放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第3章 放射線による健康影響
3.7 がん・白血病

避難集団の被ばく-チェルノブイリ原発事故-

避難集団の被ばく-チェルノブイリ原発事故-
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チェルノブイリ原発事故に際して避難を余儀なくされた人々の甲状腺の被ばく線量は高く、平均甲状腺被ばくで約490ミリグレイと推定されています。子供では更に高い平均甲状腺線量が推定されています。これは、事故直後から2~3週間にわたって、ヨウ素131で汚染した牛乳を飲んだこと等が主な原因です。
避難地域以外の旧ソビエト連邦に居住していた人々の平均甲状腺被ばく線量は約20ミリグレイ、汚染地域に住んでいる人々の線量は約100ミリグレイとなっており、そのほか欧州諸国に暮らす人々の線量(約1ミリグレイ)よりもはるかに高い結果になりました。
甲状腺被ばく以外の内部被ばくと外部被ばくからの実効線量は、平均で約31ミリシーベルトでした。それぞれベラルーシでは約36、ロシアでは約35、ウクライナでは約30ミリシーベルトでした。平均甲状腺被ばく線量同様、平均実効線量はウクライナやロシアよりもベラルーシにおいて高いことが分かっています。
(関連ページ:上巻P130「小児甲状腺がんの発症時期-チェルノブイリ原発事故-」

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成29年3月31日

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