電気事業分野における地球温暖化対策について(閣議後記者会見における丸川環境大臣発言要旨)

平成28年2月9日(火)

<経緯>

これまで、環境省としては、電力業界の自主的枠組みについて、実効性や透明性の確保の観点から、詰めるべき課題を詰め、具体的な仕組みやルールづくり等を行うことを求めてきました。

これを受けて、業所管である経済産業省からも同様の要請を電力業界に行うとともに、電力業界の自主的枠組みにおいても、PDCA サイクル等を含む規約がとりまとめられ、2月8日に公表されました。また、並行して、政府としても、政策的な対応について検討を行ってきたところです。

こうした取組及び検討を踏まえ、林経済産業大臣と御相談した結果を御報告いたします。

<今後の取組の内容>

今後の電気事業分野における地球温暖化対策については、以下に述べる事項を含め、引き続き平成25年4月25日の「東京電力の火力電源入札に関する関係局長級会議取りまとめ」に沿って実効性ある対策に取り組むこととします。

1.経済産業省は、電力業界に対し、電力業界の自主的枠組みについて、引き続き実効性・透明性の向上や加入社の拡大に取り組むとともに、2030年度に排出係数 0.37kg-CO2/kWh という目標達成に向け真摯に取り組むことを促していきます。

2.また、政策的な対応として、経済産業省は、

○ 省エネ法に基づき、電気事業法上のすべての発電事業者に対して、石炭火力発電所等の新設基準や火力発電の運転時の発電効率のベンチマーク指標を設定する

○ エネルギー供給構造高度化法に基づき、非化石電源についてエネルギーミックスと整合的な数値を設定する

といった措置を講じつつ、これらを、指導・助言、勧告・命令を含め適切に運用することにより、エネルギーミックス達成に向け責任をもって取り組んでいきます。

3.さらに、私からの要請を踏まえた対応として、

①エネルギー供給構造高度化法に基づく小売電気事業者の取組について、経済産業省から環境省に連絡します。

②各小売電気事業者のCO2排出係数について、経済産業省は、電気事業法に基づく小売営業ガイドラインにおいて、排出係数の開示を「望ましい行為」として規定します。

③さらに、地球温暖化対策推進法に基づく政省令を改正し、既存の事業者のみならず、今年4月の小売全面自由化後の新規参入者を含むすべての小売電気事業者に対し、両省から、CO2排出係数の実績報告への協力を要請することとします。さらに、報告対象に、前々年度の実績等も追加することにより、報告内容も充実させます。

4.また、環境省による進捗状況の評価の検討に資するため、毎年度、経済産業省から、発電施設の設備容量や省エネ法のベンチマーク指標に関する発電事業者の取組状況等の資料を受け取ることとします。

5.当面、以上により取り組んでいくことにより、電力業界全体の取組の実効性を確保することとしますが、2030年度の削減目標やエネルギーミックスと整合する2030年度に排出係数0.37kg-CO2/kWhという目標を確実に達成していくためには、これらの取組が継続的に実効を上げているか、毎年度、その進捗状況をレビューし、省エネ法及びエネルギー供給構造高度化法に基づき、必要に応じて指導を行い、取組が著しく不十分と判断される場合には指示・勧告等を行っていくことが必要です。電気事業分野からの排出量や排出係数等の状況を評価し、0.37kg-CO2/kWh の達成ができないと判断される場合には、施策の見直し等について検討いたします。

地球温暖化対策に責任を持つ環境省として、経済産業省と連携しつつ、取り組んでまいりたいと思います。

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