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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

小沢大臣記者会見録(平成22年3月2日(火))


1.発言要旨

 おはようございます。私から3点申し上げたいと思います。大気汚染防止法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律案の閣議決定がなされました。中身に関しましては、今回の改正は、測定結果の改ざんを行った者等に対して新たに罰則を設けるとともに、水質汚濁防止法に関しまして水質事故が発生した場合に対策を取るべき物質の追加等を行うものでございます。
 それから、3月7日に水俣を訪問することとしました。これまで田島副大臣に2回行ってもらっておりますけれども、特措法に基づく救済を求めている団体との協議及び裁判で争われている団体との和解協議が大詰めに差し掛かってきているところであり、私としても現地に赴いて救済を求めておられる団体の方々にお会いし、丁寧に御意見を伺い、早期救済の取組を加速したいという思いでございます。詳細の場所、日程については現在調整中でありまして、後日事務的に資料を配布させていただきます。
 それから、今朝の2時くらいに決定、連絡があったようですが、国連は、正式には向こうの時間の3月1日12時、日本人女性シンガーであるMISIAさんを生物多様性条約第10回締約国会議、COP10の名誉大使に任命すると発表いたしました。MISIAさんに関しましては、若者を始めとする幅広い層に支持されている方でありまして、COP10名誉大使の任命に祝意を表するとともに、生物多様性というメッセージを音楽により日本から世界に発信していただくことに大いに期待したいと思っております。本年の10月に名古屋で開催するCOP10の議長国として、日本は貢献が求められておりますけれども、国連事務総長によるCOPの名誉大使の任命は初めてのことでありまして、改めて今回の会議の重要性と議長国としての重責を認識したところでございます。環境省としてもMISIAさんのCOP10名誉大使としての活動を支援することを通じて、COP10と生物多様性に関する理解の増進を図っていく予定でございます。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)基本法なんですけれども、3月5日の閣議決定が難しくなりつつある点についてですが、改めてこれからどういう議論を勧めていくのかスケジュール感を教えていただければ。
(答)昨日実は関係の副大臣会議を、これは非公式の会議でありますが、こなしていただいて、論点整理を行いました。ほぼ2点、論点としては残った段階で整理ができました。1点はいわゆる排出量取引の書き振り、これも大方認識は共有できたところでありますが、書き振りに関して一つと。それから、原子力の問題、これは副大臣会合の中では大方と言うかコンセンサスができたわけですが、社民党との意見調整が残っておりまして、第一点目に関しては、今その書き振りに関しては事務方ベースで協議をしてもらっております。それから、2点目の原子力に関しては、これは官房長官の下でちょっと協議の質が違うものですから、政策論ではないということなので、最終的な官房長官の下での調整をお願いしたところであります。そういったことで、できればまだ5日の閣僚委員会、閣議決定は私としては諦めておりませんが、同時にまた各層、各界の皆さんの意見を聞くという要望もありますので、私としてはそれなりにやってきたつもりですけれども、そういうものも丁寧にやってまいりたいということでございまして、そうなってくると若干5日は物理的に厳しいのかなと思っているところです。いずれにしても12日がいわゆる閣法の提出〆切日でありますので、それには十分間に合うものと思っております。 

(問)閣僚委員会は5日になりそうということですか。
(答)閣僚委員会も各界、各層の意見を聞くということを考えますと、跨ぐ可能性が出てきております。
(問)来週になるということですか。
(答)はい。

(問)排出量取引制度の詳細についてですけれども、以前大臣は、基本的には総量削減で原単位のことも含めていくべきだというようなお考えですけれども、少し細かな話になりますが、それはEUが2013年から導入するベンチマーク方式のようなものを想定されているのか、それとも現在行われている国内の試行的実施なものでも有りというお話なのか、御見解をお願します。
(答)基本的に、いわゆる総量を規定していくという方針はコンセンサスであります。今お話があったベンチマーク的なものを使いながら、それぞれの所を決めていくという点において、原単位的なものを使っていくという意味合いは当然残っていくものと思っておりまして、そういったことを含めての書き振りをどのようにするかということが残っているということでございます。

(問)水俣を訪問されるのは初めてのことだと思いますけれども、この時期にお入りになる意図というものを改めて。それと大臣の口から被害者団体の方にどういうことを御説明になりたいと考えていらっしゃいますでしょうか。
(答)前から実は赴きたいと、大臣になりましてから思っておりました。しかし、いたずらに、ある意味では何と言いますか、波紋を起こすのもよくないと思っている中で、田島副大臣が担当としてこれまでよくやってきていただいたわけであります。私としては、いよいよ、先ほども申し上げましたように、大詰めかなと思うものですから、そういった意味ではやはり現地をしっかり私もこの目で見させていただいて、現地の皆さんにも話を伺って、その大詰めの協議をしっかりやってまいりたいという思いであります。私から申し上げていくということに関しては、政権が変わり、友愛精神を掲げる新政権になったと。昨年は特措法もできたといったこの機会を通じて全面解決を目指して頑張ってまいるという政府の気持ちをお伝えできればと思います。

(問)裁判で係争中の団体とか和解協議に入っている団体、あるいは裁判を起こしていない団体とありますけれども、全ての団体にできればお会いになりたいというお考えでしょうか。
(答)今調整をしていただいてますので、先ほども申し上げましたように、また事務的に御報告を申し上げますが、私としては全ての団体にお会いしたいという気持ちで今はおります。

(問)何か新たな御提案をなされるような準備というのはあるのでしょうか。
(答)そこは、今のところは申し上げられるわけではありません。

(問)先週末に産業9団体が基本法に対して反対の声明を表明しましたけれども、これに関する受け止めをお願いいたします。
(答)一つは、お話はずっと承ってきておりまして、そういった意味においては、いわゆる提案のタイミングそのものも不思議なタイミングだなというようには私自身は感じていることが一つと、それから中身に関しての政策論的な意見の違いというものは、当然残るわけでありますけれども、そこに関して言えば、できるだけそういった意見も取り入れてやってまいりたいと思っておりますが、いわゆる現下の地球温暖化をどうやって止めていくかということに関しては、待ったなしの状況だという思いもこちらはあり、更にはまた選挙でしっかりとマニフェストに掲げて戦ってまいった経緯もあるわけでありまして、引くべきところはいくらでも引きますが、引けないところはこれまた引けないという思いで臨んでまいります。

(問)今日の閣議決定された大気汚染と水質汚濁の防止法の罰則を設けるということなのですが、新たに罰則を設けることでどういうことを期待されるのでしょうか。
(答)ちょっといろいろな改ざん等がここのところ起こってきておりまして、そういった意味で、罰則をしっかりすることによって抑制効果を図っていきたいということでございます。

(以上)

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