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環境省大臣記者会見・談話等>副大臣・大臣政務官記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

第7回環境省政策会議後及び田島副大臣・大谷大臣政務官記者会見録(平成22年1月14日(木))


1.発言要旨

 お疲れ様でございます。遅い時間になりましたけれども、政策会議後の記者会見と合わせて定例記者会見の時間とさせていただきたと思います。先ほど第7回目となります環境省政策会議を開催させていただきました。今回は22年度の環境省の重点政策、そして新成長戦略について、また次期通常国会で提出を予定しておる5法案についての御説明をさせていただいた後、地球温暖化対策基本法案についてのパブコメの結果を御披露させていただいたところでございます。質疑としては、住宅エコポイント制度の広報活動等についての質問、また温暖化対策基本法案、それと環境影響評価法改正法案についての質問等々をいただきました。環境省の政策会議の御報告については以上でございます。
 それと私の方からは、去る1月9日土曜日から12日にかけて、ドイツ政府が主催をされます国際生物多様性年の開始を記念するオープニングセレモニーに出席するため、ドイツのベルリンに出張してまいりました。式典は冒頭、メルケル首相のスピーチがあった後、私にもスピーチの時間を頂戴いたしまして、COP10に向けての成功に向けた決意の表明、それとポスト2010年目標の必要性や日本が提案をしていこうと考えておりますSATOYAMAイニシアティブについての御紹介などスピーチの中で呼びかけをさせていただいたところであります。限られた日程ではありましたけれども、ドイツ滞在中にドイツのフラスバルト・環境保護庁の長官、それからシュタイナー・UNEP事務局長、またレトゲン・ドイツ環境大臣と意見交換をさせてもらってまいりました。ジョグラフ・生物多様性条約の事務局長とは、時間もほとんどなく立ち話的なところもあり、メルケル首相とも形式的な御挨拶でした。私ども日本政府としてのCOP10にかける取組状況、それからまた温暖化対策についての今月末に提出するコペンハーゲン合意の部分についての目標値の情報交換、それから今後生物多様性条約事務局に向けて、今国会で一応上程をさせてもらっております生物多様性日本基金のことについて等々、意見交換をしてきたところでもあります。
 会議の合間を縫いまして、ちょうど日曜日のごく一定の時間しかとれなかったのですけれども、ベルリン自由大学植物園を視察させていただきまして、園長の丁寧な御紹介で資料館等々も拝見してまいりました。その中で明治時代に日本の、ごめんなさい、今名前を忘れましたが、日本で作成された木製の現物の木の板に書かれた標本といいますか、貴重な収蔵品がありまして、それを実際に生のものを拝見させてもらいました。すみません、加藤竹斎というかつて東京帝国大学にいらっしゃった方で、小石川植物園の創設時に伊藤圭介らの指導の下で日本の植物の観察とスケッチを行っていた方の作品であります。こちらの方が多分日本にもないものだろうという風にお話ではありましたけれども、もしこの機会に、日本にもし展示会や展覧会等々やりたいのであるならば喜んでお貸ししたいという館長からのお申し入れもいただいてきたところでもございます。
 この後、御紹介いただくような里帰り展示会等々が開催できるかどうかについては、また内部でいろいろと協議も重ねていかなければならないと思いますし、肝心の東京大学の方にも、私も全く初めて拝見したものでありましたので、加藤竹斎さんの絵というもの、作品というものの、いわゆる文化的なまた科学的な価値等々も行って勉強させていただいて対応を考えていきたいという風に考えているところでございます。私からは以上でございます。

(政務官)今年もよろしくお願いいたします。私も田島副大臣も同い年でございまして今年は寅年で年男でございます。こちらは48歳で、私の方は60歳に見られがちですが48歳でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2.質疑応答

(問)まず最初に環境政策会議の関係なんですけれども、質問、地球温暖化対策基本法の特にパブコメ結果についてあったと思うのですが、特に温暖化対策基本法についてはどのような質問がありましたでしょうか。
(副大臣)やはり国際的枠組みという部分で、前提とする部分が抜けているのではないかというような御指摘をいただきました。しかしながら法案の中にはちゃんと中期的目標の部分では、公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築や実効、意欲的な目標の合意を前提としてということを、しっかり盛り込んでいるという風に御紹介をさせていただいたところであります。温暖化対策基本法についての質問はその程度だったかという風に記憶をしております。
(問)その他については、特に環境アセス法は。
(副大臣)どの部分を改正しなければならないと考えているのか、改正するポイントは何なのかというのは比較的初めて御披露したものでもありますので、基本的な部分での質問でありました。私どもとしては法施行後10年経っているということと、社会状況の変化であるとか、これまでの法の運用実態等々から課題が明らかになってきたという点から、抜け落ちている例えばSEAの部分であるとか、事後調査等々の必要性等について御紹介をさせていただいたところです。
あとは、風力発電の建設等々を阻害している要因について、林野庁の保安林等々がブレーキになっているのではないかという御指摘をいただきました。私どもとしては所管が違うという部分もありますけれども、実際に風力発電が建設できる土地としては非常に限られている現状は認識をしていると承知をした上で、環境影響評価の部分においては、いわゆるバードストライク等生物多様性への問題等への影響を及ぼす点や、人体等に対しての低周波の影響等が懸念されているという点についての考え方から、この環境影響評価アセスメントの必要性というものについても、一定の必要性を感じているという風に御説明をさせていただいたところです。
(問)ドイツなのですけれども、日本の2010年目標の必要性であるとかSATOYAMAイニシアティブについてのお話をされたと思うのですが、反応というのはどんな感じでしょうか。
(副大臣)もうすでにこれまでいろいろな機会を見て、省の方から御紹介を重ねてきたところでありますので、非常に高い、ドイツの環境大臣も、またUNEPの事務局長も高く評価をしてくださっていたところであります。もちろんドイツとしてはCOP9の議長国として、これまで積み上げて来られたものがあります。とりわけ科学的知見と経済との融合等のIPBESのいわゆる実施といいますか、いわゆる体制を確立していくというような課題、それと生物多様性の保全と持続可能な利用に向けたSATOYAMAイニシアティブが非常に関連性を持っているという部分も踏まえて高い評価をいただいておりますので、相互に連携をとりながら、今後COP10の成功に向けて協力し合いましょうという確認をしてきたところです。

(問)対策基本法の方なのですけれども、資料にある仮称の概要というこれが基本的には環境省案の骨子というようなものだと考えていい。
(副大臣)はい。
(問)ここの中では、チェック目標のところ、先ほども言及がありましたけれども、前提つきで2020年25%削減とこれを法律にこのまま書くということでしょうか。
(副大臣)と、今考えております。

(問)これら5法案の予算関連法かそうでないかという話と、いわゆる提出を検討中の法案とそうでないものと、その辺の整理をお聞かせください。
(副大臣)5法案すべて予算非関連法案でございます。現在省から提出をしようと予定しているものは、この5法案すべてでございます。
(問)検討中の法案というのはない。
(副大臣)ございません。
(問)すべて。
(副大臣)はい。今国会では。

(問)ドイツの環境大臣と温暖化についての話になったそうですけれども、EUサミットを開くという件に関してはどういう目的でというのは。
(副大臣)その辺についても、一定話を聞かせていただきましたけれども、いわゆるドイツが独自で主要国もしくは途上国も含めて集めて 意見の整理をしたいというような意欲的な報道等がなされていましたので、その点についてどのような日程、もしくは規模、参加要請等々されるのかということもお訪ねはいたしましたが、まだ具体的な部分については詳細まで詰まっていないような御回答でありました。
 それ以上に今回、コペンハーゲン合意に基づいてEU独自の目標設定数値であるとか、ドイツ独自の目標値等々についてもお訪ねをいたしましたが、ドイツは想定されていた通り40%という削減、ドイツ独自の40%削減という目標はそのままいくと、EUとしては、各国なかなか足並みがそろわなくて30%といきたかったけれども20%に落ち着きそうだというようなお話でありました。
(問)条件とかもなく20%に落ち着きそうということですか。
(副大臣)条件までは聞いておりませんが、EU全体として20%という御回答でした。

(問)温暖化基本法案の方にパブコメを受けて取り入れた部分で参考にされた部分というのはあるのでしょうか。
(副大臣)パブコメ自体に大きく、今回の基本法案に影響を受けて修正したという部分はございません。ただ、なんと言いましょうか、一概に件数だけで比較するのは、一つ一つちょっと分析をしてみますと、どうも組織票のようなものがあったり、同じような文面でいろいろな違う名前の方々があったりだとかというものもありましたし。
(問)それはどういった部分で。
(副大臣)非常にいろいろなケースがあるんですね。
(問)例えば。
(副大臣)例えば、家畜から排出されるメタンを減らすため、肉の消費量を減らし、ベジタリアンの普及促進を図るべきというような、非常に私たちからするとちょっと表現に困ってしまいますけれども、非常にそういう同じ表現のものがどんときていたりだとかというのもありましたので、一応分類をさせていただいた形で、暫定的な紹介を今日はさせていただいたと、こうなります。

(問)今日の政策会議の中で、アセス法のところは電力業界がSEAの件はかなり反対されていると思うのですけれど、その辺に関する意見とやりとりはなかったのでしょうか。
(副大臣)特にございません。逆にこういうものの必要性は認識するという御意見はいただきました。

(問)温対基本法案というのは提出3月上旬ですかね。
(副大臣)提出日程ですか。上旬か中旬かという部分までは全体の流れの中でどうなっていくか決まっておりませんけれども、3月12日までには一応出せという指示をいただいておりますので、一応それに照準を合わせて準備をさせてもらっています。
(問)施行というのが、公布して施行だったら、いつぐらいをめどですか。
(事務方)条によって変わりますので。公布即施行のものもありますし、若干置くものもある。ただ基本法関係ですと、あまり待つ必要のないもの、規程とかでしたら待つ必要ありませんから、大部分が公布即施行になると思います。ただしもちろん通ってからの話ですけれど。
(問)いつぐらいですかね、だいたい。
(事務方)それは国会審議がございますので、はい。普通、国会審議が終わって衆参終わって通って2週間くらいで官報に公布されて、それでよければ即施行という風になります。

(問)基本法は従来の、最後の5番目もそうですけれども、いわゆる審議会等を経由してないですよね。経由してないというか、まだやってないですけれども、この辺はどういう提出の仕方になるのでしょうか。
(副大臣)これまで、もう廃案にはなりましたけれども、一応、民主党の方から地球温暖化対策基本法を平成21年の4月に提出をさせてもらっております。一応これをベースにさせていただいての組み立てとなりますが、議員立法ではなく、閣法として今回鳩山総理の2020年までに25%削減するということを目指して、あらゆる政策をそういう風にしていくという表明をいただきましたから、それを土台にした形で、今回基本法案を作り上げさせてもらいましたので、これはもう政治主導というよりは、どうでしょうか総理主導の形での基本法案を作り上げさせていただき、提出をしていくという流れになります。
(問)そうすると審議会にかけるという手続きはないわけですね。
(副大臣)そうですね。そのかわり、パブリックコメント等々をかけさせていただいて、御支持をいただく声等々もいただいてきましたので、それを一つの背景とさせていただいて、提出をしていきたいと思っております。

(問)今日は大臣にも質問があったんですけれども、個人でこれから自分たちが減らすために、温室効果ガスを減らすために何を取り組んでいくか、これから始めることも含めて、あれば教えてください。
(副大臣)私の地元、我が家では、まず住宅エコポイント制度を活用して、早速二重窓にしていきたいなと実は考えているのですが、うちはガラス窓がやたらとありまして、しかも木造建築なものですから、今ちょっと知り合いの工務店にどういう風にしてできるのかを、実は問い合わせをしているところであります。サッシから全部変えてしまうのか、二重サッシで新たに中側にもう一度サッシを作るのかとか、そういうこともいろいろと今協議をさせてもらっております。自分でできるところとしては、まず家庭、我が家では、そこから大がかりな取り組みとしてやろうと思っているのと、自慢に聞こえるかもしれませんが、結構エコかセコか分かりませんけれども、自分自身の生活の中では、かなり細かな部分まで気を配っていると自負しているところでありますので、またいろいろな情報を収集させてもらいながら、小宮山先生のライフスタイルも学ばせていただきながら、自ら実際どれだけのエネルギー消費を減らすことができるか、CO2削減ができるか環境家計簿等々も含めて、もう一度しっかりと点検をしていきたいと思っておりますし、私自身も今、東京で独り暮らしをしておりますが、自分自身の電気、ガスのメーターは、ずっとリストを東京暮らしして以来ずっと全部残してチェックをしております。ただ本当に独り暮らしですと、非常に消費電力等々も少なくて、努力してもさほどプラスマイナスが出てこないということがあります。どんなに暑くても、夏場エアコンは東京ででも入れたことはありませんので、私としてはそれを徹底していきたいと思いますし、実際に自分の住んでいるところにも、最初なかったんですけれど網戸を張りまして、風をとにかく通していこうというような生活をしております。今まで以上にエアコンを入れない生活を徹底していきたいと思っています。
(政務官)私のところは、今日総理がイベントでも言ってましたように、日々の暮らし、しっかりと削減を自分自身の足下からやっていかなければいけないと思っております。私借家暮らしでございますので、勝手に二重窓にするわけにもいきませんので、とりあえず最近やっておりますことは、北海道出身の妻は、すべての部屋が暖かくないと凍死をしてしまうという感覚がやっと抜けてきたようでございまして、5歳の息子と一つの部屋にかたまって暖をとるということをさせていただいております。今までエアコンだのガスストーブだのだったのですけれども、今回いわゆる電気カーペットを購入いたしまして、そこに皆で乗っかっておけば、エアコンも暖房も他はいらないということで、滅多に勉強を私もしませんけれども、新聞等々読む時は、そうやって3人一つの電気カーペットの上で暮らすというのをやっております。
 東京は宿舎に入れさせていただいておりますが、ケチエコでございますので、一切、副大臣と同様にエアコンはつけない。生まれて初めて床暖房という部屋に、宿舎というのは床暖房なんですよ。リビングだけ。また見ていただいたらという風に思うのですが、どんなものか一回、性能を知るためにやったことはございますが、自分一人でいる時は絶対に使わないと。

(問)今日官邸でも25%削減ですごいアピールもされていると思うのですけれど、タイミングが昨日やっぱりお伺いしたかったんですけれども、小沢さんに強制捜査の問題があって、積極的な法案をこれから国会で審議してもらうという中で、スムーズにいくかどうかというところも心配だと思うのですけれども、こういう問題の、小沢さんの問題への政策への影響というものはどういう風にお考えになってらっしゃいますか。
(副大臣)まったく分かりません。ただ私どもに課せられた使命は、環境副大臣という職務をまっとうすることだと思っております。いよいよ始まります通常国会、党やまた政治活動等々がどのような形になろうとも、今は与えられた仕事をしっかりと、職責をまっとうしていき、大臣をしっかり支えていくことが私どもに課せられた使命と思っておりますので、そのことに全力を傾けていきたいと思っております。
(問)政務官は。
(政務官)副大臣と同意見でございます。

(以上)

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