるということでは、大変重要だと思っておりますけれども、やはりその中でもリユース部品の取り外し方法ですとか、あと自動車リサイクル法や廃棄物処理法などの、法令遵守、また今回課題となっています油水分離槽の関係の適正な管理がされていないとかという、そういう環境への配慮をした手法ですとか、そういったさまざまな課題が自治体から挙げられてきていると思いますので、そういった課題や意見等を自治体からアドバイスを受けながら、さらにリサイクルの質を高めるというだけではなくて、廃棄物というか、使用済自動車の適正なリサイクルを推進していくという環境面も配慮していくような、そういったよりよい講習会にしていただくような形が必要だというふうに考えておりますので、そういったこともあわせて継続して取り組んでいただければというふうに思っております。

 以上でございます。

○永田座長 嶋村さん、どうぞ。

○嶋村委員 ありがとうございます。まずはこれまでの取りまとめに感謝申し上げます。次の10年に向けたよい取組指針になっているのではないかなと思っております。自工会といたしましても、よりよい仕組みになるように努力を続けていきたいと考えております。

 その上で、少しご意見を申し上げておきたいと思います。1つはリデュース・リユースの促進でございますが、今もお話がありましたとおり、推進をすべきというふうに考えておりますが、ほかの委員の先生からも以前ご指摘がございました品質の保証というところであったり、特にリビルト部品につきましては、もうこれは製造メーカーが変わっておりますので、PL等の各種責任については、これはユーザー保護の観点からぜひ取り決めとか、明確化といったことが必要だと考えておりますので、この規格化をご検討いただくということでございますので、その中でぜひそこら辺をしっかりとご検討いただければと考えております。

 2点目が、30ページの下のほうの、先ほど来、話が出ております目標というところでございますが、いろいろな目標がございますが、実際に目標を決めるためには、その根拠というのが実務として必要になるというところでございまして、まず把握、評価方法みたいな、そういう数字を調べる方法をまず考えないといけない。実際に調べる。調べたら、それを上げていくためにどういう技術があるか、技術開発研究という段階に今度はなります。それがある程度、目処がついたら、今度それを実証して本当に成り立つのかという実証事業をやらないといけない。それがうまくいって初めて、その事業者だけではなくて、業界全体にどうやって展開するかというのを考えないと、業界の目標をつくってもどうしようもないので、そこを考えないといけない。その上で、実際にでは展開できそうだねということで、初めて目標というのが成り立つということで、理念先行で目標をつくっても、何の根拠もないということになりますので、そこの部分については極めて慎重にご検討をいただくべきというふうに考えております。

 ASRに関しましても、サーマルからマテリアルという話はございますが、そこも費用対効果、理念だけで言うのであればいいんですが、費用対効果という部分もございますので、現地現物でそこのところをしっかり考えて検討していくべきではないかなと思っております。

 以上でございます。

○永田座長 どうぞ、杣谷さん。

○杣谷委員 私のほうから2点、ご意見を出させていただきます。1点目は先ほどからも述べられていますリサイクル料金の制度の外側というんでしょうか、流れについて、不透明感があるのではないかということです。中古車として売ったとき、買い取りとか下取りの価格にこれが含まれていますよということなんでしょうけれども、明示されていないことによって、不信感が生まれているのではないかなと、このような懸念もございまして、今回まとめた中にはユーザーの理解を深めていこうという、そういう思考がある中で、一方で制度不信を招くという材料にもなるのではないかというふうに思いますので、ここを例えばしっかりとそれを明示することを義務化するとか、何か手法があるのではないかと思いますので、そこのご検討をお願いしたいなというふうに思います。

 2点目は、リユース部品の普及拡大で、ニーズを広げていくという拡大することが大事だということで、事例として損保のリサイクル部品特約の例が示されていますが、これが有効だとするならば、もっともっとこれを拡大するようなこと、直接的に手を出すのはどうかとは思いますが、そういったことの取組も必要ではないか。あわせて、今度部品の安定的な供給をするという意味での環境配慮設計などを含めた部品の調達についての手立てというものも、必要になるのではないかなというふうに思います。

 以上です。

○永田座長 松八重さんどうぞ。

○松八重委員 東北大学の松八重でございます。2点、ちょっとお話をさせていただきます。再生資源の利用促進という点について、前面に出しておられるというところについては、非常に今後ぜひそのようにやっていただきたいと思っております。恐らくこういった理想を体現するためには、酒井先生もご指摘になられたように、エビデンスを示すための情報収集を行う必要があります。リサイクル率をどこではかるのかによっても、その辺の考え方というのは変わってくるんだと思うんですけれども、情報収集は、今後ぜひやっていただきたいと思っております。

 その上で、1点ちょっと言葉の使い方といいますか、少しだけ指摘をさせていただきます。再生資源の利用促進というのは全く同意するところですが、希少資源の散逸抑制という話と、必ずしも同義ではないというところがございます。ですので、金属資源に関しましては、再生プロセスに投入されたからといって、必ずしもそれが再商品化されるわけではなかったりします。そういった意味で、本ワーキンググループで求めているリサイクルの質の向上ということを考えますと、希少資源の散逸抑制という言葉もどこかに盛っていただけますとよろしいかなと思うところでございます。今のところ、28ページ辺りの言葉についてです。

もう一点は、36ページにあります文言、ここちょっと私がもしかしたら考え過ぎているのかもしれないんですけれども、下の2の特預金の使途のところの矢印、2番目のところで、ユーザーへの還元の話で、その際、再生材を多く使用した自動車を中心に割引を行うなどというふうに書いてあります。この部分、場合によってはちょっとセンシティブな表現かなというふうに懸念をいたします。環境適合型の設計を導入しで、括弧して再生材を多く使用しとか、あるいはASRの排出抑制みたいなものも、恐らくこの中には含まれるかと思いますので、そういった形でただし書きをしていただくのがよろしいかなというふうに思います。

 以上です。

○永田座長 どうも。武藤さんどうぞ。

○武藤委員 最初に事務局のほうから説明があった「あるべき姿」の話になるんですけれども、それをこの報告書に打ち出すということに賛成です。25ページの真ん中辺りに、リサイクル制度が進化していくことが期待されている。まさしくこの言葉がそれを意味することだと思うんです。

 今、このことを自動車リサイクル法とか、あるいはここでも自動車リサイクル制度のあるべき姿と、こう呼んでいるわけですが、スタートしたときは使用済自動車のリサイクルに軸足が確かにあって、それを実現しなくてはいけない。これが一つの柱で、今でもリサイクル率の向上を目指す。今後も当然しなくてはいけないんですが、進化というのは自動車の話であって、使用済自動車だけではないんだと思うんですね。つまり、製造から廃棄までの過程で考えますと、まさしく3R、つまりここの事務局の資料で、リサイクルではなくて、リユース・リサイクルと併記して書かれていて、進化というのはまさしくそういうふうにリサイクルにこだわらない、自動車全体のほうを考えるという軸足を変えることだと思うんですね。つまり、当然、リデュースも含めて考え、中古車のリユース、あるいは解体段階で中古部品のリユース、これを考えることがまさしく進化だと思うんです。12ページに一つ載っていましたのが、鉄の価格の推移、リーマンショックのときにどんと落ちたのがわかると思いますが、今後、世界経済の中で鉄の価格が下がることは十分考えなくてはいけない。そのときにこの自動車リサイクル法の最大の目的であった有償化ができなくなってしまう。それを支えるのはまさしく中古部品を広く普及する。中古部品がかなりのウエートを占めて流通が行われれば、鉄の値段に左右されないで、この制度が維持できると私は思います。

 ということで、先ほどの意見の中にもございましたように、中古部品の規格化、これも当然重要ですし、同時に保証制度の充実、こういったことを図る。では利用する人は誰かというと、ユーザーが直接利用するケースもありますが、基本的には整備工場とか、事業者が利用する。では事業者が何で中古部品を利用しないのか。なかなか中古部品を利用するのに障害がある。つまり、どの部品がこの修理する自動車に使われるかが、必ずしも一致しないという問題を抱えています。この問題を主導的に解決するには、自動車メーカーの方のご協力、あるいは国のイニシアチブ、これが必要だと思いますので、そういったことも含めてこの報告書にはっきりと明示したほうがいいというのが私の意見です。

 以上です。

○永田座長 どうも。森谷さんどうぞ。

○森谷委員 3点申し上げさせてもらいます。1つ目は、第3章のどこかに書いてあるのかもしれませんけれども、リサイクルの高度化、リユースの促進という観点から消費者やリサイクラーにとって、必要な情報が提供されているかどうかというのは大事だと思いますので、ぜひ環境配慮設計や部品、素材の情報が提供されて、リサイクルを行う人の選別、解体、破砕や溶融の段階で、情報が生かされるようにしていただきたい、という意見です。これが1点目です。

 それから2点目は、第2章の表題についての話ですけれども、私は、別な考えを持っております。といいますのは、第2章はまず「あるべき姿」を書かれて、それからこれまでの3品目を中心として、導入部があって、3つの方向を出しているということなので、私自身は第2章の表題はこれでいいのかなと思います。課題については、皆さんお読みになってわかるとおり、第3章に書かれていますので、私は第3章の表題を、「基本的方向性の実現における課題と具体的取組」と、されてはいかがかなと思います。固執するわけではありませんが。

 それから3点目は、ごくごく些細なことですけれども、5ページ、6ページに全国の不法投棄、離島での不法投棄が書いてあるんですけれども、ではこの全国の図の中に離島の分が入っているのか入っていないのかわからない、それからマテリアル・サーマルリサイクルのところのパーセンテージが、これは重量ベースだと思うんですけれども、必ずしも書かれていない。次回、図表をつくられるときに第1章のものについては、気を付けていただけたらと思います。

 以上です。

○永田座長 どうもありがとうございました。

 一当たりご意見ちょうだいしましたので、ご質問等であったものについては、事務局のほうから少し説明してもらいましょうか。ただ、時間があまりないので、手短に事務局のほう、話してくれますか。

○山口リサイクル推進室室長補佐 ご指摘いただいた移動報告で指導と書かれているところですが、こちらに関しては指導、勧告、命令、また罰則というような権限がございます。ただ表記は見直させていただきます。あと今ございました、全国と離島の不法投棄というのは含まれておりますが、こちらも表記を見直させていただきますので、きちんと図表の注釈もつけさせていただきます。

○小松自動車課課長補佐 では、幾つかご質問にお答えさせていただければと思います。最初、赤穂委員から、安全性大前提というお話がございましたけれども、こちら嶋村委員からのご意見とも関わるところですが、中古部品の規格化の中で、品質の見える化など安全につながるということで取り組んでおるところでございまして、表現に関しては少し工夫をさせていただければと思っております。

 特預金に関して、使い方の明示がされたということはございますけれども、ほかに使う用途があるのかというところについては、パブコメをかけることにもなっておりますし、そこでご意見を受けた上で、最終的なものとするということにはなると思います。また再生材はどのようなものを優先すべきかというところは、これもまさに検討すべき事項だと思いますので、審議会が終わった後に検討を進めていくべきことだと思います。

 あと、目標の関連で幾つか大塚委員でございましたり、嶋村委員、小林委員から意見がございました。目標ありきでどうこうということでは全くないと思っておりまして、それはモニタリングをするためだけに目標をつくっても仕方がないと。3Rの促進であったり、社会的コストの低減という大前提があって、その目標が立てられるものだと思いますので、その評価の方法であったり、それをどう広めていくかというところをあわせて目標を考えるということでございますし、その責任関係についてもそれに伴って設定されるものだというふうに理解をしております。

 あと、取引のガイドラインの関係、少し細かいところですが、活用されていないという言葉でおっしゃっていたところではございますけれども、特に5年前のガイドラインというものが、判別に重点を置いたというもので、なかなか判別というものはテクニカルには非常に難しいというのが前回の報告書の回答でもございました。そういう意味では判別に力を置くのではなく、しっかりとユーザーに情報を伝えると。ユーザーに判断をしてもらうということをこれからは重点を置いて情報を整理するという形で、軸足を変えるという形で今回は取り組ませていただきたいと思いますが、そこに関しては国がしっかりと関与すべきところだと思いますので、その点に関しては表現の工夫の余地はあると思っております。

 あと、河村真紀子委員からのご意見の中で、中古車の段階になった後になかなか不透明なのではないかというお話にございましては、中古車のやりとりの中で一つずつデータのやりとりをして引き継いでいくという方法も、もしかしたら考えられると思いますが、それは法律をつくった当初の企業の中でのシステムのコストが膨大にかかってしまうということもございますし、また、杣谷委員からのご意見もございましたけれども、今現在、自動車公正取引協議会の中で、リサイクル料金の契約書における記載方法の統一というか、目安のようなものが示されておりまして、それが守られているというところでもございますし、料金を別立てすることによって、印紙を貼らないといけないと。そうしたことから国税庁も見ているところもございますので、基本的には守られていて、そのようなユーザーが損失を被るような事案というのは確認はしていないところですけれども、しっかりと国としても把握していくということが重要だと考えております。

○大塚委員 すみません、一言だけ。

○永田座長 ちょっと待って。あと10分ほど時間が残されているといえば残されていますので、ご意見まだちょうだいしていない方で、これだけは言っておきたいという話がありましたら、お伺いしておこうかなというふうに思っています。手短にお願いできますでしょうか。

 大塚さん、簡単に。

○大塚委員 今のガイドラインの件は、もちろんユーザーに情報を伝えることは大事なんですけれども、その前に引取業者にガイドラインを確実に国のほうから出していただきたいので、ぜひお願いします。

○永田座長 わかりました。

 細田先生、どうぞ。

○細田委員 1点、リユースとパーツのリユースの話なんですけれども、私はもちろんそれはとてもすばらしいことで、促進すべきだと思うんですが、一つよく考えなければいけないことがあります。それは、パーツのリユース、機能部品についても、機能部品ではないものについても、それは解体業者さんや、あるいは部品の商社機能を持った方々が市場経済の中で行っているということです。そこを隅々まで一体あなたは何をどれぐらいリユースしましたか、機能部品をどれぐらい売りましたかと把握するのは、これは至難の業だと思うんです。ある程度推計をしなければいけない。そこまで含めてどうなのかということを考えること、簡単なことではありません。そこまで市場経済の中に手を突っ込んで、把握することは簡単ではない。河村さん、あなたはどれぐらいリユースやりましたかということを言われても、解体業者さんは困ってしまうと思うんですよね。あるいは商社機能を持っている業者にも物すごい煩雑な業務になります。そういうこともよく考えた上で、なおかつやはりリユース、機能部品等々をうまく使っていくための手立てというのを考えるべきです。つまり、市場経済を使いながら、法制度的なインフラストラクチャーをどういうふうにつなげていくかという点で、ファインチューニングを考える必要があるということです。

 以上です。

○永田座長 どうもありがとうございました。

 よろしいでしょうか。それでは、ほぼ時間も来ましたので、本日の議論のほうはこれで終了とさせていただきます。

 いろいろご意見ちょうだいいたしました。そうした内容につきましては、報告書に対しまして修正等を加え、ご意見を反映させる方向で検討してまいりたいと思います。事務局と私のほうで少し相談しながら、報告書の修正を図ってまいりますが、次回、その修正版を皆さんにもう一度お諮りしたい。その上でパブリックコメントにかけるという手順をとっていきたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。

 事務局のほうから本日の資料の取り扱い、それから次回の日程等につきまして、説明をお願いします。

 どうぞ。

○山口リサイクル推進室室長補佐 本日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。

 本日の資料につきましては、全て公開とさせていただきます。また、本日の議事録につきましては、発言者を記名したものを、後日各委員に配付し、各委員のご確認をいただいた上で公開いたしますので、ご了承ください。

 次回は7月9日木曜日の3時半から開催いたします。会場については追って事務局から連絡させていただきます。

○永田座長 よろしいでしょうか。7月9日木曜日、15時半、ちょっと変則的な時間から始まりますが、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の会合はこれで終了とさせていただきます。どうも貴重なご意見、ありがとうございました。

午後2時53分 閉会

ページ先頭へ