大臣談話・大臣記者会見要旨

とかしき副大臣記者会見録(平成30年3月29日(木)15:16~15:21 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

2つまず御報告がございます。まず1つ目が奄美大島と宝島における油状物質の漂着に係る水質モニタリングの結果についてです。本日の2時に皆様方にお配りさせていただいたかと思いますけれども、奄美大島の海岸に油状の物が漂着しました事案につきまして、3月4日から9日にかけまして奄美大島と宝島の海岸で採取した海水の水質分析の結果、本日発表させていただきました。奄美大島については2回目、宝島については初めての調査となります。分析の結果、いずれの島においても、石油との関係が強い項目、特に重金属や有害物質についての環境基準値を超えるような項目はなかったということで油状の物による水質への影響はないものと考えております。ということが、1つ目の御報告です。
 あともう一つですね。五島市沖で計画中の洋上風力発電事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣の意見の提出についてであります。本日、戸田建設が長崎県五島市沖で計画中の洋上風力発電事業につきまして、環境影響評価法に基づきまして環境大臣意見を経済産業大臣に提出させていただきました。本事業では、最大で総出力22,000kWの洋上風力発電所を、世界でも類の少ない浮体式で設置するもので、遠浅の海底地形が少ない我が国の中では、状況に適した方式で、浮いたような状態なのですけれども、この採用事例として、今後の洋上風力の発電の導入拡大に向けた先駆けとなります。この浮体式は、台風や強い風など、防災と環境の面からも効果が期待されるということで、我が国としても、これから積極的に力を入れていきたい風力発電の技術であります。一方、この環境影響については、環境大臣意見の中で述べさせていただきましたが、水中音の発生による海生生物への影響等については、適切に調査を実施していこうということと、重大な環境影響が懸念された場合は、追加的な措置を講ずることなどを求めています。事業者には、我が国の洋上風力発電の導入拡大に向けて、適切な環境配慮のもとで、本事業を積極的に推進していってもらいたいと思います。洋上風力発電については、環境省としても、応援していきたいと考えております。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の小坪です。よろしくお願いいたします。洋上風力の関係でお伺いしたのですけれども、今国会では、政府の閣議決定した、海域の再生可能エネルギーの導入拡大に向けた法案がございます。そういった状況の中で、今回のアセス意見が持つ意義、このあたりをどのようにお考えでしょうか。
(答)さきほどもちょっとお話させていただきましたけれども、日本の強みというのは防災に強いということですから、これから気候変動が起こっていって、いろんな形で自然災害を受けながら、その中で再生可能エネルギーを作っていかなければいけないと考えたときに、我が国の技術は、そういう意味では災害に非常に強いというところが強みではないかなということで、浮体式でやりますので、これは日本の強みとして、これから積極的に力を注いでいく必要があるのではないかと思います。私もたまたま、去年の9月にMOCAという気候変動の会議があったとき、フランスの環境大臣、ユロさんの方から同じことを言われて、日本は災害にたくさん遭う国なので、日本の技術をできたら教えてほしいと、積極的にアピールしてほしいということを言われまして、世界は我が国に対して、防災に強い技術力を非常に期待しているということが、よくわかります。