中央環境審議会第14回総会議事録

日時

平成22年4月7日(水)

場所

霞山会館「霞山の間」

議事内容

午後1時04分開会

○紀村総務課長 それでは、定刻を過ぎましたので、ただいまから第14回中央環境審議会総会を開催させていただきます。
 本日はご多用のところご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 現在、委員30名のうち22名の委員の方が既にご出席され、定足数を満たしておりますので、総会として成立していることをご報告申し上げます。
 それでは、開会に先立ちまして、まず、小沢環境大臣から委員の皆様にごあいさつを申し上げます。
 大臣、よろしくお願いします。

○小沢環境大臣 改めまして、皆様、こんにちは。中環審の先生方におかれましては、日頃から環境行政に対し、それぞれの皆様方の専門的知見をもってご指導賜っておりますこと、鈴木会長をはじめ皆様方には、この場をおかりして、改めて御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 昨年の総会のときにも、初めて大臣を拝命して参加をさせていただき、ごあいさつをさせていただきましたが、それ以降、無い能力を、隣にいる副大臣、政務官、あるいはまた役所の皆さんに支えていただいて、約7カ月やってまいりました。
 皆様、ご案内のとおり、鳩山内閣はいろいろな課題を持って、今やらせていただいておりますが、この環境のテーマは、ある意味では金看板の一つだと、我々は自負しておりますし、実際にそういった流れになっているものと思っております。
 今日ご参加いただいている委員の皆様方からも、いろいろな場面でご指導をいただいて、先には温暖化対策の基本法を出させていただいたところでもございます。お立場あるいはお考えによっては不十分だと、こういうご意見もあろうかと思いますし、ぜひまた忌憚のないご意見もいただきたいとは思っておりますが、何分、政治の世界でありますので、ある意味で言うと、考え方が180度違う、そういう意見のある中で1つの方向性を示していくというのが、ある意味では政治の役割でもあって、そういった中では、我々としては全力を尽くしてまとめさせていただいたと、こういう思いでいるわけでございます。
 さらにはまた、さまざまな課題も、先生方からはいわゆる環境以外の話も、鳩山内閣、何をもたもたしているんだと、こういうご叱声もいただくことがありますが、1つだけこの機会に皆様方にご理解を求めておきたい話は、環境の問題もまさにそういった課題でありますが、大きな社会の構造変化、社会変革をある意味では、鳩山内閣としては目指してやっている課題が大変多いわけであります。環境の問題もそうでありますし、地方分権の問題もそうであります。あるいはまた子育ての問題、そういった話もそうでありますし、年金の改革もそうであります。今までの流れの中で、若干のある意味では微調整をして済ますということであれば、それほど大きな抵抗、ハードルもなくやれるのかもしれませんが、この環境の問題は、もう皆様専門ですからおわかりいただきますように、全くある意味では今までの政策と変えて、そしてチャレンジをしている課題でありまして、他のテーマも同じような、ある意味では意味を持っているわけであります。
 それだけに、いろいろな障害もありまして、総理の言葉ではありませんが、あちこち頭をぶつけながらやらせていただいているというところもあるわけですが、大事な事は、目指している方向性に間違いがないようにすることで、そこに関しては先生方にもぜひ、それは違うと、ぜひご意見を賜りたいと思います。目指している方向に関してはいいけれども、やり方がよくないという話に関しては、若干大目に見ていただきながら、背中を押していただくようご指導をいただければ大変ありがたいとを、この場をおかりして、お願い申し上げたいと思います。
 中環審のこの会、いよいよまた私共からも、さまざまな課題をお願いすることになって参ります。これからも、おそらく今日の報告の中にもあろうかと思いますが、アセスメントの問題、温暖化の問題、あるいは今年の秋に行われますCOP10をはじめとする生物多様性の問題、また、ある意味では今大きな山場を迎えております水俣の問題等々、先生方の専門的なご見識をおかりしなければいけない場面が多いと思います。
 これからもしっかり先生方と意見交換をさせていただきながらやって参りたいと思っておりますので、何とぞご指導のほど、改めてこの場をおかりしてお願い申し上げ、一言若干のご報告とお願いのご挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございます。

○紀村総務課長 ありがとうございました。
 引き続き、環境省の政務三役をご紹介いたします。
 大臣の隣でございますけれども、田島環境副大臣でございます。

○田島環境副大臣 どうぞよろしくお願いいたします。

○紀村総務課長 そのお隣、大谷環境大臣政務官でございます。

○大谷環境大臣政務官 大谷です。どうぞよろしくお願いします。

○紀村総務課長 それでは、これから議事に入りたいと思います。以下の進行方、鈴木会長、どうぞよろしくお願いいたします。

○鈴木会長 小沢大臣、ありがとうございました。また田島副大臣、大谷政務官、ご出席いただきましてありがとうございます。委員の方々につきましては、大変ご多用のところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本日の会議は、恒例によりまして、中央環境審議会の運営方針に基づき公開となっておりますので、あらかじめ申し上げます。
 時間が限られておりますので、各委員の方々のご協力をいただき、なるべく進行をスムーズにさせていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず議事に入ります前に、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。

○鈴木(大臣官房総務課) それでは、資料の確認をさせていただきます。
 お手元にお配りいたしました資料1番から11番、そして参考資料の1番ということで配付をさせていただいております。大変恐縮でございますが、資料番号1番のところですが、松本先生、そして山岸先生の所属先が変更になっております。一部記載のミスもございまして大変恐縮でございますが、今、差替版を配らせていただいておりますので、お差しかえいただければと思ってございます。
 そして、資料ナンバーの2番以降でございますが、特に資料ナンバーの6番には、資料ナンバー6-1、2、3と、それぞれ枝番がついてございます。そして、資料ナンバー7番の地球温暖化問題に関する取組でございますが、こちらについても、地球温暖化対策の最近の状況について、あるいはコペンハーゲン合意への排出削減目標・行動提出状況、そして地球温暖化基本法案の概要について、あるいは中長期ロードマップ概要、小沢環境大臣試案というように4部の構成になってございます。いろいろな資料が含まれておりますので、もしお手元にない資料がございましたら、お声がけいただければと思います。
 以上でございます。

○鈴木会長 資料はよろしいでしょうか。過不足ございましたら、事務局のほうにお申し出いただければと思います。
 それでは、議事に入りたいと思いますが、本日はお手元の議事次第にございますように、各部会の審議状況につきまして、これまでは事務局のほうからご説明をいただいておりましたが、今回からは、部会長からその各部会の審議状況について簡潔にご説明をいただくことにいたします。
 それから、当面の諸問題について。これはそれぞれ重要な事項についてのご説明を環境省からお願いすることにいたしております。
 この両方が終わりましてから、まとめてご議論、ご質問等をいただく、このようにしたいと思いますが、なるべく質疑応答の時間を長くとりたいと思いますので、それぞれの部会の報告等につきましては、お1人2,3分を目処にということで簡潔にお願いできればと思っております。
 それでは、最初に、総合政策部会、そして地球環境部会、並びにその両者の合同部会、この審議状況につきまして、私からご報告をさせていただきます。
 お手元に資料2というのがございますが、中央環境審議会の審議状況等について、まずここの最初のページには、前回11月5日以降、今日まで、部会の決議、これを中央環境審議会の答申とさせていただくような形で進めております。その一覧が挙がっております。
 3ページに総合政策部会についての審議状況の説明がございますが、総合政策部会につきましては、前回以降、総合政策部会、昨年の12月22日に新たな環境研究・環境技術開発の推進戦略について、この諮問を受けました。その後、専門委員会を随時開催いたしまして、環境研究・環境技術開発推進戦略の改定については、目下審議中でございます。明日、この専門委員会もまた開かれることになっております。
 審議状況につきましては、第三次環境基本計画の進捗状況・今後の政策に向けた提言は昨年11月27日に、また環境影響評価制度のあり方について、この答申に向けた中央環境審議会への報告を今年2月22日に取りまとめております。報告を取りまとめるにあたっては、環境影響評価制度専門委員会、これは浅野先生に専門委員長をお願いしましたが、これを随時開催してまいったところでございます。
 そのほか、環境情報専門委員会におきましては、環境情報戦略に基づく平成21年度の施策について、この進捗の報告を本年2月9日に受けております。
 さらに、環境と金融に関する専門委員会、ここにおきましては有識者からのヒアリングを行いつつ、我が国において目指すべき環境と金融のあり方を審議中ということでございます。
 また、地球環境部会につきましては、本年2月10日に第87回の部会を開催いたしまして、地球温暖化対策に関する国際交渉の動向、そして地球温暖化対策基本法案等について報告を受け、議論を行いました。また3月5日には第88回を開催し、地球温暖化対策基本法案について議論を行ったところでございます。
 その他、自主行動計画フォローアップ専門委員会を随時開催しております。
 今後につきましては、基本法に基づきまして、中長期目標達成のためのロードマップの策定、大変ご関心の高いところと思いますが、さらに国内排出量取引制度の具体的設計、こういうところが必要とされております。このために、地球環境部会のもとに、中長期ロードマップの小委員会、そして国内排出量取引制度の小委員会を設置いたしまして、今後検討を進めたいと考えているところでございます。
 もう一つ、総合政策部会と地球環境部会の合同部会といたしましては、グリーン税制とその経済分析に関する専門委員会を設置しております。これを開催いたしまして、地球温暖化対策のための税等について技術的な観点から審議中という状況でございます。
 総合政策部会、そして地球環境部会につきましては以上の通りでございます。
 続きまして、廃棄物・リサイクル部会の審議状況につきまして、部会長の田中先生がご欠席ですので、大塚委員からご説明をお願いいたします。

○大塚委員 大塚でございます。廃棄物・リサイクル部会の審議状況について説明させていただきます。
 今の資料2の続きでございますが、諮問はございませんが、審議状況といたしましては、部会、それから廃棄物処理制度専門委員会が開かれております。さらに容器包装の3R推進に関する小委員会、それからプラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会、プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会合同会合作業チーム、自動車リサイクル専門委員会合同会議、家電リサイクル制度評価検討小委員会が開催されています。
 答申報告書といたしましては、最後の3の答申等にございます廃棄物処理制度の見直しにおける意見具申についてという意見具申と、(8)のところの自動車リサイクルに関して、自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書が出されています。
 お手元の資料8をご覧いただきたいと思いますが、最初にございますように廃棄物処理法の改正に向けて、今申し上げました平成22年1月の廃棄物処理制度の見直しの方向性意見具申というのが出されており、これが法律案として3月に国会に提出されたところでございます。
 時間もございませんので、ごく簡単に内容を申し上げますが、不適性処理を未然に防ぐ対策の強化、それから廃棄物処理施設設置許可制度及び最終処分場対策の整備、さらに廃棄物処理業の許可制度の整備と優良化の推進等々について今回取りまとめをいたしまして、これが法律案として国会に提出されているところでございます。
 次に、先程申しました自動車リサイクル法の施行状況の点検結果についてでございますが、こちらも課題解決に向けた具体的な対策を報告書の中でまとめております。中古車と使用済み自動車の取り扱いの明確化や、使用済み自動車の循環的な利用の高度化等々について取りまとめております。
 さらに微量PCB汚染廃電気機器等の処理についてでございますが、こちらは微量PCB汚染廃電気機器につきまして、無害化処理の認定の中でこれらの機器を対応していくということで追加をしておりますとともに、技術的な問題について検討し、ガイドラインを作成しているところでございます。
 また、廃棄物処理基準等専門委員会を設置いたしまして、廃棄物の適正処理に関する技術的基準等について検討を行っていくと、1月に専門委員会を設置したところでございます。
 プラスチック製容器包装リサイクルや、家電リサイクル法の施行状況等々については先程申し上げた通りでございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、循環型社会計画部会、部会長の武内委員からお願いいたします。

○武内委員 それでは、循環型社会計画部会の審議状況についてご報告申し上げたいと思います。
 昨年度は第2回の点検作業というのを行っておりまして、7回にわたって有識者、専門家、あるいは政府関係等からのヒアリングを行い、点検結果を取りまとめ、報告を行いまして、3月5日に閣議報告されたところでございます。
 検討結果の概要について申し上げますと、天然資源等投入量、それから最終処分量、循環利用率という、入り口と、出口と、それからどの程度回っているかという、この3つの指標で、我が国の循環型社会形成についての状況をフォローしておりますが、大変順調に取組が進んでいるということが言えると思います。平成27年度の目標値というものを設定しておりますが、これに向かって順調に達成できるという見通しが立っているというところでございます。
 また、取組指標については、特に循環型社会形成に向けた意識、行動の変化についていろいろと調査をいたしておりますが、意識は皆さん非常に高くなっているようですが、なかなか行動が伴っていないという事が一つの大きなネックとなっており、今後どうやって社会運動に展開していくかという事が課題かと思っております。
 それから、今後いろいろと検討すべき課題を整理しておりますが、1つは低炭素社会と、循環型社会、自然共生社会の間の連携を強めるということでございます。具体的に申し上げますと、循環を進めるためにかえってエネルギーを使ってはいけないとか、最終の廃棄物についてはサーマルリサイクルを徹底し、どの程度までいくかというような問題や、自然共生社会との関係で言うと、バイオマス利用のようなものの推進が、循環型社会の形成にも貢献すると同時に、自然共生社会にもつながっていくという、人と自然の望ましい関係の再構築につながっていくということが、今後考えられるべきであり、これも鋭意やっていきたいと思っております。
 それから、今回の循環基本計画は新基本計画になっておりますが、その際に地域循環圏という新しい概念を提唱させていただきました。地域全体で循環型社会を形成していこうということで、この取組と、地域社会の活性化、とりわけ地方部の活性化というようなものとどのようにつなげていくことができるのかという議論が引き続き必要だということでございます。
 それから、循環圏というのは幾つかの階層制に分れますが、東アジアを対象にしたアジア循環圏の形成というのがとりわけ重要で、アジア3R推進フォーラムといったものを通して、多国と連携しながらこの問題について考えていきたく、とりわけ有効な資源、これは希少金属も含むわけですが、これは東アジア圏域できちっと回していくということと、他方で、国境を超えた有害物質の移動についてはきちっと食い止めるというようなことが大事ではないかというように思っております。
 循環型社会という言葉は極めて日本的な言葉ですが、これは他の国のsustainable production and consumptionなどに比べると、極めて持続型社会の社会像を明確に示した良い言葉だと思っております。この分野は、現在気候変動や生物多様性と比べて少し地味でございますが、ぜひ大臣にもご理解いただいて、この分野の推進に、今後とも私共が協力させていただきますので、邁進していただければと思います。
 来年度は3年目ですので、一応中間評価ということで進めていきたいと思っております。
 以上です。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 続きまして、環境保健部会並びに石綿健康被害判定部会、この審議状況につきまして、佐藤部会長、お願いいたします。

○佐藤部会長 環境保健部会長を務めさせていただいております佐藤でございます。私からは、前回の総会から今回の総会までに開催された2回の環境保健部会及び石綿健康被害判定部会での審議事項を中心に報告させていただきます。資料2の7ページからいろいろ細かく書いてあるかと思います。
 まず、第22回でございます。石綿健康被害救済制度のあり方について検討するために、環境大臣より中央環境審議会に対して諮問が行われました。そこで10月28日の第22回環境保健部会において諮問事項の検討を行うために、石綿健康被害救済小委員会の設置を了承いたしました。諮問事項は2つございまして、1つ目は石綿健康被害救済制度における指定疾病に関する考え方について、2つ目は法施行後5年以内に必要な見直しを行うためのもので、今後の石綿健康被害救済制度のあり方についてであります。
 設置した小委員会においては、まず1つ目の指定疾病に関して検討を行い、著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺及び、びまん性胸膜肥厚を指定疾病に追加する方向で答申案を取りまとめ、現在パブリックコメントが行われているところでございます。今後、パブリックコメント等を踏まえまして最終的な答申とする予定でございます。その後、諮問事項の2つ目の法全体の見直しについて審議を開始する予定でございます。
 次に第23回の部会でございますけれども、公害健康被害等の補償等に関する法律に基づく認定患者の方々に対する補償給付のうち、中心的なものである障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額、両方合わせて補償月額というふうに申しておりますが、これは一般的な賃金水準の動向に応じて、毎年改定するということになってございます。
 そこで平成22年度の補償月額について、環境大臣より、やはり中央環境審議会に対して諮問が行われ、環境保健部会に付議されました。そこで平成22年1月7日に開催された第23回環境保健部会において当該諮問事項について審議し、同日、中央環境審議会に対して報告を行ったところでございます。
 それから、石綿健康被害判定部会についてでございますが、この部会は救済申請の医学的判定に関して調査審議している部会でございます。毎月2回から3回程度、小委員会及び分科会を開催し、審議しております。平成18年にこの部会は発足いたしましたが、今年の3月19日までに小委員会は67回、分科会は107回開催しております。その他にもいろいろ小委員会がございますが、概ねルーチンの審議をしておりまして、これは資料にある通りでございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、大気環境部会並びに大気環境・水環境合同部会、この審議状況につきまして、坂本部会長、お願いいたします。

○坂本部会長 それでは報告申し上げます。
 まず、資料の11ページに大気環境部会の審議状況が書いてございますが、それ以外に別紙として資料2、大気環境部会の微小粒子状物質(PM2.5)の環境基準設定に伴う「大気汚染防止法第22条の規定に基づく大気の汚染の状況の常時監視に関する事務の処理基準」改正の基本的な考え方という資料がついてございます。これはご承知のように、昨年9月に微小粒子状物質の環境基準の設定について答申を行い、環境基準がその後、すぐ設定されたわけでございますが、それに伴いまして全国的な監視体制を整備する必要があるということで、大気汚染防止法に基づく、今申し上げました常時監視について、地方自治体向けに定める事務処理基準を取りまとめたというのが、ここのところの29回の部会でございます。
 それからもう一つ、専門委員会のほうでは、自動車排ガス専門委員会を開催してございまして、自動車排ガス低減対策に関する第8次答申というのを17年4月に出しておりますが、これはディーゼル重量車NOX挑戦目標値というものが、ポスト新長期NOX規制値0.7g/kWhの3分の1程度としようという形の検討がされており、それからもう一つは、E10、温暖化絡みに関連して、燃料にエタノールを加えてE10燃料の普及を図るといった排出ガス基準を検討しているというところでございます。
 それから、16ページに大気環境・水環境合同部会の審議状況が書かれておりますが、ここでは公害防止取組促進方策小委員会を設置いたしまして、ここで審議をしてございます。これも先程申し上げた資料に2ページにわたって、なぜこういった検討をしなければいけなくなったかという現状、そしてそれに基づき、どういった公害防止の取組促進方策を考えたらいいのだろうかというものを整理してございます。これはご承知のように、一部の企業等において、大気汚染防止法の排出基準超過、また測定データの改ざん、そういった不適正事案が見られているということ。それからもう一つは、環境問題が非常に多様化し、これまで公害がひどい状況になってきた時代に、業務に携わってきた職員の多くの皆さんが、退職の時期に当たっており、かなり公害防止業務を取り巻く状況が構造的に変化をしてございます。
 このような状況を踏まえまして、効果的な公害防止の取組を促進する方策のあり方について、昨年8月に環境大臣から諮問がございました。この諮問については、大気環境部会及び水環境部会の所掌に関わるものであるため、大気環境・水環境合同部会が設置され、そこで今申し上げた公害防止取組促進方策小委員会をつくり、審議を行ったということでございます。
 この委員会では、昨年9月から6回の審議を行いまして、本年1月に取りまとめ、鈴木会長から答申をいただきました。そして、その答申を受けて、その後、環境省で大気汚染防止法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律案を3月2日に閣議決定し、国会に提出されたところでございます。ちょうど4月6日にこの法案は衆議院で可決され、現在、参議院で審議中という形に至っているということでございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、水環境部会の審議状況につきまして、水環境部会の松尾部会長がご欠席でございますので、浅野委員のほうからご説明をお願いいたします。

○浅野委員 それでは、今、会長からご説明がありましたように、松尾部会長がご欠席でございますので、私、浅野が部会長に代わって、前回総会から今回の総会までに開催されました水環境部会の審議状況等についてご報告をいたします。
 資料は先程から、各部会からのご報告にありますように資料2でございまして、資料2の12ページ以下に水環境部会の状況が記されております。
 まず、第6次水質総量削減の目標年度が平成21年度ということになっておりますので、前回の総会で説明がなされました通り、水環境部会に総量削減専門委員会を設置いたしまして、次の第7次の水質総量削減のあり方についての検討をしてまいりました。この専門委員会では総量削減の指定水域のうち、東京湾、伊勢湾、大阪湾については、今後も着実に水環境改善のための取組が必要であるという結論に達しました。大阪湾を除く瀬戸内海については、現在の水質が悪化しないように現状を維持するための対策を講じることが必要というようなことで当部会に報告がまとめられましたので、3月31日に開催されました第22回水環境部会においては、この報告の審議を行い、同日付で中央環境審議会長に報告をお渡しし、環境大臣への答申としたところでございます。
 なお、部会においては、この水質総量削減の目標が21年度であり、もう既に22年になっているわけでありますが、従来はこういう答申を出した後、さらにまた1年、2年かけて、具体的な総量削減計画がつくられておりますので、そうなりますと、実際に計画の動くことが2、3年しかないということになりますから、そういう事態にならないように、できるだけ急いで計画に至るように作業を急ぐよう発言されまして、事務局からもそのようにしたいということがございました。
 法定計画が、こういう問題を抱えており、改定年次が終わってから検討を始めるので、どうしてもその間に空白ができてしまうという問題は、どこかできちんと改めなければいけないと考えております。
 排水規制の検討状況でございますが、平成21年11月30日付で、水質汚濁防止法に基づく排出水の排出、地下浸透水の浸透等の規制に係る項目追加等について諮問がありまして、同日、水環境部会に付議されました。諮問事項は、1,4-ジオキサン等が環境基準として新たに追加、見直しをされた状況を踏まえて、排水基準項目の追加見直しを行うという内容でございます。この項目につきましては、平成21年9月15日に開催された第21回水環境部会において設置された排水規制等専門委員会において、環境団体からのヒアリングを行うなどの検討が行われております。
 そのほか、陸域環境基準専門委員会、水生生物保全環境基準類型指定専門委員会などの各専門委員会でも環境大臣からの諮問についての検討を進めておりまして、今後、水環境部会として中央環境審議会に報告させていただきたいと思います。
 なお、部会の直接の仕事ではございませんが、資料10の水・大気環境局関連資料の2ページ目をご覧いただきますと、ここに、水環境保全に関する検討会という記事がございます。これは局長の私的諮問機関ということではございますが、長期的な見通しを持って今後の水環境保全の政策のあり方について検討しておりまして、今後も具体的な検討を進めていくということを考えておりますので、あわせてご報告申し上げます。
 以上です。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、土壌農薬部会並びに水環境・土壌農薬合同部会、この審議状況につきまして、松本部会長のほうからお願いいたします。

○松本部会長 部会長を仰せつかっております松本でございます。
 前回の総会から今回の総会までに、部会では農薬小委員会、土壌制度小委員会、農用地土壌環境基準等専門委員会及び農用地土壌小委員会の3つの小委員会を設置いたしますとともに、水環境・土壌農薬部会では、経済産業省産業構造審議会化学・バイオ部会微生物開放系利用技術小委員会と合同の委員会を設けて審議してまいりました。今回はこの2つの審議をご報告申し上げます。
 まず、農薬小委員会では、農薬取締法に基づきまして、個別の農薬に関し、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準及び水質汚濁に係る農薬登録保留基準を設定するために、これまで環境大臣からの諮問に基づきまして、順次、審議及び答申が行われてきたところでございます。
 土壌制度小委員会では、本年4月1日に施行されました改正土壌汚染対策法につきまして、1月20日の小委員会で省令案について議論いたしまして、議論された意見を反映した関係省令が2月2日に公示されたところでございます。
 農用地土壌環境基準等専門委員会及び農用地土壌小委員会では、今般、厚生労働省において食品添加物等の規格基準に定められている米のカドミウムの成分規格を、従来の1.0ppmから0.4ppm以下に改正することについて検討が進められており、このような状況を踏まえて、カドミウムに係る農用地及び農用地土壌汚染対策地域の指定要件等の見直しについて、平成21年11月30日付で中央環境審議会に対して諮問が行われ、同日付で本部会に付議されたところでございます。これを受けまして、小委員会を設けたものでございます。本年2月から3月までの間に3回の委員会を開催いたしまして、本件について審議し、その結果を取りまとめて、現在パブリックコメントを実施しているところでございます。
 水環境・土壌農薬合同部会と経済産業省の化学・バイオ部会微生物開放系利用技術小委員会との合同会議では、微生物によるバイオレメディエーション利用指針に基づく浄化事業計画の確認に係る検討を行っておりまして、既に民間企業から申請のあった2件の浄化事業計画について審議を行いまして、その結果に基づき、環境大臣及び経済産業大臣により、利用指針に適合していることが確認されたと聞いております。現在、3件の浄化計画案について審議を行っているところでございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 では、続きまして、瀬戸内海部会の審議状況につきまして、松尾部会長が、ご欠席でございますので、鷲谷委員のほうからご説明をお願いいたします。

○鷲谷委員 鷲谷のほうから瀬戸内海部会のご報告をさせていただきます。
 資料14ページの上のほうですが、第8回の部会が3月11日に開催され、瀬戸内海環境保全基本計画フォローアップ後の施策の進捗状況について審議がなされました。この基本計画は、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、瀬戸内海の環境の保全、具体的には水質保全と自然景観の保全ですが、それの長期にわたる基本的な計画として策定されるものです。
 現計画は平成12年12月に策定されたもので、平成18年3月の第4回瀬戸内海部会においてフォローアップを開始し、20年6月には瀬戸内海環境保全基本計画フォローアップというドキュメントを策定しています。今回の部会においては、フォローアップ後の関係機関の施策の進捗状況を確認した上で、瀬戸内海の現状や課題を踏まえて、基本計画に位置づけられた各目標の進捗状況に対する評価を検討いたしました。
 今年度は、これまでの審議でも認識された新しい課題も含めて、今後の瀬戸内海の水環境のあり方について、懇談会を設置し、幅広い関係者からのご意見もお聞きしながらの検討を実施する予定です。
 以上です。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、自然環境部会並びに自然環境・野生生物合同部会の審議状況につきまして、熊谷部会長のほうからお願いいたします。

○熊谷部会長 それでは、熊谷からご報告をいたします。
 まず、自然環境部会でございますが、前回の総会以降、1つの諮問をいただきました。平成21年12月3日に、資料の17ページのとおりに、国立公園事業の決定、廃止及び変更について諮問をお受けいたしました。これにつきましては、第18回の自然公園小委員会を開催いたしまして、国立公園事業の決定、廃止及び変更について、8公園を対象として審議を行いました。
 ご承知と思いますが、国立公園事業の決定は、国立公園計画に基づきまして、国立公園事業に関し、事業地、施設の規模、それら整備すべき施設の大綱等を定めるものでございます。審議いたしました国立公園は、阿寒、小笠原、吉野熊野、瀬戸内海、大山隠岐、足摺宇和海、雲仙天草、阿蘇くじゅうの8公園でございます。公園事業の決定に対しましては20件、公園事業の変更は19件、公園事業の廃止については7件の計46件について審議をいただきまして、その結果を平成21年12月8日に、鈴木会長を通じて大臣に答申を申し上げました。
 続きまして、自然環境・野生生物合同部会についてご報告を申し上げます。
 資料の17ページの下のところにございますが、平成21年7月7日に、平成20年6月に施行されました生物多様性基本法に基づきまして、中央審議会に戦略を策定する、つまりそれを法定計画として策定するということを受けまして諮問をお受けいたしました。これに基づきまして、7月9日から平成22年3月1日、本年の3月1日まで、自然環境野生生物合同部会、これは51名の委員の方にご参加いただきまして3回、それから、生物多様性国家戦略小委員会、22名の委員の方にご参加いただきまして、4回開催いたしまして、戦略について検討をいたしました。
 審議の過程で、第3次戦略の実施状況の点検、関係者からのヒアリング、パブリックコメント、それにつけ加えまして地方説明会を7都市で開催いたしまして、取りまとめをいたしました。その結果につきましては、3月1日に合同部会の答申として、私から小沢大臣にご提出したわけで、ご報告いたしました。これにつきましては、3月16日に閣議決定をいただいております。
 ご参考までに、内容について簡単にご報告いたしますが、資料2の別添の資料で、色刷りの「生物多様性国家戦略2010」の概要というのがございますので、ご覧いただけたらと思います。この資料では3つのポイントを、まず説明しております。ポイントの1つは、従来の第3次生物多様性国家戦略の構造、計画期間を維持しつつ、COP10開催等を踏まえて、施策の充実の強化を図ったものでございます。
 そのポイントの1としては、中長期目標(2050年)、それと短期目標(2020年)の設定を行いました。
 ポイントの2番目といたしましては、COP10の日本開催を踏まえた国際的な取組の推進をすることを明記してございます。これにつきましては、地球規模で生物多様性の保全と持続可能な利用を実現するため、国際的なリーダーシップを発揮するための施策というように位置づけております。
 それから、ポイント3といたしましては、COP10を契機とした国内施策の充実・強化を図るということを挙げております。
 なお、この3つのポイントにつきましては資料に詳しく書いてございますので、ご参考までにお読みいただけたらと思います。
 合同部会小委員会の検討過程における意見の例として、生物多様性について国民の理解を得ることの重要性、それから、生物多様性分野に関する環境教育の必要性及び重要性、さらには経済的視点や経済的手法に対する考え方、さらに関係省庁の連携を一層強化するというようなご意見をいただいております。
 今後の予定といたしましては、戦略2010に基づきまして政府全体としての取組に大いに期待しているところでございますが、COP10終了後は、COP10の結論を受けて、再度戦略の見直しを行うということにしてございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 一通り、各部会から審議状況についてのご報告をいただきました。いろいろご意見、ご質問があろうと思いますが、これにつきましては、後ほど当面の諸問題についてのご説明、報告をいただいてから、まとめてお受けしたいと思います。
 ここで、小沢大臣は所用によりましてご退席なさると伺っておりますが、また、ぜひ機会がございましたらご出席いただき、いろいろとご意見を交わすことができればと思っております。
 どうもお忙しいところ、ありがとうございました。

○小沢環境大臣 どうぞ、あとはよろしくお願い申し上げます。失礼いたします。

○鈴木会長 それでは続きまして、当面の諸問題についてということで、国会提出法案の概要及び成長戦略、2番目といたしまして地球温暖化対策、3番目といたしまして生物多様性、この3つに絞りまして環境省から報告をいただきます。ほかの政策等につきましては、その後の質疑応答のところで対応させていただきたいと思います。
 それでは、最初に、国会提出法案の概要及び成長戦略等について、南川官房長。

○南川官房長 官房長の南川でございます。座ってポイントを説明させていただきます。
 資料4でございます。5本の法案を今国会に提出をしたいと考えておりまして、4本につきましては既に提出しております。1本は、一番下の5番につきましては現在準備中でございます。1枚おめくりいただきますと、大気汚染防止法、水質汚濁防止法の一部改正法案がございます。
 裏面をご覧いただきたいと思います。大きく4点の改正を内容としておりまして、その第1点が、最近目立ちます未記録あるいは虚偽の記録といったことについて、罰則をもって、そういったことができないような厳正な対応をしたいということでございます。2点目が、地方公共団体がより機動的に対策をとれるような仕組みを設けたい。また、3番目といたしまして、事業者による自主的な公害防止の取組をより促進するための制度改正。さらに4番といたしまして、汚水の流出についての被害拡大防止策を講じようというものでございます。これにつきましては既に衆議院で可決しておりまして、現在、参議院に送付したところでございます。
 次が、廃掃法の一部改正関係でございます。裏面をご覧いただきたいと思います。大きく6点ございますが、その中で特に多くの方から注目を浴びているところについてご説明申し上げます。1番にございます廃棄物を排出する事業者による適正な処理を確保するための対策の強化ということでございまして、そのうち、特に[2]建築工事に伴い生ずる廃棄物について、元請業者に処理責任を一元化するもの、また[4]にございますように、従業員等が不法投棄を行った場合につきまして、法人に対し、従来の1億円以下の罰金を3億円以下に引き上げようというものでございます。
 それから、3番目にございます廃棄物処理業の優良化の推進でございます。[1]にありますように、現在は産廃業者については、一律に5年間の許可ですが、これを優良な産廃業者を育成するために、事業の実施に関する能力及び実績が一定の要件を満たす業者につきましては、より長い期間を許可するという特例を設けようというものでございます。また、[2]にもございますような欠格要件につきまして、無期限の連鎖というものを廃止しようということでございます。
 それから、5番に、適正な循環的利用の確保ということがございますが、現在は、※にあります輸入した廃棄物を自ら処分する者に限定して輸入を認めておりますが、これをより幅広く商社等からの輸入も認め、国内における廃棄物処理を進めようということでございます。
 また、6番が焼却時の熱利用を促進しようという内容でございます。
 続きまして、地球温暖化対策の基本法案でございます。法律の必要性にありますように、鳩山総理の演説に基づき、対策を進めます。そのために中長期的な排出目標を設定して、あらゆる政策を総動員しようということを明らかにするものでございまして、この総動員を体系立てて示そうというものがこの基本法案でございます。
 目的、基本原則等とございまして、次に中長期目標がございます。これにつきましては、公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築や意欲的な目標の合意を前提として、2020年までに90年比で25%を削減し、また、2050年までに8割を削減するとあります。
 なお、この2020年の数字につきましては、法文上、条件つきということでございまして、国際的枠組みについては、こういった条件が満たされたという日が来れば、それを政令で定め、その日以降、発動するという形になっております。2050年の8割については目標として、最初からこれを用いるという仕組みになっております。また、再生可能エネルギーにつきましては、2020年で10%ということを掲げております。
 基本計画でございますが、これにつきましては現在、小沢大臣から示されましたロードマップの検討を含めまして、将来的にはこの法律に基づきます基本計画というところに集約したいと考えております。
 また、基本的施策も大きなものが3つございます。1番が国際排出量取引制度の創設ということでございます。法制上の措置について、施行後1年以内を目途に成案を得るということでございまして、私共としては来年の今頃には法案の形でまとめたいと考えているところでございます。
 2つ目が税でございまして、地球温暖化対策税につきまして、23年度からの実施に向けた検討を進めるということでございます。
 3番目が再生可能エネルギーでございます。諸条件を踏まえ、幾つかの条件のもとでの全量固定価格買取制度につきまして、それを進めようということでございます。
 その次のページでございますが、環境アセスメント法、環境影響評価法をめぐる改正でございます。これにつきましては参議院の環境委員会で審議がスタートしたところでございます。改正事項を6つほど右にまとめてございますが、特に大きなものは、2つ目にございます計画段階配慮での手続の新設でございます。いわゆる戦略的環境アセスメントを導入しようというものでございます。
 また、その下にございます、方法書段階におきましても、説明会を行うことのみならず、評価項目の選定について環境大臣が助言でき、その下になります、評価書段階におきましても、許認可権者である地方公共団体の長が意見を述べるとなっておりますが、その際に環境大臣に助言を求めるように努力するといったことが書かれております。
 また、最後に事後措置につきましても、事後的にどういった対策をとったのかということについての報告を行っていただくというような内容でございます。
 最後に、地域における多様な主体の連携による生物多様性の保全のための活動の促進に関する法律案がございます。これにつきましては、まだ現在作業中でございますが、幾つか課題にありますように、生物多様性について深刻な危機に直面していること。また、地域の特性に応じた保全活動が必要といったことが背景になります。
 そして、下にございますように、生物多様性基本法案が既に制定され動いており、、今年の秋に開かれる名古屋でのCOP10を踏まえ、本制度をつくりたいと思っております。
 下にございますように、地域における多様な主体の連携による生物多様性保全活動促進制度をつくりたいと思っておりまして、何とか連休明けには国会に提出できるように、現在作業をいたしております。
 続きまして、資料5でございます。新成長戦略の基本方針というものでございまして、これは昨年12月30日に閣議決定されたものでございます。特に関係部分だけ抜いてございますが、1にございますように、リーダーシップ宣言という中で、2つのイノベーションを進めるということで、特に第1としまして、上の4、5行がございますけれども、地球温暖化対策が大事だということで、世界最高水準の低炭素型社会の実現に向けて、社会全体が動き出すことにより、生活関連や運輸部門、まちづくりなど幅広い分野で需要が生まれるということについて、これに対応して、その成長のための施策を打っていこうというものでございます。
 次のページにございますが、2といたしまして、6つの戦略分野の基本方針と目標とする成果とがございます。3つほど真ん中にポツがございます。特に強みを活かす成長分野ということで環境・エネルギーが入っておりますし、またフロンティアの開拓による成長分野ということで観光・地域活性化とが入っているわけでございます。
 それから、最後の7ページになりますが、これにつきましては現在検討中でございます。7ページの上から3行目にございますように、今年の6月を目途に新成長戦略を取りまとめるということで、現在、鋭意作業を進めておるところでございます。また多くの方々からご意見を伺いながら、この充実をしていきたいと思っているところでございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 それでは、続きまして、地球温暖化対策につきまして報告をお願いいたします。寺田局長。

○寺田地球環境局長 地球環境局長でございます。お手元、非常に分厚い資料で、資料7、地球環境局関連資料というのを配付していただいていると思います。恐れ入りますが、クリップを外していただきまして、一番上に地球温暖化対策の最近の状況についてという冊子がございますので、これでポイントを絞ってご説明させていただきたいと思っております。
 昨年の総会以来の動きについて簡単にご説明をいたします。
 まず、5ページを見ていただきたいと思います。昨年末のCOP15、コペンハーゲン会合でございます。ご存じの通り、コペンハーゲン会合では、2年余り前のCOP13で合意しましたバリロードマップ、これに基づきますポスト京都の法的枠組みというものの文書の合意にまでは至りませんでした。ただし、そこにございますように、各国首脳レベルで交渉を行った結果、主要国によるコペンハーゲン合意、コペンハーゲン・アコードというものが取りまとめられたということでございます。
 これは、そこに[1]削減目標・行動とございますが、長期的な目標として地球の気温上昇を2℃以内に抑えるということに合意し、かつ中期目標、ここは大きなところだと思いますが、先進国のみならず途上国も、MRVを具備した自国の排出削減行動等を国際的に表明するというような枠組みというものが、一応、これは主要国間で合意されたということになっております。
 このコペンハーゲン・アコードでございますが、1枚あけていただきますと、現在までにこのアコードに参加、賛意を表明した国がございます。賛同した国が113カ国。主要な国がすべて入っております。また、これに基づく削減行動・目標を提出した国は合計で74カ国。この74カ国の温室効果ガスの排出量を合計いたしますと、世界全体の排出量の80%以上をカバーしているという状況になっております。
 こういったことで、このコペンハーゲン・アコードというのは、我が国が標榜いたしております、米国、中国を含むすべての主要排出国が参加する枠組みというものについてのいい土台になったのではないかと期待しているところでございます。
 なお、この登録でございますが、次の7ページの一番上に日本と書いてございますけれども、UNFCCCの事務局に対しましては、鳩山国連演説のとおり、2020年の25%削減、ただし、すべての主要国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築及び意欲的な目標の合意を前提とするということで登録をしているというところでございます。
 この25%でございますが、こういった考え方に基づき、14ページに地球温暖化対策基本法ということで、ここに目標として掲げております。
 内容につきましては先ほど南川官房長がご説明したところでございますが、この基本法には、従前の基本法とかなり異なる特色がございます。すなわち従前のさまざまな基本法におきまして、政令以下あるいは閣議決定文書という格好で政府に任されていたような具体的な施策のスケジュール、目標というものを、法律をもって規定していると。すなわち国民の代表である国会の意思として具体的な目標値を規定しているというのが一種の特色ではないかと思っております。そこが表れておりますのが中長期目標なり基本的施策の重要な三本柱ということではないかというように考えております。
 さて、この基本法案の審議に先立ちまして、16ページから17ページでございますが具体的に25%削減の姿というのはどうなるんだと、どういう道筋でそれをやっていくのかという議論がございます。このため、環境省におきましては、昨年末12月から、地球温暖化対策に係る中長期ロードマップの検討会というのを設けまして、その検討を続けておりました。この検討につきましては昨年12月に開始し、かなり密度の濃い検討を行った上、今年の3月26日に昨年度分の研究結果を取りまとめたということでございます。この研究結果は1990年比で15%、真水で15%、20%、25%の3つのケースにつきまして、25%削減のための姿、形、施策というものを取りまとめたというものでございます。
 これを受けまして、さらに17ページでございますが、今度は環境省といたしまして、環境大臣小沢鋭仁試案という格好で、地球温暖化対策に係る中長期ロードマップを取りまとめております。これにつきましては、概要と本文をこの資料の中に入れてございますので、またご覧いただければありがたいと思います。内容については、先程研究会は15%、20%、25%と申し上げましたが、大臣の試案としては25%について取りまとめております。25%削減の絵姿、それからそれを行うための対策、施策、この工程表、それのみならず、こうしたことを行うに当たって、国民生活が一体どうなるのか、ここで期待しております例えば省エネのライフスタイル、あるいは家の改築、新築等々を行ったときに、どういったことになるのかということを示しており、また同時に、例えばこうした施策を打ったときに、国のGDPあるいは雇用その他にどのような影響が及ぶのだろうかということを、数理モデルを用いて示しているというあたりが特色であろうかと思います。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして自然局から、鈴木局長、お願いいたします。

○鈴木自然環境局長 それでは、資料11というのがございますので、資料11、2枚おめくりいただきまして、色刷りの紙がございますので、そこからご説明をさせていただきます。
 まず、生物多様性条約、もうご承知の方が多いと思いますが、1992年、リオのサミットで温暖化の気候変動枠組条約と同時に締結されております。目的は、そこに書いてございますように、生物多様性を保全する、あるいは持続可能な利用を図る、あるいは遺伝資源の公正で公平な配分を行うというような内容になっておりまして、193カ国が締結し、米国は未締結という状況でございます。
 この会議は2年に1回ずつぐらい締約国会議をやっておりますが、下に書いてございますように、今年の10月18日から29日、約2週間でございますが、愛知県名古屋市でこの会議を行うということになっております。議長は日本の環境大臣が行うということになっております。
 今回の会議は、従来の会議と異なりまして、2つの成果が求められているということがございます。大きなテーマというところに書いてございますが、1つはこれまでの目標、2010年目標について、その成果を評価するとともに、2010年以降の次の目標を採択するということが1つ。もう一つは、ABSという遺伝資源のアクセスと利益配分に関する国際的な枠組みについての検討を終了させるということがございます。これ以外に、カルタヘナ議定書という、生物多様性条約に基づきます議定書がございますが、これについても「責任と救済」に関するルールと手続を定めるということになっております。それ以外に、通常のCOPでも議論されますような保護地域、持続可能な利用、資金メカニズム、それから科学的基盤の強化等々の多様な議題が議論されるということで、内外から約1万人近い方が参加されるということでございます。
 先ほど熊谷先生からもお話がありましたように、これに向けまして、積極的に国際的な検討に貢献するとともに、国内施策、国際施策の強化を図ろうと思っておりまして、例示として書いてございますのは、右側のページに書いてございますように、ポスト2010年目標について日本の提案を今年1月に出しております。これにつきましては、各国から出てきました意見をもとに、事務局が今、事務局提案というのを出しておりますが、仕組みとしましては、日本から提案しました2050年という中長期目標と、2020年という短期目標といっておりますが、こうした枠組みを踏襲した形になっているということでございます。
 それから、下のところで、科学的基盤の強化と政策の連携ということで、こういう分野も頑張っていきたいと思っておりますのは、1つはモニタリング関係でございます。地球規模での生物多様性モニタリング体制というのが始動し始めておりますので、こうした動きに合わせて、日本でのモニタリングシステム、あるいはアジア・太平洋地域でのモニタリングネットワークというのを構築していきたいというふうに考えております。
 それから、下に書いてございますのがIPBESとなっておりますが、これは生物多様性版のIPCC、こうした政府間の研究のパネルみたいなものをつくるべきだということで、これにつきましては昨年9月、日米の環境大臣の連名で、各国大臣宛にこうした仕組みを支援するようにという書簡を発出しております。
 次のページをめくっていただきまして、トキにつきまして簡単にご報告させていただきます。ご承知のとおり、3月10日に9羽のトキがテンに襲われたと思われる事故により死亡しております。このような事故が二度と起きないようにということで、大臣のご指示もあり、事故の検証をし、今後の再発防止を図るということで、幅広い分野の方々からなる検証委員会を設置し、4月5日に第1回を開催しております。この検証委員会での結果や専門家の方々のご意見を踏まえて、施設の改修や再発防止に向けた対策を至急実施したいと思っております。
 また、野生下のトキにつきましては、佐渡島で3つのペアが今営巣をしているということが確認されておりまして、昨日の夕刻にそのうち1組、下の写真で書いておりますこのつがいでございますが、卵が目視されたということで、36年ぶりの繁殖が期待されるというところでございます。
 なお、一昨年に放鳥しましたトキのうち、3羽が長く本州にいるという状況ですが、そのうち、2羽については行ったり来たりしているというような状況でございます。
 それから他方で、繁殖をやっております飼育下のトキでございますが、鳥インフルエンザ等のリスクを回避するため、分散飼育を進めるということで、本年1月に石川県に4羽を移送いたしました。
 それから、現在の状況でございますが、佐渡島と多摩動物園といしかわ動物園、合計114羽ということでやっております。今年の繁殖は21ペアでやっておりまして、昨日夜ですけれども、最初のひなが孵化したということでございますが、これまで破卵や無精卵を除きまして、42個の卵が産卵されており、今年も数多くのひなが孵化することを期待しているという状況でございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 懇切にご説明いただきました。
 それでは、時間が大変限られておりますが、質疑応答あるいはご意見、ご質問をいただきたいと思います。名札をお立ていただけますでしょうか。
 では、8名の方に限らせていただいてよろしいでしょうか。それでは、山本委員から、なるべく簡潔にお願いいたします。

○山本委員 地球温暖化対策基本法案は大変期待しております。私のコメントは、欧米を中心にして、温暖化対策が十分間に合わなかった場合、どうするかということが大変懸念されておりまして、3月の末にはアメリカのアシロマで、ジオエンジニアリングの国際的なガバナンスをどうするか、あるいは野外実験のガイドラインをどうするかという会議が開かれたばかりでございます。
 また、イギリスの議会はジオエンジニアリングのレギュレーションに関してレポートを出したばかりでございまして、我が国もミティゲーション、アダプテーションのほかに、ジオエンジニアリングについて、やはり考えておく必要があるのではないかと。
 したがって、私は地球環境局で、このジオエンジニアリングのレギュレーション、あるいは今後どういう場合にどのように使うか、その検討をするべきではないかということを申し上げたいと思います。
 以上です。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 安井委員。

○安井委員 私の今所属しております機関が生物多様性条約に若干関連しているものですから、COP10につきまして、ご質問させていただきたいと思います。
 先程のご説明の通りだと思うのでございますが、ABSにつきまして、先日、コロンビアで行われた準備会合等の状況を見ておりますと、まだ、遺伝資源というものの定義も定まらない状況で、交渉が完了するとも思えない。その中で、途上国は名古屋議定書みたいなものをつくりたいというようなことを言っているというようなところを見ますと、これはかなりしっかりとした腹案、特に公表していただくこともないのかもしれませんが、しっかりとした腹案を持って臨まないと、かなりとんでもないことになりかねないなと、ちょっと懸念している次第でございまして、そのあたりにつきまして、どのような対応状況なのかということを伺いたいと思います。

○鈴木会長 武内委員。

○武内委員 今日、温暖化対策についての議論と生物多様性についての議論、両方ご紹介いただきましたが、私が非常に気になりましたのは、温暖化対策では2020年を中期目標と言っていて、2050年を長期目標と言っている。他方、生物多様性のほうは2020年を短期目標と言っていて、2050年を中長期目標と言っていることです。
 1つの省庁で、しかも連携をしなければいけないのに、違う表現で一定の年次を表現されているというのは、私にはちょっと理解できないですけれども、これはもう国家戦略が決まったものですから、変えるというわけにはいかないとは思いますが、生物多様性のほうの中長期目標の記述が非常に少ないというのが気になるんですね。温暖化のほうでは2050年に低炭素社会を実現すると。そしてそこからバックキャスティングして2020年にはどうあるべきかと、こういう議論をしてきているのに対して、生物多様性について2050年のビジョンというのが必ずしも明確ではなくて、多分、生物多様性条約での長期目標で、いろいろと批判されています非常に具体性のない抽象的な目標を掲げても実現しないということを生物多様性条約では一つの反省材料としているわけですけれども、そういう観点から見ると抽象性が非常に高い書き方になっていますね。
 ですから、今の時点ですぐにはまとまらないのかもしれませんが、例えばこの分野について相当勉強をし、2050年の日本における生物多様性の状況を、農業や林業の状況と考え合わせて、食料自給率で言うとどのぐらいになるのかとか、木材自給率はどのくらいになるのか、そういうときに生物の管理の担い手はどうなのだというような、そういう議論をきっちりしていく必要があるのではないかと思うんですね。そんなことをちょっと感じました。

○鈴木会長 崎田委員。

○崎田委員 ありがとうございます。
 今お話の中で、非常にダイナミックに環境政策の提案が進んでいるというのがわかりまして、これを推し進めていただきたいというように思っています。
 その中で集約してお話しさせていただくと、地球温暖化対策の基本法案なども提出されておりますので、こういうことがきちんと通っていくと、目標値の設定プラス、それをうまくやっていくための税制改革のところなど、かなり大きなところが動いてくると思います。
 ぜひ私はこの大きな変革をダイナミックにやるための全省庁連携というのを、もちろんそういうふうに省庁の政務三役の皆さんが定期的に話し合いをしてくださっているというように思っておりますが、今私は、エネルギーとか、科学技術の将来とか、そういうところにかなり入らせてもいただいているのですが、場所によって非常にこの辺の問題は大きな話題に今出てきておりますので、その会合によって微妙に温度が違ったりとか、いろいろなものもありますので、経済産業省や文部科学省、内閣府だけではなく、農林水産省や総務省とか、やはり全部の政策を一体化させていく、国土交通省ももちろんなのですが、その中で相乗効果をしっかり上げていくというあたりを皆さんでつくっていただくというのが、大変重要だというように思っています。その辺の信頼関係づくりと政策をきちんと担保していくというあたりを皆さんでぜひ進めていただければありがたいというように思っております。
 なお、1点質問ですが、今、温暖化対策でCO2にきちんと換算して対策を見ていくというようなときに、明確にエネルギー、省エネルギーのところはわかりやすいのですが、循環型社会づくりや、生物多様性や、そういう部分をどのようにその中で評価していくかというのは、この次の世界全体の大きな課題だというふうに思っております。そういうことに関して、世界の話し合いの中で何か方向が少しスタートしているのかどうかというあたりを教えていただければありがたいというように思っております。よろしくお願いします。

○鈴木会長 大塚委員。

○大塚委員 1点コメントと1点質問でございますが、最初は、地球温暖化の基本法案の審議が始まると思いますけれども、政治の強いリーダーシップのもとに新しい施策が打ち出されるということで、大変良いことだと思っています。この排出量取引と温暖化対策税と再生可能エネルギーの固定価格買取制度を粛々と進めていっていただければと思います。
 質問のほうでございますが、生物多様性条約の第10回締約国会議の件でございますが、ABSにつきましては先程、安井先生が指摘されたような問題がございますが、もう一つ、カルタヘナ議定書の「責任と救済」に関するルールと手続でございますが、どのぐらいお話しいただけるか、ちょっとわからないところもありますが、これについて現在どういう状況にあるかをちょっとお話しいただきたいということがございます。
 1つ、これはバイオセーフティの問題なものですから、遺伝子組み換えに基づいて、環境損害を救済するとか責任を負わせるということについて、どのぐらいの緊急性があるか、今、環境省さんとしてはどういうふうにお考えになっているかということと、それから誰が責任を負うかということについても議論があるようですけれども、この点についてどういうふうに、お考えになっているかということをお答えいただける範囲で教えていただければありがたいと思います。
 以上でございます。

○鈴木会長 では、猪野委員。

○猪野委員 地球温暖化対策の基本法案について、ちょっとコメントさせていただきますけれども、これから国会で審議が始まってまいりますが、特にこの法案は国民の各層や産業界に大変大きな影響を与えるということで、国会の中でも非常に慎重に、十分時間をかけていろいろ検討していただきたいということをまずお願いしておきたいと思います。
 その中でも、特に中期目標の、先程ご説明もありましたように、前提条件がついている中の、満たされるときはどういう条件なのかとか、その辺も含めてよく検討していただきたいのと、それから国際的な公平性も含めて考えていただきたいのと、それからもちろんエネルギー政策とも整合がとれるような、そういうような形で中期目標も考えていただきたいということであります。
 それともう一つは、施策として排出量取引制度や地球温暖化対策税並びに固定価格買取制度、これも産業界や国民生活に大変大きな影響を与えますので、特にその中での排出量取引については、公平なキャップの割り当ては非常に難しいのだろうと思っております。そこも含めて、ぜひお願いしたいと思います。
 それから、特に利用段階を含めたライフサイクル全体での排出削減に貢献する省エネ製品の生産や普及の制約につながるのではないかという面も、十分考慮していただきたいなと思っております。
 もう一つ、中長期のロードマップの件ですが、これまでロードマップの審議の経過についてはあまり透明性が確保されていなかったと思っております。そういう意味で、これから削減技術に精通している産業界のそのような意見というのでしょうか、コミュニケーションも十分とっていただきたいということも考えております。
 さらに、国民負担や財政負担も含めて、マイナスの効果も考慮しているのかどうかも含めて、十分マイナスの部分も入れて、ぜひ国民に提示する必要があるのではないかなと思っております。
 また、重なりますけれども、最後にやはり技術開発や普及のためのリードタイムも、そういうことも考えた上で、関係する産業界とも十分連携をとって、その結果を反映させていただきたいなということを要請したいと思います。
 以上であります。

○鈴木会長 磯野委員。

○磯野委員 それでは2点、お伺いと、それから意見という形でさせていただきたい。
 1つは、市民だとかNPOということの切り口からでのことなのですが、要するに関係主体が参加しながらいろいろやっていかなければならないということが、この中でも、例えば新しい法案の中で言えば、5番目のところの法律案にも出ているわけですが、より積極的にきちんとNPOなどに、あるいは市民などが活躍でき、その人たちが主体的に参加できるようにするために、1つはNPOでのキャパシティ・ビルディング、財政的なものに対するものをどこまできちんと援助したり何かすることができるのかということです。それをぜひお考えいただきたい。
 自然再生推進法などを見ていましても、手を挙げたところがやろうとしても、やはりなかなかその点がネックになってうまくいかない。ほかのところでもそういう問題があるので、NPO等をどう育てていくのかということをもう少しお考えいただければということです。
 もう一つは、それとの関連ですが、いろいろなことに参加しても、無駄だったなという気にはさせないでいただきたいということです。今度の環境影響評価法の改正のときに、私は最低限、不服申立制度が入るべきだと思ったのです。ところが、結局そういうものは入らなかった。つまり、何か参加したときに、その意思が十分通らないというよりか、これはおかしいのではないか思ったときに、何らかの形で不服申立をしたり訴訟ができたりという制度をそろそろ導入すべきではないかと思っております。
 これを全く考えないのか、それとも何らかの形で少しずつ広げていこうと、そういうロードマップをお持ちなのか。ぜひ、墺仏条約が欧州でできていますように、日本の場合でもそれに向けての努力というものが少なくとも新しい民主党政権のもとでできるといいというように思っています。お考えはないでしょうか。
 2番目には、もう一つは水俣病の問題でございます。水俣病の中で、分社化の議論がある中で、これはこういう形で決まったわけですが、どういう形で原因者負担というものの原則、そして国の責任という、国は恐らく被害救済責任ということになり、補償的な意味になるのでしょうが、そういうものをどのような形で今後進めていらっしゃるのかということを伺いたいと思いました。私は少々時間がないため、直接お答えを伺うことはできないのですが、ぜひお答えは後ほど議事録等で読ませていただきたいと思いますので、お答えをいただければと思います。

○鈴木会長 浅岡委員。

○浅岡委員 今、磯野先生がおっしゃっていただきましたように、私どもはNGOとしてここに呼んでいただいておりますけれども、京都会議、COP3の後、ようやく私たちにそういう機会を与えていただいて、参加させていただいてまいったと思っております。これはとても大きな進歩であったと思いますが、それから政権も交代いたしまして、COP15もあり、次の中長期的な大きな枠組み議論をしようというところでありますと、磯野先生におっしゃっていただきましたように、もう一歩、私たちのNGOの参加というものをしっかり組み込んだ形を考えていただきたいと思います。
 私ども、振り返りましても、この10年間、当初は本当にとても対応力がなかったと思いますが、それなりに経験を積み、研究もしてまいり、役に立つ面もあるのではないかと思ったりしておりますので、今回の地球温暖化対策法案の例えば33条の中には「政策形成における民意の反映」とあるのですけれども、NGOが明記されていないというような点も寂しく思うところであります。
 もう一点、この法案がプログラム法であるとおっしゃる省庁もありますし、先程寺田局長さんから、これはきちんとした実行法を踏み出したものなのだというご説明があり、政府の中で、まだいろいろな意見を聞くところでありますが、とりわけ中期の目標につきまして、10条2項、4項、また13条の1項、また附則の1条、2条等を見ますと、とてもこの法案が成立いたしましても中期目標がないという状況になって、指針としての効力を欠くのではないかと懸念しております。
 そういう中でも、この法案につきまして、中期目標について国会審議の中でさらに高めていただきたいと、法案の改正も含め、思っておりますが、その中におきましても、それまでのプロセス、その後におきましても、具体的な制度設計につきまして、議論を深めていくことは必要だと思いますが、ぜひともそういう検討の場に幾つかNGOを加えていただくと、そういう視点を持っていただきまして、それなりの対応力を備えてまいったのではないかと私どもなりに思いつつあるところでございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 いろいろご質問いただきましたが、各部会で議論いただいてもいいようなこともあろうかと思いますし、また国全体として、国家的なデザインをどうするのか、これはまさに今日お見えいただいている副大臣、政務官にアドレスするものかなと思って伺っていました。
 また、COP10に関連して、ABS、それからカルタヘナ等のご質問もありましたし、ジオエンジニアリングはコメントと考えてよろしいでしょうか。また地球局、あるいは地球環境部会のほうでもこれを挙げていただければと思います。
 それでは、まず環境省のほうからお答えいただき、後ほど田島副大臣から。

○白石総合環境政策局長 環境省、並んでいる順に関係していると思うことをまずコメントさせていただいて、最後に副大臣と。
 私のほうは総合環境政策局でございますが、NPOの主体的な参加ということを何人かの先生からお話を伺いました。その方向で頑張ってまいりたいと思っておりまして、例えば税制上の優遇その他についても、去年の税制調査会なんかでもお話があったりもしております。政府部内、政権内でもいろいろな議論があると思いますが、参加しても無駄だったというふうなことにならないような形での、いろいろな自治体というものについて、我々も考えていかなければならないと思います。
 個別のことで、今回お示しのアセスメント法案の中では不服申立が入らなかったというご指摘がございました。これは実は審議会の答申の中でも、そういう意見もあるけれども、ちょっとほかの関連法律との関係その他のことを考えると、もう少し長い間、慎重な検討がなされたほうがよかろうという結論があったことを踏まえて、私ども今回は入れなかったことでございますが、もちろん非常に重要なご指摘だというふうに思っておりますので、引き続き検討してまいりたいと考えます。

○寺田地球環境局長 まず、山本先生からのジオエンジニアリングについてでございますけれども、これはご提案と受け止めまして、勉強させていただきたいというふうに考えます。
 それから、崎田先生から全省庁の連携についてのお話がございました。これは資料の13ページに簡単に書いてありますけれども、今回、内閣の新しい枠組みとして関係閣僚委員会というのを設けまして、その下に、閣僚委員会も動いたのですが、副大臣級の検討チームというのも設けまして、かなり法案折衝の早い段階から、一からの議論をハイレベルでやったということがございます。もちろん今後、基本計画等々、閣議決定という手続を経ますので、全省庁一丸となった計画づくりをやるわけでございますけれども、こうした新しい内閣におけるハイレベルでの早い段階での政治的意思決定というような枠組みなどもこれからうまく使っていきながら、一体となった地球温暖化対策というのを進めていきたいというふうに思っております。
 それから、猪野先生及び浅岡先生から、今後の検討についての産業界なりNGOなりの参加というお話がございました。これは本日、早い段階で、実は鈴木会長及び地球環境部会長のほうから、今後、中環審地球環境部会の場でロードマップ及び排出量取引制度について検討をしようというようなご意思を承りましたので、まさにそういう検討、これは中環審地球環境部会、ご意見をちょうだいしました猪野先生も浅岡先生もメンバーであると記憶しておりますけれども、そういうところで開かれた議論をしていくということなのかなというふうに思っております。
 なお、基本法についての慎重審議につきましては、これは国会のほうへのご提言だと思って、私のほうからお答えするのはちょっと差し控えさせていただきたいと思っております。

○鈴木自然環境局長 まず、ABSの話ですけれども、実は今回のコロンビアで行われた会議で、従来、60ページくらいのテキストで、3,000カ所も括弧が入っていたようなテキストだったのですが、共同議長のから、15ページぐらい、31条のテキストが出て、これについて議論をするということになったので、それは1つの大きな前進だったと思います。
 ただ、ご指摘のとおり、幾つかの点についてはまだ対立が解けていないということで、まだ完全な日程が決定されたわけではありませんが、6月下旬にこの会議をもう一度再開しようと。またそれ以外にも、フレンズ会合とか言っておりますけれども、小人数の会合も2回ほどやってはどうかというふうな話になっております。
 いずれにしましても、これは先進国と途上国が対立しているのですが、先進国が利用しないと利益も生まれないと、こういうふうな性格ですので、合意することが両者にとってプラスになるというのが本質的な部分もありますので、ぜひ結論が出るように我々も努力したいというふうに思います。
 それから、武内先生からご指摘があったとおり、ビジョンの目標の姿が非常に抽象的だということで、この点は我々も目標をできるだけ具体化する、定量化するということについては努力を続けなければいけないと思っておりますが、多様性をなかなか指標で表すのは難しいというところがございまして、今先生方にも実は、2010年目標の評価の際にも定量的な数値を使いながらやっていただくというトライをしていただいております。しかし、最終的にはそういういろいろな指標を見ながら総合判断するという形が今のやり方になっておりまして、ご提言も踏まえなからさらに努力したいというふうに思います。
 それから、カルタヘナの状況でございますが、これはABSに比べるとかなり議論は進捗しているということで、本来、カルタヘナ議定書をきちっと運用しますと、輸出入がコントロールされておりますので、こういうふうな被害は生じないということになるはずなのですが、現実には、途上国の方は自国の制度が不十分な部分もあって、非常に恐れているということでこの議定書がつくられるということなのですが、我々が知っている範囲では、被害が生じたという実例は今のところないのではないかなと思っております。いずれにせよ、ABSよりは大分進捗しているので、名古屋で何とかまとまらないかなというのが我々の考えでございます。

○谷津部長 崎田先生から、循環型社会づくりと低炭素社会づくりについて、国際的な展開というお尋ねがございました。実際にUNEPとかUNDPなどで具体的な議論が始められておりますし、またニューヨークの国連でCSDというのがございますけれども、今年と来年でアジェンダ21や、ヨハネスブルグ行動計画の廃棄物管理部門についての議論がございますので、積極的にそういった場を通じて日本からも発信をしていきたいと思っております。

○原部長 水俣病問題についてご質問がございましたけれども、ご承知のように、水俣病の特措法というのが昨年成立したわけですけれども、これに基づいて対応しております。この中では、当然ながら平成16年のいわゆる関西訴訟の最高裁判決において、被害の拡大の防止ができなかった国の責任が認められているところでございまして、この特措法そのものもそれを踏まえて、水俣病被害者の方々をできる限りすべて救済するのだと。また、水俣病問題の最終的な解決を目指していくのだと。こういうような趣旨で成立されたものでございまして、現在、核になります救済措置の方針について最終的な詰めをしているところでございます。
 また、原因者負担のところにつきましては、これは法律の成立当時からもそうでございましたが、分社化は何のためにするのかというと、逆にいうと、原因者がしっかりと将来にわたって補償を確保するための必要な措置であるという説明もしてまいりましたし、原因者負担についての原則を崩すつもりは毛頭ないということを改めて申し上げておきます。

○鈴木会長 それでは最後に、田島副大臣のほうからお願いいたします。

○田島環境副大臣 それぞれの委員の先生方からもご質問、またご意見、ご提言等々を頂戴いたしました。今それぞれ担当の局部長からお答えを申し上げたり、またご説明申し上げたところでございますけれども、私どもも政権交代してようやく半年がたったところであり、まだまだ至らぬ点等々も多々あることは自覚もしております。
 しかしながら、国民からの期待にこたえた形でマニフェスト、またこれまで積み上げてきた政策を一つ一つ具現化していきたい、そんな思いから今国会に提出をさせていただいた6つの法案の中身についても、その思いや、また考え方を十分盛り込んだ形で反映をさせていただいてまいりました。そういった意味では、今国会、どの法案についても優劣つけかだく、大変重要な課題ばかりでありますので、私どもも、その法案作成のねらい、また考え方については丁寧に説明、報告もしてまいりたいと思っておりますし、答弁に立たせていただきたいと思っております。
 また、それ以外にも、今お話もあった水俣病も今ちょうど最終解決に向けての取組をさせていただいていることでもありますし、非常に今年は重い課題、テーマが盛りだくさんの環境政策ではなかろうかと緊張感も持っているところでございます。
 今しがたいただいたご提言等々で、十分にまだお答えできていない部分もあろうかと思いますけれども、私どももこうして中環審の先生方からのご提言等々をこれまで積み上げながらも、そしてまた広く民意も反映していきたいというような思いからも、また私たちの党としての考え方もしっかりと盛り込みながら、ベストミックスの形で、この日本の、そして地球のこれからの環境政策に全力で当たっていきたいという覚悟で、政務三役も心を一つに頑張っているところでございます。
 至らぬ点もまだまだあろうかと思いますけれども、どうか機会を見て、これからもまた中環審の先生方からのご指導、ご鞭撻等々を賜りながら、今後とも省員一同、力を合わせて頑張っていきたいと思っておりますので、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○鈴木会長 どうもありがとうございました。
 本日の総会におきまして、各委員の先生方からご指摘をいいただきました多くの点につきましては、ぜひ環境省のほうでその趣旨を十分に今後の行政に反映させていただければと、そんなふうに思っております。
 本日は大変時間が限られておりましたけれども、ほぼ全体的な俯瞰ができたのではないかと思っております。またそれぞれの部会におきまして活発にご議論、ご検討いただき、また総会の場で共有できるようにというようなことを今後も考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日はお忙しいところ、特に副大臣、ありがとうございました。最後までお残りいただきました。
 それでは、これをもちまして本日の総会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

午後2時46分閉会

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