保健・化学物質対策

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議 第3回議事録

日時

平成26年2月26日(水)

場所

TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール14C

議事次第

  1. 開会
  2. 挨拶
    浮島大臣政務官
  3. 議事
    1. (1)被ばく線量に係る評価について
      1. 1)第2回会議でのコメントへの回答について
      2. 2)今後の線量評価・再構築に係る事項について
    2. (2)その他
  4. 閉会
  • 桐生参事官 本日は、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。定刻ちょっと前ですけれども、ほぼ委員が集まりましたので、ただいまから、第3回東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議を開催したいと思います。
    本日は、御欠席の連絡が、荒井委員、宍戸委員、清水委員、祖父江委員よりいただいております。また、丹羽委員は、少々遅れているようでございます。また、大久保委員におかれましては、急遽、出席いただけることになりましたので、ありがとうございます。
    事務的な御連絡ですけれども、今回よりインターネットによる動画配信中継を行っておりますので、御承知おきいただければというふうに思います。なお、前回、傍聴の方からメモ用の机を用意してほしいということをいただいたのですけれども、ちょっとスペースの関係とかで、そこまではできませんでしたので、そこは御了解いただきたいと思います。
    それでは、冒頭、浮島大臣政務官より御挨拶を申し上げます。
  • 浮島環境大臣政務官 皆さん、こんばんは。環境大臣政務官の浮島でございます。
    本日は、本当にお忙しいところ、また夕方からの本当に皆様の貴重なお時間帯にも関わりませず、お集まりいただき、心から感謝でいっぱいでございます。本当にありがとうございます。
     また、先日21日から23日まで環境省、福島県立医科大学、OECD/NEAと共催いたしまして、放射線と甲状腺がんに関する国際ワークショップを開催させていただいたところでございますけれども、国内外の専門家の皆様を招聘させていただきまして、御講演をいただきました。また、本ワークショップを通じまして、国内外の知識と経験を共有し、互いに科学的知見を深めるよい機会になったと伺っているところでもございます。
     本日は、第3回目ということで、前回に引き続きまして、被ばく線量の評価について、御議論をいただきたいと思っております。 さらに、原子力災害の事故の直後にいわき市、川俣町、また飯館村で実施されました小児甲状腺のスクリーニングの検査について、実際に現地で実施された専門家の京都大学の新山先生にも今日はお越しをいただきまして、実際にお話をしていただけるということで、大変にありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。
     事故後の住民の被ばく線量の調査手法や、その結果につきまして御議論をいただきまして、本専門家会議として評価をいただくことを予定としております。放射線による健康被害影響、科学的に評価するために健康管理等のあり方、この検討にも密接に関わるものと思っておりますので、本日はどうぞ最後までよろしくお願いいたします。
  • 桐生参事官 ありがとうございました。
    続きまして、資料の確認をしたいと思います。
  • 事務局 資料を確認させていただきます。
     資料1が被ばく線量に係る評価について(第2回会議でのコメントへの回答)というもの、それから資料2として、被ばく線量に係る評価について(今後の線量評価・再構築に係る事項について)、それから資料3、川俣町公民館での3月28日~30日の甲状腺サーベイについて、それから委員提出資料として、遠藤委員提出資料「放射性ヨウ素と甲状腺」。それから参考資料として参考1、被ばく線量の評価関係について、参考2、第2回東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議(議事録)ということでございます。
     資料がそろっておりますことを御確認いただきまして、過不足がございましたら、事務局までお申し出ください。
  • 桐生参事官 よろしいでしょうか。
    なお、先ほど政務官からの御挨拶にもありました、被ばくと甲状腺に関するワークショップの資料ですけれども、参考資料の中に入れさせていただいております。まだちょっと資料が英語ということもありますので、別の機会にまた報告はしたいと思いますが、今日は参考ということで載せていただきます。
    それでは、これより議事に入りますけれども、議事進行につきましては、座長の長瀧先生にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
  • 長瀧座長 それでは、早速、第3回専門家会議を開始いたしますが、先ほどお話がございました、国際ワークショップにつきましては、この次に少しまとめて御報告するかもしれません。今日は、ここの配付資料ということで、本日の最初の議題は、被ばく線量の評価についてということでございますが、最初に、第2回会議でのコメントへの回答ということで、前回の議題、御質問をいただきましたことについて、事務局としては最大限に資料を集めてまいりましたので、まず、そちらのほうから説明をさせていただきます。それから、その後に引き続きまして、実際に現場で従事なさった新山先生においでいただいておりますので、引き続いて御説明をいただきます。
    では、よろしくお願いいたします。
  • 桐生参事官 事務局から、簡単に資料の説明をさせていただいて、すぐに新山先生に御説明していただきたいと思っておりますけれども、資料1-1-1、ページにしまして3ページを御覧になっていただきたいと思います。
    こちらが、小児甲状腺被ばく調査についてのバックグラウンド等について、事務局のほうで調べたものでございます。前回の会合のときに、バックグラウンド測定に対して、バックグラウンドが高いところで測ったのではないかとか、あと衣服の上から測定したのだとすると、衣服の汚染等があって、そういったもののおそれ、特にそれで過小評価になるのではないか、そういった御意見がございました。
    そこで、私どもと事務局で調べたところでございますけれども、詳細については新山先生からの御説明の中であると思いますけれども、当時、原子力安全委員会から、バックグラウンドは0.2μSv/hの以下の場所で行うという指摘がありました。実際に測っているところについても、空間線量のバックグラウンドと、また個々人のバックグラウンドを肩のところで測る、そういったことを行っていたということでございます。
    裏の4ページを御覧になっていただければと思うのですが、測定日、測定場所、それぞれの空間バックグラウンドと個別のバックグラウンドを表にしたものでございます。空間のバックグラウンドについては、ちょっと事務局で探しても、はっきりしたデータがないところもございましたが、そこは、測定値未確認となってございます。
    また、あとちょっと訂正でございますけれども、上のところの説明のところに1,000cpm(0.4Bq/cm2)とありますけれども、計算し直したところ、4Bq/cm2ではないかという御指摘がございまして、おおよそでございますけれども、4Bq/cm2程度ということにさせていただきたいと思います。
    それでは、その測定の詳細につきまして、実際に関わられました新山先生、京都大学からお越しいただきましたので、お願いできればというふうに思います。
  • 新山雅之氏(京都大学) 京都大学の新山です。よろしくお願いします。
     まず、資料3という物が配付されていると思いますけれども、その1ページの下側です。環境省の堀口さんのほうから依頼があったもの、列挙しましたけれども、検査前の全身の体表面の汚染検査についてどうだったかと、それからバックグラウンド測定について、どのようなことをやっていたか、またその値はどうだったか、それから、個々人の体表面のバックグラウンド測定をしたかどうか、それが着衣かどうかと、また測定方法・手順についての詳細と、それから測定誤差、その精度についてコメントするようにということで、発表させていただきます。
     次のページに行きまして、2ページ目の上側です。私の知る限り、福島での小児の甲状腺被ばくスクリーニング、3月中に行ったものは、恐らくこの4回のはずで、まず3月24日です。このときは、川俣町の山木屋地区というところと保健センターで行ったと私は聞いております。ここは、私は直接は参加しておりませんでした。この測定は、感度が非常に低くて、測定が非常に困難だったというふうに聞いております。
     その後、3月26日からの測定について、私は参加したのですけれども、まず、3月26日~27日がいわき市の保健所での測定です。ここでの測定は、主に、今、原子力機構にいらっしゃる藤原守先生という方がやられておりまして、私はそのごく一部です。ここのいわき市では、私はほとんど全身スクリーニングをやっておりましたので、小児の甲状腺については、ほんの少ししかわからないというところがあります。
     3月28日~30日までの川俣町での測定については、私は大分参加していまして、これについて、今日、詳しくお話しするということです。30日に飯館村で測定もされていますけれども、これについては、広島大学の先生と弘前大学の先生方が行われておりまして、私は参加しておりませんので、これについては、コメントはちょっとしかねるということです。
     2ページ目の下に行きますと、3月31日、山木屋地区で採取した土壌のガンマ線スペクトルを載せているものでして、この測定は、藤原先生とか中山先生がやられたのですが、まだ31日の時点でも土壌中にはヨウ素が残っていると、ヨウ素-131というのが365keVのところにピークが残っています。それに対してセシウム134、137というのもピークが見えていて、ざっとですが、1対0.5対0.5ぐらい、それぐらいの比率ではないかという予想ができます。
     次です。次が3ページ目ですけれども、その測定手順です。まず、概要を御説明いたしますが、まず、この航空写真がありますけれども、ここに富岡街道という通りがちょっと書いてあるものがありまして、そこから生徒さんや幼稚園児の方々がいらっしゃって、まず、全身スクリーニング会場というところに行っていただきました。ここでは、ガイガーカウンターを用いた全身サーベイを行っておりまして、左側の真ん中の写真は、その中の絵ですけれども、こういうたくさんの人でガイガーを使って測定するということをしました。左下が、山木屋の写真ですけれども、全身のスクリーニングを測定して、先ほどのcpm ですか、それを下回るということを確認して、それと同時に、お名前とあと年齢を確認して、甲状腺の測定対象の方はスクリーニング会場というところに移ってもらったと。スクリーニング会場は、別の建物になりまして、ここでは川俣町役場(仮)というふうに書いてありますが、このような場所。この場所の選定については、先ほどから出ている藤原先生が非常に尽力なされまして、前回の24日の山木屋地区での測定では、木造建築で空気の循環も非常によくて、それによってバックグラウンドが非常に高かったと。その経験を生かして、鉄筋コンクリートで囲まれているところ、窓が少ない、ほこりが入らない、人の出入りが少ないというところを選んで、それが、川俣町役場の2階、そこにお子さん方は行っていただくと。
     3ページ目の下の写真ですけれども、左端は、役場の中の内部の写真で、左奥の上のほうが玄関でして、ここは、たしか、二重扉になっていたと思います。屋外のほうで泥のついた靴は脱いでいただいて、泥のない状態でスリッパなどにはきかえていただいて、中に入っていただくと。そこから2階へ階段を上がってもらうと。真ん中の写真が階段を上ったところの写真で、右下の写真が、測定モデルを先生がなっていただいてやっているのですけれども、このように一緒に座って、お子さんの喉の甲状腺を測ると、NaI検出器という物を今回は使っています。
    ここで1点、留意していただきたいのですけれども、このNaI検出器というものが筒状の形をしているのですけれども、この写真を見ると、あたかも喉からの放射線を選択的に測っているかのような印象を受けるのですが、実際のガンマ線というのは、特にセシウム-600keVみたいなものは、NaI検出器をシールドしているアルミの筒なんかは簡単に突き抜けますので、こういう測定をしている限り、喉だけを測るということは不可能です。この周りに着ていらっしゃる衣服、そこについている放射能からのガンマ線というのは、必ず入ってきます。この点については、あとバックグラウンドの説明で御説明します。
     その次です。4ページ目に行っていただきまして、これは、測定方法と手順というものを列挙したものですけれども、まず、アロカ製NaIシンチレーションサーベイメータというものを使用しました。これは較正済みのものを使って、較正が正しいということを、まず測定前に測定場所での空間線量が複数のサーベイメータで一致することを確認しました。
     この測定のときの対策本部からは、空間線量0.2μSv/h以下というふうに指示されていたのですけれども、我々の山木屋、それからいわき市などの経験から、空間線量よりむしろ個人の衣服についている線量がバックグラウンドになると、それを避けるためには、もう服を全部脱いでいただいてシャワーを浴びていただくしかないので、それは現実的ではないということで、我々は、現場では、個人のバックグラウンドが0.2μSv/h以下、この程度であれば、指示された喉からの0.4μSv/hというのは確実に測れると判断しまして、個人の衣服がバックグラウンド以下であるべきということを川俣町では少なくとも解釈したはずです。実際には、それを全データで確認したいのですけれども、ちょっとそこが公開されていないものがあるので、私のほうではできていません。これは、現場での私の理解であります。
     さらに、空間線量についてですけれども、測定全日で安定的に0.1μSv/hでした。これは、お子さんとか、人が入ると一時的に上がることもあるのですけれども、概ね0.1以下で安定していたと。大体0.07~0.08μSv/hぐらいの値です。
    次、二つ目の丸ですが、先ほども申し上げましたように、保健センターで全身サーベイを行い、線量が小さいということを確認してから、対象年齢者の方を甲状腺サーベイ会場へ誘導したと。測定は着衣のまま行いました。
    測定についてですけれども、被験者の鎖骨の間、喉仏の下に測定器を30秒間当てて測定しました。サーベイメータの時定数は10秒だったので、十分に安定した値のはずです。特に0歳児の方とかもいらっしゃって、その方の場合は、もう喉全体を当てるというような感じになっております。
    安定しているといっても、数値は変動することがありまして、大体0.01~0.02ぐらいの読みはふらついたと私の記憶では覚えております。その場合は、3回の読みの平均値をとったと。
    それから、後でバックグラウンドの量をお見せしますけれども、空間線量よりも個人の衣類からの線量の方が若干高く出ました。それでも指示されていた0.2μSv/hよりも低い値であったということを確認しております。
    バックグラウンド線量としては、被験者の衣服、襟つきのものだったら襟の辺りです。襟のないものだったら鎖骨の辺り、肩に近いところを測定して、そこをバックグラウンドの線量として、甲状腺部位との差を測定値として、その二つの差を実質の測定量として記録しています。
    データとしては、甲状腺部位と、個人の衣服についているバックグラウンド線量の二つ、それから差分というものが残っているはずであります。
    あと二つです。衣類(コート類)からの線量が高い場合、0.2を非常に超えてしまうような場合というのは脱いでもらったはずであります。しかし、私の記憶では、ほとんどの事例ではそういうことをしなくても、バックグラウンドの線量0.2μSv以下だったような記憶を持っております。
    また、同時に、喉周囲の体表面のバックグラウンドが高い場合は、ペットボトルの水あるいはウェットティッシュ等で落とすようにというふうに指示されていたのですけれども、これについても、そこが特に指示された値よりも高かったことはほとんどなかったと記憶しています。若干、ほかの先生が洗っていらっしゃったかもしれませんが、私の知る限り、大多数がということは、そういうことはなかったと思います。
     4ページ目の下ですけれども、これで実際のバックグラウンドの分布について、一部データが公開されておりますので、それについて説明いたしますけれども、右下のヒストグラムが、個人の衣服からとった線量の分布です。これは川俣町での229人分のデータが入っております。左の空間線量0.7と書いてあるのは、これ、書き間違えでございまして、申し訳ありません。0.07~0.08μSv、これが空間線量です。ごめんなさい。0が1個抜けております。すみません。0.07~0.08μSvが空間線量で、それが、右のヒストグラムで青い矢印で書いている、大体、これぐらいの範囲が空間線量だと。それに対して、実際に個人で測定したバックグラウンドというのは、若干高いところに分布しております。これは、個人の衣服についたセシウムなどからのバックグラウンドだと思われます。これは、現場では、ここを落として空間線量まで落とすということはしませんでした。これが、スクリーニング基準のバックグラウンド、0.2よりも低いということを確認して測定を行っています。
     また、このバックグラウンドの分布を見ますと、大体、分布の幅、それから大体0.01~0.015ぐらいの分布の幅を持っているので、これぐらいが測定精度の目安になるものだというふうに思います。
     次は、5ページ目です。5ページ目は、今測った個人の衣服のバックグラウンドと、それから、喉の甲状腺部位の線量のプロットを見せておりまして、左側の絵が、横軸が線量、個人の衣服の量です。縦軸が喉の部位の線量でして、大体、正の相関、右上がりの線に乗っているような分布を持っていまして、衣服からの線量と、それから喉の部位の線量というのを同時に測っていると。それを引き算で喉の部位の、残りの衣服からのバックグラウンドを引いたものというのが、右側のヒストグラムになっておりまして、おおよそ0を中心に分布しております。負の値が若干出るのは、これは、測定の誤差が原因であります。これが、大体-0.02ぐらいまでは伸びておりますので、これぐらいの範囲は測定誤差として生じるということがわかります。それに対して正のほうの+0.01、+0.02などという値は、負の値でも高いカウント数を出していますので、この分布が非対称なことから、恐らく、これは有意な測定をしていると、それは間違いないということは言えると思います。
     ただし、これも留意していただきたいのですけれども、誤差が0.02ぐらいありますので、ここで0.02という値が出た方が、本当に0.02なのか0なのかというのはわかりません。これが測定の限界だと思います。
     左の絵に戻ってもらいまして、バックグラウンドを引く前が0.18で、バックグラウンドの量も0.18という、一方、バックグラウンドが高いという点が1点あるのですけれども、これについては、先ほど申し上げましたけれども、この方を空間線量ぐらいまで落とすということをしなかったと。ここが、これがサーベイであると、絶対値の測定を目指しているのではなくて、基準値より上か下かというのを判定するということを目的にしていると、そういう限界を表していると思います。
    5ページの下というのは、参考に3月24日の山木屋地区での非常にバックグラウンドの高い状態での測定を表していますけれども、左側が同様に、横軸が個人の衣服、縦軸が喉の部位の線量ですけれども、大体、これも正の相関を持つのですが、これを引き算した後のヒストグラムというのは右側にありまして、これは0を中心にほとんど対称な分布をしております。これは、完全にバックグラウンドの放射線によるランダムな確率事象を見ていて、正規分布に近い形をしていると。これは、もう本当に測定データとしては使えないということはわかります。逆に、その上の川俣町での分布というのは、それよりも、大分、分布が非対称になっているので、有意なものは測っているということがわかるということであります。
    次、6ページ目ですけれども、一番上のところです。これが、原子力安全委員会というところから公表されているヒストグラムを出しているもので、これ、川俣町と飯館村と、恐らくいわき市も入っているのだと思います。すみません。ちゃんと確認できていないのですが、このヒストグラムだと、負の値は全部0にしてしまっているので、誤差がわからないのですけれども、そのデータの多くは、川俣町の測定が占めていて、そこでの測定誤差が、大体0.02ぐらいだったので、それぐらいの測定だというふうに思われます。
    全データのバックグラウンドとか、喉の数値がわかれば、もっと詳しいことがわかりますが、それはまだ手に入れていないのでわからないと。これの分布を見ますと、最大でも0.1μSv/hで、ここから見てスクリーニング基準の0.2μSv/hよりも十分に低いということは確実に言えると思います。
    お一方、0.1μSv/hという方がいらっしゃいまして、この方のバックグラウンドをちょっと知りたいのですけれど、恐らくいわき市の方だと思うのですが、いわき市での測定、若干、バックグラウンドが高かったというふうに聞いていますので、そのせいかもしれないです。そこについては、ちょっと、私のほうからコメントしかねます。
    次に、この下です。最初の堀口さんからの質問に対する回答ということで、まず、検査前の全身の体表面汚染検査については実施しました。汚染は指示値以下であるということを確認しております。バックグラウンドの空間線量の測定はやっております。その場合の値は0.07~0.08、多くても0.1以下でほぼ一定でありました。個人の体表面のバックグラウンドというのは測りまして、それは着衣での測定です。もちろん、衣服からの線量というのが、指示されたスクリーニングのときのバックグラウンド0.2程度以下であるということは確認しております。
    測定誤差や精度について、これは非常に難しいのですけれども、全体の分布を見る限り、バックグラウンドの分布あるいは差分分布からは、0.02μSv/hぐらいだというふうに予想できますが、個人によって、まとっている衣服の線量が変わりますので、その方について、どれだけの精度が出るかというのは未知です、わからないと。絶対値を使うというのは、ちょっと測った当人としては、怖いなというふうに思います。
    例ですけれども、先ほどのバックグラウンドを引く前0.18で、引いた後0という方、この方が本当に測定誤差0.02でいいのかというのは、私どもからは、自信がありません、そういうふうに言えるかどうかというのは、わからないです。
    しかし、サーベイの基準として示された甲状腺から0.2μSv/h以下というのは、確実に言えます。それはなぜかというと、喉から0.2が出ていれば、バックグラウンドの0.18を足して0.18足す0.2で0.38という値が出るはずなのですが、そういう高い値は確実にないということは言えるということです。これは、サーベイという実情であります。
    最後、7ページ目ですけれども、幾つか私見を述べさせていただきましたが、まず、この測定で、体内のセシウムとヨウ素を分離することはできるかというようなことが、それに関連するようなことが、前回の議事録であったのですけれども、恐らくそれは無理だと私は思います。
    γ線のエネルギースペクトルを測れば、確実にそのものは言えるのですけれども、それには十分な遮蔽と時間が必要でした。1,000人の測定には膨大な時間がかかって、あの当時は無理だったと思います。
    この測定当時は、このスクリーニングで陽性が出た方は精密検査を受けてもらうということで、我々は、本当、測定するときは緊張していたのですけれども、それを聞いて、ある意味、安心したところはあります。測定精度を我々が出せなくても、基準とされたものを超えた陽性の方というのは、きちんと再測定していただけるということで、我々はスクリーニングというところに努力をしていたというところです。ですので、セシウムとヨウ素を含めた上限値がスクリーニング基準か否かということは確実であります。
     また、この数字が出たときに、0.02μSv/hという非常に小さい誤差の範囲の値というものがまるで有意の実際に測定された確実な量のように伝わったというのは、非常に反省しているところでありまして、測定限界というのを、我々、現場で測定して不検出でしたというような、そういう手順をすべきだったのではないかというふうに私は反省しております。
     あと、ぜひとも全データというのを公開してほしいと。
    また、藤原先生からちょっとコメントをいただいて、これは、ここで言うべきかどうかはわからないのですけれども、甲状腺がんの発症率が、本当に福島県内で統計的に有意に高いのか、明らかにしてほしいというコメントをいただいております。
     最後です。ちょっと長くなってすみませんが、7ページの下ですけれども、第二回議事録を読ませていただきまして、それに対するコメントですけれども、まず、一番初め、栗原さんからの指摘で、肩ロに当てて、そこから差分を測ったということで、体内セシウムをちゃんと引けているのではないかというふうに言われるのですけれども、そこまでちゃんとできているかというのは、私は疑問なところがあります。
    その次は、バックグラウンド、皮膚に当てたか、洋服に当てたかというのは、洋服からでございます。
    最後、首を洗浄したかというのは、あたかも全部の方に首の洗浄をしたかのように読み取られるのですけれども、そういうことはしませんでした。大多数の方は洗浄しなくても十分低い値だったというふうに思って検査しております。
    最後、8ページ目も同様ですけれども、これも衣服からのバックグラウンド測定についての議論がなされておられまして、これについても全身サーベイをして、なおかつNaI検知器での衣服の線量についても、基準値よりも低い、同程度以下ということを確認してやっておるということです。
    以上であります。
  • 長瀧座長 新山先生、本当にありがとうございます。当時の医療事情について、非常に詳細に御自分の経験をお話しいただいて、どうもありがとうございます。
    前回、いろいろと我々も疑問に思っていたところが多かったということを、ここで随分詳しくお話しいただきました。まだ、お話にならないところでも、御質問があれば、この機会にぜひ伺っていただきたいと思いますし、今までの疑問を、ぜひここで、この機会にはっきりさせたいと。決してここで正しい、正しくないということではなくて、本当にどうだったかということをまず理解しようということでございますので、そういう意味で、ぜひ御質問をいただきたいと。
    どうぞ、明石委員。
  • 明石委員 放医研の明石でございます。
     実は、前回の会議を受けて、我々のところの職員についても聞き取りをしてみました。私どものところは、オフサイトセンターに24日~30日まで人を出しておりました。そのときに、本人が持っていたメモ等からわかったことは、24日の山木屋では、空間線量率が、人がいるところで大体1.7μSv/hであったというふうに本人は言っています。
     この資料には、空間線量率がいわき市保健所で26日、27日と未確認というふうに出ておりますが、我々が派遣していた人間のメモによりますと、いわきで26日が0.17μSv/h、それから27日が0.15μSv/hということでした。我々が派遣した人間は、30日は飯館で実際の測定に立ち会っています。これは、いろいろな方がいるということで、私ども、行くように指示をいたしました。そこでバックグラウンド、体表面の汚染については、オフサイトセンターの人間が、非常にバックグラウンドの低い部屋を一生懸命探してきたので、そこに人が入っていくときに汚染を持ち込んでは困るということで、入ってくる人たちには、みな、GMサーベイメータで汚染検査をした上で入っていただいているということでやりました。
     そのとき、30日の飯館では、空間線量率が測定を始める前で0.1、この資料の4ページにも飯館村役場0.1と書いてありますけれども、測定終了時も0.1μSv/h、それから、大体3時ごろ、そのときも測っているのだけれど、0.1μSv/hであったということを、私どもの職員等の聞き取りから、こういう結果が得られております。
  • 長瀧座長 どうも、明石委員、ありがとうございます。
     御質問受ける前に、残り幾つかの事務局の整理したものがありますね。非常に簡単で結構ですけれども、一応御説明いただいて、それから全体として御質問をいただきます。
  • 桐生参事官 では、資料を簡単に説明させていただきます。
    資料1の束でございますけれども、資料1-1-2につきましては、新山先生がホームページ上で公開しているものを添えさせていただきました。
    あと資料1-1-3でございますけれども、これは英文で恐縮ですけれども、弘前大学の細川先生、弘前大学のチームが報告しているものでございまして、飯館村の検査を主に書いてございます。もう一枚めくっていただきまして、12ページ、資料1-1-4でございますけれども、これは東京大学の早野先生の資料をお貸しいただいたものですけれども、いわゆるバックグラウンドについて分布を示したものでございますので、御参考にしていただければと思います。
    また、参考資料には、原子力安全委員会がこの測定に関する資料を公開しておりまして、その資料を添えさせていただいたところでございます。先ほど、スクリーニングレベルが0.2μSv以下でいうことを御説明しましたけれども、初日は、実は1桁多くて、2μSv以下ということで指示があったというふうに聞いておりますけれども、その後は、後日の検査では0.2μSv以下ということで指示が出ているというような経過もございます。
    以上でございます。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。
    それでは、全体、どうぞ、鈴木委員。
  • 鈴木委員 これは、コメントです。先ほど、衣服に1,000cpmぐらいの汚染があったと。それが、GMサーベイメータで見ているのですが、NaIシンチレーションサーベイメータで10cm離したぐらいの体表、体の前で測ったとき、どのくらいになるか、非常に概算ですが、やってみました。これはIAEAのTECDOC-1162という中に、低線源のがん、γ線線量換算係数というものがCF7として報告されています。それを使って概算してみました。どのくらいの放射性物質がトータルであるかというのを先ほどの1,000cpm、大体、ヨウ素131にすると3.3Bqぐらいになるのですが、少し全部大きく丸めて5Bq/cm2にして、大体半径13cm、高さ40cmぐらいの筒型の胴体の表面積にこれを掛けて、そうすると大体、16kBq強ぐらいの値になります。そういう線源が体の胴体の中心にあったとして測ってみますと、ヨウ素131だけであると0.05μSv/hぐらい、Cs-134ですと、少し高くなって0.02μSv/h、それからセシウム137ですと、0.0076μSv/h、先ほど大ざっぱ、ヨウ素とセシウム-134、137を1対1対1として平均してしまいますと、大体0.11μSv/h、それぐらいが体表面衣服の汚染、もし1,000Bq強の汚染があれば、それぐらいの寄与になると。ですから、バックグラウンドと汚染を足したとき、今日出していただいたデータを見ると、大体合っているのかなと思っております。
     そういうコメントです。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。
     どなたでも、疑問でも追加でもどうぞ。
     川俣の山木屋と保健センターは、これはバックグラウンドが高いときには中止というか、このデータを使っていないわけですね。
  • 新山雅之氏(京都大学) 最終については。
  • 長瀧座長 最終的には入れていない。
  • 新山雅之氏(京都大学) ないはずです。
  • 長瀧座長 貴重な時間ですけど、どうぞ、御質問ください。
    どうぞ、春日委員。
  • 春日委員 前回、配付された資料を拝見しまして、素朴に疑問に思ったので質問させていただきましたけれども、今回、このように丁寧に情報を集めていただきまして、また、新山先生、わざわざお越しいただきまして、当時の状況を御説明いただきましてありがとうございました。
     本当に大変な中での測定だったと思いますし、そのときの測定も、先生が実際にバックグラウンドを測った目的をどのように理解されて測られていたかということもよくわかりました。
     それで、前回、私が質問した疑問の趣旨は、御説明いただけたのでよくわかったのですけれども、そうしますと、ちょっと私の理解を申し上げますので、それで正しいかどうかを御判断いただければというふうに思います。
     先生がバックグラウンドとして衣服の上から測られたということは、それぞれの方の衣服、特に大きな汚染がなかったということを確認して、本来の甲状腺サーベイランスの基準値である空間線量としてのバックグラウンド値とそれほど大きな違いはないということをお一人お一人確認するためということでしたね。それで、サーベイメータの性格からいって、全方位からのγ線を測定するということも含めますと、お一人お一人のその着衣表面上との数値の傾向として大小には相関があるということで、それを確認されたということですが、必ずしもお一人お一人の着衣表面の値と甲状腺の値を差し引いた分は、お一人お一人には絶対被ばく量になると解釈してはいけないという、そういう理解ですね。
     そうしますと、前回の資料で、お一人お一人、実測値という甲状腺のところを測った数値と、それから、この前回の表には出ていなかったのですけれども、そのお一人お一人に対応する着衣表面の値とを差し引いた分を正味値として資料では出されていたわけですけれども、それは決して、その個人個人の被ばく量の正味値を示しているわけではない。大体の見当はつくものの、被ばく量の正味値を示しているわけではないというふうに理解してよろしいのでしょうか。
  • 新山雅之氏(京都大学) 差分なので、個人個人の線量だというのは間違いないと思うのですけれども、それに対する精度ですね。それがどれくらいかというのが評価できないです。なので、何がしか傾向があると。それぞれ喉の部位と、それから衣服の部分というので、バックグラウンドと区別がつかない方もあれば、若干高い値を出している方もいらっしゃるというのは、傾向としてあるのは間違いないと思いますが、それぞれの方の数値が例えば0.08だったら本当に0.08なのか、0.02じゃないのかということは、判断しかねるというところです。
     ただし、基準である0.2は絶対に超えることはないと言うことはできます。
  • 春日委員 わかりました。そこのところ、私もそのような理解をしておりました。
     それで、精度がどのくらいかはよくわからないということを、多分、問題にされる方もいらっしゃると思うのですね。その精度が、かなり不確実性が高いままで、この値をもとに基準値を超えなかったということを判断していいのかという疑問は、多分、中にはあるのだと思います。
     それで、では、この先生の測られた値をどう解釈するかということなのですが、私は、やはりものすごく情報が少ない、食品の微生物学のリスクアセスメントをこれまでやっていたものですから、それぞれのデータに不確実性や、それから変動性が備わっていても、ほかに情報がなかった場合に、それぞれのデータをできるだけ有効に活用して最終的な判断をするという、そういう経験は積んでまいりました。
     爆発の直後の大変な中で、先生方が測定されたデータが、ほかにない貴重なものであるということは、それは誰でも認めるものだと思います。絶対的なデータの数が少なくても、それから一つ一つのデータに備わる不確実性が大きくても、そこをもって判断するしかないということは現実にあると思います。
    ですので、結論として、被ばくの基準値を大きく超えるものはなかったというふうに概ね理解することは正しい理解ではないかというふうに私も思います。
     ただし、先生もおっしゃったように、このデータに関する不確かさはまだまだ大きいものです。そうしますと、今までにほかに利用可能なシミュレーションのデータなども決して、そのシミュレーションのデータの不確実性が高いからという理由で切り捨てるのではなくて、今回のデータも、比較の問題は難しいと思いますけれども、それぞれ不確実性が備わったまま、今の段階で利用可能なデータということでは、やはり広くいろいろな情報を今後とも考慮に入れていくべきだというふうに思います。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。
    今、新山先生には、正直に全部データを出していただく、それがどういう意味があるかと、科学的にどうかということは、まさにこの専門家会議の専門家が決めるというか、ものすごく責任があると思いますので、先生に細かく実測値のどこに不確実性があるかということではなくて、先生からは、もう事実、データを全てお話しいただきたい、そこから判断というのは、先生も含めて、この委員会が判断するのだということでよろしいのではないかと思っておりますので、今いただいたデータが、もちろん、非常に大変な状況で、期間も十分にないところで測った。しかし、甲状腺を直接測っているデータはこれしかないと。ですから、そこから少しでも正しい情報を、あるいは信頼できる情報は何だろうかということを考えるのが、我々の任務ではないかと思います。
     そういう意味でのデータの科学的な評価ということについて、専門の立場からお話しいただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。
  • 鈴木委員 鈴木です。
    こういうバックグラウンド、体の表面での個人のバックグラウンド、ある程度の揺らぎがあるというようなとき、当然、検出限界というものが、これは、定めることができるのですね。それは、そういうバックグラウンドの揺らぎのスタンダードエラーをとっていって、例えば、それの3σのところでもって検出限界とするというような扱い方は十分できるのだろうと思うのです。
    どういう方法で検出限界を定義するかというのは別の問題として、その検出限界値以下の値を0と考えるのか、その差分と考えるのか、それとも、検出限界のぎりぎりの値が仮の測定値というふうに高めに測るか、この辺は考えていいのかと思います。
     それで検出限界が例えば10Bq/kgだったというようなときに、それを0とは言わないで、10あったとしてリスクを見るというようなやり方もするわけです。ですから、そういう考え方というのもこの際、もう一度考えてみていいのかなと思います。
  • 本間委員 バックグラウンドについて、詳しい説明をありがとうございました。新山先生にちょっと別の観点から質問があるのですけれども、先生は、先ほど、この川俣で最初に、全身のスクリーニングをおやりになったとおっしゃいましたけれども、今回の事故で、全身のスクリーニングについては、やっぱり安定ヨウ素剤を配付するかどうかという、若干、混乱があって、その40Bq/cm2ですか、それに対応するものが100mSvで、それをcpmで6,000~1万、あるいは、1万3,000とか、いろいろ混乱というか、あったわけですけれども、ここの川俣で、最初に全身スクリーニングをやったときに、そういう6,000Bqあるいは1万Bqを超えるような方というのは、いらっしゃったのかということと、この時期以前に、先生は全身スクリーニングに携わられたかどうかというのをちょっと確認したい。
  • 新山雅之氏(京都大学) 私は、いわき市での全身スクリーニングはやっております。あと、川俣町でも最初の1日、半日ぐらいは、全身スクリーニングに関わっております。
     全般として、洗濯するような衣服、あるいは、ほこりを払えるような物については、そんなに高い値はなかったという印象を記憶しております。
     それに対して、靴底、そういうところについている泥からは、非常に高い線量が出ていたと。そういう方に対しては、靴を洗ってくださいねとか、帽子が高い線量については、これは洗ったほうがいいですとか、そういうことは一人一人、コメントをするようにはしておりました。
     全般的に全身にそんなすごい線量を帯びていらっしゃる、あるいは、皮膚にそういう線量を帯びていらっしゃるという方は、私の記憶ではほとんどいなかった。恐らくなかったと思います。シャワーなどを浴びれば落ちていたと思っております。
  • 本間委員 ありがとうございます。いわきでやられた時期も、こういう3月の下旬であったと了解してよろしいでしょうか。
     それからもう一つ、先ほど事務局が、当初、スクリーニングレベルが2μSv/hであったというふうにおっしゃったのですけれども、そこがちょっと私、よくわからないのですけど、このサーベイで0.2μSv/hというのが、スクリーニングレベルで、新山先生のこのお話では、それを超えるようなことはほとんどなかったということは了解できたのですけれども、0.2μSv/hのスクリーニングレベルというのは、基本的に全体の御説明があったように、連続摂取の仮定で11日だったか、12日だったかの連続摂取の仮定で100mSvの甲状腺等価線量をもたらすようなものというふうに了解していますけれども、さっき事務局が言われた、最初2μSv/hだったというところは、ちょっとよく了解できなかったので、教えていただければと。
  • 桐生参事官 事務局ですけれども、まず、資料についてですけれども、参考資料1を御覧になっていただきたいと思います。参考資料1の通し番号になってございますけれども、22ページという番号がついているところを御覧になっていただきたいと思います。
     3月23日でございますので、測定が開始される前日ということになると思いますけれども、そのときに出された資料が、こちらの資料になりまして、22ページ、右側のほうです。表1が2μSv/h以下であればということで、そのときには、そういう試算をされたというふうに私ども理解してございますけれども、それで、実際に23日、24日の測定が終わって、それ以降ということになりますけれども、次のときには0.2μSv/h以下というようなふうになっているところでございます。
    具体的には、例えば30ページのところの資料では、3月25日付でございますけれども、0.2μSv/hというふうになってございます。
  • 明石委員 今の議論に関してですけれども、放医研の明石でございます。
    25ページの資料でございますが、これは、私どもの研究所の名前で出している資料でございます。これは、単純に計算の間違いというか、数字の間違いで、直ちにというか、わかった段階ですぐに修正を、たしか安全委員会だったと思いますが、送りました。これは、特に下げたとかということではなくて、放射線医学総合研究所が出したペーパーの誤りであったというふうに御理解いただけると、申しわけございませんでした。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。今ここでは、過去にどうだったということよりも、今あるデータで本当に被ばくした方の将来に対して、専門家が、現在あるデータをどう評価するかということが基本的な立場でありますので、そういう立場で、今、ここに報告されたデータをどう評価するか、線量をどう評価するかということに重きを置いて、あまり時間もございませんので、座長として少し方向のお話をさせていただきます。
     質問ですが、今、川俣町で647人、飯館村で299人ということですけれども、数が多いのか少ないのかということのために、いわき市も含めて、一体子どもがどれぐらいいたのかということはわかりますでしょうか。飯館村のお子さんは何人いたのか、何人の中で299人測れたのか、それはやっぱり非常に、我々が判断する上で大きな面だと思いますので。
  • 桐生参事官 資料は用意してございませんが、ちょっと口頭で簡単に補足させていただきたいと思います。
     川俣町につきましては、14歳までのお子さんが約1,800人でございます。そのうち、今回、調査の対象が約600人ということでございます。
     飯館村につきましては、14歳までの方は、約800人ございました。測定された対象者は約300人ということでございます。  いわき市につきましては、市で大きいので、14歳までのお子さんが5万人弱、4万7,000人ぐらいでございます。測定対象者については、140名弱ぐらいということでございます。  以上でございます。
  • 長瀧座長 わかりました。どうもありがとうございます。
     私も、この前のときにどうして1,000人でやめたのかと、1,000人という数は非常に少ないという印象でお話ししましたけれども、特に飯館村と川俣町の人口を考えると、30%ぐらいの方は、この測定をされているということですから、非常に大きな意味があると思うのですね。ですから、今ここで議論するのは、この測定されたものの不確実なところも十分我々は議論しました。それでは、確実にデータから言えることは何だろうということを最後に何人かの方からお話をいただきたいのですが、確実に言えることは何かと、確実に言えるか、言えないかということは、この30%の住民の値はここにあると、ただそれが、わからないと言っているだけでは、何も将来に向かって、わからないところはわからないということも十分理解して、じゃあ今、確実に言えることは何だろうということをここでお話しいただいて、あとの5分ぐらいの最後にしたいのですが、いかがでしょうか。  何も言えないのか、何が言えるのか。
     伴委員、今日まだ御発言いただいていませんが。
  • 伴委員 前回、栗原さんからも指摘があったのですけれども、やはりこういう状況の中で、ある程度ラフな測定ですから、個別にどうかというよりも、全体の傾向を把握する必要がある、それは、そうだと思うのですね。
     ですから、この測定対象となった方たちに対しては、恐らくそんなに高い線量ではなかったのではないかということは、大体、ここのコンセンサスになってきたのではないかと思いますけれども、ここに含まれていない人はどうであったかというところに対しては、やはり慎重な対応が必要であろうと思います。
     今、主に吸入によるヨウ素の摂取を考えていますけれども、経口摂取とかがどうであったのか、特に、当初の水道水とか、そういったものを介した経口摂取がなかったのか、やはりその辺のところは慎重にできる限りのデータを集めるべきだと思います。
  • 長瀧座長 今からどうやって集めればいいでしょうか。
  • 伴委員 それは、既に環境省の中でも委託事業としてやっていると思いますけれども、やはり当時の水道水をどれぐらい飲んでいたのか、それぞれの方がどういう行動をとっていたのかというのを何らかの形で調べていく、もうそれしかないと思いますけれども。
  • 鈴木委員 伴先生、統計が御専門ですから、ちょっとお伺いしたいのですが、大体、集団の3分の1の方で甲状腺の測定をして、そこで大体の分布が見えてきた場合、そのあとの測っていない70%の人の予測にどの程度使えるものなのか、そこでの不確実性というものがあったとしても、普通は、分布がわかってきた場合、大体、大まかなことは言えるはずだと思っています。それが一つ。
     それからもう一つは、少なくとも、これは直接測定をしていますから、30日ぐらいまでの間に経口摂取したもの、吸入摂取したもの、全てを反映したデータであるというのは、もう一度ちょっと確認したいと思います。
  • 伴委員 ランダムサンプリングを前提としていれば、統計学的に、確かに、3分の1を測っていれば、全体としてこういう傾向であろうということは言えると思います。
     ただ、私が申し上げたいのは、やはり極端な個人が存在しないかどうかということも一応、視野に入れておく必要があるだろうということです。
  • 長瀧座長 ほかにございませんか。
    どうぞ、中村委員。
  • 中村委員 私もこの30%か40%ぐらいを測っておられて、これは、非常に貴重な直接測られたデータで、0.2μSv以下であるという、こういう事実は、非常に重要な事実で、これはやっぱりしっかりと我々は捉えるべきだろうというふうに思います。
     それで、経口摂取のことは、別に調査をしておられますので、そこからもまた結果が出ると思いますし、それも含めて、この甲状腺の線量に関してのデータというのは、貴重で信頼できる重要なデータと、受けとるべきではないかというふうに私は思いますが。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございます。
    明石委員、どうぞ。
  • 明石委員 明石でございます。前回申し上げたのですが、このデータはこのデータである、これで評価したものを評価できるということとは別に、私どもの研究所、御存知のように、シミュレーションをやった経験がございます。もちろん、実測に基づかないものなので、不確実性というのはかなり多いということは承知の上で申し上げます。やはりあるデータを使うという意味では、これはやはり皆さん、実際に行動された方に当てはめて、実際、これが今回の実測をどういう関係があるのかということは、やはり示す必要があるだろうと思います。ぜひ我々の研究所もそこはやらせていきたいというふうに考えております。
  • 長瀧座長 ありがとうございます。今から何をやるかというのは、また次のセクションでございますので。
    ほかにございませんか。これ以上、データが、今、測定したものについての評価という意味で。
  • 本間委員 前回、このデータだけではなくて、ほかの、これは実測ベースですから、私自身は、シミュレーションの不確実さというのは大きくて、こういう環境影響評価にシミュレーションが使える程度のものではないというのは、僕の基本的な態度ですけれども、それは補足情報としては有用な情報は提供し得ると。
     ただ、前回、御説明があった、これ以外の部分は、ホールボディのデータでセシウムとヨウ素の比からいろいろ推定すると。今、明石委員がおっしゃったように、全体としてのピクチャーを描くには、そういうさまざまな角度から検討する必要があって、放医研でやられた昨年度の評価に、あり得るとしたら、今後の話になって恐縮ですけれども、不確実さの幅というか、そういうものをどう定量化して見ていくかということが重要じゃないかと思うんですね。
     さっき私がちょっと申しました、全身スクリーニングのデータというのも、結構多分、初期のころですね。あると思うのですね。それがどれだけ有用かはわかりませんけれども、一つの目安として、そういうものもいろいろ使いながら検討できるのではないかというふうに考えます。
  • 長瀧座長 国際ワークショップのときにも申し上げたのですけど、日本の特徴、後で遠藤委員、お話があると思いますけれども、やっぱり海草類を食べると。そうすると、シミュレーション、いわゆる仮定の中に、甲状腺の摂取率は30%として計算されて、値がいかにも何mSvと出てきますけども、その人が昆布のおつゆを1杯飲んだとしたら、その間はもう値が10分の1ぐらいに下がってしまった。あるいはヨウ素でうがいをすると、同じように10分の1以下になってしまう。そういう日本であるから、今日、測っていただいた直接甲状腺に入ったものは、ほかに比べて誤差が少ない範囲なので、これは大事だという意味で少し強調して、時間をとってお話しさせていただきました。
     ほかにございませんか。
    (発言する者あり)
  • 桐生参事官 恐れ入りますが、傍聴者の方はお静かにお願いします。
  • 長瀧座長 今の質問に答えるわけじゃありませんが、バックグラウンドも入れて0.2になっていないのですね、川俣はね。
  • 長瀧座長 どうぞ、丹羽先生。
  • 丹羽委員 一応、多分、本間先生の質問ですけど、シミュレーションに関してWHOがやって、UNSCEARがやっていますよね。それで、そういうふうな状況があって、数値もある程度出ておると。それは一つのシミュレーションのやり方で出てきた数値と我々は受け止めてもいいと思うのですよねだから、それも一応勘案して、それから、今の段階で我々に何ができるかというようなことで、先生ご自身はあそこにも多分絡んでおられるのですけども、ああいう数値の評価、伴先生でもいいのですけど、それなりの評価であった。インハレーションとインジェクションの両方、あれはやっていたと思うのですけど、WHOも、UNSCEARもそれとこれを勘案して三つ並べてというふうな形で、これは実測ですけど、もちろん。ああいう数値よりもよほど大きいか、あるいはそれより小さいのかというふうなことは、我々が念頭にいつも置いておくべきことではないかと思うのですけれど、もしもコメントがあれば、これは単なるコメントですけど。
  • 本間委員 私、シミュレーションと言ったのは、信用しないような言い方をしましたけど、それはシミュレーションと一口に言ってもいろんなやり方があるわけで、私の知る限り、WHOはかなり安全側の評価をしていると、シミュレーションの中で仮定の持ち方が。
     それから、UNSCEARについてはあまり言えませんけれども、できるだけその不確実さを少なくして、計算によるもので補足的な評価をすると。ですので、実測データ、ここで今、実際の甲状腺サーベイと、それから前回お話しいただいたホールボディからのものと、そういう計算も、先ほどの、多角的側面という観点から言うと、それが飛び抜けて違うということではなくて、全体としてはオーダー的に、やはりコンシステンシーはあるというふうに考えていいと思うのですけども。
  • 鈴木委員 鈴木です。
     フロアのほうからお話があったのですけど、例えば資料1の4ページ、ちょっと見てみてください空間線量率のバックグラウンドと個別のバックグラウンドの平均値の差というのは0.01とか0.02とかという、そういう世界です。これを足しても、足さなくても、結局、測定値の揺らぎの中の話になるということを御理解願いたいと思います。
     それから、先ほど私ちょっと言いましたように、測定値のバックグラウンドの揺らぎの3σを入れて評価するというようなことも、実際は線量として一度やられていまして、若干高めには出てきますが、この間の栗原さんの報告から極端にずれるような結果ではなかったと私は理解しています。ですから、この1,080人のデータを使って評価していったもの、少しぐらい誤差があったというふうに見積もって、安全側に見積もっていっても、やはりそんなに高い線量を受けた個人はこの集団の中では見つからなかった。また、その分布も、大部分がほとんど0に近いようなところにピークのあるような分布になっているということは認めていただいていいのではないかと思っています。
  • 石川委員 今日はこのことについてずっと検討しているわけですけれども、大変この実測値としては、私、30%の方、それから飯舘では半分の方が実測しているという、こういう事実が、これはそのまま受け止められるというふうに思います。しかし、私ども、今日ちょっと持ってきましたUNSCEARのところの和文でしたところの32番目のところに、個人はさまざま、先ほど伴先生が言った内容ですけども、さまざまな行動パターンだとか、食べるものがいろいろと違うとかいうことはありまして、やはりこれは、この測った方たちだけの実測値であるということは、これも事実だというふうなこともありますので、そういう点では、この議論はこれで終了して、次に進んだほうがいいのではないかなというふうに思います。
  • 長瀧座長 ほかにございませんか。
     今、時間がかなりここで、その測定について、甲状腺の測定について時間をとりましたので、本日のところはこれで、あと資料も、今後何をするかということは、また今からの議論でありまして、少なくとも現在、直接131を測った事業に関しては、今のとおりのお話で終わらせていただきたいと思います。
     それでは、かなり時間を押してしまいましたが、その次に、資料の順番で言いますと、1-2-2からご説明いただきたいと思います。
  • 桐生参事官 それでは、資料でございますけど、資料1-2-1についてご説明させていただきたいと思います。
     I-131以外の短半減期の核種の寄与割合の違い、チェルノブイリとの違いについてということでございます。前回の会議のときにチェルノブイリの事例について委員から紹介がありましたけれども、それについて、ここでは調べた範囲のことをご説明いたしますけれども、2.の①I-131以外の短半減期核種、これは環境省の昨年度の委託事業では、「空気サンプリングの実測データから、I-131の寄与は全体の90%以上となる」というふうに評価してございます。これは資料で行きますと15ページからの資料1-2-2でございます。ただし、このデータの測定について、16ページの上のほうにございますけれども、これのもととなるデータはJAEAの核サ研のデータということで、茨城県の東海村のデータで測った測定データが使われているということでございます。
     また、ちょっと資料では用意してございませんけれども、前回の会議のときに傍聴者からのコメントをいただきまして、その中では、原子力安全委員会の会議で、広島大学の先生が、事故当時、現地に行かれまして、そのときに測ったもの、ご自身の被ばくされたデータ、ゲルマニウムの検出器で精密に測定すると、一番多かったものがTe-132、次いでI-131、その次がI-131というようなコメントもしているところでございます。行かれたところは福島市、南相馬、また、原発の第一の近くというふうな発言をされているところでございます。そういう状況でございます。
     また、チェルノブイリにつきましては、前回、委員の指摘がございましたように、UNSCEARのレポートの中にございまして、約30%がほかの核種で、そのうち、I-132が9%、I-133が約21%というふうに報告がされておりました。  以上、説明でございます。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。
     ただいまの資料1-2-1と2につきまして、ご質問はございませんでしょうか。
     これも、前回、鈴木先生からご質問いただいたことに対する回答という意味で出しております。原研の値ですね、これは主に日本の場合は。距離、そういうのも含めて何か、本間先生、ございますか。この131以外の関与について。
  • 本間委員 特にないです。
  • 長瀧座長 特になければ、このままで結構でございます。
     ここはあれですか、Te-132から出るI-132ということになると少し長いでしょうけども、132そのものだと、もう2時間でどんどんなくなってしまいますから、もう場所がちょっと違えば、全然比率が、関与が違ってきてしまうと思うので、そこはそのUNSCEARの計算も、かなりいろいろ無理しているところがあるような気がするのですが。
  • 鈴木委員 このUNSCEARのもとのデータを追っていくと、チェリアビンスクでしたか、作業員たちの住居のあるところから避難した子どもたちのホールボディカウンター、実測値でこれは書いていたと思いますので、数少ないデータですが、この数値自身はかなり信頼性がある測定値です。
  • 長瀧座長 これも原研の実測値ということでございますね。
     それで、よろしゅうございますか。
     じゃあ、その次の1-3-1ですけども、甲状腺の外部被ばく線量をお願いいたします。
  • 桐生参事官 資料1-3-1でございますけれども、甲状腺について、前回、外部被ばくについても考慮する必要があるのではないかということでご指摘がございまして、それについてのものでございますけれども、これも大変恐縮ですが、資料はございませんけれども、先日の甲状腺のワークショップの中で福島県立医大の石川先生の発表がございまして、その中で、外部被ばくで甲状腺についてですが、ICRPの74のパブリケーションをもとにしますと、実効線量に対して甲状腺の等価線量がおよそ1.1ではないかということの発表がございました。
     資料で用意させていただきましたのは、県民健康管理調査の基本調査の資料を再度提示させていただいたものでございます。特にそういうことで、外部被ばくの実効線量と甲状腺が1.1で対応を予想するのではないかということで、事務局のほうから説明させていただきたいと思います。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。
    そうしたら、もうそのまま、1-3-2ですか、県民健康調査の状況のご説明をお願いいたします。
  • 桐生参事官 続きまして、資料1-3-2でございますけれども、これは前回も説明させていただきましたけれども、福島県民健康管理調査の基本調査と、あと環境省の事業で行っていた京都大学の今中先生の飯舘村をフィールドにした被ばく調査の値、推計値が異なるというところがございまして、そこについて、口頭では前回説明したのですけれども、そのパラメータの違うところについて一覧表にしたものが資料1-3-2でございます。27ページでございますけれども、ここに書いてございますようなパラメータについて、双方の違いがございます。
     以上でございますけれども。
  • 長瀧座長 いかがでしょうか。
     阿部先生、行動調査とちょっと違った、2倍だという計算で出たけれども、一応事務局でそれぞれの仮定になっているところを調べると、当然であろうと。県民健康調査のほうが建物もいろいろな種類を考えているし、それから土壌ではなくて、直接1mの空間線量を調べているというようなことでございますけれども、先生のほうから何かご意見ございませんか。
  • 阿部委員 特にないです。この件に関しましては、調査を始めるに当たって、県民健康管理検討委員会等で十分に議論されて、その承認された内容に基づいてやられているということです。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。  それでは、その次は、では、一応まとめとして資料1の被ばく線量の評価についてということについて、全体のお話を伺いたいと思います。
     今、かなり議論をしたからいいですね、この1はね。
     それでは、今から資料2で被ばく線量の評価ですけれども、今後の線量評価・再構築に係る事項について、それでよろしいですね。
  • 桐生参事官 事務局のほうから、資料2についてですが、今後の線量評価・再構築に係る事項についてということでございますけれども、まず3ページと4ページ、その次のページ、資料の番号で行きますと2-1-1、また、2-1-2がございます。これは先ほど来話が出ておりましたけれども、WHOの線量評価専門家パネルの報告書と、あと次のページがUNSCEARのこれは国連総会の年次報告になりますけれども、それについて、事務局のほうで簡単にサマリーとしてまとめたものでございます。
     WHOの報告書につきましては、先ほどもお話がございましたように、事故直後の初期のデータを用いて、比較的、保守的に推計して、被ばく線量を推計したものというふうにされておりますけれども、中ほどにある表にあるように、浜通りの自治体と、それ以外の福島県近隣県等について、実効線量と甲状腺の等価線量、特に甲状腺の等価線量、1歳児について、ここでは表として抜き出しておりますけれども、このぐらいの被ばく線量というふうに評価をしているところでございます。
     次のページの4ページでございますけど、これはUNSCEARの年次報告書で、正式な報告書はまだ出ていないというふうに聞いておりますけれども、これにつきましては、4ページの2.の(ア)のところでございますけれども、1歳児の甲状腺吸収線量は70mGy以下、これは第1回目の資料で書き方が間違っていたので訂正させていただいておりますけども、そういうふうな評価をしているという報告になっております。
     詳細については、資料をお読みいただければと思います。
  • 長瀧座長 これは国際機関の報告ということでのご紹介も、御存知の方も多いと思いますが、何かここの会議として御質問がございましたら受け付けますし、もうこれは国際機関の評価であるということであれば、次に進みますが、よろしいでしょうか。
     どうぞ。
  • 石川委員 先ほどちょっと言いましたように、2-1-2のところですけれども、これはUNSCEAR、これちょっとサマリーみたいな形で出ていますけれども、やはり重要なポイントは、先ほどちょっと私言いましたその32番目のところでありまして、いろいろとはっきりわかっている、例えばこういう1歳の乳児の甲状腺、一番高いところで70mGyとか、そういうのがありますけれども、それにきちんと大事なところも伝えていただいたほうがいいかもしれないですね。32番目はそういうふうに書いてあります。もしあれだったら配って、皆さんに確認していただいてもいいのではないかなと思いますので来週、次回に出すというような話でしたか、これは。
  • 事務局 事務局から少しUNSCEARの報告書につきまして補足をさせていただきますと、先生方、御存知の方もいらっしゃるかもしれないですが、まさに報告書本体が最終的なまとめの段階に入っているというふうに伺っております。あくまで聞いているところですが、そう遠くない時期に報告書全体も発表されるやに伺っておりますので、また発表された段階で、しっかりとどういう要素があるか、改めて御案内を差し上げたいと思います。
  • 長瀧座長 よろしゅうございますか。
     どうぞ。
  • 石川委員 その段階で、じゃあ、ちゃんと和訳して出していただけるという、ここの資料で出していただけるということの理解でいいですか。
  • 事務局 預からせていただいて、かなり多分資料として膨大になろうかと思いますので、その形、発表の仕方は、また座長と御相談しながら、御提供させていただきたいと思います。
  • 長瀧座長 よろしゅうございますか。
     それでは、その次は、2-2-1になるのか、2-2になるのですね。
  • 桐生参事官 事務局から、その次に、資料2-2から説明させていただきたいと思います。
  • 長瀧座長 環境省の線量評価関係というところですね。
  • 桐生参事官 2-2-1と2-2-2、2-2-3とございますけれども、この資料は、現在、環境省でやっている事業の御紹介でございます。環境省で、特に初期のヨウ素等の短半減期核種によっての被ばく線量推計についての研究調査事業というのは3本ございまして、それについて、現在こういうことをやっているということを紹介させていただいて、それで、委員の先生方には、今後、これを踏まえて、こういうことを引き続きやるのか、プラスアルファでこういうことも必要だとか、そういったことをもし御意見を賜ればというふうに思っております。
     資料2-2-1でございますけれども、まず3本のうちの1本、平成25年度の委託事業でございまして、これの特に左側にございます「事故初期の内部被ばく線量の把握」ということでございますけれども、先ほど明石委員から御説明がございましたけれども、今後の被ばく線量の評価で、行動記録と実測値の突合や、そういったことが重要というふうに考えておりまして、そういった事業を今年度に開始しているところでございます。実は倫理委員会の審査とかで手続に時間がかかってございますので、今年度では終了は難しくて、来年度も引き続き、むしろ来年度、精力的に進めていくということで検討しているところでございます。対象となるデータは、この1,080人のデータや、また、初期にホールボディカウンターをはかっている方、これは初期のデータで、といっても、ヨウ素は検出されていなくて、セシウムですけれども、そういった行動との突合、そういったことで実測値と行動記録と照らし合わせるような調査で、より線量推計に資するデータを蓄積したいというふうに思ってございます。これが事業の1でございます。  次のページ、7ページ、資料2-2でございます。これも先ほど、伴委員から御指摘があった経口摂取についてですが、事故初期の食品の経口摂取による内部被ばくの推計ということでございまして、事故当時のどういう食品摂取パターンや食べ物の流通状況、また、水道水や食べ物中のヨウ素の濃度、そういったものを入手できる情報をなるべく集めて、それで線量評価、特に経口摂取による影響について資するデータの収集を考えているところでございます。
     次のページでございますけれども、資料8ページ、2-2-3でございます。これは「放射性ヨウ素の体内動態や線量係数の精緻化を目指した日本人固有パラメータの測定に係る調査研究事業」ということで、これもディスカッションの中で指摘がございましたように、日本人のヨウ素の摂取率、アップテイク率がどのくらいかということで、今年度の事業として、そういった摂取率の状況を調査しているところでございます。
     このような三つの調査研究事業を進めているところでございます。  以上でございます。
  • 長瀧座長 現在進行中という、今、環境省として、受託事業として進んでいる事業についての御説明であります。
     今後、測定についてやったほうがいいということのディスカッションの時間はありましたか。今、これは環境省の現在の計画でありますけれども、時間はあまりとれないかもしれませんが、先ほど、内部被ばくをさらに検討するためにというお話、本間先生も含めてシミュレーションのお話、その他いっぱいございました。それについて、あまり時間をとれていないのですが、何かこの事業、今、決まった事業以外に、ぜひこれはやったほうがいいというような御意見があればいただきたいと思いますが。
     鈴木先生、どうぞ。
  • 鈴木委員 線量評価は、やはり実測値のあるものをベースに評価していくというプロセスが重要だと思います。今、甲状腺の直接測定ではないのは、ホールボディカウンターの測定値が比較的早い時期にそれなりの数があります。今、セシウムとヨウ素の比を今、仮に3として評価しているわけですが、地域、地域で、ある程度違っているというようなデータが出ています。これは、今、ヨウ素の129とかというようなもので測っていくと、現在でもそこの分布はもうちょっと精度が上がってくると思いますので、そういうところから、今のセシウムからの甲状腺内部被ばくの評価というものは、さらに格段と精度が上がるのではないかと思っていますので、ぜひそういう大規模な調査もお願いしたいと思います。
  • 長瀧座長 ほかに何か。
     どうぞ。
  • 春日委員 議題の1にも関係しますけれども、実測データが貴重であることは、もうそれは言うまでもないことですけれども、あくまでも子どもの実測が行えたのは川俣と飯舘といわきの一部ということで、それ以外の自治体についてのお子さんたちの実測値がないわけです。そうしますと、ほかの先生方もおっしゃっていますけれども、福島県の行動記録との照合、それから、環境省以外の府省で行われている環境中モニタリングのシミュレーション結果との照合、そういうことをぜひ環境省として一元化して、データを取りまとめていっていただきたいと思います。それは第1回のこちらの委員会のときにも、複数の先生方、また、事務局からもお話があったことだと思います。よろしくお願いいたします。
  • 長瀧座長 ありがとうございます。
     本当に、ただ議論をして迷っているだけではなくて、本当に役に立つ情報があるなら、それをはっきりとここで専門家としてお話しする、あるいはアクセプトする。非常に大きなことだと思いますので、そういう意味でやっておりますけれども、先ほどの一元化のお話、ちょっと後でまた出てまいりますので、よろしくお願いいたします。  非常に短い時間で申し訳ありません。また改めてやるかもしれませんが、将来の測定の可能性について、現在行っているものと、幾つか御意見をいただきました。
     どうぞ。
  • 本間委員 先ほど桐生さんのほうから、いわゆるホールボディのデータが、前回御説明あったように、実効線量に直ったものしか情報がないと。それのもう少しきちっとした情報があれば、特に、今、鈴木先生がおっしゃったようなセシウム/ヨウ素比を3を用いているというものが、あと、行動調査からセシウムが後から入っている可能性とか、そこら辺が少し明らかになると思うのですね。
     それから、もう一つは、先ほど石川先生がおっしゃったように、僕は、UNSCEARはまだ出ていませんけれども、WHOの、さっき、コンサバというふうに簡単に言ってしまいましたけれども、WHOとUNSCEARがきちっと出たら、そこの評価がこれから、今年度やっておられる食品、その両方とも、要するに食品摂取の内部被ばくの寄与が大きいという評価をしているわけですから、そこら辺、今年度の事業でどこら辺までわかるのかはわかりませんけれども、きちっとそれをいつの回かで結構ですけれども、それを明らかにして、どういうところにそういう寄与が評価されているのかということをきちっと説明して、明らかにしていくのが重要じゃないかというふうに思いますけれども。
  • 丹羽委員 これは、私、素人なので、逆に専門家の方にお聞きしたいのですけど、例えば甲状腺に100mSvぐらい入っていて、それから口腔部へどれぐらいの線量が行くか。それで、ESRの感度が最近10mmなんて低いところまでできるという話があります。どれぐらいですかね。
  • 鈴木委員 歯のESRで、例えば成人の臼歯を使ってみると、やはり今、IAEAでやっているような他施設比較研究でやりますと、100~200mGyが限界になっています。小児の脱落歯のようなものになると、実際にそこからとれてくるエナメル質が大体20mgぐらいに下がってきます。大人の臼歯の場合だと200mgとか300mgで測定をしていて、その分、小児にすると、より不利になると。ですから、かなり測定技術の根本的な改変がないと、その20、30の差というのはなかなか見えにくい。お子さんが生まれてから歯が脱落するまで、例えば15年だったとすると、その期間に蓄積された線量を足していったとしても、今、予想されている線量というのは、そんなに100を超すというような値にはなってこないわけですね。それにプラス、例えば30が測れるのかどうか。要するに、どのくらいの精度で測れるのかというのが、ここでまたサンプルが小さくなればなるほど問題になってくるので、結構難しい仕事になるかと思います。
  • 丹羽委員 それが、私もそういう理解だったのですね広島の場合で300ぐらいが限界と私聞いておったのが、最近、それが10まで測れると。ESRのシグナルは何回も繰り返して吸い出すという方法。
  • 鈴木委員 今、ちょっと楽屋話みたいになって、ある特定の研究者のプレゼンテーションのことについて言っているのですが、あれは実際の歯じゃなくて、ハイドロキシアパタイトというものを使って、なおかつボリュームが大きい状態で見ていて、なおかつ定量性がなくて、定性的に動くかどうかというようなプレゼンでございましたので、先生、あまり期待なさらないほうがよろしいです。
  • 丹羽委員 ありがとうございます。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。
     それでは、ここで、ちょっと同じようなところの方向で、遠藤先生、申し訳ありませんが、御準備いただいたお話を聞かせていただけませんか。
  • 遠藤委員 遠藤委員提出資料というのがございます。「放射性ヨウ素と甲状腺」について、資料に基づいて説明します。病院で放射性ヨウ素が、もう数十年来、もう戦前からヨウ素131など使われておりますので、その現状を述べたいと思います。  放射性ヨウ素は、現在、病院で、ヨウ素123、ヨウ素125、ヨウ素131が使用されております。画像診断にはヨウ素123、半減期13時間、これはサイクロトロンで製造しています。ヨウ素125は半減期60日、これは患者さんの中に投与はいたしません。ただ、最近、前立腺がんの治療にヨウ素125を前立腺がんの中に入れて、それでおうちに帰すような治療法が盛んに行われております。それから半減期8日のヨウ素131、これは原子炉で製造され、外国から輸入しております。
     バセドウ病の治療は三つございまして、メルカゾール、それから、ヨウ素131、手術、それぞれ一長一短がございます。日本人は薬を一般的に飲みます。しかし、アメリカでは一般的にヨウ素131を使っております。アメリカのブッシュ元大統領、お父さんのほうですけれども、バセドウ病になられたときにはヨウ素131を使って治療したと聞いております。ヨウ素131を禁忌、受けてはならない方は妊娠中、あるいは4カ月以内に妊娠する可能性のある女性、授乳婦、というのは、おっぱいのミルク中にヨウ素131が出てくるからです。それから、日本では原則として18歳未満の子どもは禁止されておりますが、欧米では、子どもこそヨウ素131治療すべきだという意見もございます。病院で使うヨウ素131ですけれども、バセドウ病の治療は大体3億7,000万Bqというすごい量がこのカプセルにちょっと入っております。それから、甲状腺がんの肺転移の治療は大体その10倍ぐらい投与いたしまして、37億Bqを、のヨウ素131の入ったカプセルを患者さんに飲ませて治療するわけです。
     これはバセドウ病患者さんの治療の様子ですけども、ごく簡単にカプセルを1個か2個飲んでもらうだけです。この患者さんの場合は、甲状腺のヨウ素摂取率が82.9%、ほとんどが甲状腺に入ります。残りの17.1%のほとんどは尿に出ます。ごく一部、便に出ます。甲状腺の被ばく線量が70Gy~大体100Gyぐらいにするようにいたします。ただ、日本の場合は、これは非常にヨウ素を制限しなきゃいけないので、結構苦労がございます。また後に述べます。
     我が国で、ヨウ素131治療とかを私たちはRI内用療法、放射性同位元素内用療法とか言いますけども、図ではバセドウ病の治療件数を赤で示しております。一昨年、2012年で4,889例、甲状腺がんの治療に3,644例、あわせたら8,000例ぐらいの治療件数がございます。それから、骨転移の疼痛緩和というのはストロンチウム89、悪性リンパ腫治療はイットリウム90という、ストロンチウム90から作られてくる薬を患者さんに投与しております。
     この放射性ヨウ素の甲状腺への摂取率がどのくらいかというのは、実は昔々のデータですけども、鳥塚先生という京都大学名誉教授、つい先日、亡くなられました。生存中に、「先生、データありますか」とお聞きしましたら、今から50年ぐらい前のデータですけれども、当時、ヨウ素131を37万Bq、あるいはこの10倍の370万Bqを服用させて、それから3~24時間後に測定します。日本では現在もそうですけども、検査前、治療前にはヨウ素制限食が不可欠です。当時ですけども、普通食で大体1,510μg/日、安定ヨウ素をとっておりました。ヨウ素制限食にしてやっと198μg/日でございます。ヨウ素を制限して甲状腺へのヨウ素摂取率の正常値が8~35%、逆に言えば、これだけばらつきがあるといいますか、4倍~5倍ぐらいばらつきます。現在の日本人のヨウ素摂取量は大体1mg、1,000μgかと思います。それで、日本人の甲状腺ヨウ素摂取率の正常値のデータ、なかなかこれがございません、金沢大学にいた横山先生にもお聞きしたのですが、大体5~10%だろうかというのが正直なところです。
     ちなみに、シミュレーションの場合は、甲状腺ヨウ素摂取率を30%にして計算しております。したがって、最大値は30%になるでしょうけれども、それより高くなることはない、あるいは多くの日本人はもっと低くなり、その4分の1とか5分の1の値じゃないかと思っております。
     ちなみに、日本以外の欧米では昆布はとりません。私もフィリピンの患者さんがいるのですけども、フィリピンの患者さんは昆布なんて全然食べないから、ヨウ素131治療の際にヨウ素制限は要りませんと言います。
     一方、逆に、欧米ではヨウ素不足のために、法律で、塩とかパンにはヨウ素を補充しております。アメリカでパンを買いますと、ヨウ素を含まれていますと書いております。日本では2週間ぐらいヨウ素制限してきますと、「ノリ巻きが食べたい」と言いますね。日本人には昆布はやっぱり不可欠なようです。今、座長の長瀧先生も、昔、ヨウ素代謝の研究をしておりまして、これが約50年近く前だと思いますけども、10人の甲状腺ヨウ素摂取率とヨウ素排せつ量の関係を見ています。上のAさんは甲状腺摂取率が2.6%で、この人はヨウ素量が18mg、一番下の方は甲状腺摂取率24%で、ヨウ素量が116μgです。甲状腺摂取率とヨウ素量は反比例します。おわかりのように、最近の50年、このような研究は、行われておりません。逆には貴重なデータです。
     次の資料5ページが、これはUNSCEARの2008年報告書をそのままとってまいりました。チェルノブイリの小児及び成年の甲状腺被ばく推定線量(Gy)で示しております。赤いところが0.65Gy以上、650mGy以上のところです。それを拡大したのが下でして、これは黄色のところが一番多いのですけども、3Gy~10Gyと書いております。ですから、3,000mGy~1万mGyとなっており、これはチェルノブイリの甲状腺の推定被ばく線量です。
     次が6ページ目ですけども、これはチェルノブイリと福島の子どもの甲状腺量を比較したもので、横は対数軸の表になっておりますけども、下の福島は、先ほど議論されておりました1,080人のデータをそのまま示したものです。福島の子どもの甲状腺被ばく線量は、チェルノブイリと比較しますと、はるかに低い線量となっております。
     これは、福島の子どもの甲状腺等価線量を、示していますが、まず、先ほどの1,080人の実測データ。弘前大学の床次先生のデータは、中央値が子どもで4.2mSv、最大で23mSvです。長崎大学からのデータでは、測定を3月15日~4月22日に長崎まで来た方を測定したそうで、中央値が0.74mSv、最大が20mSvとのことでございました。
     甲状腺被ばく線量は、実測値、さらに土壌中のセシウム137濃度から土壌中の131量を推定、あるいは、半減期の非常に長いヨウ素129の土壌中の濃度からヨウ素131を推定する研究が行われています。しかし、日本では食事中に含まれるヨウ素量によって、甲状腺のヨウ素131の取り込みは非常に変わり、被ばく線量は著しく変わります。甲状腺ヨウ素摂取率30%という数値を世界中で使っておりますけども、日本でそれより高くなることはありませんで、それよりかなり低い数値になる方が多いのではないかと思います。
     UNSCEAR報告でも、チェルノブイリは昆布を食べないヨウ素欠乏も関連するように書かれています。日本人は、一方、昆布をとります。また早くから食品規制されておりまして、甲状腺被ばく線量が結果的に少なくなったのではないかと思います。
     最後は、学生の授業で使うスライドなので、失礼かと思いますけども、20年前に医局員がこのような野球のユニホームをつくってくれました。当時、私、ヨウ素131を日本でもすごくたくさん使っていた医師でして、「先生のユニホームは131番にしてください」と言われ、背番号になりました。
     以上でございます。
  • 長瀧座長 どうも遠藤先生、ありがとうございました。
     放射性ヨウ素と甲状腺の関係について、随分よくまとめていただきました。
     先生の御発表に何か御質問ございましたら、どうぞ。
  • 伴委員 日本人がやっぱりヨウ素をふだん食事から摂取しているというのは有名な話ですけれども、ただ、先ほど先生おっしゃったように、現代の食生活で、特に若い人たちがどうなのかというのはよくわからない。もしかすると、あるときには結構摂取するけれども、また、その翌日にはほとんど摂取しなかったりというような波があるのかもしれないなと思うのですね。そういうような食生活のときに、このアップテイクの率というのはどういうふうになるのでしょうか。
  • 遠藤委員 伴先生の指摘のとおりでして、ヨウ素量が少ないときには、甲状腺ヨウ素摂取率が最大ですけど30%、ヨウ素量が多いときには、甲状腺摂取率が5%ぐらいになると思います。ただ、そのときに、ヨウ素を1回食べますと、1週間~2週間まではその効果が続きます。1週間以上ヨウ素を含まない食事をした場合には、甲状腺ヨウ素摂取率が非常に少ない数値となりますけれども、時々、ヨウ素、昆布を食べていますと、ヨウ素131の甲状腺への取り込みは、抑えられると思うのです。
  • 長瀧座長 ほかにございませんか。
     どうぞ。
  • 鈴木委員 先週末の甲状腺シンポジウムの中で、甲状腺の体積とヨウ素摂取量が逆相関するということが指摘されていたと思うのです。そうすると、今、小児の甲状腺のマスは福島で随分はかられているわけですね。そういうデータから平均的なヨウ素の摂取量はどの程度だったのだというような逆算ができるのではないかと思うのですが、いかがなものでしょうか。
  • 遠藤委員 実は、子どもの正常値とかいうのは、ないのですね。放射性ヨウ素を投与すると、被ばくするものですから。
  • 鈴木委員 体積は。
  • 遠藤委員 体積はもちろん、子どもは小さいですね。動物実験ではやられていまして、動物実験ではほとんど変わらないというデータは得られております。大人と子どもといったらおかしいですけど、大きいマウスと赤ちゃんのマウスでは、甲状腺摂取率は変わらないというデータがあります。
  • 鈴木委員 もちろん、今、甲状腺アップテイクレートをRI使ってというのは、倫理的に無理だろうと思うのですが、尿中のヨウ素の排せつ量と甲状腺の体積というのだったら、倫理的には十分クリアできるのかなとも思うのですが、そういうので、どの程度、今まで報告があるものなのでしょう。ちょっと欧米の研究者がそういうふうにコメントしていたというだけで、どの程度の本当のエビデンスがあって、あのコメントが来たのか、私、ちょっと理解できませんでしたので、御存知でしたらお願いします。
  • 遠藤委員 いや、私は存じ上げていないですね。長瀧先生、何か御存知ですか。
  • 長瀧座長 ロシアで数千例、子どももやりまして、正常のですね。そして、随分たくさんデータを出しました。甲状腺の大きさと、それから、その甲状腺の大きさとヨウ素摂取量の関係は非常にきれいに出ます。ウクライナで大部分のところヨウ素は足りないところですので、そこは全部その平均をすると甲状腺が大きい。
     ただ、日本でヨウ素摂取量の大きさとの関係の研究は全然ないですね。ですから、今、福島でやっていることにヨウ素をはかるということが加われば、また何かわかるかもしれませんが、今のところ、それから、ヨウ素が足りない、ウクライナで甲状腺が大きかったというふうな人は日本ではいないものですから、また、要件が違うと。
  • 遠藤委員 30年ぐらい前ですけど、小児科に甲状腺が腫れているとかで入院した患者さんがいまして、昆布屋の子どもなのですね。だから、昆布をたくさん食べて、それで甲状腺が腫れてきたのでしょうね。また、1カ月後に同じような子どもが入院してきましたので、「昆布屋さんでしょう」と。「いや、違います」とか言うので、「お家の仕事は何ですか」と聞いたら、「つくだ煮屋さん」と言うのですね。したがって、多分子どもがつまんでいるのでしょうね。甲状腺の大きさとヨウ素摂取率との関係は、よく分かりません。
  • 長瀧座長 それから、もう今はなくなってしまいましたけれども、日本で沿岸性甲状腺腫というのがあって、利尻島とか昆布のいいところで、住民の方で、ある地域で言うと、もう毎日、毎日、昆布のだしをとっていらっしゃると、10%ぐらいの人に大きな甲状腺ができまして、その写真もありますけども、最近はもうほとんど昆布のそういうだしを使わなくなったので、なくなったということです。
     ほかに、遠藤先生の御質問、お話に、確かにヨウ素でも大変だし、今、環境省の中にも入ったわけですね。
    (発言する者あり)
  • 桐生参事官 傍聴者の方は、恐れ入りますが、御静粛にお願いします。
     それにつきましては、次回以降、取り上げる予定でございます。
  • 長瀧座長 座長としては、なるべく静粛にということを改めてお願いしますが、適当な御質問もございますけれども、ただいまのお話はこの次からの議題になっていて、今日のは全然関係のないお話でございます。
     それでは、次に行きまして、2-3-1で、データの一元化の関係について、よろしくお願いします。
  • 桐生参事官 お手元の資料、2-3-1、2-3-2、その二つでございますけれども、各種のデータの一元化についてということでございますけれども、現在、福島県民健康管理調査のデータベースが県立医科大学にございますけれども、それに個人線量計のデータやホールボディカウンターのデータを一緒に一元管理するべきではないかというふうな御意見等がよく聞かれるところでございますけれども、このお手元の資料につきましては、先日、2月7日の第14回の検討委員会で出された資料の抜粋を出させていただきましたけれども、この9ページの下にございますように、今後、県民健康管理調査のデータベースに、個人線量計のデータやホールボディカウンターのデータにつきましても取り込んでいくというような計画ということの説明がされたところでございます。
     時間もございませんが、その次のページにも、いろいろなデータについての統合、データを統合していくような計画があるということで示されたものがこの資料でございます。
     簡単でございますけれども、こういったことを今後も県では進めていきますということでございますし、国としても、それを支援していくということでございます。
     以上でございます。
  • 長瀧座長 これはまた後で議題にもなると思いますので、一元化の話は、こういう状況であるという御説明ということでいいでしょうか。
     あと残っておりますのは、個人線量が資料2-4でありますけれども、環境省の個人線量把握事業関係について、これは多分最後になると思いますので。
  • 桐生参事官 資料の2-3-3から御覧になっていただきたいと思います。これは、今後、これからも個人線量計による測定やホールボディカウンターによる内部被ばくの測定等について、今後も継続していくところでございますけれども、個人線量計の測定など市町村で、ある程度、少し統一的な測定方法になっていないというような御指摘もございまして、そういったところを少しルール化、ガイドライン化するということで、測定のお役に立てるようになるのではないかということで考えておりまして、13ページのところに、その構成案とございますが、測定期間とか、測定方法とか、また、結果の返し方とか、そういったことも含めた、どういうふうにするのがより望ましいかということのガイドラインを環境省としても作っていきたいというふうに考えているところでございます。
     それで、時間もございませんので、特に御意見をいただきたいのは、どういう方を対象にして個人線量計の測定やホールボディカウンターの測定を行うべきか、そういったことについて、もし御意見等、アドバイス等いただければというふうに思ってございます。
     あわせて、次のページ、2-4-1、2-4-2につきましては、環境省の事業で、今年度の補正事業と来年度の当初予算で個人線量計の配布をして、線量計の把握事業を進めていくという資料でございます。詳細については省略させていただきますけれども、そういった事業を考えているところでございます。
     以上でございます。
  • 長瀧座長 今の御質問というのは、どんな人かというのは、例えば家族全員か、家族の代表的とか、あるいは集団の中の代表的な人、そういう御質問ですね。今後、個人線量を測っていく上で、今、事務局からの将来の方向として、個人線量計をどの範囲で。
  • 桐生参事官 ちょっと座長からの御指摘がありましたので、補足させていただきますと、大きく、まず環境省では地域を3地域想定しておりまして、今は避難区域になっていて、これから解除される地域、それが一つでございます。もう一つはそれ以外の福島県内の地域で、もう一つは福島県外の特に汚染状況重点調査地域と言われているような地域、そういったところで個人線量計なり、ホールボディカウンターでの測定をどういうふうに、どういう方を対象に進めていくのが、より適切なのかということを御意見いただければというふうに思っております。
     今日、いきなりこちらのほうで提示させていただいたので、今日の御回答でなくても、また次回等でアドバイスいただければというふうに思います。
  • 長瀧座長 中村委員どうぞ。
  • 中村委員 現在、どういうふうな配布をしておられるのかをちょっとお聞きしたいのですが、現在はどうしておられるのですか。
  • 桐生参事官 現在は、まず避難区域は避難されているのでいらっしゃいませんけれども、一時帰宅するようなときには線量計を、主に電子式の線量計を配布して、はかっているということでございます。それ以外の福島県につきましては、現在、県から市町村への補助金の活用がございまして、基本的に子どもと、あと妊婦さんを中心に、個人線量計による測定をしてございます。
  • 丹羽委員 それは地域によるかもしれないですけど、一応可能な限り、全員のほうがいいじゃないのですか。そういうことで、特定の個人を選んで抽出してというお考えですよね、環境省は。
  • 長瀧座長 全員に供給したほうがいいということであれば、そういう体制はとれるのですが、実際に着用する方の御意見、地域によって、なかなかばらばらなので、まだまだ今から討論が必要だろうということでございます。着用したほうがよければ、そういう体制はとれるのですが、つけるのは嫌だとかいう方も当然いらっしゃるでしょうし、ですから、つける方との議論によって、どうなるかというのは、今はまだわからないという段階。
  • 鈴木委員 私、個人としては、避難解除準備区域に帰還する住民が、やはり自分たちの線量を個人として管理できるということが、非常に自分自身が主体的に帰還するというニュアンスが強くなっていいのではないかと思っているのですね。ある程度、定常状態になってきた地域というのは、特に電子式の非常に単位時間が短い時間ではかれるというものが、そんなには重要ではないのだろうと思うのです。ですから、やはりこういう帰還する家族、あるいは先行して帰られるお父さんとか、そういう方たちに実際にどの程度の被ばく線量になっているのかというのを見てもらって、自ら、環境改善に努力できるような機会を与えると。そういうスタンスでぜひやっていただきたいなと思っています。
  • 長瀧座長 どうもありがとうございました。
     時間が非常に限られておりまして、申し訳ありません。もう8分過ぎておりますけども、最後、全体を通じて、最後に御議論がございましたら、ぜひ。
     どうぞ。
  • 石川委員 最後のほうは、住民の個人の測定だとか、いろいろ入りましたけども、最初に1回目のときに、改正要綱に書いてありました検討内容について、もう少しスケジュール的に、次はどうするのかとか、そういうのをちょっと明確に出してもらいたいと思うのですよね。私たちも、実はいろんな自分たちが議論してきたもの、資料としてあるので、それをやはり皆さんに検討していただきたいと思いますので、ぜひそのスケジュール感を出していただきたいと思います。
  • 長瀧座長 これは事務局、ぜひお願いいたします。
     どうぞ。
  • 新山雅之氏(京都大学) 今日、お話しさせていただいて、これは本当に結構大変な思いをして測ったものなので、ぜひ有効に使っていただきたいと。全体の傾向を見ていただく分には、問題はないと思います。ただし、個人の一人一人の方についての数字を云々するのは、なかなか厳しいデータだと思います。
     また、一方、傍聴の方から、そのバックグラウンドを引くのはだめじゃないかとか言われてしまったのですけども、そういうことを言われると苦しい思いをするのですが、本当にバックグラウンドは引かないといけません。γ線というのは本当にすごい通過能力を持っていますので、患部と密着させることで、患部からの線量を増やすということで、その周りからのバックグラウンドと区別すると。それが、我々、現場でできた最善の手段だったのですね。そのときに脇から来るバックグラウンドというのは、どうしても避けられないのです。なので、その差分をとったと。それによって、分布が有意な傾向を示しているので、何らかのこの喉からのものというのは測っているというふうに思っております。ただ、その点、完全にこのデータが無駄だというふうに言われると、本当に悲しい思いをするので、そこは何とか理解いただきたいと思います。
  • 長瀧座長 どうぞ。
  • 春日委員 先週末に開かれたという、そのOECD、それと福島県立医大との共催のワークショップ、このような情報は、ぜひ私たち委員にも事前にお知らせいただけるとありがたいと思います。
  • 長瀧座長 各学会なんかには、随分ホームページには出たようでございましたけど、委員の方にという、それはなかったかな。
  • 桐生参事官 連絡していたと思っていたのですが、ほかの委員からも連絡がなかったというお叱りもいただいておりまして、大変そこは申し訳なかったと思っております。
  • 長瀧座長 次回には、ある程度まとまったものを資料として持ってこられると思いますので。
     測定だけで、これで3回費やしてきましたので、かなりのところまで議論はできたと思うのですが、でも、やはり繰り返しますけど、今日も、2回目からずっと続けてきたのは、直接、今日も新山先生においでいただいたデータをどう活用するかということについて、やはり今日の議論を十分に生かしていきたいというふうに思います。
     何度も言いますけども、大事なデータでこれしかないのですから、使えるところは使うと。我々が使えるところは使うようにしようという、本当に専門家として考えたいと、そういう立場で、時間をとってまた先生においでいただいて、お話しいただきまして、ありがとうございます。
     それでは、これで事務局、お願いいたします。
  • 桐生参事官 それでは、御議論ありがとうございました。
     それでは、事務的な連絡をさせていただきたいと思います。次回につきましては、既に御案内させていただいておりますけれども、3月26日の水曜日の17時からを予定しております。場所については、また追って連絡させていただきます。それが1点でございます。
     2点目は、議事概要、議事録についても、後日公開させていただきますので、事務局からその案を送らせていただきますので、御確認をお願いいたします。
     3点目は、石川委員から御指摘がございましたけども、今後は、次回からは健康調査や健康診査等に関することについて御議論を中心にいただいて、また、線量評価についても、少し積み残しのところとかについては議論いただくところがありますけれども、健康調査を中心に考えてございます。その後、医療のあり方についての検討をいただいて、初回の井上副大臣からの挨拶にもございましたように、来年度のなるべく早い時期に一定の方向性を示していただくということを考えているところでございます。
     以上でございます。
  • 長瀧座長 では、本当にどうも今日は御議論を長時間にわたってありがとうございました。
     それでは、第3回の委員会を終了いたします。
     ありがとうございました。
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