放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成30年度版、 HTML形式)

第3章 放射線による健康影響
3.7 がん・白血病

小児甲状腺がんの発症時期 -チェルノブイリ原発事故-

小児甲状腺がんの発症時期 -チェルノブイリ原発事故-
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チェルノブイリ原発事故では、爆発によって放射性物質が大量に飛び広がりました。その中で健康被害をもたらしたのは、主には放射性ヨウ素であったといわれています。
地上に降り注いだ放射性ヨウ素を吸入したり、食物連鎖によって汚染した野菜や牛乳、肉を食べた子供たちの中で、小児甲状腺がんが発生しました。特に、牛乳に含まれていたヨウ素131による内部被ばくに由来するところが大きかったといわれています。
ベラルーシやウクライナでは、事故後4~5年ごろから小児甲状腺がんが発生し始め、 15才未満の甲状腺がん罹患率は、1986~1990年の5年間に比べ、1991~1994年は5~10倍に増加しました。
なお、ベラルーシとウクライナは全国の小児10万人当たりの甲状腺がんの発生数であるのに対し、ロシアは汚染が高い特定の地域のみの小児10万人当たりの甲状腺がんの発生数となっています(UNSCEAR2000年報告書附属書)。
(関連ページ:上巻P132「避難集団の被ばく -チェルノブイリ原発事故-」

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成31年3月31日

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