試料の性状、利用可能な測定装置等が異なるため、各機関での検出限界は必ずしも同一ではないが、 ここでは調査全体を評価する立場から、同一化学物質に対しては実行可能性を考慮して1つの統一検出
限界値を設定している。
〔設定方針〕
統一検出限界値は、不採用のデータができるだけ少なくなるように、検出値ができるだけ不検出値扱いにならないように、また、極端に感度の悪いデータを採用しないように考慮しながら設定している。
そのため、多くの調査地点で検出されている化学物質については統一検出限界値が低めに、また、ほとんど検出されていない化学物質については統一検出限界値が高めに設定される傾向にある。
なお、これらの統一検出限界値は当該化学物質の分析法の感度を必ずしも反映しているものでない点 を、留意していただきたい。
〔データの取扱い〕
統一検出限界値
|
Lu |
各分析機関検出限界値
|
L
|
データ値
|
d
|
|
|
|
1.L≦Luの場合(分析機関の感度が統一検出限界値より良い場合)
処理前
|
処理後
|
d:Lu≦d
|
d
|
d: d<Lu
|
tr
|
tr
|
tr
|
nd
|
nd
|
欠測
|
欠測
|
2.Lu<Lの場合(分析機関の感度が統一検出限界値より悪い場合)
処理前
|
処理後
|
d
|
d
|
tr
|
欠測
|
nd
|
欠測
|
欠測
|
欠測
|
(注)処理後に欠測となったものは検体数としては数えない。
検出数として数えるのは処理後もd(データ値)のもののみ。
先頭へ戻る
2001年版「化学物質と環境」概要版目次へ |