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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

小沢大臣記者会見録(平成22年2月2日(火))


1.発言要旨

 こちらからは特にありません。閣議の報告も今日は短い閣議でございません。どうぞ皆さんの方から。

2.質疑応答

(問)UNFCCC事務局の方で一応コペンハーゲン合意について何カ国か提出されたと 一応出てきていますけれども大臣それについて御意見、御感想をいただけますでしょうか。
(答)今朝の段階で主要国を含む55カ国、世界全体の排出量の78%に相当の削減目標または行動目標が提出されたと承知しております。提出先を見ますと、基本的にはいわゆる期待をされたところがほとんど出してきたということでありますので、そういった意味ではコペンハーゲン合意、テイクノートという形になりましたが、一貫して私が申し上げてきたように、ごく一部の国の反対でテイクノートという状態になりましたけれども、実質的な合意という話が担保されたことが今回の提出でわかるというふうに思います。そういった意味では、当初からのいわゆる議定書というような形での成案ができるということは想定しておりませんでしたので、そういった意味においてはこの1月末をもって有効な政治合意ができて、そしてそういった目標もある程度出てきたということで私としても評価をしているところであります。

(問)メキシコのカルデロン大統領がちょうど来日をしていまして、日・メキシコとの協力体制、あと反対する国をどういうふうに説得していくかみたいな、場づくりみたいな話も出てますが、これについてはどの程度の進みですか。
(答)昨日も私も出席させていただいておりまして、首脳会談の状況あるいはその後の夕食会で、私の隣に外務大臣がお座りになりましたので、その話はかなりいろいろさせていただきました。結論から申し上げると、いわゆる表で出した正式なあれ以外はあまり細かいことは、まだ生煮えなので外に出さないようにしましょうというカルデロン大統領からの話もあって、あまり申し上げることはできませんが、ただ報道ベースでも出ているように少なくともあの190カ国を超える国でいわゆる案を提出して決めていくというような方式は、そんなものは駄目なのはわかっていると。そういった意味では議長としての少人数のグループを作って提案をまとめていきたいという話はありました。実はそういう報道ベースの話が事前にあったはあったのですが、鳩山総理がこれは歓迎の挨拶の後の最初のスピーチの中で、鳩山総理からも実はそういう提案もありまして、そういった意味ではそこは本当に意気投合したと。議長のいわゆる議決権の行使というような話を日本は強くサポートするという話を鳩山さんからも申し上げて、それがカルデロンさんの記者会見での感謝の言葉に繋がっているということだと思います。
 更には、具体的なその少人数の国ということに関しては、国連の事務総長周辺も含めて、今後協議が進むというように思ってます。私としては、元々正にそういうことを申し上げてきたのでポイントは二つで、一つは議長の議事進行というものを確保するということと、それからいわゆる全体の会合をまとめていくための少人数の案の提出権と同時に、また各地域へのある意味では取りまとめの役割も含むと思いますが、その二つを作っていくということは私のかねてからの提案でありますので、そういった意味では大変良い方向に進んでいると思っております。

(問)6月のボンの前にそういう何らかのものが動くだろうということでしょうか。
(答)いろいろな動きは今月くらいから始まると思います。ただ、それは私のできることではなくて正にカルデロンさんのことでありますので、具体的なスケジュールはわかりませんが、そういった話し合いがスタートするものと思っています。出来るだけ早い段階で集まりたいということもおっしゃっていました。

(問)行程表なのですけれども、25%削減を到達するための行程表なのですが、一部出てますけれどもどのような形で、結局3月という話だったのですけれども、もし早くということであれば。
(答)明日から副大臣会議で議論をスタートさせるという話は申し上げてきたとおりなので、その案がどういう形で漏れてしまったのかよくわかりませんが、正直言ってちょっと物議を醸してもおりまして、若干ミスリードしている、若干ではないかな、真水15%を軸にみたいな話は完全にミスリードなものですから、あちらこちらからのお叱りを含めて私も言われておりまして、大変困惑をしているところであります。明日の環境省案というよりも、いわゆる副大臣会合の事務局長案という形でそれなりのものは出したいと思っておりますが、あくまでも議論のたたき台ということなので、それをもって決定事項と受け止めてもらうと困るので、明日もいわゆるそういうものは出して議論はします。大体の報告できることは報告しますが、最終的な仕上がりは3月ということに変わりはありません。

(問)明日当初案を出すというのではなくて、やはりひとつに絞って提出するということですか。
(答)いわゆる国内削減量のことですか。真水のことですか。それは、明日の場合は多分前から言っているような3パターンくらいで出そうかと思ってます。ただ、それも実はいろいろな作業の過程がありまして3パターン若しくは2パターンで出したいと思ってます。間に合うかどうか、そういう状況での作業です。

(問)3パターンというのは真水で15、20、25ということでしょうか。前のタスクフォースの時は10%というのも確か計算でやっていたと思うのですが、10%が無くなった意味というのは。
(答)10%というのはあまりに低い数字ということだと思います。私としては、あまりそれは意味が無いと判断しています。

(問)そうすると国内削減分は、15%~25%の間で検討していこうという理解でよろしいでしょうか。 
(答)そういうような理解になるのでしょうか。 

(問)それぞれの対策を削減に応じて出して議論してしてもらうということでしょうか。
(答)先ほども申し上げたとおり、3パターンになるか2パターンになるかでありますけれども、確かに言われてみれば論理的にはそういうようになるかもしれません。それぞれに目標数値が変わってきますよね。当然、太陽光発電、たとえば設置量とか、もちろん真水の率によって違ってくるという話になると思います。

(問)小宮山さんを中心に議論をされてきたかと思うのですけれども、小沢大臣の出される案の特徴をお聞かせください。
(答)一つは成長戦略と関係して作ってきたつもりでおりまして、環境のCO2の削減は当然のことでありますけれども、同時に経済成長にも繋がる案作りになっているということは最大の特徴だと思います。更にはまたその中の、いわゆる日々の暮らしから、あるいはまた地域の取り組みといった今まで日本があまりしてきていない分野に重点を置いてやらしていただいたというつもりでいます。

(問)3パターンだとその15、20、25と3パターンとわかりますが、2パターンだった場合は、15、20なのか、20、25なのでしょうか。 
(答)まだ、お許しください。

(問)改めて前政権で出された試算の間違いであったというお話もされましたけれども、今回民主党政権として出していく新たなロードマップというのは、前政権とどういったところが違うのでしょうか。
(答)今申し上げたところと、前政権のロードマップがちょっと僕はちゃんと見れていないのですが、国民負担の話で言うと、あれはもう完全に一般均衡モデルの話ですから、今回はそれそのものは使っていません。ただ、最終的に出す時には、あの一般均衡モデルの改良版というものができないかと思っておりまして、マクロ計算はある程度あれをベースにしなければいけないのかなと思っておりますので、今それをモデルの改良というか、それを今お願いをしてやってもらっているところです。ですから、行程表は、こういうことをやっていきますといった話と、できれば国民負担、マクロの国民負担ですね、今回はミクロの国民負担というか、いくつかの家計的な話がわかるような数字は作ってあるのですけれども、いわゆるマクロ全体、日本全体の数字もできれば作りたいと思って今努力をしている最中です。いわゆる前から言っている技術革新、社会構造の変革、それをどこまで一般均衡モデルに取り込めるかということです。

(問)真水15%以上というのはこれはもう政府として固まったことなのでしょうか。 
(答)いいえ、まだ固まっておりません。明日若しくは明日逆にもっと真水の低い数字を出したらといった意見も出るかもしれません。

(問)小沢大臣の中では15%が妥当ではないかということですか。
(答)私の事務局提案としては15、20、25という話は一つのパターンとしてあり得ます。

(問)小沢幹事長の問題ですけれども、新たに聴取を受けられたという話で、党内でも進退を問う声が上がっているやに聞いておりますが、この件については改めて大臣はどのようにお考えですか。
(答)これはですね、今までと同じ答えで申し訳ありませんけれども、捜査中の案件で、ある程度全貌がわかった段階で評価判断をさせていただきたい。今の時点であれこれ言うのは人権の問題も片やあり、片や当然、捜査の全容という話もあることを考えると私の立場で、今論評するのは好ましいことではないと判断しております。

(問)幹事長御本人も進退に絡むような御発言をされてましたけれども、この点に関しましては。
(答)そこは幹事長の御判断なので、我々としては逆にある意味でのその幹事長の気持ちというのを頭に置いて判断していくのかなということだと思いますけれども。

(問)5月1日の水俣慰霊式の関係で、官邸の方から鳩山総理も現地入りを検討していくというような趣旨の話が出てきていますけれども、まだ大臣も行かれていないと思いますが、まず大臣のお考えをお聞かせてください。
(答)これはどのように答えたらよいのでしょうね。鳩山政権というか、鳩山総理の政治姿勢、「友愛」という政治理念からして、総理がそういった1日の慰霊の式典に参加をしたいという思いが湧くことは十分理解ができますよね。ですから、私としてもそういった意味であればそういう環境作りに努力をしたいと思っております。

(問)大臣の方から意向を聞かれたりはしていらっしゃらないのですか。
(答)決まったら御報告しますが、もう少し時間をかけて決めさせてください。

(問)水俣に関連してですけれども過去の2006年に当時の環境大臣の私的懇談会としてできた有馬元東大学長を筆頭とする懇談会が改めて自分たちの提言が生かされているかどうかを検討したいと、その件に関して環境省からもヒアリングをしたいという意向を昨日副大臣に伝えてらっしゃるということですが、この件についてはどのように対応されるのでしょうか。
(答)聞いています。そういう話があれば、今の対応ぶりを事務の方から御報告するのは結構だというように思います。そういう対応をしたいと思います。

(問)改めて省内でまず提言についてどの程度実行できたかということを検証するということはされていないということでしょうか。
(答)それはちょっとまだ報告を受けておりません。

(問)行程表の件なのですが、どういう3つのうちの結論に達したか、何故そういうのにしたかを国民に見える形で、こういうメリットで、メリットがあってこうしますというのは、そういうものはどうやって提示されていくおつもりでしょうか。
(答)要するにここは最終的には大変やはり産業界を含めて対応ぶりが影響するところだと思いますので、そういった意味では政府全体でしっかりと議論を積み重ねたうえで決めたいとまずは思っております。今の時点でそういうパターンを分けた話は、やはり御案内のように今回事務局に提出したのも条件付きで出しているわけですから、そういったものに全て連動してやっていくという話の発想で作らせていただいたということです。ただ、政策論とし、やはりそれは一本に決めていった方がいいだろうという意見もあるし、私としては御案内のように25%全て真水でやりたいと、環境省としてはですね、という思いももちろん持っているわけですから、そういった話をそれぞれの立場で政府の中で統一的によくここは議論して、影響も大きい話ですから、決めていきたいと思っております。とりあえず、私は今は事務局長としての提案をしなければいけないので、そういった意味では、フレキシブルにいろいろな選択ができるような、そういうできるだけ幅広のいわゆるたたき台を作ったと、現段階ではですね、そういう意味です。

(問)3月上旬に基本法を出される御意向かと思いますが、行程表の最終的な位置づけと言いますか、政府の中でどういうものにしていくおつもりなのですか。
(答)基本法のある意味では具体策というような話になるのではないでしょうか。法律で書き込めないような話、あるいは法律で書き込んでしまうと手足が縛られて二進も三進もいかなくなってしまうということがあるでしょうから、そこには書き込まないけれども、法律をある意味では理解してもらう、あるいはそれを推進していく手段等々のパッケージになるということだと思います。

(問)京都議定書の時の目標達成計画みたいなイメージなのでしょうか。閣議決定した時のような。
(答)そうですね、そこは閣議決定するかはわかりませんが、大綱ですよね。京都議定書の時は、翌年4月にたしか地球温暖化対策推進法案を閣議決定して、6月に地球温暖化対策推進大綱を決定しているはずですが。閣議決定をしてそういう形を取るかどうかも含めてこれから議論していきます。

(以上)

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