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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年7月3日(木))


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件が8件、政令が3件です。特に環境省関係のものはございません。
 私から三つほどお話をしたいと思います。
 最初は、先日のこの記者会見で御質問のあった件です。クールアース・デーについて説明をしたときに、ライトダウンによるCO2の排出削減量は具体的にどうかという御質問がありました。7月2日夕方現在の参加施設数は72,818施設、これはもう少し増えると思いますが、そこからの申告による削減消費電力量が、1,087,795kwhでございます。そこから試算を致しまして、約420t-CO2と見込んでおります。これは約2万9千世帯の1日当たりのCO2排出量に相当するものでございます。
 それから、その時に併せて御質問いただいた、仮に全世帯が2時間ライトダウンした場合は、CO2排出削減量はどうなるのかという点ですが、CO2排出削減量は約15,000t-CO2と試算され、これは約100万世帯の1日当たりのCO2排出量に相当するということでございます。
 これらは光を消すことによる直接的な削減量としての試算値でございます。ただ、今回のクールアース・デーは、多くの施設がライトダウンに取り組むことにより、あるいは各世帯にも是非取り組んでもらいたいのですが、地球環境を考え行動する契機とするという、言わば環境問題に対する「気づき」を持っていただくということが大きな目的でございます。直接的な量もさることながら、地球環境を考え行動する「気づき」を持っていただくという大きな、これはちょっと定量的にいくらと試算できませんけれども、そういうことが非常に重要だと思います。ただ、御質問がありましたのでこういう参考値も併せて申し上げておきます。
 二点目は、今日の11時に山階鳥類研究所から発表されたと聞いておりますが、小笠原群島におけるアホウドリの繁殖地形成事業の経過でございます。山階鳥類研究所、環境省、米国魚類野生生物局とが共同で実施している事業でございますが、5月下旬にアホウドリのヒナ10羽が飛び立ちました。そのうち5羽に衛星の発信器を装着しまして、巣立ち後の行動を追跡しているわけでございますが、一番遠くまで渡ったヒナが、聟島から約3,900キロのカムチャッカ半島基部の東の方まで到達していることが確認されております。これから5年間継続的にこの事業を実施して見ていく所存でございますが、今後の事業内容についても、今年の成果を踏まえ、また専門家の意見も聞きながら進めてまいりたいと思っております。
 三点目が、これは御紹介ですが、このほど二つのパンフレットを作成いたしました。一つは「STOP THE 温暖化 2008」です。これは毎年「STOP THE 温暖化」として出しております。今年は2008年版でございますが、広く国民の皆様方が地球温暖化について理解を深めていただけるように、最新の科学的知見についても非常に詳しく盛り込んだものでございますし、地球温暖化対策についても、最新の動向をいろいろ入れ、それから、先般発表いたしました適応の問題などについてもわかりやすく解説をいたしております。後ほど配布いたしますので御参考にしていただけたらと存じます。
 もう一点は、「北斎風循環型社会之解説」です。葛飾北斎をナビゲーターとして、漫画を活用しながら、先般出した循環型社会白書の概要を紹介するものです。7カ国語に翻訳し、洞爺湖サミットの会場でも配布する予定です。循環型社会白書の中の様々な事柄をわかりやすく、漫画風に描いたものでございますので、是非参考にしていただいて、かつPRしていただければ幸いでございます。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
 まもなくサミットをむかえるわけですが、どういうことを期待されるか、改めて次官のお考えをお聞かせいただけますか。

→ 来週、いよいよサミットが開催されるわけで、環境省もそれに向けて、最終的に準備・対応を整えているところでございます。日本が議長国ということでございますので、福田総理が議長として、環境問題も他の問題も含めて、リーダーシップをとっていかれると思います。我々としては、特に環境分野において大きな成果が上がることを望んでおります。
 先般、5月の下旬に、G8環境大臣会合がありました。その中でも様々な課題、長期目標から始まって、様々な項目について議長総括としてまとめられております。サミットを目指して鴨下大臣はじめG8の各環境大臣が議論しとりまとめられたものでございますから、一つのサミットプロセスとして十分反映されつつ、環境分野においても大きな成果が生まれることを望んでおります。

質問
 ライトダウンの削減効果ですが、420トンと1万5千トンは別々ですよね。420トンは7万2千8百施設の削減効果であって。

→ そのとおりです。もう一つの1万5千トンというのは、それとは別に、仮に日本の全世帯が2時間消した場合の試算です。

質問
 環境省は午後8時から10時の消灯を呼びかけていますが、月曜日に、一般家庭で2時間電気を消すというのは結構長いのではないかと思うのですが、その辺はどういうふうに考えておられますか。

→ 申し上げたように、クールアース・デーのライトダウンというのは、環境問題に対する「気づき」の契機でもあります。各家庭それぞれの様々な事情もあるし、状況がある、その中で、この時間帯にライトダウンするということが、地球環境問題を考える、行動する一つの契機になればということが元々の趣旨ですから、2時間全部消すということをなさらなくても、ほんの少しでも、15分でも消すなど、いろいろな対応があると思います。それぞれの形で協力をしていただければと思っております。
 家庭、学校、ビル、職場、霞ヶ関もそうだと思いますが、いろいろな単位において、是非、この時間に少しでもライトダウンしていただくよう広報しているところでございます。

質問
 サミットの会場ではライトダウンはしないのですか。

→ サミットの会場でも何か工夫をして、何かの形でやっていただけるよう相談しているところでございます。
 北海道からも、さっぽろTV塔、さっぽろ時計台、大倉山ジャンプ台、ススキノ交差点ニッカ看板等、いろいろなところから協力するという申し出が出てきています。後ほど資料をお配りします。

(了)

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