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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

松本大臣記者会見録(平成22年10月8日(金))


1.発言要旨

 まず、御報告が4つあります。
 今日は、地球温暖化対策基本法案及び生物多様性保全活動促進法案を閣議決定いたしました。温暖化法案は、今年3月12日、閣議決定した内容から、ごく一部の法的、技術的な修正を行い、原案のとおり再度閣議決定したものです。また、生物多様性保全活動促進法案は、今年6月15日に閣議了解していた内容を踏まえて、政府内での調整を経て閣議決定をいたしました。
 2点目です。本日の閣議で、円高・デフレ対策のための緊急総合経済対策が閣議決定されまして、環境省関連としてはレアアース等の回収システム構築、あるいはリサイクル事業の確立支援、住宅エコポイントの対象拡大、家電エコポイントの円滑な実施促進、地球温暖化対策設備投資を行う事業者への利子補給の4件が記載されました。
 3点目でありますけれども、今日の閣議で環境基本計画の進捗状況の第4回点検結果を報告しました。この報告を踏まえて、関係府省とともに、地球温暖化対策や生物多様性保全のための取組など、各種施策の検討や展開を図っていきたいと思います。
 最後ですが、水俣病特措法第9条第1項第2号に規定する環境大臣が指定する債務について、これまで関係金融機関に対し、支援の要請をしてきた民間金融機関債務408億円を、チッソ株式会社からの申請に基づき、本日、持株会社が引き続き負うべき債務として、法律上、明記されている債務のほかに指定したので、御報告を申し上げます。
 以上です。

2.質疑応答

(問)閣議決定された温暖化対策基本法案ですが、国会では論戦が難航しそうなあれもありますが、どういうふうに説明していかれるか、思いを大臣の方から。
(答)基本的に前の内容と同じですから、粛々と淡々と、今までどおりのことを訴えていきたいと思います。

(問)チッソの債務指定なのですけれども、この金融機関から借り入れた408億円を指定された理由を教えてください。なぜ、この408億円を債務指定されたのかという点について。
(答)それは、10月5日にチッソ株式会社から申請があって、これを受けて環境省として検討を行って、その他環境大臣の指定する債務を指定することとしました。
チッソの……なぜこの時期かと?
(問)いや、時期ではなくて、なぜこの408億円を指定することにされたのかという。
(答)中身ですか。中身は、昭和53年6月の閣議了解において、元本の償還の繰延べ、金利の減免及び棚上げ等を公的債務償還後まで維持するとされ、平成12年のチッソ支援策においても無利子化を図るなどされた民間金融機関債務の408億円です。
(問)いえ。理由をお聞きしたいのです。
(答)理由といいますと?
(問)なぜこの408億円を環境大臣が指定されたのか。
(答)それは、今までのスキームがずっとありますから、そういう意味です。
(問)では、これも水俣病関連の債務なので、親会社が引き継ぐべきだというふうに考えられたということでしょうか。
(答)はい。

(問)温暖化基本法の成立には、今後、野党との協議が必要になりますが、どういった姿勢で臨まれるのかというのが1点と。
(答)それはまだ、虚心坦懐で臨むということで、いろいろな審議がこれからあると思いますので、その審議を聞きながら、そして柔軟な姿勢で臨んでいきたいというふうに思います。
(問)今後の交渉もあると思うのですが、法案の成立の見通しを、現段階でどのように見ていらっしゃいますか。
(答)精一杯努力します。
(問)柔軟な姿勢ということですけれども、国会での修正協議とか、それには柔軟な考えということで受け取ってよろしいでしょうか。
(答)それは、委員会でこれからまた始まりますし、また、この間からのCOP10もありますし、またCOP16の話もあって、世界情勢もいろいろな状況も変わってきていますから、そういうことも新たな話になりますから、そういう意味も含めて、国会の審議を踏まえて、様々、委員会での対応もありましょうし、私自身もそれを見ながら対応していきたいと思います。
(問)有望な協力先として、公明党さんが考えられると思うのですけれども、大臣からどのように働きかけを行っていく予定ですか。
(答)私は今のところ、そういう働きかけというのは、個人的にはまだしておりませんし、これからいろいろな場面でいろいろなことが起きるということも、ある意味では想定はしています。
(問)公明党との協力の上では、前提条件の点が争点になってくると思うのですが、その点で修正に応じる御用意があるかどうか教えてください。
(答)「すべての主要国による」うんぬんですけれども、その前提条件は変えないという思いで臨んでまいります。
(問)例えば、みんなの党さんなども、削減目標は、同じ目標を掲げていらっしゃるのですけれども、そういったほかの、みんなの党、社民党さんなどにも幅広く声をおかけするお考えというのはありますか。
(答)委員会審議ですから、いろいろな党の皆さんから声が出てきますから、自民党さん、公明党さん、みんなの党さん、社民党さん、いろいろな政党がありますけれども、そこは虚心坦懐に話を聞くと。いろいろな意味で拒否するものではないと。審議の結果はしっかり見守って、聞いてまいりたいというふうに思います。

(問)小沢一郎元代表が、離党も議員辞職もしないと発言した件について、御所見があればお願いします。
(答)処遇に関することですし、私は、政治家はやはり御本人がいろいろな思いをされていると思いますので、御本人がどう判断されるかということに尽きると思います。詳しいコメントは、この場では避けたいと思います。

(問)チッソの債務指定ですけれども、申請が出たのは10月5日だったと思いますが、3日目ということで非常に早い指定だったのですが、スピードが早かったということには、何か理由がございますか。
(答)いえ、特段ありません。いろいろな意味で、いろいろな方々が心配されていますし、そういう意味で私たちは、できる限り速やかにという思いでやったということです。
(問)これでチッソ側、補償会社に残る債務が、細目は確定することになりますけれども、今後、では事業再編計画というのも、もう早晩、出てくるというふうにお考えでしょうか。
(答)それは出てくると思いますけれども、現時点ではそれを認可するか否かとか、そういうことは予断を持っていません。

(以上)

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