「旧軍毒ガス弾等の全国調査のフォローアップ調査」実施要領

調査目的

• 昭和４８年の関係省庁による「旧軍毒ガス弾等の全国調査」の現存する結果や関連資料を活用して、そのフォローアップを行うことにより、旧軍毒ガス弾等について、終戦時における保有及び廃棄並びに戦後における発見及び被災状況等を把握し、旧軍毒ガス弾等による被害の未然防止を図るための基礎資料を得ることを目的とする。

調査項目

1. （１）終戦時における旧軍毒ガス弾等の保有及び廃棄の状況
2. （２）戦後における旧軍毒ガス弾等の発見、被災及び掃海等の処理の状況
3. （３）その他旧軍毒ガス弾等の保有又は発見の可能性が示唆される場所の現在の状況

依頼事項

1. （１）都道府県等機関に現存する旧軍毒ガス弾等に係る資料（行政文書、新聞記事等）の点検・収集
2. （２）旧軍毒ガス弾等の製造、運搬及び保管並びに被害に係る関係者等の事情聴取、情報収集
3. （３）関係市町村からの関連情報収集（都道府県のみ）

予定

1. （１）都道府県等は調査結果について、本年８月２９日（金）までに環境省環境保健部環境安全課環境リスク評価室へ提出願いたい。
2. （２）調査資料を１０月末までを目途として中間的に整理した後、都道府県等及び関係省庁にフィードバックして、追加の情報をとりまとめ、公表する予定である。

その他

1. （１）調査に当たっての留意事項
   1. ①本調査の対象となる旧軍毒ガス弾等の範囲は、旧軍が保有したイペリットその他のいわゆる毒ガス弾及びこれら毒ガス弾の原料化学物質を含む。（別添１参照）なお、ここでは、旧軍毒ガス弾等と推定され、問題とされたものも含むこととする。
   2. ②都道府県等においては、終戦直後から調査時点までの期間に保有する旧軍の毒ガス弾等の資料について、点検願いたい。なお、この点検調査にあたっては、当該期間における主要な新聞の記事にも配意願いたい。（別添２参照）
   3. ③都道府県においては、当該地域の市町村に対して、本調査の趣旨を説明した上で、関連情報収集・提供を依頼し、当該結果についてとりまとめて報告願いたい。
   4. ④関係者等の事情聴取については、まず、都道府県等において実施願いたい。特に複数の都道府県等に係る事例等は、必要に応じて環境省も対応することを予定しているので、当該事例が発生した場合には御連絡願いたい。また、都道府県等においては、別添３の例示を参考として自治体広報誌等を通じて関係者等に対して情報提供を求めるとともに、窓口、関係者等の連絡先の確認及び必要に応じて環境省との調整等を実施願いたい。なお、別途政府広報等を活用して関係者等への情報提供のお願いを予定しているので、窓口等体制整備につき特段の御配慮願いたい。
   5. ⑤本調査の過程で得られた資料や情報等から、毒ガス弾等が存在する蓋然性が高く、住民への影響を考慮する必要があるなどの場合（以下、「緊急を要する場合」という。）は、都道府県等においては、地域住民に対する安全確保の観点から、情報、事実等の確認、必要な連絡、広報等について迅速に対応願いたい。なお、その様なケースが発生した際の環境省への連絡、報告は、別添４に定める様式により行うこととする。
2. （２）調査の報告様式
   • 調査結果の報告にあたっては、２．調査項目（１）については様式1、２．調査項目（２）については様式２、２．調査項目（３）については様式３によるものとし、日時の古い順に一連番号を付して記載されたい。また、当該報告様式１から３に該当しない事例については様式４に記載されたい。また、資料の出所と、元となる資料がある場合には、その写しを添付すること。なお、様式１から様式４に関して現在の土地の利用状況も含めて可能な限り詳細な地図を添付し、毒ガス弾等を製造、保管していた場所も分かれば地図上に位置を示すこと。
3. （３）情報の管理及び公表
   • 本調査に係る個人及び企業等情報については、管理の徹底を願いたい。報告された資料及び情報は、氏名、住所、年齢、電話番号、ＦＡＸ番号及び電子メールアドレスなど個人の属性に関する情報を除き公表される可能性があるので留意されたい。

様式１から様式４に関して現在の土地の利用状況も含めて可能な限り詳細な地図を添付して下さい。毒ガス弾等を製造、保管していた場所も分かれば地図上にプロットして下さい。