小泉大臣記者会見録(令和元年12月15日(日) 12:05 ~ 12:10 於:プレナリーBaker前)

1.発言要旨

まず皆さんもお疲れ様でした、大変長い間。
まず、開催国スペインに感謝申し上げたいと思います。チリで開催ができなくなったというそこから1ヶ月弱で、ここまで素晴らしいホスピタリティと会場を御用意いただいて、私もスタッフも皆一堂このロジ力というか、そういったことに本当に素晴らしかったと思っています。
 今回のCOPには2つの大きな目的を持って臨みました。第一に、国際社会に必ずしも正しく理解されていない日本の優れた気候変動に対する取組や行動をしっかりとアピールすること。これについては政府代表ステートメント、そして内外記者会見や様々なイベントの場を最大限に活用して、自治体のネットゼロ排出宣言、そして、様々他の、マリンプラスティックウェイスト、こういった取組も、またフロンも、発信することができましたし、イニシアティブを立ち上げることもできました。
 そして2つ目が、やはり交渉です。日本が重視する市場メカニズムの実施ルール交渉に積極的に貢献すること、これが2つ目の大きな目的でした。160件超のプロジェクト実績がある二国間クレジット制度、これJCMと言いますが、この経験も生かして、積極的に今回交渉を主導しました。私自身、交渉の妥結に向けて、会合終盤に各国の大臣、そしてグテーレス国連事務総長、そしてエスピノーザ条約事務局長との協議を繰り返し行いました。会合期間中、議長を務めるチリのシュミット大臣と6回、そして12の国及びEUの大臣や代表とのべ28回、そしてグテーレス国連事務総長と3回、及びエスピノザ条約事務局長と2回など、のべ36回のバイ会談を行いました。特に、交渉の鍵を握っていたブラジルのサレス大臣とは、二人だけで腹を割って何度も協議を繰り返しました。
 その結果、前回COP24以降終始強硬な姿勢を崩さなかったブラジルの譲歩を引き出し、日本の主張、これは相当調整やダブルカウント防止でありますが、これを含む実施指針の案を作成することができました。もしも日本の貢献がなければ、会合最終盤の各国の粘りと、そして合意への挑戦がここまでくることはなかったと思いますし、実際に、多くの国々から感謝の意を表していただくことができました。今も会場でステートメントを私からも発しましたが、終わった後にあたたかい拍手をいただきました。この今回の交渉がここまで、合意には至らなかったものの、COP26につながる積み上げをすることができたのは、私は豊富な知見と緻密なデータをもって議論を支えてくれた日本政府の交渉チーム、この一団の力だと思います。心から日本の宝だと誇りに思います。
 引き続きこの議論は、来年のCOP26、これに向けて続けていくことになりますが、各国の大臣と膝詰めで議論する中で、相当人間関係も深まり、必ず、この財産は将来活かされると確信をしています。本当に皆さんもお疲れ様でした。

2.質疑応答

(記者)NHKの杉田です。6条に関しては合意に至らなかったわけですが、どのような思いですか。
(大臣)まあ、これだけ、日本として、今回交渉の成立に向けて積極的に主導したのは今まであまりなかったと聞きました。私もこの期間中30回以上のバイ会談を繰り返し行いましたが、特に国連事務総長とも3回、そしてキーとなるプレーヤーともかなりの数をこなした中で、一番ね、合意できたらそれは最善のことでしたけれども、会場の今日の雰囲気を見てると、非常に楽観的でしたね。それは今回合意に至らなかったことの悲観よりも、来年のグラスゴーにこれは必ずつながるというそういった楽観論が会場の中に、空気が充満していたと思います。ぜひ、COP26、グラスゴーにおいては、今回の財産がいかされたと、そういった結果が出ると私も確信をしています。

(記者)削減目標の引き上げについては、やや弱い表現に止まったのかなと思います。その辺りについては、どのようにお感じになってますか。
(大臣)今回NDC、この引き上げとかについては、このCOPで表明をする国もあれば、2月まで、いわば締め切りと言われるそういったところまで時間を要する国も多くあります。ですので日本としては、先日も申し上げたとおり、COP25から帰って政府内の検討調整を加速させたいと思います。

(記者)日本に対しては厳しい部分もあったと思うのですけれど、今回のことをどう受け止めて、今後日本に帰ってどんなことをしていきたいですか。
(大臣)冒頭は石炭祭りでしたね。そして、この後半の交渉においては、ものすごく日本のプレゼンスが高まった、そして、厳しい意見ではなく、むしろ感謝の思いというのが日本に寄せられることの方が多かったと思いますね。今回交渉において、やはりこれだけ自分たちから積極的に動いたこと、これは次にかならずつながると思いますし、中でステートメント発している国々からも、この6条においてジャパンという、日本という言及が大変多くあったことも、そして拍手が寄せられたことも私はその表れだと思っています。

(記者)帰国してからもこれからも調整を続ける脱石炭、石炭火力について調整を続けられる、あと来年2月のNDCの再提出があると思いますが、更なる難しい調整が続く期待値が上がったんじゃないかと思いますが、国際的に。それに関してはいかがでしょうか。

(大臣)日本に対する期待は元々高いですよ。元々高いから批判されるんです。元々期待されてなかったら批判はありません。ですので、私は、国際社会に対して、日本はその期待に対して応えられるところなのに応えられていないところをもったいないと思いますし、決してゼロ石炭とかゼロ化石燃料とかそんなことを言っているわけではなくて、別にそこは使わなくてもいいじゃないかというところは使わなくてもいいし、より前向きなところを進めていくべきだ、そういう私の思いです。一方で日本は、ものすごく世界に誇れる取組が、フルオロカーボンのイニシアティブにしても、そして海洋プラスチックにしても、自治体の動きにしても、そしてESG金融含めた民間の企業の動きも、本当に数え上げたらきりがないほどありますから、それが的確に届くように、これからもしっかりと国内の調整も進め、国際的な発信も続け、国際的な枠組の交渉も今回のように積極的に主導していく、そんな日本の確立を始めていくスタートになったと思います。

(以上)

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