古川政務官就任会見録(平成20年9月29日)
1.発言要旨
本日、再び環境大臣政務官を拝命いたしました古川禎久でございます。斉藤大臣を補佐し、全力で取り組んで参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
私は、我が国が有しております豊富な水資源、これを活かした小水力発電というものについて、個人的にも以前から大変関心を持っておりました。そして、前回8月に環境大臣政務官という任命を受けました際、それ以降、斉藤環境大臣ともいろいろこの件について、ご相談をさせていただきました。その中で我が国が小水力発電を普及させるということについて、前向きに取り組むようにというご指示を斉藤大臣からいただきまして、今後もしっかり勉強して、各省とも力を合わせながら小水力発電の普及が促進されるように取り組んで、頑張っていきたいと思っております。
配布させていただいております資料は、私の思いと言いますか、アイディアを形にしてまとめていただいて、今後こういう方向で取り組んで行きたい、まずはこういう入り口から入っていきたいという思いを形にさせていただいたものです。
脱石油ということで、石油に頼らない、特に石油の場合、我が国はほとんど海外に依存しているのですが、こういう化石燃料がなかなか需要と供給のバランスが崩れて、価格も高騰してきて、脱化石燃料という時代に入ってきた中にあって、当然我が国は再生可能なエネルギーを自給するという道を模索する必要があると思っております。その中にあって、今回の小水力発電というのは、国土の7割の山、山がある故に水を豊富に持っているわけですけれども、この日本の水を豊富に持っている国土を活かした発電形態だと思っております。二酸化炭素を排出しませんし、そして、再生可能な資源エネルギーでありますし、純国産であります。その一つの象徴として小水力発電を普及していきたいということですが、ご案内のとおり、我が国の電力供給の中で占める割合というのは実に僅かでございます。したがいまして、いろいろな角度から関係省庁と連携をしながら、是非普及に繋がっていくような知恵を今後ともたくさん出しながら取り組んでいきたいということです。
2.質疑応答
(問)再生可能なエネルギーということで言うと、いわゆる概算要求の例として出ているのですが、太陽光とかと比べて小水力発電というのは、かなり技術的には実現性は高いということでよろしいのでしょうか。
(答)もちろんそうです。これまでの新エネルギーと言いますと太陽光発電というのが非常に注目を浴びがちではあります。ただ、日本の原風景というものを思い浮かべるときに、 やはり田舎の田んぼのあぜ道、そして、水車を思い浮かべる人が多いと思いますが、それぐらい実は小水力というこのエネルギーは、我が国の国土に大変馴染んだものではないかと思います。ご存じのとおり、我が国はみずほの国ですから、先人が何千年という時間をかけて農業疎水、農業用排水のネットワークを敷きつめてくれました。これが全部で40万q、地球10周分というわけですから、人間に例えれば毛細血管が張りめぐらされているがごとく、国土を水の流れというものが覆っているわけです。そして、その水が国土のおかげで豊富に絶えずに流れているというわけですから、これを利用しないということはないということで、これまで太陽光に比べてあまり脚光を浴びなかったけれども、今後はできるだけ着眼して普及ができたらと思っております。ここのところの原油高騰を始め、脱化石燃料ということが、人類社会の共通の認識として浸透してきつつありますので、その意味で言うとチャンス到来かと思っております。
(問)だいたい小水力発電の定義ですが、1万kw未満ということでよろしいのでしょうか。
(答)この資料では1万kwですが、いろいろ中小水力ですとか、ミニ水力ですとか、マイクロ水力というようないろいろな言い方があって、それが特段このきちんとした定義づけがなされていたというわけではないと思います。しかし、今回、小水力ということで1万kwというだいたいの表現をしたということだと思います。従来この資源エネルギー庁がその資料の中にもありますように、我が国土が有している水力発電の期待できるポテンシャルという68万kwということで、算出されていたわけですが、もう一回、今の技術力等も兼ね合わせてもう一回国土を全部点検して精査してみようと、どれぐらいの水力発電のポテンシャルを我が国土が持っているのかということで、今回の補正案の中にも調査費という形でいくらか計上させていただいております。
民間の団体の見立てによりますと、従来の資源エネルギー庁の発表している数字より、もっともっと大きなポテンシャルを持っているということですし、私も実際田舎で生まれ育っている中で「ここの水、使えないのかな」と感じるようなことが結構あります。それを細かく拾い上げていくと日本は凄いエネルギー自給の宝を持っているということが、もう一回改めて再確認できるということになるのではないかと期待しております。
(問)買い取り価格の面ですがRPS法の改正とか、その辺はどうでしょうか。
(答)エネルギー政策の根幹に関わる話で、所管から言うと我が省というよりも資源エネルギー庁、経産省と言うことになると思いますが、太陽光発電が2005年にドイツにトップの座を取ってかわられましたが、そのきっかけとなったのは、ドイツが固定買い取りを導入してそれがやはり大きなきっかけとなって、弾みがついたということがあったと思います。日本の場合もRPS法の枠をもっと広げたらどうかとか、あるいは固定買い取りの是非ということが内部でいろいろ検討がなされていると聞いておりますけれども、環境省の立場でそれが今の時点でどうだとここで申し上げることではないと思いますし、ただ私としては国策として大変大きな影響を持ちますので、個人的にも関心を持ってその議論の行方を見守りたいと思っているところです。
(問)ポテンシャルはわかりますが、現状の発電量はわかりますか。
(答)今はわかりません。何よりもCO2を排出しないということと、火力にしても、石炭、天然ガスにしても、CO2を出すと同時に燃料代がかかるわけです。その化石燃料が高騰しているという時代にある中で、小水力の場合は設置が比較的容易であり、しかも運転するための燃料がいらないと、したがってCO2も出ないということですから、一つの導入モデル作りに成功すれば、今ご質問があったように、例えば固定買い取りとかという形で大きな普及のきっかけを作ってやることができれば、これは自然に普及する可能性を持っていると、大いに実現可能性があると思っています。
(問)この分野で資源エネルギー庁ではなく、環境省だからできるところは何でしょうか。
(答)水力発電については、河川法だとかあるいは電気事業法、農業用水を使うとなると水利権とのからみとかありますので、環境省が単独で完結的に事業を進められるということではないのだろうと思います。しかし、各省庁の所管する様々な法律にまたがるケースによっては、非常に複雑になることが予想されるけれど、そういうものを調整し、まとめ上げると言うところで 環境省が 活躍する場面があると思うし、何よりも何故小水力なのかというそもそもの部分で、脱化石燃料だとか、低炭素社会だとか、時代の要請に背中を押される格好で環境省が旗を振っていければと思っているところです。
3.参考資料
古川政務官イニシアチブ [PDF 1,124KB]
(以上)