大臣談話・大臣記者会見要旨

原田大臣記者会見録(平成31年2月8日(金)8:33 ~ 8:40 於:衆議院本会議場議食側廊下)

1.発言要旨

 今日は私から2件御報告がございます。1件はまず、「グリーン購入法」及び「環境配慮契約法」に基づく基本方針が変更したということで、これは閣議決定によるものでございますので、今朝、私から、その変更を閣議の場で報告をしたところでございます。グリーン購入法に基づく基本方針の変更では、既存の対象品目のうち、24品目について、プラスチックに係る基準の見直しなどを行うとともに、対象品目として、新たに印刷機能等提供業務を追加したところでございます。また、環境配慮契約法に基づく基本方針の変更では、温室効果ガス等の排出削減のため、新たな契約類型として「建築物の維持管理に係る契約」を追加したところでございます。まず、「隗より始めよ」として、これらの問題については、国及び独立行政法人等において進めてまいりますが、併せて地方公共団体及び民間の事業者におかれましても、是非、積極的にグリーン購入に取り組んでいただきたいと思っております。国としても、しっかりと情報提供を始めとした制度のバックアップを進めていきたいと思っているところでございます。
 2点目でございますけれども、昨年、環境省主催でESG金融懇談会を行いましたけれども、その提言を踏まえまして、今般、「ESG金融ハイレベル・パネル」を設置し、2月28日に、この第1回会合を行うということにしております。このパネルには、投資家、銀行、証券、保険などの金融・経済業界のトップクラスの方々や、自治体、第一線で活躍されている有識者の方々に御参画いただいて、積極的に御意見をいただき、また、交換していただきたいと思っております。このパネルを、金融・投資分野の各業界トップと国が連携し、議論・行動するための場として、今後、昨年の提言に基づく取組状況等の定期的なフォローアップなどを行い、ESG金融大国の実現に向けた取組を進めてまいりたいと思っております。

2.質疑応答

(記者)幹事社NHK・金澤と申します。2点お伺いしたいのですけれども、まず1点目、先ほど閣議決定されたグリーン購入法の基本方針の改定についてですけれども、改めて、来年度から実施されるということですけれども、その狙いについてはどういったところにあるのかお願いします。
(大臣)先ほど閣議決定をさせていただいた基本方針でありますけれども、私どもからすれば、まず海洋ごみ問題を始めとしたプラスチックをめぐる諸課題への対応として、政府として率先した対応が必要であると思っておりまして、具体的には、ワンウェイのプラスチック製品の使用の削減、再生プラスチックの利用促進、バイオマスプラスチックの利用促進等の観点から見直しをしたところであります。こうした国等の率先的な取組を、さらに地方公共団体や産業界などにも広げてまいりたい、また、そのための御理解を進めていただきたいと思っております。
(記者)それに付随してなのですけれども、去年の10月の末から、最初に環境省が入る建物で先駆的に始まりましたけれど、今の他省庁の取組については、大臣としてどういうふうに見られていますか。
(大臣)昨年10月秋に、私から環境省職員に対して不必要なワンウェイ、使い捨てのプラスチックの使用削減を呼びかけるとともに、例えば合同庁舎、私どもの庁舎でありますけれど、5号館内のテナント等にも、その協力を要請しました。また、11月には、各省に対しても同じようなことをやっていただくように協力を要請したところであります。農林水産省や外務省を始めとした各省においても、御理解をいただき、各職員に呼び掛けを行っていただいているというふうにも聞いております。今回のグリーン購入法の基本方針の改定によりまして、こうした取組が、単にお願いばかりではなくて、こういう法律のバックアップも含めて、政府において徹底されるように期待しているところであります。

(記者)日経新聞の安倍です。グリーン購入法の関連で追加で1点伺います。食堂で使い捨てプラスチックが使えなくなるということですけれども、既にヨーロッパでは公共の場所でプラスチックを一切使ったら駄目とか、また日本の民間企業でも自主的にストローとか使い捨てを撤去したり、それに比べると国の動きというのは、ちょっと緩慢に私には見えるのですけれども、これから、より食堂だけではなくて、禁止する範囲を広げたりとか、そうすべきかどうかというのを教えてください。
(大臣)今回の方針の変更の中で、そういうことも含めて、国際社会の動きなども参考にしながら、運用に当たってはいよいよ積極的に、また厳しく行っていきたいと思っております。いきなりそういうところと同じというわけにはいきませんけども、まさに国際的な動きに負けないように、実践においては努力をしたいと思っております。

(以上)