大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年9月3日(火)11:00 ~ 11:07  於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

おはようございます。本日の閣議では、環境省の幹部人事について御了承いただきました。これは福島に関連しますので御報告したいと思います。発令は明日の9月4日付けです。具体的には、新たに設置される放射性物質汚染対処技術統括官に、国土交通省の吉崎収さん、九州地方整備局長を充てることとしました。
 もう1点御報告いたします。閣議の後、原子力災害対策本部と原子力防災会議の合同会議が開催されました。私は職責上、環境大臣として原子力防災会議の事務局長を務めています。もう一つの担務である原子力防災担当大臣として、原発周辺自治体の避難計画を抜本的に充実強化するため、政府を挙げて支援をしていくという方針を説明し、御了解いただきました。安倍総理からですが、本日決定した対応方針に基づいて、関係府省が協力して、総力を挙げて、各地域の課題解決に真剣に取り組むようにという指示をいただきました。また、進捗状況については、原子力防災会議で随時確認をしていくということになりました。福島の事故後初めて、原子力総合防災訓練を、来月上旬に鹿児島県の薩摩川内、川内原発で行う計画も御了解いただきました。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)読売新聞の吉良と申します。今月の幹事社なのでよろしくお願いします。今日は幹部人事の中で新しく統括官を充てたというお話がありました。あと、現地の中間貯蔵施設に関する対策本部というものも本日付けで設置されるということで、この中間貯蔵施設に関して、今何が必要なのか、どうしていくのか、今回発表された狙いをお願いします。
(答)まず、技術統括官のほうからお話いたします。これは8月7日の原災本部で総理から、また、翌日、官房長官から閣僚懇で、除染、中間貯蔵施設を加速化するための体制強化の指示をいただきました。これを受けて、行革が行われている最中ですので、総務大臣と折衝をして、局長級の統括官のポストを一つ新設しました。御存じのとおり、環境省は規制官庁で、公共事業の発注官庁ではありません。インフラ整備や施工管理等に精通した人材、九州の整備局長でまさにエキスパートである方を統括官として配置して、福島の現場で地元の要望に迅速に対応できる事業執行体制を強化する。この観点から人事をしました。統括官に期待することは、環境本省と福島環境再生事務所の双方に勤務いただくことで、これまでの経験と実績を持って、種々の課題に直接リーダーシップを持って対処するということに尽きるのではないかと思っています。
 2点目。これは先週の金曜日に復興大臣から発表した件ですが、現地の推進本部を設置すること。これを弾みとして政府が一丸となって、平成27年当初から中間貯蔵施設の供用が開始できるように全力を注ぎたい。こういう目的を持って設置いたしました。

(問)日経新聞の浅沼です。1点お願いします。今の件に関連してなのですけれども、福島の復興再生総局と今回設置される現地推進本部との違いについて改めて教えて下さい。
 もう1点、これは質問とは別に要望なのですけれども、先週末から環境省職員を対象に環境行政のあり方について勉強会が始まったと聞きました。これはメディアにも勉強になるかと思いますので、もし可能であればそういった機会を設けていただければと思います。
(答)後段の点は官房長と相談します。中間貯蔵施設は、福島のどの会議に出席しても、大多数の方から早く作ってほしいという話を聞きます。地域の将来像や復興計画、さらには住民の皆様の生活再建などのいろいろなリクエストに応えていく上で、除染をした物を貯蔵する施設が無く、仮置き場もなかなか見つけることができない地域があることも事実です。また仮置き場ができても、仮置き場が中間貯蔵施設になるのではないか、それでは困るということを言う方も大勢います。こういう状況に応えていくために、復興庁と環境省でタイアップしてくことの現れとして、現地の推進本部を一つの弾みにして、進めたいと考えています。