中央環境審議会循環型社会部会(第16回)議事録(H28.12.27更新)

日時

平成28年11月8日(火)10:00~12:00

場所

TKPガーデンシティ永田町ホール2A

議題

(1)第三次循環型社会形成推進基本計画の点検について(産業界ヒアリング)

(2)その他

議事録

※文言の適正化の観点から当初掲載したものについて一部訂正の上改めて掲載しています。

午前10時00分 開会

○企画課長 おはようございます。それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会循環型社会部会を開催いたします。

 委員の先生方におかれましては、御多忙中にもかかわらず御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 私、申し遅れましたけれども、本日司会を務めます企画課長の小野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 なお、本日は現時点におきまして定足数を満たしておりますので、部会として成立しておりますことを御報告させていただきます。

 また、本日の議題であります循環型社会形成推進基本計画の点検のためのヒアリングの関係で、一般社団法人日本鉄鋼連盟技術政策委員会企画委員長及び新日鐵住金株式会社技術統括部上席主幹でおられます小野透様。

○小野氏 小野でございます。よろしくお願いいたします。

○企画課長 一般社団法人住宅生産団体連合会産業廃棄物分科会副主査及び積水化学工業株式会社住宅カンパニー技術・CS部設計・生産・施工部安全・環境・コンプライアンスグループ担当部長の蜷川太郎様。

○蜷川氏 蜷川です。よろしくお願いいたします。

○企画課長 一般社団法人日本経済団体連合会環境エネルギー本部上席主幹の酒井基博様。

○酒井氏 酒井でございます。

○企画課長 一般社団法人住宅生産団体連合会環境安全部長の柳求様。

○柳氏 柳でございます。

○企画課長 御出席をいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、事務局を代表いたしまして、廃棄物・リサイクル対策部長の中井より御挨拶申し上げます。

○廃棄物・リサイクル対策部長 おはようございます。委員の先生方におかれましては、御多忙の中お集まりいただき、誠に厚く御礼申し上げます。

 先月は3R推進月間でございましたが、全国各地で関連行事が行われる中、20日には徳島県におきまして第11回の全国大会を開催いたしまして、細田委員からは循環型社会の展望について基調講演をいただきました。また、崎田委員におかれましては、パネルディスカッションのコーディネーターとして3Rの主体間連携のあり方につきまして活発な御議論を導いていただきました。来年10月の沖縄の全国大会に向けまして、普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

 さて、本日は前回に引き続き第三次循環型社会形成推進基本計画の最後の点検作業の一環として産業界へのヒアリングを行います。今回は山田委員、三浦委員、また、日本鉄鋼連盟を代表して新日鐵住金の小野様、住宅生産団体連合会を代表して積水化学工業の蜷川様にもお越しいただき、それぞれの取組について御報告いただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 このほか、廃棄物処理制度専門委員会における検討状況を御報告させていただくとともに、前回部会において設置いただき、昨月31日に第1回委員会が開催されました特定有害廃棄物等の輸出入等の規制の在り方に関する専門委員会の審議状況についても御報告させていただきます。

 それでは、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

○企画課長 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 次に、配付資料の確認でございます。議事次第の下に資料の一覧がございます。資料1-1から1-5、参考資料1、それから、2-1から2-4、参考資料3、ちょっと数が多くなっておりますけれども、恐縮でございますけれども、議事次第の資料一覧に従って御確認いただきまして、過不足ございましたら事務局までお申しつけいただきますようお願いいたします。

 さらに、本部会終了後には発言者名をお示しした議事録を作成し、委員の先生方に御確認、御了解をいただいた上で公開させていただきます。

 それでは、以降の進行につきましては酒井部会長にお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

○酒井部会長 それでは、早速本日の議事に入らせていただきたいと思います。

 議事の1つ目でございます。第三次循環型社会形成推進基本計画の点検のためのヒアリングということで、今回は産業界の取組に関してヒアリングをさせていただきます。

 先ほど中井部長、それから、小野課長のほうから御紹介のあった方々から説明をいただき、そして、質疑をお願いしたいというふうに思っております。説明をいただきまして、一括をして質疑応答の時間を設けさせていただきたいと思います。

 それでは、早速でございますが、山田委員、御説明のほうをどうぞよろしくお願いいたします。

○山田委員 ありがとうございます。経団連の廃棄物・リサイクル部会の山田でございます。本日は産業界の取組について御説明する機会をいただき、誠にありがとうございます。

 私からは経団連の取組状況と廃棄物処理法に関する課題等について御紹介させていただいた後に、鉄鋼、セメント、住宅の各業界から具体的な取組等について御説明させていただきたいと思います。

 それでは、お手元の資料1-1を御覧いただければと思います。

 まず、本題に入ります前に循環型社会の形成に向けた経団連の考え方について簡単に御説明いたします。

 1ページを御覧いただければと思います。

 経団連は1991年に経団連地球環境憲章を策定し、環境問題への取組が企業の存在と活動に必須の要件であるとの基本理念に基づき、環境保全に向け自主的・積極的な取組を進めることを宣言いたしました。以降、この図にあるとおり環境と経済の両立に向けて自主的な取組を推進すべく、さまざまな取組を行ってまいりました。

 2ページを御覧いただければと思います。

 地球環境憲章を策定したのと同じく、1991年、経団連は企業行動憲章を取りまとめ、以後、社会情勢の変化等を踏まえて数次にわたって改定を重ねながら、企業に対し持続可能な社会の創造に向けて高い倫理観を持って社会的責任を自主的かつ積極的に果たすよう働きかけております。環境問題への取組につきましては、5に明記してございます。別途定めております実行の手引きには企業行動憲章を遵守するための具体的アクションプランの例を整理しており、循環型社会形成推進基本計画において事業者の役割として記載されている事項の多くを盛り込んでおります。

 3ページから5ページでは、経団連環境自主行動計画について説明いたします。まず、3ページを御覧いただければと思います。

 経団連は、1997年に温暖化対策とあわせて廃棄物・リサイクル対策について環境自主行動計画を策定し、以後、産業廃棄物の最終処分量の削減を中心に業種ごとの数値目標や目標達成のための具体的対策等を盛り込み、自主的な取組を推進してまいりました。毎年フォローアップを行うことで、その進捗状況に応じて数次にわたって目標値を引き上げながら取り組んでございます。その結果、グラフにありますとおり2014年度の最終処分量は2000年度比約73%の削減、1990年度比では約91%の削減を達成してございます。こうした産業界の取組が1990年代に深刻な問題となっていた処分場の逼迫問題の改善に大きく寄与したと考えております。

 4ページを御覧いただければと思います。

 経団連は、今後とも循環型社会の形成に向けた自主行動計画を継続する方針でございます。今年度から始まった新たな計画では、産業界全体の産業廃棄物最終処分量の目標について、現在の法規制や技術水準のもとでは産業廃棄物最終処分量の削減がほぼ限界に近づいている業種が多いこと、東京オリンピック・パラリンピックなどの影響で最終処分量が増加する可能性が指摘されていることなどを踏まえて、2020年度に2000年度実績比で約70%削減という目標を新たに定めております。循環計画におきましては、次の目標を掲げるのであれば、これらの事情を十分に加味していただければと思っております。

 5ページを御覧いただければと思います。

 自主行動計画では、2007年度以降、産業廃棄物最終処分量の削減以外の目標にも業種ごとの特性や実情に応じて業種別の独自目標を掲げて取り組んでまいりました。2016年度以降につきましては、限りある資源を効率的に利用する観点から、資源循環の質の向上に向けた数値目標の設定、充実を各業界に働きかけてございます。参考までに、点線の枠内に各業界の取組の例を記載してございます。

 6ページを御覧いただければと思います。

 容器包装に関しましても、前々回の容リ法の見直し議論を契機に3R推進団体連絡会が自主行動計画を作成しており、素材ごとに毎年度フォローアップを行っております。とりわけリデュースにつきましては、着実に成果を上げていることにつきまして御理解をいただきたいと、そういうふうに考えております。

 7ページを御覧いただければと思います。

 ここからは、廃棄物処理制度専門委員会において御紹介した廃棄物処理法に関する経団連の考え方や要望について御説明させていただければと思います。先ほど申し上げましたとおり、1990年代に深刻な社会問題となってきました産業廃棄物をめぐる状況は、関係者の努力により大幅に改善したと認識してございます。一方、現在の技術水準や法制度における最終処分量のさらなる削減は、ほぼ限界に近づきつつあるのではないかと、そういうふうに考えてございます。

 また、かつてはもっぱら排出事業者としてとられてきた動脈事業者が処理施設を保有して自社の廃棄物の有効活用を図る一方、静脈事業者が極めて高度な技術力を持ち、複雑な制御を要する廃棄物処理やリサイクルを行うなど、新たなビジネスモデルが進展してございます。このような状況を踏まえて、今後は旧来の発想にとらわれた規制を事業者に課すのではなく、時代に即した法規制のあり方について検討していくことが重要と考えてございます。その上で、当面の課題として次のページ以降に具体的な主張を掲げてございます。

 8ページを御覧いただければと思います。

 1つ目は、手続の効率化についてでございます。自治体により異なる書式の統一、各種手続の見直しや簡素化、電子マニフェスト制度の見直しと活用、廃棄物処理法に係る情報の抜本的な電子化について記載の事項を主張してございます。とりわけ4番目の廃棄物処理法に係る情報の抜本的な電子化については、最後に言及させていただきたいと思います。

 9ページを御覧いただければと思います。

 2つ目として広域的、効率的な処理の推進、3つ目として優良な産業廃棄物処理業者認定制度の改善、最後に企業が分社化した場合の自ら処理の取り扱いについて求めております。専門委員会では、食品廃棄物転売事件の再発防止策等、規制強化の議論がされておりますけれども、一部の悪質な業者に目を奪われ、善良な事業者に過重な負担を課し、循環型社会の形成を阻害することのないよう前向きな議論がされることを期待してございます。

 10ページを御覧ください。ここでは、将来的な課題について例示してございます。

 1つ目に、人口減少が深刻な問題となっている中で、清掃組合広域化のさらなる推進や廃棄物処理業者とのさらなる共同体制推進のような一般廃棄物の中間処理の効率化を検討する必要があるということを述べております。

 2つ目に、廃棄物処理熱につきましては、一部は現在も施設の暖房、給湯等で利用されておりますけれども、利用されていない余熱が一定量存在し、地球温暖化対策やエネルギー有効利用の観点から、有効利用の促進が課題であるということを述べてございます。循環型社会の形成について検討するためには、廃棄物処理法のみならず幅広い観点から議論することが必要であり、将来の課題として提起いたしたいと思います。

 それでは、最終ページ、御覧いただければと思います。

 最後に、廃棄物処理情報の電子化のイメージについて申し上げたいと思います。

 折しも政府として電子政府を強力に推し進めようとしている中で、循環型社会形成の一層の推進のため、廃棄物処理法の遵守はもちろん資源の有効利用に取り組む観点からも各種情報を電子化していくべきだと考えます。具体的には、廃棄物処理に関する許認可情報の電子化、一元管理、許認可の申請や各種報告等の手続の電子化、さらには電子マニフェストの活用を含めた情報の管理などを進めるべきだと、そういうふうに考えております。実現するには整理すべき課題が多いことも認識しておりますけれども、まずは目指すべき姿を描いた上で、どこからどう進めていくか議論を行う検討会を別途設けるべきではないかと考えます。

 私どもの説明は以上でございます。ありがとうございました。

○酒井部会長 山田委員、どうもありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、鉄鋼連盟のほうから、新日鐵株式会社の小野様から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○小野氏 ありがとうございました。日本鉄鋼連盟技術政策委員会企画委員長の新日鐵住金、小野でございます。よろしくお願いいたします。

 本日は、循環型資源としての鉄鋼材料という題でお話をさせていただきたいと思います。

 1ページおめくりください。まず、鉄鋼業の概要を簡単に御説明いたします。

 3ページ目に鉄鋼製造プロセスの概要を示してございます。原料といたしましては、天然資源であります鉄鉱石、それから、循環資源でありますスクラップであります。鉄鉱石は、もともとこれはFe、酸化物でございますので、製銑工程においてまず還元を行います。これでFeが出るわけです。ここでできた溶銑、これは解けた銑鉄でございますけれども、この中には不純物が多く含まれておりますので、これを製鋼工程の転炉に持っていって、ここで精錬を行います。ここで不純物を取り除いて、必要な微量元素を加えて、初めてここで鋼ができます。

 一方、スクラップは、転炉、電炉いずれでも使われますけれども、基本的にこれは鋼でございますので、溶かすと溶鋼になるという特徴を持っております。転炉においては、溶銑の持っている熱誘導で溶かし、電炉においては電力で溶かす、こういうことでございます。スクラップを使うことによって製銑工程をパスすることができますので、実際にはこの製銑工程で製鉄所のエネルギーのうちの大体70%程度が消費されておりますので、ここがカットできると、こういう特徴がございます。

 転炉、電炉でつくられた溶鋼は連続鋳造設備で固められ、スラブ、ブルームといった粗鋼、これが生産されます。これが半製品でございます。それぞれの国の鉄鋼の代表生産量であります粗鋼生産量というのはこれでございます。この粗鋼が熱間圧延、さらに冷間圧延、表面処理、さまざまな工程を経て鉄鋼製品がつくられるということです。この鉄鋼製品を使った自動車ですとか家電品あるいはビル、こういったものはいずれ寿命を迎えて、これがスクラップとして回収されて再度原料に戻る、こういうふうな大きなサイクルであります。

 また、鉄鋼プロセスからは副生ガスを初めとした多くの副産物が発生いたします。これが電力ですとか化成品、スラグあるいは工業ガスという形で世の中に供給されております。一方で、廃プラスチック、廃タイヤ、バイオマス、アルミドロス等の一般には廃棄物となるような資源を原料として利用しているという特徴がございます。

 次のページです。

 その結果ですけれども、これは新日鐵住金の環境社会報告書からの抜粋でございますが、製鉄所のプロセス蒸気の86%、消費電力の88%が排熱、副生ガスによるものでございます。また、製鉄所で発生する副生ガスは100%エネルギー源として活用しております。利用する淡水の90%は再生して繰り返し利用しております。副生物の99%は資源として活用するなど、徹底した省エネルギー・省資源プロセスを実現しているわけです。

 5ページに一つの例といたしまして、製鉄プロセスを利用した廃棄物リサイクルの例でございますが、廃プラスチックのコークス炉化学原料化技術を御紹介いたします。

 これは容リ法に基づくものでございますが、自治体で回収していただいたプラスチックを製鉄所に搬入して、ここで造粒物、この写真がございますけれども、ちょうど単二乾電池ぐらいの大きさのものでございますが、これをまずつくります。この造粒物をコークス炉の炭化室、これは空気を遮断したような形のもので、この中にこの造粒物と原料炭を一緒に挿入して、空気を遮断して両側から間接加熱するというものです。そうしますと、原料炭もプラスチックもこの中で熱分解をいたします。プラスチックの場合は、その左側にあるようにガス、炭化水素油あるいはコークス、こういうことで100%回収することができるということです。ここでのポイントは、この化学分解も既存プロセスを用い、ここから発生した生成物の既存プロセスを用いて高効率に利用するという特徴がございます。

 なお、ここに挿入するプラスチックは、今御説明したように原料として使っておりまして、燃料ではないということを特に申し上げておきたいと思います。

 次のページです。

 ここからがちょっと本論でございますが、マテリアルリサイクルについて申し上げたいと思います。

 7ページですけれども、素材のリサイクルを考えるとき、天然資源から素材を製造して、この素材が自動車などに加工されて、これが社会で利用され、最終的には、こういう製品というのは寿命を迎えます。それぞれ寿命は違いますけれども、最終的には製品のエンド・オブ・ライフに向かいます。製品はここで寿命を終えるわけですけれども、素材はこの後幾つかのルートをたどります。

 1つは製品のエンド・オブ・ライフと同時に直接処分されてしまうもの、それから、もう一つがプラスチックのようにサーマルリサイクル、廃棄物の焼却に伴う熱によって電力や蒸気としてエネルギーを回収することです。ただし、この場合は同一素材の製造には戻りませんので、また廃棄物も発生するということであります。

 もう一つがカスケードリサイクルであります。これは他素材への代替あるいは同じ素材へのリサイクルであっても性質の変化ですとか劣化、これを伴う有限のリサイクル手法で、最終的には品質限界を外れて廃棄されるという運命にあります。

 もう一つがクローズドループリサイクル、もとの原料と代替するというリサイクルであります。これは材料の持つ本来性質を損なうことがない形で、同じ素材の原料として無限にリサイクルされる手法であります。この場合、新たに投入される天然資源消費量の削減やそれに伴う環境負荷排出量の低減、廃棄物の削減が図られることから、さきに述べたサーマルリサイクル、カスケードリサイクル、クローズドループリサイクルに対してオープンループリサイクルと申しますが、これよりもサステナビリティの点ではすぐれているというリサイクルであります。

 次のページです。

 8ページは鉄鋼材料のライフサイクルの特徴でございますが、鉄は何度も申し上げたように天然資源で製品がつくられ、自動車等がつくられ、それがエンド・オブ・ライフを迎えた後、スクラップとして回収され、天然資源に代替する形で次のライフタイムに入る、これが無限に繰り返されるということでございます。鉄は何度でも生まれ変わるということで、サステナビリティというのが鉄のライフサイクルの特徴の一つです。

 それから、9ページですけれども、もう一つの特徴が鉄の場合は何にでも生まれ変わるということでございます。鉄鋼製品の特性というのは、材料の微細組織の制御によってつくられますので、一回このスクラップを溶かすことによって組織をリセットして、再度新たな組織をつくるということができます。あるときは自動車、あるときは建材、あるときにはスチール缶、こういった形で何にでも生まれ変わるということで、フレキシビリティというのが特徴の2つ目です。

 次のページです。

 持続可能な材料リサイクルの要件を簡単にまとめてみました。まず、1つは分別が簡単にできること。分別に大きな労力を使うと、ここで疲れてしまうというところがあります。それから、再生利用のための負荷が低いこと、バージン材をつくるよりも再生材をつくるほうが負荷が多ければ、何のためにやっているかわからないということです。それと、経済合理的なリサイクルシステムが整備されているということ、さらに、鉄のようなクローズドループリサイクルに必要な追加要件としては、いろんな製品に生まれ変わることができるということ、それとリサイクルによる材料品質低下が生じにくいというところが要件であります。

 11ページに容器用素材のリサイクル率をお示ししました。ここにお示ししましたのは、スチール缶のリサイクル率の2000年以降の推移でございます。詳細は資料1-2-2のほうにございますので、後ほどお読みください。

 このリサイクル率の定義でございますが、グレーの棒グラフ、これが消費重量であります。それに対して黄色の棒が再資源化重量でありまして、鉄の場合には、クローズドループリサイクルですので、鉄に戻る量と考えてください。それを割ったものがリサイクル率となります。一番最新のリサイクル率は2015年度で92.9%でございます。一方、消費量と再資源化量はここにありますように50万トンを切るような形で若干下がり傾向、これは板が薄くなっているというのが1つありますけれども、他の材料にとってかわられたということもあろうかと思います。

 その下に容器用の素材のリサイクル率、これは2014年度の実績を述べてございます。ここにあるリサイクル率というのは、それぞれの素材によって定義はまちまちでございまして、多くのものは回収率と思っていただいて結構かと思います。鉄の場合には、これは回収されたものが全てリサイクルされますので、鉄鋼材料になりますので、これはイコールと考えていただいて結構です。例えばアルミの場合には、再資源化率が87.4%なんですけれども、缶に戻るものとしては55.4%ということになります。

 次のページです。

 12ページは、これは国内の鉄鋼フロー、2014年度の実績をお示ししたものでございます。この年は天然資源であります銑鉄が8,420万トンを使い、外部のスクラップ2,780万トンを使っております。これから転炉粗鋼84.6、電炉粗鋼25.3、鋳物が3.9という生産実績です。ここから鋼材出荷量が9,830万トン、この差は、中でぐるっと回っている自家スクラップでございます。

 出荷量9,830万トンのうち4,200万トンは直接輸出で海外に輸出しております。670万トンが輸入され、国内供給量としては6,300万トン、ここから加工スクラップ、これは自動車会社とか製缶メーカーから返ってくる加工スクラップが810万トンあって、これが製品として世の中に供給されると。供給されたうち輸出される、鉄にとってみれば間接輸出が2,000万トン、輸入が400万トンあって、国内ストックとしては3,850万トンが投入されるということです。

 一方、この年に回収されたエンド・オブ・ライフスクラップ、老廃スクラップの量が2,730万トンということでありますので、この差分は社会ストックの増ということになります。この年の社会蓄積量が13.4億トンと推定されておりますので、新たに投入された量はこれに対して2.9%、それから、老廃スクラップで回収されたものが2.0%、大体このぐらいのバランスになります。この年のスクラップの輸出が780万トン、輸入が20万トンということでございます。

 13ページは、この輸出、輸入されたスクラップがどう使われるかという大きな流れでございますが、日本からの輸出の多くは中国を初めとした東アジアに送られます。ここで彼らの鉄の生産に必要な資源の一部としてこのスクラップが使われると、こういう形でございます。

 次のページです。

 最後に、ライフサイクルシンキングということについてお話ししたいと思います。

 15ページですけれども、自動車にとってのエコ素材とは何かということであります。これは、過去3年間の自動車の日本、世界の生産量でございまして、大体足元は世界で9,000万台の自動車が毎年生産されています。もちろんこの9,000万台の自動車をつくるための素材としては、その量産性、加工性、経済性は必須条件と考えられますが、これに加えて環境負荷低減や省エネに貢献する素材であること、それから、製造に伴う環境負荷が低い素材であること、それから、リサイクル性に優れた素材である、これは非常に重要と思われます。年間9,000万台の自動車が製造されるということは、いずれこの9,000万台は廃車になるということを考えなければいけないということであります。

 次のページです。

 ここでライフサイクルシンキングの重要性でありますけれども、通常我々がいろんなものを選ぶときにどこを見るかということなんですけれども、やっぱり使ったときの性能、これが一番目につくわけであります。ただ一方で、それがどのような環境負荷を持ってつくられたのか、あるいは廃棄した後にどのような負荷をしょって処理されるものか、この辺が見落とされがちとなります。

 例えば自動車材料の場合に、例えば材料1、軽量で燃費改善に寄与するけれども、材料製造に大きな環境負荷を伴い、廃車後も材料リサイクルができず廃棄処理による環境負荷が発生するような材料、材料2は、比重では材料1に劣るため燃費では見劣りするけれども、材料製造負荷が小さく、廃車後の材料リサイクルが可能で廃棄物が発生しない材料、要はこれを環境という側面から選択した場合、どっちを選択するかという命題であります。

 結論ですけれども、鉄鋼プロセスは徹底した省エネ・省資源プロセスであります。鉄鋼材料のライフサイクルは、何度でも何にでも生まれ変わる無限のクローズドループリサイクルであります。鉄鋼材料は持続可能なリサイクルの要件を全て満たし、非常に高いリサイクル率を実現しています。最後に、真の環境負荷低減のためには、ライフサイクルシンキングが重要であると思います。鉄鋼は、真に環境負荷低減に寄与するサステナブルな循環型資源であります。

 以上です。

○酒井部会長 小野さん、どうもありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、この部会の委員でもあられます三浦委員から御説明をお願いしたいと思います。太平洋セメントとしてセメント業界からの御説明ということになろうかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○三浦委員 このような機会を与えていただきまして、ありがとうございます。経団連環境安全委員会廃棄物・リサイクル部会長代行、太平洋セメントの三浦でございます。

 セメントは直接セメントだけで使われることはございません。皆様が日ごろ目にしている橋とか道路とか建物に使われているのはコンクリートです。セメントとコンクリートとの区別をされていない場合が多いので、念のために2ページ目の資料をつけさせていただきました。

 コンクリートというのは、砂と砂利にセメントと水を加えてできているものでございまして、セメントと申しますのは、あくまでも砂と砂利をくっつける、いわゆる接着剤でございます。ですから、セメントで廃棄物を利用していると言いますと、壁とか道路に廃棄物をただ埋めているのではないかと思われる方もいますけれども、セメントの性能を維持するために品質管理をきちんとしておりまして、できているものは廃棄物を使おうが適切なセメントであるということを念のために申し上げたいと思います。

 では、3ページを御覧ください。これがセメントの製造工程でございます。

 ここにございますように、4つの工程からなっております。原料は主に石灰石と粘土でございまして、原料工程で所定成分になるように配合しています。これをキルンという大きな筒で1,400から1,500度で焼成いたしまして、出てきたものがクリンカです。これは半製品でございまして、これを仕上げ工程で粉砕し、製品にして出荷するということでございます。

 廃棄物は原料として使われるもの、或いは、熱エネルギーとして化石エネルギーを代替するものというように、性質に適した各々の工程で利用されています。先ほど申しましたように、例えば原料代替で使うものは原料工程できちっと成分調整いたしまして、天然原料を使った場合と全く同じ成分に調整いたしまして焼成工程に送っているわけでございます。

 非常に多種多様な廃棄物をセメント工程で使っているわけですが、なぜそのようなことができるかというのを示しましたのが、4ページでございます。

 まず、セメントの主成分はこの化学式が示すように石灰石由来の酸化カルシウム、粘土から来る酸化ケイ素で、他は酸化アルミニウムと酸化鉄でございます。一方、廃棄物も同様な化学成分が含まれておりますので、いわゆる天然原料の代わりとして使うことができるわけでございます。

 2番目といたしましては、燃えるもの、いわゆる可燃性廃棄物は化石エネルギーの代わりとして活用されます。さらに、燃え残ったもの、例えば、スチール入りのタイヤは、ゴムの部分は燃えますけれども、スチールは燃え残ります。この残ったものは上にございますように、酸化鉄の替わりになり、原料として利用されるわけでございますので、二次廃棄物は発生いたしません。すなわちゼロエミッションで廃棄物の利用ができるということでございます。

 また、3番目といたしましては、1,400度から1,500度の高温で焼成いたしますので、仮に廃棄物の中にダイオキシンやフロンなどが含まれた場合でも、これらは分解されます。いわゆる無害化されるということでございます。

 では、具体的にどのくらいセメント産業全体で廃棄物を利用しているかというのをお示しいたしましたのが、次の5ページでございます。

 ここにございますように、多種多様な産業廃棄物と一般廃棄物を使っております。ほぼ毎年同じぐらいでございますけれども、2015年度は2,800万トン受け入れておりまして、下にございますように、1トンのセメントを製造するのに使っている廃棄物、副産物の量は457キログラムになっております。言いかえれば、多種多様な産業から廃棄物を受け入れて有効利用しているということでございますので、いろんな産業を陰から支えており、同時に左側にございます下水汚泥やごみ焼却場からで出てくる燃え殻などを受け入れておりますので、市民生活も支えているということを自負しております。

 では、次に6ページをご覧ください。セメント産業がこのような廃棄物、副産物を受け入れることによって最終処分場の延命にどのような効果を与えているかということを説明いたします。少し古くて恐縮でございますけれども、2013年度4月1日現在では、細かいことは省略いたしますけれども、下にある表を用いて試算いたしまして、仮にセメント業界が全く廃棄物、副産物を受け入れなかった場合、これは右側にあるように、セメント協会で試算いたしますと、5.4年で最終処分場が一杯になるという計算結果になります。一方、廃棄物・副産物を受け入れることによって、これが14.7年になると試算されますので、差し引き9.3年の延命効果になっているということでございます。

 以上が廃棄物、副産物の利用状況でございます。

次に、7ページからは災害廃棄物について御説明したいと思います。

 まず、災害が起きた場合には、皆さんが御存じのとおり大量の災害廃棄物が出るわけでございます。通常は焼却とか埋め立て処分ということになるわけでございますけれども、埋め立てする場合にしても、焼却する場合にしても、現存の設備では能力不足、処分場は能力不足になります。災害廃棄物の処理が遅れると復興も遅延いたしますので、これらをセメント資源化することによって復興を加速させるということでございます。

東日本大震災において、弊社は岩手県に大船渡工場がございますが、そのときに受け入れた災害廃棄物の実績をここに示しております。このときの災害廃棄物は津波で海水がかぶっておりまして、塩分を含んでいましたので、これらを脱塩処理するということも加えまして、災害廃棄物の処理に貢献いたしました。

 次に、9ページでございます。

  今後セメント協会が災害廃棄物処理についてどのような体制で臨んでいくかということをシステム的に示したのがこちらでございます。これは環境省が中心になって作り上げておりますD.Waste-Netでございます。基本的には平時から備えていくということで、環境省が中心になり、右側に民間事業団体グループと書いておりますけれども、ここにセメント協会が属しております。加えて、支援者グループと自治体の協力を得ながら、いざというときのために平時から備えていくという考えです。セメント産業といたしましては、特徴を活かして、災害廃棄物処理に貢献できるように、このネットワークづくりには積極的に参加していく所存で、本システムに参加いたしたわけでございます。

 不幸にも熊本地震が発生いたしまして、10ページでございますように、このシステムを初めて運用するということになりました。一番下に8月末時点の数字を書いてありますけれども、9月末の現在では7,000トン資源化して処理させていただいております。D.Waste-Netが実際に機能するということを、図らずもこの熊本地震でお示しすることができたと思っております。

 次に、11ページを御覧ください。

 また、地震のほかに豪雨も最近は多くなっておりますので、その災害廃棄物も増えており、処理しなければいけないというケースが発生しております。この地図に書いてあります黒丸は、国内にございますセメント工場、30工場の場所でございます。日本全国に工場が存在していることが、冒頭申し上げました廃棄物、副産物の有効利用に有効であるとともに、災害が発生した場合には、その近くの工場で災害廃棄物を処理できるということですので、今後も積極的に貢献してまいりたいと思います。

 これからまとめに入りたいと思います。12ページを御覧ください。

 セメント産業の廃棄物有効利用がもたらすものといたしましては、まず、社会インフラの円滑な運営でございます。これまでどおりセメントというのは、社会インフラ、道路や柱をつくったりするということに加えて、新たに定常的に発生いたします廃棄物を受け入れてインフラの円滑な運営を支えていく所存でございます。

 また、循環型社会形成のためといたしましては、廃棄物処理法に基づく処理、個別リサイクル関連法による回収物の処理など、循環型社会形成の法制度や3R政策の円滑な運用を進めております。

 また、最終処分場の延命化、先ほど申しましたように、セメント産業が受け入れることにより延命化が図られますので、今後も貢献してまいりたいと思います。

 不法投棄や汚染土壌につきましても、先ほど申しましたセメントの中間製品でございますクリンカの原料として受け入れ、原状回復に協力してまいります。

 東日本大震災では、弊社の先ほど申しました大船渡工場も被災しましたけれども、すぐ復旧させまして、東北に所在する工場を中心に100万トンの災害廃棄物をセメント原料として処理して復旧・復興事業に協力いたしました。この経験を活かして、今後も災害復旧・復興へ貢献してまいりたいと思います。

 では、最後に、13ページでございますけれども、これまで述べてきたようなことができるというのは環境省を始め、自治体や先生方のご指導と御協力のお陰です。循環型社会の形成にさらに貢献していくためにセメント協会として環境自主行動計画における調査票の中で、以下のお願いをしてありますので、御紹介したいと思います。

 まず、廃棄物処理法につきましては、廃棄物処理に係る許認可というのは、自治体毎に対応が異なっておりますので、申請様式などを含めまして統一した対応をお願いしたいと思います。

 セメントプロセスでの廃棄物化のエネルギーリカバリーは通常の焼却処理とは異なりますので、熱効率が高い上に、先ほどのタイヤの例でも申し上げましたが、二次残渣物が発生しないという特徴を持っております。廃棄物の安全処理と低炭素社会の実現の両方を実現させるために、熱回収の観点から再生利用認定制度の見直しが必要と考えております。

リサイクルコストの最小化のためには広域的な物流も不可欠でございます。全国規模で大きなリサイクルの場を構築するために、広域移動の阻害要因の解決に取り組むべきであると考えております。

 地球温暖化対策につきましては、やはりセメント産業というのはCOをたくさん出すということで時々批判のほうにさらされるわけでございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、廃棄物、副産物を大量に受け入れて有効利用しております。循環型社会実現に貢献しておりますので、そちらの観点からも御評価いただくことをお願いしたいと思います。

 容器包装リサイクル法につきましては、廃プラスチックのサーマルリサイクルの認定条件となる現状のエネルギー利用率はセメント製造の実態を反映したものではないと考えております。その結果、事実上セメント工場での受け入れが難しい状況にございます。通常の焼却場での単純焼却とは異なりまして、効率のよい熱回収と焼却用の残渣を原料利用できるという特徴を持つセメントプロセスでの廃プラスチックのエネルギーリカバリーを、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルに続く第3のリサイクル手法として確立願いたいとともに、プラスチック製容器包装再生処理ガイドラインを見直し願いたいと思います。

 あと、自治体さんに関わる事項といたしましては、廃棄物の処理業や施設認可、この申請手続の簡素化・迅速化をお願いしたいと思います。県内外の受け入れ、施設の設置や拡大を行う場合には、事前協議等必要でございますが、事前協議並びに住民同意に関し大幅な規制緩和をお願いしたいと思います。

 5番目といたしましては、技術開発や廃棄物受け入れ設備の設置に関する政策的・財政的支援として廃棄物受け入れ・処理設備の設置に関する補助金の支給制度について、御検討願いたいと思います。

また、災害廃棄物に関しましては、廃棄物リサイクル分野として2016年度経団連規制改革要望を内閣府へ提出しております。2つのお願いがございますので、迅速処理に向けての新たな提案を提出しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上を踏まえまして、14ページにございます3つの観点から持続可能な社会を構築したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○酒井部会長 三浦委員、どうもありがとうございました。

 それでは、最後に蜷川様から御説明をお願いしたいと思います。住宅生産団体連合会からの御説明ということであります。どうぞよろしくお願いいたします。

○蜷川氏 それでは、住宅業界における循環型社会形成の取組ということで御報告させていただきます。

 まず、2ページでございますけれども、産業廃棄物の排出状況をちょっと再確認させていただければと思います。

 平成25年の環境省様の調査結果ということですけれども、産業廃棄物、年間3億8,000万トン近くが出るという中で、建設部門については下の円グラフにありますように、建設業関係第3位ということで約8,000万トンの廃棄物を排出しているという状況になっております。この建設業関係の廃棄物の内訳が右の円グラフでございますけれども、瓦れき類が76%、汚泥10.7%、木くず6.8%ということで、主にこの3種類で93%近くを占めるという状況になっております。

 では、続きまして、3ページでございますけれども、こういった状況の中で住団連におきましては、住宅に係わる環境配慮ガイドラインというものと住宅産業の自主的環境行動計画、この2つを中心に環境に関わる取組を展開しておりまして、その内容を少し御紹介いたします。

 まず、1つ目の環境配慮ガイドラインにつきましては、住宅のライフサイクルをAの資材段階、Bの建設段階、Cの使用段階、Dの解体段階、Eの再生、処理・処分段階、この5つに分けて整理をしておりまして、特にこのCを除くA、B、D、Eの4つの段階、ここの段階で循環型社会の形成について触れております。

 続きまして、4ページでございますけれども、このA、B、D、Eの4つの各段階で、ガイドラインの中で循環型社会形成に関わる具体的な内容、キーワードがございます。それをちょっと御紹介します。

 1つには、もう資源の循環ということですね。それから、環境影響に配慮した原材料の選定と資材の生産、それから、企画設計段階、それと高耐久・長寿命化、プレカット・パネル化・工業化、廃棄物の発生抑制、建設廃棄物の発生抑制、再資源化、適正処理、それと再使用・再生利用、端材・残材等の発生抑制、それから分別の徹底、熱回収といったことになってございます。

 次に、5ページでございますけれども、もう一つの住宅産業の自主的環境行動計画についてですけれども、この計画の背景となる基本認識の一つとしまして、持続可能な社会の構築というのがございます。住宅産業は、住宅生産活動を通じて、環境共生型社会及び資源循環型社会の確立に向け、持続可能な社会の構築に貢献しなければならないとしております。住宅産業の使命は、良質な住環境・住空間を創造して、その利用者に安全・安心で快適な生活の場を提供するということがございますけれども、同時に持続可能な社会システムを構築するということを重要な考えとして捉えております。特に住宅で使用される資材のうち木材・鉄・コンクリート、これについては再生利用可能な資源であり、持続可能な社会の実現のためにその活用が不可欠であるというふうに考えております。

 続きまして、6ページ目ですけれども、住団連のほうの廃棄物最終処分量の削減目標でございますけれども、これは2015年度において2000年度比から概ね50%削減の60万トン以下に削減するということを目標として掲げてきております。それと、独自目標としましては、再資源化率、これも2015年度においてコンクリート96%、木材70%、鉄92%とするということにしております。言いかえますと、最終処分量をコンクリートについては4%、木材については、サーマルリサイクル30%を踏まえてゼロ%、鉄8%に抑制するということで、この3品目の数値の加重平均で考えました再資源化の目標が90.4%ということになります。

 続きまして、7ページですけれども、今の目標につきまして、これまでの経緯と目標を示しております。

 2015年度の目標はただいま御説明しましたように、2010年の実績の最終処分量約114万トン、これを半減するということで、60万トンということで設定しております。それから、再資源化率については、先ほど御説明しましたように90.4%ということにしてございます。

 続きまして、8ページですけれども、具体的な取組例について御紹介したいと思います。

 まず、1つ目ですけれども、企画設計段階からの資材投入量の削減の推進ということがございます。具体的には、1つ目としては、乗りのよい、間崩れの少ない設計に留意するということで、これによって構造材の大断面化を抑制するといったことでございます。それから、2つ目、下屋の少ない設計に留意する、これも屋根材、構造材、羽柄材の使用量を抑制するといったことでございます。それから、3つ目、凹凸の少ない設計に留意するということで、こちらは外装材、屋根材、それと構造材の使用量を抑制するといった考え方でございます。

 続きまして、2つ目ですけれども、生産の合理化ということも推進しております。

 その中のまず1つ目です。在来木造住宅の場合ですけれども、構造材、羽柄材のプレカット加工の推進を進めております。これは工場では複数の工事物件を加工しておりまして、材料の使い回しが可能であるというようなこと、それから、端材の発生場所が1カ所ということで、リサイクル等に非常に有利であるというふうに言えます。下のグラフでは、構造躯体のプレカット加工率の推移を示しておりますけれども、平成27年度におきましては約90%近くがプレカット加工されているという状況になっております。

 続きまして、10ページでございますけれども、ツーバイフォー、木造枠組壁工法の住宅の場合、こちらにつきましては、パネル化の推進というのを進めております。壁工法という特性上パネル化がしやすいということがございまして、規模が大きい企業においては工場で、それから、小規模の住宅生産者もあらかじめパネルを製作してから現場に持ち込むといったことで、パネル化が非常に浸透してきているという状況でございます。

 それから、続きまして、11ページでございますけれども、プレハブ住宅の場合、こちらは工業化の推進ということを進めておりまして、それぞれ下に写真がございますように、木質系、それから鉄骨系、それから、ユニット系、それから、コンクリート系ということでそれぞれの工法に応じて高い工場生産化率を図っております。その結果としまして、投入資材の有効利用、廃棄物のリサイクル等が図られているという状況です。プレハブ住宅の27年度のシェアというのは、大体16%程度ということになっております。

 続きまして、12ページですけれども、最後に処理段階の取組ということで産業廃棄物広域認定制度による取組を御紹介したいと思います。

 今、大手の住宅メーカーでは、この制度によりまして工事現場から排出された廃棄物を収集しまして、自社の資源化施設で徹底的に分別を行うことによって再資源化を推進しております。現在、7社が広域認定を取得という状況になっております。下の図は、積水ハウス様の例ということで表しておりますけれども、右上の工場から現場に部材が配達された後、新築工事現場で廃棄物を積水ハウスさんの場合27分別しておりまして、この廃棄物を広域認定を用いて集荷拠点に集める。さらに、高度な分別、再資源化を図るということで資源循環センターというのを設置しまして、その中で最大80種類程度に分別を進めるということで、そこからリサイクル業者に委託するあるいは自社の工場内のこの資源循環センターの中で石膏ボードのリサイクルをしたり、木くずも木チップ化する、あるいは廃プラスチックでRPFをつくるといったようなことも進めております。

 それから、続いて最後は13ページでございますけれども、普及啓発の推進ということで御紹介します。

 平成23年度より低層住宅に係わる建設廃棄物の適正処理講習会、これを全国大体年間10から15回以上で開催しておりまして、廃棄物の適正処理のみならず廃棄物の削減とかリサイクル等についても普及啓発を行っております。ちなみに昨年度ですけれども、こちらの表にありますような会場で延べ大体1,000名程度の参加者に来ていただいて、講習会を実施しております。

 御報告は以上でございます。

○酒井部会長 蜷川さん、どうもありがとうございました。

 それでは、4つの団体のほうから御説明をいただきました。ただいまの御説明につきまして御質問、御意見を承りたいと思います。委員の方、御質問、御意見のある方、まず名札をお立ていただけませんでしょうか。まず、一通り質問をお受けしてからそれぞれの内容に関しまして、それぞれの委員もしくは団体のほうから御回答いただくという形で進めさせていただきたいと思っております。

 それでは、大迫委員のほうからお願いいたします。

○大迫委員 ありがとうございます。幾つかございますけれども、まず、鉄鋼連盟様のほうですが、いろいろな取組を進められておられるということを理解しました。

 それで、これはコメントですが、この鉄鋼材料に関して自動車の例もありましたけれども、このライフサイクルシンキングというような思考でいろいろな取組を進められようとしていると、この重要性に関しては評価したいと思います。今後、このライフサイクルシンキングという取組をどのような具体的なものへ展開していくのかというところに関して、いろいろと期待したいと思いますので、よろしくお願いします。これはコメントです。

 それから、2つ目なんですが、今日はそれほど多くは説明されませんでしたが、やはり資源循環という面では、スラグですね。やはり重量もありますし、量としてもかなり出てきておりまして、日本の土石資源の中においては大変重要な意味を持つものでございます。いろんな利用用途もありますけれども、天然資源、天然資材というものが地域的にもありますけれども、枯渇してきているということもありますので、ぜひこのスラグに関する適切な有効利用ということに関しても、さらに進めていただきたいと思います。

  後ほどのセメント産業のほうからのお話もありましたが、やはり高炉スラグはセメントでかなり利用しておられるということもありまして、この素材産業間の相互依存性ということが今日いろいろと御説明も聞いて、定量的にも理解したわけですけれども、やはりこういう素材産業それぞれが将来の需要動向にも左右されるということがありますので、長期的にこの相互依存関係も踏まえながら、資源循環の戦略というものもぜひ経団連のほうでも御検討いただけたらというふうにも思います。これもコメントです。

 それから、これは質問ですけれども、鉄鋼連盟のほうでスクラップに関する輸出、輸入の世界の需給構造が図で示されておりました。日本は、やはりスクラップは輸出しているのが大半であるということであります。この点もライフサイクルシンキングとも関係しますが、やはりCO削減の面からスクラップというのは極めて優良な材料になるわけです。ただ、日本として高炉産業を主力あるいは高品質化ということを目指していくということの中で、このスクラップというものの需給構造に日本としては今後何か変化があるのであろうかというところは、個人的に少し興味のあるところなので、もし何かそういったところでの御検討の状況があれば教えていただければと思います。これが鉄鋼連盟のほうです。

 ちょっと長くなって恐縮ですが、セメントにつきましては、やはり廃棄物、副産物を1トン当たり半分ぐらい受け入れているということで、これは日本の材料組成の調合技術でありますとか、塩素バイパス等を含めて環境品質面でもコントロールしていく技術というものが世界最高水準であるということのあかしかと思っておりまして、ぜひ海外、新興国とかそういったところにもこういう技術を有効に使っていただくというようなことも今後展開していただければと。リーダーシップを発揮していただきたいということ、これはコメントです。

 それから、災害廃棄物の受け入れに関しては、やはりバックアップ機能として極めて重要な役割を担っていただいているということで評価をしたいと思います。ぜひ日ごろからの前さばきの部分も含めた例えば産廃業界さんとか関連主体とのコミュニケーションも図っていただいて、災害時にきちっと対応がとれるような形で御努力いただきたいと思っております。

 それから、次が住宅業界に関しましては、これもコメントになりますけれども、ライフサイクル思考でのガイドラインづくりということを進めておられるということで、これも大変重要な取組として評価したいと思っておりますので、これをどのように具体的に業界内でインセンティブを与えていきながら普及していくのかというところに関しても期待しておりますので、ぜひ御検討いただきたいと思っております。

 以上です。

○酒井部会長 ありがとうございます。

 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。最初に御報告いただいた経団連の産業界の取組というところに少し質問をさせていただければと思います。

 4ページのところなんですけれども、全体では経団連の皆さんは地球温暖化対策を含め、自主行動計画で非常に熱心に環境対応を進めておられるというのは十分存じておりますが、4ページのところの今後の目標の1の(1)で今後、東京オリンピック・パラリンピックの影響で最終処分量が増加する可能性もあると書いてあり、そういうことで将来の目標値など考えておられますけれども、オリンピック・パラリンピックはやはり日本の多様な技術力とか環境対応力を世界に見せるショーケースのような役割もあると思いますので、いろいろな業界の皆さんのお力を総動員してそういうことが世界に発信できればいいと思っております。

 特に廃棄物ができるだけ出ないように資源を効率良く活用する、循環を徹底するということなどに関しては、環境省も関係機関にしっかり提案しておられますし、この部会の中にも組織委員会に提言するボードでご一緒していろいろ提案させていただいているメンバーも参加をしておられます。ぜひ産業界の皆さんもこのオリンピック・パラリンピックでの循環型社会づくりということに関してマイナス要因と捉えずに、ショーケースとして新しいチャレンジをみんなでしていくというような感じで考えていただくと大変うれしいと、これはコメントなんですが、一言お話をさせていただければありがたいと思います。

 細かい点に関して2つお話をしたいんですが、次の5ページのところで業界ごとに自主目標をつくっていただいております。いろいろと熱心に考えていただいておりますが、G7などでCO削減だけではなく、循環型社会づくりというのが世界の課題としてかなり明確になったという時期でもありますので、リデュース、リユースの辺りの資源効率性などに関係するようなところも今まで以上に強化していただければ大変うれしいと思います。

 具体的なところを1つだけ申し上げますと、5ページの右側のところ、生ごみの堆肥化というふうにあります。これも大事なところですが、生ごみの堆肥化を挙げていただくならば、生ごみの発生抑制に当たる食品ロス削減というここが今世界的に大きな課題になっておりますし、日本国内も自治体初め多くの民間事業者さんが食品ロス削減に向けて新しい取組を進めておられますので、経済界の皆さんも一緒になって応援していただければうれしいと感じます。これに関してもコメントさせていただければと思います。

 最後ですけれども、廃棄物処理のことに関して優良産業廃棄物認定制度の改善に関していろいろお話しされた中で、一部の悪意のある事業者さんのことであまり厳しくなるのはつらいというお話があって、全体的にはそのとおりなんですが、一部の事業者さんであっても、適正ではしない取組というものが社会に与える影響あるいはこのシステム全体に対する社会の信頼性を損なうという点では、大変大きな出来事だったと思いますので、ぜひそういう一部の悪意のある業者さんが出ないように産業界の皆さんも一緒になって取り組むというような姿勢を表していただくと、社会は安心するのではないかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 では、杉山委員、どうぞ。

○杉山委員 ありがとうございます。各業界から大変興味深いお話を伺いました。ありがとうございました。

 私は2点、住宅業界の取組について御質問したいと思っております。1点目は、長寿命製品というんでしょうか、日本の住宅の場合、なかなか寿命が短くて代々使うというようなケースが少ないというようなことが言われていると思いますが、これは業界での取組というよりは、もうユーザーの意向によるわけですので、なかなか業界の方の取組だけでは難しい部分もあるかと思うんですが、個人の住宅についての長寿命化というものについてどのように取り組まれているのかということをお聞きできればなと思います。

 2点目は、かつては解体、しかも、住宅の解体から不法投棄に回る部分が多いと言われて、これはかつての話ですけれども、そういうことも言われておりました。業界として様々な取組をなさって、本当に見違えるほどその辺は改善されてきたというふうに思っております。ただ、中にはまだ十分対策をとられていない事業者もあるかというふうに思うんですが、全般的に大手さんだけではなくて中小の事業者さんも含めて、業界の中でのいろいろな啓発といいましょうか、その辺りの情報の周知徹底についてどのようにお考えになっていらっしゃるか、具体的にこんなふうにやっていますというようなお話を伺えれば大変ありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

○酒井部会長 高岡委員、お願いします。

○高岡委員 ありがとうございます。各団体から御説明いただきまして、ありがとうございました。

 まず、最初に経団連からの御説明の中で10ページにありますが、これからの課題の例として廃棄物処理からの熱の有効利用というものが出されておりますが、上ですと、中間処理の効率化で例を出されているわけですが、何か具体的な議論といいますか、こういうものがよいのではないかというものがあればお示しをいただきたいと思います。

 それから、次は鉄鋼連盟のほうから御説明ありましたが、プラの有効利用としてコークス炉化学原料化を代表してお示しになられたと思うんですが、現在この受け入れの現状とか今後の見通しというか、そういうものを教えていただきたいと思います。

 それから、クローズドループのリサイクルということですが、一部トランプエレメントというような問題もあると思われます。微量の元素がリサイクルを阻害するというようなこともありますので、このトランプエレメントの問題というのは、現在どのように解決といいますか、リサイクルに今後どのように影響するかということを教えていただきたいと思います。

 それから、最後セメントのほうですが、こちらも1トン当たり475キロという大量の廃棄物、副産物を活用されているということで、大変そういう意味では廃棄物の処理、処分の重要なところを担っておられると思うんですが、今後のこの廃棄物の受け入れ量が何キログラムまでいけるかとか、どのぐらいのキャパシティがあるのか。それはセメントの生産量とも多分関わってくると思いますので、その辺りの見通しを教えていただきたいと思います。

 また最後、有害物質としては、ダイオキシンなどは分解できるということですが、無機の例えば水銀なんかですと、それを分解することはできませんので、幾つかの廃棄物には含まれて、それを受け入れていらっしゃるというところもありますので、そういった意味での重金属への対応というもののお考えがあれば教えていただきたいと思います。

 以上です。

○酒井部会長 藤井委員、どうぞ。

○藤井委員 鉄鋼連盟さんに質問したいと思います。5ページです。この自治体から搬送されたプラスチックの絵が非常に全面に書かれており、市民生活と随分つながりがあるんだなということを再認識しています。

 ただ、最後におっしゃった自治体から搬送されたプラスチックは、燃料ではなく原料として使われているというお話がありましたが、たまたま私の住んでいる8万人都市の守山は、焼却炉の建てかえの中でようやく自分たちが18分別しているもののどれだけの量がどう動いて、どれだけコストがかかっているかという今分析を始めたんですね。その中で、守山から大分の鉄鋼炉に持っていっているということがわかったんですが、多く市民に向けては、重油にかわって、化石燃料にかわってこのプラスチックが生きているという話をしているんですが、現場では18分別の一つにこのプラスチックが入っていますので、立ち会いをしたり、自治体の人たちが物すごく関わりながら分別のアイテムの一つ、しかも、分別に関わる自治体の予算も相当コストをかけているんですね。あんなにきれいにして、そして、全部大分に行っている、守山で言えば。

 この自治体全体でここに搬送されている、鉄鋼連盟さんに搬送されている量がどのぐらいなのか。今、守山では電力を高ジェネの焼却炉に建てかえということを目指す中で、市民に逆に今は分別しているけれども、焼却炉の建てかえの中で、この分別してきたプラスチックトレイを含めて焼却炉に入れるという話がなかなか大変なんです。ここの大容量に見えるような自治体から搬送されたプラスチックが鉄鋼連盟さんのこのラインの中でとても大きな意味なのか、いや、そこそこでもない、そこまででもないということなのか、その量的なところを含めて教えていただけたらありがたいです。

 以上です。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 見山委員、お願いいたします。

○見山委員 ありがとうございます。私はどちらかというと、コメントに近いものになってしまうのかもしれないんですけれども、産業界にとっての環境のいろいろお話を伺っていると、やっぱり地球温暖化とか廃棄物処理というのは、定量化しやすい項目であると。KPIを組みやすいというところで積極的に取り組んでいただいているのかなというふうに理解をしました。

 この分野においては、日本の環境技術とかというのは、やっぱり国際的にも競争力があって非常に高いものでありますので、制度面でのバックアップということをしっかり環境省としてもやっていく必要があるかなと思ったのと、あと、特に新興国辺りの制度面のバックアップというのも国際的な協力関係の中で構築していくことができるのかなというふうに感じた次第です。

 あと、コメントは定量化しやすいということと、あと法制度でしっかり網かけをしていくということ、特に個別リサイクル法での規制なんていうのは、相当やっぱり効果を持って対応しているのかなと思うんですけれども、網かけをしていくという入り口の戦略というのは非常に有効に機能している半面、やっぱり運用面では課題があるかなというふうに感じました。

 それは、三浦委員の発表でありました13ページの3つ目の項目ですね。容器包装リサイクル法について、こちらの廃プラスチックのサーマルリサイクルの認定条件となる現状のエネルギー利用率はセメント製造の実態を反映したものではなく、事実上セメント工場での受け入れが不可能な状況にあるというこの部分の出口戦略ですね。技術というのは常に変化していきますし、産業界も受け入れられるものは変わってくるという中で、こういったところの出口戦略、適用除外となっているものについても効果が大きいというふうにみなされるものについては、やはり対応というのも考えていくべきじゃないかなというふうに思いました。

 以上、コメントになります。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

  それでは、一通り御質問、御意見をいただきましたので、順番にそれぞれ御回答をお願いしたいと思いますが、すみません、ちょっと私のほうからも。

 今回、鉄鋼連盟のほうからライフサイクルシンキング、それからまた、住宅産業団体連合会のほうでもライフサイクルを意識したガイドラインづくりといったような、そういう方向の取組を御紹介いただいたことは非常に重要かと思います。その関係で、今後特に経団連のほうでは、この資源循環の質に向けた目標設定ということで、先ほどの5ページでのさまざまな取組の御紹介がございましたが、この16項目程度挙がっておりますけれども、具体的に今後指標化あるいは目標設定というところに向かっている具体的なところがございましたら、ぜひ御紹介をいただきたいというのが山田委員へのお願いでございます。可能であればお願いをいたします。

 それから、鉄鋼連盟のほうにはライフサイクルシンキングで、この最後のほうの非常に重要な図が出ていたかと思います。16ページですが、材料1、2の比較ですね。その中で、特に材料2のリサイクル効果で、環境負荷がマイナスエミッションになっているイメージをお示しになられているんですけれども、これは具体的にどういう環境負荷に対して、どういうリサイクルで、どういう素材がこのマイナスエミッションイメージになるのかというところを、ぜひ国民へのメッセージとして重要かと思いますので、御説明をいただきたいと思います。

 あともう一つは、蜷川さんのほうですけれども、各種のガイドライン、A、B、C、D、Eで、Cがいわゆる使用段階、住まい方ガイドライン、これの今後の見通しがちょっとどんな状況になっているか。恐らくは我々が住んでいる間の改築に対する考え方とか、あるいは施主としての心構え的なものが入ってくるのだろうと思うわけですが、ここは結構重要なところでございますので、見通しをお話しいただければというふうに期待しております。

 ということで、順番に回答をそれぞれお願いをしたいと思いますので、山田委員のほうからよろしくお願いいたします。

○山田委員 幾つか御質問いただきました。経団連事務局からお答えさせていただきたいと思います。

○酒井氏 本日は貴重かつ広範な御意見、御指摘を賜りまして誠にありがとうございます。いただきました御質問、御意見につきましては、業界レベルで対応させていただいているものもございますけれども、経団連として御回答できるものについて、まず御回答させていただきたいと考えてございます。

 最初に、崎田委員から、オリンピック・パラリンピックにつきまして御指摘を賜りました。

 ショーケースにしていくということ、日本の技術力を世界に示していくということにつきまして、非常によい機会であり、全く異論はございません。そのような形でオリンピック・パラリンピックを、この循環の視点からも成功に導くことができれば、大変すばらしいことであると存じております。

  私どもでは、自主行動計画を区切りながら推進しており、次の目標を定期的に検討する機会もあるわけですが、次の目標をどのようにするか議論をするときに、次の機会にはオリンピック・パラリンピックという要素もあるという声もございましたので、そういったことも反映しながら目標を考えたということでございます。決してマイナスに考えているということではございません。

 それから、2点目といたしまして、食品ロスについて御指摘を賜りました。関係業界で進めていることも多いと思いますけれども、これも国際場裏におきましても重要な事項とされているということを認識いたしております。これも改善に向けて進めていければと考えております。現時点で申し上げられることはあまり多くございませんけれども、ぜひ重要な課題として検討させていただきたいと考えてございます。

 それから、食品廃棄物についても御指摘を賜りました。不適正処理を行った事業者が法に基づいて厳格に処分されるということにつきまして異論はございませんけれども、他方、再発防止のみに目を奪われまして、多くの善良な事業者に過重な負担を課すということがありますと、かえって循環型社会の形成に支障を及ぼすことにならないかといった懸念は多少ございます。

 したがいまして、あの事案をもって過度に規制を強化するということについては慎重であるべきであると思いますし、むしろ未然防止策を考えることが重要なのではないかと思います。専門委員会も開かれておりますけれども、違法な処理の再発防止策に目を奪われるばかりではなくて、環境と経済の両立を念頭に置いた御議論をお願いしたいと考えております。

 それから、高岡委員から熱利用に関しまして御質問を賜りました。

 現在、循環基本法に基づきまして、原則として、3Rを進めてもなお残る廃棄物については熱回収を推進するということになっています。公式の資料を見ましても、一般廃棄物の余熱は十分に利用されていない面があるようですので、引き続きその点は課題ではないかという認識が産業界内にもあるということでございます。

 発電設備が高いということもあり、一定の割合が回収できていないのではないかといった問題意識が内部で指摘されてございます。具体的にどのようなものがあるかということにつきましてはなかなか難しいですけれども、国といたしまして、エネルギー政策等とあわせて検討を進めるべきではないかということを、廃棄物処理制度専門委員会の6月30日のプレゼンの機会で、問題提起をさせていただいたということでございます。

 それから、部会長より次の目標、指標などについてコメントを求められてございます。

 これまで最終処分量ということで目標を立てて進めてきておりますけれども、さらにその質を高めていくためにはどのようなことができるだろうかというような議論も内部でさせていただいてございます。その取組は各業界さまざまでございまして、産業界に明確な定義があるわけではございませんけれども、政府の循環計画では安心・安全の確保に向けた取組という観点も打ち出されていると認識しております。

 また、使用済み製品の自主回収ですとかリサイクル推進によって資源を有効活用するということのように、限りある資源を効率的に利用するという観点から取組を推進していくことがやはり基本になっていくのではないかと思います。例えば発生抑制を進めまして、天然資源が将来枯渇するということに対応していくことも重要な課題であると考えてございます。

 また一方、処分量を減らすために余計に環境負荷をかけてしまうようなことは、望ましくございませんので、トータルの取組も重要ではないかと考えてございます。また、各業界でそのような取組をしているという事例がございましたら、これも公表していけばいいのではないかといった意見が出てございます。

 以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、小野様どうぞよろしくお願いいたします。鉄鋼への御質問、いろいろございました。

○小野氏 ありがとうございます。

 まず、大迫委員からの御質問でございますが、スクラップの輸出の問題ですね。ここでは800万トン程度のスクラップが輸出されているけれども、CO削減の観点から、恐らくこれを国内で使ったらどうかという御質問かと思います。先ほど申し上げたように、この800万トンのスクラップというのは、主としてこれはアジアに向いております。中国を初めとしたアジアです。アジアでは、これを鉄鋼原料として使っているわけですね。もしこれを例えば国内、この800万トンを無理して国内で使ったとした場合、国内での鉄鋼生産が800万トン増えなければ、海外での800万トンなくなっちゃった鉄源を今度は高炉で補うということになります。スクラップというのは、天然資源と違って山から掘ってくることはできません。自然から出てくるものであって、生産量の調整というのはできないわけですね。

 ということは、この800万トンを国内で使うということは、国内で高炉での生産量を800万トン減らして、海外での高炉での生産量を800万トン増やす、こういう形になってしまう。そのときに一体どっちが地球環境という観点から見たときにいいのだろうかということであります。これが重要です。

 それから、その次に今度は高岡委員から廃プラスチックの受け入れの現状、それから、将来想定について御質問がありました。

 弊社の場合、ここ10年超ぐらい大体20万トンぐらいで推移しておりまして、これは他社さんも同じようにここ10年ぐらいはほとんど変わっていないという状況でございます。今後でございますけれども、この容リ法での収集に入っていただく自治体が増えるかどうかというのが一つのポイントでございまして、そうしないと全体のパイが増えません。それともう一つは、収集された廃プラスチックの使用の優先順位ですね。これは前から申し上げておりましたけれども、マテリアルリサイクルのほうが当面優先されるということで、そこでまたケミカルリサイクルがカットされるということで、使いたくても使えないというのが正直なところであります。将来的にもこの状況が変わらなければ、あまり変わらないだろうというふうに思っております。

 それから、高岡委員から2つ目、トランプエレメントの問題でございます。

 確かに鉄の場合、カッパーを初めとした確か6元素ぐらいだと思いますけれども、1回材料の中に溶け込んでしまうと抜くことのできない元素がございます。これにつきましては、これは我々の需要家等と話をして、例えば自動車解体において簡単にそのカッパーのハーネスを外せるような設計にしていただくとか、鉄鋼プロセスにスクラップを持ち込む前に、いかにこれを取り除くか、これが重要でありまして、これができるかどうかというのが重要です。

 一方で、鉄に対するトランプエレメントはさっき6種類ぐらいと申し上げましたけれども、これは非常に実は金属の中ではまれ、少ないトランプエレメントでございまして、例えばアルミニウムなんかですと、これが10倍から15倍ぐらいの実はトランプエレメントがございまして、相当に分別をしっかりしないとアルミニウムの場合にはリサイクルは困難ということになります。

 それともう一つ、もちろん微量のトランプエレメントというのは現状も入っているんですけれども、現在の生産量からすると、全体としては薄まっていて、トランプエレメントの問題は、現時点ではまだ顕在化しておりません。

 それから、藤井委員のほうからこれも廃プラスチック、守山から大分のほうに送られているということなんですけれども、まず一つちょっと修正していただきたいのは、これは重油のかわりというのは先ほど御説明したとおり、重油のかわりではございません。強いて言うならば、原料炭の代替でございます。

 それで、せっかく守山市のほうで苦労して分別をされて、それが違うところに持っていかれて何かに使われている、これが合理的なのだろうか、理解が得られるのだろうかということでありますけれども、容リ法では、再生利用に係る費用は入札により決定されますが、その費用を負担するのは容器包装リサイクル協会を経由した容器の製造事業者等です。このため、再生利用事業者の落札価格と自治体における負担金額との直接的な関係はありません。一方、もし自治体が容器リサイクル制度に参加していない場合は、自治体自らが廃棄物処理に当たる必要がありますので、経済的には、この場合の負担と容器包装リサイクル制度に参加する場合の負担との比較になろうかと思います。

 それから、酒井委員長のほうからリサイクル効果のマイナスというのはどういう意味だという御質問がございました。

 まさにここはライフサイクルシンキングの一番肝の部分でございまして、例えば先ほどるる御説明した鉄鋼材料をお考えいただくといいんですけれども、鉄鋼材料は、この一番左側の棒グラフで鉄鋼製品の製造を行います。それが自動車等で走るのが真ん中です。その次に、自動車が廃車された後、スクラップが発生します。このスクラップを例えば投棄してしまう。例えば海に沈めてしまう場合と、それを再度転炉に再利用する場合、これを考えていただきたいんですけれども、後者の場合は、その使用によって次の世代に投入する天然資源の投入量が確実に減りますし、それに伴う環境負荷の排出、これも削減できる。すなわちスクラップというのは、リサイクルすることによって環境負荷を次の世代に運ぶという特徴がございます。それを表しております。

 一番最初に大迫委員のほうからライフサイクルシンキングの重要性、それから、どのような具体的な取組かと、これはコメントでございましたけれども、まさに現在、日本鉄鋼連盟並びにワールドスティール、これは世界鉄鋼連盟でございますけれども、ここではこういうリサイクル効果を適正に反映した鉄鋼材料のライフサイクルインベントリーの計算手法についてきちっと確立しようということで、ISO化を今進めているところでございます。

 以上です。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、三浦委員、どうぞ。

○三浦委員 種々コメント、ありがとうございます。

大迫委員からのコメントにございましたように、素材間の連携は非常に重要だと考えておりますので、両者がウイン・ウインになるような体制で世の中に貢献できるように進めていきたいと思います。

 災害廃棄物に関しましては、先ほども申しましたように、D.Waste-Netというのは非常に有効であるということが確認されました。災害がひとたび起きますと混乱いたします。そのときのために平時から準備させていただいて、輸送業者や産業廃棄物業者とも連携を日ごろから深めていき、セメント産業としての貢献をさせていただきたいと思います。

 高岡委員から御質問のございました、現在475キロがどのくらいまでいくのかということでございますが、正直申しまして、かなり上限に近づいているのは間違いございません。「これ以上」というと、エコセメントというのがございまして、これは500キロ以上使えます。ただ、これは特別な設備が必要でございますので、既存のセメント工場ですぐに実施することは難しいところがございます。強いて言いますと、原料代替というよりは化石エネルギー代替の部分に余地があるかな、と思っています。余地というか、対象物を探しながら増やしていきたいと考えております。

重金属等の元素を好ましくないエレメントとしてどうされているのか、ということでございますが、重金属は少し専門的になりますけれども、セメント鉱物中に固定化ということができます。しかし、溶け出さないように固定化はできますが、限度があり、ある程度以上の量になりますと、溶出という問題も出てまいります。基準に合うようにするためには、どのくらいまで大丈夫かということを協会個社で決めておりますので、受け入れ側のほうで制限しているというのが実情でございます。

 取り除けないもの、例えば、水銀については、水俣条約がございます。これは正直悩ましい問題でございますので、セメント協会が中心になり、経産省に御相談しながら対策を検討している最中でございます。

 以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、蜷川さんのほからよろしくお願いいたします。

○蜷川氏 まず、長寿命化についてですね。長寿命化は非常に力を入れております、住団連では。この資料でもう少し長寿命化に触れてもよかったかなと思うんですが、4ページのガイドラインの記述のキーワードというところで、高耐久・長寿命化ということで、あっさりとしか触れていなくて、もうちょっと触れてもよかったのかなと思いますが、これは政策要望等で長期優良住宅への補助金のお願いとかいろいろやっていまして、現に補助金も受けたりしていますので、かなり力を入れています。

 ちなみに住団連ですと、ガイドラインと自主的環境行動計画とあるんですが、これはどちらでも触れていまして、設計段階云々で長持ちするような家ということで長期優良住宅の推進を進める、それから、耐震改修の推進、それから、断熱改修ですね。ガイドラインも同じような形で、やはり長寿命化ということにかなり触れております。

 それから、工務店さん、要は廃棄物の処理で大手どころはしっかり処理するけれども、小さいところはどうかなというお話だと思うんですが、住団連の会員団体の中には、地方の工務店さんが会員になっている団体さんもありますので、もちろんそういったところに普及啓発というのは行っておりますが、現実問題はそういった団体にも入っていない、例えば本当にお一人で請け負ったりしているというところもございます、現実的には、そちらはちょっと無理というのは変な言い方なんですが、あくまで住団連としてできる普及啓発を粛々と続けるしかないと、あくまでできる範囲まで頑張るぞ、ということです。

 あともう一点、住まい方ガイドラインについて御質問があったと思います。この住まい方ガイドラインの内容といいますか、目次だけちょっと読み上げますと、まず、住まい方ガイドラインの目的というのがございまして、それから、省エネのための暮らし方、それから、家を長持ちさせるための暮らし方、それから、健康な暮らし方、自然と地域に調和した暮らし方、日々の暮らし方、一応こういった構成になっておりまして、どちらかというと、メーンはCOをなるべく出さないような暮らし方をしましょうという内容になっています。

 以上で答えになったかどうかわかりませんが、以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 では、ほぼ委員のほうから出していただいた質問あるいは御意見に対して的確に御回答いただけたと思いますので、この辺りにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 では、どうも丁寧に御対応いただきまして、ありがとうございました。次回の循環部会におきましては、関係省庁からのヒアリングを行いたいと思いますので、またどうぞよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、その他報告事項として2点用意をいただいております。本日の予定は12時までということで組んでいただいておりますので、あと2件の報告、その時間に合わせてうまく御説明をいただければ幸いでございます。

 まず、1点目が廃棄物処理制度における論点の検討についてということで、事務局のほうから参考資料1に沿って説明をよろしくお願いいたします。

○企画課長 現在、本部会のもとに設置されました廃棄物処理制度専門委員会で処理制度について議論を進めてございます。論点整理がほぼ終わりまして、それに基づいて一通り議論をしたということで、今後取りまとめに向けてさらに議論を続けていくというところでございます。

 参考資料1に基づきまして、ごく簡単にポイントだけ申し上げたいと思います。

 1ページ目の検討すべき論点1のところは、産業廃棄物の処理状況の透明性の向上というポイントでございまして、これは2ページ目の上から3つ目の白丸でございますけれども、再生利用が行われている状況も含めて最終処分が終了するまでの一連の処理の行程を確認するための方向として、例えば以下が考えられるのではないかということで、優良産業廃棄物処理業者の認定制度において、さらに要件を加えていくであるとか、事業者団体の自主的な取組として情報公開に積極的に取り組む処理事業者を優先して選定するといった論点について議論をしております。

 論点2といたしまして、マニフェストにつきましてですが、1つ目は虚偽記載の防止ということで、3ページ目の上から2つ目の丸でございますが、電子マニフェストシステムの改善、それから、マニフェストの虚偽記載等に対する抑止力をより高めるための方策の検討といった点について議論をしております。

 さらに、電子マニフェストの普及拡大という点でございますが、これは4ページ目の一番上の丸を御覧いただきますと、一部の事業者から段階的に義務化するなど、電子マニフェストの一層の利用拡大のための対策という点について議論を進めております。

 さらに、論点3として排出事業者の責任の徹底という点、様々な周知徹底等の方策について議論を進めてございます。

 6ページに飛んでいただきまして、論点5でございますが、有害物質管理のあり方という点で、情報提供という点については、上から白丸の3つ目でございますけれども、排出業者から処理業者に対して、より具体的な情報提供を義務づける方策を検討すべきではないかという点、さらに、処理基準等といたしましては、一番下の丸でございますが、POPs廃棄物について処理方法の処理基準化、さらに、処理の制度的なあり方についての専門的な議論を行うべきではないかという点がございます。

 それから、8ページ目に飛んでいただきまして、検討すべき論点7でございまして、ここから廃棄物等の越境移動の適正化に向けた取組でございます。特に8ページ目の一番下にございますが、有害物質が含まれた使用済みの電気電子機器等が雑多なものと混ぜられた金属スクラップ、いわゆる雑品スクラップと言われているものについて、廃掃法、それからバーゼル法に基づく規制を事実上ほとんど受けずに、輸出先でどのような取扱いを受けるか不明な状態で輸出されているという問題がございまして、10ページの一番上の段落の中ほどからでございますが、その対応として、例えばスクラップヤードの所在地などを行政機関が把握できるようにするとか、こうした使用済み物品を他の金属スクラップ等と混合することを制限していくとか、そういった必要な措置を講じるべきではないかという論点を議論しております。

 それから、論点8は優良な循環産業のさらなる育成ということでございまして、11ページにございますが、処理業者の優良認定制度について、例えば11ページの上から2つ目でございますけれども、その認定基準を途中で満たせなくなった場合、それをちゃんと排出業者や都道府県で共有できるような仕組みでありますとか、認定基準はさまざまございますが、これについての見直し、さらに、処理業者の負担軽減等の優遇措置、国、産廃処理業界、事業者団体等の自主的取組といった点について議論を進めております。

 それから、12ページでございますが、論点9といたしまして、特に再生利用の促進ということで、今後発生が大幅に増えるということも見込まれております建設汚泥等について国が行う再生利用認定制度の活用、あるいは都道府県の指定制度等について、モデル事業の実施などによってさらに進めていく、あるいはできた製品や再生資材の調達についてグリーン購入法などを推進していくという点について議論をしております。

 それから、14ページにまいりまして、論点11で各種規制措置等の見直しということで、先ほどもございましたけれども、親子会社間における自ら処理の拡大あるいは各種の電子申請の活用、それから、15ページの上から2つ目、3つ目辺りにございますが、さらに広くは電子申請と電子マニフェストの連携を含むIT技術の活用による効率的・効果的な廃棄物処理制度のあり方といった点について検討を進めてございます。

 最後のページでございますが、これも先ほどのプレゼンにもございましたが、地方公共団体の運用の問題等についても、意見交換の場のあり方等について検討すべきではないかという論点を検討しているところでございます。さらに今後検討を進めまして、取りまとめを行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○酒井部会長 どうも小野課長、ありがとうございました。

それでは、御質問、御意見ございましたら承りたいと思います。委員の方から何かあるでしょうか。

 では、佐久間委員、どうぞ。

○佐久間委員 ありがとうございます。私から今の論点に関しまして1点だけ指摘させていただきたいと思います。

 電子マニフェストの普及拡大です。参考資料の3ページの取組に、これからの方向が触れられていますけれども、やはりこの電子マニフェストの普及拡大というのは、今のような取組ではなくて、もうあと何年以内に100%にすると、こういう目標を立てて、そのために何をすべきかということで実施をする必要があろうかと思います。電子的に申請をするマニフェストが紙よりお金がかかるというのは常識的には考えられないことですので、もしそのように費用の面で普及していないとすれば、それは料金体系に問題がある、もしくは使い勝手が悪い、そのシステムの設計が悪いということだと思います。

今後、タブレット、スマートフォンに対応したシステムの開発が行われる予定ということになっています。それが実現した場合には、当然、電子マニフェストのほうが費用はかからないということになろうかと思いますので、利用料金の当然極めて低コストもしくはフリーということになろうかと思いますので、やはり普及については、もう早急に100%を目指すべきではないかと思います。

 以上です。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 中村委員、どうぞ。

○中村委員 ありがとうございます。私も1点申し上げます。

 今日、色々な団体様からお話をお聞きし、循環型社会を構築するためには、中小企業も含めた主体間連携が非常に重要だということ、および全体最適が極めて重要があるということを改めて認識しました。

 そういう意味では、例えば経団連様の資料の最後のページにある電子化の課題は、主体間における情報の透明化につながると思いますし、また、マニフェスト以外でも電子化を進めていただき、なるべく低コストで情報が共有できる仕組みを環境省が主導して進めることが重要だと考えます。ただ事業規模の小さい中小企業は電子マニフェストですらそれを利用するための投資が難しい状況にあります。電子化による情報透明化を全体最適の視点から強力に推進するのであれば、政府には色々な支援策を講じていただく必要があると考えています。

 さらに、全体最適の視点からもう1点申しあげます。本部会において不法投棄の話題が以前から出ており、自治体では対応しきれない不法投棄の事案が多々あるとお聞きしております。その対策として拡大生産者責任と言う形で製造者側に負担をまわすのではなく、先ずはやはり全体最適の中で国が何らかの仕組みをきちんとつくる必要があるのではないかと思います。

 まとめますと、やはり主体間連携が必要であるとともに、全体最適を確保することを念頭に国がきちんと主導権を取って進めていく、電子化も含めて国全体の目標をしっかりつくり、中小企業への支援も含め、その実現に向けた取り組みを実施することが大事なのではないかと考えます。

 以上でございます。

○酒井部会長 引き続いて、古尾谷委員、どうぞ。

○古尾谷委員 14、15ページのところにあります各種規制措置等の見直しに関して、自治体に関することが非常に多いわけなんですけれども、春に開かれた規制改革会議に出席した際に、委員の特に民間側委員のほうから同じようなお話がかなりきつく出まして、私どもや省庁の皆さんからは、基本的には自治体の条例制定権や個々のそれぞれの例えば廃棄物行政につきましては、新聞報道にもあるとおり違法な排出とかそういうものを契機にして、県民意識等から条例制定に至ったとか、具体的な事由があるわけなので、個々の事由を無視したまま一律的な、はっきり言うとソフトな中央集権化をしていくような議論があまりきつく出ますと、これまでの流れとは違う動きになってしまうということで、若干反発があります。

 規制改革会議でも申し上げましたけれども、その意味で電子申請や電子マニフェスト、これは自治体も非常に費用がかかることでございますので、総務省等とも協議しながら、さまざまな手法を今議論している最中でございますので、ぜひ具体的な、産業界にとっても有益なことだと思いますので、私どももあまりに様式がばらばらであることが果たしてどうなのかという意識は持っておりますので、フォーマットを環境省等で考えていただきながら、自治体の意見も踏まえてやっていただくことが必要だと思っております。制度でございますので、固定的に考えないということは結構でございますので、ただ、一律に標準化してしまうというのは、この10年、20年の流れとは違うのではないかということだけはぜひお願いしたいと思います。

○酒井部会長 御指摘、どうもありがとうございました。

 それでは、少しお答えいただけますか。はい、どうぞ。

○企画課長 どうも御指摘ありがとうございました。特に電子化、電子マニフェストについて様々な御意見をいただきました。今、電子マニフェストもちょうど5割にこれから到達しようかという段階でございまして、今ちょうど電子と紙が併存している状況で、逆にちょっとコストがかかるようになっているということでございまして、将来的には電子100%というところを目指していきたいと思っております。そのために今議論をしておりますので、是非積極的な御議論をお願いしたいと思っておりますし、それから、電子マニフェストだけにかかわらず、電子申請とか全体の電子化というのも、今日も御提言ございましたし、非常に重要な点と思っておりますので、これはこの専門委員会の中ですぐ結論が出るということではないかもしれませんが、少しその後も含めて検討させていただければと思います。

 また、地方分権等への配慮ということは当然そうかと思いますので、その辺りもよく留意、配慮しながら検討を進めていきたいと思っております。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 それでは、次の報告事項に入らせていただいてよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。

 それでは、特定有害廃棄物等の輸出入の規制の在り方に関する専門委員会について、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。

○産業廃棄物課長 参考資料2に基づきまして御説明させていただければと思います。

 前回の部会におきまして専門委員会の設置について御了解いただきまして、その後、参考資料2-2にございますように、部会長の御指名によりまして委員のほうを選定させていただいております。座長は細田衛士先生にお願いしてございます。

 並行いたしまして、バーゼル法につきましては、環境省と経済産業省の共管法であるということでございますので、経済産業省の産業構造審議会のほうにおきましてもワーキンググループを設置いたしまして、そちらの名簿については、参考資料2-2の裏のほうにつけさせていただいている次第でございます。

 先般、10月31日に第1回合同会議がこれまで開催されております。その際に事務局のほうで整理させていただいた論点が参考資料2-3にございます。大きく申し上げますと、具体的な論点が2ページ以降にございまして、輸出に係る論点が7点、あと、輸入に係る論点が2点、その他の論点として1点、合計10点の論点を掲げさせていただいているところでございます。

 まず、第1番目の2ページ目の輸出に係る論点の1番目といたしまして、現状と課題のところの3ポツ目にございますけれども、使用済鉛電池につきましては、OECD加盟国である韓国向けのリサイクル目的での輸出ということで、環境大臣の確認は不要となってございますけれども、本年6月、韓国におきまして使用済鉛蓄電池リサイクル業者がヒ素を含む鉱滓を組織的に不法に処理していたという事案がございまして、我が国から輸出されたものにつきましても不適正処理が行われた懸念があります。

 また、3ページ目の一番最後のポツでございますけれども、我が国では告示におきまして環境上適正な管理の在り方につきましては基本的な考え方が示されているところではございますけれども、OECD非加盟国向けの輸出の場合であっても、環境大臣の審査基準は明確化されていないということが現状としてございまして、論点として2つ掲げさせていただいております。

 1つ目の論点は、OECD加盟国向け輸出に関する環境上適正な管理の確保の審査について、輸出先国がOECD加盟国である場合につきましても、輸出先の処理施設の環境汚染防止措置の状況等に不適正処理が疑われるような場合には、環境上適正な管理が確保されているかどうかを審査することができるようにすべきではないかという論点がまず第1点でございます。

 第2点目といたしましては、輸出先での環境上適正な管理方法などに関する環境大臣の審査基準の明確化を検討すべきではないか。また、輸出者に対して、当該輸出に係る資力の保証に関する資料の提出を求めることを検討すべきではないかということが第2番目の論点でございます。

 4ページ目にまいりまして、雑品スクラップにつきましては、国内で排出された使用済電気電子機器などの中には、その他の金属スクラップなどと混合された上で輸出されているものがございまして、いわゆる雑品スクラップと呼ばれてございます。こちらにつきましては、その国内外での処理時に有害物質を拡散させているおそれがあります。また、スクラップヤードや船上における火災の発生事例なども報告されてございまして、他方で、バーゼル条約上におきましては、そのバーゼル法に基づき輸出承認手続が必要となるが、その該非判断が難しいという課題がございます。このため、現状ではバーゼル法に基づく手続を経ずに不適正に輸出されているものもあるというふうに承知してございます。

 以上の状況に鑑みまして、論点としては2つ掲げさせていただいてございます。

 5ページ目の③にございますように、規制対象物質認定の実現ということで、該当性の判断基準が不明確であるという指摘がございますことから、水際におきまして、混合物を含め客観的かつ短時間で規制対象物に係る該非判断が行われるような判断基準の整備を検討すべきではないかという点、また、④といたしまして、規制対象物についての法的根拠の明確化ということで、現状告示で規定されているものにつきまして、法律に基づく法的な根拠に基づいて定めることができるようにする方策を検討すべきではないかという点がございます。

 続きまして、6ページ目にまいりまして、シップバック対応の円滑化という課題がございます。

 近年、我が国から輸出された貨物につきまして、その輸出がバーゼル条約に基づく事前の手続を経ていないものとして、輸出先国からシップバックを要請される事例が頻発してございます。バーゼル法では、不適正に輸出された場合などに備えまして、輸出者などに措置命令を発することができるというふうにしてございますけれども、それが措置命令の対象に当たるかどうかを確認するには非常に時間がかかる場合もあるというふうに承知してございます。このため、論点といたしましては⑤でございますけれども、迅速に措置命令等の対応を行うための方策や、これと同様の貨物を我が国から当該輸出先国に繰り返し輸出されることを防ぐための方策を検討すべきではないかという論点がございます。

 7ページにまいりまして、OECD加盟国向け輸出手続の簡素化という論点がございます。OECD加盟国を仕向地とするアンバーリスト対象品目の輸出につきまして、相手国で事前に同意が得られている回収施設、これにつきましては、手続を簡素化してもよいのではないかという点。また、(5)の二重手続の改善でございますけれども、廃掃法とバーゼル法のいずれの手続も経なければならないという場合には手続が長期化するという課題がございますので、その審査内容及び手続の重複を点検いたしまして、その見直しによって輸出手続の迅速化を図るべきではないかという点がございます。

  以上が輸出に係る論点で、続きまして、8ページ目から輸入に係る論点でございます。

 2つ目のポツのところにございますように、OECD理事会決定におきましては、廃電子基板等が通常の商取引に適用される規制以外の特別な規制を行わないグリーンリストというものがございます。このようなものにつきましては、論点8のほうにございますけれども、我が国における処理においても環境汚染リスクが低いと考えられるものがございますので、我が国施設の競争環境上の不利を解消いたしまして、また、我が国の誇る環境技術の先進性も生かしつつ、円滑な資源循環を促進するため、また、開発途上国の環境上も我が国が処理することで世界全体の環境負荷低減につなげることができるということで、輸入手続を大幅に簡素化すべきではないかという論点がございます。

 また、アンバーリスト対象品目の輸入につきましても、事前に同意が与えられている回収施設で処理する目的で輸入される場合には、包括的な同意を与えることができるなどの特例措置を設けて簡素化するということも考えられるのではないかということがございます。

 9ページ目でございます。(2)でシップバック対応の円滑化ということで、事前の通告及び同意手続などを経ずに貨物が輸入された場合につきまして、輸出国に対してシップバックがなされるべきでございますけれども、再輸出しようといたしますと、通常の審査手続を経なければならず、再輸出が困難となってしまう場合があるということで、そのような場合には、再輸出する際の承認を不要とするなどの方策について検討すべきではないかという論点が9番目でございます。

 最後の論点でございますけれども、バーゼル法におきましては、試験分析目的での特例的な輸出入を認める規定は存在しないため、通常の手続を経ておりますけれども、OECDの決定、EUの例などにおきましても、25キログラム以下の少量の有害廃棄物の輸出入につきましては、試験分析目的のものであれば手続を経ずに輸入を行うことができるようにすべきではないかという論点がございます。また、輸出を行う場合についても、原則的には通常の手続よりも簡易に輸出を行うことができるようにすべきではないかという論点がございます。

 以上の資料につきまして事務局から説明させていただきまして、当日はさまざま御議論いただきまして、細田座長のほうから追加で6点ほど宿題として承ってございます。

 1点目はバーゼル条約が規定する国内処理原則との関係ということで、国内処理原則とWTO法の自由貿易との関係を整理するということです。特に国際法学的に国内処理原則の具体化はどこまで認められるのか、また、実際に国内処理原則に基づいてどの程度の規制が妥当なのかを検討すべきという宿題をいただいてございます。

 2点目につきましては、廃棄物処理法とバーゼル法との「すきま」問題につきまして、バーゼル条約が担保できていると言えるのかどうか、外務省ともきちんと相談をして整理してほしいという宿題がございます。

 3点目といたしまして、こちらは廃掃法にはございますけれども、未遂罪及び予備罪の創設ができるのかどうかについても検討することという宿題をいただいてございます。

 4点目といたしまして、バーゼル条約では不法取引があった場合の輸出国の責任が定められておりますけれども、その責任を果たすに当たり、現行のバーゼル法の措置命令と行政代執行法の行政代執行で十分と言えるのか外務省等とも相談するということを宿題としていただいてございます。

 5点目といたしまして、我が国から輸出された貨物に対するシップバック通報の事例の詳細を明らかにすること、6点目といたしまして、いわゆる雑品スクラップ等の判断基準をどのように明確化していくのか、他国の事例を調べることということでございます。

 以上の議論を踏まえまして、参考資料2-4に今後の進め方ということで資料をお出ししておりますけれども、12月に第2回の合同会議を開催させていただく予定としておりまして、その際には報告書案と先ほどの宿題に対する回答というものをお出しさせていただいて、議論を進めさせていただく予定としております。

 以上でございます。

○酒井部会長 どうも要領よく御説明、ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明に御質問、御意見ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。

 多くの論点、また難しい論点が多く挙がっておりますけれども、専門委員会の議論を見守るということでよろしいでしょうか。

 どうもありがとうございます。

 それでは、本日の予定の審議、議題は以上でございます。本日はここで終了ということにしたいと思いますが、闊達な御議論、どうもありがとうございました。

 それでは、事務局のほうから何かございましたらよろしくお願いいたします。

○企画課長 次回の循環型社会部会でございますが、12月9日金曜日の10時からこの場所での開催を予定しております。詳細につきましては、改めて事務局から御案内をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 本日は、どうも長時間にわたりまして、ありがとうございました。

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