保健・化学物質対策

茨城県神栖町における有機ヒ素化合物汚染等への緊急対応策について

平成15年6月6日
閣議了解

茨城県神栖町において、自然界には存在しない有機ヒ素化合物(ジフェニルアルシン酸)による環境汚染に起因すると考えられる健康被害が生じていることにかんがみ、早急にその原因究明及び健康被害への対応を進めるため、政府は関係地方公共団体とも協力して、以下の対策を総合的に実施するものとする。

第一 健康被害に係る緊急措置

 神栖町における有機ヒ素化合物の曝露が確認された者に対し、健康診査を行うとともに、医療費及び療養に要する費用を支給することにより治療を促し、また、このうち、著しく有機ヒ素化合物に曝露したと認められる者に対して協力金などを支給し、年限を限って集中的にその健康管理調査を実施することとする。また、上記調査により集積した資料等をもとに、有機ヒ素化合物に係る健康影響についての臨床医学的な調査研究を推進する。
 これらの措置を通じ、早急に有機ヒ素化合物による健康被害者の症候及び病態の解明を図り、もってその健康不安の解消等に資するものとする。

第二 有機ヒ素化合物に関する基礎研究及び環境モニタリング調査

 専門的な研究機関において、有機ヒ素化合物の環境及び人体中の挙動等に関する基礎的な研究を推進するとともに、現在実施中の掘削調査等の結果も踏まえ、神栖町の汚染井戸周辺における土壌及び地下水に関する定期的なモニタリング調査を実施することにより、有機ヒ素化合物汚染の発現メカニズムの解明及び新たな被害の防止に万全を期するものとする。

第三 支援体制の整備

 国として地元地方公共団体が設ける相談窓口を支援し、上記対策等に関する説明、情報開示、利用可能な諸制度の紹介や健康被害者等からの相談への対応等を一元的に行うこととする。また、神栖町における有機ヒ素化合物汚染に関し、環境省を中心とした国としての連絡体制を明確化するとともに、国、県、町の連絡体制を強化するものとする。

第四 その他

 神奈川県平塚市及び寒川町における調査を含め、昭和48年に行われた「旧軍毒ガス弾等の全国調査」のフォローアップを実施するものとする。
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