大臣談話・大臣記者会見要旨

原田大臣記者会見録(令和元年6月21日(金)9:45 ~ 9:57  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は3点、私から御報告いたします。
 まず1点目は、本日の閣議において、いわゆる平成30年度国会事故調フォローアップ報告書を決定いたしました。これは法律に基づき、毎年御報告するということでございます。
 2点目は、これは閣議後のSDGs推進本部の7回会合に出席いたしました。今回の会合では、昨年12月に作成いたしました「SDGsアクションプラン」をさらに充実させた「拡大版SDGsアクションプラン2019」を決定したところであります。拡大版におきましては、G20議長国としての日本のリーダーシップが分かる内容にもなっておりまして、3点、まずは海洋プラスチックごみ対策について国際的枠組みをつくったということと、パリ協定に基づく長期戦略を今回作ったということ、さらには、地域循環共生圏づくりなどについて、しっかりと中身に盛り込まれているところであります。これらの地球規模の環境課題につきまして、先般の軽井沢でのG20大臣会合でももちろん説明もいたしましたし、その議論も踏まえて、引き続き全力で取り組むことを私の方からも発言をしたところであります。
 3点目でございますけれども、本日午後、日本・中央アジアフォーラムに参加いたします。フォーラムでは、キルギス、ウズベキスタンの代表団と、地球温暖化など地球規模の課題や、廃棄物など地域、国内の環境問題について各国の取組状況などに関して意見交換を行う予定でございます。また、本日午前中に両国の代表団とそれぞれバイ会談も行う予定にしております。本フォーラムにおける意見交換を通じて、各国との交流、協力関係がより一層深まることを期待しております。これに関連しましてちょっと背景を説明しますと、この2カ国、中央アジアというのは比較的縁が薄いのですけれども、日本にとって極めて大事な国々でありまして、そういう中でも多少外交的にも力を入れなければいけない、そういう地域でございます。たまたまこのキルギス、ウズベキスタンの代表団といろんなところで触れ合って、一度日本の環境政策を学びたいということで、また、私どももこういう今まであまり縁が大きくなかったところについてはしっかり交流をしまして、必要なら協力する、また学ぶことがあるのではないかと思いまして、環境大臣らが各国から来られましたので、しっかりまた意見交換をするということです。新たな試みではありますので、私どももこういう機会にそれぞれの国と交流を深める、また、もちろん環境問題についても私どもの取組をしっかりお伝えすることによって、こうした問題にもしっかりまたお互いの造詣を深めたいと思っております。以上、3点でございます。

2.質疑応答

(記者)共同通信の石川です。冒頭報告ありました、SDGsのアクションプランなのですが、環境省に関係する取組もたくさん盛り込まれておりますが、大臣が特に力点を置きたいのは、どのような取組でしょうか。
(大臣)3点ありますが、海プラ、パリ協定の長期戦略、地域循環共生圏、いずれも私どもの政策の一番大事な肝でございますので、いずれも私どもとしては既に相当努力をしましたし、また、もちろんこれからの行政でも一番大事なところでありますから、それぞれについて力を入れていきたいなと思っております。その上で申し上げれば、地域循環共生圏については、国内において地方公共団体による取組を広げていくこと、さらには世界に日本の考え方を進めて、賛同を得ていくことが大変重要だと思っております。先般のG20軽井沢でももちろんそういう思いでやりましたし、また私どもの理解では、SDGsはまさに国連の主導の世界全体、地球全体を覆うそれぞれの国の大きな目標値であります。それを国内、日本に収斂したとすれば、国はもとよりでありますけども、地域がそれぞれの立場から持てる資源、資産、エネルギー、また交通網等、そういうことも含めて、それぞれの地域が自主的な開発、発展をすると。それがとりもなおさず、国の最大のテーマであります地方創生、地域再生にも役立つという意味では、今回、この地域循環共生圏がはっきりアクションプランの中でも明示されたというのは非常によかったと思っております。さまざまな機会を捉えまして、それに関する地方公共団体の取組の喚起と国際的な発信に努めてまいりたいと思っております。

(記者)環境新聞の小峰でございます。環境と国際政治に絡む話になるかもしれませんが、今回、ウズベキスタン、キルギスとの環境関係の話は初めてになるのですか。
(大臣)そういうふうに御理解いただいていいと思います。
(記者)特にキルギスの場合、ウイグル人問題で中国共産党は随分弾圧しているという話が国際的に有名ですけれども、そのようなことも踏まえて、原田大臣としては環境協力でキルギス、またウズベキスタンと協力したいとか、政治的な話・政治信条の話になりますけれども、そのようなお考えはあるのでしょうか。
(大臣)中央アジアは、私どもに身近というか、場所は遠いですけれども、それぞれ非常に大事な国であります。今御指摘のように、中国がどうというような他意はございませんけども、しかし、いずれにしても日本が世界中いろんなところにこれから友好の輪を広げていく、これはもう国是でもありますし、併せて環境という分野で皆さん方からも相談もありましたので、これは非常に大事なことだと。結果的に、日本とこの国がより強く関わりを持つというのは非常にいいことだと思っております。お聞きしますと、つい二、三日前に上海機構という、それこそ大きな会がキルギスで行われたという話も聞いています。これは偶然になると思いますけど、私は個人的には非常にこれらの国と関わりは持っておりまして、昔、外務委員長をしたときに、たまたま視察先としてキルギスに大勢で行ったこともあります。いずれにしても、どの国とも平たく交流し、そしてやっぱり私どもも多くを学ばなければいけないなと思っております。

(大臣)一つだけ、山形県沖を震源とする地震につきましては、既に御報告していると思いますけれども、おかげさまで原子力規制委員会もしっかり調査していただいて影響はないという御報告でございました。しかし、これからももちろん、しっかりまた対応していかなければいけかないなと、そういう気持ちでいるところであります。

(以上)