■ 国の既存化学物質安全性点検により得られた情報の利用に係る考え方について

平成19年5月11日
厚生労働省医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室
経済産業省製造産業局化学物質管理課化学物質安全室
環境省総合環境政策局環境保健部企画課化学物質審査室


1.基本的考え方

昭和48年の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(以下「化審法」という。)公布時に既に製造又は輸入が行われていた既存化学物質については、化審法制定時の国会附帯決議に基づき、厚生労働省、経済産業省及び環境省(以下「3省」という。)が試験を実施し安全性情報の収集(既存点検)を行ってきている。これらの試験の結果については、これまで、関係審議会への報告や、数値データの3省ホームページへの掲載等を通して公表してきている。

化学物質の安全性に関する情報は、当該化学物質やそれを含有する製品を適切に使用・管理するために必要となる基本的情報であり、化学物質を取り扱う事業者のみならず、最終使用者である一般消費者にとっても必要不可欠な公共的要素の強い情報である。このため、化学物質の安全性情報については、できる限り広く公表していくことが原則であり、3省が財産権を有する既存点検結果についても、様々な関係者に広くその利用を可能にしていくことが望ましい(参考:産業構造審議会化学・バイオ部会化学物質政策基本問題小委員会中間とりまとめ(平成19年2月))。

3省としては、今後、こうした考え方に基づき、それぞれの省が財産権を有するデータの利用を認めていくこととし、化学物質の安全性情報の公表を今後更に充実していくこととする。

2.既存点検結果の利用について

国の既存点検結果を、国民、NGO・NPO、事業者等が利用・活用すること(官民連携既存化学物質安全性情報収集・発信プログラム(Japanチャレンジプログラム)におけるテンプレート記入の際の利用も含む。)は問題ない。ただし、当該利用に当たっては、利用者は以下の点に留意することが必要である。

  • 利用の際は、国の既存点検結果を利用している旨を明記すること。
  • 利用により生じた一切の損害については、利用者がその責任を負うこと。

3.3省共同利用データベースの充実

3省は、共同のデータベースを構築し、化学物質の安全性情報について一元的な情報発信を進めている。当該データベースにおいては、国の既存点検結果の的確かつ円滑な利用を支援するため、掲載内容を可能な限り充実させていくこととする。具体的には、試験報告書の概要レベルでの公表を進めていく予定である。

<本件問い合わせ先>

厚生労働省医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室
  TEL:03−3595−2298
  FAX:03−3593−8913

経済産業省製造産業局化学物質管理課化学物質安全室
  TEL:03−3501−0605
  FAX:03−3501−2084

環境省総合環境政策局環境保健部企画課化学物質審査室  
  TEL:03−5521−8253  
  FAX:03−3581−3370




(参考)産業構造審議会化学・バイオ部会化学物質政策基本問題小委員会「中間とりまとめ」
(平成19年3月とりまとめ)(抜粋)


今後、我が国としては、安全性情報のうち、上記のハザードデータといった化学物質に固有の情報に関しては、公益の観点からも、それらが企業・行政のいずれに帰属するものであるかを問わず、国民、NGO・NPO、事業者等が広く一般的にアクセスしうるものとして公表していくことを基本とすべきである
但し、その公表に関しては、当該情報をハザードデータ/試験サマリー/一次データ(試験レポート) といった階層で整理するとともに、費用負担者の権利が残置されるべき部分については一定の配慮が必要になると考えられる。
特に、(国に提出される)企業が財産権を有する一次データに関しては、その財産権の保護の在り方についても検討を深めておく必要がある。一方、国が財産権を有する一次データに関しては、国の一定の関与の下での利用についても認めていくことを検討すべきである