保健・化学物質対策

H18こどもエコクラブ全国フェスinよこすか さかなクントークショー 「身近な生き物を観察しよう!~化学物質の影響や環境の変化から考える~」

平成19年3月25日(日) 神奈川県長井海の手公園ソレイユの丘

さかなクンプロフィール

さかなクン
  • 東京海洋大学客員準教授
  • お魚らいふ・コーディネーター
  • 環境省 環のくらし応援団メンバー
  • こどもたちの課外授業や体験学習等の特別講師として、全国のこどもたちに、魚をキーワードとした森・川・海の水環境の保全とそこに棲む生き物をテーマとした自然とのふれあい方を教えている
  • CDデビューや様々な本を執筆するかたわら、テレビ番組「どうぶつ奇想天外!」等にも出演
  • テレビ番組「TVチャンピオン」全国魚通選手権で、5連覇達成中

 今日は、こどもエコクラブの仲間たちが行った生き物観察を応援して頂くために、お来し頂きました。本日のさかなクンのお話の内容は「身近な生き物を観察しよう!~化学物質の影響や環境の変化から考える~」です。

トークショーテーマ

 化学物質は特別なものではなく、勉強用具や食べ物等、身の回りにたくさんありますが、中にはヒトや環境に影響を及ぼすものもあります。今回、さかなクンには、魚の気持ちを代弁してもらいながら、化学物質と環境に関してお話しいただきたいと思います。お集まりの皆様には、魚等野生生物に対する関心・興味をもち、地域において子ども達が生態系を観察するきっかけとして頂くとともに、化学物質と上手に付き合っていくにはどうしたらよいか、参考にして頂けたらいいなと思います。それでは、みんなでさかなクンを心を合わせて呼んでみましょう。

トークショー

(5種類の魚の特徴、生態、生活の場等をイラストを書きながら興味深く解説)

アンコウ

 アンコウは横須賀の海=相模湾にも棲息(水深30m~350mくらい)している。しゃもじを大きくしたような姿。サメのような鋭い歯がある。鼻の穴があって、すごくきれいな目をしている。目の回りはきれいな黄色をしていて、目の色は青緑色に輝く。お腹が空くとヒレを動かして魚やイカを呼び寄せる。魚が自分の口の近くに来るまでヒレをひらひら動かして、口にきたらがぶっと食べる。

ヒラメ

ヒラメのイラスト作画中写真  カレイとヒラメはとてもよく似ている。ヒラメは、目が体の左側にあり、 口がとても大きい。怖い目をしていて、体が大きくどう猛。
カレイは、日本ではヌマタカレイ以外は、右側に目がついていて、 ヒラメに比べて小さいものが多い。カレイは40種もいるので、 ヒラメのように口が大きいものもいるが、海底にいるマコガレイ・イシガレイなどほとんどのカレイは、ヒラメに比べて小さな丸い体と小さな口が特徴的。どちらも大きくなると、海の底に暮らすが生活はかなりちがう。ヒラメは海の上の方を泳いで、魚、えび、かに、貝類を捕まえて食べている。

マグロ

マグロのイラスト写真  横須賀の三崎港で沢山捕れる。カツオとマグロはよく似ている。 マグロは世界中に7種類いる。一番高級で、とてもおいしく人気が あるのは、クロマグロ。クロマグロは青みがかった深緑色の背中を している。目がくりくりしていてかわいい。
マグロはずっと止まらず泳ぐ。えらを自分でパクパク動かせないので、 泳ぐことで半開きになった口から新鮮な水を沢山取り入れ、えらで酸素を取り入れている。止まると死んでしまう。アンセリンという体内にある成分によってずっと泳いでも疲れない。皆も元気になりたい時は、栄養たっぷりのカツオ・マグロを食べるとよい。方向転換するときや速度を弱める時は、ひれを出して水の抵抗をなくす。尻尾をもって後ろにひっぱると気絶する。近年は、捕獲量も決められてきているので貴重。生まれたては数ミリしかない。卵を100万粒も生むが、大きくなるのは2~3匹くらい。これはいわし、さば、ひらめも同様。

タコ

 さかなクンが魚を好きになった理由は、タコが大好きになったから。タコはおもいでいっぱいの生きもの。8本の足があり、マンガでよく頭に鉢巻が書かれている。頭に見える部分は頭でなく胴体なので、鉢巻きでなく腹巻である。ひょっとこの口にみえる部分はロートとよばれるところで、呼吸するための水をすったり墨を吹いたりする。口は腕の真ん中にある。胴体の下に頭があって頭から直接足がある不思議な体つきをしている。

コウイカ

コウイカのイラスト写真  イカのなかまのコウイカ。コウイカのコウと呼ばれる部分は貝。
イカを逆さに読むと、カイ。イカはカイの仲間。
コウの中にガスを沢山持っていて、それで泳ぐ。
コウイカの腕は普段は8本出していて、長い2本はポケットに隠している。エビが大好物で、この2本をすばやく出してえさのエビを捕まえる。恋の季節は、オスはやさしい色になってくる。メスは水玉模様になる。オスの横に恋のライバルが現れると、しまうまのようにしましまになってメスをとりあう。メスに向いている側とオスに向いている側で体の色が真っ二つに変わるものもいる。時々小さなオスは、メスのふりをしてオスのけんかしている途中に、メスにこそこそ近づいてメスイカをさらう。このイカをスニーカー(こそこそ近づく。)という。イカガデスカ?



さかなくん※さかなクンのイラストはイベント参加者へプレゼントされました。