本文へジャンプ
ここから本文
環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

近藤副大臣(大臣代理)記者会見録(平成23年3月25日(金))


1.発言要旨

 お待たせしてすみません。では私の方から、閣議決定関係等々の御報告をさせていただきたいと思います。
 今朝、閣議前に行われました電力需給緊急対策本部に出席をいたしました。会議においては、現在の電力需給のひっ迫した問題に関し、国民全体が協力をし、災害に強く地球にも優しい社会・生活様式への転換の重要性を発言させていただいたところであります。環境省としても政府の一員として、本需給本部を通じて、積極的に貢献したいと考えております。もう既に報道されているところでもありますが、枝野官房長官が発言されて、政府全体として取り組んでいく、そういう中で環境省としても、今まで取り組んできた様々な経験と、今後に向けての計画があるわけでありますから、そういうものを通じて、またあるいは、より大きな試みの中で貢献をしたいということを発言させていただいたというところであります。
 続いて、閣議決定についてお話をしたいと思います。自動車NOx・PM法に基づく総量削減基本方針の変更、関連する自動車NOx・PM法施行令の改正について閣議決定をしたということでございます。今回の変更は、3大都市圏で指定する対策地域における対策の目標を、平成32年度までに二酸化窒素の環境基準等を確保することとするほか、所要の施策に関する事項の見直しを行ったということであります。本日の閣議では、大臣から、本基本方針に従って、より一層自動車排出ガスによる大気汚染対策に御協力をいただくよう関係大臣にお願いをしたということでありました。
 続いて、ノーモア・ミナマタに関する、東京訴訟の和解に関する件でございます。御承知のとおり、昨日、東京地方裁判所において、いわゆるノーモア・ミナマタ東京訴訟の原告との間で、和解が成立いたしました。ここに至るまでの各関係者の御努力及び御決断に、心から敬意を表したいと思います。また、熊本県のほか、鹿児島県、水俣市を始めとする関係各方面の皆様方に御助力を賜ったことを厚く御礼申し上げたいと思っています。本日の午後には、ノーモア・ミナマタ熊本訴訟、来週月曜日にノーモア・ミナマタ近畿訴訟の期日が予定されております。これらの訴訟においても、各原告と和解が成立することを強く期待しているところであります。
 以上、こちらからの御報告をさせていただくことでございます。

2.質疑応答

(問)水俣病の訴訟について伺いたいのですけれども、今回、東京の訴訟の方で和解が成立して、熊本、近畿の方でも和解の見通しということなのですが、こちらについて、被害者の救済の掘り起こしですとか、あと、政府の救済策が確か3年を目途ぐらいに一度その状況なんかを見直して、そこで止まってしまう可能性が高いところを恒久化してほしいみたいな声も上がっているとは思うのですけれども、そちらに対するお考え、課題に対するお考えみたいなものがありましたらお願いします。
(答)東京地裁での和解、今申し上げたように、これからまだまだ、熊本、大阪があるわけですけれども、この間もずっと申し上げておりますように、患者の方、被害に遭われた方の救済はもれなくやっていくということでございますから、御指摘にあった件も、状況をみながらで、といっても、政府としての立場は、被害者の方をきちんと救済をしてくということでありますから、そのことについてはしっかりと、何らかの節目というか、ポイントというかがあったとしても、それはそれとして、きちんともれなく救済をしていくということが目的だと思っています。

(問)今の水俣に関してですけれども、和解条項の中に、いわゆる水俣、あるいは不知火以外に出てしまった被害者というのが数多くいて、和解条項には確か、情報の欠如や検診の困難というのが障害になっていて、国・自治体はその困難を取り除くというのが盛り込まれているのですけれども、今現在、政府あるいは環境省が行っている、障害を取り除く施策というのは十分だというようにお考えでしょうか。
(答)それは、この間もいろいろと御意見とか御要望とかは来ているわけですけれども、何が十分だといったことはなかなか難しいところではありますが、先ほど申し上げたように、被害に遭われた方をもれなく救済していくという中で、環境省としては、政府としてできる限りのことをしていきたいということですし、そうした懸念とか意見とかそうしたことは、いつの時も耳を傾けながらやっていくことだと思います。
(問)特に被害者の求めているのは、ちゃんとした調査をしてほしいということを以前からお願いしているようですが、これについてはどうですか。
(答)調査のことについては、いわゆるメチル水銀と健康影響との関係を明らかにする調査研究ということだと思いますけれども、いわゆるメチル水銀による、過去におけるばく露による症状なのかどうかということの、手法の開発の検討を、4月から開始したいというふうに考えているところであります。今、御指摘にもあったことでありまして、和解条項にも含まれていますので、4月から、省と関係県において事務的な検討を開始をしたいということでありますし、その過程では、今も御指摘もあったようなことですが、原告はもちろんのこと、地域の関係者の皆さんのいろいろな意見は、しっかりとその中で受け止めてまいりたいと思っています。

(問)水俣病の未認定患者の救済策についてなのですけれども、死亡被害者について、受付窓口が設置されていないために、遺族が申請できない状況が今も続いているのですけれども、一方では、生存被害者については、昨年の5月から申請が始まって、支給も始まっているのですけれども、遺族については申請もできないような状況が今あるということについてはどう思われますか。
(事務方)現在、死亡者については、関係県と事務的にどういうふうに申請するかについて詰めているところ、ということであります。受け付けないということではなくて、どのような方法で受け付けるのかということを詰めているというところでございます。
(問)近藤さんはどう思われますか。1年間、要するに待たせているわけですよね。そのことについては。
(答)それはもちろん課題として受け止めさせていただいているわけであります。いろいろと、そして、もっと早くというお声もあるわけでありますが、そこは関係県ともしっかりと協議をしながら、できる限りきちんと対応していかなければならないという気持ちですけども。

(問)災害廃棄物についてなのですけれども、このあと法務副大臣が発表されるようですけれども、もし可能であれば、どういう内容なのかをちょっとかいつまんで。
(答)それは10時半と聞いていますので。
(問)副大臣の受け止めなどをちょっと事前に伺えればと。
(答)この会議は、私も全部ではないですが、政務官が主の担当者ですので全部ではないですが、出させていただいて、大きな整理を見させていただきながら、また、いろいろと報告を聞かせていただきながらきました。やはり、阪神淡路の経験だけではなくて、それを超える、あるいは、広域に跨っているので、その地域地域でちょっと情勢というか状況が違うのかなというふうに思っていますけれども、いずれにせよ、かなり法務省、法制局のところで現地の声を受け止めていただいて、現場が処理をしやすいように、そういう方針を出しておられるというふうに受け止めていますけれども。
(問)地域によって情勢が違うとおっしゃいましたけれども、どういう。
(答)それは本当に、これは私の感じですけれども、写真等々で見ていると、まさしく地面がさらわれてしまって、がれき、廃棄物も、まさしくさらわれてしまっているような所と、がれき、廃棄物が1か所に固まっていたり、あるいは、車がたくさん点在をしているとか、ちょっとずつ違うようなふうではないかと思っていますけれど。前もお話ししたかもしれませんが、車が随分と、地域によっては沢山固まってあるというふうに聞いていますけれども。特に車は財産権の問題があるので、難しい側面があったのかなと思っているのですけれども。

(問)官邸から、震災の関係で、特別立法の検討の指示が出てていると思うのですが、環境省では、例えばどのような特別立法が考えられる、検討も始めているのですか。
(事務方)今、一番大きな問題は財産権の問題で、それが整理できないと手が着かないという中で、政府としての指針を示していただければということなので、とりあえず現行法の解釈の中で当面の片付けはできるもの、従ってこの件についての特別立法は今のところは必要ないかもしれない。でも今後どういう展開になっていくか分からないので、そこは逐一地元と意見交換しながら、もし何か課題が出てくるようなら、また御検討いただくというようなことだと思っています。
 もう一つは、市町村が非常に大きなダメージを受けているという中で、いろいろなバックアップをしていかなければいけない。というのは、廃棄物処理だけでなく、いろいろな行政分野で共通の課題だと思いますので、もしその中で議論が行われるならば、是非、廃棄物の問題についても御配慮いただく必要があるなというふうには考えております。
(問)阪神大震災の時はどのような特別立法の対応があったのですが。
(事務方)あの時は財政上の問題でした。公共事業として整備した廃棄物処理施設の復旧費のかさ上げ、これは2分の1から10分の8に、激甚ということでなったのですけれども、その分は法的に手当がなされたと思います。だからそんなことも今後出てくるのではないかと思います。

(問)23年度の補正予算、編成の指示が、これもまた出ていると思うのですが、こちらの方で対応する予算措置というのはどのようなものが考えられますか。
(事務方)一番大きいのはごみ処理ですね。
(答)ごみ処理ですかね。想像がつかないという言い方も良くはないですが、予測、想像はしていますけれども、問題になってくる。だから補正も、補正の補正をしたりとか、そういう必要があるのだろうと。あまり補正の補正のことを言ってはあれですが、まず補正ですけれど、それだけちょっと予測がつかないところがあるのではないかなというふうに思っておりますけれども。まずは廃棄物の補正だと思います。

(以上)

▲Page Top