放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和2年度版、 HTML形式)

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第9章 事故からの回復に向けた取組
9.1 除染

放射線量の低減

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東京電力福島第一原子力発電所事故により、大気中に放出された放射性物質が、雨等により地上に降下し、広範囲の地域にわたって建造物、土壌、さらには草木等に付着しました。そこで、除染によりそれらを取り除く等して、追加被ばく線量の低減を図ってきました。
その方法には、放射性物質を、「取り除く」、「遮(さえぎ)る」、「遠ざける」の三つの方法があります。これらの方法を組み合わせることで効率的に追加被ばく線量を低減することができます。
一つ目の方法は、放射性物質が付着した表土の削り取り、枝葉や落ち葉の除去、建物表面の洗浄といったもので、放射性物質を生活圏から取り除くという方法です。
二つ目の方法は、放射性物質を土等で覆うことです。こうすることで放射線を遮ることができ、結果として空間線量や被ばく線量を下げることができます。
三つ目の方法は、放射線の強さが放射性物質から離れるほど弱くなる(距離の2乗に反比例します)ことを利用します(上巻P50「外部被ばく線量の特徴」)。
放射性物質を人から遠ざければ、人の被ばく線量を下げることができるので、放射性物質がある場所を立入禁止にすることが考えられます。
このような方法を組み合わせて、追加被ばく線量の低減のための取組が進められています。
(関連ページ:上巻P176「外部被ばくの低減三原則」

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2018年2月28日

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