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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

細野大臣記者会見録(平成24年2月17日(金)8:40〜9:05 於:合同庁舎4号館4階408会議室)


1.発言要旨

 おはようございます。
 今日の閣議で、私のほうからは特に言及する議題はございません。
 御報告が1件、今日これからですけれども、双葉町議会議員の皆さんとの懇談に高山大臣政務官とともに行って参ります。これまで何度か避難所を訪れたり、いろんな議員の皆さんとの懇談をしてまいりましたけれども、双葉町の場合には、埼玉県の加須市のほうに避難をされている方が非常に多いということで、こちらには1回も行っておりませんでした。一度行きたいというふうに思っておったのですが、時間がたってしまいましたが、外交・安保の集中審議ということで予算委員会のほうでもお許しをいただきましたので、今日行って参りたいと思っております。
 それと2件、御報告申し上げます。
 まず1点は、災害廃棄物の広域処理の件ですけれども、昨日、島田市が試験溶融ということで大きな一歩を踏み出していただきました。これまでも繰り返し、繰り返し発言をしてきたことでございますけれども、環境省のクラブ、もしくは私の担当をしていただいている皆さんですので、少し今の私の考え方を整理をして申し上げたいというふうに思います。
 まず1点、是非皆さんに、聞いていただけますか。
 1点、是非御理解をいただきたいのは、被災地ががれきの処理に大変努力をしていること、これは是非皆さん、忘れないでいただきたいというふうに思います。大槌町の例を何度か紹介しておりますけれども、がれきから薪をとって、全国に販売をして、本当に地べたをはいつくばって、そして努力をして廃棄物を片づけた人たちがたくさんいるわけです。そして、仮設の焼却施設を各地に作って、今その焼却に当たっています。
 環境省としても当然、国交省、農水省に働きかけて再利用について最大限の努力をしております。また、復興の国立公園を作る予定をしておりますので、そのことについてもどういう形で、この廃棄物を使うことができるかということで努力をしております。
 まだ十分、こういう努力が伝わっていないという面があるというのは我々が反省をしなければならないのですが、この事実を知っていただければ、廃棄物は被災地で処理をすればいいのではないかというようなことは、私は出てこないのではないかというふうに思うのです。
 もちろん、いろんな御意見があることは私も理解をしていますので、そのことについて一般の皆さんがそういう誤解に基づいた御発言をされるのはやむを得ないところがありますけれども、メディアの皆さんは、社会全体に非常に大きな影響力を及ぼします。被災地の復興というのは重要であるということも、皆さん恐らく異論はないと思います。であれば、この事実を踏まえない、そういう報道というのは、是非考えていただきたいというふうに思います。
 それともう一つは、被災地にとって、このがれきですね、この処理ができなければ精神的にも非常にダメージが大きいということです。
 先日、石巻にも行って皆さんにも取材をしていただきましたけれども、がれきの中には例えば三輪車があったりして、非常にそれを見ると愕然とするわけですね。それを横にして日々生活をされている方がいるという現実を、しっかり皆さんにも分かっていただきたいというふうに思います。
 被災地の支援のあり方として、他のやり方があるのではないかと。例えば「被災地の皆さんを人として受け入れることはやるけれども、がれきは受け入れられない」というようなことをおっしゃる方もいらっしゃいます。そういう気持ちも非常にありがたいというふうに思います。
 ただ、「被災地で生活をしたい」という方がいらっしゃるわけですね。そのときに、そのがれきと一緒に、例えば仮設住宅で生活をしている方がいるという、このことを是非、皆さんに知っていただいて、その事実を伝えていただきたいというふうに思います。
 ちょっと説教がましい話になってしまっていますが、この広域処理が本当にできるかどうかというのは、日本のこの社会のあり方、強さや優しさが試されているというふうに思っておりまして、私は本当に、ここまで結果が出ていない責任を、本当に感じておりまして、来週からもう一度、民主党の同僚の議員であるとか、各党に関しても改めてお願いに回って、とにかくもうすぐ1年経ちますから、1年を迎えるに当たって、何としても広域処理を前に進めるという、こういう思いでやってまいりたいというふうに思いますので、是非、関係者の皆さんに、そして特にメディアの皆さんに御協力をお願いをしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の岩井です。
 広域処理で少し細かい話で恐縮なのですけれども、埋め立て基準の8,000ベクレルという基準と、原子炉等規制法で定められた100ベクレルという基準、この二つの基準をめぐってやや混乱があるなと思っているのですけれども、「二重基準だ」という批判もあるのですけれども、この二つの基準の違いについて、環境省の見解を改めて教えていただきたいのと。
 あと、そもそもなぜ100ベクレルを埋め立ての基準に採用しなかったのかということ。
 あと、この二つの基準の違いについて、広域処理のホームページとか、もっと幅広く環境省の見解をアピールしてもいいのかなと思っているのですけれども、それについてはどうお考えでしょうか。
(答)この基準は全く違う基準なのです。
 100ベクレルというのは、これはリサイクルの基準なのですね。様々なものをリサイクルしますよね、再利用するわけです。ですから、それをしても問題はないですよという、そういう基準として、元々存在をしていたものなのです。
 私どもが作りましたキログラム当たり8,000ベクレル、この基準というのは処理の基準なのですね。ですから、そこは全く違う基準であるということを是非皆さんに御理解をいただきたいというふうに思います。
 この8,000ベクレルの基準を新たに作らなければならなかった理由というのは、従来は我々が考えていなかった発電所の外の放射性物質が発生をしたということに起因いたします。これまでは発電所の中には、そういう物質はありましたから、それについては様々な処理を考えなければならなかったわけですが、発電所の外には、それこそ100を超えるような物質は存在しませんでしたので、考える必要はなかったわけです。
 そこで、安全に処理をできる基準は何かということを考えたときに、環境省のほうで様々な専門家の御意見も聞いて、様々な研究もした上で出した数字というのが8,000ベクレルと、これは処理の基準なのです。ですから、全く別のものでございまして、そこが若干混同されている部分があるんではないかというふうに思います。
 ですから、政府としては、この8,000ベクレル・パー・キログラムで安全に処理をできるということを確認しておりますので、それを自治体の皆さんにしっかり伝えていきたいというふうに思っています。
 その一方で、広域処理の場合は、できるだけ安全サイドに立ってという、そういう御判断もやはりあり得るというふうに思っていまして、それぞれの都道府県なり市町村が考え方を示した場合には、それは政府としては受け入れて、その基準に合った形での広域処理を進めて参りたいというふうに思っております。

(問)共同通信の大倉です。
 ちょっと違う件ですが、今日、閣議で社会保障と税の一体改革大綱が決定されたと思うのですが、大臣の受け止めを教えてください。
(答)私も、この災害が発生する前までは補佐官として社会保障を担当しておりまして、ちょうど去年の今ごろも、いよいよ本格的な議論ということで調整をしておりましたので、この問題の重要性は十分理解しているつもりでございます。
 様々な声が国民の皆さんの中にあることは、よく承知しておりますけれども、持続可能な社会保障制度をつくるためには、もう待ったなしの状況に来ていますので、各党にも本当に真摯に協力を呼びかけて実現をしたいというふうに思います。
 その上で、その財源ですね、これについても非常につらいところがありますが、正面からしっかりと実現していこうという野田総理の考え方というのは、私は理解しておりますし、内閣の一員としてしっかり支えていきたいというふうに思っております。

(問)NHKの柴垣です。中間貯蔵施設について何点かお尋ねします。
 楢葉町長が、施設の数について「2カ所もあるのでは」という考え方を示したことについてまず受け止めを伺いたいのと、今月末に予定されています双葉郡と政府との協議なのですが、その場で具体的にどういった点について協議を進めたいというふうにお考えか。また、その際に政府として数や、あるいは場所、それから条件について、何か新たな提案を示すことをお考えか、お答えください。
(答)まず楢葉町長さんのほうの様々な御意見、御発言ということでございますけれども、これはこれまでいろんな形で、いろんなやりとりというのは楢葉町だけではなく、各町でやってきておりますので、その中でいろんな御意見というのがあるということで承知はしております。
 受け止めということですけれども、それぞれの町でいろんな考え方があるわけです。中間貯蔵施設に対しても、廃棄物の処理のあり方についても。ですから、この間、個別のやりとりをしてきた中で、楢葉町も含めて出てきた意見というのは、すべてしっかり受け止めなければならないというふうに思っておりまして、その中の一つの御意見ということですね。
 私どもとしては、非常にありがたいというふうに思いますのは、除染を進めるためには中間貯蔵施設が必要ではないかということについては、明確に御理解をいただいて、その上でいろんな意見交換を楢葉町長のほうがしていただいているということだというふうに思いますので、受け止めということで申し上げるならば、そういう意味では非常にありがたいと、感謝の気持ちでございます。
 それと、協議のありようなのですけれども、年末に私のほうから中間貯蔵施設についての、国のまず基本的な考え方を提示をいたしましたが、その後、各町からいろんな御意見もありましたし、また私どものほうとしても、中間貯蔵のあり方についてはいろんな考え方を整理をいたしましたので、その様々なこれまでの検討の結果を踏まえて、どういった協議に中身をしていくべきなのかということについて、今考えているところでございます。
 協議というのは、あくまでお互いのやりとりですので、大変恐縮なのですけれども、事前にメディアの皆さんを通じてお伝えをする種の問題ではないと思うのです。特に御負担をおかけをする施設ですから、ですから大変恐縮なのですが、今は検討中ということですので、どういう提案をするのかということについての中身は、御容赦いただきたいと。まだ固まっていないということもありますので、御容赦いただきたいというふうに思います。

(問)フリーの木野ですけれども、何点かあるのですけれども、がれきの問題が1点と福島第一の取材の件で、ちょっとお伺いしたいことが。
 がれきの問題なのですが、まず一つだけ。ここまで問題がこじれた元々の大元の原因というのは、どこにあるというふうにお考えでしょうか、が1点です。
 あと2月20日の福島第一の取材の件で何点かお伺いしたいのですが、一つが、まず12月に事故収束宣言になりましたが、にもかかわらず、その前の前回、11月の取材時と基本的に入れる人数は変わらないのですけれども、これはなぜでしょうか。
 それから、取材時の構内での被ばく量の基準は、恐らく100マイクロシーベルトにしていると思うのですが、このため前回に続いて、建屋を山側から見ることができません。例えば福島の避難区の基準は20ミリシーベルトであるわけで、なぜ取材で100マイクロなのか。福島では人は住むことができて、原発ではその取材さえできないというのはなぜか、お聞かせください。
 それから3点目、第一の取材なのですが、前回に続いて今回も雑誌、それからフリーの記者が排除されております。この理由をお聞かせいただけますでしょうか。これが明確にならないと、次回の取材のときにもまた再び排除される可能性、恐れがありますので、その辺を御説明いただければと思います。ちょっと多くなって申しわけないですが、よろしくお願いします。
(答)まず広域処理が進まない原因ですけれども、元々日本人というのは助け合いの精神が非常に旺盛ですし、被災地に対しての様々な配慮ですね、そういったものは日本全体で持っているというふうに思いますので、そこが原因ではないというふうに思っています。やはり原発の事故があって、放射能に対する国民の中で非常に恐れが広がっているということが原因だというふうに思っています。
 その中で、今日もこうして皆さんにあえて申し上げたのは、もちろんそういう様々な懸念があるということに関しては、政府としては責任を持ってやっていかなければなりませんので、大変福島の皆さんには申しわけないのですが、県内処理ということでやっているわけですね。
 その一方で、そうでない廃棄物については、安全性をできれば直接確認をしていただいて、安全なものについてのみ処理をお手伝いいただきたいということでお願いをしておるのです。そのことが正確に伝われば、私は前に進んでいただけるのではないかということで、今やっているということです。
 御質問とは直接関わりはありませんけれども、一般の国民の皆さんの中で十分事実を、なかなかまだ受け止めていただけない方がおられることは、我々の努力不足ですので、私どもの責任だというふうに思っておるのですが、やはり責任のある立場にある方、例えば首長の皆さんや、また議員の皆さんというのは、私は是非理解をしていただきたいと思います。島田市のように小さな自治体が立ち上がったわけですから、処理の力がある自治体の首長の皆さんには、私のほうから直接さらに要請を強めたいというふうに思います。
 そういう首長の皆さんは、私は立ち上がるべきだと思います。そして、住民の皆さんに御理解をいただくように説明をする、さらには説得をするというプロセスに入っていただきたいし、それを私どもとしては、もう全面的に一緒にやっていくという努力をして参りたいと思います。
 取材の件なのですけれども、どういった方に入っていただくかというのは、以前、相談をしますということでお約束を申し上げていて、共同会見に来ておられる方の中で、幹事的な役割の方に御相談をしたというふうに報告は私のほうで受けておりまして、そうなのです。ですから、その中でどうしても人数の制約があるのでということだったと承知しています。フリーの方には入っていただけないということではありませんので、その状況に応じて、できるだけそういう可能性をしっかりと探していけるように努力は継続したいと思います。
 あと、100マイクロと20ミリということなのですけれども、これはちょっと、全く基準が違いますから、1年間で上限20ミリということで、今避難の基準にこれまでして参りました。現実的には、大体その4分の1ぐらいではないかというふうに思っておりますが、これは生活圏の放射線量ですので、こういう基準に設定をしています。
 一方で、域内に関しては、働いている方々とか、私のように政務で直接これに関わる人間というのは、ある程度の合理的な範囲での被ばく線量というのは設定はできるのですけれども、ジャーナリストの皆さんの場合には、直接この業務に携わっておられないので、どうしてもその構内ということに関しては、一般の皆さんという扱いになってしまうのですね。その中で「100マイクロ」という数字が出てきておりまして、これは取材をされる方々のためでもありますので、是非御理解をいただきたいというふうに思います。

(問)IWJの佐々木と申します。
 環境省が昨年12月に指定した汚染状況重点調査地域についてお伺いしたいのですけれども、これは市町村が102カ所、線量が比較的高い場所に関しての除染事業は国が全額補償するというものだったと思うのですけれども、今月になって8市町村については、線量が低い地域というふうに環境省のほうで定めて、その地域に関しては民家の庭先ですとか植え込みなどの除染については、国は補償しないというようなことを出したというようなことなのですけれども、この低い地域、高い地域というのは、環境省としてどのような明確な基準というのがあるのでしょうか。例えば今回8市町村について、その中で「線量が低い地域」というふうに定めて、その8市町村に関しては、民家の庭先ですとか植え込みなどの部分は、国としては補償ができないというふうに環境省のほうで出したというようなことを報道等で見ているのですけれども、これについて事実というのは如何でしょうか。
(答)重点調査地域というのは、1ミリシーベルトを超えるところで市町村で希望されたところについてということで対象にしているのですね。多分今の御質問は、そうでない地域で除染を希望されている場合の話ではないかというふうに思います。
 ですから、そこは法律の、この枠の中で指定をした地域と、そうでない地域ということになりますので、何らかのどこかで一定の基準をつくらないといけませんし、やはり高いところをしっかり下げていくというのが必要なことですので、それを最優先に取り組んでいるということです。
(問)分かりました。
 この汚染状況重点調査地域というのは、大体、面的に0.23マイクロ、年間1ミリシーベルト以上の部分に関して適用されるというふうに聞いているのですけれども、例えば葛飾区、東葛地区などは、町中の空間で0.23というのは面的にというのはちょっと評価の分かれるところなのですが、例えば水元公園のように、局所的に公園内に空間線量が0.23以上の場所というような、こういうのが全国的にあると思うのですけれども、そういった局所的公園とか、ある一定の地域の公園とか、そういった部分に関してのこの除染の補償とか、そういったものは環境省として今後していくつもりはあるのでしょうか。
(答)一般の生活をしていて、空間における日本の国内での放射線量というのは1.4ミリから1.6ミリぐらいなのですね、自然放射線量というのは。ですから、今御指摘の、例えば葛飾区ということでいうと、そういう様々な日常的に受ける放射線ということでいうと、基本的には全く問題のないレベルなのです。
 その中でも、やはりこれだけの事故があって心配をされる方が多いので、重点的に除染をするということについて、それぞれの市町村もしくは区も含めてですけれども、自治体の皆さんと御相談をして、指定したところについては国が財政的な負担をしっかりしていくという考え方なのですね。ですから、そこの基準というのは、私は合理的なものだというふうに思いますので、守っていくべきではないかというふうに思っております。

(以上)

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