放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和2年度版、 HTML形式)

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第2章 放射線による被ばく
2.3 放射線の単位

グレイからシーベルトへの換算

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放射線被ばくによる全身影響を表す実効線量を求めるに当たっては、まず被ばくした箇所の組織・臓器ごとの吸収線量を知る必要があります。各組織と臓器の吸収線量に、放射線の種類を考慮するための放射線加重係数(wR)を乗じて、導き出されるのが等価線量(単位はシーベルト)です。放射線加重係数は人体への影響が大きい放射線ほど、大きな値になります(α(アルファ)線:20、β(ベータ)線とγ(ガンマ)線:1)。
放射線を受けた組織や臓器ごとの等価線量を求めたら、等価線量に臓器の感受性の違いを考慮するための組織加重係数(wT)を乗じて足し合わせます。この組織加重係数は、組織や臓器ごとの放射線感受性により重み付けをするための係数です。放射線により、致死がんが誘発されやすい臓器や組織に高い値の係数が割り振られています。
組織加重係数の合計は1になるように決められています。したがって、実効線量は全身の臓器や組織の等価線量について、重み付け平均をとったものと考えることができます。また、実効線量は、外部被ばくも、内部被ばくも同様に計算することができます。
(関連ページ:上巻P38「様々な係数」

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2019年3月31日

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