中央環境審議会循環型社会部会特定有害廃棄物等の輸出入等の規制の在り方に関する専門委員会、産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル小委員会有害廃棄物等越境移動ワーキンググループ合同会議(第3回) 議事録

日時

 平成28年12月26日(月) 18:00~19:15

場所

 経済産業省 本館17階西7第一特別会議室

議事録

1.開会

○相澤室長 それでは、定刻となりましたので、ただ今から、中央環境審議会循環型社会部会特定有害廃棄物等の輸出入等の規制の在り方に関する専門委員会、産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル小委員会有害廃棄物等越境移動ワーキンググループ合同会議の第3回会議を開催いたします。委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。私は、本会議の事務局を務めさせていただきます環境省廃棄物・リサイクル制度企画室の相澤でございます。合同会議の座長と司会進行は、専門委員会とワーキンググループで交互に務めることとしており、今回は専門委員会側で務めることとしております。議事に入るまでの間、本日は私が進行を務めさせていいただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして配布資料の御確認をお願いいたします。議事次第に記載されております配布資料、参考資料はお手元のタブレットから閲覧できますので、それぞれ御確認をお願いいたします。操作に御不明な点などございましたら、いつでも事務局にお知らせください。今日の会議自体の資料は議事次第に加えまして、報告書の案と島村委員提出資料の二つ。参考資料としまして、委員の名簿、第2回合同会議議事録(案)がございます。委員の皆様には、タブレットの中に入っている情報があるかと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入ります。報道関係の方の写真撮影は、ここまでとさせていただきます。
 それでは、これ以降の議事進行は細田座長にお願いいたします。

○細田座長 皆様、こんばんは。よろしくお願い申し上げます。年末のお忙しいところ、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。今日の議事の進行を務めさせていただきますので、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
 この合同会議は、特定有害廃棄物の輸出入等の規制の在り方について検討することを目的としております。報告書(案)を取りまとめ、年内にパブリックコメントにかけることを目指して検討したいと思いますので、皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは早速議事に入りたいと思います。まず、議題1、報告書(案)について、事務局から御説明よろしくお願い申し上げます。

2.議題

(1)報告書(案)について

○萱嶋課長補佐 事務局でございます。資料1によりまして御説明いたします。皆様、資料1を御覧ください。資料1に「報告書(案)」とあります。こちらにつきましては、前回12月8日の第2回合同会議において提示させていただいたものから加筆修正等を行いました。修正点が分かりやすくなりますように赤字で記載しております。第2回におきましては、委員の方々から多くの御意見を頂き、大変ありがとうございました。そのあたりのことを含めて、こちらの方に報告書の修正として入れさせていただいたと考えておりますので、随時申し上げたいと思います。
まず、1の「はじめに」のところは概要ということで変更しておりません。2番の制度の概要と施行状況につきましても、内容としては大きく変更しておりません。若干用語の定義、「廃棄物等」という言葉が何の断りもなく使われている部分がありましたので、そのあたりを修正したのが2ページ目の部分です。あと、3ページ目以降については変更ございません。4ページのバーゼル法の施行状況のところでは、5ページ2)の「シップバック事案の増大」の表現を少々修正させていただきました。「海外の輸出者から一方的に我が国に不法に輸入されたときであっても、バーゼル法の規定に基づいた、シップバックのための再輸出が困難となることがあり、不法輸入の経緯等を知らない我が国の輸入者が経済的不利益を被る事例が発生している」ということで、事実に沿った形で表現しております。
続きまして、3番の課題と見直しの方向性の部分を御覧ください。(1)基本的考え方で、従来の案では、①で輸出、②で輸入と、それぞれ説明していたわけですが、そもそも輸出と輸入に通底する考え方があるはずではないかといった御指摘もありましたので、次のように加筆しております「。我が国における特定有害廃棄物等の輸出入等の規制の在り方の検討に際しては、輸出先で環境汚染等が生ずるリスクは個々の国や施設によって大きく異なることや、我が国には先進的な環境技術を有する施設が多数存在していることに留意しつつ、輸出及び輸入の双方について、環境汚染等が生じるリスクに応じて規制水準の適正化を図ることを基本的な考え方とすべきである」。これに沿って輸出と輸入のそれぞれについて①②で述べる形にしております。5ページの下の「有害廃棄物等」を1カ所「特定有害廃棄物等」に修正しました。続きまして6ページですが、(2)の具体的な課題と見直しの方向性のうち、①についての修正は、7ページの上から4行目「が」を「を」と直した、てにをはの修正です。続けて②で7ページの真ん中に下にあります「雑品スクラップの不適正輸出に関する懸念等を踏まえた水際対策」と書いていた部分ですが、後ろの方で「廃棄物処理法等の他法令と連携した取組による雑品スクラップ問題への対応」ということで、さらに1項目を加えましたので、ここはそういったことも含めて「、懸念等を踏まえた対応」と修正しました。8ページにいきまして、具体的な「バーゼル法見直しの方向性」のうち、まず一つ目の「取締り現場での迅速な規制対象認定の実現」のところは、「現場において、混合物を含め客観的かつ短期間で規制対象物に係る該非判断が行えるよう、特定有害廃棄物等の範囲の明確化と分かりやすい該非判断基準の整備を行うべきである」というように一部修正いたしました。二つ目は変更ありません。従来、参考としていた部分を三つ目の○という形に格上げをして「、廃棄物処理法等の他法令と連携した取組による雑品スクラップ問題への対応」と銘打ちまして、ここで「中央環境審議会において廃棄物処理法の見直しが進められており」という部分加筆いたしました。具体的には「上述の『取締り現場での迅速な規制対象物認定の実現』及び『規制対象物についての法的根拠の明確化』といった対応に加えて、国内における雑品スクラップの不適正処理問題へ対応も非常に重要であることから、廃棄物処理法等の他法令と連携した総合的な対策を進めるべきである」と書かせていただきました。次の③のシップバック対応については修正ございません。9ページの下の④輸出手続の簡素化についても修正ございません。10ページに入りまして、⑤の二重手続の改善も、そのままとしております。
続けて、10ページの(3)輸入に係る具体的な課題と見直しの方向性についてですが、①環境汚染リスクが低い廃電子基板等の輸入手続の簡素化について、最後の末尾部分を修正しております。具体的には11ページの上半分を御覧ください。ここでは三つの段落で構成しており、当初は第1段落で、グリーンリスト対象物である廃電子基板等の輸入手続の見直し。第2段落で、アンバーリスト対象物の輸入についての見直しということを書いていたわけですが、第3段落として「ただし」という形で書き起こしまして、「ただし、これらの輸入手続きの緩和に際しても、その際の移動書類の携帯を義務づける等必要最低限の措置の在り方については、慎重に検討すべきである」と加筆しました。輸入手続は、全体的に簡素化、緩和の方向で考えておりますが、それによって生ずる問題を考えた上で、どのような必要最低限の措置の在り方があるのかは慎重に検討すべきであるという第2回の御意見を踏まえて直したものです。
続きまして②我が国への輸入に係るバーゼル条約に基づくシップバック対応の円滑化です。こちらはバーゼル法見直しの方向性ということで、11ページの下の部分に追記しております。「ただし、実際のシップバックの実施に当たっては、輸出国における処理能力の実情を考慮するなど、輸出国政府との間で十分な調整を行った上で実施することが重要である」と、こちらも前回の御指摘を踏まえた形で追記したものです。
(4)その他の課題ということで、試験分析目的での輸出入の円滑化については変更ございません。
ここまで各論について御指摘いただいた点を修正しております。
12ページの下、4.今後の課題については、12ページから14ページの上まで大幅に赤字で追記しています。こちらにつきましては第1回の合同会議、第2回の合同会議で、委員の皆様から御議論のあった点について、こういったことをしっかりと報告書に盛り込むべきではないかという御意見を踏まえた形で追記させていただきました。具体的には従来書いておりました部分を(1)総論として、13ページから(2)(3)(4)(5)と、さらに四つの項目立てしてそれぞれ加筆したものです。
まず13ページの一番上の(2)ですが、「環境保護と自由貿易の両立について」ということで書いています。「合同会議においては、国際環境条約であるバーゼル条約と自由貿易の両立の在り方について、国内処理の推進の観点も念頭におくべきという指摘や、資源の国内循環のためにバーゼル法を強化するのは筋違いであるという指摘など、活発な議論がなされた。我が国は、有害廃棄物等の輸出入を規制するバーゼル条約の締約国であるとともに、WTO協定の締約国としてWTO法に基づく自由貿易を推進する立場にあり、双方の規定を遵守することを大前提としつつ、環境汚染等が生じるリスクに応じた形での特定有害廃棄物等の輸出入等の規制の在り方を検討していく必要がある」ということが、第2回の皆様の御議論をまとめた形で言えるのではないかと考えております。
続けて(3)が「抑止力の確保について」です。こちらも「合同会議において、雑品スクラップ等の不適正輸出への対策における抑止力確保の観点から、廃棄物処理法において既に導入されている未遂罪・予備罪をバーゼル法において導入すべきとの指摘がなされる一方で、未遂罪・予備罪の創設については慎重に検討すべきとの指摘もあった。雑品スクラップ等に含まれる電気電子機器の不適正輸出については、国際的な課題となっていることも踏まえ、今回の制度見直しにおいて措置する『取締り現場での迅速な規制対象物認定の実現』及び『規制対象物についての法的根拠の明確化』の効果の検証を継続的に行うとともに、『廃棄物処理法等の他法令と連携した取組による雑品スクラップ問題への対応』の効果も踏まえつつ、更なる対応が必要である場合には、国内管理体制の中でどのような抑止力を確保するかについて、今回の合同会議での議論も踏まえつつ、将来の検討課題とすべきである」と加筆させていただきました。
続けて、(4)シップバックへの対応についてです。こちらも次のとおり書いております。「合同会議において、我が国から輸出された貨物がシップバックされる事例について国際的な非難を浴びる可能性があることから、その抑止に向けた取組を積極的に進めて行くことが必要であるとの指摘があった。また、現行のバーゼル法で措置命令の発出要件及び行政代執行法の要件を踏まえてシップバック対応が可能であるかどうかを個別に判断するにあたり、結果として我が国が条約上の義務を果たせなくなる事態が生じる可能性もあるとの指摘があった。一方、輸入国側の規制が不透明なあるいはその適用が首尾一貫しない場合には、WTOルールを踏まえれば、輸入国に適正な明確化・透明性の確保を求めていくべきであるとの指摘もあった。シップバックの円滑化については、今回の制度見直しにおいて措置する『取締り現場での迅速な規制対象物認定の実現』及び『輸出先国の国内規制に応じた適切な輸出管理』の効果や具体的なシップバック事案の検証を継続的に行い、今回の合同会議での議論も踏まえつつ将来の検討課題とすべきである」と書いた次第です。(5)リユース品の扱いについて。こちらについても、前回の議論を踏まえ、次のように書いております。「合同会議においては、我が国からバーゼル法の対象外である電気電子機器のリユース品が輸出され途上国等において、不適正処理がなされている可能性について指摘があった。リユース品の輸出時における取扱いについては、我が国では平成25年に公表した『使用済み電気・電子機器の輸出時における中古品判断基準』に基づく運用がなされているところである。一方、バーゼル条約では、第12回締約国会議において、リユース品と電気電子機器廃棄物との区別に係る国際ガイドラインが暫定採択されており、第13回締約国会議において正式採択となる見込みである。リユース品と偽った電気電子機器の輸出は、途上国等における環境汚染につながる可能性があることから、こうした国際的なガイドラインの内容も踏まえて、我が国におけるリユース品の判断基準については、必要な見直しがないか検討を加えるとともに、実効性の観点から更なる実態把握の必要性についても将来の検討課題とすべきである」。以上、(2)から(5)までを前回までの御議論を踏まえて加筆するという形で赤字追記したものです。
最後、「廃棄物処理法との一体的な措置」については、前回の段階でも書いておりましたが、今申し上げた4の今後の課題とは内容が異なることから、5と、あらためて項目立てをして、「廃棄物処理法との一体的な措置」という形で独立した項目としてはどうかという形で、事務局として以上のとおり、報告書(案)の修正案を作成したものです。よろしくお願いいたします。

○細田座長 ありがとうございました。ただ今の説明につきまして、御質問、御意見があれば、よろしくお願いします。発言を希望される方は、お手元の名札を立ててお知らせくだされればと思います。前回、議論がだんだん盛り上がってきて、最終局面でかなり御意見が出て、時間が足りなくなるということがあって、座長として中村先生が困られたと拝察しております。できれば、早めに盛り上がっていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。それでは、名札を立てていただければ。では、藤倉委員、どうぞ。

○藤倉委員 今回、今後の課題に加筆されて、今後の課題がたくさん明記されたことは大変良かったと思っております。その中で、「効果の検証を継続的に行う」というのが複数個所出てきます。今回は二十数年ぶりの見直しということで、いろいろな問題がたくさんたまっていたと思うのですが、今後はPDCAサイクルを回して、問題があるかどうかということを継続的に検証していただきたい。質問としましては、今後、法の見直しになっていくかと思うのですが、例えば家電リサイクル法のように定期的な見直しということも明確に位置付けることが可能なのかどうかという点を是非お伺いしたいと思います。

○細田座長 それでは、一通り御意見、御質問を承りたいと思います。森口委員、どうぞ。

○森口委員 今、藤倉委員から御発言のあった点を、もう少し発言させていただきたいと思います。12ページに「定期的にレビューし」というような表現もありますので、これは個別リサイクル法の「定期的な見直し」に準じたような書きぶりかと思うのですが、一方で、個別リサイクル法の見直しにも参画しておりますと、逆に言えば、5年と決めてしまうと5年何もしなくてもいいと取られかねないわけです。「将来の検討課題」と書いてあったり、「定期的に」と書かれていたりするのですが、その時間の間隔が、この書きぶりだと必ずしも明確ではないのではないかと思います。前回、「切迫感」という言葉がありましたし、今回はこれでいくとしても、緊急な対応を迫られるような状況になった場合には、迅速な対応が取れるような書きぶりを明確にしていただきたいと思います。フォローアップの規定を盛り込むと、我々は満足してしまって、本当にフォローアップがなされたかどうかを担保する手段がないことを見落としがちであることを最近痛感しております。ここの書きぶりをどのように担保するのかということについても、今日具体的なお返事を頂きたいと思います。

○細田座長 ありがとうございました。森谷委員、どうぞ。

○森谷委員 ありがとうございます。13ページでいろいろ書かれている中で、「取締り現場での迅速な規制対象物認定の実現」とあります。私の限られた過去の経験や今聞いていることで思うのは、今回は水際を現場と書き替えられていますが、現場での取締りの体制がどれほどになっているのかという視点も忘れてはいけないと思っています。現在、環境省におかれては、地方環境事務所の職員が取締りに当たられておりますが、その人数とか、それから現場ということであれば、例えば関東では横浜港が代表的ですが、横浜港などに現場の詰め所を設けるなどして、規制対象認定の実現をより迅速に行えるよう、体制の整備をなされたらいかがかと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。以上です。

○細田座長 ありがとうございました。乗田委員、どうぞ。

○乗田委員 あらためて申すまでもなく、今日の会議を見透かしたように、昨日、市川港で、あれはまさに雑品スクラップなのだろうと思いますが、大型火事がありました。昨年の12月18日もあったのですが、丸一年経って、また大きな事故があったということで、私は昨日のニュースの画像を見ながら、あらためて思っておりました。メディアの方もだいぶ分かってこられていて、「鉄スクラップの火災」という表現はあまりなかったのですが、非鉄物とか、家電品の不法残置物が燃焼したということが報道されておりました。
中環審の循環型社会部会の委員会の方でも、廃掃法の改定ということで既にパブリックコメントも出ていましたが、こちらのバーゼル法も絡めて、雑品スクラップというのが大きなイシューになっていますので、両方見ながらきちんと対応をしなければいけないのだろうと思っております。2012年の3.19の通知もあるわけで、私ども、日頃県や市の環境部、環境局の対応の方と議論させていただくと、中央官庁できちんともう一回法律を制定していただくなり、3.19通知をもう一回リマインドしていただくなりして、きちんと対応していただくと我々も動きやすいという議論も出ております。くどいようですが、昨日の事故をもう一回強く受け止めて、雑品スクラップについて、皆様のお知恵を借りながら規制を考えていただければ幸いであるというのが我々の意見です。

○細田座長 ありがとうございます。それでは、清水委員、どうぞ。

○清水委員 それでは、意見を三つ述べさせていただきたいと思います。一つ目は、10から11ページにかけての輸入に係る廃電子基板、E-scrapのところです。11ページの上の方の赤字で追加していただいたところに、「必要最低限の措置の在り方については、慎重に検討すべきである」という文言が入っていますが、慎重になりすぎて、リスクの少ないグリーンリストアップ等の手続きが、我々がお願いしているような簡素化につながらないようなことにならないように、御配慮いただきたい。
二つ目は、今、雑品スクラップの火事の話も出ましたが、過去の雑品スクラップの火災の事例を見てみますと、原因が鉛バッテリーの混入であったことが多々あったように記録されています。確かに鉛バッテリーは、製品として出るときは、きちんと安全対策されているのでしょうが、使用済みになりますと、硫酸の漏えいも含めてですが、不十分な管理のところがあるのだろうと思います。そういうものが雑品スクラップに混入されたりすると、電池として生きているわけですから、通電したり発熱したりが起こって、雑品スクラップの火災につながることがあると思います。前回の細田先生の、輸出された鉛バッテリーによって、二度と不祥事が起きないようにと考えますと、輸出されるものについては、中の液体、酸を抜くというものに限って輸出を認めるということを考えてみるのも効果的ではないかと思っています。
それから、少し戻りますが9ページの④OECD加盟国向け輸出手続の簡素化がありますが、鉛バッテリーについて考えますと、アンバーリストに載っている品物の輸出について簡素化は必要ないと思いますので、ここをもう一回御検討いただければと思います。以上です。

○細田座長 ありがとうございました。では、佐藤委員、どうぞ。

○佐藤委員 今回改正された中で、8ページですが、「廃棄物処理法等の他法令と連携した取組」の中身について、従来の記載では「水際対策に加えて」とあったのが、「対応に加えて」となっています。ここで問題となっているのは、水際だけではなくて、国内における問題も対応するということだと思いますので、まず、水際対策だけではないということをはっきり書いてほしいということです。
また、対策の中身ですが、「国内における雑品スクラップの不適正処理問題」と書いてあるのですが、これは抽象的すぎると思います。今起きている問題は、まず、有価物、あるいはぎりぎりの有価、廃棄物と廃棄物でない物が混ざっている等のものが、不適切な回収。そして不適正な状態での保管が起きている、すなわち回収現場と保管現場で、生活環境保全上の支障が発生するような問題が起きているということだと思いますが、現在の表現では実態が分かりにくいという点です。
それから、ここは雑品スクラップにしか触れていないのですが、本来は鉛バッテリーについても同様に、回収、保管のところで十分な規制がないために、有害物質の漏えいの事故が起きているのではないかという非常に強い懸念があります。鉛バッテリーについても、水際対策だけではなくて、国内の対応について、具体的に回収と保管の問題点をきちんと捉えた上での法律の適応をしていただきたいと思います。これが8ページです。
また、この8ページの追加記載部分と、14ページの廃棄物処理法との一体的な措置の記述の連携がよく分からないわけです。先ほどのところは水際対策に加えて国内的なことについては廃棄物処理法と連携するという意味だと思うのですが、14ページの5では、そのような記載がありません。見直しの内容が分かりにくく、先ほどの記載との整合性が取れていないのではないかと思います。以上です。

○細田座長 ありがとうございました。それでは、齊藤委員、どうぞ。

○齊藤委員 ありがとうございます。いろいろな委員の議論が反映されて、非常にまとまった報告書になったのかなと思います。1点、13ページに新しく追加された、(2)の環境保護と自由貿易のところについて。先週、事前に説明いただいたときは、ここは総論の中に埋もれていたのですが、ここは大事と考え、是非このように項目を立ててくだいとお願いして反映していただきました。あらためて、今日拝見し1点気になったので、お願いできればと思います。今、環境保護と自由貿易の二つの話のバランスについて書かれているわけですが、昔から言われている国際資源循環の話が抜けていると気付きました。資源有効利用、高度リサイクル推進のための国際資源循環のコメントを入れておくべきではないかと思ったので、御指摘させていただきます。以上です。

○細田座長 出利葉委員どうぞ。

○出利葉委員 この報告書(案)に関しては、意見を反映していただいた形で、大枠これでよろしいのではないかと個人的には考えております。10ページから11ページの「バーゼル法見直しの方向性」で、これは特に輸入のことに関してなのですが、廃基板等のグリーンリスト品に関しては、日本の国内で環境上、適正な処理がなされているという現状も踏まえ、特に通告、同意のプロセスが簡素化、もしくは不要というような制度の見直しができれば、我が国のリサイクル業界の競争力や途上国の環境上の問題に関して非常に有益ではないかと考えます。
それからもう一つ、輸入の移動書類に関して、グリーンリストに関しては移動書類も不要とすることがよいのではないかと個人的には考えますが、ここで慎重に検討すべきであるという御意見があります。先ほど清水委員の方からもお話がありましたように、慎重に検討しすぎることによって、こういう部分での緩和が進まないということではいけないのではないかと考えます。ただ、いろいろな部分を含んでいるので、「慎重に検討する」という表現はこれでよろしいのではないかと考えます。以上です。

○細田座長 どうもありがとうございました。それでは、逆戻りしまして、寺園委員。

○寺園委員 ありがとうございます。報告書(案)は良い形で修正していただきまして、私は、これにおおむね賛成できます。その上で3点申し上げたいと思います。1番目は、13ページの「(3)抑止力の確保について」ですが、これも環境省の御説明の方、読まれていてだいぶ長いと感じられたと思いますが、文章の2文目「雑品スクラップ等に含まれる」のところから一番最後の「課題とすべきである」までが1文になっています。これは私の個人的な印象では、半ばの「継続的に行うとともに」で一回文章を切った方がすっきりするかなと思いました。
2点目は、今のも関連しますが、雑品スクラップの話は既に2~3名の委員の先生に御指摘いただきました。8ページの真ん中より下にあります「廃棄物処理法等の他法令と連携した取組による雑品スクラップ問題への対応」ということで、既に御案内のように、火災が発生したということで私も注目しておりましたが、私の知るかぎりでは市川での火災は初めてで、今までにないケースかなとも思いました。インターネットで簡単に調べたところ、その業者は産業廃棄物処分業の許可も持っている会社で、単純な輸出業者ではなさそうであると。ただ、(テレビの)画面を見ると、どういう雑品か分からないし、雑品と言っていいのかどうかも分からない。環境省の方に確認したところ、今のところ、輸出される物だという情報もないということでした。そうなりますと、廃棄物処理法マターの可能性が高いかなとも思いますが、いずれにせよ、火災が起きた周辺の方にとっては、これは廃棄物処理法マターなのかバーゼル法マターなのかは関係なくて、どうも輸出も含めたリサイクルをされようとしているスクラップの山が、よく分からない原因で火事になって燃えてしまって非常に心配であると。今までの雑品スクラップの火災の場合は大体死傷者がないのですが、直前には糸魚川での大火が起き、火が長時間燃えているということは、風が強い場合に外に飛び火というのは十分考えられるということで、社会的な不安を非常に大きく喚起していると思います。
この合同会議でバーゼル法の見直しに向けた課題を議論してきましたが、廃棄物処理法、バーゼル法、両方の法律にまたがる問題として、火災を1件でもいいですし、これから何件かあるかも分からない、そういったケースを大事に検証していただいて、そこでどうして火災が起きたのか、そこでどういう業者がどういう取扱いをしていて、それを防ぐ手段はなかったのか、法律的な問題はないのかということについて、是非十分な検証を頂きたいと思いました。
次、3点目です。11ページです。上の方、他の委員の方からも少し御指摘いただきました、「輸入手続きの緩和に際しても」と赤字での修正が入っている部分です。この文章を読ませていただきまして、「輸入手続きの緩和に際しても、その際の移動書類の携帯を義務づける等必要最低限の措置の在り方については、慎重に検討すべきである」の「慎重に」のところが「輸入手続きの緩和」の方に係っているのか、あるいは「移動書類の携帯の義務づけ」の方に係っているのか(わかりにくく感じました)。読み方によると、後ろの方だとは思うのですが、前の方にも読み得るかなと思いました。これがパブリックコメントにかかったときに、どちらと理解されるかということが心配になりました。私自身の意見としては、輸入手続きの緩和はしっかり行っていただきたいのですが、一方で、移動書類の携帯を義務付ける等の必要最低限の措置の在り方についてもしっかりやっていただきたいという意味でお願いしたいです。ここは慎重にということの御意見がありましたが、私自身は、ここは「十分な検討をすべきである」というか、しっかりとしたトレースができる形を検討していただきたいと考えております。
前回申し上げましたが、電子部品スクラップにつきまして、条約の対象物かどうかということで、私は発言を間違ってしまったのですが、条約の方でもAリストとBリストがあって両方またがるので、バーゼル条約の対象物と対象物でない場合がある。それについて、いちいちどちらかということは定義せずに、グリーンリストの対象物は、一応、一通り輸入規制の緩和をするということはOKだと思います。しかしながら、これからどういった業者が増えていくか分からない。今までの信頼のおける業者さんだけであればいいのですが、分からない業者さんが輸入して、おいしいところだけを取って、残りを不法投棄されることがあってはならないと思いますので、是非トレースの在り方については、十分な検討をしていただきたいと思っております。以上です。

○細田座長 はい、ありがとうございました。髙村委員、どうぞ。

○髙村委員 ありがとうございます。基本的な内容について、特に内容の点で異論があるわけではありません。むしろ、若干表現ぶりと、それから議論を適切に反映する観点から3点申し上げたいと思います。唯一、内容に関わる点は、既に森口委員等のおっしゃった、いわゆる執行状況のレビューをしっかり行っていく、その具体的な内容について確認する必要があるのではないかという点です。
 あと、形式的な点で2点です。この間の会合での議論は、バーゼル条約の特に4条の一般的義務を日本においてどのように実施していくかというところに大きな議論のポイントがあったように思います。越境移動の最小化の話もそうでしょうし、恐らく国内で輸送する際の事業者の特定、あるいは届け出制、許可制の話もそうだと思いますが、具体的な内容に入る、入らないは置いても、少なくとも2ページ目のバーゼル条約の説明のところは、いわゆる非常に具体的な同意と通告の手続について書いてくださっているのですが、バーゼル条約の4条の一般的義務の趣旨をその前提として書いておいていただく必要があるのではないかと思います。客観的にファクトとして、規定に沿って説明を入れていただいたらいいと思うのですが、これがあると、この間の争点がどこにあったかということがよく分かるのではないかという趣旨です。
 それからもう一つ、13ページ目の「環境保護と自由貿易の両立について」というところですが、ここ全体の中身について異論はございませんが、御検討いただきたいのは細かなところで二つあります。私は、見出しとしてここで議論したのは、環境保護と自由貿易の両立と一般的な話というよりは、WTOとバーゼル条約を適合的に実施していく必要性が確認されたと思っていまして、それを見出しに適切に反映していただく方がよいのではないかというのが一つです。もう一つは、同じ箇所で、先ほどの2点目のポイントとも関わるのですが、13ページの3行目の「国内処理の推進の観点も」の前に入れていただいた方がいいと思うのは、単に政策的な考慮という趣旨ではなくて、バーゼル条約の4条の越境移動の最小化、一般的義務の実施の観点をここに反映していただくのがよいのではないかと思っております。以上です。

○細田座長 ありがとうございました。それでは、島村委員、どうぞ。

○島村委員 ありがとうございます。4点申し上げたいと思います。まず1点目は、今、髙村委員がおっしゃったことと関連しますが、先ほど齊藤委員から国際資源循環の促進の観点について盛り込んだらどうかというお話がありました。国際資源循環という言葉ですが、バーゼル条約の一般的義務の中には、越境移動最小化という要請が法的義務として入ってます。国際資源循環はいろいろなケースやいろいろな場面があって、OECDの中だけなのかとか、政策的な含意もいろいろあり得るので、この場で全く議論されていないことから、(2)で「国際資源循環の促進」を盛り込むのは控えたらどうかと思いました。
 2点目は、資料2に沿って幾つか指摘させていただきます。1点目は、先ほど佐藤泉委員から御指摘のあった廃掃法との関係の部分です。報告書の8ページに関して、雑品スクラップだけではなくて鉛バッテリーなどについても、国内保管や回収について手当てが必要だという御発言がありましたが、これとの関係です。バーゼル条約の4条7(a)には、「有害廃棄物等の運搬処分を行うことが認められ、又は許可されているものを除く他、運搬処分を禁止すること」という条文がありますが、これが担保されているかどうか怪しいという問題提起をさせていただいています。廃掃法や毒劇法などで許可制などが敷かれているところはいいのですが、そうでないもの、雑品スクラップもそうですし、佐藤委員が御指摘になった鉛バッテリーなどについては、ここの担保が怪しいのではないかということです。今回廃掃法の専門委員会で雑品スクラップについて手当てがされるというのは、この条約4条7項(a)を一部担保するものだと私は理解できるのではないかと思っています。そういう観点からも、雑品の部分は良いが、それ以外の部分については、条約上ももう少し国内制度の整備を要請しているのではないかというのが2点目です。
 そして、未遂罪・予備罪については、前回、寺園委員が抑止力の確保としてこういうものを設けるべきだと御指摘をされていました。今回は報告書の最後の今後の検討課題の(3)で入っているので、本当は今回やればよかったと思いますが、今回できなければ次回に是非検討すべきだろうと思います。
 あと1点ですが、措置命令と行政代執行法の要件については、これも何度も指摘していることですが、報告書の最後のところ、今後の課題の(4)に入っておりまして、この記述は賛成ですが、これも本当は今回の改正でやるべきであり、やることに何の支障がないと思っています。これも前回の繰り返しですが、バーゼル法の14条の要件が措置命令をいざ発出しようとする場合の桎梏になっているということが一つです。
 二つ目は、行政代執行法についても、シップバック事例で措置命令を出したけれども業者がやらない場合には、代執行をやらなければいけないわけですが、それが代執行法を使うと著しく公益に反するという要件があるので、それが桎梏になる場合があるということです。前回の資料では、こんな要件は読まなくてもいいという趣旨の資料が用意されていました。通常の行政法の理解、これは宇賀先生の教科書を引用していますが、あるいは裁判例でも、この要件は読まなくてもいいということではなくて、一定の場合には、代執行をしようとする際、この要件が縛りになって代執行ができないということが、むしろ指摘されています。宇賀教授の教科書では、機能不全の方が深刻な問題となっているということですが、機能不全の問題があるので、簡易代執行のような規定が様々な法令に設けられている。過去の裁判例でこの要件は代執行をしようとする際の問題になっていないという御指摘が前回の資料にありましたが、ちょっと検索しただけでも、この要件が問題になっている四つの裁判例があります。その意味では条約の担保の意味で今回やった方がいいと思います。今回できないのであれば、報告書に書いていただいて次回の検討に持ち越すべきだと思っております。以上です。

○細田座長 ありがとうございました。崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。私も今日、4点ほどお話ししようと思ってまいりましたら、既に3点はいろいろな委員からお話が出ておりますので、項目だけ申し上げます。1点目は、今回25年ぶりの見直しということで、今後の課題も出ておりますので、定期的にきちんと見直していくなり、今後どうするかを入れておいていただいた方がいいのではないかと思います。
 次の2点目については輸入の簡素化について、10ページから11ページにかかる最後のところ。先ほど赤字で入っている「慎重に」という言葉がどこに係っているかが分かりにくいのではないかという御意見がありましたが、私も同様に思います。この「慎重に」というのが、「輸入手続きの緩和」に係ってしまうようにも読めますので、ここは「慎重に」というよりは、「丁寧に検討する」という言葉に変えていただいた方がよろしいのではないかと感じます。
 3点目は、13ページの一番上の「環境保護と自由貿易の両立について」です。ここに関しても、一般論の議論をしていたわけではなく、有害廃棄物の輸出入の規制の在り方をきちんと考えるところを強調して話し合っていたという思いがあります。私は、ここの発言をどのようにしたらいいか、ずっと迷っておりましたが、先ほど、このタイトルを明確にした方がよろしいのではないかという御発言がありまして、私もその意見に賛同したいと思っております。
 最後、4番目なのですが、13ページの(5)の「リユース品の扱いについて」です。リユース品に関して、適正なリユースの確保の重要性について最初の検討会のときに発言しましたが、既に国際的な締約国会議で、国際的なリユースガイドラインが暫定採択されているというお返事があり、見守るという形にしておりましたが、前回、中村座長から、リユース品という視点は大事ではないかと発言いただき、このようにきちんと記載をされたのは良かったと思います。私自身も、リユース品がどのようにきちんと扱われていくかという、この国際的なガイドラインを見守っていくことは非常に大事だと思っております。なお、もう1点、13ページ最後の行に、リユース品と偽った輸出ということが書いてありまして、こういう悪意があるものに関して、どのように止めていくかというのは、ガイドライン策定の次の実施段階で非常に大事な話だと思っておりますので、そういうもののデータ把握が今後の検討にとって大変重要になってくると思っております。そういう意味から考えますと、14ページの上から3行目に、「将来の検討課題とすべきである」と書いてあって、「実効性の観点から更なる実態把握の必要性についても将来の検討課題とすべきである」という非常に遠い話になっているのです。どんどん遠くなっているので、「将来の」という言葉を取っていただいて、「この後、できるだけ早く情報を把握する」など、現実につながるようなまとめ方にしておいていただければありがたいと思います。どうぞ、よろ しくお願いいたします。

○細田座長 ありがとうございました。それでは、小島委員、どうぞ。

○小島委員 2点申し上げたいと思います。まず、島村委員から御指摘のあった行政代執行について、非常に重要な論点かと思います。このような問題が実際に起きているということで、今回の議論の中でも、反対はあまりなかったように思いますので、是非入れる方向で検討いただいてもよろしいのではないかと思っております。
 2点目は、今後の課題に関してのところです。少し先のお話ですが、今回のバーゼル法の改正が通った後、相手国がある話も幾つかありますので、是非国際的な対話をきちんとしていく。例えば試験目的の輸入等ですと、輸出国側で規定がないので、手続きに時間がかかったり、あるいは輸出を禁止しているから試験目的にも出せない国もありますので、是非国際的な対話をしていただいて、実際にこの改正が生かせるような国際的な環境をつくっていっていただければと思います。

○細田座長 齊藤委員は、もう一度御発言ですか。どうぞ。

○齊藤委員 私の発言を受けて御意見をいただいたので、私も考えさせていただきました。
 先ほど髙村委員からのタイトルへの御指摘を受けて、私も、なるほどそこかと気付きました。タイトルとして、環境保護と自由貿易の「両立」と書かれていたので、気にすべきはこの二つだけでよいのかと考えて、国際資源循環の発言をさせていただいたことに自分で気付きました。このタイトルは、先ほどおっしゃった、適合的な実施というようにまとめていただければと思います。また、中身の「国内循環のためにバーゼル法を強化するのは筋違い」という記述についても、第1回の会合での発言であり、今はかなりいろいろなことが盛り込まれていますので、ここの部分は、もう少し柔らかい表現にしていただいても私は全然異論ありません。以上です。

○細田座長 どうもありがとうございます。それでは、一通り御意見を承ったようですので、事務局の方から御回答できるものでよろしいので、お願いいたします。

○萱嶋課長補佐 本日も、たくさんの御意見、御質問等ありがとうございます。幾つか似た分野の御指摘、御意見等もございましたので、ある程度まとめた形で申し上げていきたいと思います。回答漏れなどありましたら、またあらためておっしゃってください。
 まず、今回の見直しに当たって、二十数年ぶりということで、切手料金の値上げと同じような形で、久しぶりということになるわけですが、今後この点について、定期的な見直し、あるいは、定期的とも言わず、しっかりと切迫感を持って必要に応じた見直しが必要なのではないかということを複数の方から言っていただいたと思います。この点につきましても、次回の見直しが二十数年後ということには絶対ならないような形で対応することが必要だと思っています。その意味においては、定期的な見直しを一定程度きちんと定めることは必要だと思います。また、定期的な見直しがあると、逆に、それでなおざりになるという点も御指摘のとおりで、例えば実際に事例が起きた、問題が起きた場合には、迅速に対応していく姿勢も必要であると考えております。
 この後、どんどん答えてまいりますが、取りあえず、今事務局で気付いたところを申し上げます。ひょっとしたら、また追記、あるいは私の発言がおかしいところがあるかもしれませんが、そこは御了承ください。
 例えば、現場での取締りの実効性の確保のところで、いろいろ体制等のお話も頂きました。少しでも判断が迅速になれば、少ない人数でもそれなりに回せるようになるというメリットがあると考えておりますが、もちろん人の限りがあることですので、その中でうまくやっていく体制づくり。まさに先ほど言った、分かりやすい判断基準の明確化などを通じて、しっかりとやっていく必要があると思っております。
 それから、昨日、千葉県市川市での火災があったということで、今回の火災については、まだ生じたばかりで、私どもも詳細を十分に把握できておりません。とはいえ、スクラップで火災があったということで、1700tが燃えたという報道がありますので、この件も状況を確認しつつ、今後の見直しにしっかりと当てていく必要があると思います。次の議論とも重なるのですが、結局、国境措置という形で、輸出される段階において初めて見ていくだけでは限界がありますので、特に雑品スクラップについては、国内においても、廃棄物処理法の専門委員会でも御議論いただいたことを踏まえ、国内において、しっかりと問題のないような状態にしていくことが必要だと思っております。その措置と国境での措置とが相まって、総合的にうまく進めていく体制をつくることが重要だと思いますし、一つ前の話に戻れば、国内でしっかり見ていくことが人員体制もある中で、しっかりと効率の良い現場での取締りの確保にもつながるのではないかと考えております。今回の件がどうかは別にせよ、いずれにせよ、雑品スクラップで火災が多発しているという現状を踏まえた対応を国内法令的にもしっかりと考えていく必要があると考えております。
 次に、輸入の簡素化の関係で、特に廃電子基板関係の輸入のところで、輸入を簡素化するに当たって、11ページに加筆した「慎重に検討すべきである」というところについても、多くの委員の方から御指摘がありました。慎重に考えすぎるあまり、何もできなくなったり、あるいは、慎重と言っていて、どちらの方向に行くのかよく分からない。そのあたりの表現については、直し得るのかどうかも含めて検討させていただきますが、いずれにせよ、これは輸入手続きを簡素化するという方針自体を変えるものではなく、その範囲内において、まさに環境汚染のリスクに応じて、どのような措置が必要なのかという部分を見ていくことに尽きようかと思います。条約との関係や、あるいは他の問題との均衡など、いろいろなところを勘案して考えていく必要があるだろうという意味において「、慎重に検討すべきである」と書いているところです。
 それから国内の運搬・保管等の関係では、雑品スクラップの問題と並んで、鉛バッテリーの話も出てきたと思います。鉛バッテリーについても管理が必要ではないかというところについては、前回廃棄物処理制度専門委員会でも御議論があったところです。こちらについても、場合によっては火災の原因などにもなるだろう。あるいは、不適正な、例えば硫酸等の取扱いの問題もあるのではないかという点も踏まえた形で検討する必要があると考えております。また、輸出に当たって、希硫酸の取扱いをどうするのかといったところも見るべきではないかという御指摘もありました。今後、輸出のところでどういったことを見ていくかというのも、しっかりと検討してまいりたいと思います。特に今回の見直しでは、鉛バッテリーについては輸出の部分をしっかり見ていく必要があるだろうということで特出しの記述もあります。ここに対応した形で、どういった対応が可能なのかということは考えていく必要があると思います。
 それから9ページの輸出手続の簡素化ですが、全体的には事前同意施設を活用していく方針が、輸出でも輸入でも同様かなと考えておりますので、全体としては、この方向で進めることになろうかと思います。一方で、まさに環境汚染のリスクが発現化する恐れがあるような場合までを無秩序に簡素化する意図ではありませんので、そのあたりはしっかりと対応できるように考えていく必要があると考えております。
 13ページの一番上「環境保護と自由貿易の両立について」、確かにこの表現だと、あまりに一般論に過ぎますので、今回の議論を踏まえた形の表現ぶりがあっていいのではないかと思います。後で事務局でも相談しますが、そういった形で考えたいと思います。他にも13ページの新しい記述については、表現が分かりにくい、文章が長いといった話もありましたので、可能な範囲で何かできることがないか一回見てみたいと思います。
 WTOの関係では、先ほど出た条約4条の一般的義務について、最初の方の説明に十分記載されていないのではないかという話もありました。事実関係ですので、そのあたりは後ろの議論にきちんと対応できるような形で書き加えることはあろうかと思います。後で、そのあたりは相談いたします。
 他にもこれまで議論されたこと、こちらの報告書に書かせていただいたということで、皆様から、おおむね書いて良かったと言っていただいて非常にありがたく思っておりますが、次回以降、今後の対応が必要なものもあろうかと思いますので、そのあたりをうまく見ていく形にできるようにしていくことが重要だと考えております。あとは、リユースにつきましても、来年の締約国会議の話も書いておりますが、ここについても非常に大きな問題だと認識しております。バーゼル条約だと、リサイクル目的か処分目的のものに限るということがあって、リユースということになれば、直接的には条約の対象から見えてこない部分もあります。ここにも記述しましたように、リユース品と偽った、電子電気機器の輸出は、我が国のみならず、他の国についても、いろいろな問題が指摘されているところで、そういったことを踏まえた検討が必要になってくると思います。ここの文章で、「実態把握についても将来の検討課題」と随分遠くなっているのは、特段悪意を持って延ばしているわけではありませんので、そこは相談の上、そういった意図でないという表現ができればいいのかなと考えております。
 あと、今回の法施行にあたっては、我が国の制度の見直しということになりますので、当然、外国との関係が重要になってくるというところでは、国際的な対話が必要であるという点は、まさにおっしゃるとおりだと思います。今回の法改正によって特に影響を受けるであろう国を中心に、どのような制度になっていくのかということをしっかり説明するとともに、相手国との良い関係の下に、いろいろと調整を進めていけばよいのではないかと考えている次第でございます。
 私からは以上です。

○細田座長 森谷委員から指摘のあった、現場の体制の問題、これは法律をどう変えるかということは執行としてはとても重要な観点なので、環境省として受け止めていただいて、何がどうできるかを精査していただきたいと思います。
 指導室の方、お願いします。

○田中室長 1点だけ。小島委員の方から、行政代執行のところは反対がなかったので入れるようにという御指摘もあったと思うのですが、そこについては前回、事務局の方から御説明させていただいたとおり、今回の対応はなかなか難しいというように整理させていただいております。いずれにしろ、今後の対応のところには入れておりますので、そういうことで、御理解いただきたいと思っております。

○細田座長 ありがとうございました。一通り、御意見、御質問を承りましたが、まだ再度御意見、あるいは、新しく意見を述べたい方がいらっしゃったら、承りたいと思いますが、いかがでございましょうか。では、森口委員、どうぞ。

○森口委員 ありがとうございます。くどくて申し訳ないのですが、発言順が早かったので、うまく整理できずに申し上げたところがあり、繰り返しになるのですが、13ページに今後の課題として赤字で、これだけたくさんのことを書き加えていただいたこと自体は大変重いことだと思います。それから、今日、資料2として島村委員がお配りになった資料の末尾にも、本来であれば、ここでしっかりと議論して見直しておくべきものなのだけれど、積み残しがたくさんあるということで、島村委員は矛を収められたような気もします。一人の委員だけがこのように言っていたということだといけないので、私も、こういうことはもっとしっかり議論を尽くすべきだという観点から、島村委員が今回このような資料を出されたことに敬意を表したいと思います。
 先ほど悪意を持っているわけではないとおっしゃったのですが、「慎重に検討すべきである」というのはどう読むのだというのと同じように、「将来の検討課題とすべきである」という言葉も、読みようによっては、先送りで、ゆっくりでいいというようにも読めてしまいかねない。そういうつもりで書いていないとおっしゃったのですが、残念ながら、お書きになった方はすぐに異動されてしまうので、読む方が悪意を持つかどうかが大事です。書く方は、極めて誠実にお書きいただいていると思います。そういう観点で、私が一巡目で、あえて担保と申し上げたのは、こういう報告書を書いても、しっかりとそれを誰が、どのような形でフォローしていくのかということを決めないと、結果的に忘れ去られてしまいかねないということを懸念しているわけです。実際に、ここ数年関わった他の事例で、そのような状況がございましたので、この報告書の中に何らかの形で、いつ、どういうタイミングで、どういう責任体制で今回の積み残しをフォローしていくのかということが読み取れるような表現を何らかの形で盛り込んでいただけないかという趣旨で申し上げました。

○細田座長 ありがとうございました。その点は、中村座長と両省と相談しながら、なるべく明確にした形で書きたいと思います。私も今回、いろいろな御意見を賜りまして、両省は大変な時間を費やして努力されて、ここまで一つの報告書(案)を作り出していただきました。まだまだ積み残しが多ございます。それは森口委員、その他の委員が御指摘されたとおりで、今回25年ぶりということで、一挙に全てを解決することは多分できないだろう。しかし、それは何を意味するかというと、継続的に見直しをしていて、タイミングよくできれば、これをまた改めていくと。いきなり100点満点の答案は書けないかもしれないけれど、100点満点に収束されていく道筋に我々はあるのだということを明確にさせていただきたい。それは書きぶりはいろいろあるでしょうし、相談させていただきますが、是非それは中村座長と私の責任で一定の方向に定めさせていただきたいと思っています。ありがとうございました。他、いかがでしょうか。それでは、中村座長。

○中村座長 それに関しては、他の委員会もそうだと思いますし、これは特にそうで、今回の見直し案は、これは基本的に水際できちんとやりますというのが大前提なのです。それが担保できなかったら、これは全部吹っ飛んでしまいます。ですから、そういう意味では、そこに関してはかなりしっかりやるのではないか。では、具体的にどうしなさいというのをここに記載するのは、細かい話になりますので、それは厳しいと思います。あと、見直しの間隔についても、皆さん御議論されたように、5年がいいのか、明記するのがいいのか。5年だと、かえって遅いのではないかという議論もあると思います。これもなかなか難しいところで、問題は、決定的な問題が起こってしまうことが明確にならないと動かないという非常に情けない部分があります。そういうことが起こったら、多分、5年以内にはすぐ見直しに入るだろうし、何も明確に起こらないと5年ぐらいになってしまうかもしれない。そういうものではないかと思っております。
 ただ、今回は、二十数年ぶりの見直しで、あまり議論されていなかった部分に日が当たりましたので、ある種、議論して見直すための土台は十分にできたのではないか。だから、その担保しなさいと言われる書きぶりを、どこまで書くのかだろうと思います。それは、今すぐ、ここを書き直すと、それで絶対担保できるという形にはならないと思っています。そこは最後は人になる可能性もありますので、細田座長、あと両省の事務局と十分相談した上で、文言は出したい。ただ、それもあまり時間ないですよね。すぐパブリックなので、年内にかけないといけませんので、それを踏まえて。だから、あまりドラスティックな変更をどんとかける形にはならないかもしれないです。パブリックコメントを求めますので、また逆に言うと、来たときには当然、それに対応しなければいけませんので、今日頂いた御意見を踏まえながら対応するのが現状になるかなと思っております。

○細田座長 森谷委員、新たな御意見。

○森谷委員 意見ではなくて、私が申し上げるようなことでは本来ないのかもしれませんが、今の中村座長のお話を聞きながら、「はじめに」というのがあるので、あと書きということかもしれませんが、適宜の見直しと実効性の確保が重要という点があったことに触れていただければよろしいのではないかと思いました。いずれにしても、事務局方で。

○細田座長 はい、ありがとうございました。よろしゅうございますか。それでは、今の実効性の担保につきましても、これまで皆様からいろいろな御意見を賜りました。本当に感謝でございます。報告書を修正し、これから急いでパブリックコメントにかけることになります。案の修正に関しては、両座長に御一任いただければと存じますが、よろしゅうございましょうか。

―結構ですの声あり―

○細田座長 はい、ありがとうございました。それでは、その他について、事務局から何か御説明ございませんでしょうか。相澤さん。

(2)その他

○相澤室長 ありがとうございます。本日御審議いただいた報告書につきましては、皆様から頂いた御意見を踏まえて修正しまして、両座長に御確認いただくという形で、今座長からお話のありましたとおり、近日中にパブリックコメントにかけさせていただきたいと思います。パブリックコメントの結果につきましては、次回の合同会議にて報告をさせていただければと思っております。次回の合同会議の日程については追って御連絡をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○細田座長 はい、ありがとうございました。本日は、年末にもかかわらず、御参集いただき、熱心な御議論を頂きまして、本当にありがとうございました。以上をもちまして、本日の合同会議での議事は終了とさせていただきます。司会を事務局にお返しいたします。あとは、よろしくお願い申し上げます。

3.閉会

○相澤室長 細田座長、ありがとうございました。簡単に連絡事項だけさせていただきます。本日の議事要旨および議事録ですが、産業構造審議会のルールでは、議事要旨を翌日までに公表することとしております。このため、恐れ入りますが、本日の議事要旨につきましては事務局に御一任くださいますようお願いいたします。議事録につきましては、事務局にて原案を作成しまして後日皆様に御確認を頂く予定でございますので、よろしくお願いいたします。
  れでは、以上で、第3回の合同会議を終了いたします。長時間御議論いただきまして、誠にありがとうございます。

以上

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