放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和2年度版、 HTML形式)

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第8章 食品中の放射性物質
8.1 食品中の放射性物質対策

基準値の計算の考え方(1/2)

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この図では、基準値の計算の考え方が示されています。年間の放射線量の限度である1ミリシーベルトと一般食品の放射性セシウム濃度の基準値である100Bq/kgとの関係について示します。
まず、1ミリシーベルトから飲料水に割り当てられた約0.1ミリシーベルトを引いて、一般食品に0.88~0.92ミリシーベルトを割り当て、次に、日本の食料自給の状況などを考慮し、流通する食品の50%(国産品の全て)が放射性物質を含むと仮定します。この場合、13~18歳の男性の場合、年間の一人当たりの食品摂取量(約748kg)の50%に相当する374kgが国産品に由来することになります。さらに、対象となる全ての放射性核種の実効線量係数を考慮した値(0.0000181ミリシーベルト/Bq)を係数とします。
そうすると、以下の計算式が成り立ちます。
0.88ミリシーベルト=(放射性物質の濃度:Bq/kg) x 374kg x 0.0000181(ミリシーベルト/Bq)
(放射性物質の濃度:Bq/kg)=120Bq/kgとなります。
この120Bq/kgを一般食品に含まれる放射性物質の濃度が超えなければ、1年間でも0.88ミリシーベルト以内の放射線量に収まることとなります。
一般食品の放射性物質濃度は120Bq/kgを安全側に切り下げた100Bq/kgにすることで、より安全性が確保されていることになります。
(関連ページ:下巻P45「2012年4月からの基準値」下巻P52「基準値の計算の考え方(2/2)」

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2019年3月31日

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