本文へジャンプ
ここから本文
環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

斉藤大臣記者会見録(平成21年8月4日(火))

1.発言要旨

 今日、まず私の方から一つお話をさせていただきます。
 平成21年度のトキの放鳥の日程でございます。環境省といたしまして、新潟県、佐渡市と協議をいたしました結果、今年度のトキの放鳥を9月29日(火)に行うことと決定いたしました。今回の放鳥は、場所は野生復帰ステーション近傍の佐渡市新穂正明寺地内のビオトープとし、仮設ケージで4週間程度飼育した後に放鳥するソフトリリース、網をそっと上げて、後はトキに任せるというものでございますけれども、そのソフトリリースといたしたいと思います。放鳥個体数は20羽程度を予定しております。オス8羽、メス12羽の予定です。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)今お話いただいた今年度のトキの放鳥の件ですけれども、昨年に初の放鳥をして、今回2回目ということで、昨年の放鳥でも新たな知見等を得られたと思いますが、今年期待されること、またどういったところで新たな知見を得たいとお考えでしょうか。

(答)一つはこの1年間でいろいろな自然界における行動パターン等、いろいろと知見を得ることができました。今回は個体数も増やしまして、より一層自然界における行動の知見を得るということが1つあります。それから今回、前もって放鳥の前に野生復帰ステーションで訓練して、仮設ケージに持ってきて4週間ぐらい飼育して放鳥するものと、野生復帰ステーションを経ずに仮設ケージに持ってきて、直接放鳥するもの等も今回加えまして、野生復帰ステーションでの期間がどのような効果を及ぼしているのかということも一つのポイントになるのかなと思っております。それから今回、オスが8羽、メスが12羽ですので、非常にメスが最初の放鳥では行動的に動いておりますので、メスを増やした形でその行動パターンをよく見る、またオスとの遭遇の回数も増えることを期待しております。

(問)トキのことでもう1点お聞きしたいのですが、地元では前回の放鳥で島外にかなり数が出てしまったということで、なるべく佐渡に定着させて欲しいという要望が挙がっているのですが、それについての見解と、あとは昨年の冬に餌付けや捕獲などでいろいろと地元から要望書が出てまして、地元との関係でいろいろと問題があったかと思いますが、その点について今後どのような対応をされたいとお考えかお願いします。

(答)佐渡の皆様のお気持ちからすれば、当然のことだと思います。地元で農業の方法、使う肥料等もみんなで議論をしながら、ある意味でトキと共生する自然を作っていこうということで御協力いただいてきたことを考えれば、佐渡に定着して欲しい、またそのような施策で環境省もやって欲しいとお思いになるのは当然のことだと思います。我々もその気持ちを大切にしていきたいと思いますけれども、ただ今回、放鳥の目的が将来の野生下での定着、そして自然繁殖ということを考えますと、自然界の中でトキがどのような行動を取るのかという知見をしっかり定めることが今回の目的でございます。長い目で見れば、今回の目的に沿った放鳥をきちんとやることが、トキが佐渡に定着するということにも繋がってくると思っておりまして、この点についてはもちろん地元の方との協議、また専門家会合ももっておりますので、専門家会合等でよく御理解をいただきながら進めていかなければならないと思います。昨年来、そういう御要望もいただきました。そういう御要望に対しては、そのお気持ちを大切にしながら、我々の施策の目的等をよくお話をし、御理解をいただいていると思っております。地元の皆様の御協力なしに進められる事業ではありませんので、引き続きしっかり話し合いをしながら、信頼関係を醸成しつつ事業を進めていきたいと思っております。

(問)来週からAWGが始まりますけれども、大臣として注目しているポイントをお教えください。

(答)今回のAWG、2つの部会での作業がまた再開されるわけですが、一つは前回までに各国の意見が出てきて、テキストがまとまりました。分厚いテキストがそれぞれまとまりまして、いよいよ12月のCOP15に向けて、一つの合意プロセスの中に入っていくわけですが、その合意プロセスが一歩でも進むことを期待しております。前回までは各国の意見が出されて、それををまとめるということ、今回はそれを基に合意プロセスに一歩踏み出していくということが今回のAWGの注目点だと思っております。

(問)一歩進むというのは、何をもって進むと見ていらっしゃいますか。

(答)今回、期間も一週間という短い期間ですし、一つ一つの項目について、例えばこの項目については大体こういう方向性でいこうというところまではいかないと思います。今後12月に向けて、いろいろな会議の設定等行われているわけですけれども、その最終目標を見据えた上で、この会議ではここまで決めようというような概略のスケジュールと、それからその基本的な考え方等が今回のAWGで合意できるところまでいけばと思っております。環境省からは森谷審議官以下が参りまして、もちろん外務省、経済産業省からも派遣チームが出て、日本チームを形成します。環境省からは森谷審議官を行かせます。

(問)2050年80%以上削減の新たなプランについて、現在の進捗状況をお教えください。

(答)今、作業を命じておりまして、私自身の意見も申し上げながら、14日の日には皆さんにお話しできる段階まで持って行きたいと思っております。これは具体的な道筋、それから大きな技術革新が必要になってまいります。当然この技術革新の中身はまだ見ぬ技術になろうかと思いますが、少なくともそれはこういう技術でなければならないというようなものも示し、ただの希望プロセスということではなくて、大きな方向性を出す具体的な80%もしくはそれ以上の削減案ということにしたいと思っております。

(以上)

▲Page Top