森林内の放射性セシウムは、事故後最初の1年である2011年から2012年までにかけて、葉、枝、落葉層の放射性セシウムの分布割合が大幅に低下し、土壌の分布割合が大きく上昇しました。これは、樹木の枝葉等に付着した放射性セシウムが、落葉したり、雨で洗い流されたりして地面の落葉層に移動し、さらに落葉層が分解され土壌に移動したためと考えられます。その後も放射性セシウムの土壌への分布割合は更に増えており、2017年現在、森林内の放射性セシウムの90%以上が土壌に分布し、その大部分は土壌の表層0~5cmに存在しています。
なお、金山スギ林では、他の林分と比較すると落葉層の分布割合が高くなっています。金山スギ林は枝葉の量が多く、落葉層も厚く堆積していることが影響しているものと考えられ、このような森林の状態による分布状況の違いについて引き続き確認することとしています。
本資料への収録日:平成28年1月18日
改訂日:平成31年3月31日