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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

細野大臣記者会見録(平成24年8月31日(金)8:45〜9:22 於:合同庁舎4号館1階108会議室)


1.発言要旨

 どうもおはようございます。御苦労さまです。
 私からは今日は3点御報告申し上げます。いずれもちょっと重たいテーマですので、若干長くなるかもしれませんけれども、御了承いただきたいと思います。
 まず1点目でございます。去る8月6日、後藤内閣府副大臣を長とする原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会での検討に関する検証チームから私に対して検証報告書が提出をされました。これを受けまして、検証報告書の内容を精査し、関係者の処分を検討してまいりましたけれども、その結果について御報告申し上げます。既に昨日、近藤原子力委員長から報告があったかとは思いますけれども、私の方からも重ねて報告申し上げます。
 検証報告書では、勉強会の位置づけの不明確さや運営の不透明さが明らかにされ、原子力委員会の運営に求められる中立性、公正性、透明性の観点から不適切な実態があったと指摘されました。こうした状況は、結果といたしまして、原子力行政に対する国民の信頼を損ねてしまったものと考えております。
 そこで、昨日、近藤原子力委員長及び鈴木小委員会座長に対しまして、管理・監督が不行き届きであったといたしまして、私から厳重注意を行いました。原子力委員会においては、運営体制の見直しを既に御検討いただいているということでありますけれども、中立性、公正性、透明性をしっかりと確保した上で、今後の活動を進めることを期待をしたいというふうに思っております。
 2点目といたしまして、グリーン成長と再生可能エネルギーの飛躍的導入に向けたイニシアティブにつきまして御報告を申し上げます。皆さんの手元にも資料が渡っているかと思いますので、そちらも御覧をいただきながらお聞きいただければというふうに思います。
 先般、日本再生戦略が発表されまして、その中で「グリーン」というキーワードが特に重要な位置づけとされまして、来年度概算要求におきましても特別重点要求分野として予算の重点配分が行われる予定となっております。
 他方、新たなエネルギー・環境戦略の策定に向けまして国民的議論の取りまとめを行っているところでありますけれども、原発依存度を低減させていく中で、再生可能エネルギーの大幅な導入を図るという方向性、すなわち原発からグリーンへという政府の方針がございます。この方針を具体化していく一つの重要な分野といたしまして、再生可能エネルギーについて、今日皆さんにお知らせをするものです。
 環境省といたしましては、グリーン成長と再生可能エネルギーの飛躍的導入が最重要課題と考えておりまして、これらの具体的な戦略を今般、イニシアティブとして取りまとめました。来年度の概算要求に向けましては、この方針に基づいて戦略的な予算を是非確保していきたいというふうに思っております。
 具体的な内容につきましては、事務方からも説明を聞いてもらいたいというふうに思いますが、私から幾つかポイントについて話をいたします。
 まず、グリーン成長でございますけれども、東日本大震災からの復興エンジンとしてのグリーン成長や、地域や家庭からの技術イノベーションによるグリーン成長の実現などが挙げられます。すなわち、この再エネ、省エネというのは、技術イノベーションを国民の皆さんに身近に感じていただきながら、日本再生に向かってチャレンジをしていくということになります。
 次に、再生可能エネルギーについてでありますけれども、原発依存度低減の切り札として飛躍的な導入が不可欠というふうに考えられます。これまでは再生可能エネルギーの三つの柱といたしましては、太陽光発電、そして水力発電、さらには風力発電、これが主力となってまいりました。これらの三つについては技術的な課題もかなり解決をしつつありますので、そこはFITの制度が導入される中で投資を促していくという形で、これから拡大を図っていくことになります。
 今日御紹介をいたしますのは、この三つに続くもの、よりこれから飛躍的な拡大が望まれるものといたしまして、四つの電源をしっかりと育てていかなければならないと思っています。
 まず洋上風力であります。従来は着床式が主にこれまで進められてまいりましたけれども、より高度な技術を要する浮体式を環境省が先導的に今導入を図っております。
 実は一昨日、国会がなければ、長崎県の五島列島のほうに行って、この浮体式の始動を見てきたいというふうに思っておったんですが、残念ながら行くことはできませんでした。ただ、大変前向きな動きとして期待をされる分野でありますので、こうしたことを進めることでさらに拡大を図っていくと。昨日は、日本で初めて100キロワット級の浮体式の発電、風力が動き出したということであります。さらに来年に向けては、それを拡大をし、それを進めていくということであります。
 ちょっと資料9ページを御覧いただけますか。
 洋上風力につきましては、この足元は、これはもう本当に3万キロワットということで、非常に限られているわけでありますけれども、2030年に向けては、少なくとも586万キロワット、できればこれをさらに数を確保して803万キロワットぐらいを目指していきたいというふうに思っております。これ、単純計算をすると原発8基分ということになるんですけれども、これは発電能力ということですから、これに稼働率が掛かりますので、単純に8基分を補えるというわけではありません。ただ、発電能力がとにかくしっかりと確保できるというのが、発電量を確保するための、これはもう必須条件になりますので、あとは風向であるとか、さらには風力などの強いところで確保できれば、これを稼働率を上げて発電量を増やすことができるということでございます。
 既に港湾における風力発電の導入に向けたマニュアルも作成いたしましたし、こうした沖合における浮体式についても、まさにチャレンジを始めたところでありますので、発電量としても非常に大きな規模が期待できるのではないかと思っています。
 続いて地熱でございます。10ページを御覧ください。
 地熱については、私、八丁原も見に行きましたし、あと福島の柳津西山の発電所も見に行っておりますので、これは我が国における主要な電源として、是非育てていきたいというふうに思っております。もともと熱源は国立公園の中にたくさんありましたので、40年以上にわたりまして開発を制限をしてきたという歴史がございます。私は、国立公園については極めて重要ですので、これからも環境省がしっかり守っていくべきだという考え方ですが、一方で、両立ができるのであれば、そこは地域をしっかりと守るべきところは守るという方針を持った上で、優良事例につきましては開発をすべきだという考え方の下で規制を大きく変えるということを決断をいたしました。今、それに向けた取組が進められているということであります。
 こうした地域をできるだけ増やすということも重要でありますけれども、加えまして、一つ一つの電源をしっかりと発電能力を高めていくということも重要であります。柳津西山に行ったときも感じたんですけれども、当初予定をしていた発電量が確保できていないというところが結構ございます。そこの電源をしっかりとこれからも活かしていくという意味では、いわゆるEGS技術というのが有効であります。
 私も、この分野についてはちょっと、かなりてこ入れしなければならないなと思いまして、専門家を集めまして話も聴きました。10年ほど前までは、かなり日本では地熱発電の開発は盛んだったんですが、国がそこで政策の継続性について十分な配慮がなく、予算の確保ができなかったことによりまして、研究者がばらばらになっているような状況になっています。今こそ国家的な危機ですから、専門家の力を結集して地熱発電に取り組んでいただきたいという要請をいたしました。要請をするからには予算を確保しなければなりませんので、ここはEGSの技術や、その先にある高温岩体の発電の技術も含めて、研究者の皆さんが、それこそやる気を奮い立たせて取り組んでいただけるような体制を是非つくりたいというふうに思っています。
 加えまして、バイナリー発電も、極めてこれも有力です。大規模な地熱発電だけではなくて、温泉を活用したり、熱も利用できるかというふうに思うんですが、そういった形の小規模のものの数を確保していくことも極めて重要ですので、そこも環境省としてはしっかりとサポートをしていきたいと思っています。
 両方ともFITの制度に乗ってきますので、価格面では私は十分採算が合うというふうに考えています。あとは、それを促していく制度や中長期的な研究開発にしっかり取り組むことだというふうに思いますので、そこは政府の役割としてしっかりやりたいと思います。
 発電量は、洋上の風力と比較をすると、御覧をいただくと312とか388万キロワットということで小さく見えます。ただ、これは地熱発電の稼働率が極めて高いという特徴を考えれば、十分にベース電源として活用できるということがございます。原発と比べましても、地熱の場合には定期検査というものが基本的にはありませんので、2年に1回、管が詰まっていないかを調べればそのまま稼働できるという、そういう特徴があります。ですから、稼働率は8割をはるかに超えてきます。ですから、ベース電源として使えるという意味では、原発の代替として地熱発電は極めて有効だというふうに考えています。
 次に、バイオマス発電ですが、11ページを御覧ください。
 このバイオマス発電は、環境省といたしましては、特に廃棄物関係の施設を有効に活用することを考えております。これまでも比較的大きな焼却施設で発電機を付けているものというのはあるんですが、全国的にそれを徹底してやってきたかというと十分ではありませんでした。
 今回、私、被災地のがれきの処理に取り組む中で、かなりの数の焼却施設を見てまいりましたけれども、やはりあれだけの熱を発する施設でありながら発電機を付けていないというのは非常にもったいないなと、そういう思いを持ちました。ですので、もう一度全国で、どの程度これから拡大できるのかというのを調べまして、その上で、ここで書かれておりますような、2030年で言うならば552万から600万キロワットぐらいは狙えるのではないかということで目標を立てました。これは補助金などを通じて環境省が直接、いわゆる市町村の焼却施設はもちろんですが、民間の皆さんにそういったことに取り組んでいただくことも含めて、ここをどこまで補助できるかというのはまだ課題が残っておりますが、直接的な監督官庁でありますのでやることができます。ですから、さらなるてこ入れを図っていきたいというふうに思っています。
 最後に、海洋エネルギーでございますが、12ページを御覧ください。
 こちらは主に波力とか潮力なんですけれども、このエネルギーにつきましては、まだ研究開発段階というのが率直なところです。ただ、地熱と同様、波力、潮力というのは安定的なベース電源になり得ますので、これを開発できれば、それこそ無限のエネルギーがあるわけですので、非常に飛躍の可能性がある、そういう電源です。
 私、海洋基本法を制定した時の、実は提案者になっておりまして、そのころから海洋エネルギーについて取り組んでおられる専門家の方々と交流がございまして、この間、直接会いまして、具体的に是非やっていただけないかという要請をいたしました。特に潮力、波力ということになってまいりますと、例えば青森県などは極めて海洋エネルギーに恵まれた場所でありまして、これから、それこそ青森県と協力をして様々な取組ができるのではないかというふうに思っています。また、瀬戸内海なども非常に有力です。ですから、まずはこの2010年から20年にかけましては研究開発を進め、そして2020年から実用化をして、2030年には一定の貢献ができるような体制を是非つくりたいというふうに思っています。
 若干細かくなりましたけれども、それぞれ環境省としてできることはもちろんですが、政府全体として取り組むべきだというふうに考えていますので説明をさせていただきました。
 最後に、若干視点の違う話になりますが、いわゆるグリーンニューディール基金につきまして制度を大きく変えますので、あわせて御報告申し上げます。
 グリーンニューディール基金というのは、自治体が防災関係で電力を発電できるようにということで用意をされた基金なんですけれども、これまでは得られた電力というのは自家使用を目的しておりましたので、売電については明確な規定がございませんでした。現実的には、基本的には売電をしないと、つまり自家発電だけでとどまるという極めて閉じたエネルギーとして、グリーンニューディール基金というのは使われてきたという経緯がございます。もう一つの大きな特徴としては、FITの制度の活用は考慮しないとされておりました。従って、売電を予定していないということもあるんですけれども、値段としては買ってもらえないと、そういう制度だったんですけれども、これでは自治体の努力が形にあらわれません。そこで、財務省や経済産業省とも調整をいたしまして制度を大きく変えます。
 まず、余剰電力については売電を認めます。さらには、FITの制度を活用いたしますので、その収益を有効に活用することも可能となります。これを、これからグリーンニューディール基金について取り組む事業はもちろんですが、できる限り過去にグリーンニューディール基金でつくられた施設についても、そういった形で活用していただけるように後押しをしていきたいというふうに思っております。
 すみません。ちょっと若干話が元に戻りますけれども、こういう視点も含めて、先程申し上げましたバイオマス発電の中で、廃棄物のこの焼却炉の発電施設というのは、そういう、いわゆる防災対応としても非常に大きな期待、災害時のエネルギー供給のセンターとして、エネルギーセンターの機能としても十分な役割を果たすことができるというふうに思っています。
 今回、大規模な地震、津波を経験をし、電気についても災害時には非常に厳しい状況になるということも明らかになりました。ですから、平時の電力の確保ということだけではなくて、自治体が地産地消でエネルギーをしっかりと確保できるようにという対策も極めて重要だと思いますので、そういう観点から、このグリーンニューディール基金と、バイオマス、廃棄物発電というのを活用していきたいというふうに思っています。
 そして、最後に話題をまた変えまして、除染につきまして報告をいたします。
 福島県内で非常に重要なインフラとして、浜通りで特に期待が高まっておりますのが常磐自動車道でございます。建設途中、しかも最終段階で昨年の3・11を経験をいたしまして、早期の開通というのが浜通りのこれからの復旧・復興というものに非常に大きな役割を果たします。除染のモデル事業につきまして、結果の概要及びその結果を踏まえた除染の方法や除染のスケジュールを整理いたしましたので、本日公表いたします。
 まず空間線量ですけれども、非常に高いところでは毎時43.1マイクロシーベルトという場所がございました。これは年間に換算をし直しますと227ミリシーベルトという値になりますので、この値ですと、やはりさすがに車で通行するとしてもどうかという議論が出てまいります。これをどこまで下げられるか、関係者の皆さん、事業者の皆さんに相当努力をいただきまして、今回のモデル事業の最大の、これがハードルというか、できるかどうかというのが注目点であったわけでありますが、これをやっていただきました。結果といたしまして、毎時8.3マイクロシーベルトまで下がりました。これは年間44ミリシーベルトに該当します。ここまで下げることができれば、いわゆる帰還困難区域の線量である年間50ミリシーベルト、これよりも低い値になりますので、ここまで下げられるのであれば、完成をすれば通行が可能なのではないかというふうに考えております。
 これを受けまして、今後、仮置場の確保を地元の自治体の皆さんとしっかりと一緒にやりながら確保することを前提として、年内に本格除染に着手いたします。そして、来年の6月末までに除染作業を完了させる予定となっております。同時に、この除染は、道路をつくる、建設と連続をしてやることが目的でございますので、環境省と国土交通省ではチームをつくりまして、綿密に連携をしながら、除染から道路建設に向けて一貫した体制をつくるべく準備を進めてまいりました。つまり、除染が終わったところから、もう道路をつくり始めるという、こういう考え方です。
 供用開始の時期につきましては、両省でいろいろ相談をしながら国土交通省でめどを立てていただいておりまして、今日、おそらく国土交通大臣から発表があろうかと思います。非常に難しい地域がやはりどうしてもございまして、富岡インターチェンジから浪江インターチェンジの辺りが一番、先程御紹介をしたような高い線量の所なんですが、そこにつきましてどこまで早期に工事ができるのかというのが最大のおそらく壁になろうかと思いますが、環境省はもちろんですが、国土交通省とも連携をして、今日発表いただく目標の実現に向けて、ここはもう総力を結集して取り組んでいきたいというふうに思っています。
 すみません。長くなりましたが、私からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信社の渡邉です。よろしくお願いします。
 再生エネのイニシアティブですけれども、洋上風力に関しては、稼働率のことがありますが、大体原発8基分に相当というお話でしたけれども、四つでいうと大体20基とか19基とかという報道もありますけれども、その水準感と、あとは、この四つに対しての、4分野に対しての来年度予算への概算要求の方針というか、お話しできる範囲でお願いしたいんですけれども。
(答)そうですね。先程御紹介したように、地熱と、この海洋風力に関しては、きちんと確保できれば、これがほぼそのまま発電、8割とか7割でいける可能性があると思うんですね。一方で、風力については、どうしても稼働率がありますので、大体4割ぐらいの稼働率で見るかなという感じなんですね。陸上の場合は、大体風力の場合は2割ぐらいできるケースが多いんですが、洋上の場合にはもう少し安定をしていますので、風向のいいところであれば4割と。
 バイオマスは、これは常時動かしているということですので、これも比較的稼働率は高いんですが、それでも7割ぐらい。ですから、そういった意味では、いきなりちょっと20基というのは難しいんですけれども、かなりの数をカバーできるということにはなるんですね。ですから、これから我々が国民の皆さんに呼びかけていかなければならないのは、我々も原発、それこそ数をできるだけ減らすと。それはできれば原発をなくすということを目指してやっていきたいわけですね。これは今まさに議論している最中ですけれども、そういう方向でいきたいという思いを持っています。それを実現をするためには国民の皆さんにも力を貸していただかなければならないし、自治体や事業者の皆さんにも取り組んでいただかなければならないということなんですね。ですから、この中で言うならば、例えばバイオマス発電や地熱発電というのは地域の理解がなければ前に進みません。そういった意味で、原発の問題、これをできるだけ減らしたいという思いを持っていらっしゃる方は国民の中で圧倒的多数ですから、そういった方向でどう皆さんに行動を起こしていただけるかということを呼びかけるべき時期に来ているんではないかというふうに思っています。
 三つの電源プラス四つということで申し上げましたけれども、国家としては、もうそこは腹をしっかりと据えて取り組むべきところですので、まず我々が方針を示し、国民の皆さんに呼びかけるところから始めるべきではないかということで、今日はこういう発表をさせていただいています。
 予算については、これは重点枠にもなるものですから、今、まさにせめぎ合いをしている最中でございまして、いい予算をつくりたいと思っています。いろいろ弾は用意しています。あとは、もちろん環境省だけではなくて他省もやっていますので、そこはどうしても環境省だということではなくて、各省連携していい予算をつくっていけばいいと思うんですね。ですから、すみません、ちょっとそこは今まさに調整中ですので、我々だけ前に出るわけにもいかないという事情がありますので、また改めて皆さんに御報告をしたいというふうに思います。

(問)どうもありがとうございます。ビデオニュース・ドットコムの神保です。
 もう既にやりとりがあった話かもしれないので、もし重複になれば申しわけありません。御了承ください。
 原子力規制委員会の人事のことなんですけれども、委員、委員長人事のことなんですけれども、今回の委員長人事で、政府のガイドラインに示されている原子力事業者の定義と、それからもともとの設置法に入っている政令に関わる云々というのは、もともと違う対象なので、今回のJAEAや日本アイソトープ協会というのは、この政府ガイドラインの3年間の欠格条項は適用されないんだというお立場だと理解しています。しかも、それに関して7党会派からの申し入れに対する回答として、これ、準備室からの回答ですけれども、それを入れちゃうと東大、京大なんかも入っちゃうから誰もいなくなっちゃうんだと、そういうふうに適格な人がですね。なので今回は適用しないというような言い方になっていると思うんですが、ただ、実際に文言を見ると、大臣も御存じのように、設置法7条7項の3号に書いてある「原子力に関わる製錬、加工、貯蔵、再処理若しくは廃棄の事業を行う者」という表記と、原子炉設置法の6章にある原子力事業者の定義というのは明らかにそれを意識して書かれているということは、普通の常識で見ればそう読めるんじゃないだろうかと思います。なので、今回そこであえてそれは違うものなんだということで、この、特にお二方の場合ですけれども、それを適用しないという判断は、いかにもよく言われる霞が関文化というか、いや、今回は7条のほうには原子力事業者と書いていないじゃないかと、厳密にはですね─と言って、しかもその説明として、東大、京大のようなものも入ってしまうから、だからというような説明になっているというのは、どうもちょっと私の印象として細野大臣らしくないのではないかというふうに感じたんですが、大臣、ここの一連の解釈ややりとり、それで、結局それで問題ないんだということで、今やどうも手続上の話が争点になっているようですが、大臣のそこのところの見解をもう一度正させていただけますか。
(答)今回の法改正で出てきています原子力規制委員会の設置法の、委員のいわゆる適格条件に関わる規定というのは、まさに規制をされる側が規制をするということはあってはならないということなんですね。ですから、そこにはもちろん電力会社も入っていますけれども、JAEAも入っていますし、あとは東大とか京大の大学も原子炉を持っています。原子力に関する施設を持っていますから該当するということなんです。ですから、当初から、議員立法ではありましたけれども、我々も政府案を出していましたので、そこの部分は同じですから、そのことはよく承知をしておったわけですね。だからこそ、遡って適用する3年のガイドラインの中では、そこは実際に専門家がいなくなってしまいますので、原子力事業者等という書き方にして、後ほど補足で電力会社とか、メーカーなどもやはりどうしても直接利害が関わりますから外したほうがいいだろうということで説明をさせていただいたということなんです。
 ですから、神保さんのおっしゃった御意見があるのは十分承知をしているんですけれども、もともとそこを脱法的に読むということではなくて、規制対象を規制するという意味では、規制対象にいる人はやらないという趣旨と、遡ってというのは、これは電力会社をはじめとした事業者そのものから切り離すということですので、もともとそういう解釈を私としてはしておったので、決して脱法的にやっているということではないんですね。
 アイソトープ協会に関しては、何か原子力の施設を直接持っているわけではありませんので、その意味で炉規制法の対象になるであるとか、そういったことではありませんので、そこはちょっと、これは認識の違いかなという感じがいたします。
 あとは、おそらく一番議論があるのがJAEAだと思うんですね。ここは、更田氏を提示をするときは私も随分考えました。考えましたが、日本の場合には、この原子力の研究所としては、やはり旧原研というのは非常にこれまで多くの研究者を輩出してきていて、東大、京大というのももちろんあるんですけれども、やはり実務的にやるという意味では、どうしてもこの原研というのが力を持ってきましたので、ここを排除するというのは現実的ではないという判断に至りました。加えて、更田氏の専門分野というのは、いわゆるシビアアクシデントの際における燃料の挙動などを調べる、まさにその分野の専門性を持っているんですね。私は、3・11の後、原発の状況はどうなっているのかということについて専門家から話を聞いて、政府としての対応を決める、そういう現場におりまして、何が一番足りなかったということについて、もう本当に骨身に染みて感じているんです。それはまさにシビアアクシデントにおける専門家。燃料がどうなっているのかという状況が分からない中で事故対応というのは非常に困難を極めましたので、そこにおける知見を持っている人というのはどうしても欲しかったわけですよ。そのシビアアクシデントなり燃料の挙動についての専門家で更田氏以上に詳しい人というのがいるかというと、なかなか該当者がいない。もしくは、いたとしても、むしろその人は電力会社であるとか事業者そのものであったり、それはさすがに選ぶことができませんので、そういう現実的な選択をしたということを是非申し上げたいというふうに思います。
 何か事業者の側で推進をしている側の人間を入れたという出発点ではなくて、もともとそういう整理をしていたところにプラス、どうシビアアクシデントに対して対応するかという現実的な選択だったということです。すみません、長くなりました。

(問)フジテレビの加藤と申します。
 直接関係ない話かもしれませんが、いろいろと政局が動いて、民主・自民代表選、いろいろ動き始めていますが、改めて細野大臣が代表選に出馬する意向、もしくは検討されているかどうかということについて伺いたいと思います。
(答)今日は、この再生可能エネルギーについて皆さんに御報告を申し上げました。エネルギー政策の検討がまさに今、佳境に差しかかっています。昨日は福島に行ってまいりました。福島県立医大のこれからの充実というのは極めて緊急課題です。並行して除染や中間貯蔵という重い課題もあります。今私にとって一番大事なのは、こうした被災地対応や、日本のエネルギーの危機的な状況を、どうこれを乗り越えていくかということですので、もうとにかくそれに全力を尽くすというのが私の役割だというふうに思っております。ですから、代表選挙のことは考えていません。

(問)熊日新聞の渡辺です。
 水俣病関係でお願いします。昨日、特措法の申請者数の最終的な集計結果が公表されまして、6万5,000人、累計で申請があっています。そのことについての大臣の受け止めと、今後、判定作業をやっていくことになると思うんですが、最終的なその判定作業の終了時期について、現時点で見通しがあれば教えてください。
(答)6万5,151人という、本当に多くの方が申請をされたという報告を受けております。これは地元の自治体の皆さん、この御努力、さらには関係団体の皆さんの様々な周知の御努力と、我々も前面に立って周知をしていこうということでやってまいりました。そういうすべての努力の結果であるというふうに受け止めております。
 特に7月に申請が多くなっておりまして、ここが締め切りなのでということで申し上げて、いろいろ多分お考えになった方もいらしたと思うんですね。そういった中で多くの皆さんが手を挙げていただいたというふうに前向きに受け止めております。当初考えていたことからすると、大幅に申請者が増えたことも、これも特措法の趣旨からすれば、私は望ましいことだというふうに考えています。
 終了の時期なんですが、法律の3年のめどということになりますと来年の4月になるんですが、人数も多いですし、申請についての認められるか認められないかという結果について、認められなかった場合に、当然それに対して再申請をされる方もおられると思いますので、やはり時間がかかるだろうと思います。したがって、来年の4月までにすべてが終わるということは、やはりちょっと難しいんではないかというふうに見ています。ただ、そこは、当初から再申請を考えると1年ぐらいの時間がかかるのではないかということを予測していた中で、7月まで延ばしましたのは、それは、4月をめどにということですから、その後にも最終的に申請について認定するということになるかもしれません。そこは法の趣旨を逸脱するということにならないのではないかというふうに考えたからです。ですから、多くの皆さんに申請をいただきましたので、しっかりと、その認定作業を着実に地元の自治体と協力をしながらやっていくということになろうかと思います。

 

(以上)

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