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平成17年度(2005年度)「化学物質と環境」(詳細版)
第2章 平成16年度暴露量調査結果(詳細版)

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  1)  N,N'-ジメチルドデシルアミン=N=オキシド
2)  ヘキサン
3)  ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)
4)  ペルフルオロオクタン酸(PFOA)
5)  オクタブロモジフェニルエーテル
 
  [5] オクタブロモジフェニルエーテル 【平成16年度調査媒体:室内空気】
  (別名:オクタブロモジフェニルオキサイド、CAS:32536-52-0)
 
 ・ 選定理由
 オクタブロモジフェニルエーテルは、健康リスク初期評価を行ったが、人に対する暴露量を把握するための知見が得られていなかった。また、環境リスク初期評価の発がん性の定量評価の対象物質とされたが、暴露関連データが得られていないため、評価ができなかったことから、最新の実態把握が必要とされた。
 過去の本件調査においては、「化学物質環境調査(昭和49年度~平成13年度)」で昭和62年度及び昭和63年度に水質、底質及び水生生物を、本調査で平成14年度に食事、平成15年度に水質及び水生生物の調査が実施され、平成15年度の水生生物から検出されたが、その他は全て不検出であった。平成16年度は、室内空気の調査が実施された。
 
 ・ 調査結果
 室内空気は、今回が初めての調査である。検出下限値0.02~0.03ng/m3において4地域、68家屋で調査が実施され、68家屋全てで不検出であった。
 なお、各調査地点における室内空気と屋外空気との関係を比較考慮する観点から、室内空気と採取地点となった建屋から1m離れた屋外空気の調査も行った。その結果は、室内空気の結果と同様に、全ての検体で不検出であった。
 
 ・ オクタブロモジフェニルエーテル調査結果
  幾何
平均値
中央値 95%値 最大値 検出
下限値
検出頻度  
家屋 地点 地域
室内空気
(ng/m3)
nd nd nd nd 0.02
~0.03
0/68 0/11 0/4
屋外空気
(ng/m3)
nd nd nd nd 0.02
~0.03
0/61 0/11 0/4
屋内外の調査地点の差異は、高層階で室内空気の試料採取を行った際に、
対照となる屋外空気の採取を行えなかったために生じたものである。
 
 ・ [参考] 過去の調査結果
水質 範囲 中央値 検出下限値 検出頻度
ng/L ng/L ng/L 検体 地点
昭和62年度 nd nd 100 0/75 0/25
昭和63年度 nd nd 70 0/147 0/49
平成15年度 nd nd 3 0/114 0/38
底質 範囲 中央値 検出下限値 検出頻度
ng/g-dry ng/g-dry ng/g-dry 検体 地点
昭和62年度 nd~21 nd 7 3/51 1/17
昭和63年度 nd~22 nd 5 3/135 1/45
水生生物 範囲 中央値 検出下限値 検出頻度
ng/g-wet ng/g-wet ng/g-wet 検体 地点
昭和62年度 nd nd 100 0/75 0/25
昭和63年度 nd nd 70 0/144 0/48
平成15年度 nd~0.064 0.0065 0.0007 23/27 8/9
食事 範囲 中央値 検出下限値 検出頻度
ng/g-生重量 ng/g-生重量 ng/g-生重量 世帯 
平成14年度 nd nd 0.2~0.5 0/50 
食事調査の対象物質は 2,2',3,4,4',5,5',6-OctaBDE(検出下限値0.5ng/g-生重量)と
2,3,3',4,4',5,5',6-OctaBDE(検出下限値0.2ng/g-生重量)の2物質。
 
 ・ 環境省内の他の調査結果
臭素系ダイオキシン類に関する調査結果
2,2',3,4,4',5,5',6-OctaBDE
  範囲 中央値 検出下限値 検出頻度
検体 地点
ng/L ng/L ng/L  
水質 平成14年度 nd nd 0.03 0/3 0/3
地下水 平成14年度 nd nd 0.03 0/1 0/1
  ng/g ng/g ng/g  
底質 平成14年度 nd~11 0.01 0.01 6/12 6/12
土壌 平成14年度 nd~0.02 nd 0.01 2/12 2/12
水生生物 平成14年度 nd~0.043 0.018 0.002 9/12 9/12
野生生物 平成14年度 0.002~10 0.099 0.002 9/9 9/9
食事 平成14年度 0.002~0.005 0.004 0.001 12/12 12/12
ハウスダスト 平成14年度 nd~22 26 5 2/2 2/2
  ng/m3 ng/m3 ng/m3  
大気 平成14年度 0.00013~0.0032 0.00040 0.00007 12/12 12/12
  ng/m2・d ng/m2・d ng/m2・d  
ばいじん 平成14年度 nd~0.4 0.2 0.1 10/12 10/12
2,3,3',4,4',5,5',6-OctaBDE
  範囲 中央値 検出下限値 検出頻度
検体 地点
ng/L ng/L ng/L  
水質 平成14年度 nd nd 0.03 0/3 0/3
地下水 平成14年度 nd nd 0.03 0/1 0/1
  ng/g ng/g ng/g  
底質 平成14年度 nd~0.29 nd 0.01 2/12 2/12
土壌 平成14年度 nd nd 0.01 0/12 0/12
水生生物 平成14年度 nd nd 0.002 0/12 0/12
野生生物 平成14年度 nd~0.12 0.003 0.002 5/9 5/9
食事 平成14年度 nd nd 0.001 0/12 0/12
ハウスダスト 平成14年度 nd nd 5 0/2 0/2
  ng/m3 ng/m3 ng/m3  
大気 平成14年度 nd nd 0.00007 0/12 0/12
  ng/m2・d ng/m2・d ng/m2・d  
ばいじん 平成14年度 nd nd 0.1 0/12 0/12
 
  【参考:オクタブロモジフェニルエーテル】 文献一覧へ
 
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