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平成14年度化学物質環境汚染実態調査物質選定検討会(第2回)

議事要旨


  1. 日時:平成14年7月11日 13:30〜16:30
     
  2. 場所:経済産業省別館第1111会議室
     
  3. 出席者


    <検討委員>(敬称略・五十音順)

    有田 芳子    全国消費者団体連絡会事務局
    及川 紀久雄 新潟薬科大学教授
    片桐 佳典 神奈川県環境科学センター所長
    河瀬 恵信 日本化学工業協会環境安全部部長
    日下 幸則 福井医科大学教授
    白石 寛明 (独)国立環境研究所化学物質環境リスク研究センター
    暴露評価研究室長
    鈴木 茂 (独)国立環境研究所循環型社会形成推進・廃棄物研究センター
    循環資源・廃棄物試験評価研究室主任研究員
    鈴木 規之 (独)国立環境研究所
    環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト総合研究官
    田辺 信介 愛媛大学沿岸環境科学センター教授
    (座長) 中杉 修身 (独)国立環境研究所化学物質環境リスク研究センター長
    村田 幸雄 世界自然保護基金ジャパンシニアオフィサー
    山本 都 国立医薬品食品衛生研究所化学物質情報部主任研究官
    若林 明子 淑徳大学国際コミュニケーション学部経営環境学科教授



    <事務局>

    環境安全課  安達課長
    環境リスク評価室 鈴木室長
    環境リスク評価室 (山崎)
    化学物質審査室 (新田)
    環境安全課 (森下・鈴木・中嶋・福島・榎本)



    <オブザーバー>

    環境省環境管理局
    大気環境課未規制物質係
    米倉 隆弘
    経済産業省製造産業局
    化学物質管理課化学物質安全室
    金子 喜則
    経済産業省製造産業局
    化学物質管理課化学物質安全室
    吉村 晃一
    厚生労働省食品保健部
    基準課調査指定係長
    平川 秀樹
    厚生労働省食品保健部
    医薬局化学物質安全対策係
    浦上 憲治



  4. 議題
    (1) 平成14年度化学物質環境汚染実態調査物質選定について
    (2) 今後の調査物質選定の在り方について
    (3) その他


  5. 配付資料
  6. 資料1 第1回平成14年度化学物質環境汚染実態調査物質選定検討会議事要旨(案)
    資料2−1 調査候補物質一覧
    資料2−2 初期環境調査候補物質シート
    資料2−3 暴露量調査候補物質シート
    資料2−4 モニタリング調査候補物質シート
    資料3 調査物質評価結果
    資料4 平成14年度化学物質環境汚染実態調査対象物質(案)
    資料5
     
    初期環境調査、暴露量調査及びモニタリング調査の進め方(案)
     
    参考資料
     
    調査地点別化学物質検出状況
     
  7. 内容

     

    <議題1>平成14年度化学物質環境汚染実態調査物質選定について

    【事務局】資料の確認、会議公開・資料公開の説明、検討委員の紹介。

    【座長】第1回の議事要旨について、各委員既に確認をもらっているので、特に問題なければ資料1をもって公開の資料(インターネット掲載)とする。

    【事務局】(資料2−1、2−2、2−3、2−4、資料3)に基づき、調査候補物質と委員の評価結果について説明。
    (参考)について、有害性(一般)をGHSの基準を参考として日下委員、池田正之京大名誉教授に助言いただき訂正し、資料2−1〜2−4までの一般毒性評価が訂正された。(資料2−4)の頁1について、今までの実績、他の条約、国際的動向、それに化学物質審査規制法について加えた。
    (資料3)について、第1回検討会の議論を踏まえて各委員の評価(初期環境調査、暴露量調査、モニタリング調査のうち、平成14年度の調査に必要なものに○を付けた合計順)をまとめた。
    (資料4)に基づき、平成14年度調査・分析法開発・分析法開発着手対象物質案、平成15年度調査候補物質について説明。PFOSの水系調査は暴露量調査での対象物質としている。記載の数字は要求濃度で、Aは要求感度で分析法が確立しているもの(平成14年度調査可能)、Bは分析法開発が可能なもの、Cは分析法開発が困難なものを指す。環境管理局(大気関連)、水環境部(水質、底質)からの意見として、環境管理局から、(頁3)ブロモメタン、クロロメタンの大気は分析法開発に既に着手していること及び(4頁)ベンゾ[a]ピレンの大気は常時監視項目として調査していること、水環境部から、1,2‐ジクロロベンゼンの水質は水環境管理課で要調査項目とされていること等があった。
    (資料5)に基づき、(参考資料)を用いて今後の調査の進め方について説明。事務局で想定している地点数については、
    ・初期環境調査:概ね水系20地点、大気10地点。過去の検出状況を考慮して調査地点を整理し、物質数に配慮。
    ・暴露量調査:原則、調査可能な地点全てで調査を実施(参考資料参照)。これまでの地点に加え、水系については主要河川を追加、大気系調査地点は、現在欠けている地域で調査地点を追加を今後検討(地図斜線部)。暴露評価に耐えうるデータとする。
    ・モニタリング調査:暴露量調査と同程度。

    [初期環境調査]

    【座長】PFOSは水質だけを暴露量調査とし、他の媒体を初期環境調査としているが、どの様な整理となっているのか。

    【事務局】分析法開発が必要なものは、初期環境調査の対象に分類している。PFOSの重要性を考慮して、調査対象媒体のうち分析法があるものは、鈴木規之委員からの指摘を踏まえ暴露量調査に分類した。分析法開発が必要なものは、自治体支援の目的もあり初期環境調査としている。

    【座長】分析法開発は、自治体検査機関での確認も必要であるから、このスキームで進めたい。

    【田辺委員】表にある分析法の有はマニュアル化されていることまでの意味か。

    【事務局】各部署の要求濃度を満たす分析法の有無について専門家に意見をいただき作成した。本事業で平成13年度分析法開発を実施したものはマニュアル化してある状態にある。それ以外は、分析法があるものを指す。

    【片桐委員】ジニトロトルエンは、H13分析法開発(大気)と要求媒体(水系)が異なるがよいか。分析法を開発したのであれば、大気も測定してはどうか。

    【事務局】測定することとしたい。

    【鈴木茂委員】ヘキサブロモビフェニルのみを取り上げ、他の同族体を行わない理由はなにか。

    【事務局】同族体(テトラ、デカ)についていずれもまとめて分析できるのかどうか伺いたい。

    【鈴木茂委員】以前まとめて分析法を検討したことがあった。

    【村田委員】日本で使われていないペンタも輸入されている可能性がある。

    【座長】従来の黒本調査のように、測定できるものはまとめて測っておく方針としてはどうか。臭素化ビフェニルと抽象化せず、「ヘキサブロモ」の名の下で可能な同族体もまとめて把握することを検討する。

    【事務局】臭素化ビフェニル類についての毒性の違いはどの程度か。

    【日下委員】テトラやヘキサ以外は検討していない。

    【座長】分析法検討の観点から、すぐ着手できないものとしては何があるか。

    【白石委員】初期環境調査No.16(p2)は分析困難なので先送りしたい。

    【鈴木茂委員】初期環境調査No.13は混合物と考えられるため捕集中に壊れるかということでCとしたが、試みても良いと考える。

    【及川委員】1,4-ジオキサンは既に大気の分析法を開発したのではなかったか。

    【事務局】要求検出感度との関係でCとなっている。

    [暴露量調査]

    【座長】食事調査でビスフェノールA以外も対象として検体を有効活用するべきではないか。

    【事務局】従前の調査において指定化学物質の食事調査はまとめて分析したが、結果的に不検出が続いていたため、対象化学物質を絞って民間調査機関において詳細な分析を行うこととしている。

    【田辺委員】生物で分析ができるのであれば臭素化ジフェニルエーテル類、PAHs、ポリ塩化ナフタレンも食事分析できるのではないか。

    【白石委員】ビスフェノールAについて、尿を測るという視点はないのか。

    【座長】尿だと評価が大変であるので、食事調査からの暴露量を考えたい。

    【鈴木規委員】1,2-ジクロロベンゼンより1,4-ジクロロベンゼンの方が多く存在するから、合わせて測定してはどうか。

    【座長】要監視項目の側で評価しているものは、ここで測定する必要はないと考える。

    【事務局】水環境部で要調査項目、環境管理局で常時監視の対象物質となっている物質については、そのようにしたい。

    【座長】ポリ塩化ナフタレンの用途がゴムであれば、遍在すると思われる。特定の場所での使用であればここでの調査の必要はないのだが。

    【鈴木規委員】臭素化ジフェニルエーテルの食事分析が必要と考えられる。

    【座長】デカブロモジフェニルエーテルの含めて、先ほどの整理と同様で良いか。

    【環境安全課長】食事を媒体とした調査が、本調査(従前の指定化学物質等調査)、内分泌攪乱化学物質調査及び環境リスク評価室の暴露量調査にわたっているので、実施の際には整理していきたい。

    【鈴木茂委員】1,2-ジクロロベンゼンは室内が多いはずだから1,4-ジクロロベンゼンの不純物として測定してはどうか。

    【座長】黒本調査では従来より室内空気を測定していたので、1,2-ジクロロベンゼンについては検討する。食事調査として、臭素化フェニルエーテル類、PAHs、ポリ塩化ナフタレンを実行可能性も含めて保健部内の他調査と合わせて検討する。

    [モニタリング調査]

    【事務局】臭素化難燃剤及び臭素化ビフェニルエーテルについては、初期環境調査及び暴露量調査において整理されたので、モニタリング調査対象物質からは候補物質へと移す。

    【座長】PCDD、PCDFも他調査において実施されているので、本調査で実施はしないがモニタリング調査対象物質としておく。

    【田辺委員】資料2−4モニタリング調査候補物質シートには、「有機すず化合物」とTBT、TPTが重複しているが

    【座長】この資料は、GEF/UNEPおいて提案されている物質とOSPAR条約の対象物質を並列して挙げたものであり、来年度は有機スズ化合物として議論したい。

    【若林委員】POPs条約対象物質の水中検出下限値を下げる努力も必要だが、底質に移行しやすいものもあるため、費用対効果に基づき検討してほしい。モニタリング調査の地点はどこか。

    【事務局】暴露量調査と同程度を考えている。

    【若林委員】全物質全地点で毎年測定するのではなく、隔年でローテーションするなどにより効率よく進めてほしい。

    【座長】モニタリングを進めながら初期環境調査で分析法の感度を上げることも選択肢としてあり得る。

    【若林委員】POPsを水質でモニタリングすることで、生態リスク評価に活用が可能かもしれない。

    【事務局】検出感度に有害性等は考慮していないが、POPsモニタリングでは可能な限り検出下限値を下げることとしている。

    【座長】内分泌化学物質の実態調査ではディルドリンの感度は上げているのか。

    【白石委員】高い数字が書いてあるが、例えばビスフェノールAの6.25ppmの分析法では恐らく何も検出されない。

    [各調査の内容]

    【鈴木茂委員】初期環境調査を高頻度地点に絞っているが、意外なところから検出されることがある。例えば、うち1検体はその他の複数地点のサンプルをミックスしたものを分析することとしてはどうか。

    【事務局】バックグラウンド地点も1〜2検体は必要と考えている。

    【白石委員】「検出が予測される地点」も初期環境調査の対象地点として加える必要がある。

    【事務局】PRTRの排出データを活用することにより反映できると思われる。

    【座長】初期環境調査の地点は物質ごとに異なるのか。

    【事務局】基本的には同じ地点になると思われる。初期環境調査は検体採取から分析までを一環で自治体調査機関にて実施するので、自治体の分析能力により限定される。

    【有田委員】モニタリング調査の目的にOSPAR条約についても言及してはどうか。

    【座長】日本が関与していないので、直接的には言及していない。

    【及川委員】信濃川河口でダイオキシン類が多く検出されるが、農薬起源が多いように思われる。発生源追及型調査は行わないのか。

    【事務局】黒本調査は一般環境のみを対象としている。

    【座長】14年度は事務局提案の形で進めることとしたい。以下詳細は実行可能性を考慮して事務局で検討してもらうとともに、分析法検討会等で議論していきたい。


    <議題2>今後の調査物質選定の在り方について

    【座長】来年の物質選定に向けて自由に指摘をいただきたい。

    【鈴木茂委員】分析可能性をもとに選定したが、測定すべき媒体に関する視点が欠けていたかもしれない。

    【山本委員】評価は、毒性、物性、生産量等をもとに選定したが、どのような視点から評価すべきかわかりにくい。

    【座長】各担当からの物質選定提案において、理由をわかりやすく明らかにすることが重要。簡潔に記述することが重要。

    【片桐委員】環境中の媒体への排出・分配の情報が重要である。

    【事務局】マスコミ関係者から、過去に起きた事件・問題などの情報があると分かりやすいという指摘があった。

    【及川委員】臭化メチルは、過去実態調査をして検出頻度が高かったが、現実に農業分野で広く使われている。

    【座長】オゾン層保護の観点で使用禁止となったはずでは。

    【及川委員】過去は殺虫だが、現在は土壌殺菌等で使用されている。

    【片桐委員】他部局等の調査実態の情報が評価前にほしい。

    【事務局】資料備考欄、データシートに調べられた他調査掲載しているので参考にしていただきたい。

    【座長】環境基準項目を調査要求として挙げるのは不適切であり、事前に確認が必要。

    【若林委員】生態リスクでは環境基準項目であっても検出下限を下げる必要があるケースがある。環境調査の際には、影響評価の視点を常に持ってほしい。生態リスク評価のための水質、健康リスク評価のための大気を重視してほしい。

    【鈴木規委員】各媒体の分配量だけでなく、より詳しい予測結果を活用できるようにしてほしい。

    【田辺委員】地球規模のバックグラウンド汚染を把握できる地点を置くべきではないか。

    【事務局】POPsモニタリングで波照間(沖縄県)と落石(北海道)をサイトとして加えることを検討している。

    【田辺委員】日本近海の東西が必要ではないか。例えば小笠原諸島等が考えられる。

    【事務局】関係自治体と検討していきたい。

    【村田委員】一般環境の定義として、人体まで含めることはできないのか。人体の平均的な蓄積状況を把握することはできないか。

    【環境安全課長】黒本調査は一般環境を対象としており、これまで人体の蓄積状況を対象としたことはなかった。

    【村田委員】野生生物も一般環境とは言えないのではないか。

    【座長】黒本見直し検討会で指摘された検討課題は、どこかで検討してほしい。進捗状況は次回のこの検討会で報告してほしい。その他意見があったら、各委員は適宜事務局に連絡いただきたい。


    <議題3> その他

    【事務局】調査は、予算及び調査機関の受入れ能力等により限定されて実施されることをご了知いただきたい。今年度は今回で終了となり、次回は平成15年度の検討会となる。時期は、4月末〜5月に開催したい。回数は今回同様2回程度を予定している。

    【村田委員】本調査の成果をどのようにリスコミすることを考えているのか。

    【事務局】「化学物質と環境」(CD-ROMを含む)、インターネットホームページ及び学会等を予定している。

    【村田委員】CD−ROMはPDFではなく、解析・加工できるようなフォーマットで提供してほしい。

    【事務局】技術的な面も踏まえて検討したい。