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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年6月5日(木))


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件3件、政令1件、配布1件です。一般案件3件のうち1件が環境省主請議で、「エコツーリズム推進基本方針について」です。
 これは、昨年6月に議員立法により成立し、本年4月より施行されたエコツーリズム推進法第4条に基づき決定するもので、エコツーリズムの推進に関する基本的方向、法を運用する上での重要な観点、生物多様性の確保等の配慮すべき重要事項を定めるものです。
 エコツーリズムは自然環境の保全を確保しながら、自然や文化を活かした観光、地域振興を両立させ、来訪者の環境教育にも役立つものです。この基本方針の内容を踏まえながら、各地でエコツーリズム推進法を活用した取組が展開されることを期待しております。環境省としても、関係各省と連携しながら、エコツーリズムのより一層の普及・定着を図るため、普及啓発、法に基づき取り組む地域への支援、ノウハウの確立、人材育成等を総合的に実施し、地域の取組への支援を進める所存です。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
 昨日のアスベストの健康調査結果について、どのように受け止めていらっしゃるかということと、今後の方針等についてお聞かせください。

→ 6地域に渡る「石綿の健康リスク調査」と、「被認定者に関するばく露状況調査」を実施しております。「石綿の健康リスク調査」は、一般環境を経由した石綿ばく露による健康被害の可能性があり、調査に協力いただける地域において、地域住民を対象として胸部エックス線検査等を実施し、石綿ばく露の広がりや関連疾患の発症リスクに関する実態調査を行うものです。報道されておりますように、対象地域において、石綿ばく露特有の知見である胸膜プラークの発生状況などについて重要な知見が得られたと考えており、20年度にも引き続き、19年度と同様の調査を実施していきたいと考えております。
 「被認定者に関するばく露状況調査」は、石綿健康被害救済法に基づく平成18年度末までの被認定者等を対象として、申請時に行ったアンケートを用いて過去の職歴や居住歴を集計し、全国的な石綿ばく露の状況を把握するものです。調査の結果、被認定者の全国的な分布やばく露状況等について重要な知見が得られたと考えておりますので、この調査についても20年度も継続的な解析を行いたいと思っております。
 なお、指定疾病に石綿肺を追加すべきだという議論については、法制定時に中央環境審議会において御審議いただき、石綿肺については今後さらに知見を収集し、その取扱いについて今後検討していくことが適当とされておりますので、その方向に沿って進めていきたいと考えております。

質問
 知床世界自然遺産地域の調査報告書がユネスコから送付されましたが、この全体について環境省の受け止めについてお聞かせください。

→ この調査報告書については既に公表されているかと思いますが、確かにいくつか不十分な点やさらに検討すべき点も書かれておりますが、我々としては全体的には満足できるものと評価されていると受け止めております。ただ、海域の問題等、様々な点について触れられておりますので、しっかり進めてまいりたいと思っております。

質問
 特別敏感海域の指定なども検討すべきと書かれているようですが、これについてはいかがでしょうか。

→ 今回、包括的な遺産管理計画の策定、河川工作物の継続的な改良、地域経済と連携したエコツーリズムの推進など、様々な点に渡って具体的かつ前向きな勧告をいただいたと思っておりますので、しっかり受け止めてまいりたいと思っております。また、今後とも林野庁や北海道とともに、地域の行政機関や漁業者などと連携して、世界自然遺産として既に認定されております「知床」の適切な保全管理のための取組を進めてまいりたいと思います。
 なお、特別敏感海域についての対応の問題ですが、知床世界遺産の海域について、現時点においては国際海運事業による影響は高くないと考えておりますが、周辺海域の船舶の通航状況の把握に努めながら、制度の活用の可能性については関係機関と連携しながら研究してまいりたいと思います。

(了)

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