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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

小沢大臣記者会見録(平成22年3月19日(金))


1.発言要旨

 今日の閣議の案件は、いわゆる環境影響評価法の改正法案が閣議決定をみました。
 それからあと私からもう一点ですが、トキの問題でありますけれども、検証委員会の委員をほぼ固めました。7名ということでございまして、後ほど、まだ1人地元関係者ということで佐渡の方に入っていただきたいと思っているのですが、その方が決まっていませんが、貼らせていただきたいと思います。環境省の方からは、トキ野生復帰専門家会合座長の山岸所長、テン等外敵動物の専門家の東京女子大学文理学部の石井信夫教授、上野動物園の園長の小宮輝之さんという3人を推薦して、あと新潟県の方から建築の専門家で長岡造形大学の新海准教授、それからヒューマンエラーの専門家で京都大学の吉川名誉教授、法律の専門家で弁護士の斉木さん。それからあと、先ほど申し上げた地元の関係者で、ちょっとまだ固有名詞が出ておりませんが、佐渡の方をと思っています。できるだけ速やかにスタートをして、現地も行っていただいたり、できるだけ早い結論を得たいと思います。そして結論を得て、早急にケージの方のいわゆる改修に入らなければいけないと思っておりますし、まだ放鳥の可能性も探りながらやっていきたいと思っておりますので、早急な結論を得たいということでお願いをしようと思っています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)トキの検証委員会なのですけれども、やはり一義的な目的というのは、そういう原因の検証と再発防止策の検討ということになるのでしょうか。
(答)はい。

(問)昨日総理が、水俣病の不知火患者会の訴訟で地裁の所見を受け入れるということですが、改めてこれに対する受け止めをお願いいたします。
(答)本当に、長い間苦しんでこられた皆さんたちもいらっしゃる中で、とにかく一刻も早い解決をと思って、関係者一同で努力をしてきていただいておりました。そういう中にあって、裁判の和解勧告という話になり、ああいう所見が出されたわけですから、我々としては一刻も早い解決をという思いを持って受け入れを決めたということでございます。最終的には総理が御判断をされました。そのあと、関係方面とも協議をしておりますが、皆さんその方向性に関しては賛同していただいておりまして、そういった意味では、29日の解決に向けていい動きになっていると思っています。

(問)トキの検証委員会ですけれども、中で原因究明の検証作業というのは、こう例えば、設計の業者を呼んで聞き取りしたりというようなこともあるのでしょうか。
(答)十分有り得ると思います。

(問)それは政治家の皆さんが入るのではなくて、この場でやっていくという。
(答)ここは第三者委員会といいますか、この委員会にお任せをして、客観的、公平公正にやってもらいたいと思っています。

(問)法律の専門家の方が入っているのは、役割というのは。
(答)泉田知事からの御推薦の方でありまして、そういった意味では、責任の所在というような話もあるのかもしれません。

(問)初会合は、もう3月中ということでしょうか。
(答)ぜひお願いしたいですね。ただまだ、最終お一人まだ決まっていないので何とも言えないのですが、私の気持ちとしては3月中にスタートしてもらって、4月くらいには結論を得て、直ちに改修に入りたいと思っています。

(問)水俣ですけれど、関係団体と協議をされて賛同の意思ということですけれども、この関係団体というのは具体的にはどこのことですか。
(答)まず県、それからチッソ、それから訴訟外の諸団体、そういったところです。
(問)チッソも賛同しているということでしょうか。
(答)最終結論にはなっていないと思いますが、そういう感触だという報告を受けています。
(問)県というのは熊本県だけですか。
(答)熊本県ですね。

(問)ちょっと話が変わるのですけれども、生方副幹事長が解任という事態になったのですけれども、そのことへの大臣の受け止めをお願いいたします。
(答)ちょっと、確かに、報道の皆さんたちの受け止めも含めて騒ぎになっていますけれどもね。私は実はトータルに考えると、役職にあって、その役職の範囲の仕事を批判するという話はやはり有り得ない話だと思います。他党のことで恐縮でありますが、園田博之さんが幹事長代理をお辞めになって、そして自分の意見を表明するというやり方を採りましたよね、私はあれが職業人としてのやり方だと思います。ですから生方さんに関して言えば、御自分の仕事に関して、ある意味で自分の仕事を自分で批判しているみたいな話になるわけですから、そういったところは園田さんのように、自らお辞めになってということでしょう。言論の封殺をするつもりは全くありませんので、そういうしっかりしたけじめをとられてからやった方が良かったというふうに思いますね。ですから高嶋さんも、それを恐らく諭されたのだろうというふうに思いますけれども。

(問)御自分の仕事というのは、執行部の在り方を執行部にいながら非難をするのはおかしい、ということでしょうか。
(答)そうですね。当然執行部にいる人間は、執行部の中で意見を言うべき話でありまして、   外部に対して意見を言う時は、やはりそれはそれなりの対応を採ってからされた方がよかったのではないかなというふうに思います。

(問)ある意味、解任はやむを得なかったということでしょうか。
(答)そうですね。しょうがないのではないでしょうか。あそこで解任を決める前に、辞任を促したのでしょう。それを拒んだというような話ですからね。

(問)党内の動揺というのはあったのでしょうか。 
(答)職業人としては、極めて私は普通のことだと思います。

(問)一部報道では、党内の亀裂というのが明らかになったということが騒がれているという受け止めもあると思うのですけれど、それについては、今後の政局も含めて、どういうふうにお考えですか。
(答)大変だと思います。ですから、こういうことをしてはいけないのであって、そもそもですね。やはりそこは、こうしたことが起こりうることも踏まえて、我々は当然行動するべきだと思いますね。なかなか大変だと思いますよ、党としては。内閣の方は内閣の方で、いろいろな問題を抱えておりますけれども、ある意味では、潤滑油になれるような人間も何人かいますから、そこはいいのでしょう。党の方の場合なかなか今、どちらかというと皆さんそれぞれ強烈な意見をお持ちの人たちがそろっていますからね。ですから、なかなか大変だと思いますね。

(問)参院選への影響というのは、ありそうですか。
(答)そこまでは尾をひかないのではないでしょうか。

(問)水俣の訴訟の件ですけれど、昨日、首相は訴訟外の方への対応ということも言及されていますが、そこも含めた今後の流れ、スケジュール感をどのようにお考えでしょうか。
(答)全く同時並行で進めたいと思っていますし、進めることができると思っています。

(問)例えば患者団体に、副大臣とか大臣が直接お会いになられる可能性というのは、29日までにはあるのでしょうか。
(答)私はとりあえず予定はありません。副大臣はもしかしたら、そういうことが起こり得るかもしれません。ただ、かなり人間関係あるいはまた、いろいろな仕組みがこの間できておりますので、今のところ、そういう話は聞いておりません。それぞれの部署の皆さんが、しっかりと対応していただいているというふうに思っておりますけれども。

(問)大臣御自身は5月1日の慰霊式には御出席される御意向でしょうか。
(答)行きます。

(問)トキなのですけれども、検証委員会を、4月ぐらいには結論を得てというお話がありましたけれども、やはりそうやって急ぐ理由は、放鳥ということをお考えなのでしょうか。
(答) そのとおりです。できれば放鳥も何とか実現したいと思っております。ただ、皆さんに申し上げておきますが、ぜひこれは報道をしてもらいたいのですが、私もこういう立場で、いろいろな皆さんから意見を聞く中で、11羽しかいなくて、そのうち9羽がやられてしまったというのが国民の皆さんたちの実は、ほとんどの受け止めなんですね。で、大変だという話でありまして。実は一昨日の夜も、私の個人的な勉強会で、それはもう弁護士の先生、会計士の先生、税理士の先生、皆さん、そういう受け止めなんですね。で、大変だという話なので、もうこれは皆さんたちは御案内だと思いますけれども、今114羽いますし、生まれた子どもの半分を中国に返すということで、それとほぼ同じだけのトキを、今までも繁殖させて戻してきています。今回のこの事件の重大性を軽んずるつもりは全くありませんけれども、国民の皆さんに安心してもらうという意味で、あと114羽いるんだよねという話を何とか書いてもらえると、国民の皆さんが安心されると思うんですよね。
 それで今何が言いたかったかというと、どうしてもとにかく放鳥しなければいけないというような話では対応するつもりもありません。できれば、もちろん放鳥が望ましいということではありますが、何が何でもしなければいけないのだという話でもないと。ここは自然のことですから、自然体でいきたいと思っています。

(問)21羽の予定で9羽がやられて、もし後に放鳥するとすれば、残りの10羽を放鳥するのか、あるいはもっと実は増やしてしまって、やられた分を補填したらといったらあれですけれど、やはり20羽でやるとか、そこら辺は。
(答)そこはちょっと私はよく分かりません、まだ。それは、この間やった専門家委員会の、まさにこれは繁殖・飼育の方の皆さんたちの意見をよく聴いてということだと思います。

(問)責任を解明されたいとおっしゃっていたのですが、それはどこまで、もともと設計上からそういう多分ものだったという、隙間が空いていたということですけれど、責任というのは、誰がやはり落ち度があったというところを、やはりかなり突き詰めていくのですか。
(答)それはしっかりやらなければいけないと思っています。

(問)例えば環境省が、発注当時というか設計の時に、そこまでテンの分析というか、それを言っていたかどうかとか、そういうようなところまでやるのですか。
(答)しっかりやろうと思っています。ただ、これは、今申し上げたような繁殖を含めて、本当に、トキに関する、現地の皆さんたち含めて、よくやってきていただいていて、ただ、だーっと皆で頑張ってやってきたけれど、やはりぽこっとこうミスというのもあるのだと思うんですね。で、そのちょっとしたこのミスを、まさにテンが、ある意味では襲ってくるという意味では、本当に自然の、ある意味では厳しさ、ちょっとした人間のミスをついてくるという自然の厳しさを感じますよね。ただ、全体として大変頑張っていただいた、それを認めながら、しかしやはり失敗は失敗、ミスはミスですから、そこはきちっと対応したいというふうに思います。

(問)ワシントン条約の会議でですね、クロマグロの規制というのが否決という形に落ち着きましたけれども、それについての受け止めというのは、どうなのでしょうか。
(答)率直に言って、良かったと思います。クロマグロの絶滅は、当然のことながら避けなければいけませんけれども、いわゆる禁輸という話ではない、いろいろなやり方があるというのが日本の主張だし、私もそう思っておりました。大変良かったと思います。
(問)サプライズでしたからね、ある意味で。
(問)その中で、中国の力が、アフリカ諸国への影響で結局これだけ大差が広がったなどということで、温暖化交渉とか今後の国際交渉とか、資源の争奪合戦、非常に中国がすごく影響があると思うのですが、そこら辺については。
(答)大変、答えづらい質問をされて。そういう話は実は、さっき赤松大臣ともしたのですけれども、これはこれ、あれはあれで、やはり整理しないといけないのではないでしょうか。ただ、それは本当に今御指摘のとおり、アフリカに対する中国の影響力の大きさというのは、今回も改めて、まざまざと見たという意味では温暖化の話と一緒ですね。

(以上)

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