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環境省保健・化学物質対策科学的知見の充実及び環境リスク評価の推進化学物質の内分泌かく乱作用に関するホームページ内分泌かく乱作用とは >入門編Q1

このサイトで使用する用語の解説

内分泌かく乱作用 endocrine disruption
生体の複雑な機能調節のために重要な役割を果たしている内分泌系の働きに影響を与え、生体に障害や有害な影響を引き起こすことです。
内分泌かく乱(化学)物質 endocrine disruptor
内分泌かく乱作用をもつ化学物質のことです。日本政府の見解では「内分泌系に影響を及ぼすことにより、生体に障害や有害な影響を引き起こす外因性の化学物質」とされています。
世界保健機関/国際化学物質安全性計画(WHO/IPCS)の見解では「内分泌かく乱化学物質とは、無処置の生物やその子孫や(部分)個体群の内分泌系の機能を変化させ、その結果として健康に有害な影響を生ずる単一の外因性物質または混合物である」とされています。
環境ホルモン environmental hormone
科学的名称内分泌かく乱化学物質の通称として環境ホルモンという語が使われることがあります。環境中に存在してホルモン様の作用を示すものという意味です。
化学物質
このサイトにおいて化学物質という語は、chemical(非意図的生成物を含む人工の化学物質)のみを指すわけではなく、英語におけるsubstance(物質)の意味で用いられます。
※用語をクリックすると解説を表示します。

アンケート

「内分泌かく乱作用とは」

内分泌かく乱作用とは
入門編

「入門編」

Q1:「環境ホルモン」と「内分泌かく乱物質」と「内分泌かく乱作用」?

環境中に存在して、生物に対して、ホルモンのような影響を与えるものということで、「環境ホルモン」という用語が用いられてきています。

“ホルモンのような影響”という部分をより科学的に表現した用語が、「内分泌かく乱化学物質」です。"内分泌かく乱作用"をもつ化学物質、ということです。

ただし、物質には、色々な作用があり、"内分泌かく乱作用"だけをもつ化学物質というのは、考えにくいのです。例えば、内分泌かく乱作用をもつ物質を食べてしまった場合、食べた量によっては、別の作用(生殖毒性や、神経毒性等)を示すかもしれません。ある物質がどのような作用を示すかは、生体が取り入れた量や、生体との関わりによって変化します。少ない量であれば身体にとって役に立つ作用をもつこともある物質(薬理作用)が、量が多くなると毒になるかもしれません(毒性作用)。ですから、ある物質について、その物質がもつ"内分泌かく乱作用"のみを取り上げて、「内分泌かく乱化学物質」という言い方をするのは、適切ではありません。

むしろ、様々な物質を分類整理する一つの方法として、"内分泌かく乱作用"という切り口に着目する考え方があります。

物質と作用の関係
物質と作用の関係

物質には、色々な作用があり、その中の一つ"内分泌かく乱作用"をこのホームページでは取り上げています。 物質がどのような作用を示すかは、生体が取り入れた量や、生体との関わり(例えば生体が取り入れた際の発育段階の違いなど)によってによって変化します。