<日時>
平成20年3月21日(金) 午前10:00~12:00
<場所>
環境省第一会議室
<出席者(敬称略)>
○検討会委員
- 稲垣 真澄
- 国立精神・神経センター精神保健研究所知的障害部長
- 内山 巌雄
- 京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻環境衛生学講座教授
- 川本 俊弘
- 産業医科大学医学部衛生学講座教授
- 岸 玲子
- 北海道大学大学院医学研究科予防医学講座公衆衛生学分野教授
- 佐藤 洋
- 東北大学大学院医学系研究科環境保健医学分野教授
- 白石 寛明
- 国立環境研究所環境リスク研究センター長
- 仲井 邦彦
- 東北大学大学院医学系研究科環境保健医学分野准教授
- 新田 裕史
- 国立環境研究所環境健康研究領域環境疫学研究室長
- 林 謙治
- 国立保健医療科学院次長
- 水上 尚典
- 北海道大学大学院医学研究科産科生殖医学分野教授
- 森 千里
- 千葉大学大学院医学研究院教授
- 米元 純三
- 国立環境研究所環境リスク研究センター副センター長
*欠席
- 香山 不二雄
- 自治医科大学・地域医療学センター環境医学部門教授
- 北川 道弘
- 国立成育医療センター周産期診療部長
○環境省
- 石塚 正敏
- 環境保健部長
- 森下 哲
- 環境リスク評価室長
- 長谷川 学
- 同 室長補佐
- 井口 亜美
- 同 健康・生態影響評価係員
○事務局
社団法人環境情報科学センター 村上、蓮沼、渋谷、清水
○配布資料
- 資料1
- 小児環境保健疫学調査に関する検討会報告書(案)
- 資料2
- 小児環境保健疫学調査に関する今後の取組
- 参考資料1
- 平成20年度の予算について
- 参考資料2
- 予算額の推移について
<議事>
(1)小児環境保健疫学調査に関する検討会報告書(案)について
資料1に基づき、環境省から小児環境保健疫学調査に関する報告書案を説明した。
○人材育成について
- 参加資格を年齢で限定すると研究者がそれほど集まらない可能性がある。
- 専門分野が違っていても疫学に興味があれば、今回の小児疫学調査に参加できるよう配慮したほうがよい。
○対象とするばく露期間について
- ばく露評価ができるならば出生後のばく露も考えるべき。
- 生後のばく露においてかなり意味を持つ物質もあるので、そういった調査を行う可能性を残しておく必要がある。
○交絡因子について
- 風疹などの感染症は交絡要因として重要。
- 交絡因子については基本設計ワーキンググループで十分に議論してほしい。
○ネステッド・ケースコントロール調査について
- 費用対効果から考えて、コホート内でケースコントロール研究を行うネステッド・ケースコントロール調査を取り入れてはどうか。
○コホート調査の母集団について
- 始めから6万人に縛ってしまうと、調査に幅がなくなる。「最低6万人」というような表現にしたほうがよい。
- 調査対象人数の決定には、予算規模や調査対象とする疾患の出現頻度の話も絡むであろうが、6万人より膨らませる可能性も検討すべき。
○謝礼について
- 謝礼を支払うこと、支払わないことによるバイアスを検討すべき。
-
謝礼のない先行事例の場合、子どもの将来の健康を考えて参加しているお母さん方が多いと思われる。謝礼がないということで意識の高い人たちがより参加しているという可能性はあるが、謝礼が多額になるとお金のために参加するというバイアスが生じると考えられる。
- 参加者のモチベーションについては、登録時には謝礼の有無はあまり関係ないと思われる。生後は、お金を渡すことが調査の維持に有効であると考えられる。
- 疫学調査に関心がない一般の方の参加も得られるという意味では、お金のために参加するという方も歓迎すべきではないか。
-
化学物質のばく露には謝礼の有無によるバイアスはないであろう。むしろ、病院によって患者が違うことから、親の職業などによるバイアスが考えられる。謝礼をどうするかよりも、病院の選び方が大事と考えられる。
- 謝礼は差し上げることにして、その中身について基本設計ワーキンググループで検討したほうがよい。
○調査の名称について
- 本疫学調査の名称を検討してほしい。
- 一年ぐらいかけて名称を公募してはどうか。コホート調査の宣伝にもなる。
(2)小児環境保健疫学調査に関する今後の取組について
資料2に基づき、環境省から小児環境保健疫学調査に関する今後の取組について説明した。
以上