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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

細野大臣記者会見録(平成24年3月2日(金)8:46〜9:06 於)合同庁舎4号館4階408会議室)


1.発言要旨

 おはようございます。
 私から2件御報告いたします。
 今日の閣議で決定したことでございます。平成22年10月に、我が国で生物多様性条約第10回締約国会議、いわゆるCOP10が開催されました。それに併せまして、カルタヘナ議定書第5回締約国会議での重要な成果である名古屋・クアラルンプール補足議定書への我が国の署名について、本日、閣議決定をいたしました。これを踏まえまして、3月2日、今日ですね、現地時間で国連本部において国連代表部大使が署名をするということになりましたので、お知らせをいたします。
 もう一件は、昨日、日本医師会の原中会長と面会をいたしまして、二つのことをお願いしてまいりました。
 まず第一には、水俣病の7月末までの特措法に基づく申請期限について、それぞれの診療所、病院での告知のお願いに参りました。既に書面などで何度かやりとりをさせていただいてきておりまして、医師会として機関誌の中で、そのことについての告知をしていただくこと。さらには機関誌の郵送において、私どもから掲示をお願いしておりますポスターについて、各診療所や病院に送付をしていただくということでございますので、御報告申し上げます。医師会として、この水俣病の告知について、最大限の御協力をいただくということでありますから、心より感謝を、この場を借りて申し上げたいと思います。
 もう一点は、特に福島県の、被災地の中でも最も医療の問題が深刻になっているこの地域へのお医者さんの派遣について、お願いをして参りました。原中会長自身が浪江町の御出身ですので、私も携帯などで、これまでも何度かお願いをさせていただいてきたわけでありますが、いよいよ川内村であるとか広野町のように帰還をされる方々がおられますので、そういったところの医療というのは極めて重要になってきているというふうに考えております。そのことについて再度要請をいたしましたところ、医師会としては全面的に協力したいのでというお話をいただきましたので、非常に心強く感じました。
 実際に帰還をされる方々の生活の不安にしっかりと応えていかなければなりませんので、当然、福島県と、そして我々、国、そして民間の医師会の皆さんを始めとした御協力というものをいただいて、全力で対応して参りたいというふうに思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)北海道新聞の須藤と申します。
 核燃料サイクルの政策の選択肢と核不拡散、セキュリティーの関係についてお尋ねをしたいと思います。
 昨日も原子力委員会の小委員会で議論があったのですけれども、一般論で言えば、直接処分のほうが分離されたプルトニウムが兵器に転用されにくいと。そういう部分がある一方で、多国間で管理を行っていくことによって、そうしたリスクを回避できるのではないかという議論が昨日あったところですが、大臣として、この核燃料サイクルの政策選択肢と核不拡散の関係性については、どのような御所見をお持ちでしょうか。
(答)そうですね、私は安全保障の政策に関わっていた時期が長いものですから、長いというほどでもないですけれども、当選をした後に、有事法制であるとか国民保護法制がちょうど議論が盛んになった時期でしたので、そこが私の議員としての出発点でもあるのですね。前原政調会長が安全保障のリーダー役をされていまして、それを私もサポートするという、そういう立場であったこともあって、そういった意味では核不拡散というのは、これは我が国の安全保障上も、極めて重要なテーマだというふうに認識をしております。
 エネルギー政策に関わりだしたのは2003年、4年ごろからですが、前回の原子力政策大綱のときの議論というのは、どちらかというと国内の燃料をどう回していくのかということが中心であったと承知しています。
 今回、東電福島第一原発の事故も受けて、そういう核燃サイクルの議論も行われることになったわけですが、安全保障の課題であるとか、不拡散というものとの整合性をどう考えていくのか、そういう視点が提起をされていること自体は、非常に大切なテーマではないかと、そのように思っております。今の段階で、私が感じているところとしては、そういう思いですね。

(問)熊本日日新聞の渡辺といいます。水俣病の溝口訴訟について、お尋ねします。
 先日、大臣、御自身で判断条件について、判決そのもの、基準そのものは否定されていないと。適用の問題で原告は勝訴されたというふうにおっしゃいました。
 判決の中では、その運用についても不適切であって救済漏れの可能性があるというふうに判示しているのですけれども、熊本県の水俣病の認定業務というのは国の法定受託事務なのですけれども、現時点で、国のほうから熊本県に、運用の改善を求める考えはございますでしょうか。
(答)溝口訴訟の高裁の判決についての考え方は、先日申し上げたとおりでありまして、今のところ、それの見解を変えるということではありません。
 原告が、これは県ですので、県がまずこの訴訟についてどのような判断をするのかというのを、この間、訴訟の判決が出たところですので、しばらく見守りたいと思っております。ですから、現段階で運用の問題について、国として新しいアクションをすぐに起こすということは考えておりません。
 熊本県のほうからいろんな御相談があれば、それにはしっかりと対応していかなければならないと思っております。

(問)朝日新聞の岩井です。
 水俣の件で関連ですけれども、環境省としては否定されていないという御判断ということですけれども、判決の中に、確かに一定の意見は認めているけれども、唯一の基準として運用することは適切でないと、認定されるべき申請者が除外されていることもあるということで、読み方次第では、認定基準自体を否定しているようにも読めるなと思っているのですけれども、もう一度、なぜ否定されていないというふうに判断できるのかということを、改めてちょっと説明いただけないかというふうに思うのですけれども。
(答)その部分は、判決の解釈に関わるところですし、この判決をどう受け止めるかという県のほうの判断にも影響を及ぼしますので、今の段階で私から、この間申し上げた以上のことを御説明をするのは控えたいと思います。
 見解としては先日申し上げたとおりで、否定するものではないということですので、基準自体を変更させると、変更を迫るという判決だとは受け止めておりません。

(問)フジテレビの中村と申しますが、子どもの低線量被ばくに関する質問なのですけれども、一応20ミリシーベルトをその上限としながらも、指針として1ミリシーベルト以下を目指すという指針を出しています。
 結果として、1ミリシーベルトを超える児童が多く、また5ミリシーベルトを超える生徒の報告もあるのですが、そのことについて今後どのような政策、対策を考えていらっしゃるのか。
 あと、保護者の方には、そのリスクを負いたくないと、その地域から離れたいという声が、求める声が大きいのですが、そのことに対して公的支援を求めている部分があるのですが、その点についてどのようにお考えですか。
(答)今おっしゃっているのは、住んでいるところの放射線量が1ミリ、5ミリということですか。
(問)超えるということです。実際もガラスバッジの結果として、被ばく量が1ミリシーベルトを超えた、5ミリを超えたという事例もありますので、その親御さんたちに対してはどのような政策、対策を考えているのかと。
 あと、声として、その地域から離れたいという要望に対して、公的支援を求めている声が多いのですけれども、その点についてどのように対策を考えていらっしゃるか。
(答)ガラスバッジで出ているデータですけれども、これは、それぞれの地域の放射線量を我々が推定したものと比べても、非常に低い水準にとどまっているというふうに思います。
 ただ、皆さんそれぞれ、例えば同じ地域で生活をされているお子さんであるとか、今まで放射線量について、今までがどうだったかということよりは、正にその場でもらったデータをもとに、いろんな不安を持たれている方が多いと思いますので、そういった方々に対する、例えば健康管理の面でのケアなどについては、万全を期さなければならないと思っております。
 私も、若いお母さんたちと話をする機会というのを昨年から何度か持ってきましたけれども、一番不安に感じておられるのはそういう方々ですので、まずそこに万全を期すということだというふうに思います。
 もちろん、帰還についての20ミリという基準を作っていますので、そのことについての責任は重いですよね。ですから、それ以下について、健康不安が、健康に対する被害が出るというような状況ではないと考えているからこそ、そういう判断をしたわけです。
 ただ、科学は万能ではありませんので、そういった意味で、健康被害が出ることがないように、しっかりと体制を整えるとともに、そうした状況をしっかりと、これからも長い時間をかけて見ていくということは、国としては非常に重要であるというふうに思っています。
 それと、自主的に避難をされるということに関してですが、まず申し上げたいことは、住む場所についての選択というのは、それぞれの皆さんが個人でされることですので、それを拘束をしたり強制をしたりするということは、あり得ないと。つまり、そこで生活される方のケアというのも極めて重要ですが、そこでは生活をしたくないという判断をされた方に関して、しっかりとサポートをするということも極めて重要であると思っております。
 その上で、既に審査会などでも出ておりますけれども、自主避難の方についても、これは東京電力としての賠償の対応をするということですので、それについてはそれらがしっかりとなされるようにしていくことは重要であるというふうに思います。
 政策対応として、外に出られた方も含めて、県の健康管理調査というものが区域の外においてもしっかりとケアできるようにということについては、全面的に国としてサポートをしていく必要があると考えております。

(問)新潟日報の井川といいますけれども、水俣病の関連なのですが、確認も含めてなのですけれども、現在の52年判断基準というのは、これは水俣病を認定する上で十分な条件になると、あるいは唯一の条件であるですとか、その辺りについては大臣はどのようにお考えなのでしょうか。
(答)これは歴史的にずっと積み上げられてきた課題ですので、52年の基準というものは基準で、これは患者さんの基準としては、これまでも適用されてきているし、基本的な枠組みとしては、非常に重要なものであるというふうに位置づけております。
 加えて、特措法に基づく被害者の皆さんへの対応というのが、あります。これも非常に国会の中で様々な議論を経て、あたう限りの救済をするべきだということで決定をされた、そういう基準ですので非常に大事だというふうに思っています。
 ですので、今の我々がとるべき政策としては、この52年基準もそうですし、さらにはこの特措法に基づく患者の皆さんの対応も含めて、しっかりとそれをやるということが重要であると考えております。
(問)もう一回確認なのですけれども、「52年基準というのは、水俣病認定申請手続を受ける認定の基準として十分ではあるとは言いがたい」というふうに判決の中で触れられているのですけれども、それはそれとして、環境省として52年判断基準というのは、これは認定に当たって十分な基準であるというふうにお考えなのでしょうか。それでよろしいのでしょうか。
(答)繰り返しになって恐縮ですけれども、52年の判断基準について、この基準そのものが否定をされたというふうには受け取っておりません。
 今、私が御説明申し上げたのは、この52年基準に加えまして、水俣病というのは非常に大きな広がりがありますので、そうした広がりに対応するものとして特措法があるわけですね。そこも含めて、トータルに国として被害者の皆さん、患者の皆さんに向き合っていく必要があるというふうに思っていまして、その体制をしっかりするというのが、今の時点で環境省としてとるべき政策だと考えております。

(問)朝日新聞の田中です。
 先程の水俣病関連でのお尋ねになるのですけれども、「判断条件が否定されていないという見解を変える考えはない」ということのお話なのですけれども、では具体的にその判決のどこに基づいてそういう見解になるのかという質問に対して、「そこは解釈に係ることであるので」ということで言明を避けられたと思うのですが、そうしますと、今後判決のいろんな解釈、進める中で、あるいは熊本県、あるいは新潟県から何らかの相談があったときに、この解釈を変えていく余地、あるいは判断条件の適用について、これは硬直的であったと指摘されておりますので、これを改善していく余地ということは否定されませんでしょうか。
 あと、もう一つ、関西訴訟の判決が2001年にあったときに、原告の方々が当時の川口順子大臣と環境省で会われています。今回の判決では、判断条件について、関西訴訟の判決のより、よりはっきりと言及されておりますので、環境省としての対応が求められると思うのですが、原告の方と大臣がお会いになられるという、そういう考えはございませんでしょうか。
(答)一つ目の御質問の御趣旨が、ちょっと、いまひとつつかみかねているのですけれども、今回の溝口訴訟の高裁判決を受けまして、まずこの訴訟を上告するのかどうかという判断があるわけですね。それは当事者である熊本県が、それは最も当事者として考えなければならないことですので、そういった判断というのをまずしっかりと、中で検討していく、我々もおそらく相談を受けることになるでしょうから、それについて、まずしっかりと判断をしたいということを繰り返し申し上げているわけです。
 ですから、基準そのものは否定をされていないというふうに私どもは考えておりますので、この基準を元にこれからもやっていくわけですが、その後どのようにしていくかということも含めて、この判断にいろんなことを今、私が申し上げると影響を及ぼす可能性もありますので、それについて今は言及をするのは控えたいということを申し上げておきます。
 それと、原告の方とお会いするかどうかですが、それは、まさに訴訟として、こういったことをできるだけ、そういう「対立」という形にしないということは重要なことだというふうに思っておりますけれども、現段階においては訴訟ということで、当事者同士ということに、熊本県と原告の方はなっているわけですね。
 国は直接の当事者ではありませんけれども、訴訟という場所である種、判断を争っているという意味では、熊本県と歩調を合わせてやってきたという経緯がありますので、それはそれで、我々として判断をしていかなければならないところがあるというふうに思っています。
 その判断次第によっては、いろんな形で話し合いをしていくということはあると思いますけれども、その判断は我々自身がするしかないですから、今の段階では、その判断をしっかりとするということが優先されるべきではないかと思っております。

(以上)

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