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大臣記者会見・談話等

小沢大臣記者会見録(平成22年5月11日(火))


1.発言要旨

 今日は私からはございません。どうぞお願いします。

2.質疑応答

(問)昨日、生物多様性ですけれども、影響評価報告書、GBO3が発表されまして、残念ながら目標達成ならずということになりましたけれども、率直な受け止めと今後についてお聞かせいただけますでしょうか。
(答)今のような話であります。だからCOP10では頑張らなくてはいけないと、より強く決意を新たにしたところでありまして、御案内のように毎日約100種の種の絶滅があるという話であります。地球温暖化も人類存亡の問題でありますけれども、生物多様性も直接的に命の問題でありますので、是非そういったことも、国民の皆さんにお伝えをしていきながら、日本だけではなくて世界中でそれを守っていく努力をしていきたいと思っています。前から言っているように、生物多様性という言葉がやや難しい向きもあるので、「地球生きもの会議」とか、生物多様性の、生物「の」を入れるだけでもかなり、一般の皆さんには「生物の多様性」言われると、ああそうかと、こういう話もありますので、そういう工夫をしながら地球の生きものの応援団の皆さんと協力させていただいてやっていきたいと思っております。

(問)今の話ですけれども、目標失敗ということになりましたけれども、改めて次の目標を立てるうえで、どういった責任を世界は負っていかなければいけないのかという議論が少し不足しているように思うのですけれど、その点についてはいかがでしょうか。
(答)確かに気候変動条約に比べて、各国の責任論というところははっきりしない点があいます。ですからどこまで、なかなか定量的な話をするのが難しい領域でもありますので、基準作り等は難しいのですが、できるだけ定量的に判定できるような工夫もしていくことが必要と思います。そういうものがはっきりすれば、今度は逆に各国の責務、責任という話もはっきりさせていけるのかなと思っていまして、そこは本当に必要な論点だと思います。

(問)そういう議論をCOP10に向けて、日本の方から改めて提起していくというか、問題を投げていくということをお考えなのでしょうか。
(答)今のところはまだはっきりとしたものにはなっていませんけれども、十分検討したいと思います。

(問)議論の中で、生態系サービスのように、人間にとって目に見える形でもっと分かりやすく提示した方が良いのではないかというような議論もあったようなのですけれども、その点いかがお考えでしょうか。
(答)生物多様性と言われても、なかなか国民の暮らしとの繋がりというものがはっきりしないというのは確かにあるんですよね。ですから逆に言うと、ABSだとかカルタヘナだとかの話の方が逆に分かりやすいところはあって、そういった意味では今のような御指摘も十分あり得るというふうに思います。ですから、各国の責務の問題、あるいは又、国民にとってどういう関係があるのかということの明確化、そういった点は本当に必要だというふうに思います。
 率直に言って僕は、中の皆さんと議論している時は、僕自身もピンと来ないというような議論が結構、この分野はあって。僕が頭が悪いだけかなと思っていたら、実は前に官房長官をやられた塩崎さんとたまたまこの話になった時に、あの話は俺も全然分からないんだよな、という話をされていて、ああ僕だけでは無いのだと思ったことがあるのです。ですから本当に、国民の暮らしともう少し結びつけて語れるようなことに工夫したらと思います。

(問)例えばやり方としては、トキとかコウノトリとか、そういうシンボル的なものも良い形で肯定しながらということもあるかと思うのですけれども、その辺りは。
(答)それは、まさにそうです。だから例の、日本の生物多様性国家戦略の中では、総理自身が自ら御指摘になって、急遽加筆をさせていただいたところなのですけれども、やはりそういう話だと思います。そういうことも役に立つと思います。

(問)昨日も発表があって、家畜の5分の1が絶滅の危機だというふうに記述があったので、ではその家畜のどれ位が、何種類があって、その内の5分の1というと何種類なんだと言うと、ベースの数字がわかりませんと言う。ベースの数字が分からないのに、5分の1という数字がどこから出てくるのだという、非常にその辺が、数値的に非常に、突き詰めようと思うと曖昧模糊とした内容になってしまうということに対して、それはやはり分かりやすく正確に伝えていくというのに欠けていると思うのですけれども、その辺、次回改善する要素というのは。
(答)家畜の数などは、ある程度具体的な数字だから、そういうのは概算でも出せます。ただ問題は、いわゆる、植物などがどのくらい広がったかとかいうような話だとか、そういうのはなかなか数量化というのは難しいですよね。ですからやはり、本当にもう少し分かりやすく、国民の皆さんにも言わないと、ピンと来てもらえないところはあると思います。それは皆さんの御指摘の通りだと思いますが。今までは逆に、そういう話というのは無かったのですか。
(問)いつもありました。要するに、具体性が無いという意味で。
(答)だから、いつでも抽象的なのですよね、すごく。これは総理に報告をしている時でも、そういう話にはなるのです。ちょっと色々な目標そのものが抽象的すぎて、もう少し具体的な数値だとか、あるいは国民生活に関連するような話だとかにならないものかということで、議論は本当に、ずっと出ています。

(問)先日、和歌山県の太地町でですね、住民の水銀の濃度が4倍高いという調査結果が公表されましたけど、それに対する受け止めとですね、環境省として今後どのように対応していかれるのかをお聞きしたいのですが。
(答)5月9日の日に皆さんに公表させていただいたものでありますけども、調査そのものはですね、太地町の要請を受けて行ったと、こういうことのようであります。結論は御案内のとおりでありますけども、水銀値が高い例も見られるけれども、メチル水銀中毒の可能性を疑わせる事例はなかったということですね。更に加えてですね、調査研究班に外部の専門家も入れてですね、関係省庁とも連携しつつ、改めて国立水俣病総合研究センターを主軸に引き続き調査を行っていきたいと思います。
(問)引き続きの調査というのは、調査の項目、調査の対象というのはどういったものになっていくのでしょうか
(答)外部の専門家の方に入ってもらって、そこの辺も含めて検討するということになると思います。
(問)それは太地町での調査ということなんですか。他県は想定されていないということなんですか。
(答)とりあえず今は太地町の辺りでクジラやイルカをいっぱい食べているという地域という意味ですよね。

(問)トキについてなんですけども、検証委員会が先月末に終わって、その結果に対する大臣の受け止めをお願いできたら。
(答)この間も申し上げたように、最終結論になっていないんです。今、座長預かりという形になっておりまして、座長預かりのところも含めたですね、最終結論が出た時点で、私の判断、あるいはまた対応も発表させていただきたいと、こういうふうに思っております。
(問)三次放鳥を検討するうえでの今後のスケジュールというのは。
(答)それはですね、まだぎりぎり、物理的にはやれるという話だと思っておりますので、それはそれとして、放鳥のほうの専門家委員会もですね、しっかりと、近いうちに開かせていただいて、放鳥の可否、出来れば放鳥に向けて努力していきたいと思っております。

(問)普天間なんですが、内閣で先送り論が強まっているような印象も有るんですが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)直接関与してないので、詳しいことは分かりませんし、報道で先送り論とありますけども、そういう結果が発表になったという話も聞いてませんので、そこは慎重にものを言わせていただきたいと思いますが、いずれにしても、大変難しい課題に鳩山内閣としてはチャレンジしているわけで、ある意味では事柄の性質上ですね、秘密の保持という話も重要だったわけでしょうが、この段階に至って昨日の閣僚委員会含めてですね、とにかく内閣一体になって、全力を挙げて取り組んで行くということが必要だと思っているわけです。そういう意味では最終段階と、こう思いますね。

(問)昨日、参院選の候補でヤワラちゃんが発表されましたけども、いわゆるタレント候補みたいなものを担ぎ上げるというのは、非常に自民党的手法という見方も有るんですけども、その辺り大臣としては、ああいう有名人、いわゆる、政治的経験も識見も分からない、ただ有名な方を担ぎ出すということに対しては、どういうふうに思っていらっしゃいますか。
(答)昨日初めてそれを聞いて驚いたんですけど、ただ、個人的には大変なファンの一人でありますので、嬉しい驚きだったですね。今の御質問の点に関しては、いわゆる、政治的な、あるいは政策的な能力がどこまで有るかということは、極めて大事な視点だと思っておりまして。そういった視点もしっかり踏まえながら、しかし同時に知名度もある人という意味では選挙に大変有利ですから、そういう両方を兼ね備えた候補を発掘していくというのは大変大事なんだろうと思います。ヤワラちゃんに対して、政治的政策的な能力があるかないかに関しては、私自身は直接分からないので、それは党本部全体として、十分あると、こう判断しての結論だとこういうふうに思います。

(問)支持率が更に続落している現状を内閣の一員としてどのように受け止めていらっしゃいますか。
(答)ここは踏ん張りどころという以外無いと思いますね。有る程度、原因はですね、政治とカネの問題あるいは普天間、こういうふうに焦点は絞られておりますので、しっかりとそうしたことへの対応をしていくことが重要だと思っております。鳩山政権始まって八ヶ月ということで、今日八ヶ月を振り返った総括という話も閣議で出ました。チャレンジの、特に環境の問題も皆さん御承知のとおり、今までの政府とは全く違うチャレンジをしていると、こういう自負がありますし、それは環境以外の、いわゆる政治のあり方含めてですね、地方分権、あるいはまた厚生労働、あるいは公務員改革と、様々なところでチャレンジをしてますので、そういった成果が徐々に出てきてくれること。一方で問題の解決をしながら、もう一方で成果をしっかりあげていくということが重要だとこう思いますね。踏ん張りどころだと思いますよ。参議院選挙がありますからね。

(以上)

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