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大臣記者会見・談話等

斉藤大臣記者会見録(平成21年3月10日(火))

1.発言要旨

 私の方から最初に1点ご報告させていただきます。今日の閣議で2つの法律案、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律等の一部を改正する法律案、エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用に関する法律案、いわゆる石油代替エネルギー法の改正法案と新たなエネルギー供給事業者法案が閣議決定されました。この両法案は、石油代替を進めるという考え方から非化石燃料、非化石エネルギーを増やすという考え方への一大転換を図る法律で、大変有意義だと思っております。私もエネルギー政策基本法を議員立法で提案させていただきましたが、このエネルギー政策基本法では、環境適合性を最も大事な柱の1つにおきました。そのようなことから、現行の石油代替エネルギー法は、このエネルギー政策基本法と少しずれがありまして、基本法の下にある個別法として少し違うと常々申し上げてきました。今回、そのずれが解消し、エネルギー政策基本法の基本的な考え方に基づいての個別法としての非化石エネルギー法及び非化石エネルギー供給事業者法になる法案ということで、私自身は、エネルギー政策基本法の提案者として喜んでおります。この2つの法案の中に、供給目標の策定の際には、経済産業大臣は環境大臣に事前に協議し、また政策の実施にあたっては、経済産業大臣は環境大臣と密接に連携協力するという規定も含まれました。私としても、経済産業大臣と連絡を密に取りながら、この法律の趣旨が徹底され、低炭素社会に向けての大きな力になるように努めていきます。
 今週末、EUトロイカが来ます。スウェーデン、チェコの環境大臣とEUのディマス委員が来られるということで、再会を楽しみにしておりましたが、ディマス委員は急に来られなくなり、欧州委員会のコントゥ環境担当委員官房長が来られます。EUとしっかり12月のCOP15の成功に向けて、しっかり議論していきたいと思っております。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)西松建設事件についてですが、先日、漆間官房副長官がオフレコ懇談会で「自民党側に捜査は及ばない」という趣旨のことを言っておりましたが、先日の予算委員会で副長官が釈明をしまして、「そのようなことを言った記憶はない」と言ったことに対して、納得できるかどうか。
また、与党の中では、与党側にも捜査が及ぶことに対しての懸念が出てきているようですが、捜査の進展があった場合の政権への影響などについてお願いします。

(答)最初の漆間副長官発言についてですが、国策捜査などはあり得ないと思っております。そういう意味では、漆間副長官の発言は、副長官という立場上、大変誤解を生みかねない発言であり、大変遺憾に思っております。官房長官から厳重注意があったということですが、当然だと思います。その上で、昨日、一般論として話しをしたと国会で説明がありました。私は、その説明でまさに一般論として話しをされ、いわゆる捜査情報等を知っていた上での発言ではないということは納得しました。しかし、いずれにせよ不適切な発言であったことは間違いないと思います。
 2点目の質問ですが、まだいろいろな事態が進展している中でございまして、私自身が何ら正確な情報を掴んでいるわけでありませんので、ここでのコメントは控えさせていただきます。非常に厳しい経済状況の中、しっかりとした政権運営、政策の実行を遂行していかなければなりませんので、閣僚として心して仕事に励みたいと思います。

(問)代替エネルギー法についてですが、自然エネルギーの利用などを促す意味はあると思いますが、石炭についても先日の中央環境審議会で、石炭火力は原則としてやめるべきではないかという意見が出ておりました。小名浜の件もあり、大臣自身は石炭火力について今後どうあるあるべきかとお考えでしょうか。

(答)私は、基本的に石炭火力については、抑制的であるべきだと思っております。2050年に60〜80%削減するという長期目標があります。これから新設される石炭火力については、30年、40年運転されるわけで、当然2050年の長期目標とよく整合をもって考えなければならない中において、抜本的な二酸化炭素排出抑制技術と組み合わせのない石炭火力は、国民の理解が得られないのではないかと思っております。ただし、日本の石炭火力の技術、エネルギー効率は世界に比べて非常に高いものがあります。そのような技術をエネルギー効率の悪い発展途上国の石炭火力に比較的安い費用で代替していくことは非常に必要だと思っております。
結論から申し上げますと、今の石炭火力の高い技術をより一層進めながら、抜本的な二酸化炭素の排出抑制技術と共存する形での石炭火力ということでないと、これからは国民の理解が得られないのではないか、また長期目標との整合が取れないのではないかと思います。

(問)抜本的な技術というのは、CCSやIGCCというような技術と考えてよろしいのでしょうか。

(答)はい。それから、ガス化等です。CCSが基本になるかと思いますが、そのような抜本的な技術です。

(以上)

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