放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第3章 放射線による健康影響
3.8 こころへの影響

欧州での人工流産の増加-チェルノブイリ原発事故-

欧州での人工流産の増加-チェルノブイリ原発事故-
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放射線の健康影響への過度な不安は、精神と共に身体も傷つけることがあります。
例えば自殺やアルコール依存症は体に害を及ぼします。
チェルノブイリ原発事故ではストレスから自然流産が増えたとする報告があります。また、チェルノブイリ原発から遠い地域でも、人工流産が増加したという報告もあります。ギリシャのチェルノブイリ原発事故の影響は1ミリシーベルトを超えない程度でしたが、事故が起こった翌月には中絶した妊婦が多くなり、次の年の1月の出生児数が激減しました。出生率から計算すると、妊娠初期の23%が中絶したと推定されています。一方、ハンガリーのように、胎児の被ばく量が100ミリシーベルトを超えない限り人工中絶は許されていない地域では、中絶は行われませんでした。

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成27年3月31日

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