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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成21年4月6日(月))


1.発言要旨

 今日の事務次官等会議の案件は、配布が1件だけで環境省の関係はありませんでした。
 AWGの方は、竹本地球環境審議官が今週の議論から参加しておりますので、更に議論が深まれば良いと思っております。今年の12月のCOPに向けた、今年の実際の議論の最初、中身に渡る議論の最初でありますから、今のところは各国がそれぞれの立場の主張を言っている段階だと思っております。今回は、基本的にはそれぞれの立場の主張が出揃い、それが6月にはドラフトで議論をすることに繋がっていくでしょうし、繋がれば良いと思っております。米国はスターン特使が行かれて、積極的な取り組みを示されたようで、更にその取り組みが深まって強化されていくことは非常に歓迎すべきことだと思っています。これから竹本審議官も参加するので、残りの会議の様子を見守って行きたいと思います。
私からは以上です。

2.質疑応答

質問
先週末に特定事業者の排出量が公表されました。報告事業者の数も変わっておりますので、一概に言えないと思いますが、全体としてほぼ横ばいかと思いますが、受け止めをお願いします。

温室効果ガスの基本的なインベントリーは、毎年行っております。先週末の発表は、温対法に基づく発表でありますが、18、19、20年度に事業所単位であのような形で行います。さらに、各個別事業所だけではなく、事業者単位の排出量が21年度データから出てきます。19年は、まだ20年のリセッションということもない時でありますから、それなりに増えているのは不思議ではありません。全体として産業系の排出量は、横ばいではありますが、なお努力を要する状態ということが反映していると思っています。その傾向は、今後も第一約束期間の間続くと思われるので、リセッションがあるからといって、手を緩めることなく努力していかなければいけないと思っております。先日も少し申し上げましたが、特に20年の動きは、経済的には前半と後半が非常に違った条件がありますので、今後、単に1年分に合算してこうでしたということではなく、良く勉強、観察できたら良いと思います。やはり環境と経済の分析について、21年度には、即応性をもって経済事象と温暖化ガスの排出を分析できるようなアプローチを上手く打ち立てることができれば良いと思っております。

質問
AWGについて、途中経過で色々難しいところはあると思いますが、半分以上は終わっている状況で、交渉の進展という意味ではいかがでしょうか。

我が方が言ったことの中で、共有のビジョン、長期に亘っての大幅削減とか、アダプテーションが大事ということについては、各国の皆さんとも一致していると思います。想定される事ではありますが、我が方は、例えば原単位目標をとるとか、それなりに力のある途上国は努力をしてくださいと言っていますから、当然、反発もあるはずです。色々な国がそれぞれの立場で述べている段階だと思いますし、こういうステージは必要で、必要な段階を踏んでいる状況だと思っています。

質問
議長ペーパーの中に示されていた途上国の登録制度というところに議論が集中していると聞いておりますが、いかがでしょうか。

ご質問は、登録制度の支持者が多いということでしょうか。
数が多いことから言えば、途上国の方からすれば、途上国の取組みは、それぞれの立場を反映したもので足りるとする仕組みに対して、そちらの方が良いという国が多いのは、元々そうでしょう。しかし、我が方の主張しているような全ての国が参加して公平で実効性ある枠組みを作っていくことになれば、同じ途上国と言っても、主要排出国は立場が違うでしょうということになります。我が国としては、実際の実効ある排出削減を確保するような仕掛けが必要だということを言っているわけですが、その議論は、本格的な議論が始まったところではないでしょうか。今後、米国も含めて、米国はようやく自分たちが参加することが大事と前向きな姿勢を示してきたわけですけれども、米国は元々全ての主要排出国が参加して実効のあるものでなければいけないと言っているわけですから、米国がどのような姿を打ち出してくるか等に応じて、各国の議論がどう進展するか、これからそういうことを巡って12月まで色々な攻防があるということではないでしょうか。

(了)

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